JPH11202670A - 定着装置 - Google Patents

定着装置

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JPH11202670A
JPH11202670A JP783698A JP783698A JPH11202670A JP H11202670 A JPH11202670 A JP H11202670A JP 783698 A JP783698 A JP 783698A JP 783698 A JP783698 A JP 783698A JP H11202670 A JPH11202670 A JP H11202670A
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JP
Japan
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roll
heating
sheet
speed
fixing
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JP783698A
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English (en)
Inventor
Hideaki Sekiguchi
英明 関口
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 加熱ロール等の加熱用回転体の側に剥離つめ
や離型剤供給装置を設けることなく、しかも定着後に得
られる画像全体が過剰な光沢を有する画像になることが
なく、その加熱用回転体から定着後のシートを円滑にか
つ安定して剥離することができる定着装置を提供する。 【解決手段】 表面側に弾性体層を有する加熱ロール1
のニップ部N1から回転方向下流側の表面に圧接されて
回転する圧接ロール6を設けて、この圧接ロール6とニ
ップ部N1の間に位置する加熱ロール1の部分(E)の
表面速度VS がそのニップ部N1に挟持されて送られる
シートPの送り速度VP よりも速くなるようにした。圧
接ロール6は、その回転速度V2 がシートPの送り速度
P よりも速くなるように回転駆動させてもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、プリンタ
等の画像形成装置に使用される熱定着方式の定着装置に
係り、特に、加熱ロール等の加熱用回転体の側に剥離つ
めや離型剤供給装置を設けることなく、その加熱用回転
体から定着後のシートを円滑に剥離することができる定
着装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】熱定着方式の定着装置としては、一般
に、熱源を有する加熱ロールとこの加熱ロールに圧接さ
れて回転する加圧ロールとを備え、その加熱ロールと加
圧ロールの間に形成されるニップ部に対し、画像形成装
置の作像部にて形成される未定着トナー像が転写された
シート(用紙等)を通過させることにより、そのトナー
像を加熱してシート表面に定着させるタイプのものが多
用されている。そして、このような定着装置において
は、そのニップ部から送り出される定着後のシートを加
熱ロールから確実に剥離させる目的で、そのニップ部の
出口側にあたる加熱ロール周面にニップ部から送り出さ
れるシート先端部を加熱ロールから引き剥がすための剥
離つめを設けたものや、あるいは、シートの加熱ロール
との離型性を向上させるための離型剤を加熱ロール周面
に塗布する離型剤供給装置を設けたものが知られてい
る。
【0003】ところが、この剥離つめを設けた定着装置
では、定着後にニップ部から送り出されたシートの先端
部にある定着が不完全な状態の画像領域が剥離つめに触
れて画質不良(例えば、像乱れや、剥離つめの接触部と
非接触部間での光沢度の差など)を引き起こすことがあ
る。特に、この画質不良は、流動性の高いフルカラー用
トナーにて形成されるカラートナー像を定着する場合に
目立つ傾向にある。また、離型剤供給装置を設けた定着
装置では、加熱ロールに塗布された離型剤がニップ部に
おいてシート側に付着してシート面を汚すことがある。
特に、OHP用のシートに対する定着を行う場合には、
