JPH11204310A - 突入電流抑制用電子部品 - Google Patents
突入電流抑制用電子部品Info
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- JPH11204310A JPH11204310A JP383598A JP383598A JPH11204310A JP H11204310 A JPH11204310 A JP H11204310A JP 383598 A JP383598 A JP 383598A JP 383598 A JP383598 A JP 383598A JP H11204310 A JPH11204310 A JP H11204310A
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- heat
- inrush current
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- heating element
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 複雑な回路構成を必要とせず、突入電流を効
果的に抑制することができると共に、消費電力の低減を
図り得る、小型の突入電流抑制用電子部品を得る。 【解決手段】 ケース8内に、サーミスタ素子5、感熱
スイッチ6及び発熱素子7を収納してなり、サーミスタ
素子5に対し並列に、互いに直列に接続された感熱スイ
ッチ6及び発熱素子7が接続されており、サーミスタ素
子5の発熱時の熱を受け得るようにサーミスタ素子5に
感熱スイッチ6が熱結合されており、かつ発熱素子7の
発熱時の熱を受け得るように発熱素子7が感熱スイッチ
6に熱結合されている突入電流抑制用電子部品3。
果的に抑制することができると共に、消費電力の低減を
図り得る、小型の突入電流抑制用電子部品を得る。 【解決手段】 ケース8内に、サーミスタ素子5、感熱
スイッチ6及び発熱素子7を収納してなり、サーミスタ
素子5に対し並列に、互いに直列に接続された感熱スイ
ッチ6及び発熱素子7が接続されており、サーミスタ素
子5の発熱時の熱を受け得るようにサーミスタ素子5に
感熱スイッチ6が熱結合されており、かつ発熱素子7の
発熱時の熱を受け得るように発熱素子7が感熱スイッチ
6に熱結合されている突入電流抑制用電子部品3。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気・電子機器に
おいて電源をオン状態とした際の突入電流を抑制するの
に用いられる電子部品に関し、より詳細には、サーミス
タ素子と感熱スイッチとを複合化することにより消費電
力の低減を図ることを可能とした突入電流抑制用電子部
品に関する。
おいて電源をオン状態とした際の突入電流を抑制するの
に用いられる電子部品に関し、より詳細には、サーミス
タ素子と感熱スイッチとを複合化することにより消費電
力の低減を図ることを可能とした突入電流抑制用電子部
品に関する。
【0002】
【従来の技術】パーソナルコンピュータ、テレビション
受像機、複写機などの各種電子機器において、電源スイ
ッチをオン状態とすると、大きな突入電流が流れる。こ
の突入電流により、電子機器が悪影響を受けたり、突入
電流に起因する電圧降下により周辺機器が悪影響を受け
たりする。従って、従来、突入電流の大きさを低減する
ために、種々の試みが成されている。
受像機、複写機などの各種電子機器において、電源スイ
ッチをオン状態とすると、大きな突入電流が流れる。こ
の突入電流により、電子機器が悪影響を受けたり、突入
電流に起因する電圧降下により周辺機器が悪影響を受け
たりする。従って、従来、突入電流の大きさを低減する
ために、種々の試みが成されている。
【0003】例えば、図5に示す電源回路では、商用電
源51に接続されたメインスイッチ52と、メイン回路
54との間に突入電流抑制素子53が接続されている。
突入電流抑制素子53としては、1〜数Ωの固定抵抗や
数Ω〜数十Ω程度の初期抵抗値(25℃の抵抗値)を有
する負特性サーミスタ素子(NTC素子)が用いられて
いる。
源51に接続されたメインスイッチ52と、メイン回路
54との間に突入電流抑制素子53が接続されている。
突入電流抑制素子53としては、1〜数Ωの固定抵抗や
数Ω〜数十Ω程度の初期抵抗値(25℃の抵抗値)を有
する負特性サーミスタ素子(NTC素子)が用いられて
いる。
【0004】また、図6に示す電源回路では、上記突入
電流抑制素子53に、さらに並列にスイッチング回路5
5が接続されている。スイッチング回路55としては、
例えばサイリスタが用いられ、該スイッチング回路55
をオン・オフするための時定数回路56がスイッチング
回路55に接続されている。
電流抑制素子53に、さらに並列にスイッチング回路5
5が接続されている。スイッチング回路55としては、
例えばサイリスタが用いられ、該スイッチング回路55
をオン・オフするための時定数回路56がスイッチング
回路55に接続されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】図5に示した電源回路
において、突入電流抑制素子53として固定抵抗を用い
た場合、突入電流は小さくし得るものの、メインスイッ
チ52がオン状態にある間、固定抵抗に電流が流れ続け
る。従って、固定抵抗により数十W程度の比較的大きな
電力が消費され、電子機器の消費電力が大きくならざる
を得なかった。
において、突入電流抑制素子53として固定抵抗を用い
た場合、突入電流は小さくし得るものの、メインスイッ
チ52がオン状態にある間、固定抵抗に電流が流れ続け
る。従って、固定抵抗により数十W程度の比較的大きな
