JPH11202671A - 画像記録装置 - Google Patents

画像記録装置

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JPH11202671A
JPH11202671A JP704798A JP704798A JPH11202671A JP H11202671 A JPH11202671 A JP H11202671A JP 704798 A JP704798 A JP 704798A JP 704798 A JP704798 A JP 704798A JP H11202671 A JPH11202671 A JP H11202671A
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JP
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image
toner
light source
exposure
fixing
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JP704798A
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Tomohito Ishida
知仁 石田
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Original Assignee
Canon Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フラッシュ定着手段において少ない露光エネ
ルギーで画像を定着させることができ、且つ、高温下で
の放置によるトナー劣化、フィルミング、現像ブレード
へのトナー融着、ブロッキングの発生のない画像記録装
置の提供。 【解決手段】 光導電性の像担持体と、像担持体を帯電
するための帯電手段と、帯電後の像担持体表面を像露光
して静電潜像を形成するための露光手段と、静電潜像を
トナーにより現像してトナー像を形成するための現像手
段と、得られたトナー像を最終支持部材上に転写するた
めの転写手段と、得られた最終支持部材上のトナーを定
着するための定着手段とを備えた画像記録装置におい
て、定着手段がフラッシュ光照射光源を有し、且つ上記
トナーが光分解性樹脂を含有することを特徴とする画像
記録装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機やプリンタ
等の画像記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、複写機やプリンタ等の画像記録装
置では、電子写真記録方式を採用したものが広く用いら
れている。これは、感光体ドラム上に形成された潜像を
現像して可視画像化し、この可視画像(トナー像)を転
写紙上に静電気力を用いて転写させ、次いで転写画像を
熱により定着させることによって、画像を記録形成する
ものである。又、片面に画像が記録形成されたもう一方
の面(裏面)に上述と同様の動作で画像を記録形成させ
ることが可能な両面画像記録装置、更にはイエロー、マ
ゼンタ、シアン及びブラック等のトナーの併用により、
フルカラー画像を記録形成させることが可能なカラー画
像記録装置も提案及び実施されている。
【0003】又、トナー像の定着方式としては、強度の
光露光を利用した、所謂フラッシュ定着なるものも考案
されている。上述の如き電子写真方式を用いた画像記録
装置の従来例を図3に示す。この画像記録装置において
は、感光体ドラム1上に形成されたトナー像を転写器4
によって転写紙に転写した後、定着器5において転写紙
上のトナー像は、熱及び圧力が印加されて定着される。
【0004】記録体上の電気的或いは磁気的潜像を顕像
化するために、トナーといった検電性或いは感磁気性の
微粒子を該潜像に吸着させて可視像とする画像形成方法
がある。その代表的なものとしては電子写真法が挙げら
れ、例えば、米国特許2,297,691号明細書に記
載されているように、多数の方法が知られている。この
電子写真法においては、一般には光導電性物質を利用
し、種々の手段で感光体上に電気的潜像を形成し、次い
で該潜像をトナーを用いて現像してトナー像を形成し、
必要に応じて紙等の転写材にこのトナー画像を転写した
後、加熱、加圧或いは溶剤蒸気を用いてトナー画像を転
写材料に定着することにより、複写物を得るといったも