離型剤の付着によりそのシートの光透過性が低下してし
まうという不具合がある。
【0004】そこで、本出願人は、このような剥離つめ
や離型剤供給装置を加熱ロール側に設けることなく、そ
の加熱ロールから定着後のシートを円滑に剥離すること
が可能な定着装置として、加熱ロールや加圧ロールの表
面側に弾性体層を設けた定着装置(特開平5−2103
29号公報)や、ニップ部の出口側にあたる加圧ロール
の表面に接する第2の定着ロールを設けた定着装置(特
開平8−262916号公報)を提案している。
【0005】このうち前者の定着装置は、ニップ部にお
ける加熱ロール及び加圧ロールの弾性体層が変形する
(ひずむ)ことにより、カラートナー画像の定着を行う
場合であっても、定着後のシートが剥離つめ等を用いる
ことなしに自然に加熱ロールから剥離されるというもの
である。一方、後者の定着装置は、ニップ部の出口側か
ら送り出されるシートの先端部が第2定着ロールの周面
で加圧ロール側へ偏向された後、第2定着ロールと加圧
ロールとの間に形成される第2ニップ部に送り込まれて
支持されることにより、シートが前記ニップ部と第2ニ
ップ部の間で加圧ロールの周面にそった状態に保たれ、
これにより、定着後のシートが剥離つめ等がなくても加
熱ロールから円滑に剥離されるというものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記前
者の定着装置においては、その弾性体層の表面にフィル
ム表面層を設けた場合や、近年の省エネルギーの要請か
ら加熱ロールの加熱時の消費エネルギーを削減するため
弾性体層の厚さを薄くした場合、そのいずれの場合もニ
ップ部における弾性体層の変形(ひずみ)が十分に得ら
れなくなり、結果的に、その変形による剥離効果が十分
に発揮されなくなるという問題がある。
【0007】また、上記後者の定着装置においては、シ
ート上のトナー像が、加熱ロールと加圧ロールとの間に
形成される第1ニップ部を通過した後にさらに第2ニッ
プ部を通過するため、定着後に得られる画像全体が一般
に適正とされる光沢度(40〜60%)を超えた過剰な
光沢を有する画像になってしまう場合があるという問題
がある。
【0008】従って、本発明の目的は、このような従来
技術における各問題点を解消することにあるが、具体的
には、熱定着方式の定着装置として、加熱ロール等の加
熱用回転体の側に剥離つめや離型剤供給装置を設けるこ
となく、しかも、定着後に得られる画像全体が過剰な光
沢を有する画像になることがなく、その加熱用回転体か
ら定着後のシートを円滑にかつ安定して剥離することが
できる新たな定着装置を提供することにある。
【0009】また、本発明の他の目的は、加熱用回転体
の弾性体層の状面にフィルム表面層を設けたり、その弾
性体層の厚さを薄く形成した場合であったとしても、シ
ート剥離性能が確実にかつ安定して得られる定着装置を
提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達し得る、本
発明(請求項1に係る発明)の定着装置は、表面側に弾
性体層が形成された加熱用回転体と、この加熱用回転体
に圧接されて回転する加圧用回転体とを備え、前記加熱
用回転体と加圧用回転体の間に形成されるニップ部に未
定着像が担持されたシートをその像担持面が加熱用回転
体側に当接するように通過させて定着を行う定着装置に
おいて、前記加熱用回転体のニップ部から回転方向下流
側の表面に圧接されて回転する圧接ロールを設け、この
圧接ロールと前記ニップ部の間に位置する加熱用回転体
部分の表面速度がそのニップ部に挟持されて送られるシ
ートの送り速度よりも速くなるようにしたものである。
【0011】ここで、上記加熱用回転体は、通常、ロー
ル芯材に少なくとも弾性体層を形成したロール形態のも
のが使用されるが、弾性体層が形成された支持ロールに
よりベルト内周面側から加圧用回転体に向けて圧接され
た状態で回転するベルト形態のものであってもよい。こ
の加熱用回転体は、所定の駆動手段により一定の速度で
回転駆動される。また、上記加圧用回転体は、通常、ロ
ール芯材に少なくとも弾性体層を形成したロール形態の
ものが使用されるが、ベルト形態のものであってもよ
い。この加圧用回転体は、回転駆動する加熱用回転体に
