JPH11207125A

JPH11207125A - 空気清浄機

Info

Publication number: JPH11207125A
Application number: JP10009703A
Authority: JP
Inventors: Katsumi Nishijima; 勝美西島
Original assignee: NEC Home Electronics Ltd; Nippon Electric Co Ltd
Current assignee: NEC Home Electronics Ltd; NEC Corp
Priority date: 1998-01-21
Filing date: 1998-01-21
Publication date: 1999-08-03

Abstract

(57)【要約】【課題】比較的に簡単な構成によって微細化手段への水
の供給量を増加でき、室内放出されるミスト量の増加が
期待できる空気清浄機を提供すること。【解決手段】気液接触部Ａ２と、液滴分離部Ｂ２と、気
液接触部，液滴分離部を含む空気の流動経路（６８）に
配置したファン６９と、水槽６１と、この水槽内の液体
を気液接触部内で微細な液滴を形成する微細化手段とを
具備し、前記微細化手段は、気液接触部内に配置した回
転軸６４ａと、回転軸の上方に固定した回転板６５と、
回転軸の下方に固定した給水手段６６と、給水手段を囲
繞し、かつ上端が回転板に接触ないし近接すると共に、
下端が水槽の水中に位置するように配置したガイド筒６
７とを含み、回転軸の回転に伴う給水手段の回転により
水槽内の水をガイド筒の上方に送水し、回転板に沿って
外方に飛散して微細化させるように構成した。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は空気清浄機に関
し、特に気液接触部と液滴分離部とを備え、液滴分離部
から放出される微細水滴（ミスト）を利用して空気など
を清浄化する空気清浄機の改良に関する。

【０００２】

【従来の技術】本出願人は、先に、図４〜図５に示す空
気清浄機を提案した。同図において、１は空気清浄機で
あって、例えば外装ケ−シング２と内部ケ−シング３と
からなる二重構造のケ−シングを有しており、外装ケ−
シング２の前面部分は左右に開閉可能な扉４，５で、上
部は上方に取り外し可能なトップカバ−６でそれぞれ構
成されている。一方の扉４の内側には給水タンク７が、
凹所８を利用して収納・配置されている。そして、扉４
の下方にはル−バによる室内空気の吸込口９が、内部ケ
−シング３の吸込口３ａに対向するように形成されてお
り、トップカバ−６の前面部分には清浄化された空気，
水のミスト，負イオンを含む混合気を放出するル−バに
よる吹出口１１が形成されている。尚、他方の扉５の内
側には後述するファン，ポンプなどを制御するための制
御回路部１０が配置されている。

【０００３】上述の外装ケ−シング２は、例えば図示し
ないキャスタを有する長方形の本体ベ−ス２Ａに載置さ
れており、この本体ベ−ス２Ａには吸い込まれる空気に
含まれる大きなゴミなどを除去するフィルタ，室内の空
気をフィルタを介して取り入れるためのファン１２，水
噴射用のポンプ１３，排水用のポンプ１４が設置されて
いる。これら部品の上方には水槽１５が、脚に載置して
配置されており、この水槽１５の上方には気液接触部Ａ
と液滴分離部Ｂとが並立状態で配置されている。

【０００４】上述の水槽１５には例えば蓋１６がネジを
用いて固定されており、この蓋１６には気液接触部Ａと
液滴分離部Ｂとが垂直に配置されている。この気液接触
部Ａは、例えば筒状部１７と、筒状部１７の中心部分に
直立状態で配置された水を供給するためのパイプ１８
と、パイプ１８の上方部分の上下２個所に互いに離隔し
て配置された水噴射用のノズル１９，１９と、パイプ１
８の上下２個所にノズル１９，１９に対向して固定され
た円板２０，２０とから構成されている。尚、蓋１６、
筒状部１７の水槽内部分及び図５において蓋１６の左側
部分に位置する角錐凹面状の給水口３０は、例えば樹脂
材によって一体的に成形されている。又、給水タンク７
はこの給水口３０に対向するように蓋１６に載置されて
いる。

