JPH11206286A - スピニングリールのロータ - Google Patents

スピニングリールのロータ

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JPH11206286A
JPH11206286A JP1137598A JP1137598A JPH11206286A JP H11206286 A JPH11206286 A JP H11206286A JP 1137598 A JP1137598 A JP 1137598A JP 1137598 A JP1137598 A JP 1137598A JP H11206286 A JPH11206286 A JP H11206286A
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賢夫 坂
Tomoharu Sakurai
智治 桜井
Shinichi Morimoto
伸一 森本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 第2ロータアームに回転バランス補正用の重
りを簡素な構成で脱落しないように収納できるようにす
る。 【解決手段】 スピニングリールのロータ3は、リール
本体2に回転自在に装着された円筒部30と、円筒部の
後部外周面において対向して配置され円筒部と間隔を隔
てて前方に延びる第1及び第2ロータアーム31,32
と、ベールアーム44、重り収納部39と、回転バラン
ス補正用の重り38とを備えている。ベールアームは、
両ロータアームの先端に揺動自在に装着された第1及び
第2ベール支持部材40,42と、第1ベール支持部材
の先端に回転自在に装着されたラインローラ41と、第
1ベール支持部材と第2ベール支持部材とを連結するベ
ール43とを有している。重り収納部は、第2ベール支
持部材に対向する位置において第2ロータアームに設け
られた開口39aと、開口に連通する収納空間39bと
を有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ロータ、特に、リ
ール本体に回転自在に装着され釣り糸をスプールに案内
するためのスピニングリールのロータに関する。
【0002】
【従来の技術】一般にスピニングリールのロータは、リ
ール本体に回転自在に装着された円筒部と、円筒部の後
部に対向して一体で形成された第1及び第2ロータアー
ムとを有している。このロータアームには、釣り糸案内
機構とベール反転機構とが設けられている。釣り糸案内
機構は、スプールに釣り糸を案内するための機構であ
り、2つのロータアームの先端に糸案内姿勢と糸開放姿
勢との間で揺動自在に装着されている。ベール反転機構
は、糸開放姿勢にある釣り糸案内機構を糸案内姿勢に復
帰させるための機構であり、第1ロータアームの内部に
設けられている。
【0003】釣り糸案内機構は、第1ロータアームに揺
動自在に設けられた第1ベール支持部材と、第2ロータ
アームの先端に揺動自在に設けられた第2ベール支持部
材と、両ベール支持部材を連結するベールとを有してい
る。第1ベール支持部材の先端には、釣り糸を案内する
ためのラインローラと、ラインローラを支持するための
固定軸カバーとが装着されており、ベールの一端は固定
軸カバーに、他端は第2ベール支持部材にそれぞれ固定
されている。
【0004】このような構成のロータでは、第1ロータ
アームにベール反転機構が設けられているため、第1ロ
ータアーム側が第2ロータアーム側より重くなる。ま
た、第1ベール支持部材にはラインローラなどが装着さ
れているため、釣り糸案内機構の重心が第1ロータアー
ム側に片寄り、さらに第1ロータアーム側が重くなる。
このため、ロータの回転バランスを考慮して第2ロータ
アームに回転バランス補正用の重りを装着することがあ
る。
【0005】第2ロータアームに重りを収納する場合、
従来、第2ロータアームに重り収納用の空間を形成して
いる。この重り収納用の空間は重りの脱落を防止するた
めに、通常蓋部材により閉塞されている。蓋部材はビス
などの固定手段により第2ロータアームに着脱自在に固
定される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前記従来の構成では、
第2ロータアームに回転バランス補正用の重りを収納す
るために収納用の空間を蓋部材により閉塞しなければな