圧接されて従動回転するように配設されるか、あるい
は、加熱用回転体と同一の速度で回転駆動される。
【0012】上記圧接ロールは、少なくとも加熱用回転
体の弾性体層を圧接により所定量だけ変形させることが
可能な硬さを有するものであればよい。例えば、硬質の
ロールが使用される。そして、この圧接ロールは、加熱
用回転体の弾性体層を圧接変形させて上記加熱用回転体
の表面速度を上記シートの送り速度よりも速くすること
が可能な位置であって、しかも、ニップ部から送り出さ
れるシートの先端部が接触しにくい位置に配設される。
また、この圧接ロールは、加熱用回転体に圧接されて従
動回転するように回転自在に支持されるものであって
も、あるいは、回転駆動手段により所定の速度で回転駆
動するように支持されるものであってもよい。さらに、
この圧接ロールは、加熱用回転体に常に圧接するように
支持されたものであっても、あるいは、加熱用回転体に
対して接離可能に支持されるものであってもよい。
【0013】このような構成の定着装置によれば、加熱
用回転体(の弾性体層)が圧接ロールにより圧接されて
変形し、その圧接ロールとニップ部の間に位置する加熱
用回転体部分の表面速度がニップ部に挟持されて送り出
されるシートの送り速度よりも速くなるため、その加熱
用回転体の表面部分とニップ部から送り出されるシート
部分との間で相対的な速度差、ひいてはごく微小なスリ
ップ現象が生じて、シートの像担持面による加熱用回転
体への接着力が弱められる。そして、これをきっかけと
して、定着後のシートは加熱用回転体から自然に剥離さ
れる。
【0014】また、この定着装置においては、上記圧接
ロールを、その回転速度が上記シートの送り速度よりも
速くなるように回転駆動させるようにしてもよい(請求
項2に係る発明)。
【0015】この場合には、回転駆動する圧接ロールと
ニップ部の間に位置する加熱用回転体の表面速度が上記
シートの送り速度よりもより確実に速くなるため、前記
したシートの剥離性能がより安定して得られる。また、
このときのシートの剥離性能は、加熱用回転体の弾性体
層の厚さを薄くした場合であっても遜色なく良好に得ら
れる。
【0016】さらに、この圧接ロールを回転駆動させる
定着装置においては、前記加熱用回転体として、前記弾
性体層の表面にフィルム表面層を形成したロールを使用
するとよい(請求項3に係る発明)。
【0017】この場合には、弾性体層の表面にフィルム
表面層を形成するため、シートの剥離性能を得る観点か
らは従来技術において既述したように弾性体層を設けた
だけの加熱ロール本来の剥離性能が得られにくくなって
不利となる。しかし、このような弾性体層の表面にフィ
ルム表面層を形成したロールであっても、そのロールに
対し回転駆動する圧接ロールが圧接されて回転すること
により、弾性体層が十分に変形し、その圧接ロールとニ
ップ部の間における加熱用回転体の表面速度も上記シー
トの送り速度よりも確実に速くなるため、良好なシート
の剥離性能が得られる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施の形態について説明する。
【0019】図1は、本発明の一実施形態に係る定着装
置を示すものである。この定着装置は、例えば電子写真
式の複写機やレーザプリンタに使用されるものであっ
て、定着ロール1と加圧ロール2が、上下に対向した位
置で図示しない支持フレームにそれぞれの両端を回転自
在に軸受支持されている。また、加圧ロール2は、未定
着のトナー像Tが転写されたシートPを加熱ロール1に
対し所定の圧力で押し付けるために、バネ等によって加
熱ロール1側に付勢されている。これにより、加熱ロー
ル1と加圧ロール2の間には、定着のためのシートPを
通過させるためのニップ部N1が形成される。さらに、
加圧ロール1と加圧ロール2は、図示しない駆動源によ
って連動して一定の速度V1 で矢印方向にそれぞれ回転
駆動されるように構成されている。図中の3は加熱ロー
ル1側を覆う上部カバー、4は加圧ロール2側を覆う下
部カバー、5aは導入側シートガイド、5bは排出側シ
ートガイドである。
【0020】定着ロール1は、金属製の円筒形状からな
るロールコア10の外周にゴム材料等からなる弾性体層
11を形成し、この弾性体層11の表面に合成樹脂等か