のである。
【0005】近年、上述の技術がその印字品質の高さ、
静粛性といったことから、コンピューターやワードプロ
セッサー等の出力手段、所謂プリンターに使用されるよ
うになっている。上述した環境で使用される場合、印字
品質の高さ及び静粛性といった点ばかりではなく、更
に、印字速度、消費エネルギー、画像の長期安定性並び
に環境安定性及びランニングコストといった特性が要求
されるようになっている。
【0006】上述したプリンターや複写機に使用される
トナーは、主成分である樹脂及び磁性体、カーボンブラ
ック、染料、顔料等の着色剤及びワックス類からなる微
粒子であり、通常その粒径は6〜30μmの範囲であ
る。トナーは、通常一般に熱可塑性樹脂中に染顔料或い
は磁性体からなる着色剤を混合及び溶融し、着色剤を均
一に分散させた後、微粉砕及び分級することにより、所
望の粒子径を有するトナーとして製造されている。
【0007】このようにして得られるトナーに要求され
る電子写真特性としては、発色性、帯電特性、定着性、
耐久性等、様々な特性が挙げられる。そのなかでも、定
着時に少ないエネルギーで、且つ転写された画像を乱さ
ない定着プロセスの実現が望まれている。その手段の1
つとして、フラッシュ露光定着という技術がLegarによ
り考案され、特公昭44−13116号公報に記載され
ている。このフラッシュ露光定着は、定着時に転写紙上
のトナーにフラッシュ露光を行い、そのときの熱エネル
ギーを利用して定着プロセスを実現するものである。
【0008】このフラッシュ露光定着は、 非接触定着であるため現像時の画像の解像度を劣化
させない。 電源投入後の待ち時間がなく、クイックスタートが
可能である。 糊付き紙、プレプリント紙、厚さの異なる紙等、転
写紙の材質や厚さに関係なく定着可能である。 システムダウンにより定着器内に転写紙が詰まって
も発火しない。 定着ローラーへのトナーの再転写であるオフセット
現像等が起こらない。 紙の「しわ」や「よれ」が発生しない。 等の特徴を有し、高速且つ大量の印刷に用いられる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、一般に
現在考えられているフラッシュ露光定着は、赤外或いは
可視領域に発光波長を有する光源を使用して、主に光源
の輻射熱を利用して、トナーを融解及び定着させるもの
である。このように、非接触で大きな熱エネルギーを放
射するには莫大な電力が消費され、又、装置内の昇温も
激しいために、なんらかの冷却手段が必要となってい
る。そこで、効率良くフラッシュ露光定着を行うことを
目的として、トナーの結着樹脂による赤外波長の吸光度
を上げ、より多くの赤外線エネルギーを吸収させる等の
工夫が為されているが、充分な対策となっていない。
【0010】一般にトナーの溶融性は、結着樹脂の分子
量に大きく依存しており、分子量の小さい結着樹脂を使
用すれば、少ないエネルギーでフラッシュ露光定着を実
現することができる。しかしながら、分子量の低すぎる
結着樹脂でトナーを形成したときは、当然トナーが熱的
に不定性となるため、高温下での放置によるトナー劣
化、画像形成プロセス中にトナーが感光体表面に融着し
てしまうフィルミング、同じく現像ブレードへの融着、
トナー同士の融着により凝集体が発生するブロッキング
等、その他多くの弊害が発生してしまう。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題は以下の本発明
によって達成される。即ち、本発明は、光導電性の像担
持体と、該像担持体を帯電するための帯電手段と、帯電
後の像担持体表面を像露光して静電潜像を形成するため
の露光手段と、該静電潜像をトナーにより現像してトナ
ー像を形成するための現像手段と、得られたトナー像を
最終支持部材上に転写するための転写手段と、得られた
最終支持部材上のトナーを定着するための定着手段とを
備えた画像記録装置において、上記定着手段がフラッシ
ュ光照射光源を有し、且つ上記トナーが光分解性樹脂を
含有することを特徴とする画像記録装置を提供する。
【0012】本発明においては、フラッシュ露光定着に
おいて、従来のように光源の輻射熱を利用するととも
に、同時に光エネルギーを利用することによって効率良
く定着処理を行うことを特徴としている。従来のフラッ
シュ露光定着法によれば、光源から発生する主に赤外領
域の光による輻射熱を利用するため、光源の波長に依存
