JPH11206917A - 絞り機構 - Google Patents

絞り機構

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JPH11206917A
JPH11206917A JP1112698A JP1112698A JPH11206917A JP H11206917 A JPH11206917 A JP H11206917A JP 1112698 A JP1112698 A JP 1112698A JP 1112698 A JP1112698 A JP 1112698A JP H11206917 A JPH11206917 A JP H11206917A
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locking
film
spats
braking force
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JP1112698A
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Isamu Tatsuno
勇 辰野
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MONBERU KK
Mont Bell Co Ltd
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MONBERU KK
Mont Bell Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 片手で簡単に絞ることのできる登山用品等に
用いる絞り機構 【解決手段】 膜状体(2)が絞られていない状態で前記
絞り線の全長より、その長手方向の長さが長い紐(11)
と、紐(11)の任意の箇所で紐(11)を解放係止自在に係止
する紐締め具(10)と、を備える。膜状体(2)には、紐(1
1)の一方の端部を絞り線の端部で固定する固定部(12)
と、紐(11)を膜状体(2)の絞り線に沿って摺動自在に係
止するガイド手段(18)と、絞り線の他方の端部で、少な
くとも絞り線の長手方向への係止手段の移動を阻止する
歯止め手段(13,14、15)と、を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、登山用品のスパッ
ツ等に用いる絞り機構に係り、特に、片手で容易に絞る
ことが可能な絞り方法の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】スパッツは、雪や泥の上を歩く際に、登
山靴や臑を塗れや汚れから防止する登山用品である。ス
パッツは、臑の部分に筒状に巻き付けられる布であっ
て、装着時に下端となる部分に、登山靴に係止するため
の係止具を備えて構成される。
【0003】従来、スパッツの装着時に上端となる部分
は、袋構造に縫製され、その中に紐が通され、紐の両端
を結ぶことが可能に構成されていた。登山者は、スパッ
ツの下端を登山靴に係止してから、スパッツの上端に通
された紐の両端をそれぞれの手で持ち、上端が臑を密閉
するまでスパッツを絞って使用していた。
【0004】スパッツ以外の登山用品においても、開口
部を絞るための絞り機構として、袋構造に通された紐を
両手で絞る構造が多用されていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
絞り機構では、両手で紐を絞ってから結ばなければなら
ないため、絞る作業が面倒であるという問題があった。
【0006】特に、積雪期の登山では、登山者は厚手の
手袋やミトンを装着しているため、手袋やミトンをした
まま絞り機構の紐を結ぶことが困難であった。さらに、
登山中では片手にピッケルを持ったりロープを持ったり
することが多く、このような場合にスパッツ等の絞り機
構の操作のためにこれら安全機構から両手を離してしま
うことは危険であった。
【0007】これらの問題は、登山中に使用するあらゆ