らなるフィルム表面層12を形成したロール形状からな
るものである。また、そのロールコア10の中空内部
に、加熱源となるヒートランプ13が設置されている。
一方、加圧ロール2は、金属製の円筒形状からなるロー
ルコア20の外周に、加熱ロール1と同様の弾性体層2
1やフィルム表面層22を形成したロール形状からなる
ものである。加圧ロール2側の弾性体層21は、加熱ロ
ール1の弾性体層11と同等の厚さか又はそれよりも薄
い厚さで形成される。加圧ロール2は、必要であれば、
そのロールコア20の中空内部に加熱ロール1と同様の
ヒートランプを設置して加熱兼加圧ロールとしてもよ
い。
【0021】そして、この定着装置においては、加熱ロ
ール1と加圧ロール2の間で形成されるニップ部N1の
出口側(加熱ロール1の回転方向下流側)となる加熱ロ
ール1の表面にその軸方向全域にわたって、剥離補助部
材としての圧接ロール6が設置されている。
【0022】この圧接ロール6は、金属製の円柱形状か
らなるロール部材であり、図示しない固定支持フレーム
に回転自在に軸受支持されているとともに、加熱ロール
1の外周面にむけて所定の圧力で圧接されている。これ
により、圧接ロール6と加熱ロール1の間には、加熱ロ
ール1の弾性体層11が少し弾性変形した第1ニップ部
N2が形成される。また、この圧接ロール6は、図1及
び図2に示すように、シートPの搬送経路(図中の一点
鎖線)内には入らず、しかもニップ部N1からの角度θ
(Oは加熱ロール1の中心点)が10〜30°程度の範
囲内になる加熱ロール1の表面位置に当接するように配
置されている。さらに、圧接ロール6は、定着装置が停
止しているときのみ加熱ロール1から離れ、それ以外の
ときには常時加熱ロール1に圧接するように固定支持さ
れている。
【0023】また、この圧接ロール6は、図示しない駆
動源により一定の速度V2 で矢印方向に回転駆動される
ようになっている。この圧接ロール6の回転速度V
2 は、ニップ部N1に挟まれて送り出されるシートPの
送り速度VP (加熱ロール1の回転速度V1 に等しい)
よりも速くなるように設定されている。例えば、圧接ロ
ール6の回転速度V2 は、シートPの送り速度VP に対
して1.01〜1.10倍程度の速度に設定される。
【0024】次に、この定着装置の動作について説明す
る。
【0025】まず、この定着装置の上流側において、図
示しない電子写真式の複写機やプリンタ等における感光
体上に形成されたトナー像TがシートP上に転写される
と、そのトナー像Tが転写された後のシートPが定着装
置の導入口側からニップ部N1に送りこまれる(図
1)。このとき、シートPのトナー像Tが担持された側
の像担持面Paが加熱ロール1に当接するように送りこ
まれる。
【0026】定着装置側では、図2に示すように、加熱
ロール1と加圧ロール2が速度V1で回転しているとと
もに、加熱ロール1がヒートランプ13により所定の定
着温度に保たれるように加熱されている。また、圧接ロ
ール6が加熱ロール1に第2ニップ部N2を形成するよ
うに圧接されて速度V2 で回転している。これにより、
加熱ロール1のニップ部N1と第2ニップN2の間に位
置する加熱ロール1(の弾性体層11)の部分(表面領
域E)は、その表面速度(移動速度)VS が前記圧接ロ
ール6の回転速度V2 とほぼ等しくなっている。従っ
て、加熱ロール1の表面領域Eの表面速度VS は、ニッ
プ部N1に挟まれて送り出されるシートPの送り速度V
P よりも早い速度になっている(VS >VP )。
【0027】これにより、ニップ部N1に送り込まれた
シートPは、加熱ロール1と加圧ロール2に挟持された
状態で送り出されるが、このニップ部N1の通過の際
に、加熱ロール1と加圧ロール2によって加熱加圧され
てそのトナー像Tが溶融されてシート表面に定着され
る。そして、そのシートPは、ニップ部N1に挟まれて
送り速度VP で送り出される際、加熱ロール1の前記領
域E側がシートPの送り速度VP よりも早い表面速度V
S で移動しているため、その加熱ロール1の表面部分E
との間で相対的な速度差(VS −VP )が発生して、ご
く微小なスリップ現象が生じる。この結果、シートPの
像担持面Paにおける溶融されたトナーによる加熱ロー
ル1への接着力が弱められる。従って、これをきっかけ