らない。このため、重り収納のための部品が増加し、重
り収納のための構成が複雑になる。本発明の課題は、第
2ロータアームに回転バランス補正用の重りを簡素な構
成で脱落しないように収納できるようにすることにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】発明1に係るスピニング
リールのロータは、リール本体に回転自在に装着され釣
り糸をスプールに案内するためのロータであって、円筒
部と、第1及び第2ロータアームと、ベールアーム、収
納部と、重りとを備えている。円筒部は、リール本体に
回転自在に装着されている。第1及び第2ロータアーム
は、円筒部の後部外周面において対向して配置され円筒
部と間隔を隔てて前方に延びている。ベールアームは、
両ロータアームの先端に揺動自在に装着された第1及び
第2ベール支持部材と、第1ベール支持部材の先端に回
転自在に装着されたラインローラと、第1ベール支持部
材と第2ベール支持部材とを連結するベールとを有して
いる。収納部は、第2ベール支持部材に対向する位置に
おいて第2ロータアームに設けられた開口と、開口に連
通する収納空間とを有している。重りは回転バランス補
正用のものであり開口から収納空間に収納される。
【0008】このスピニングリールのロータでは、ロー
タが回転すると、ベールからラインローラに釣り糸が導
かれスプールに釣り糸が案内されてスプールに釣り糸が
巻き付けられる。このときの回転バランスを補正するた
めに比較的軽い第2ロータアームに設けられた収納部に
重りが収納される。この重り収納時に重りは開口から収
納空間に収納される。この開口は第2ベール支持部材に
対向する位置に配置されているので、第2ベール支持部
材により少なくとも閉塞されることになり、別に蓋部材
を設けることなく開口を閉塞できる。このため、回転バ
ランス補正用の重りを簡素な構成で脱落しないように収
納できる。
【0009】発明2に係るスピニングリールのロータ
は、発明1に記載のロータにおいて、ベールアームは糸
開放姿勢と糸案内姿勢との間で揺動自在であり、第1ロ
ータアームにはベールアームを糸開放姿勢と糸案内姿勢
とに保持するとともに糸開放姿勢にあるベールアームを
糸案内姿勢に復帰させるベール反転機構が設けられてい
る。この場合には、第1ロータアームの基端側がさらに
第2ロータアーム側に比べて重くなるが、開口及び収納
空間を第2ベール支持部材に対向する位置において可及
的に基端側に寄せることで回転バランスを補正できる。
【0010】発明3に係るスピニングリールのロータ
は、発明1又は2に記載のロータにおいて、第1ベール
支持部材は、第1ロータアームの外側に揺動自在に装着
され、第2ベール支持部材は、第2ロータアームの内側
に揺動自在に装着されている。発明4に係るスピニング
リールのロータは、発明1から3のいずれかに記載のロ
ータにおいて、収納部は、第2ベール支持部材の揺動中
心より先端側に設けられている。この場合には、収納部
が第2ベール支持部材の揺動中心より先端側に設けられ
ているので、第1ロータアームの先端に配置されたベー
ルアーム等の影響により第1ロータアームの先端側に重
心が片寄っていても、回転バランスを補正しやすい。
【0011】発明5に係るスピニングリールのロータ
は、発明1から3のいずれかに記載のロータにおいて、
収納部は、第2ベール支持部材の揺動中心より後端側に
設けられている。この場合には、第2ロータアームに装
着されるベール反転機構等の影響により第1ロータアー
ムの基端側に重心が片寄っても、回転バランスを補正し
やすい。
【0012】発明6に係るスピニングリールのロータ
は、発明1から5のいずれかに記載のロータにおいて、
収納部の開口は、第2ベール支持部材により閉塞されて
いる。この場合には、開口が第2ベール支持部材により
直接閉塞されるので、回転バランス補正用の重りをより
簡素な構成で収納できるようになる。発明7に係るスピ
ニングリールのロータは,発明1から5のいずれかに記
載のロータにおいて、第2ベール支持部材と第2ロータ
アームとの間に装着された取付シートをさらに備え、収
納部の開口は、取付シートにより閉塞されている。この
場合には、第2ベール支持部材の取付角度や取付状態を
調整するために取り付けられる取付シートで開口を閉塞
しているので、第2ベール支持部材の取付方法の自由度
を高くしても回転バランス補正用の重りをより簡素な構
成で収納できるようになる。