するような光本来のエネルギーを利用しているとは云い
難い。これに対して本発明では、現像剤に用いるトナー
の結着樹脂の少なくとも一部として、光を照射すること
によって分子鎖の切断が起こる光分解性樹脂を使用する
ことによって、光源から発生する輻射熱による結着樹脂
の昇温の他に、光照射による結着樹脂の光分解を促し、
効率良くフラッシュ露光定着を実現するものである。
【0013】一般に樹脂の融解温度は、その樹脂の分子
量に大きく依存しており、フラッシュ露光により熱エネ
ルギーを与えるとともに、光エネルギーによる分子鎖の
切断、言い換えれば、分子量の低下を引き起こすこと
で、より少ないエネルギーで定着処理を実現できる。こ
のときの光源には、赤外領域だけではなく、より短波長
の発光領域を含む光源を併用することが好ましい。以上
の本発明の構成により、より低エネルギーでフラッシュ
露光による定着処理を実現することができる。
【0014】尚、本発明において光分解性樹脂とは、光
照射により樹脂を形成している高分子体の主鎖或いは側
鎖の分子鎖の切断が起こり、分子量が低下するものを意
味する。そのような樹脂を形成している骨格の変化によ
って、樹脂の機械的強度や熱特性が変化するものであ
る。具体的には、測定試料に対して、254nmの発光
波長を主成分とする低圧水銀灯により10mJ/cm2
の光量を1秒間照射したとき、その重量平均分子量が1
割以上減少するものを光分解性樹脂と本発明においては
定義する。
【0015】
【発明の実施の形態】以下に好ましい実施の形態を挙げ
て本発明を更に詳細に説明する。図1は、本発明の好適
実施形態の画像記録装置を表わす概略図である。この装
置は、感光ドラム(像担持体)1とその周りに配置され
た帯電器(帯電手段)2、画像露光器(露光手段)7、
現像器(現像手段)9、転写帯電器(転写手段)4、及
び定着器(定着手段)5及びクリーニング部材6からな
る電子写真記録装置である。
【0016】像担持体1は、導電性の支持基体を最下層
として、電荷発生層及び電荷輸送層のように2層構造よ
りなる機能分離タイプのものや、単層型のものが用いら
れる。一次帯電に用いる帯電手段2としては、コロナ帯
電器による非接触方式や、ローラー帯電器による接触方
式等が挙げられる。露光手段としての光学系7には、半
導体レーザーを使用したスキャナータイプのものや、L
EDに集光装置であるセルフォックレンズを介して像露
光を行うもの、又、EL素子やプラズマ発光素子等、そ
の他の光学系も使用することができる。
【0017】本発明において現像処理に用いるトナー
は、結着樹脂の少なくとも一部として光分解性樹脂を有
していることを特徴とする。先ず、トナーの主成分であ
る結着樹脂としては、例えば、ポリエステル、ポリスチ
レン、エポキシ樹脂、スチレン−アクリル酸アルキルエ
ステル共重合体、スチレン−メタクリル酸アルキルエス
テル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、
スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイ
ン酸共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン等が挙げ
られ、これらを単独又は混合物のいずれかの状態で使用
することができる。
【0018】又、トナーの着色剤としては、具体的には
カーボンブラックの他、有機着色料、具体的には、例え
ば、C.I.ダイレクトレッド1、C.I.ベーシック
レッド1、C.I.モーダントレッド30、C.I.ダ
イレクトブルー1、C.I.ダイレクトブルー2、C.
I.アシッドブルー15、C.I.ベーシックブルー
3、C.I.ベーシックブルー5、C.I.モーダント
ブルー7、C.I.ダイレクトグリーン6、C.I.ベ
ーシックグリーン4、C.I.ベーシックグリーン6と
いった染料;カドミウムイエロー、ミネラルファースト
イエロー、ネーブルイエロー、ナフトールイエローS、
ハンザイエローG、パーマネントイエローNCG、ター
トラジンレーキ、モリブデンオレンジGTR、ベンジジ
ンオレンジG、カドミウムレッド4R、ウオッチングレ
ッドカルシウム塩、ブリリアントカーミン3B、ファス
トバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバル
トブルー、アルカリブルーレーキ、ビクトリアブルーレ
ーキ、キナクリドン、ローダミンレーキ、フタロシアニ
