JPH11206167A - 電力変換装置 - Google Patents

電力変換装置

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JPH11206167A
JPH11206167A JP10002348A JP234898A JPH11206167A JP H11206167 A JPH11206167 A JP H11206167A JP 10002348 A JP10002348 A JP 10002348A JP 234898 A JP234898 A JP 234898A JP H11206167 A JPH11206167 A JP H11206167A
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JP
Japan
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control
command signal
current
control device
difference
Prior art date
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JP10002348A
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English (en)
Inventor
Tsutomu Suzuki
力 鈴木
Hideyuki Takaoka
秀幸 高岡
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Toshiba Engineering Corp
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Engineering Corp
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 伝送遅れ時間に起因する制御性の悪化を回避
し得る電力変換装置を提供する。 【解決手段】 マスタ演算装置6の速度制御回路8から
の電流指令信号は電流制御回路11aおよび伝送手段1
0aを介してスレーブ演算装置7の電流制御回路11b
に入力され、電流制御回路11aからの電圧指令信号は
遅延バッファ9bを介して相加平均回路12aに入力さ
れるとともに伝送手段10cを介して相加平均回路12
bに入力され、電流制御回路11bからの電圧指令信号
は遅延バッファ9cを介して相加平均回路12bに入力
されるとともに伝送手段10bを介して相加平均回路1
2aに入力され、これによりデータの同時性を確保し、
伝送遅れ時間に起因する制御性の悪化を防止している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば電動機のよ
うな共通の負荷に電力を供給すべく接続された複数の電
力変換器および該複数の電力変換器をそれぞれ個別に制
御すべく設けられた複数の制御装置を備えた電力変換装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】図6は、一例として、2台の電力変換器
を有する電力変換装置の構成を示すブロック図である。
同図に示す電力変換装置は、直流電源1a,1bからの
直流電力を供給される2つの電力変換器である逆変換器
2a,2bを有し、この逆変換器2a,2bによって共
通に接続された負荷の電動機4を駆動するようになって
いる。
【0003】一方の逆変換器2aは、マスタ演算装置6
で制御され、他方の逆変換器2bは、スレーブ演算装置
7で制御されるようになっている。
【0004】マスタ演算装置6は速度検出器5からの速
度フィードバック信号*1および電流検出器3aからの
電流フィードバック信号*2を供給され、これらの信号
およびスレーブ演算装置7からの信号に基づいて制御信
号*4を生成し、この制御信号*4を逆変換器2aに供
給して制御するようになっている。
【0005】スレーブ演算装置7は電流検出器3bから
の電流フィードバック信号*3を供給され、この電流フ
ィードバック信号*3およびマスタ演算装置6からの信
号に基づいて制御信号*5を生成し、この制御信号*5
を逆変換器2bに供給して制御するようになっている。
【0006】マスタ演算装置6は、速度指令信号と速度
フィードバック信号*1との差をとり、該差に制御ゲイ
ンを乗じて電流指令信号を出力する速度制御回路8、速
度制御回路8から出力される電流指令信号と電流フィー
