JP3596249B2 - 定着装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はプリンター、ファクシミリ、複写機等の画像形成装置において、シート(封筒を含む)上に担持されたトナー像をシート上に定着させる定着装置に関する。特に、1本の加熱ローラに対して2本以上の加圧ローラが圧接されている定着装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、1本の加熱ローラに対して2本の加圧ローラが圧接されている定着装置としては、図5(a)(b)に示すようなものが知られている(特公昭55−51184号)。
【0003】
この定着装置は、2本の耐熱ゴム製圧接用ローラ1,2を軸3,4で側壁5に回転可能に設け、一方の軸に図示しない駆動機構を連結してある。したがって、接用ローラ1,2のうちいずれかが駆動ローラとして構成されている。圧接用ローラ1,2の上には中空円筒状の加熱ローラ6を平行に配置し、その外周面を圧接用ローラ1,2に対接させている。加熱ローラ6内にはヒータ8が挿通され、その両端は側壁5に固定されている。
【0004】
加熱ローラ6の上方には押圧回転軸9を設けてある。この押圧回転軸9は、その両端を側壁5により回転自在ではあるが軸方向に移動せずしかも上下方向には変位し得るように支持してある。この押圧回転軸9には、2つの押圧ローラ12を固定するとともに、この押圧回転軸9を図示しないスプリングで下方に抑制せしめ、押圧ローラ12と前記圧接用ローラ1,2とで加熱ローラ6を支持している。
【0005】
また、前記圧接用ローラ1,2間における加熱ローラ6の外周面に沿ってガイド板14が配置してある。
【0006】
このような定着装置は、圧接用ローラ1を図示矢印方向に回転させると、加熱ローラ6および圧接ローラ2が矢印方向に回転する。そして、押圧ローラ12による押下力によって圧接用ローラ1,2と加熱ローラ6とは互いに圧接された状態にあるので、ヒータ8を作動させて矢印Aで示すように定着すべき画像が形成された複写紙を圧接用ローラ2と加熱ローラ6間にその前縁から挿入すると、この複写紙は圧接用ローラ2により加熱ローラ6に圧接されながら搬送され、ガイド板14により案内されて再び圧接用ローラ1により圧接された後、矢印Bで示すように送り出されることとなる。そして、圧接用ローラ2,1間においてもガイド板14により複写紙はその張力も作用して加熱ローラ6の外周面と接触した状態に維持されることができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上述したような定着装置における圧接用ローラ1,2は、耐熱ゴム製であり、これが常時(非作動状態においても)加熱ローラ6に圧接されているため、永久変形してその真円度が著しく低下しやすい。
【0008】
上述した従来の定着装置では、圧接用ローラ1,2のうちいずれかが駆動ローラとして構成されているので、その駆動ローラ1または2の真円度が著しく低下すると、用紙(シート)の搬送速度に著しいバラツキが生じることとなる。
【0009】
通常、定着装置の前段(用紙搬送方向上流側)には、図5に仮想線で示すように転写部16が配置されており、この転写部16において、定着すべきトナー像が用紙上に転写されるようになっているので、定着装置において用紙の搬送速度にバラツキが生じると、そのバラツキは転写部16にも及び、その結果として、用紙上に転写された画像に乱れ(用紙搬送方向において画像が長くなったり短くなったりする乱れ)が生じてしまう。また、定着装置における用紙の搬送速度にバラツキが生じる結果として、トナーに与えられる熱量が変動し、定着強度や光沢度にむらが生じてしまう。
【0010】
このような画像乱れ等は、圧接用ローラ1,2を駆動ローラとして構成するのではなく、これら圧接用ローラに比べて硬質であり、したがって、真円度を維持し易い加熱ローラ6を駆動ローラとして構成することによって解決することが可能ではある。
【0011】
しかしながら、加熱ローラ6を駆動ローラとして構成すると、以下のような別の問題が生じる。
【0012】
上述したような、1本の加熱ローラ6に対して、第1、第2の加圧ローラ2,1が圧接されている定着装置においては、加熱ローラ6と第1加圧ローラ2との圧接部を通過したシート(用紙)の先端を、加熱ローラ6と第2加圧ローラ1との圧接部に向けて確実に案内する必要がある。すなわち、加熱ローラ6と第1加圧ローラ2との圧接部を通過したシートの先端が第1加圧ローラ2とガイド板14との間を通過してしまうという事態は極力避けなければならない。
【0013】
そのためには、ガイド板14の先端、すなわちガイド面の始端部14aをできる限り第1加圧ローラ2の外周面に近接させることが望ましい。
【0014】
ところが、第1加圧ローラである圧接用ローラ2は、上述したように耐熱ゴム製であり、これが常時(非作動状態においても)加熱ローラに圧接されているため、永久変形してその真円度が低下しやすい。
【0015】