ンブルー、ファストスカイブルー、ピグメントグリーン
B、マカライトグリーンレーキ、ファイナルイエローグ
リーンG等の顔料等が挙げられる。
【0019】又、トナーに帯電性を制御する目的で荷電
制御剤を添加することができる。荷電制御剤としては、
正荷電制御剤若しくは負荷電制御剤のいずれのものであ
っても利用できるが、具体的には、例えば、ニグロシン
系染料、トリフェニルメタン系染料、四級アンモニウム
塩、アミン系或いはイミン系化合物、及びそれらの重合
体、サリチル酸、或いはアルキルサリチル酸の金属化合
物、含金モノアゾ系染料、カルボン酸或いはスルフォン
酸官能基を有する重合体、ニトロフミン等のフミン酸及
び塩類等を挙げることができる。又、本発明の特徴であ
るトナーの結着樹脂の少なくとも一部として使用する光
分解性樹脂は、転写紙上にトナー像を転写した後、定着
時に光照射を行うことによって、トナーの結着樹脂の分
子鎖を切断し、結着樹脂の低分子量化をもたらす。
【0020】このような光分解性樹脂には、例えば、ポ
リメチルビニルケトン、ポリエチルビニルケトン、ポリ
−t−ブチルビニルケトン、ポリフェニルビニルケト
ン、ポリジビニルケトン、ポリメチルイソプロペニルケ
トン、ポリアセトキシメチルビニルケトン、ポリクロロ
ビニルメチルケトン、ポリクロロメチルビニルケトン等
のポリビニルケトン類、ポリフェニルメチルシラン等の
有機ポリシラン、メチルメタクリレートとインダノンの
共重合体、ポリオレフィンスルホン系樹脂等が挙げられ
る。特に、ポリビニルケトン類が好ましい。これらの光
分解性樹脂は単独或いは2種以上併用してもよい。又、
トナーの結着樹脂用のモノマーと上記光分解性樹脂用の
モノマーとの共重合体や、結着樹脂をグラフトした光分
解性樹脂を用いてもよい。
【0021】トナー中における光分解性樹脂の含有量と
しては、トナー全量に対して10〜90重量%の範囲が
好ましい。光分解性樹脂の含有量が10重量%未満の場
合には、露光時に結着樹脂の分子鎖を切断することがで
きず、充分にトナーを低分子量化することができなくな
り、又、90重量%を超える場合には、保存安定性が低
くなり好ましくない。
【0022】現像手段は、現像剤として、トナーと磁性
キャリアとを混合させた2成分系現像剤を用いる2成分
系現像手段、或いはトナーを単独で用いる1成分系現像
剤を用いる1成分系現像手段のいずれでもよい。本発明
におけるトナーを2成分系現像剤として使用する場合に
用いられるキャリア粉体としては、具体的には、例え
ば、鉄粉、コバルト粉体、ニッケル粉体といった強磁性
体金属;フェライト、マグネタイト、ヘマタイト等の
鉄;コバルト、ニッケル等の強磁性を示す元素を含有す
る化合物を挙げることができる。更に上述した磁性体を
結着剤に分散した磁性体分散型キャリア等を挙げること
ができる。
【0023】本発明においては、トナーとキャリア粒子
とを混合して二成分系現像剤として使用する場合に、現
像剤中でのトナーとキャリア粒子との混合割合は、キャ
リア粒子の粒径にも依存するが、0.5重量%から10
重量%の範囲であることが好ましい。
【0024】以上の構成により、潜像形成、現像及び転
写プロセスを経て得られた転写紙上のトナー像にフラッ
シュ露光による定着処理を行う。このときに用いる露光
光源8には、キセノンランプ、ハロゲンランプ、タング
ステンランプ、或いは各種ガスレーザー等のレーザー系
を使用することもできる。又、フラッシュ露光定着時に
像担持体である感光体が暴露されないように、図1に示
すように遮光板11をフラッシュランプの紙送り方向の
上流側に設置することが好ましい。
【0025】図2は、定着器の光源に、紫外線領域20
0nm〜400nm(以下、単に「紫外線領域」と呼
ぶ)に発光波長を有する光源12と、赤外領域600n
m〜1,500nm(以下、単に「赤外領域」と呼ぶ)
に発光波長を有する光源8とを併用した本発明の画像記
録装置の概略図である。赤外領域にその発光波長を有す
る光源8の光照射によって、主に輻射熱による昇温作用
を引き起こす。これに対して紫外線領域に発光波長を有
する光源12は、その出力こそ一般的には小さいが、電
磁波としてのエネルギーはその出力に対し非常に大き
い。そのために昇温による融解作用のほかに、光エネル
ギーによる分子鎖の切断反応を効率良く行うことができ
る。このときの赤外領域に発光波長を有する光源8とし
ては、例えば、ハロゲンランプ、キセノンランプ等が挙
げられ、又、紫外線領域に発光波長を有する光源12と