ドバック信号*2との差をとり、該差に制御ゲインを乗
じて電圧指令信号を出力する電流制御回路11a、該電
流制御回路11aから出力される電圧指令信号とスレー
ブ演算装置7の電流制御回路11bから伝送遅れ時間用
の伝送手段10bを介して供給される電圧指令信号を相
加平均する相加平均回路12a、該相加平均回路12a
で相加平均された電圧指令信号を電力変換用のゲート信
号に変換して制御信号*4を生成するゲートパルス発生
回路13aから構成されている。
【0007】スレーブ演算装置7は、マスタ演算装置6
の速度制御回路8から伝送遅れ時間用の伝送手段10a
を介して供給される電流指令信号と電流フィードバック
信号*3との差をとり、該差に制御ゲートを乗じて電圧
指令信号を出力する電流制御回路11b、該電流制御回
路11bから出力される電圧指令信号とマスタ演算装置
6の電流制御回路11aから伝送遅れ時間用の伝送手段
10cを介して供給される電圧指令信号を相加平均する
相加平均回路12b、該相加平均回路12bで相加平均
した電圧指令信号を電力変換器用のゲート信号に変換し
て制御信号*5を生成するゲートパルス発生回路13b
から構成されている。
【0008】このように構成される電力変換装置におい
て、マスタ演算装置6の速度制御回路8から出力される
電流指令信号はマスタ演算装置6の電流制御回路11a
に入力されるとともに、信号伝送路の遅れ時間を有する
伝送手段10aを介してスレーブ演算装置7の電流制御
回路11bに入力される。負荷である電動機4を共有す
る複数の電力変換器である逆変換器2a,2bの間での
相互の磁気的、機械的干渉を補償するために、電流制御
回路11a,11bからそれぞれ出力される各電圧指令
信号はそれぞれ相加平均回路12a,12bに入力さ
れ、更に信号伝送路の遅れ時間を有する伝送手段10
b,10cを介して他の演算装置の相加平均回路12
a,12bに入力されている。相加平均回路12a,1
2bから出力される各電圧指令信号はゲートパルス発生
回路13a,13bに入力され、ゲートパルス発生回路
13a,13bから逆変換器2a,2bのスイッチング
素子を駆動する制御信号*4,*5が出力される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の電力変
換装置において、電圧指令信号の相加平均回路12a,
12bによる干渉補償は、データの同時性が確保されて
いる必要があるが、上述した従来の制御方式では、伝送
路の遅れ時間を考慮していないため、時間差のある制御
データの相加平均により各電力変換器が運転され、補償
効果が減少もしくは新たな干渉成分として作用するとい
う問題がある。
【0010】本発明は、上記に鑑みてなされたもので、
その目的とするところは、伝送遅れ時間に起因する制御
性の悪化を回避し得る電力変換装置を提供することにあ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の本発明は、共通の負荷に電力を供給
すべく接続された複数の電力変換器および該複数の電力
変換器をそれぞれ個別に制御すべく設けられた複数の制
御装置を備えた電力変換装置であって、前記複数の制御
装置のうちのマスタとなる1つの制御装置が、速度指令
信号と速度フィードバック信号との差をとり、該差に制
御ゲインを乗じて電流指令信号を出力する速度制御手段
を有し、前記複数の制御装置の各々が、前記速度制御手
段から出力される前記電流指令信号と電流フィードバッ
ク信号との差をとり、該差に制御ゲインを乗じて電圧指
令信号を出力する電流制御手段と、該電流制御手段から
出力される前記電圧指令信号と他の制御装置からの電圧
指令信号を相加平均する相加平均手段と、前記相加平均
した電圧指令信号を電力変換器用のゲート信号に変換す
るパルス発生手段とを有し、前記マスタ制御装置の前記
速度制御手段から出力される前記電流指令信号を前記マ
スタ制御装置以外の制御装置に伝送すべく前記マスタ制
御装置と該マスタ制御装置以外の制御装置との間に設け
られた第1の伝送手段と、前記制御装置の各々の前記電
流制御手段から出力される前記電圧指令信号を他の制御
装置に伝送すべく各制御装置の間の設けられた第2の伝
送手段とを有し、前記複数の制御装置の各々が、前記電
流制御手段から出力される前記電圧指令信号を前記第2
の伝送手段による遅れ時間と同一の遅れ時間遅らせて、
前記相加平均手段に供給すべく前記電流制御手段と前記
相加平均手段との間に設けられた信号遅延手段を有する
ことを要旨とする。
【0012】請求項1記載の本発明にあっては、電流制