一方、上述した特公昭55−51184号公報には、ガイド板14の支持構造については何等記載されていない。ただし、同公報に記載された圧接用ローラ1,2等の主要構成部品が側壁5に取り付けられていることからすると、ガイド板14も側壁5に取り付けられているものと推測することはできる。
【0016】
ガイド板14が側壁5に取り付けられているとすると、上述したように第1加圧ローラである圧接用ローラ2は、その真円度が低下しやすいため、ガイド板14のガイド面の始端部14aを第1加圧ローラ2の外周面に近接させることができなくなる。ガイド板14の始端部14aを第1加圧ローラ2の外周面に近接させると、真円度が低下し、したがって、その半径方向(加熱ローラ6に向かう方向)に変位する第1加圧ローラ2の外周面がガイド板14の始端部14aに接触してその回転が阻害されたり、あるいはガイド板14を破損させたりという問題が生じるからである。
【0017】
すなわち、上述した従来の定着装置では、画像に、乱れや、定着強度および光沢度のむらが生じ、これを防止すべく加熱ローラ6を駆動ローラとして構成しようとすると、ガイド板14の始端部14aを第1加圧ローラ2の外周面に近接させることができないため、加熱ローラ6と第1加圧ローラ2との圧接部を通過したシート(用紙)の先端を、加熱ローラ6と第2加圧ローラ1との圧接部に向けて確実に案内することができないという問題がある。
【0018】
本発明の目的は、以上のような問題点を解決し、画像に乱れや、定着強度および光沢度のむらが生じ難く、かつ、加熱ローラと第1加圧ローラとの圧接部を通過したシートの先端を、加熱ローラと第2加圧ローラとの圧接部に向けて確実に案内することのできる定着装置を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1記載の定着装置は、内部に熱源を有し、全体として比較的硬質の加熱ローラと、この加熱ローラに対してその回転方向上流側から順次圧接される全体として比較的軟質の第1、第2加圧ローラと、これら第1、第2加圧ローラ間に配置され前記加熱ローラと第1加圧ローラとの圧接部を通過したシートの先端を前記加熱ローラと第2加圧ローラとの圧接部に向けて案内するガイド面を有するガイド体とを備え、
前記加熱ローラは駆動ローラとして構成されているとともに、前記第1、第2加圧ローラは加熱ローラに圧接されて従動する従動ローラとして構成され、
前記ガイド体は、前記第1加圧ローラの軸に対して回動可能に支持されているとともに、そのガイド面が前記加熱ローラに近づく方向に付勢されており、かつガイド体には、前記加熱ローラと当接してガイド体を位置決めする位置決め部が設けられていることを特徴とする。
【0020】
請求項2記載の定着装置は、請求項1記載の定着装置において、前記位置決め部は、前記ガイド面よりも前記第2加圧ローラ側に位置し、ガイド体に回転可能に支持された第3の加圧ローラで構成されていることを特徴とする。
【0021】
請求項3記載の定着装置は、請求項1記載の定着装置において、前記位置決め部は、前記加熱ローラ周面におけるシートと接触しない両端部分に摺接する摺接部で構成されていることを特徴とする。
【0022】
【作用効果】
請求項1記載の定着装置は、内部に熱源を有し、全体として比較的硬質の加熱ローラと、この加熱ローラに対してその回転方向上流側から順次圧接される全体として比較的軟質の第1、第2加圧ローラと、これら第1、第2加圧ローラ間に配置され前記加熱ローラと第1加圧ローラとの圧接部を通過したシートの先端を前記加熱ローラと第2加圧ローラとの圧接部に向けて案内するガイド面を有するガイド体とを備えているので、定着されるべきトナー像が転写されたシートを加熱ローラと第1加圧ローラとの間に供給すると、シートは、先ず、加熱ローラと第1加圧ローラとの圧接部によって搬送されつつそのトナーが加熱圧接されてシート上に一次的に定着され、次いでガイド体によって加熱ローラと第2加圧ローラとの圧接部に向けて案内されつつその加熱状態が維持され、その後、加熱ローラと第2加圧ローラとの圧接部によって搬送されつつそのトナーが加熱圧接されてシート上に二次的に定着される。
【0023】
そして、この請求項1記載の定着装置によれば、全体として比較的硬質の加熱ローラが駆動ローラとして構成されているとともに、全体として比較的軟質の第1、第2加圧ローラが加熱ローラに圧接されて従動する従動ローラとして構成されているので、駆動ローラである加熱ローラの真円度が保たれ易く、したがって、シートの搬送速度が一定に保たれ易くなり、結果として、シート上に転写される画像に乱れが生じ難くなるとともに、定着強度や光沢度にむらが生じ難くなる。
【0024】
また、第1加圧ローラの真円度が低下し、したがって、第1加圧ローラがその半径方向(加熱ローラに向かう方向)に変位したとしても、前記ガイド体は、第1加圧ローラの軸に対して支持されているので第1加圧ローラとともに半径方向に移動し、しかも、ガイド体のガイド面は加熱ローラに近づく方向に付勢されており、かつガイド体には、加熱ローラと当接してガイド体を位置決めする位置決め部が設けられているので、ガイド面の始端部を第1加圧ローラの外周面に対して近接配置することが可能となる。
【0025】