しては、例えば、低圧水銀灯、高圧水銀灯、蛍光灯、有
機EL素子、半導体レーザー、各種ガスレーザー等が挙
げられる。
【0026】このように、赤外領域に発光波長を有する
光源8と、紫外線領域に発光波長を有する光源12とを
併用することにより、赤外領域に発光波長を有する光源
8のみによるフラッシュ露光定着よりも、少ないエネル
ギーで充分な定着画像を得ることができる。このときの
両光源の位置としては、赤外領域に発光波長を有する光
源8よりも、画像支持体の搬送方向の上流側に、紫外線
領域に発光波長を有する光源12を配置することが望ま
しい。これは、紫外線領域に発光波長を有する光源12
によりトナーの結着樹脂の分子量を低下させてから、赤
外領域に発光波長を有する光源8によるトナーの昇温及
び溶融工程を行う方が効率が良いからである。
【0027】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に
説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもの
ではない。 実施例1 図1に示した画像記録装置として、キヤノン製の複写機
CLC700に定着装置の光源8としてハロゲンランプ
を設置して、露光エネルギーを変えて画像出力を行っ
た。現像方式にはCLC700の現流キャリアと、以下
のような組成のトナーとを用いた2成分系現像方式を用
いた。フラッシュ定着処理を行ったときの定着特性を観
察した。その結果を表1に示す。ここで表1中の従来例
に用いた現像剤はCLC700の現流トナーを用いた2
成分系現像剤である。 ・ポリエステル樹脂 12重量部 ・シアン顔料(C.I.ピグメントブルー) 2重量部 ・光分解性樹脂(ポリメチルイソプロペニルケトン) 4重量部 ・電荷制御剤 0.7重量部
【0028】得られたトナー樹脂に定着前露光をしたと
きのゲルパーミュエーションクロマトグラフィーで測定
した分子量の変化を図4に示す。更に、スチレン換算で
重量平均分子量を求めたところ、定着前露光の前後で8
0,000から50,000への変化が観察された。そ
の結果、表1より本発明におけるトナーでは、従来例
(CLC700現流トナーを使用した場合)よりも20
%以上少ないエネルギーのフラッシュ露光により、良好
な定着画像を出力することができた。定着可能なエネル
ギーは、光源から転写紙上までの距離やフラッシュラン
プの閃光時間等により変動するが、本実施例において同
じ条件下で少ない露光エネルギーにより定着できたとい
うことは、トナーの定着性が向上したことを示してい
る。又、本実施例のトナーを用いた耐久試験において
も、現流品と同様に、フィルミングやブロッキング等の
弊害は観察されなかった。以上、本発明の構成により、
光分解性樹脂を含んだトナーを使用して転写後の画像に
フラッシュ露光を行うことで、トナーを構成している結
着樹脂の分子鎖に光切断が生じて低分子量化し、それに
伴って溶融温度の低下が起こり、従来より少ないエネル
ギーでのフラッシュ露光定着を可能とし、良好な定着画
像が得られる。
【0029】表1:評価結果 *評価は、Aは良好、Bは並、Cは不良である。 *起電力(定着電力)は、従来例のトナーで良好な定着
画像が得られるエネルギーを100とした。
【0030】実施例2 実施例1において、フラッシュ露光に用いる光源8にキ
セノンフラッシュランプを使用した以外は実施例1と同
様にして画像の定着及び評価を行った。ハロゲンランプ
が主に赤外領域に強い発光波長を有するのに対し、キセ
ノンランプは可視領域から近紫外線領域に発光波長を有
するため、効率良くトナーの結着樹脂の光分解を起こす
ことができる。具体的には、従来トナーを充分定着させ
る露光エネルギーに対して、本実施例のトナーについて
は10%小さいエネルギーで画像を定着させることがで
きた。又、実施例1よりも小さいエネルギーで画像を定
着させることができた。このように本発明によれば、よ
り短波長(近紫外線領域)に発光波長分布を有する光源
を使用することにより、より少ないエネルギーでフラッ
シュ定着定着プロセスを実現することが可能となる。
【0031】実施例3 図2に示した画像記録装置を用いる以外は、実施例1で
用いたと同様のトナー及びキャリアを用いた2成分系現
像剤を使用し、実施例1と同様に画像定着及び評価を行
った。本実施例では、定着装置の光源として、赤外領域
に発光波長を有する光源8にハロゲンランプを、紫外線
領域に発光波長を有する光源12に低圧水銀灯を使用し