【0013】
【発明の実施の形態】図1において、本発明の一実施形
態を採用したスピニングリールは、ハンドル1と、ハン
ドル1を回転自在に支持するリール本体2と、ロータ3
と、スプール4とを備えている。ロータ3は、リール本
体2の前部に回転自在に支持されている。スプール4
は、釣り糸を外周面に巻き取るものであり、ロータ3の
前部に前後移動自在に配置されている。
【0014】ハンドル1は、図2に示すように、T字状
の把手部1aと、先端に把手部1aが回転自在に装着さ
れたL字状のクランクアーム1bと、クランクアーム1
bの基端に固定された軸部1cとを有している。クラン
クアーム1bは、基端側においてワンタッチで折れ曲が
り可能である。軸部1cは、図3に示すように断面が矩
形の棒状部材である。なお、ハンドル1は、図1及び図
3に示す右位置と、図2に示す左位置との左右どちらの
装着位置でもリール本体2に装着可能である。
【0015】リール本体2は、側部に開口2cを有する
リールボディ2aと、リールボディ2aから斜め上前方
に一体で延びるT字状の竿取付脚2bと、リールボディ
2aの開口2cを閉塞するための蓋体2dとを有してい
る。リールボディ2aは、図2及び図3に示すように、
内部に空間を有しており、その空間内には、ロータ3を
ハンドル1の回転に連動して回転させるロータ駆動機構
5と、スプール4を前後に移動させて釣り糸を均一に巻
き取るためのオシレーティング機構6とが設けられてい
る。
【0016】図4に示すように、リールボディ2aの図
4右側面には、筒状のボス部17aが形成されている。
ボス部17aは、ハンドル軸10(後述)の図4右端を
支持する軸受16aを収納するためにリールボディ2a
の内方に突出して形成されている。蓋体2dのボス部1
7aに対向する位置には、ボス部17bが形成されてい
る。ボス部17bはハンドル軸10の図4左端を支持す
る軸受16bを収納するためにリールボディ2aの外方
に突出して形成されている。ハンドル1が装着された側
と逆側のボス部(図4ではボス部17a)は、軸カバー
19により閉塞されている。ハンドル1が装着された側
のボス部(図4ではボス部17b)は、孔あきカバー1
9bにより水の侵入が防止されている。軸カバー19及
び孔あきカバー19bは、図1に示すように、楕円形の
部材であり、それぞれ2本のビス19aによりボス部に
取り付けられる。なお、外方に突出していないボス部1
7aには、軸カバー19及び孔あきカバー19bを面一
に装着するための楕円形の窪み18aが形成されてい
る。
【0017】ロータ駆動機構5は、ハンドル1が回転不
能に装着されたハンドル軸10と、ハンドル軸10とと
もに回転するフェースギア11と、このフェースギア1
1に噛み合うピニオンギア12とを有している。ハンド
ル軸10の両端は、軸受16a,16bを介してリール
ボディ2aに回転自在に支持されている。ハンドル軸1
0の図4右端は、軸受16aの外側面より内側に位置し
ている。ハンドル軸10の中心部には断面が矩形の貫通
孔10aが形成されており、この貫通孔10aにハンド
ル1の軸部1cが回転不能に挿入される。軸部1cの先
端面にはネジ孔1dが形成されており、このネジ孔1d
に螺合する取付ネジ20によりハンドル1がハンドル軸
10に取り付けられている。
【0018】ピニオンギア12は筒状に形成されてお
り、図3に示すように、その前部12aはロータ3の中
心部を貫通しており、ナット13によりロータ3と固定
されている。ピニオンギア12は、その軸方向の中間部
と後端部とが、それぞれ軸受14a,14bを介してリ
ール本体2に回転自在に支持されている。オシレーティ
ング機構6は、スプール4の中心部にドラグ機構60を
介して連結されたスプール軸15を前後方向に移動させ
てスプール4を同方向に移動させるための機構である。
オシレーティング機構6は、スプール軸15の略直下方
に平行に配置された螺軸21と、螺軸21に沿って前後
方向に移動するスライダ22と、螺軸21の先端に固定
された中間ギア23とを有している。スライダ22には
スプール軸15の後端が回転不能に固定されている。中
間ギア23は、ピニオンギア12に噛み合っている。
【0019】ロータ3は、図3に示すように、円筒部3
0と、円筒部30の側方に互いに対向して設けられた第
1及び第2ロータアーム31,32と、釣り糸をスプー
ル4に案内するためのベールアーム44とを有してい