として、定着後のシートPは、加熱ロール1に巻きつく
ことなく、加熱ロール1から円滑に剥離される。
【0028】加熱ロール2側から剥離されたシートP
は、圧接ロール6に接触することなく、定着装置の排出
口側から排出されて、機外に排出されるか又は後工程に
送られる。
【0029】このようにして得られる定着画像は、定着
後にニップ部N1から送り出されるシートPが圧接ロー
ル6等に接触することなく良好に排出されるため、従来
技術のように他の部材に接触した画像部分と接触しない
画像部分とで光沢度や画質が異なるという画質不良が一
切発生していない。また、シートPは1つのニップN1
を通過するのみであるため、従来技術のように2以上の
定着ニップ部を通過する場合のような過剰な光沢を有す
る画像になることはない。
【0030】なお、圧接ロール6は、加熱ロール1に対
して接離可能に支持する支持構造を採用してもよい。こ
の場合、圧接ロール6が加熱ロール1に押し付けられる
位置と加熱ロール1から離間して退避する位置との間で
進退自在に支持し得る可動支持フレームに圧接ロール6
を軸受支持し、その可動支持フレームをモータとカム機
構を組み合わせた変位機構や、電磁ソレノイド等を用い
た変位機構により進退動させるように構成すればよい。
そして、このように支持される圧接ロール6は、例え
ば、定着のためのシートPがニップ部N1に進入して通
過し終わる間だけ圧接ロール6を加熱ロール1に圧接す
る位置に変位させるように設定する。
【0031】また、圧接ロール6は、駆動源により速度
2 で回転駆動させる構成に代えて、回転する加熱ロー
ル1に圧接させて従動回転するように構成してもよい。
この場合、圧接ロール6自体は加熱ロール1と同じ速度
1 で回転するが、加熱ロール1のニップ部N1と第2
ニップ部N2の間となる前記表面部分Eの表面速度V S
は、その表面領域Eの加熱ロール部分が圧接ロール6に
よって圧接されて変形している分、移動速度が速まるた
め、加熱ロール1の回転速度V1 よりもごく僅かだけ速
くなる。この結果、圧接ロール6を加熱ロール1に対し
て従動回転させるように構成した場合であっても、加熱
ロール1の上記表面領域Eの表面速度V S は前記ニップ
部N1から送り出されるシートPの送り速度VP よりも
速くなるため、圧接ロール6を速度V2 で回転駆動させ
る構成の場合と同様の原理によって、定着後のシートP
は加熱ロール1から円滑に剥離されることになる。
【0032】さらに、加熱ロール1は、フィルム表面層
12を設けない構成のものであってもよい。すなわち、
ロールコア10の外周に弾性体層11のみを設けたロー
ル構造のものであってもよい。この場合であっても、圧
接ロール6による良好なシート剥離性能が得られる。
【0033】次に、前記した実施形態に係る定着装置を
用いて以下のようなシート剥離試験を行った。
【0034】加熱ロール1としては、外径が45mmの
ロールコア10に厚さ3mmのシリコンゴムからなる弾
性体層11を形成した後、その弾性体層11の表面に厚
さ30μmのPFA(パーフルオロアルコキシフッ素樹
脂)からなるチューブを巻いてフィルム表面層12を形
成したものを使用した。ヒートランプ13としては、3
00Wのハロゲンランプを使用した。加圧ロール2とし
ては、弾性体層21の厚さを1mmにした以外は加圧ロ
ール1と同じロール構成のものを使用した。この加熱ロ
ール1と加圧ロール2は、そのニップ部N1における加
熱ロール1側(弾性体層11)のひずみ率が3%、5%
及び7%となるように設定した。また、この加熱ロール
1と加圧ロール2の回転速度V1 は160mm/sec
とした。圧接ロール6としては、外径が10mmの金属
ロールを使用し、加熱ロール1に圧接支持した。また、
この圧接ロール6の回転速度V2 は162mm/sec
とした。
【0035】そして、シートPとして、普通紙、薄紙を
使用し、それら各シートPに同じトナー像を転写した
後、上記の構成からなる定着装置による定着を行った。
また、普通紙であるシートPに比較的多く(15.0g
/m2 )のトナー(画像)を転写形成した用紙(以下、
高TMAと称す)を使用し、同じ定着装置による定着を
行った。このときの各シートPの加熱ロール1からの剥
離される状態を調べ、以下の基準で評価した(No.