た。
【0032】ハロゲンランプ8は主に赤外領域にその発
光波長を有し、その光照射によって主に輻射熱による昇
温作用を引き起こす。これに対して低圧水銀灯12は、
その出力こそ一般的には小さいが、その発光波長領域は
紫外線領域に広く分布しており、電磁波としてのエネル
ギーはその出力に対し非常に大きい。そのために昇温に
よる融解作用のほかに、光エネルギーによる分子鎖の切
断反応を効率良く行うことができる。本実施例では、わ
ずか20Wの低圧水銀灯12を、ハロゲンランプ8と併
用することにより、ハロゲンランプ8のみによるフラッ
シュ露光定着に対して、20%少ないエネルギーで充分
な定着画像を得ることができた。
【0033】又、このときの両光源の位置としては、図
2に示したように、ハロゲンランプ8よりも画像支持体
の搬送方向の上流側に低圧水銀灯12を配置した。これ
によって、低圧水銀灯12によりトナーの結着樹脂の分
子量を低下させてから、ハロゲンランプ8によりトナー
が昇温及び溶融され、より効率良く画像を定着すること
ができる。
【0034】以上説明したように、本発明によれば、光
分解性樹脂を含有するトナーを用いることによって、従
来より少ないエネルギーで効率良く定着処理を行うこと
ができる。更にフラッシュ定着の光源として、主に熱源
として作用する長波長領域の光、具体的には赤外領域の
光照射と、主に光分解反応に寄与する短波長領域の光、
具体的には紫外線領域の光照射とを併用してフラッシュ
定着することにより、より効率良く定着処理を行うこと
が可能となった。
【0035】
【発明の効果】電子写真プロセスにおいて、その定着手
段にフラッシュ露光定着を用いるとき、現像剤であるト
ナーに光分解性の樹脂を混合させることにより、従来の
フラッシュ露光定着に比べ、少ない露光エネルギーで定
着プロセスを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明における画像記録装置の一例を示す概
略図。
【図2】 本発明における画像記録装置の他の一例を示
す概略図。
【図3】 従来の画像記録装置の一例を示す概略図。
【図4】 実施例1のトナー樹脂に定着前露光をしたと
きの分子量の変化を示す図。
【符号の説明】
1:像担持体 2:一次帯電器 3:現像剤担持体 4:転写帯電器 5:定着器 6:クリーナー 7:像露光器 8:光源 9:現像器 10:転写紙 11:遮光板 12:光源

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光導電性の像担持体と、該像担持体を帯
    電するための帯電手段と、帯電後の像担持体表面を像露
    光して静電潜像を形成するための露光手段と、該静電潜
    像をトナーにより現像してトナー像を形成するための現
    像手段と、得られたトナー像を最終支持部材上に転写す
    るための転写手段と、得られた最終支持部材上のトナー
    を定着するための定着手段とを備えた画像記録装置にお
    いて、上記定着手段がフラッシュ光照射光源を有し、且
    つ上記トナーが光分解性樹脂を含有することを特徴とす
    る画像記録装置。
  2. 【請求項2】 フラッシュ光照射光源が、紫外線領域2
    00nm〜400nmに発光波長を有する光源である請
    求項1に記載の画像記録装置。
  3. 【請求項3】 フラッシュ光照射光源が、赤外領域60
    0nm〜1,500nmに発光波長を有する光源と、紫
    外線領域200nm〜400nmに発光波長を有する光
    源とを有する請求項1に記載の画像記録装置。
  4. 【請求項4】 紫外線領域200nm〜400nmに発
    光波長を有する光源が、赤外領域600nm〜1,50
    0nmに発光波長を有する光源に対して、最終支持部材
    の搬送方向の上流側に配置されている請求項3に記載の
    画像記録装置。
  5. 【請求項5】 光分解性樹脂が、ポリビニルケトン類、
    有機ポリシラン、メチルメタクリレートとインダノンの
    共重合体及びポリオレフィンスルホン系樹脂からなるグ
    ループから選択される1種以上の樹脂を含む請求項1に
    記載の画像記録装置。
  6. 【請求項6】 光分解性樹脂が、ポリビニルケトン類を
    含む請求項1に記載の画像記録装置。
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