電力が消費され、電子機器の消費電力が大きくならざる
を得なかった。
【0006】加えて、上記固定抵抗が比較的大型とな
り、コストが高くつくだけでなく、固定抵抗が実装され
る回路基板における占有面積が大きくならざるを得なか
った。さらに、突入電流の抑制と、消費電力の低減の双
方を満たすことが困難であり、これらの双方を考慮して
固定抵抗の抵抗値等を設計していたが、評価に非常に時
間が掛かり、最適な突入電流抑制素子を選択するのに煩
雑な評価作業が必要であった。
り、コストが高くつくだけでなく、固定抵抗が実装され
る回路基板における占有面積が大きくならざるを得なか
った。さらに、突入電流の抑制と、消費電力の低減の双
方を満たすことが困難であり、これらの双方を考慮して
固定抵抗の抵抗値等を設計していたが、評価に非常に時
間が掛かり、最適な突入電流抑制素子を選択するのに煩
雑な評価作業が必要であった。
【0007】他方、突入電流抑制素子53として、NT
C素子を用いた場合には、発熱と同時に抵抗値が急激に
低下するため、消費電力の低減を図ることができ、かつ
実装基板における占有面積の低減も図り得る。しかしな
がら、メインスイッチ52をオフ状態とした後には、N
TC素子が初期状態(常温状態)に復帰するのに数分の
時間が必要であった。従って、メインスイッチ52のオ
ン・オフが頻繁に行なわれる電子機器には用いることが
困難であった。
C素子を用いた場合には、発熱と同時に抵抗値が急激に
低下するため、消費電力の低減を図ることができ、かつ
実装基板における占有面積の低減も図り得る。しかしな
がら、メインスイッチ52をオフ状態とした後には、N
TC素子が初期状態(常温状態)に復帰するのに数分の
時間が必要であった。従って、メインスイッチ52のオ
ン・オフが頻繁に行なわれる電子機器には用いることが
困難であった。
【0008】他方、図6に示した電源回路では、サイリ
スタなどのスイッチング素子55及び時定数回路56を
備えるため、突入電流抑制後には、突入電流抑制素子5
3に流れる電流量を低減することができ、突入電流の抑
制と消費電力の低減を図ることができる。しかしなが
ら、スイッチング素子55や時定数回路56が必要であ
るため、コストが高くつくだけでなく、電源回路の回路
構成が複雑になるという問題があった。
スタなどのスイッチング素子55及び時定数回路56を
備えるため、突入電流抑制後には、突入電流抑制素子5
3に流れる電流量を低減することができ、突入電流の抑
制と消費電力の低減を図ることができる。しかしなが
ら、スイッチング素子55や時定数回路56が必要であ
るため、コストが高くつくだけでなく、電源回路の回路
構成が複雑になるという問題があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、複雑
な回路構成を必要とすることなく、突入電流の抑制及び
消費電力の低減を図ることができ、かつ小型に構成し得
る突入電流抑制用電子部品を提供することにある。
な回路構成を必要とすることなく、突入電流の抑制及び
消費電力の低減を図ることができ、かつ小型に構成し得
る突入電流抑制用電子部品を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明に
係る突入電流抑制用電子部品は、突入電流を抑制するた
めのサーミスタ素子に対し、互いに直列に接続された感
熱スイッチ及び発熱素子が並列に接続されており、前記
サーミスタ素子の発熱時の熱を受け得るようにサーミス
タ素子に前記感熱スイッチが熱結合されており、かつ前
記発熱素子が通電時に発熱した際の熱を受け得るように
前記感熱スイッチが発熱素子に熱結合されていることを
特徴とする。
係る突入電流抑制用電子部品は、突入電流を抑制するた
めのサーミスタ素子に対し、互いに直列に接続された感
熱スイッチ及び発熱素子が並列に接続されており、前記
サーミスタ素子の発熱時の熱を受け得るようにサーミス
タ素子に前記感熱スイッチが熱結合されており、かつ前
記発熱素子が通電時に発熱した際の熱を受け得るように
前記感熱スイッチが発熱素子に熱結合されていることを
特徴とする。
【0011】また、請求項2に記載の発明に係る突入電
流抑制用電子部品においては、上記サーミスタ素子、感
熱スイッチ及び発熱素子を収納するケースがさらに備え
られ、該ケース内において、感熱スイッチを挟んでサー
ミスタ素子と発熱素子とが配置されている。
流抑制用電子部品においては、上記サーミスタ素子、感
熱スイッチ及び発熱素子を収納するケースがさらに備え
られ、該ケース内において、感熱スイッチを挟んでサー
ミスタ素子と発熱素子とが配置されている。
【0012】請求項3に記載の発明に係る突入電流抑制
用電子部品では、ケース内に形成された仕切り壁がさら
に備えられており、該仕切り壁により、仕切り壁の一方
側にサーミスタ素子を収納するサーミスタ素子収納空間
が、他方側に感熱スイッチ及び発熱素子収納空間が形成
されており、サーミスタ素子収納空間に上記サーミスタ
素子が収納されており、かつ感熱スイッチ及び発熱素子
収納空間に、上記感熱スイッチ及び発熱素子が収納され
ている。
用電子部品では、ケース内に形成された仕切り壁がさら
に備えられており、該仕切り壁により、仕切り壁の一方
側にサーミスタ素子を収納するサーミスタ素子収納空間
が、他方側に感熱スイッチ及び発熱素子収納空間が形成
されており、サーミスタ素子収納空間に上記サーミスタ
素子が収納されており、かつ感熱スイッチ及び発熱素子
収納空間に、上記感熱スイッチ及び発熱素子が収納され
ている。
【0013】請求項4に記載の発明に係る突入電流抑制
用電子部品では、上記サーミスタ素子の発熱時の熱を感
熱スイッチに伝搬させるために、仕切り壁に貫通孔また