【０００５】又、気液接触部Ａにおける筒状部１７の上
方部分（水槽１５の水面より充分に上方部分）には空気
の導入口２１が形成されており、この導入口２１は下方
に配置されたファン１２から立ち上げた後、水平に導い
た矩形断面のダクト２２に接続されている。そして、気
液接触部Ａのパイプ１８の下端と水噴射用のポンプ１３
との間には送水パイプ２３が接続されており、水槽１５
とポンプ１３との間には吸込パイプ２４が接続されてい
る。これらポンプ１３，パイプ１８，送水パイプ２３，
吸込パイプ２４によって水の循環系を構成している。

【０００６】上述の液滴分離部Ｂは、例えば筒状部２５
と、筒状部２５の中心部分に直立状態で配置された円柱
２６とから構成されている。尚、筒状部２５の水槽内部
分は、気液接触部Ａの水槽内部分と同様に、例えば樹脂
材によって蓋１６と一体的に成形されている。特に、気
液接触部Ａと液滴分離部Ｂとは下部で、かつ水槽１５の
液面より上方部分において連通管２７により接線方向に
連通・接続されている。そして、上述の内部ケ−シング
３の上部とトップカバ−６との間には、液滴分離部Ｂの
筒状部２５から放出される清浄化された空気，水のミス
トなどの混合気を送気するダクト２８が配置されてお
り、その他端の吹出口２９は外装ケ−シング２の前面の
吹出口１１に連通するように構成されている。

【０００７】次に、この空気清浄機の動作について説明
する。室内の空気は外装ケ−シング２の前面の吸込口
９，内部ケ−シング３の吸込口３ａ，フィルタを介して
ファン１２に吸い込まれ、ダクト２２を通って導入口２
１から気液接触部Ａに導入され、それの筒状部１７の内
部を内壁面に沿って旋回しながら下降する。一方、ポン
プ１３は水槽１５の水を底部の吸込パイプ２４から吸引
し、送水ホ−ス２３を経て気液接触部Ａのパイプ１８に
圧送すると共に、ノズル１９，１９から円板２０，２０
に向けて水を噴射する。噴射された水は円板２０，２０
に当たり、さらには気液接触部Ａにおける筒状部１７の
内壁面に当たって微細化され、この微細化に伴って負イ
オンが発生し、気液接触部Ａの内部は負イオンを含む微
細な水滴で充満される。この微細な水滴は気液接触部Ａ
の内部を旋回しながら下降してくる空気と接触し混合さ
れる。この際に、空気に含まれるゴミなどは微細な水滴
に付着することになり、粒径が大きな水滴は空気と水滴
との混合気に付与される旋回力（遠心力）によって旋回
できなくなり、落下したり、或いは筒状部１７の内壁面
に衝突して内壁面に伝って水槽１５に流れ落ちる。

【０００８】粒径の大きな水滴の除去された微細水滴
（ミスト），清浄化された空気，負イオンを含む混合気
は連通管２７を通って液滴分離部Ｂに導入され、液滴分
離部Ｂにおける円柱２６をガイドとして筒状部２５の内
壁面に沿って旋回しながら上昇する。この際に、例えば
粒径が数十μｍ以上の水滴は混合気から分離され、水槽
１５に落下し回収される。かかる混合気は送気ダクト２
８を通って吹出口２９，１１から室内に継続的に放出さ
れる。室内に放出されたミストは空気中の微細なゴミ，
煙草の煙や臭いなどを捕捉して再び空気清浄機１に還流
されるサイクルを繰り返すことによって清浄化され、室
内の環境が改善される。

【０００９】尚、長期間の使用によって水槽内の水が汚
れた場合には、排水用のポンプ１４を動作させて水槽内
の水を排水ホ−ス（図示せず）を経て空の給水タンク７
に移すと共に、凹所８から給水タンク７を取り出し、給
水タンク７の汚れた水を捨てた後に、再びきれいな水が
入れられ、給水タンク７の水が給水口３０から水槽に注
入される。