る。円筒部30と両ロータアーム31,32とは、たと
えばアルミニウム合金製であり一体成形されている。ベ
ールアームは、両ロータアーム31,32の先端に糸案
内姿勢と糸開放姿勢との間で揺動自在に装着されてい
る。
【0020】円筒部30の前部には前壁33が形成され
ており、前壁33の中央部にはボス部33aが形成され
ている。ボス部33aの中心部には貫通孔が形成されて
おり、この貫通孔をピニオンギアの前部12a及びスプ
ール軸15が貫通している。前壁33の前部にナット1
3が配置されており、ナット13の内部にスプール軸1
5を回転かつ移動自在に支持する軸受35が配置されて
いる。
【0021】第1ロータアーム31は、図1及び図5に
示すように、円筒部30の後部外周面に配置された第1
接続部31aと、第1接続部31aから外方に凸に湾曲
しつつ前方に延びる第1アーム部31bとを有してい
る。第1接続部31aは、円筒部30の周方向に広がっ
ており、円筒部30と周方向に滑らかに連続して形成さ
れている。第1アーム部31bは、第1接続部31aと
滑らかに連続して形成され円筒部30と間隔をあけて前
方に延びている。第1アーム部31bの外周面はスプー
ル軸15の軸芯を中心とする円弧状に形成されている。
この円弧の半径は前方側が大きくなっている。
【0022】第1ロータアーム31の先端の外周側に
は、ベールアーム44を構成する第1ベール支持部材4
0が揺動自在に装着されている。第1ベール支持部材4
0は、第1ロータアーム31にねじ込まれた取付ピン3
6により第1ロータアーム31に取り付けられる。この
取付ピン36は引っかかりが少ない六角孔付きボルトか
らなり、その頭部に釣り糸が引っかかりにくくなってい
る。第1ベール支持部材40の先端には、釣り糸をスプ
ール4に案内するためのラインローラ41と、ラインロ
ーラ41を挟んで第1ベール支持部材40に固定された
固定軸カバー47とが装着されている。ラインローラ4
1は、第1ベール支持部材40の先端に回転自在に装着
されている。固定軸カバー47は、先端がとがった変形
円錐形状である。
【0023】第2ロータアーム32は、円筒部30の後
部外周面に配置された第2接続部32aと、第2接続部
32aから外方に凸に湾曲しつつ前方に延びる第2アー
ム部32bとを有している。第2接続部32aは、円筒
部30と周方向に滑らかに連続して形成されており、円
筒部30の周方向に間隔を隔てて配置された2つの脚部
32cを有している。第2アーム部32bは、第2接続
部32aと滑らかに連続して形成され円筒部30と間隔
をあけて前方に延びている。第2アーム部32bは、先
端部から円筒部30との接続部分に向けて2股に分岐し
ており、円筒部30と2つの脚部32cで接続されてい
る。したがって内部に開口32dが形成される。第2ア
ーム部32bの外周面もスプール軸15の軸芯を中心と
する円弧状に形成されている。
【0024】第2ロータアーム32の先端内周側には、
ベールアーム44を構成する第2ベール支持部材42が
揺動自在に装着されている。ここで、両ベール支持部材
40,42は、1本の揺動軸Mを中心に揺動自在であ
る。そして揺動軸Mと第1ロータアーム31の第1ベー
ル支持部材取付面とが交差する点を揺動中心C1とし、
揺動軸Mと第2ロータアーム32の第2ベール支持部材
取付面とが交差する点を揺動中心C2とすると、揺動中
心C2は揺動中心C1に比較して前方側に位置してい
る。すなわち、揺動軸Mは回転軸芯Xに対して直交して
おらずたとえば5度後方に傾いている。また、各ベール
支持部材40,42は、それらの揺動面が揺動軸Mに直
交するように配置されている。
【0025】第2アーム部32bの先端内周側には、図
7及び図8に示すように、第2ベール支持部材42を装
着するための他の部分より薄肉の段差部53が形成され
ている。段差部53の、図7の下側には段差部53の他
の部分より厚肉の平面視台形状の突起部54が形成され
ている。また、段差部53には、第2ベール支持部材4
2を装着するための貫通孔62が形成されている。この
貫通孔62は、機械加工を容易にするために回転軸芯X
と直交するように形成されている。
【0026】段差部53と第2ベール支持部材42との
間には、合成樹脂製の取付シート37が介装されてい
る。取付シート37は、揺動軸Mを回転軸芯Xに対して
5度傾けるために介装されている。取付シート37は、
段差部53と同様な平面形状のシート部37aと、貫通