は切欠が形成されている。
用電子部品では、上記サーミスタ素子の発熱時の熱を感
熱スイッチに伝搬させるために、仕切り壁に貫通孔また
は切欠が形成されている。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の非限定的な実施例
を挙げることにより、本発明を明らかにする。
を挙げることにより、本発明を明らかにする。
【0015】図1は、本発明の一実施例に係る突入電流
抑制用電子部品が組み込まれた電源回路を示す回路図で
ある。商用電源1に、電源回路のメインスイッチ2が接
続されている。メインスイッチ2とメイン回路4との間
に本発明の一実施例に係る突入電流抑制用電子部品3が
接続されている。なお、メイン回路4は、テレビション
受像機等の電子機器のメイン回路である。
抑制用電子部品が組み込まれた電源回路を示す回路図で
ある。商用電源1に、電源回路のメインスイッチ2が接
続されている。メインスイッチ2とメイン回路4との間
に本発明の一実施例に係る突入電流抑制用電子部品3が
接続されている。なお、メイン回路4は、テレビション
受像機等の電子機器のメイン回路である。
【0016】突入電流抑制用電子部品3は、正特性サー
ミスタ素子(PTC素子)5と、PTC素子5に並列に
接続されており、かつ互いに直列に接続されている感熱
スイッチであるバイメタルスイッチ6及び通電により加
熱する発熱素子であるニクロムヒータ7とを有する。
ミスタ素子(PTC素子)5と、PTC素子5に並列に
接続されており、かつ互いに直列に接続されている感熱
スイッチであるバイメタルスイッチ6及び通電により加
熱する発熱素子であるニクロムヒータ7とを有する。
【0017】バイメタルスイッチ6は、PTC素子5が
発熱した際に、その熱を受け得るように、PTC素子5
に熱結合されている。また、バイメタルスイッチ6は、
ヒータ7が発熱した際に、その熱を受け得るようにヒー
タ7にも熱結合されている。
発熱した際に、その熱を受け得るように、PTC素子5
に熱結合されている。また、バイメタルスイッチ6は、
ヒータ7が発熱した際に、その熱を受け得るようにヒー
タ7にも熱結合されている。
【0018】さらに、後述の具体的な実施例から明らか
なように、上記PTC素子5、バイメタルスイッチ6及
びヒータ7は単一のケースに組み込まれている。本実施
例の突入電流抑制用電子部品3の動作を、図1を参照し
て説明する。
なように、上記PTC素子5、バイメタルスイッチ6及
びヒータ7は単一のケースに組み込まれている。本実施
例の突入電流抑制用電子部品3の動作を、図1を参照し
て説明する。
【0019】初期状態では、バイメタルスイッチ6がオ
フ状態となるように設定されている。電子機器をオン状
態とするために、メインスイッチ2をオン状態とする
と、この電源回路に電流が流れる。この場合、メインス
イッチ2がオン状態になった際に流れる突入電流が、P
TC素子5の抵抗により低減される。突入電流の大きさ
を低減する作用、すなわち、突入電流抑制作用について
は、PTC素子5の初期抵抗値を選択することにより自
由に設定することができる。すなわち、電源回路におけ
る突入電流の大きさに応じて、PTC素子5の初期抵抗
値を選択すればよい。
フ状態となるように設定されている。電子機器をオン状
態とするために、メインスイッチ2をオン状態とする
と、この電源回路に電流が流れる。この場合、メインス
イッチ2がオン状態になった際に流れる突入電流が、P
TC素子5の抵抗により低減される。突入電流の大きさ
を低減する作用、すなわち、突入電流抑制作用について
は、PTC素子5の初期抵抗値を選択することにより自
由に設定することができる。すなわち、電源回路におけ
る突入電流の大きさに応じて、PTC素子5の初期抵抗
値を選択すればよい。
【0020】電源回路に電流が流れ出すと、PTC素子
5が発熱する。PTC素子5の発熱により発生した熱を
受けて、バイメタルスイッチ6が動作し、オフ状態から
オン状態とされる。バイメタルスイッチ6がオン状態に
なると、ヒータ7に電流が流れ、同時に、PTC素子5
にはほとんど電圧が印加されなくなり、PTC素子5は
初期状態、すなわち低温状態に戻る。他方、ヒータ7が
通電により加熱するため、バイメタルスイッチ6のオン
状態が維持される。
5が発熱する。PTC素子5の発熱により発生した熱を
受けて、バイメタルスイッチ6が動作し、オフ状態から
オン状態とされる。バイメタルスイッチ6がオン状態に
なると、ヒータ7に電流が流れ、同時に、PTC素子5
にはほとんど電圧が印加されなくなり、PTC素子5は
初期状態、すなわち低温状態に戻る。他方、ヒータ7が
通電により加熱するため、バイメタルスイッチ6のオン
状態が維持される。
【0021】よって、メインスイッチ2がオフ状態とさ
れるまで、バイメタルスイッチ6はオン状態とされ、メ
イン回路4に電源が供給される。しかも、この場合、P
TC素子5には、電流がほとんど流れないため、PTC
素子5における電力消費量を低減することができる。
れるまで、バイメタルスイッチ6はオン状態とされ、メ
イン回路4に電源が供給される。しかも、この場合、P
TC素子5には、電流がほとんど流れないため、PTC
素子5における電力消費量を低減することができる。
【0022】他方、メインスイッチ2がオフ状態になる
と、ヒータ7への通電が停止し、ヒータ7の温度が低下
する。従って、バイメタルスイッチ6がオフ状態とな
り、初期状態に戻る。
と、ヒータ7への通電が停止し、ヒータ7の温度が低下
する。従って、バイメタルスイッチ6がオフ状態とな
り、初期状態に戻る。
【0023】この場合、ヒータ7の通電停止による温度
は、PCT素子5の発熱状態から低温状態への復帰より
も遙かに速やかに低下する。従って、メインスイッチ2