【００１０】このように構成された空気清浄機によれ
ば、吹出口２９，１１から清浄化された空気，水のミス
トを含む混合気が室内に継続的に放出されることによっ
て、室内の清浄化が促進されるのであるが、特に、ミス
トが室内を循環する際に、空気中の微細なゴミ，煙草の
煙や臭いなどを取り込んで再び空気清浄機に吸い込まれ
るために、より品位の高い清浄化が期待できるし、さら
にはノズル１９から噴射された水が円板２０に衝突した
り、さらには筒状部１７の内壁面に衝突したりすること
によって微細化される際にマイナスイオンが多量に発生
されるために、森や滝の近辺の自然環境に近い状態が実
現可能となり、心身の爽快感が得られるものである。

【００１１】

【発明が解決しようとする課題】ところで、この空気清
浄機は、上述のように優れた効果が期待できることか
ら、広く利用に供されているものの、外装ケ−シング２
の本体ベ−ス２Ａには吸い込まれる空気に含まれる大き
なゴミなどを除去するフィルタ，室内の空気をフィルタ
を介して取り入れるためのファン１２，水噴射用のポン
プ１３，排水用のポンプ１４が設置されており、しか
も、これら部品の上方には水槽１５，気液接触部Ａ，液
滴分離部Ｂが配置されているために、形態が大型化し、
部屋への設置の際に比較的に大きなスペ−スを必要とす
るのみならず、価格も高くなるという問題がある。

【００１２】従って、従来においては、このような問題
を解決するために種々の提案がなされている。例えば特
開平６−１４２４３０号公報には図６に示すような空気
清浄機４０が開示されている。同図において、４１は内
部に所定量の水が貯留された水槽であって、この水槽４
１の上部には開口部４２ａを有する蓋４２が配置されて
いる。この蓋４２には気液接触部Ａ１と液滴分離部Ｂ１
とが並立されている。この気液接触部Ａ１は、例えば蓋
４２に、それの開口部４２ａに対してほぼ同心状となる
ように固定された筒状部４３と、筒状部４３の内側で、
かつ蓋４２の上方に配置されたモ−タ４４と、モ−タ４
４より延びる回転軸４４ａの先端部分に固定された第１
の回転板４５と、第１の回転板４５に、微小な隙間４７
を介して固定された第２の回転板４６と、第２の回転板
４６の中心部分に、隙間４７に連通するように固定され
たパイプ４８とから構成されている。尚、パイプ４８の
下端は水槽の水に浸漬されている。

【００１３】上述の気液接触部Ａ１における筒状部４３
の上部には空気の導入口４３ａが形成されており、この
導入口４３ａには図示しないフィルタを介してファン４
９が配置されている。そして、気液接触部Ａ１と液滴分
離部Ｂ１との間で、かつ水槽内には第１，第２の回転板
４５，４６の周縁部分に対向するように仕切板５０が配
置されており、この仕切板は蓋４２に一体化されてい
る。さらに、液滴分離部Ｂ１は、例えば蓋４２に貫通し
て固定された筒状部５１と、筒状部５１の内部に互い違
い状に傾斜して配置された邪魔板５２とから構成されて
いる。

【００１４】この空気清浄機４０は次のように動作す
る。まず、モ−タ４４を駆動させると、回転軸４４ａの
回転に伴って第１，第２の回転板４５，４６が回転し、
この回転に基づく遠心力によって隙間４７の内部は負圧
状態となる。これによって、パイプ４８からは水槽４１
の水が吸い上げられて隙間４７に達する。隙間４７に吸
い上げられた水は第１，第２の回転板４５，４６の回転
による遠心力により外方に飛散・放出され、仕切板５
０，水槽４１の内壁などに衝突することによって微細化
される。一方、ファン４９の駆動により、室内の空気が
フィルタを介して導入口４３ａから筒状部４３に導入さ
れ、旋回しながら開口部４２ａから水槽内に導入され
る。この際に、導入された空気は微細化された水のミス
トと気液接触により混合される。