御手段から出力される電圧指令信号を第2の伝送手段に
よる遅れ時間と同一の遅れ時間遅らせて、相加平均手段
に供給するため、データの同時性が確保され、時間差の
ない制御データの相加平均を行い、制御性の悪化を防止
し得る。
【0013】また、請求項2記載の本発明は、請求項1
記載の発明において、前記マスタ制御装置が、前記速度
制御手段から出力される前記電流指令信号を前記第1の
伝送手段による遅れ時間と同一の遅れ時間遅らせて、前
記電流制御手段に供給すべく前記速度制御手段と前記電
流制御手段との間に設けられた信号遅延手段を有するこ
とを要旨とする。
【0014】請求項2記載の本発明にあっては、速度制
御手段から出力される電流指令信号を第1の伝送手段に
よる遅れ時間と同一の遅れ時間遅らせて、電流制御手段
に供給するため、データの同時性が確保され、時間差の
ない制御データの相加平均を行い、制御性の悪化を防止
し得る。
【0015】更に、請求項3記載の本発明は、共通の負
荷に電力を供給すべく接続された複数の電力変換器およ
び該複数の電力変換器をそれぞれ個別に制御すべく設け
られた複数の制御装置を備えた電力変換装置であって、
前記複数の制御装置のうちのマスタとなる1つの制御装
置が、速度指令信号と速度フィードバック信号との差を
とり、該差に制御ゲインを乗じて電流指令信号を出力す
る速度制御手段と、前記電流指令信号と電流フィードバ
ック信号との差をとり、該差に制御ゲインを乗じて電圧
指令信号を出力する電流制御手段と、前記電圧指令信号
を電力変換器用のゲート信号に変換するパルス発生手段
とを有し、前記マスタ制御装置以外の制御装置の各々
が、前記速度制御手段から出力される前記電流指令信号
と電流フィードバック信号との差をとり、該差に制御ゲ
インを乗じて電圧指令信号を出力する電流制御手段と、
該電流制御手段から出力される前記電圧指令信号と他の
制御装置からの電圧指令信号を相加平均する相加平均手
段と、前記相加平均した電圧指令信号を電力変換器用の
ゲート信号に変換するパルス発生手段とを有し、前記マ
スタ制御装置の前記速度制御手段から出力される前記電
流指令信号を前記マスタ制御装置以外の制御装置に伝送
すべく前記マスタ制御装置と該マスタ制御装置以外の制
御装置との間に設けられた第1の伝送手段と、前記マス
タ制御装置の前記電流制御手段から出力される前記電圧
指令信号を他の制御装置に伝送すべく前記マスタ制御装
置と他の制御装置の間の設けられた第2の伝送手段とを
有し、前記複数の制御装置の各々が、前記電流制御手段
から出力される前記電圧指令信号を前記第2の伝送手段
による遅れ時間と同一の遅れ時間遅らせるべく前記電流
制御手段の出力に設けられた信号遅延手段を有すること
を要旨とする。
【0016】請求項3記載の本発明にあっては、相加平
均をマスタ制御装置で行わず、マスタ制御装置以外の制
御装置だけで行うとともに、電流制御手段から出力され
る電圧指令信号を第2の伝送手段による遅れ時間と同一
の遅れ時間遅らせるため、相互の補償による発振等の不
安定現象を防止し得るとともに、マスタ制御装置の負荷
を軽減し得る。
【0017】請求項4記載の本発明は、共通の負荷に電
力を供給すべく接続された複数の電力変換器および該複
数の電力変換器をそれぞれ個別に制御すべく設けられた
複数の制御装置を備えた電力変換装置であって、前記複
数の制御装置のうちのマスタとなる1つの制御装置が、
速度指令信号と速度フィードバック信号との差をとり、
該差に制御ゲインを乗じて電流指令信号を出力する速度
制御手段を有し、前記複数の制御装置の各々が、制御対
象の電流フィードバック信号と他の制御装置からの電流
フィードバック信号を相加平均する相加平均手段と、前
記速度制御手段から出力される前記電流指令信号と前記
相加平均された電流フィードバック信号との差をとり、
該差に制御ゲインを乗じて電圧指令信号を出力する電流
制御手段と、該電流制御手段から出力される前記電圧指
令信号を電力変換器用のゲート信号に変換するパルス発
生手段とを有し、前記マスタ制御装置の前記速度制御手
段から出力される前記電流指令信号を前記マスタ制御装
置以外の制御装置に伝送すべく前記マスタ制御装置と該
マスタ制御装置以外の制御装置との間に設けられた第1
の伝送手段と、前記制御装置の各々の前記電流フィード
バック信号を他の制御装置に伝送すべく各制御装置の間
の設けられた第2の伝送手段とを有し、前記複数の制御
装置の各々が、前記制御対象の電流フィードバック信号
を前記第2の伝送手段による遅れ時間と同一の遅れ時間
遅らせて、前記相加平均手段に供給すべく前記相加平均