をオフ状態とした場合、ヒータ7とともにバイメタルス
イッチ6が速やかに初期状態に復帰するため、メインス
イッチ2をオフ状態とした後、極めて短時間でメインス
イッチ2をオン状態とし、再度上記動作を発揮させ得
る。
は、PCT素子5の発熱状態から低温状態への復帰より
も遙かに速やかに低下する。従って、メインスイッチ2
をオフ状態とした場合、ヒータ7とともにバイメタルス
イッチ6が速やかに初期状態に復帰するため、メインス
イッチ2をオフ状態とした後、極めて短時間でメインス
イッチ2をオン状態とし、再度上記動作を発揮させ得
る。
【0024】次に、上記突入電流抑制用電子部品の具体
的な実施例を図2を参照して説明する。突入電流抑制用
電子部品3は、絶縁性材料よりなるケース8を用いて構
成されている。ケース8を構成する絶縁性材料として
は、合成樹脂、あるいはアルミナなどの絶縁性セラミッ
クスのような任意の絶縁性材料を用いることができ、好
ましくは耐熱性に優れた絶縁性セラミックス、あるいは
ポリフェニレンサルファイドなどの耐熱性を有する合成
樹脂が用いられる。
的な実施例を図2を参照して説明する。突入電流抑制用
電子部品3は、絶縁性材料よりなるケース8を用いて構
成されている。ケース8を構成する絶縁性材料として
は、合成樹脂、あるいはアルミナなどの絶縁性セラミッ
クスのような任意の絶縁性材料を用いることができ、好
ましくは耐熱性に優れた絶縁性セラミックス、あるいは
ポリフェニレンサルファイドなどの耐熱性を有する合成
樹脂が用いられる。
【0025】ケース8内には、中間高さ位置に仕切り壁
8aが形成されている。仕切り壁8aの中央には貫通孔
8bが形成されている。仕切り壁8aを形成することに
より、仕切り壁8aの上方にサーミスタ素子収納空間8
cが、下方にバイメタルスイッチ6及びヒータ7収納空
間8dが形成されている。なお、仕切り壁8aについて
は、ケース8と同一材料によりケース8と一体に構成し
てもよく、あるいはケース8と異なる絶縁性材料を用い
て仕切り壁8aを形成し、ケース8に接着剤などを用い
て固定してもよい。
8aが形成されている。仕切り壁8aの中央には貫通孔
8bが形成されている。仕切り壁8aを形成することに
より、仕切り壁8aの上方にサーミスタ素子収納空間8
cが、下方にバイメタルスイッチ6及びヒータ7収納空
間8dが形成されている。なお、仕切り壁8aについて
は、ケース8と同一材料によりケース8と一体に構成し
てもよく、あるいはケース8と異なる絶縁性材料を用い
て仕切り壁8aを形成し、ケース8に接着剤などを用い
て固定してもよい。
【0026】サーミスタ素子収納空間8c内には、PT
C素子5が収納されている。PTC素子5は、板状のサ
ーミスタ素体5aの両面に電極(図示せず)を形成した
構造を有し、従来より公知の適宜のPTC素子と同様に
構成されている。PTC素子5の下面には、金属端子9
が導通されている。金属端子9は、仕切り壁8aの上面
に当接されており、かつケース8外に引き出されてい
る。同様に、PTC素子5の上面には、金属端子10が
導通されており、金属端子10はケース8外に引き出さ
れている。
C素子5が収納されている。PTC素子5は、板状のサ
ーミスタ素体5aの両面に電極(図示せず)を形成した
構造を有し、従来より公知の適宜のPTC素子と同様に
構成されている。PTC素子5の下面には、金属端子9
が導通されている。金属端子9は、仕切り壁8aの上面
に当接されており、かつケース8外に引き出されてい
る。同様に、PTC素子5の上面には、金属端子10が
導通されており、金属端子10はケース8外に引き出さ
れている。
【0027】なお、金属端子9,10はケース8を介し
て互いに反対方向に引き出されているが、金属端子9,
10はケース8の同一側面から同一方向に引き出されて
いてもよい。
て互いに反対方向に引き出されているが、金属端子9,
10はケース8の同一側面から同一方向に引き出されて
いてもよい。
【0028】また、図2では、金属端子10の上面がケ
ース8の天板内面8eに接触されているが、金属端子1
0の上面とケース8の天板内面8eとの間に隙間が設け
られていてよい。
ース8の天板内面8eに接触されているが、金属端子1
0の上面とケース8の天板内面8eとの間に隙間が設け
られていてよい。
【0029】もっとも、周囲への熱の放散を抑制し、P
TC素子5の発熱により発生した熱を後述のバイメタル
スイッチ6に効率良く伝搬するには、本実施例のよう
に、天板内面8eと仕切り壁8aとの間に隙間なくPT
C素子5及び金属端子9,10が配置されていることが
望ましい。
TC素子5の発熱により発生した熱を後述のバイメタル
スイッチ6に効率良く伝搬するには、本実施例のよう
に、天板内面8eと仕切り壁8aとの間に隙間なくPT
C素子5及び金属端子9,10が配置されていることが
望ましい。
【0030】仕切り壁8aの中央に形成された貫通孔8
bの下方にバイメタルスイッチ6が配置されている。バ
イメタルスイッチ6は、両端に一対の可動接点6a,6
bが設けられたバイメタル片からなる可動接点部材6c
と、固定接点6d,6eが上端に設けられた第1,第2
の固定接点部材6f、6gとを有する。可動接点部材6
cは、初期状態では、図2に示すように両端が上方に、
中央部が下方に突出した弓形の形状を有し、両端の可動
接点6a,6bが、固定接点6d,6eの上方に隔てら
れている。バイメタルスイッチ6が加熱されると、可動
接点部材6cの中央が上方に突出するように変形し、両
端の可動接点6a,6bが固定接点6d,6eに当接す
るように構成されている。このようなバイメタルスイッ
チ6については、従来より公知慣用のバイメタルスイッ
チを用いて構成することができる。
bの下方にバイメタルスイッチ6が配置されている。バ