【００１５】この混合気は仕切板５０と水面との間に形
成された通路を介して液滴分離部Ｂ１に至り、筒状部５
１の内部における邪魔板５２の間を潜り抜けながら室内
に放出される。室内に放出された水のミストは、室内を
循環する際に、空気中の微細なゴミ，煙草の煙や臭いな
どが取り込まれてミスト径が大きくなる。これらのミス
トは再び空気清浄機４０に吸い込まれるのであるが、そ
の際に、フィルタによって捕捉されてしまい、気液接触
部Ａ１には吸い込まれず、清浄化された空気だけが吸い
込まれる。以下、同様の動作の繰り返しによって室内の
清浄化が行われる。

【００１６】この空気清浄機４０では、本出願人が先に
提案した空気清浄機１に比較して、水噴射用のポンプ１
３，排水用のポンプ１４，ノズル１９，円板２０などが
省略されており、気液接触部Ａ１及びそれに付帯する構
成が簡素化されるために、全体の形態が著しく小型化で
きる上、価格も格段に低減できるという優れた効果が得
られるものである。

【００１７】しかしながら、この空気清浄機４０では、
本出願人が先に提案した空気清浄機１に比較して、液滴
分離部Ｂ１から室内に放出されるミスト量が極端に少な
く、空間容量の大きな室内へ適用した場合、室内の清浄
化に長い時間を要するのみならず、マイナスイオンも充
分に発生しないために、森や滝の近辺の自然環境に近い
状態の実現が難しくなり、心身の爽快感が得難いという
新たな問題がある。

【００１８】この原因は、水の微細化の際に、第１，第
２の回転板４５，４６の回転に基づく遠心力によって隙
間４７の内部に負圧を発生させ、この負圧を利用して水
槽内の水をパイプ４８を介して隙間４７に吸い上げられ
ものであるものの、負圧による水の吸い上げ量が少ない
ために、充分のミストを発生できないのみならず、マイ
ナスイオンの発生も少ないものと考えられる。

【００１９】かといって、モ−タ４４の回転数を高めれ
ば、ある程度、隙間４７への水の吸い上げ量を増加させ
ることができるものの、その吸い上げ量には構造的に限
界がある上、モ−タ４４の性能アップに伴ってモ−タが
大型化し、空気清浄機のコンパクト化に支障が生ずるよ
うになる。

【００２０】それ故に、本発明の目的は、比較的に簡単
な構成によって微細化手段への水の供給量を増加でき、
室内放出されるミスト量の増加が期待できる空気清浄機
を提供することにある。

【００２１】

【課題を解決するための手段】従って、本発明は、上述
の目的を達成するために、気液接触部と、液滴分離部
と、気液接触部，液滴分離部を含む空気の流動経路に配
置したファンと、水槽と、この水槽内の液体を気液接触
部内で微細な液滴を形成する微細化手段とを具備し、前
記微細化手段は、気液接触部内に配置した回転軸と、回
転軸の上方に固定した回転板と、回転軸の下方に固定し
た給水手段と、給水手段を囲繞し、かつ上端が回転板に
接触ないし近接すると共に、下端が水槽の水中に位置す
るように配置したガイド筒とを含み、回転軸の回転に伴
う給水手段の回転により水槽内の水をガイド筒の上方に
送水し、回転板に沿って外方に飛散して微細化させるよ
うに構成したことを特徴とする。

【００２２】又、本発明の第２の発明は、気液接触部
と、液滴分離部と、気液接触部，液滴分離部を含む空気
の流動経路に配置したファンと、水槽と、この水槽内の
液体を気液接触部内で微細な液滴を形成する微細化手段
とを具備し、前記微細化手段は、気液接触部に固定した
モ−タと、モ−タより気液接触部内に延びる回転軸と、
回転軸の上方に固定した回転板と、回転軸の下方に固定
した給水手段と、給水手段を囲繞し、かつ上端が回転板
の下面に接触すると共に、下端が水槽の水中に位置する
ように配置したガイド筒とから構成し、モ−タの駆動に
伴う給水手段の回転により水槽内の水をガイド筒の上方
に送水し、回転板及び／又は回転軸に形成した通水路を
介して回転板上に送水し、回転板上に沿って外方に飛散
して微細化させることを特徴とする。