る登山用具の絞り機構に言える。
【0008】そこで、上記問題に鑑み、片手で容易に膜
状体を絞ることのできる絞り機構を提供することを目的
とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、膜状体を、当
該膜状体に設定された所定の絞り線に沿って絞るための
絞り機構において、膜状体が絞られていない状態で絞り
線の全長より、その長手方向の長さが長い紐手段と、紐
手段の任意の箇所で当該紐手段を解放係止自在に係止す
る係止手段と、を備える。
【0010】そして、膜状体には、紐手段の一方の端部
を絞り線の端部で固定する固定手段と、紐手段を膜状体
の絞り線に沿って摺動自在に係止するガイド手段と、絞
り線の他方の端部で、少なくとも絞り線の長手方向への
係止手段の移動を阻止する歯止め手段と、を備える。
【0011】上記構成によれば、膜状体を絞らない状態
で、紐手段の長さが絞り線より長いので、絞り線の他方
の端部に設けられた歯止め手段から紐手段の一部が出
る。この紐手段の一部を引っ張ると、係止手段も移動し
ようとするが、歯止め手段がこの移動を阻止するので、
一定以上の張力で係止手段と紐手段とが相対的に摺動を
始める。紐手段に加わった張力は紐手段を介して固定手
段に伝えられるが、固定手段により紐手段の端部が固定
されているので、紐手段が引っ張られることにより絞り
線に沿って膜状体が絞られていく。適当な長さを絞った
ところで、紐手段の引っ張りを止めると、再び係止手段
が紐手段に制動力を加えるので、紐手段が絞られたまま
維持される。したがって、片手で紐手段を引っ張るだけ
で絞りが完了する。
【0012】なお、膜状体とは、布、紙、フィルム等、
柔軟性があって絞ることが可能な素材のことをいう。紐
手段とは、一定の張力を加えられるものであれば、紐、
糸、ベルト等いかなるものでもよい。その素材として
は、天然繊維、合成繊維、金属、ゴム、皮革等を適宜適
用できる。係止手段としては、紐手段を一定の場所で係
止したり解放したりできる機構を備えるものであれば、
その機構、名称を問わず種々に適用できる。固定手段
は、膜状体に紐手段を固定できるものであればよい。例
えば、接着剤による固定、縫い込みによる固定、挟み込
みによる固定、結ぶことによる固定等種々の固定方法が
適用できる。ガイド手段とは、紐手段を摺動自在に係止
するものであればどのような機構を備えていてもよい。
歯止め手段とは、係止手段を膜状体の所定箇所から一定
の方向に動かないように係止するものであればよい。例
えば、紐手段を貫通させる口を残して袋状に構成したポ
ケットに係止手段を入れる構成が考えられる。また、係
止手段の一部を膜状体に固定してしまってもよい。
【0013】例えば、紐手段は、紐状体またはベルト状
体のいずれかである。
【0014】また、係止手段は、一定値以上の張力を紐
手段に加えると摺動し、それ以下の張力では紐手段を制
動力により紐手段を係止する制動力付与機構を備える。
【0015】例えば、この制動力付与機構は、貫通穴が
設けられた第1部材と、第1部材を収納可能に構成さ
れ、収納された当該第1部材の貫通穴の両側で対向する
二つの壁面に貫通穴が設けられた第2部材と、第2部材
に収納された第1部材を、貫通穴の貫通方向に略垂直な
方向に付勢する付勢手段と、を備える。すなわち、第1
部材および第2部材の貫通穴を貫通した紐手段に、付勢
手段が制動力を加えることにより、当該紐手段に制動力
を印加可能に構成されている。
【0016】また、係止手段は、紐手段を一方向に引っ
張ると摺動し、他方向に引っ張ると係止するラッチ機構
を備えてもよい。
【0017】例えば、ガイド手段は、紐手段を囲む絞り
線に沿って設けられた袋構造である。
【0018】また、紐手段を数カ所で膜状体に係止する
吊り機構で構成してもよい。
【0019】
【発明の実施の形態】次に、本発明の好適な実施の形態
を、図面を参照して説明する。 <実施形態1>本発明の実施形態1は、スパッツに絞り
機構を適用したものである。図1に本実施形態のスパッ
ツの装着説明図、図2に本スパッツの表面図、および図