イメタルスイッチ6は、両端に一対の可動接点6a,6
bが設けられたバイメタル片からなる可動接点部材6c
と、固定接点6d,6eが上端に設けられた第1,第2
の固定接点部材6f、6gとを有する。可動接点部材6
cは、初期状態では、図2に示すように両端が上方に、
中央部が下方に突出した弓形の形状を有し、両端の可動
接点6a,6bが、固定接点6d,6eの上方に隔てら
れている。バイメタルスイッチ6が加熱されると、可動
接点部材6cの中央が上方に突出するように変形し、両
端の可動接点6a,6bが固定接点6d,6eに当接す
るように構成されている。このようなバイメタルスイッ
チ6については、従来より公知慣用のバイメタルスイッ
チを用いて構成することができる。
【0031】他方、上述した貫通孔8bは、PTC素子
5で発生した熱をバイメタルスイッチ6の可動接点部材
6cに効率よく導くために設けられている。もっとも、
貫通孔8bに代えて、仕切り壁8aに切欠を設け、切欠
の下方に上記バイメタルスイッチ6を配置してもよい。
あるいは、中央に大きな貫通孔8bを形成した構造に代
えて、多数の貫通孔を仕切り壁8aに形成し、仕切り壁
8の多数の貫通孔が設けられている領域の下方にバイメ
タルスイッチ6を配置してもよい。
5で発生した熱をバイメタルスイッチ6の可動接点部材
6cに効率よく導くために設けられている。もっとも、
貫通孔8bに代えて、仕切り壁8aに切欠を設け、切欠
の下方に上記バイメタルスイッチ6を配置してもよい。
あるいは、中央に大きな貫通孔8bを形成した構造に代
えて、多数の貫通孔を仕切り壁8aに形成し、仕切り壁
8の多数の貫通孔が設けられている領域の下方にバイメ
タルスイッチ6を配置してもよい。
【0032】すなわち、PTC素子5で発生した熱をバ
イメタルスイッチ6に効果的に導く限り、適宜の熱伝搬
誘導手段を構成することができる。また、上記のような
熱伝搬誘導手段を設けずとも、バイメタルスイッチ6を
PTC素子5に近接配置させるだけでも、PTC素子5
の熱をバイメタルスイッチ6に導くことができるため、
バイメタルスイッチ6をPTC素子5に熱結合する構成
については、PTC素子5で発生した熱によりバイメタ
ルスイッチ6をオン状態とし得る限り特に限定されるも
のではない。
イメタルスイッチ6に効果的に導く限り、適宜の熱伝搬
誘導手段を構成することができる。また、上記のような
熱伝搬誘導手段を設けずとも、バイメタルスイッチ6を
PTC素子5に近接配置させるだけでも、PTC素子5
の熱をバイメタルスイッチ6に導くことができるため、
バイメタルスイッチ6をPTC素子5に熱結合する構成
については、PTC素子5で発生した熱によりバイメタ
ルスイッチ6をオン状態とし得る限り特に限定されるも
のではない。
【0033】バイメタルスイッチ6の下方には、通電に
より加熱するヒータ7が配置されている。ヒータ7は、
通電により加熱する抵抗体、例えば、Ni−Cr系合金
あるいはNi−Cu系合金などの適宜の材料からなるも
のを用いることができる。
より加熱するヒータ7が配置されている。ヒータ7は、
通電により加熱する抵抗体、例えば、Ni−Cr系合金
あるいはNi−Cu系合金などの適宜の材料からなるも
のを用いることができる。
【0034】ヒータ7は、通電により加熱した際に、そ
の熱がバイメタルスイッチ6の可動接点部材6c側に伝
搬されるように、バイメタルスイッチ6に熱結合されて
いる。すなわち、ヒータ7が加熱した際の熱によりバイ
メタルスイッチ6がオン状態となるように、ヒータ7が
バイメタルスイッチ6に熱結合されている。
の熱がバイメタルスイッチ6の可動接点部材6c側に伝
搬されるように、バイメタルスイッチ6に熱結合されて
いる。すなわち、ヒータ7が加熱した際の熱によりバイ
メタルスイッチ6がオン状態となるように、ヒータ7が
バイメタルスイッチ6に熱結合されている。
【0035】従って、本発明における「熱結合」なる用
語は、上記バイメタルスイッチ6をオフ状態からオン状
態とし得るように、あるいはオン状態を維持し得るよう
に、バイメタルスイッチに熱を与え得るように、バイメ
タルスイッチ6に対してPTC素子5またはヒータ7が
配置されていることを意味するものとする。
語は、上記バイメタルスイッチ6をオフ状態からオン状
態とし得るように、あるいはオン状態を維持し得るよう
に、バイメタルスイッチに熱を与え得るように、バイメ
タルスイッチ6に対してPTC素子5またはヒータ7が
配置されていることを意味するものとする。
【0036】なお、上記実施例では、サーミスタ素子と
してPTC素子5を用いたが、PTC素子5に代えてN
TC素子を用いてもよい。また、図2において、11,
12は導電膜を示し、導電膜11は、一端がバイメタル
スイッチ6の第1の固定接点部材6fに接続されてお
り、他端が金属端子10に接続されている。導電膜12
は、一端がヒータ7に、他端が金属端子9に接続されて
いる。また、図2では、明瞭ではないが、ケース8の底
面に設けられた図示しない導電膜により、バイメタルス
イッチ6の第2の固定接点部材6gと、ヒータ7の導電
膜12が接合されている端部とは反対側の端部とが電気
的に接続されている。
してPTC素子5を用いたが、PTC素子5に代えてN
TC素子を用いてもよい。また、図2において、11,
12は導電膜を示し、導電膜11は、一端がバイメタル
スイッチ6の第1の固定接点部材6fに接続されてお
り、他端が金属端子10に接続されている。導電膜12
は、一端がヒータ7に、他端が金属端子9に接続されて
いる。また、図2では、明瞭ではないが、ケース8の底
面に設けられた図示しない導電膜により、バイメタルス
イッチ6の第2の固定接点部材6gと、ヒータ7の導電
膜12が接合されている端部とは反対側の端部とが電気