孔62に装着されるボス部37bと、突起部54を覆う
突出部37cとを有している。貫通孔62に装着される
ボス部37bには装着孔37dが形成されている。この
装着孔37dは、貫通孔62に対して5度傾いており、
これにより揺動軸Mが回転軸芯Xに対して5度傾く。装
着孔37dには外側から鍔付きの装着ナット63が挿入
されており、装着ナット63には内側から装着ボルト6
4がネジ止めされている。これにより第2ベール支持部
材42が第2ロータアーム32に揺動自在に装着され
る。
【0027】第2ロータアーム32の揺動中心の前側に
は、図6及び図8に示すように、重り38が収納されて
いる。重り38は、第1ロータアーム31側にベールア
ーム44の重心が片寄っていることに起因する回転バラ
ンスのアンバランスを補正するために装着されている。
重り38を収納する重り収納部39は、取付シート37
に対向して形成された開口39aと、開口39aに連通
して形成された収納空間39bとを有している。このよ
うに重り収納部39を取付シート37で閉塞することで
別の閉塞部材を設ける必要がなくなり、重り38の脱落
を簡単な構成で防止できる。
【0028】第2ベール支持部材42は、図6〜図8に
示すように、先端が湾曲した雨滴状の部材であり、第2
ロータアーム32に全体が覆われる円盤状基部42b
と、円盤状基部42bからスプール軸方向前方に延出す
る露出部42cとを有している。露出部42cの一部
は、揺動軸Mよりベール43と逆側に位置している。ま
た、露出部42cは、外側に配置された第2ロータアー
ム32の先端内側部から先端に向かって外方に突出しな
いように外側面が形成されている。したがって外側面は
突起がない滑らかな面で構成されている。このように、
第2ベール支持部材42の露出部42cの外側面は先端
側に向かって突出していないので、釣り糸がそこで引っ
かかりにくい。このため釣り糸は第2ベール支持部材4
2で引っかからずにベール43を経て第1ベール支持部
材40側に移動しやすい。また、円盤状基部42bの全
体が第2ロータアーム32により覆われているので、よ
り釣り糸が引っかかりにくくなる。さらに、延出部42
cの一部が反ベール43側に位置しているのでベール4
3に起因する回転バランスの乱れを補正しやすい。
【0029】第2ベール支持部材42の円盤状基部42
bの外側面において、後部には、図8に点線で示す領域
に略225度の範囲に、ハッチングで示した他の領域よ
り薄肉の切欠き部42aが形成されている。切欠き部4
2aは、段差部53に形成された突起部54との間でわ
ずかに隙間があくような深さで形成されている。切欠き
部42aの両端には2つの当接部42d,42eが形成
されている。当接部42dは、図7に2点鎖線で示すよ
うに第2ベール支持部材42が糸開放姿勢に揺動したと
き、段差部53の突起部54の壁面に当接する。この結
果、第2ベール支持部材42の糸開放姿勢での位置決め
が行われる。当接部42eは、図7に実線で示すよう
に、第2ベール支持部材42が糸案内姿勢に配置された
とき、取付シート37の突出部37cの端部に当接す
る。この結果、第2ベール支持部材42の糸案内姿勢で
の位置決めが行われる。
【0030】このように構成されたロータ3では、ロー
タアーム31,32が外方に凸に湾曲して形成されてい
るので、折れ曲がり部分がなくなり、その部分での応力
集中が生じない。このため、応力が平均化されロータア
ームの肉厚を厚くすることなく強度を高く維持できる。
したがって、ロータ3の軽量化を図りつつ強度を高く維
持できる。しかも、円筒部30と両接続部31a,32
a及び両接続部31a,32aと両アーム部31b,3
2bとがそれぞれ滑らかに連続して形成されているの
で、それらの連続部分でも応力が集中しにくくなり、強
度をより高く維持できる。さらに、第2ロータアーム3
2の先端部が集合して基端部が周方向に離反して2股に
分かれる構造になるので、より軽量化を図れる。また、
両ロータアーム31,32の基端部が周方向に拡がるた
め、ロータアームの周方向の剛性も高くなり、強度をよ
り高く維持できる。
【0031】さらに第2ベール支持部材42の外側面が
突出部の無い滑らかな面で構成されているので、釣り糸
が第2ベール支持部材42で引っかかりにくくなり、釣
り糸が第2ベール支持部材42からベール43を経て第
1ベール支持部材40側に移動しやすくなる。また、第
2ロータアーム32に重り38を装着しているので、回