手段の入力に設けられた信号遅延手段を有することを要
旨とする。
【0018】請求項4記載の本発明にあっては、制御対
象の電流フィードバック信号を第2の伝送手段による遅
れ時間と同一の遅れ時間遅らせて、相加平均手段に供給
するため、データの同時性が確保され、時間差のない制
御データの相加平均を行い、制御性の悪化を防止し得
る。
【0019】また、請求項5記載の本発明は、共通の負
荷に電力を供給すべく接続された複数の電力変換器およ
び該複数の電力変換器をそれぞれ個別に制御すべく設け
られた複数の制御装置を備えた電力変換装置であって、
前記複数の制御装置のうちのマスタとなる1つの制御装
置が、速度指令信号と速度フィードバック信号との差を
とり、該差に制御ゲインを乗じて電流指令信号を出力す
る速度制御手段と、前記電流指令信号と電流フィードバ
ック信号との差をとり、該差に制御ゲインを乗じて電圧
指令信号を出力する電流制御手段とを有し、前記複数の
制御装置の各々が、前記電流制御手段から出力される前
記電圧指令信号を電力変換器用のゲート信号に変換する
パルス発生手段とを有し、前記マスタ制御装置の前記電
流制御手段から出力される前記電圧指令信号を他の制御
装置に伝送すべく前記マスタ制御装置と他の制御装置と
の間に設けられた伝送手段とを有し、前記マスタ制御装
置が、前記電流制御手段から出力される前記電圧指令信
号を前記伝送手段による遅れ時間と同一の遅れ時間遅ら
せるべく前記電流制御手段と前記パルス発生手段との間
に設けられた信号遅延手段を有することを要旨とする。
【0020】請求項5記載の本発明にあっては、マスタ
制御装置の制御データで全体的の制御装置を制御してい
るため、データの同時性が確保され、時間差のない制御
データの相加平均を行い、制御性の悪化を防止し得ると
ともに、配線の集中を防止することもできる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて本発明の実施
の形態について説明する。
【0022】図1は、本発明の第1の実施形態に係わる
電力変換装置の構成を示すブロック図である。同図に示
す電力変換装置は、複数の電力変換器として2台の逆変
換器2a,2bを有し、一方の逆変換器2aをマスタ演
算装置6で制御し、他方の逆変換器2bをスレーブ演算
装置7で制御するようになっている。
【0023】図1に示す本実施形態の電力変換装置は、
図6に示した電力変換装置においてマスタ演算装置6お
よびスレーブ演算装置7の各々が電流制御回路11a,
11bと相加平均回路12a,12bとの間にそれぞれ
遅延バッファ9b,9cを設けた点が異なるものであ
り、その他の構成作用は同じであり、同じ構成要素には
同じ符号を付している。
【0024】このように構成される電力変換装置では、
遅延バッファ9b,9cによって電流制御回路11a,
11bから出力される電圧指令信号を信号伝送路の遅れ
時間用の伝送手段10a,10bによる遅れ時間と同一
の遅れ時間遅らせて、相加平均回路12a,12bに供
給し、これによりデータの同時性を確保し、時間差のな
い制御データの相加平均を行い、伝送遅れ時間に起因す
る制御性の悪化を防止している。
【0025】図2は、本発明の第2の実施形態に係わる
電力変換装置の構成を示すブロック図である。同図に示
す電力変換装置は、図1に示した第1の実施形態の電力
変換装置においてマスタ演算装置6が速度制御回路8と
電流制御回路11aとの間に遅延バッファ9aを設けた
点が異なるものである。
【0026】このように構成される電力変換装置では、
遅延バッファ9aによってマスタ演算装置6の速度制御
回路8から出力される電流指令信号を信号遅れ時間用の
伝送手段10aによる遅れ時間と同一の遅れ時間遅らせ
て、電流制御回路11aに供給し、これによりデータの
同時性を確保し、時間差のない制御データの相加平均を
行い、伝送遅れ時間に起因する制御性の悪化を防止して
いる。
【0027】図3は、本発明の第3の実施形態に係わる
電力変換装置の構成を示すブロック図である。同図に示
す実施形態の電力変換装置は、図1に示した第1の実施
形態の電力変換装置において相加平均回路12aおよび
伝送手段10bを削除した点が異なるものであり、その
他の構成作用は同じである。
【0028】このように構成される図3の実施形態の電
力変換装置は、スレーブ演算装置7のみにおいて相加平
均回路12bによる干渉補償を行い、これにより相互の
補償による発振等の不安定現象を防止するとともに、処
理量の多いマスタ演算装置6の負荷を軽減している。
【0029】図4は、本発明の第4の実施形態に係わる