3に本スパッツの裏面図を示す。
【0020】(構成)これらの図に示すように、本実施
形態1のスパッツ2は、その上端に本発明の絞り機構1
を備えている。
【0021】絞り機構1は、紐止め具10、紐11,固
定部12、ポケット部16およびガイド部材18を備え
て構成されている。スパッツ2は、スパッツ本体20、
締めゴム22、ホールダ23、留め具24a、24b、
バンド25a、25b、締め具26、ファスナー27
a、27bおよびクランプ具28を備える。
【0022】スパッツ本体20は、防水性、耐摩耗性の
高い布材により登山靴および登山者の臑を覆う形状に縫
製されている。その上端には絞り機構1およびホールダ
23、留め具24bが設けられ、その側端にはファスナ
ー27が設けられている。また、下端の一部には締めゴ
ム22が縫い込まれ、下端中央にはクランプ具28が設
けられている。締めゴム22は、登山靴にスパッツの下
端を密着させることが可能にスパッツ下端の一部に縫い
込まれている。ホールダ23は、留め具24aを備え、
登山者が把持可能に設けられている。ベルト25は、ス
パッツ装着時に登山靴の土踏まずに相当する位置に設け
られ、一方のベルト25aを他方のベルト25bに設け
られた締め具26に係止可能に構成されている。ファス
ナー27は、スパッツ装着時にスパッツ本体20の側端
を係止可能に設けられている。クランプ具28は、スパ
ッツ装着時に登山靴の靴紐に係止可能に設けられてい
る。
【0023】紐止め具10は、本発明の係止手段であっ
て、制動力により紐11を係止可能に構成されている。
紐11は、本発明の紐手段であって、例えば、合成繊維
を編み上げて構成される。固定部12は、本発明の固定
手段であって、例えば、接着剤や縫製により、紐11を
スパッツ本体20に固定するものである。ポケット部1
6は、本発明の歯止め手段であって、スパッツ本体20
の一部をポケット状に縫製して構成される。ガイド部材
18は、本発明のガイド手段であって、スパッツ2の上
端全体にわたってスパッツ本体20を袋状に縫製して構
成される。袋の内側には紐11を通しておく。
【0024】図5に、紐止め具10の具体的な構造を示
す。紐止め具10は、図5に示すように、外部材10
0、内部材101およびばね102を備える。外部材1
00は、内部材101を収納可能な容器状に成形されて
いる。その壁面には、紐11が貫通可能に窓103aお
よび103bが設けられている。内部材101は、外部
材100に挿入可能な形状に成形されており、外部材1
00に完全に挿入された際に、外部材100の窓103
aおよび103bを通して紐11が貫通可能な貫通穴1
04が設けられている。ばね102は、内部材101の
底面を同図上方に付勢可能に構成されている。
【0025】上記構成において、外部材100の内部
に、ばね102、それから内部材101を挿入する。そ
して図6のPAで示す位置まで内部材101をばね10
2の付勢力に対抗して押し込み、紐11が窓103a、
貫通穴104、窓103bの順番に紐11を通す。紐1
1が貫通後、内部材101の押し込みを止めると、ばね
102の付勢力が内部材101に作用して、内部材10
1が同図上方に移動する。しかし紐11が窓103aお
よび103bと貫通穴104とに通っているため、紐1
1には、貫通穴104の部分で上方に押し上げられ、窓
103aおよび103bの部分で押さえ付けられるとい
う相反する力が作用し、同図PBの位置で止まる。この
作用のため、紐11には制動力が働く。この制動機構の
制動力は、紐11の一部をばね102の付勢力で押さえ
付ける程度に留まるので、一定以上の力で紐11を引っ
張れば、紐11はこの制動力に打ち勝って紐止め具10
内を摺動させることが可能である。
【0026】図4に、ポケット部16およびそこに収納
される紐止め具10の説明図を示す。図4(a)に示す
ように、ポケット部16は、スパッツ2の上端が袋状に
縫製された状態において、固定部12側に開口部17を
残して縫製部13を設け、紐11の末端方向に紐だし穴
15を設け、さらに縫製部14を設けて構成されてい