【００２３】さらに、本発明の第３の発明は、前記微細
化手段におけるガイド筒の上端に外方に延びるフランジ
部を形成し、このフランジ部を回転板の下面に所定の隙
間を介して対向させたことを特徴とし、第４の発明は、
前記給水手段がスクリュ−フィ−ダであることを特徴と
する。

【００２４】

【発明の実施の形態】次に、本発明にかかる空気清浄機
の１実施例について図１〜図２を参照して説明する。同
図において、６０は空気清浄機であって、下方には内部
に所定量の水が貯留された水槽６１が配置されている。
この水槽６１の上部には蓋６２が配置されており、この
蓋６２には例えば気液接触部Ａ２と液滴分離部Ｂ２とが
並立されている。この気液接触部Ａ２は、例えば蓋６２
に、下方部分が水槽内の水に浸漬されるように配置され
た筒状部６３と、筒状部６３の外周面頂部のほぼ中心に
配置されたモ−タ６４と、モ−タ６４より筒状部を貫通
して延びる回転軸６４ａの上方部分に固定された回転板
６５と、回転軸６４ａの下方部分に固定された給水手段
６６と、給水手段６６を囲繞し、かつ上端が回転板６５
の下面に接触すると共に、下端が水槽６１の水中に位置
するように固定・配置されたガイド筒６７とから構成さ
れている。

【００２５】この気液接触部Ａ２において、回転板６５
の回転軸６４ａに近い部分には複数の孔などよりなる通
水路６５ａがほぼ等角度で放射状に形成されており、回
転板６５の上面にはそれぞれの通水路６５ａを独立させ
るように複数のダム状のガイド６５ｂが一体的に形成さ
れている。尚、通水路６５ａは回転板６５の他に、回転
軸６４ａに溝を形成し、この溝を通水路として利用する
こともできるし、或いは孔，溝を共に形成することもで
きる。又、給水手段６６は回転軸６４ａの回転によって
水が回転板６５の上面に供給される構造のものであれば
よいが、スクリュ−フィ−ダ様のものが望ましい。さら
に、ガイド筒６７の下端（水槽６１の水に浸漬されてい
る部分）には水槽６１の水がガイド筒６７の内部に給水
されるように通水口６７ａが形成されている。

【００２６】上述の気液接触部Ａ２における筒状部６３
の上方部分には空気の導入口６３ａが形成されており、
この導入口６３ａにはダクト６８を介してファン６９が
配置されている。特に、導入口６３ａは、それから導入
される空気が筒状部６３の内壁に沿って旋回するよう
に、筒状部６３の内壁の接線方向に形成することが望ま
しい。尚、ファン６９による空気の導入経路には空気中
の比較的に大きなゴミなどを除去するためのフィルタを
配置することもできる。

【００２７】さらに、液滴分離部Ｂ２は、例えば蓋６２
に、下方部分が水槽内の水に浸漬されるように配置され
た筒状部７０と、筒状部７０のほぼ中心部分に配置さ
れ、下端が水槽６１に固定された円柱７１とから構成さ
れている。そして、気液接触部Ａ２，液滴分離部Ｂ２に
おける筒状部６３，７０の下方で、かつ水面より上方部
分には開口部が形成されており、連通管７２で連結され
ている。