電力変換装置の構成を示すブロック図である。図4に示
す実施形態の電力変換装置では、マスタ演算装置6にお
いて電流フィードバック信号*2を信号伝送路の遅れ時
間用の伝送手段10cを介してスレーブ演算装置7に供
給し、スレーブ演算装置7において電流フィードバック
信号*3を信号伝送路の遅れ時間用の伝送手段10bを
介してマスタ演算装置6に供給している。そして、マス
タ演算装置6では、電流フィードバック信号*2を伝送
手段10b,10cと同じ遅れ時間を有する遅延バッフ
ァ9bを通し、この遅延バッファ9bを通って遅延した
電流フィードバック信号*2およびスレーブ演算装置7
から送られてくる電流フィードバック信号*3を相加平
均回路12aで相加平均して、両信号の同時性を確保す
るとともに、スレーブ演算装置7でも、電流フィードバ
ック信号*3を伝送手段10b,10cと同じ遅れ時間
を有する遅延バッファ9cを通し、この遅延バッファ9
cを通って遅延した電流フィードバック信号*3および
マスタ演算装置6から送られてくる電流フィードバック
信号*2を相加平均回路12bで相加平均して、両信号
の同時性を確保し、これにより伝送遅れ時間に起因する
制御性の悪化を防止している。
【0030】また、本実施形態では、マスタ演算装置6
において速度制御回路8の出力信号と相加平均回路12
aの出力信号を電流制御回路11aに入力して、両者の
差をとり、この差に制御ゲートを乗じて電圧指令信号を
出力し、この電圧指令信号をゲートパルス発生回路13
aにおいて電力変換器用のゲート信号に変換して制御信
号*4を生成し、またスレーブ演算装置7において速度
制御回路8からの伝送手段10aで遅延した出力信号と
相加平均回路12bの出力信号を電流制御回路11bに
入力して、両者の差をとり、この差に制御ゲートを乗じ
て電圧指令信号を出力し、この電圧指令信号をゲートパ
ルス発生回路13bにおいて電力変換器用のゲート信号
に変換して制御信号*5を生成している。
【0031】このように構成される本実施形態では、相
加平均回路12a,12bの相加平均により信号の同時
性を確保し、これにより伝送遅れ時間に起因する制御性
の悪化を防止している。また、本実施形態では、電流制
御回路11a,11bの制御ゲートの設定の自由度を大
きくすることができる。
【0032】図5は、本発明の第5の実施形態に係わる
電力変換装置の構成を示すブロック図である。図5に示
す実施形態の電力変換装置は、図1に示す電力変換装置
において電流制御回路11b、相加平均回路12a,1
2b、伝送手段10a,10bを削除した点が異なり、
その他の構成作用は同じである。
【0033】このように構成される電力変換装置では、
マスタ演算装置6の電流制御回路11aの出力を伝送手
段10cを介してスレーブ演算装置7に送信して、スレ
ーブ演算装置7のゲートパルス発生回路13bに供給す
るとともに、マスタ演算装置6では遅延バッファ9bを
介してゲートパルス発生回路13aに供給し、これによ
りマスタ演算装置6の制御データを全体の代表とする簡
易型制御に構成するとともに、遅延バッファ9bにより
データの同時性を確保している。また、本実施形態は、
逆変換器2a,2bにマスタ演算装置6の出力をハード
的に分配するのと等価であるが、配線集中を防止すると
いう副次的効果がある。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の本
発明によれば、電流制御手段から出力される電圧指令信
号を第2の伝送手段による遅れ時間と同一の遅れ時間遅
らせて、相加平均手段に供給するので、データの同時性
が確保され、時間差のない制御データの相加平均を行
い、伝送遅れ時間に起因する制御性の悪化を防止し得
る。
【0035】また、請求項2記載の本発明によれば、速
度制御手段から出力される電流指令信号を第1の伝送手
段による遅れ時間と同一の遅れ時間遅らせて、電流制御
手段に供給するので、データの同時性が確保され、時間
差のない制御データの相加平均を行い、制御性の悪化を
防止し得る。
【0036】更に、請求項3記載の本発明によれば、相
加平均をマスタ制御装置で行わず、マスタ制御装置以外
の制御装置だけで行うとともに、電流制御手段から出力
される電圧指令信号を第2の伝送手段による遅れ時間と
同一の遅れ時間遅らせるので、データの同時性が確保さ
れ、制御性の悪化を防止することができることに加え
て、相互の補償による発振等の不安定現象を防止し得る
とともに、マスタ制御装置の負荷を軽減し得る。
【0037】請求項4記載の本発明によれば、制御対象