る。縫製部13および14の間では、袋状に折り返した
スパッツ本体20の端部を縫い合わせず解放させてお
く。このため、スパッツ本体20の折り返し部分が、縫
製部13および14で囲まれたポケット状を構成してい
る。
【0027】ガイド部材18の一方の端部において、固
定部12により固定された紐11は、ガイド部材18の
内側を通って開口部17に導かれる。開口部17から出
た紐11の端部は、図5で説明したように紐止め具10
に通される。紐11の先端は、さらにポケット部16の
内側から紐だし穴15を通って外側へ出される。そして
紐11の先端にループ11bを設けて結び目11aを設
ける。
【0028】上記のようにして紐11を通した後は、図
4(a)の矢印の方向に紐止め具10をポケット部16
の内部に押し込む。これにより、図4(b)に示すよう
に、ポケット部16の内部に紐止め具10が係止され
る。
【0029】なお、開口部17から出た紐11を紐止め
具10に通して紐だし穴14から出す作業は、同図
(a)のようにポケット部16の外で行うことができる
が、もちろん、紐止め具10を袋状の中に包含させて縫
いつけてもよい。しかし、紐止め具10や紐11の取り
替えの便宜に鑑みれば、紐止め具10を取り出し可能な
ようにポケット部16を設けた方がよい。
【0030】(作用)上記構成のスパッツを使用する
際、登山者は、図1に示すように、スパッツ2を登山靴
および砂の回りに巻き、ファスナー27を締めていく。
これによりスパッツ本体20の側端が縫合される。ま
た、登山者はベルト25aを登山靴の土踏まずに回して
ベルト25bの締め具26で締め上げる。さらにクラン
プ具28を前に引っ張って登山靴の靴紐に掛ける。これ
により、締めゴム22に張力が働き、スパッツの下端が
登山靴に密着する。
【0031】さて、スパッツの上端を締めるため、登山
者はまずホールダ24を片手で引っ張って留め具24a
と24bとを填める。余裕を持たすべくスパッツは大き
めのサイズに縫製されているので、この状態のままでは
スパッツの上端が緩すぎる。
【0032】そこで、登山者は紐11のループ11bを
把持し、図4(b)の矢印方向に引く。紐11に加わっ
た張力は紐止め具10に伝達されるが、紐止め具10
は、縫製部14および紐だし穴15回りのポケット部1
6の働きにより張力の加わる方向に移動できない。この
ため紐11は、紐止め具10の内部で摺動し、その張力
がガイド部18を通って紐11の末端の固定部12に達
する。固定部12では紐11が固定されているので、固
定部12が紐止め具10に引き寄せられるようになる。
つまり、紐止め具10と固定部12との紐11の長さが
短くなる。したがって、ガイド部18が絞られることに
なる。
【0033】登山者が適当な長さまで紐11を引いた後
手を離すと、紐止め具10の制動力が紐11に加わり、
紐11の摺動が停止する。このとき、絞られることによ
りガイド部18の紐11の流れ方向には抗力が発生して
いるので、紐11の摺動が停止した紐止め具10は、固
定部12の方向へ引っ張られる。ところが、この方向に
は、縫製部13が設けられているので、紐止め具10は
それ以上動くことができず、紐止め具10の制動力とガ
イド部18の抗力とが吊り合った状態で、絞られた状態
が維持されることになる。
【0034】なお、絞りを解くためには、ポケット部1
6の上から、紐止め具10の内部材101を押下すれば
よい。すなわち、この動作により紐止め具10の制動力
が解消され、紐11が自在に繰り出され、ガイド部18
の絞りが解消される。この操作も片手で行える。
【0035】上記したように本実施形態1の構成によれ
ば、従来と異なり、登山者は両手を使うことなく片手で
スパッツの上端を絞ることができる。また、歩行中にス
パッツが緩んだ場合にも、片手でスパッツ上端の絞り直
しができる。特に、積雪期において登山者が手袋やミト
ンを装着していても、ループを引くのみでスパッツの絞
り直しができる。また、危険な場所でも両手を使うこと
なくスパッツの絞り直しができる。
【0036】なお、本実施形態では、ロングスパッツに
本発明の絞り機構を適用したが、ショートスパッツ、オ