的に接続されている。
【0037】従って、金属端子9,10間に、図1に一
点鎖線で囲まれた部分に相当する回路構成が実現されて
いる。よって、本実施例の突入電流抑制用電子部品3を
用いる場合には、金属端子9,10のケース8外に引き
出されている部分を用いて電源回路に接続するだけで、
突入電流の抑制を図ることができ、他のスイッチング回
路や時定数回路などの複雑な回路構成を必要としない。
点鎖線で囲まれた部分に相当する回路構成が実現されて
いる。よって、本実施例の突入電流抑制用電子部品3を
用いる場合には、金属端子9,10のケース8外に引き
出されている部分を用いて電源回路に接続するだけで、
突入電流の抑制を図ることができ、他のスイッチング回
路や時定数回路などの複雑な回路構成を必要としない。
【0038】次に、具体的な実験例につき説明する。 (実験例1)PTC素子5として、直径17mm×厚さ
2.5mmの円板状のチタン酸バリウムを主体とするサ
ーミスタ素体を有し、初期抵抗値が5Ω(25℃)のP
TC素子5を用意した。バイメタルスイッチ6として
は、オフ状態からオン状態へ変化する動作温度が60℃
であるバイメタルを用意した。ヒータ7としては、抵抗
値が0.1Ωであるニクロム線からなるものを用意し
た。これらのPTC素子5、バイメタルスイッチ6及び
ヒータ7を用いて突入電流抑制用電子部品3を作製し、
100V電源用のレーザープリンタの電源回路に本来接
続されていた2Ωの突入電流抑制用固定抵抗を取り除
き、突入電流抑制用電子部品3を接続し、突入電流の変
化を測定した。結果を図3に示す。また、この突入電流
の大きさの時間変化を図4に一点鎖線Aで示す。
2.5mmの円板状のチタン酸バリウムを主体とするサ
ーミスタ素体を有し、初期抵抗値が5Ω(25℃)のP
TC素子5を用意した。バイメタルスイッチ6として
は、オフ状態からオン状態へ変化する動作温度が60℃
であるバイメタルを用意した。ヒータ7としては、抵抗
値が0.1Ωであるニクロム線からなるものを用意し
た。これらのPTC素子5、バイメタルスイッチ6及び
ヒータ7を用いて突入電流抑制用電子部品3を作製し、
100V電源用のレーザープリンタの電源回路に本来接
続されていた2Ωの突入電流抑制用固定抵抗を取り除
き、突入電流抑制用電子部品3を接続し、突入電流の変
化を測定した。結果を図3に示す。また、この突入電流
の大きさの時間変化を図4に一点鎖線Aで示す。
【0039】また、上記レーザープリンタから、上記突
入電流抑制用電子部品3を取り除き、本来セットされて
いた2Ωの突入電流抑制用固定抵抗を接続し、突入電流
の時間変化を測定した。結果を図4に破線Bで示す。
入電流抑制用電子部品3を取り除き、本来セットされて
いた2Ωの突入電流抑制用固定抵抗を接続し、突入電流
の時間変化を測定した。結果を図4に破線Bで示す。
【0040】さらに、上記レーザープリンタの電源回路
に本来接続されていた2Ωの突入電流抑制用固定抵抗を
取り除き、突入電流が抑制されない場合の突入電流の時
間変化を測定した。結果を図4に実線Cで示す。
に本来接続されていた2Ωの突入電流抑制用固定抵抗を
取り除き、突入電流が抑制されない場合の突入電流の時
間変化を測定した。結果を図4に実線Cで示す。
【0041】上記実験において、突入電流抑制用電子部
品におけるバイメタルスイッチ6はメインスイッチ2を
オン状態とした後に2秒後に動作し、オン状態とされ
た。また、図4から明らかなように、本実施例の突入電
流抑制用電子部品を用いることにより、2Ωの固定抵抗
を用いた場合に比べて、突入電流をより効果的に抑制す
ることが可能であることがわかる。
品におけるバイメタルスイッチ6はメインスイッチ2を
オン状態とした後に2秒後に動作し、オン状態とされ
た。また、図4から明らかなように、本実施例の突入電
流抑制用電子部品を用いることにより、2Ωの固定抵抗
を用いた場合に比べて、突入電流をより効果的に抑制す
ることが可能であることがわかる。
【0042】(実験例2)上記PTC素子に代えて、1
2mm径×厚さ3mmの円板状の形状を有し、初期抵抗
が5Ω(25℃)のNTC素子をサーミスタ素子として
用い、その他は上記実験例と同様にして突入電流抑制用
電子部品を作製し、評価した。その結果、上記実験例1
と同様に、固定抵抗を用いた場合に比べて優れた突入電
流抑制作用を発揮することが確かめられた。
2mm径×厚さ3mmの円板状の形状を有し、初期抵抗
が5Ω(25℃)のNTC素子をサーミスタ素子として
用い、その他は上記実験例と同様にして突入電流抑制用
電子部品を作製し、評価した。その結果、上記実験例1
と同様に、固定抵抗を用いた場合に比べて優れた突入電
流抑制作用を発揮することが確かめられた。
【0043】
【発明の効果】請求項1に記載の発明に係る突入電流抑
制用電子部品では、突入電流がサーミスタ素子により抑
制され、サーミスタ素子の自己発熱により発生した熱が
感熱スイッチに与えられ、感熱スイッチがオン状態とさ
れる。従って、感熱スイッチがオン状態とされると、感
熱スイッチ及び発熱素子に電流が流れ、発熱素子が加熱
し、発熱素子の熱を受けて感熱スイッチがオン状態を維
持される。他方、サーミスタ素子については、感熱スイ
ッチ及び発熱素子に電流が流れると、ほとんど電流が流
れなくなるため、サーミスタ素子における消費電力が著
しく少なくなる。
制用電子部品では、突入電流がサーミスタ素子により抑
制され、サーミスタ素子の自己発熱により発生した熱が
感熱スイッチに与えられ、感熱スイッチがオン状態とさ
れる。従って、感熱スイッチがオン状態とされると、感
熱スイッチ及び発熱素子に電流が流れ、発熱素子が加熱
し、発熱素子の熱を受けて感熱スイッチがオン状態を維
持される。他方、サーミスタ素子については、感熱スイ