の電流フィードバック信号を第2の伝送手段による遅れ
時間と同一の遅れ時間遅らせて、相加平均手段に供給す
るので、データの同時性が確保され、伝送遅れ時間に起
因する制御性の悪化を防止し得る。
【0038】また、請求項5記載の本発明によれば、マ
スタ制御装置の制御データで全体的の制御装置を制御し
ているので、データの同時性が確保され、制御性の悪化
を防止し得るとともに、配線の集中を防止することもで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係わる電力変換装置
の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第2の実施形態に係わる電力変換装置
の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の第3の実施形態に係わる電力変換装置
の構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の第4の実施形態に係わる電力変換装置
の構成を示すブロック図である。
【図5】本発明の第5の実施形態に係わる電力変換装置
の構成を示すブロック図である。
【図6】従来の電力変換装置の構成を示すブロック図で
ある。
【符号の説明】
2a,2b 逆変換器 3a,3b 電流検出器 4 電動機 5 速度検出器 8 速度制御回路 9a,9b,9c 遅延バッファ 10a,10b,10c 伝送手段 11a,11b 電流制御回路 12a,12b 相加平均回路 13a,13b ゲートパルス発生回路

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 共通の負荷に電力を供給すべく接続され
    た複数の電力変換器および該複数の電力変換器をそれぞ
    れ個別に制御すべく設けられた複数の制御装置を備えた
    電力変換装置であって、 前記複数の制御装置のうちのマスタとなる1つの制御装
    置は、速度指令信号と速度フィードバック信号との差を
    とり、該差に制御ゲインを乗じて電流指令信号を出力す
    る速度制御手段を有し、 前記複数の制御装置の各々は、前記速度制御手段から出
    力される前記電流指令信号と電流フィードバック信号と
    の差をとり、該差に制御ゲインを乗じて電圧指令信号を
    出力する電流制御手段と、該電流制御手段から出力され
    る前記電圧指令信号と他の制御装置からの電圧指令信号
    を相加平均する相加平均手段と、前記相加平均した電圧
    指令信号を電力変換器用のゲート信号に変換するパルス
    発生手段とを有し、 前記マスタ制御装置の前記速度制御手段から出力される
    前記電流指令信号を前記マスタ制御装置以外の制御装置
    に伝送すべく前記マスタ制御装置と該マスタ制御装置以
    外の制御装置との間に設けられた第1の伝送手段と、前
    記制御装置の各々の前記電流制御手段から出力される前
    記電圧指令信号を他の制御装置に伝送すべく各制御装置
    の間の設けられた第2の伝送手段とを有し、 前記複数の制御装置の各々は、前記電流制御手段から出
    力される前記電圧指令信号を前記第2の伝送手段による
    遅れ時間と同一の遅れ時間遅らせて、前記相加平均手段
    に供給すべく前記電流制御手段と前記相加平均手段との
    間に設けられた信号遅延手段を有することを特徴とする
    電力変換装置。
  2. 【請求項2】 前記マスタ制御装置は、前記速度制御手
    段から出力される前記電流指令信号を前記第1の伝送手
    段による遅れ時間と同一の遅れ時間遅らせて、前記電流
    制御手段に供給すべく前記速度制御手段と前記電流制御
    手段との間に設けられた信号遅延手段を有することを特
    徴とする請求項1記載の電力変換装置。
  3. 【請求項3】 共通の負荷に電力を供給すべく接続され
    た複数の電力変換器および該複数の電力変換器をそれぞ
    れ個別に制御すべく設けられた複数の制御装置を備えた
    電力変換装置であって、 前記複数の制御装置のうちのマスタとなる1つの制御装
    置は、速度指令信号と速度フィードバック信号との差を
    とり、該差に制御ゲインを乗じて電流指令信号を出力す
    る速度制御手段と、前記電流指令信号と電流フィードバ
    ック信号との差をとり、該差に制御ゲインを乗じて電圧
    指令信号を出力する電流制御手段と、前記電圧指令信号
    を電力変換器用のゲート信号に変換するパルス発生手段