ーバーシューズ、オーバーゲータ等にも同様に本発明を
適用可能である。
【0037】<実施形態2>本発明の実施形態2は、実
施形態1とは異なる係止手段を提供する。図7に、本実
施形態の絞り機構1bの構造を示す。同図(a)は紐止
め具10bの側面図であり、同図(b)は絞り機構の全
体図である。同図に示すように、本実施形態の絞り機構
1bは、紐止め具10b、ベルト11b、係止部材13
b、ガイド部18b固定部12bを備えている。
【0038】紐止め具10bは、部材110、部材11
1および歯止め部材112を備え、ラッチ機構を構成し
ている。部材110は枠形状をなし、部材111を摺動
自在に固定する。部材111は、回動自在に歯止め部材
112を係止する。歯止め部材112には、その先端に
歯部112bが設けられている。ベルト11bは、部材
110の裏側から表側に通され、歯止め部材112の上
を覆って、再び部材110の裏側へ通される。係止部材
13bは、紐止め具10bの部材110を膜状体2bに
係止可能に構成されている。ガイド部18bは、膜状体
2bを袋状に縫製して構成され、ベルト11bがその絞
り線に沿って通されている。ガイド部18bの一方の端
部において、バンド11bは固定部12bで固定され
る。固定は接着剤や縫合等によって行われる。ガイド部
18bの他方の端部には切れ込み部14bが設けられ、
ベルト11bがガイド部18bから外側へ出されてい
る。
【0039】(作用)上記構成において、使用者がバン
ド11bの端部を持って図7(a)の白抜き矢印の方向
に引くと、バンド11bは紐止め具10bのどこにも引
っかかることろがないので歯止め部材112上を摺動す
る。そして上記実施形態1と同様にしてガイド部18b
が絞られる。所望の長さを引いてから使用者がバンド1
1bを離すと、固定部12bからの張力によりベルト1
1bが図7(a)の黒矢印の方向に引かれる。このと
き、歯止め部材112には歯部112bが設けられてい
るので、ベルト11bがこの歯部112bに引っかか
り、黒矢印方向へ繰り出されることを阻止する。紐止め
具10bは係止部材13bで膜状態2bに係止されてい
るので、結局ガイド部18bが絞られたまま維持され
る。
【0040】なお、ベルト11bを解放するには、紐止
め具10bの部材110を、図7(b)の矢印方向に引
く。すなわち、ベルト11bの部材112への押しつけ
が解放され歯部112bの食い込みが解消され、ベルト
11bが再び歯止め部材112上を摺動可能となり、絞
りを解くことができる。
【0041】上記したように、本実施形態2によれば、
ベルト状の紐手段によっても本発明の絞り機構を実現で
きる。
【0042】<実施形態3>本発明の実施形態3は、実
施形態1とは異なるガイド手段を提供するものである。
図8に、本実施形態の絞り機構1cの構造を示す。同図
に示すように、本絞り機構1cは、上記実施形態1と同
様の紐止め具10,紐11および固定部12を備える。
【0043】ただし、本実施形態では袋状に縫製したガ
イド部を設けず、吊り部材18cを絞り線に沿って複数
設けて構成する。この吊り部材18cは、ズボンの腰ベ
ルトを通す吊り輪と同じようなものである。したがっ
て、吊り部材18cの内側を通される紐11は絞り線に
沿って摺動が自在となる。
【0044】また、紐締め具10の前後には、係止部材
13cおよび14cが設けられる。この係止部材13c
および14cは吊り部材18cと同様の構造をしている
が、紐11がどちらの方向に引っ張られても、紐締め具
10が貫通しないような大きさに輪を絞ってある。
【0045】(作用)上記構成において、紐11を使用
者が引けば、紐締め具10が係止部材14cにより引っ
張り方向に移動することを阻止されるので、上記実施形
態1と同様に固定部12と紐締め具10との紐11の長
さが短くなって、絞り線に沿って膜状体2cが絞られ
る。そして紐11を引くのを止めると、上記実施形態1
と同様に紐締め具10が固定部12方向に引っ張られる
が、係止部材13cがこの引っ張りによる紐締め具10
の移動を阻止するので、膜状体2cが絞られたまま維持