ッチ及び発熱素子に電流が流れると、ほとんど電流が流
れなくなるため、サーミスタ素子における消費電力が著
しく少なくなる。
【0044】さらに、電源スイッチがオフ状態となる
と、発熱素子の発熱が停止し、感熱スイッチがオフ状態
とされて初期状態に戻る。よって、サーミスタ素子を用
いるため、突入電流を効果的に低減することができると
共に、サーミスタ素子の発熱後には感熱スイッチがオン
状態とされてサーミスタ素子にはほとんど電流が流れな
いため、消費電力の低減を図ることができる。加えて、
感熱スイッチは、電源スイッチがオフ状態とされるまで
オン状態とされるが、電源スイッチがオフ状態とされる
と発熱素子の発熱停止によりオフ状態とされ、従って速
やかに初期状態に復帰する。
と、発熱素子の発熱が停止し、感熱スイッチがオフ状態
とされて初期状態に戻る。よって、サーミスタ素子を用
いるため、突入電流を効果的に低減することができると
共に、サーミスタ素子の発熱後には感熱スイッチがオン
状態とされてサーミスタ素子にはほとんど電流が流れな
いため、消費電力の低減を図ることができる。加えて、
感熱スイッチは、電源スイッチがオフ状態とされるまで
オン状態とされるが、電源スイッチがオフ状態とされる
と発熱素子の発熱停止によりオフ状態とされ、従って速
やかに初期状態に復帰する。
【0045】従来のサーミスタ素子を用いた突入電流抑
制素子では、発熱したサーミスタ素子が電源をオフ状態
とした後に常温に戻るまでにある程度の時間が必要であ
ったのに対し、上記発熱素子については電源スイッチを
オフ状態とした後に、速やかに常温に復帰する。従っ
て、繰り返しオン・オフされる電子機器にも好適な突入
電流抑制用電子部品を提供することができる。
制素子では、発熱したサーミスタ素子が電源をオフ状態
とした後に常温に戻るまでにある程度の時間が必要であ
ったのに対し、上記発熱素子については電源スイッチを
オフ状態とした後に、速やかに常温に復帰する。従っ
て、繰り返しオン・オフされる電子機器にも好適な突入
電流抑制用電子部品を提供することができる。
【0046】加えて、上記サーミスタ素子の抵抗値や寸
法等を変更することにより、電子機器の種類に応じて最
適な突入電流抑制用電子部品を容易に供給することが可
能となる。
法等を変更することにより、電子機器の種類に応じて最
適な突入電流抑制用電子部品を容易に供給することが可
能となる。
【0047】また、従来の固定抵抗を用いた突入電流抑
制素子では、比較的な大きな固定抵抗を必要とするため
基板上における実装面積が比較的大きかったのに対し、
本発明に係る突入電流抑制用電子部品では、上記サーミ
スタ素子を用いるため、さほど大きな素子を必要としな
い。従って、基板上における実装面積の低減も図ること
が可能となる。本願発明者の実験によれば、回路基板上
における占有面積は、固定抵抗を用いた場合に比べて1
/3とすることができ、高密度実装が可能であることが
確かめられた。
制素子では、比較的な大きな固定抵抗を必要とするため
基板上における実装面積が比較的大きかったのに対し、
本発明に係る突入電流抑制用電子部品では、上記サーミ
スタ素子を用いるため、さほど大きな素子を必要としな
い。従って、基板上における実装面積の低減も図ること
が可能となる。本願発明者の実験によれば、回路基板上
における占有面積は、固定抵抗を用いた場合に比べて1
/3とすることができ、高密度実装が可能であることが
確かめられた。
【0048】また、NTCサーミスタ素子のみを突入電
流抑制素子として用いた従来法では、サーミスタ素子が
150℃程度に常時発熱していたため、周囲の部品に熱
的な悪影響を与えるおそれがあったのに対し、本発明に
係る突入電流抑制用電子部品では、同じ用途に用いた場
合、部品表面温度は約60℃程度にすぎず、周囲の部品
への熱的悪影響が生じ難いことが確かめられた。
流抑制素子として用いた従来法では、サーミスタ素子が
150℃程度に常時発熱していたため、周囲の部品に熱
的な悪影響を与えるおそれがあったのに対し、本発明に
係る突入電流抑制用電子部品では、同じ用途に用いた場
合、部品表面温度は約60℃程度にすぎず、周囲の部品
への熱的悪影響が生じ難いことが確かめられた。
【0049】請求項2に記載の発明では、サーミスタ素
子、感熱スイッチ及び発熱素子を収納するケースをさら
に備え、ケース内において、感熱スイッチを挟んでサー
ミスタ素子と発熱素子とが配置されているため、ケース
内に収納された単一の電子部品として上記突入電流抑制
用電子部品を構成することができると共に、サーミスタ
素子と発熱素子とが感熱スイッチを挟んで反対側に配置
されているため、発熱素子への通電後のサーミスタ素子
の温度低下が妨げられ難い。
子、感熱スイッチ及び発熱素子を収納するケースをさら
に備え、ケース内において、感熱スイッチを挟んでサー
ミスタ素子と発熱素子とが配置されているため、ケース
内に収納された単一の電子部品として上記突入電流抑制
用電子部品を構成することができると共に、サーミスタ
素子と発熱素子とが感熱スイッチを挟んで反対側に配置
されているため、発熱素子への通電後のサーミスタ素子
の温度低下が妨げられ難い。
【0050】請求項3に記載の発明によれば、ケース内
に形成された仕切り壁により、一方側にサーミスタ素子
収納空間が構成されており、該サーミスタ素子収納空間
にサーミスタ素子が収納されており、他方側に形成され
た感熱スイッチ及び発熱素子収納空間に感熱スイッチ及
び発熱素子が収納されているため、発熱素子が通電によ
り加熱した後に、サーミスタ素子の温度低下が妨げられ
難い。
に形成された仕切り壁により、一方側にサーミスタ素子
収納空間が構成されており、該サーミスタ素子収納空間
にサーミスタ素子が収納されており、他方側に形成され