1)。その結果を表1に示す。 ○:いずれのシートも円滑に剥離された。 △:薄紙と高TMAが剥離しなかった。 ×:いずれのシートも剥離しなかった。
【0036】また、参考までに、前記加熱ロール1に代
えて、前記ロールコア10にフッ素ゴムからなる弾性体
層11のみを形成した(PFAのフィルム表面層12は
形成せず)加熱ロール(フッ素ゴムロール)を使用した
場合の定着装置による剥離試験(No.2)も行った。
さらに、前記加熱ロール1に対して圧接ロール6を圧接
しない(或いは設けない)場合の定着装置による剥離試
験(No.3)も行った。
【0037】
【表1】
【0038】表1の結果から、試験No.1のように圧
接ロール6を使用し、加熱ロール1としてシリコンゴム
層11とPFA表面層12を形成したものを使用した場
合には、いずれのシートPに対しても良好なシート剥離
結果が得られた。また、試験No.2のように圧接ロー
ル6を使用し、加熱ロール1としてフッ素ゴムロールを
使用した場合には、ひずみ率が3%のときに一部のシー
ト(薄紙と高TMA)に対してだけ良好な剥離結果が得
られなかったのみで、その他は良好な剥離結果が得られ
た。
【0039】なお、試験No.3のように加熱ロール1
としてシリコンゴム層11とPFA表面層12を形成し
たものを使用した場合であっても、圧接ロール6を使用
しないときには、いずれのシートP及びひずみ率の場合
であっても良好な剥離結果が得られなかった。従って、
この場合には、試験No.1の結果に示されるように圧
接ロール6を使用することにより、良好な剥離性能が得
られるようになることがわかる。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の定着装置
によれば、加熱用回転体のニップ部から回転方向下流側
の表面に圧接されて回転する圧接ロールを設けて、この
圧接ロールと前記ニップ部の間に位置する加熱用回転体
部分の表面速度がそのニップ部に挟持されて送られるシ
ートの送り速度よりも速くなるようにしたので、その加
熱用回転体の表面部分とニップ部から送り出されるシー
ト部分との間で相対的な速度差が生じ、これにより、加
熱用回転体の側に剥離つめや離型剤供給装置を設けるこ
となく、定着後のシートを加熱用回転体から円滑にかつ
安定して剥離することができる。また、この定着装置の
場合、定着後のシートを複数の定着ニップ部を通過させ
ることがないため、定着後に得られる画像全体が過剰な
光沢を有する画像になることはない。
【0041】また、前記圧接ロールを、その回転速度が
前記シートの送り速度よりも速くなるように回転駆動さ
せるように構成した場合には、加熱用回転体の弾性体層
の状面にフィルム表面層を設けたり、その弾性体層の厚
さを薄く形成した場合であったとしても、上述したよう
な優れたシート剥離性能をより確実にかつ安定して得る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に係る定着装置の全体構
成を示す概要図である。
【図2】 圧接ロールの構成とそのロールによるシート
剥離機能を示す説明図である。
【符号の説明】
1…加熱ロール(加熱用回転体)、2…加圧ロール(加
圧用回転体)、6…圧接ロール、11…弾性体層、12
…フィルム表面層、N1…ニップ部、T…未定着のトナ
ー像(未定着像)、P…シート、Pa…像担持面、VS
…加熱ロール1の表面領域Eの表面速度、VP …シート
の送り速度、V2 …圧接ロールの回転駆動速度。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面側に弾性体層が形成された加熱用回
    転体と、この加熱用回転体に圧接されて回転する加圧用
    回転体とを備え、前記加熱用回転体と加圧用回転体の間
    に形成されるニップ部に未定着像が担持されたシートを
    その像担持面が加熱用回転体側に当接するように通過さ
    せて定着を行う定着装置において、 前記加熱用回転体のニップ部から回転方向下流側の表面
    に圧接されて回転する圧接ロールを設け、この圧接ロー
    ルと前記ニップ部の間に位置する加熱用回転体部分の表
    面速度がそのニップ部に挟持されて送られるシートの送
    り速度よりも速くなるようにしたことを特徴とする定着
    装置。
  2. 【請求項2】 前記圧接ロールを、その回転速度が前記
    シートの送り速度よりも速くなるように回転駆動させる
    請求項1記載の定着装置。
  3. 【請求項3】 前記加熱用回転体が、前記弾性体層の表
    面にフィルム表面層を形成したロールである請求項2記
    載の定着装置。
JP783698A 1998-01-19 1998-01-19 定着装置 Pending JPH11202670A (ja)

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