【００２８】次に、この空気清浄機６０の動作について
説明する。まず、モ−タ６４を駆動（回転）させると、
回転軸６４ａの回転に伴って回転板６５及び給水手段
（スクリュ−フィ−ダ）６６は所定の速度で回転し、こ
の回転によってガイド筒６７には負圧が作用する。尚、
それの回転速度によっては回転板６５の通水路６５ａの
周辺部分、さらには回転板６５の周辺部分にも若干の負
圧が作用すると思われる。そして、スクリュ−フィ−ダ
６６の回転によって水槽６１の水は、ガイド筒６７の通
水口６７ａからガイド筒６７の内部に流入し、スクリュ
−フィ−ダ６６の回転と共にガイド筒６７に沿って上方
に強制的に搬送・給水される。ガイド筒６７の上方に搬
送された水は回転板６５の通水路６５ａから回転板上に
負圧の作用と相俟って押し出され、複数のガイド６５ｂ
に沿って遠心力によって外方に飛散される。飛散された
水は筒状部６３の内壁に衝突して微細化（ミスト化）さ
れると共に、マイナスイオンが発生する。一方、室内の
空気は図示しないフィルタを介してファン６９に吸い込
まれ、ダクト６８を通って導入口６３ａから気液接触部
Ａ２に導入され、筒状部６３の内壁面に沿って旋回しな
がら下降する。この際に、導入された空気は微細化され
た水滴などと気液接触により混合され、筒状部６３の内
壁面に沿って旋回しながら下降する。この際に、空気に
含まれるゴミ，煙草の煙，臭いなどは微細な水滴に付着
することになり、粒径が大きな水滴は清浄化された空
気，水滴などを含む混合気に付与される旋回力によって
旋回できなくなり、落下したり、或いは気液接触部Ａ２
の内壁面に衝突して内壁面に伝って水槽６１に流れ落ち
る。

【００２９】粒径の大きな水滴の除去された微細水滴，
空気などを含む混合気は連通管７２を通って液滴分離部
Ｂ２に導入され、液滴分離部Ｂ２における円柱７１をガ
イドとして筒状部７０の内壁面に沿って旋回しながら上
昇する。この際に、例えば粒径が数十μｍ以上の水滴は
混合気から分離され、水槽６１に落下し回収される。従
って、清浄化された空気，一層微細な水のミストを含む
混合気は上方の吹出口から室内に大量に放出される。
尚、長期の使用によって水槽６１の水が汚れた場合に
は、適宜の手段によって水の交換が行われる。

【００３０】この実施例によれば、モ−タ６４の回転軸
６４ａの下方部分にはスクリュ−フィ−ダ６６が配置さ
れており、しかも、このスクリュ−フィ−ダ６６がガイ
ド筒６７によって囲繞されているために、モ−タ６４の
駆動に伴うスクリュ−フィ−ダ６６の回転によって水槽
６１の水は、ガイド筒６７の通水口６７ａからガイド筒
６７の内部に流入し、スクリュ−フィ−ダ６６の回転と
共にガイド筒６７に沿って上方に強制的に大量に搬送・
給水される。従って、回転板６５の通水路６５ａから回
転板上に押し出された大量の水は、複数のガイド６５ｂ
に沿って遠心力によって外方に飛散され、筒状部６３の
内壁面などに衝突して微細化され、大量のミストを発生
させることができ、室内の浄化機能を高めることができ
る。

【００３１】特に、モ−タ６４の回転に伴う回転板６５
の回転によって、ガイド筒６７には負圧が作用すること
になるために、この負圧とスクリュ−フィ−ダ６６の回
転とが相俟って、通水路６５ａを介して回転板上により
多くの水を供給することができる。従って、図６に示す
空気清浄機に比較して大量のミストを発生させることが
できる。

【００３２】図３は本発明にかかる他の実施例を示すも
のであって、基本的な構成は図１〜図２に示す実施例と
同じである。この空気清浄機６０Ａにおいて、異なる点
は、ガイド筒６７Ａの上端に外方に延びるほぼ円形のフ
ランジ部６７ｂを一体的に形成し、フランジ部６７ｂと
回転板６５との対向部分に通水路としての隙間７３を形
成したことである。

【００３３】この実施例によれば、上述の実施例と同様
の効果が得られる他に、回転板６５とフランジ部６７ｂ
とが非接触の状態で対向して配置されているために、モ
−タ６４の回転時における負荷を軽くできる。しかしな
がら、上述の実施例ではガイド筒６７の上端が回転板６
５の下面に水密的に当接されているために、モ−タへの
負担が大きくなるものである。

【００３４】しかも、回転板６５とフランジ部６７ｂと
は隙間７３を介して対向されているために、回転板６５
の回転時に隙間７３に負圧が生じ易くなる。従って、ス
クリュ−フィ−ダ６６の回転と相俟って水の飛散量を一
層に増加でき、ミストの発生量も増大できる。