た感熱スイッチ及び発熱素子収納空間に感熱スイッチ及
び発熱素子が収納されているため、発熱素子が通電によ
り加熱した後に、サーミスタ素子の温度低下が妨げられ
難い。
【0051】請求項4に記載の発明では、仕切り壁に貫
通孔または切欠が形成されているため、サーミスタ素子
の発熱時の熱が感熱スイッチに効果的に伝搬し、従って
感熱スイッチを確実に動作させることができる。
通孔または切欠が形成されているため、サーミスタ素子
の発熱時の熱が感熱スイッチに効果的に伝搬し、従って
感熱スイッチを確実に動作させることができる。
【図1】本発明の一実施例に係る突入電流抑制用電子部
品が接続された電源回路を示す回路図。
品が接続された電源回路を示す回路図。
【図2】本発明の一実施例に係る突入電流抑制用電子部
品を示す縦断面図。
品を示す縦断面図。
【図3】本発明の一実施例の突入電流抑制用電子部品に
おける突入電流抑制作用を説明するための図。
おける突入電流抑制作用を説明するための図。
【図4】実施例の突入電流抑制用電子部品を用いた場
合、従来の固定抵抗を用いた突入電流抑制素子を用いた
場合、並びに突入電流抑制素子を用いなかった場合の各
突入電流の時間的変化を示す図。
合、従来の固定抵抗を用いた突入電流抑制素子を用いた
場合、並びに突入電流抑制素子を用いなかった場合の各
突入電流の時間的変化を示す図。
【図5】従来の突入電流抑制素子の一例が接続された電
源回路を示す図。
源回路を示す図。
【図6】従来の突入電流抑制素子の他の例が接続された
電源回路を示す図。
電源回路を示す図。
3…突入電流抑制用電子部品 5…サーミスタ素子 6…バイメタルスイッチ 6c…バイメタルスイッチの可動接点部材 6f,6g…第1,第2の固定接点部材 7…ヒータ 8…ケース 8a…仕切り壁 8b…貫通孔 8c…サーミスタ素子収納空間 8d…バイメタルスイッチ及びヒータ収納空間
Claims (4)
- 【請求項1】 突入電流を抑制するためのサーミスタ素
子に対し、互いに直列に接続された感熱スイッチ及び発
熱素子が並列に接続されており、 前記サーミスタ素子の発熱時の熱を受け得るようにサー
ミスタ素子に前記感熱スイッチが熱結合されており、か
つ前記発熱素子が通電時に発熱した際の熱を受け得るよ
うに前記感熱スイッチが発熱素子に熱結合されているこ
とを特徴とする、突入電流抑制用電子部品。 - 【請求項2】 前記サーミスタ素子、感熱スイッチ及び
発熱素子を収納するケースをさらに備え、前記ケース内
において、感熱スイッチを挟んで前記サーミスタ素子と
前記発熱素子とが配置されていることを特徴とする、請
求項1に記載の突入電流抑制用電子部品。 - 【請求項3】 前記ケース内に形成された仕切り壁をさ
らに備え、該仕切り壁により、仕切り壁の一方側にサー
ミスタ素子を収納するサーミスタ素子収納空間が、他方
側に感熱スイッチ及び発熱素子収納空間が形成されてお
り、 前記サーミスタ素子収納空間にサーミスタ素子が収納さ
れており、かつ前記感熱スイッチ及び発熱素子収納空間
に、感熱スイッチ及び発熱素子が収納されている、請求
項2に記載の突入電流抑制用電子部品。 - 【請求項4】 前記サーミスタ素子の発熱時の熱を前記
感熱スイッチに伝搬させるために、前記仕切り壁に貫通
孔または切欠が形成されている、請求項3に記載の突入
電流抑制用電子部品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP383598A JPH11204310A (ja) | 1998-01-12 | 1998-01-12 | 突入電流抑制用電子部品 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP383598A JPH11204310A (ja) | 1998-01-12 | 1998-01-12 | 突入電流抑制用電子部品 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11204310A true JPH11204310A (ja) | 1999-07-30 |
Family
ID=11568256
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP383598A Pending JPH11204310A (ja) | 1998-01-12 | 1998-01-12 | 突入電流抑制用電子部品 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11204310A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006202078A (ja) * | 2005-01-21 | 2006-08-03 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 低温時電子回路保護装置 |
-
1998
- 1998-01-12 JP JP383598A patent/JPH11204310A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006202078A (ja) * | 2005-01-21 | 2006-08-03 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 低温時電子回路保護装置 |
JP4639815B2 (ja) * | 2005-01-21 | 2011-02-23 | パナソニック株式会社 | 低温時電子回路保護装置 |
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