転バランスも良好なものになる。さらに、その重り38
を収納する重り収納部39の開口39aを取付シート3
7で閉塞しているので、閉塞用の特別の部材が不要にな
り、重り収納部39の構成が簡素になる。
【0032】固定軸カバー47の先端部と第2ベール支
持部材42との間には線材を略U状に湾曲させた形状の
ベール43が固定されている。これらの第1及び第2ベ
ール支持部材40,42、ラインローラ41、ベール4
3及び固定軸カバー47により釣り糸をスプール4に案
内するベールアーム44が構成される。第1ベール支持
部材40の外周側にはカバー45が装着されており、カ
バー45の内部にはベールアーム44を糸開放姿勢から
糸案内姿勢にロータ3の回転に連動して復帰させるとと
もに、両姿勢でその状態を保持するベール反転機構46
が配置されている。
【0033】ロータ3の円筒部30の内部にはロータ3
の逆転を禁止・解除するための逆転防止機構50が配置
されている。逆転防止機構50は、内輪が遊転するロー
ラ型のワンウェイクラッチ51と、ワンウェイクラッチ
51を作動状態(逆転禁止状態)と非作動状態(逆転許
可状態)とに切り換える切換機構52とを有している。
【0034】スプール4は、ロータ3の第1ロータアー
ム31と第2ロータアーム32との間に配置されてお
り、スプール軸15の先端にドラグ機構60を介して装
着されている。スプール4は、外周に釣り糸が巻かれる
糸巻き胴部4aと、糸巻き胴部4aの後部に一体で形成
されたスカート部4bと、糸巻き胴部4aの前端に固定
されたフランジ板4cとを有している。糸巻き胴部4a
は、ストレートな円筒状の部材であり、外周面はスプー
ル軸15と平行な周面で構成されている。糸巻き胴部4
aは、2つの軸受56,57によりスプール軸15に回
転自在に装着されている。フランジ板4cは、糸巻き胴
部4aの内周面にネジ止めされたスプールリングカラー
55により糸巻き胴部4aに固定されている。
【0035】〔リールの操作及び動作〕キャスティング
時にはハンドル1を図4に示す左位置に装着した状態で
ベールアーム44を糸開放姿勢に反転させる。これによ
り第1ベール支持部材40及び第2ベール支持部材42
は揺動する。このとき、第2ベール支持部材42におい
て、当接部42dが突出部54の壁面に当接して第2ベ
ール支持部材42が糸開放姿勢で位置決めされる。この
状態で釣り竿を握る手の人差し指で釣り糸を引っかけな
がら釣り竿をキャスティングする。すると釣り糸は仕掛
けの重さにより勢いよく放出される。この状態でハンド
ル1をたとえば左手で糸巻取方向に回転させると、ロー
タ駆動機構5によりロータ3が糸巻取方向に回転し、ベ
ールアーム44がベール反転機構46により糸案内姿勢
に復帰し釣り糸がスプール4に巻き付けられる。
【0036】ハンドル1を糸巻取方向に回転させるとフ
ェースギア11,ピニオンギア12を介してロータ3が
糸巻取方向に回転し、ベールアーム44に案内された釣
り糸がスプール4の外周に巻き付けられる。このような
ときに釣り糸が弛んで誤って両ベール支持部材40,4
2の一方に絡んでも両ロータアーム31,32の剛性が
高く維持されているので、両ロータアーム31,32は
破損しにくい。しかも、第2ベール支持部材42の外側
面が突出のない滑らかな面で構成されているので、釣り
糸が引っかかりにくくなる。また、両ロータアーム3
1,32は軽量化が図られているので、ハンドル1を回
転させると軽い力で回転させることができる。
【0037】〔他の実施形態〕 (a) 前記実施形態では、第2ロータアーム32の先
端部に重り収納部39を設けたが、図9に示すように第
2ロータアーム32の段差部53の基端側に重り収納部
39を設けてもよい。この場合には、ベール反転機構4
6を第1ベール支持部材40側に設けてロータアームの
基端側が重くなることにより起因する回転のアンバラン
スを補正しやすい。この実施形態では、取付シート37
は、段差部53の壁部に沿うように90度折れ曲がった
立ち上がり部37dを有しており、開口39aは、取付
シート37の立ち上がり部37dで少なくとも一部が閉
塞されている。
【0038】なお、開口39aを全部閉塞するのではな
く、重り38の脱落を防止できる程度に一部を閉塞して
も同様な効果が得られる。また、重り収納部39は、開
口39aが第2ロータアーム32において第2ベール支
持部材42に対向する位置にあればどこに設けてもよ