    とを有し、 前記マスタ制御装置以外の制御装置の各々は、前記速度
    制御手段から出力される前記電流指令信号と電流フィー
    ドバック信号との差をとり、該差に制御ゲインを乗じて
    電圧指令信号を出力する電流制御手段と、該電流制御手
    段から出力される前記電圧指令信号と他の制御装置から
    の電圧指令信号を相加平均する相加平均手段と、前記相
    加平均した電圧指令信号を電力変換器用のゲート信号に
    変換するパルス発生手段とを有し、 前記マスタ制御装置の前記速度制御手段から出力される
    前記電流指令信号を前記マスタ制御装置以外の制御装置
    に伝送すべく前記マスタ制御装置と該マスタ制御装置以
    外の制御装置との間に設けられた第1の伝送手段と、前
    記マスタ制御装置の前記電流制御手段から出力される前
    記電圧指令信号を他の制御装置に伝送すべく前記マスタ
    制御装置と他の制御装置の間の設けられた第2の伝送手
    段とを有し、 前記複数の制御装置の各々は、前記電流制御手段から出
    力される前記電圧指令信号を前記第2の伝送手段による
    遅れ時間と同一の遅れ時間遅らせるべく前記電流制御手
    段の出力に設けられた信号遅延手段を有することを特徴
    とする電力変換装置。
  4. 【請求項4】 共通の負荷に電力を供給すべく接続され
    た複数の電力変換器および該複数の電力変換器をそれぞ
    れ個別に制御すべく設けられた複数の制御装置を備えた
    電力変換装置であって、 前記複数の制御装置のうちのマスタとなる1つの制御装
    置は、速度指令信号と速度フィードバック信号との差を
    とり、該差に制御ゲインを乗じて電流指令信号を出力す
    る速度制御手段を有し、 前記複数の制御装置の各々は、制御対象の電流フィード
    バック信号と他の制御装置からの電流フィードバック信
    号を相加平均する相加平均手段と、前記速度制御手段か
    ら出力される前記電流指令信号と前記相加平均された電
    流フィードバック信号との差をとり、該差に制御ゲイン
    を乗じて電圧指令信号を出力する電流制御手段と、該電
    流制御手段から出力される前記電圧指令信号を電力変換
    器用のゲート信号に変換するパルス発生手段とを有し、 前記マスタ制御装置の前記速度制御手段から出力される
    前記電流指令信号を前記マスタ制御装置以外の制御装置
    に伝送すべく前記マスタ制御装置と該マスタ制御装置以
    外の制御装置との間に設けられた第1の伝送手段と、前
    記制御装置の各々の前記電流フィードバック信号を他の
    制御装置に伝送すべく各制御装置の間の設けられた第2
    の伝送手段とを有し、 前記複数の制御装置の各々は、前記制御対象の電流フィ
    ードバック信号を前記第2の伝送手段による遅れ時間と
    同一の遅れ時間遅らせて、前記相加平均手段に供給すべ
    く前記相加平均手段の入力に設けられた信号遅延手段を
    有することを特徴とする電力変換装置。
  5. 【請求項5】 共通の負荷に電力を供給すべく接続され
    た複数の電力変換器および該複数の電力変換器をそれぞ
    れ個別に制御すべく設けられた複数の制御装置を備えた
    電力変換装置であって、 前記複数の制御装置のうちのマスタとなる1つの制御装
    置は、速度指令信号と速度フィードバック信号との差を
    とり、該差に制御ゲインを乗じて電流指令信号を出力す
    る速度制御手段と、前記電流指令信号と電流フィードバ
    ック信号との差をとり、該差に制御ゲインを乗じて電圧
    指令信号を出力する電流制御手段とを有し、 前記複数の制御装置の各々は、前記電流制御手段から出
    力される前記電圧指令信号を電力変換器用のゲート信号
    に変換するパルス発生手段とを有し、 前記マスタ制御装置の前記電流制御手段から出力される
    前記電圧指令信号を他の制御装置に伝送すべく前記マス
    タ制御装置と他の制御装置との間に設けられた伝送手段
    とを有し、 前記マスタ制御装置は、前記電流制御手段から出力され
    る前記電圧指令信号を前記伝送手段による遅れ時間と同
    一の遅れ時間遅らせるべく前記電流制御手段と前記パル
    ス発生手段との間に設けられた信号遅延手段を有するこ
    とを特徴とする電力変換装置。
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