【００３５】尚、本発明は何ら上記実施例にのみ制約さ
れることなく、例えば回転軸はモ−タに直結する他、ギ
アなどを介して結合することもできるし、回転板は１枚
の他、２枚以上を互いに離隔して構成することもでき
る。又、気液接触部と液滴分離部とは並立する他に、気
液接触部の外周に液滴分離部を同心状に配置して小型化
を図ることもできる。さらには、ファン，ダクトなどの
各種部品の配置は図示例以外の配置に適宜に変更でき
る。

【００３６】

【発明の効果】以上のように、本発明によれば、回転軸
の下方部分には給水手段が配置されており、しかも、こ
の給水手段がガイド筒によって囲繞されているために、
給水手段の回転によって水槽の水は、ガイド筒の通水口
からガイド筒の内部に流入し、給水手段の回転と共にガ
イド筒に沿って上方に強制的に搬送・給水される。従っ
て、回転板の回転によって、通水路を介して回転板に沿
って供給された水は、回転板の遠心力によって外方に飛
散され、筒状部の内壁面などに衝突して微細化され、多
くのミストを発生させることができ、室内の浄化機能を
高めることができるのみならず、マイナスイオンの発生
量が増加することから森や滝の近辺の自然環境に近い状
態の実現が可能となり、心身の爽快感も得られるように
なる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明にかかる空気清浄機の１実施例を示す正
断面図。

【図２】図１の給水手段の一部構造を示す斜視図。

【図３】本発明にかかる空気清浄機の他の実施例を示す
要部の正断面図。

【図４】従来の空気清浄機の斜視図。

【図５】図４の正断面図。

【図６】従来の空気清浄機の他の実施例を示す正断面
図。

【符号の説明】

Ａ２気液接触部Ｂ２液滴分離部６０，６０Ａ空気清浄機６１水槽６２蓋６３，７０筒状部６４モ−タ６４ａ回転軸６５回転板６５ａ，７３通水路６５ｂガイド６６スクリュ−フィ−ダ（給水手段）６７，６７Ａガイド筒６８ダクト６９ファン７２連通管

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】気液接触部と、液滴分離部と、気液接触
部，液滴分離部を含む空気の流動経路に配置したファン
と、水槽と、この水槽内の液体を気液接触部内で微細な
液滴を形成する微細化手段とを具備し、前記微細化手段
は、気液接触部内に配置した回転軸と、回転軸の上方に
固定した回転板と、回転軸の下方に固定した給水手段
と、給水手段を囲繞し、かつ上端が回転板に接触ないし
近接すると共に、下端が水槽の水中に位置するように配
置したガイド筒とを含み、回転軸の回転に伴う給水手段
の回転により水槽内の水をガイド筒の上方に送水し、回
転板に沿って外方に飛散して微細化させるように構成し
たことを特徴とする空気清浄機。
【請求項２】気液接触部と、液滴分離部と、気液接触
部，液滴分離部を含む空気の流動経路に配置したファン
と、水槽と、この水槽内の液体を気液接触部内で微細な
液滴を形成する微細化手段とを具備し、前記微細化手段
は、気液接触部に固定したモ−タと、モ−タより気液接
触部内に延びる回転軸と、回転軸の上方に固定した回転
板と、回転軸の下方に固定した給水手段と、給水手段を
囲繞し、かつ上端が回転板の下面に接触すると共に、下
端が水槽の水中に位置するように配置したガイド筒とか
ら構成し、モ−タの駆動に伴う給水手段の回転により水
槽内の水をガイド筒の上方に送水し、回転板及び／又は
回転軸に形成した通水路を介して回転板上に送水し、回
転板上に沿って外方に飛散して微細化させることを特徴
とする空気清浄機。
【請求項３】前記微細化手段におけるガイド筒の上端
に外方に延びるフランジ部を形成し、このフランジ部を
回転板の下面に所定の隙間を介して対向させたことを特
徴とする請求項２に記載の空気清浄機。
【請求項４】前記給水手段がスクリュ−フィ−ダであ
ることを特徴とする請求項１又は２に記載の空気清浄
機。