される。
【0046】なお、吊り部材18cは、膜状体2cの外
側に設けてもよい。
【0047】上記したように、本実施形態3によれば、
吊ることにより紐手段を保持するガイド手段によっても
本発明の絞り機構を提供できる。
【0048】<その他の変形例>本発明は、上記実施形
態に拘束されることなく種々に変形して適用することが
可能である。
【0049】例えば、図9に示すように、オーバー手袋
3の袖口に適用してもよい。すなわち、オーバー手袋の
袖口に回りに本発明の絞り機構を適用して構成する。オ
ーバー手袋3に一方の手を通した登山者が他方の手で紐
11のループ11bを引くと、紐締め具10が係止部材
13dおよび14dにより固定されているので、ガイド
部18dが設けられた袖口を自在に絞ることができる。
もちろん丈の短い手袋に適用してもよい。
【0050】また、図10に示すように、オーバーズボ
ン4の胴回りに適用してもよい。すなわち、ズボン4の
胴回りに本発明の絞り機構を適用して構成する。ズボン
4を着用した登山者が片方の手で紐11のループ11b
を引くと、紐締め具10が係止部材13eおよび14e
により固定されているので、ガイド部18eが設けられ
た胴回りを自在に絞ることができる。もちろん、通常の
ズボンやジャケットの下端にこの絞り機構を適用しても
よい。
【0051】また、図11に示すように、ザック5の入
れ口に適用してもよい。すなわち、ザック5の入れ口に
本発明の絞り機構を適用して構成する。ここで、ザック
5は、ザック本体51,上蓋52および背負い紐53等
により構成される。必要な道具をザック本体51に詰め
た登山者が片方の手で入れ口の紐11のループ11bを
引くと、紐締め具10が係止部材13fおよび14fに
より固定されているので、ガイド部18fが設けられた
入れ口を自在に絞ることができる。もちろん、小物入れ
等の袋状の入れ口や、寝袋の入口にこの絞り機構を適用
してもよい。
【0052】さらに、図12に示すように、膜状体の中
間部に本発明を適用してもよい。すなわち、筒状に縫製
された袋6の入れ口付近6aではなく、胴部分6bに本
発明の絞り機構を適用して構成する。この変形例のガイ
ド手段には、実施形態3で説明したのと同様の吊り形式
のガイド部18gを適用しているが、袋状に設けてもよ
い。必要な物を袋6に詰めた使用者が片方の手で入れ口
の紐11のループ11bを同図矢印方向に引くと、紐締
め具10が係止部材13gおよび14gにより固定され
ているので、ガイド部18gが設けられた胴部分6bを
自在に絞ることができる。このように、本発明は膜状体
の端部に限ることなく適用できるので、ジャケットの胴
回りの締め具として、大きな長い形状の袋の中締め具と
して、本発明を適用することができる。
【0053】また、膜状体は筒状に縫製されている必要
はなく、広げた状態で使用されるものでもよい。この場
合、本発明の絞り機構は、特定の絞り線に沿って膜状体
を絞ることができるという効果を奏する。例えば、カー
テンや暖簾の締め具として本発明の絞り機構を適用する
ことができる。
【0054】
【発明の効果】本発明の絞り機構によれば、片手で容易
に膜状体を絞ることができる。本発明を登山用品に適用
すれば、特に、積雪期において登山者が手袋やミトンを
装着していても、ループを引くのみで必要箇所の絞り直
しができる。また、危険な場所でも両手を使うことなく
必要箇所の絞り直しができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の絞り機構を適用したスパッツの装着説
明図である。
【図2】本発明の絞り機構を適用したスパッツの表面図
である。
【図3】本発明の絞り機構を適用したスパッツの裏面図
である。
【図4】絞り機構における紐締め具付近の拡大図であ
る。
【図5】絞り機構における紐締め具の分解構成図であ
る。
【図6】絞り機構における紐締め具の制動・解放操作の
説明図である。
【図7】実施形態2の絞り機構の構成図である。
【図8】実施形態3の絞り機構の構成図である。
【図9】本発明の絞り機構を適用したオーバー手袋の斜