い。 (b) 前記実施形態では、取付シートにより開口が閉
塞されていたが、取付シートが無い場合には第2ロータ
アーム自身で開口を閉塞するように構成してもよい。
【0039】
【発明の効果】本発明によれば、重り収納部の開口は第
2ベール支持部材に対向する位置に配置されているの
で、第2ベール支持部材により少なくとも閉塞されるこ
とになり、別に蓋部材を設けることなく開口を閉塞でき
る。このため、回転バランス補正用の重りを簡素な構成
で脱落しないように収納できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を採用したスピニングリー
ルの右側面図。
【図2】その背面断面図。
【図3】その左側面断面図。
【図4】図1のIV−IV断面図。
【図5】第1ロータアームの平面図。
【図6】第2ロータアームの平面図。
【図7】第2ベール支持部材装着部分の平面断面図。
【図8】図7のVIII−VIII断面図。
【図9】他の実施形態の図8に相当する図。
【符号の説明】
3 ロータ 4 スプール 30 円筒部 31 第1ロータアーム 32 第2ロータアーム 37 取付シート 38 重り 39 重り収納部 39a 開口 39b 収納空間 40 第1ベール支持部材 41 ラインローラ 42 第2ベール支持部材 44 ベールアーム 46 ベール反転機構

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】リール本体に回転自在に装着され釣り糸を
    スプールに案内するためのスピニングリールのロータで
    あって、 前記リール本体に回転自在に装着された円筒部と、 前記円筒部の後部外周面において対向して配置され前記
    円筒部と間隔を隔てて前方に延びる第1及び第2ロータ
    アームと、 前記両ロータアームの先端に揺動自在に装着された第1
    及び第2ベール支持部材と、前記第1ベール支持部材の
    先端に回転自在に装着されたラインローラと、前記第1
    ベール支持部材と第2ベール支持部材とを連結するベー
    ルとを有するベールアームと、 前記第2ベール支持部材に対向する位置において前記第
    2ロータアームに設けられた開口と、前記開口に連通す
    る収納空間とを有する収納部と、 前記開口から前記収納空間に収納される回転バランス補
    正用の重りと、を備えたスピニングリールのロータ。
  2. 【請求項2】前記ベールアームは糸開放姿勢と糸案内姿
    勢との間で揺動自在であり、 前記第1ロータアームには前記ベールアームを前記糸開
    放姿勢と糸案内姿勢とに保持するとともに前記糸開放姿
    勢にある前記ベールアームを前記糸案内姿勢に復帰させ
    るベール反転機構が設けられている、請求項1に記載の
    スピニングリールのロータ。
  3. 【請求項3】前記第1ベール支持部材は、前記第1ロー
    タアームの外側に揺動自在に装着され、前記第2ベール
    支持部材は、前記第2ロータアームの内側に揺動自在に
    装着されている、請求項1又は2に記載のスピニングリ
    ールのロータ。
  4. 【請求項4】前記収納部は、前記第2ベール支持部材の
    揺動中心より先端側に設けられている、請求項1から3
    のいずれかに記載のスピニングリールのロータ。
  5. 【請求項5】前記収納部は、前記第2ベール支持部材の
    揺動中心より後端側に設けられている、請求項1から3
    のいずれかに記載のスピニングリールのロータ。
  6. 【請求項6】前記収納部の開口は、前記第2ベール支持
    部材により閉塞されている、請求項1から5のいずれか
    に記載のスピニングリールのロータ。
  7. 【請求項7】前記第2ベール支持部材と前記第2ロータ
    アームとの間に装着された取付シートをさらに備え、 前記収納部の開口は、前記取付シートにより閉塞されて
    いる、請求項1から5のいずれかに記載のスピニングリ
    ールのロータ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006174716A (ja) * 2004-12-21 2006-07-06 Daiwa Seiko Inc 魚釣用リ−ルのハンドル

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