視図である。
【図10】本発明の絞り機構を適用したオーバーズボン
の斜視図である。
【図11】本発明の絞り機構を適用したザックの斜視図
である。
【図12】本発明の絞り機構を膜状体の中間部に適用し
た図である。
【符号の説明】
1、1b、1c、1d、1e、1f、1g…絞り機構 2、2b、2c…膜状体 10…紐締め具(係止手段) 11…紐(紐手段)、11b…ベルト 12、12b,12c,12d,12e、12f、12
g…固定部(固定手段) 13、13b、13c,13d,13e、13f、13
g、14、14b,14c,14d,14e、14f、
14g…係止部材 18c…吊り部材 18、18b,18d,18e、18f、18g…ガイ
ド部(ガイド部材)

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 膜状体を、当該膜状体に設定された所定
    の絞り線に沿って絞るための絞り機構において、 前記膜状体が絞られていない状態で前記絞り線の全長よ
    り、その長手方向の長さが長い紐手段と、 前記紐手段の任意の箇所で当該紐手段を解放係止自在に
    係止する係止手段と、を備え、 前記膜状体には、前記紐手段の一方の端部を前記絞り線
    の端部で固定する固定手段と、前記紐手段を前記膜状体
    の前記絞り線に沿って摺動自在に係止するガイド手段
    と、前記絞り線の他方の端部で、少なくとも前記絞り線
    の長手方向への前記係止手段の移動を阻止する歯止め手
    段と、を備えたことを特徴とする絞り機構。
  2. 【請求項2】 前記紐手段は、紐状体またはベルト状体
    のいずれかである請求項1に記載の絞り機構。
  3. 【請求項3】 前記係止手段は、一定値以上の張力を前
    記紐手段に加えると摺動し、それ以下の張力では前記紐
    手段を制動力により前記紐手段を係止する制動力付与機
    構を備えた請求項1に記載の絞り機構。
  4. 【請求項4】 前記制動力付与機構は、貫通穴が設けら
    れた第1部材と、前記第1部材を収納可能に構成され、
    収納された当該第1部材の貫通穴の両側で対向する二つ
    の壁面に貫通穴が設けられた第2部材と、前記第2部材
    に収納された第1部材を、前記貫通穴の貫通方向に略垂
    直な方向に付勢する付勢手段と、を備え、 前記第1部材および第2部材の貫通穴を貫通した前記紐
    手段に、前記付勢手段が制動力を加えることにより、当
    該紐手段に制動力を印加可能に構成されている請求項3
    に記載の絞り機構。
  5. 【請求項5】 前記係止手段は、前記紐手段を一方向に
    引っ張ると摺動し、他方向に引っ張ると係止するラッチ
    機構を備える請求項1に記載の絞り機構。
  6. 【請求項6】 前記ガイド手段は、前記紐手段を囲む前
    記絞り線に沿って設けられた袋構造である請求項1に記
    載の絞り機構。
  7. 【請求項7】 前記ガイド手段は、前記紐手段を数カ所
    で前記膜状体に係止する吊り機構である請求項1に記載
    の絞り機構。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005206969A (ja) * 2004-01-22 2005-08-04 Monberu:Kk 絞り機構付き製品
JP2011142957A (ja) * 2010-01-12 2011-07-28 Monberu:Kk 絞り機構
JP2017508083A (ja) * 2014-02-21 2017-03-23 キム、チェオン・キ スパッツ及びアイゼン
JP2018076631A (ja) * 2016-11-10 2018-05-17 ロイシュ・インターナショナル・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツングReusch International GmbH 手袋

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