したがって、加熱ローラと第1加圧ローラとの圧接部を通過したシートの先端を、加熱ローラと第2加圧ローラとの圧接部に向けて確実に案内することができる。
【0026】
請求項2記載の定着装置によれば、請求項1記載の定着装置において、前記位置決め部が、前記ガイド面よりも前記第2加圧ローラ側に位置し、ガイド体に回転可能に支持された第3の加圧ローラで構成されているので、シートは、加熱ローラと第1加圧ローラとの圧接部から第2加圧ローラとの圧接部に向けて案内される過程においても、第3の加圧ローラと加熱ローラとの圧接部によって搬送されつつトナーが加熱圧接されて定着されることとなる。したがって、シートが一層安定した状態で案内されるようになるとともに、定着性能も向上する。
【0027】
請求項3記載の定着装置によれば、請求項1記載の定着装置において、前記位置決め部が、前記加熱ローラ周面におけるシートと接触しない両端部分に摺接する摺接部で構成されているので、位置決め部を比較的簡単な構成とすることができる。すなわち、位置決め部は、上述したようにガイド体に回転可能に支持された加圧ローラで構成することもできるが、このような構成に比べて簡単な構成とすることができる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0029】
図1は本発明に係る定着装置の一実施の形態を示す部分省略側面図である。図2は要部を示す図で、(a)は正面図、(b)は側面図である。図3は要部の拡大側面図である。
【0030】
これらの図において、20は加熱ローラ、30は第1加圧ローラ、40は第2加圧ローラ、50はガイド体である。
【0031】
図3に示すように、加熱ローラ20は、その中心部に熱源21を有し、その表面に薄膜状の弾性層22を有しているが、全体としては比較的硬質なローラである。加熱ローラ20は、フレーム70の側板71(図1参照)に対して、軸線方向及び半径方向に移動不能な状態で、回転可能に支持されており、図示しない駆動手段によって矢印方向に回転駆動されるようになっている。
【0032】
第1加圧ローラ30は、金属製の軸31と、これに固定された比較的軟質材(例えば耐熱ゴム)からなるローラ部32とを有しており、軸31の両端が軸受33,33(図2参照)を介してレバー34,34(図1では一方のみ図示)に回転可能に支持されている。レバー34の一端は軸34aでフレーム70の側板71に回動可能に支持されており、他端34bとフレーム70との間には、加圧手段としての引っ張りバネ35が設けられている。第1加圧ローラ30の軸31は、レバー34の中間部に支持されているので、引っ張りバネ35は加圧手段としての役割を果たす。したがって、第1加圧ローラ30は引っ張りバネ35の作用によって加熱ローラ20に圧接されており、加熱ローラ20に従動して回転する。
【0033】
第2加圧ローラ40は、金属製の軸41と、これに固定された比較的軟質材(例えば耐熱ゴム)からなるローラ部42とを有しており、軸41の両端が軸受43,43を介してレバー44,44(図1において一方のみ図示)に回転可能に支持されている。レバー44の一端は軸44aでフレーム70の側板71に回動可能に支持されており、他端44bとフレーム70との間には、加圧手段としての引っ張りバネ45が設けられている。第2加圧ローラ40の軸41は、レバー44の中間部に支持されているので、引っ張りバネ45は加圧手段としての役割を果たす。したがって、第2加圧ローラ30は引っ張りバネ45の作用によって加熱ローラ20に圧接されており、加熱ローラ20に従動して回転する。
【0034】
第2加圧ローラ40は、加熱ローラ20の回転方向において、第1加圧ローラ30よりも下流側において加熱ローラ20に圧接されている。
【0035】
なお、上記レバー34,44が側面視において重複して配置される部位には、加圧解除用のカム80が設けられている。このカム80が図1において時計方向に回動して、レバー34,44に設けられたカムフォロア34c,44cと当接すると、レバー34が時計方向に、レバー44が反時計方向に回動して、第1、第2加圧ローラ30,40の加熱ローラ20に対する圧接状態が解除されるようになっている。したがって、定着装置の非作動時には、第1、第2加圧ローラ30,40の加熱ローラ20に対する圧接を解除することによって、これら加圧ローラ30,40の不要な変形を防止することができる。
【0036】
また、第2加圧ローラ40の下流側において、加熱ローラ20の外周面には、加熱ローラ20からシートを剥すための、剥離爪60が配置されている。
【0037】
ガイド体50は、主として図2および図3に示すように、略C形状の一対の側板51,51と、これら側板51,51を連結している背板52と、この背板52から前記加熱ローラ20に向くように設けられたガイド部53と、このガイド部53の先端面として形成されたガイド面54と、位置決め部55とを有している。
【0038】
ガイド体50は、その側板51,51が前記第1加圧ローラ30の軸受33に対して回動可能に支持されていることによって、第1加圧ローラ30の軸31に対して回動可能に支持されている。
【0039】
ガイド体50と、フレーム70との間には、付勢手段としての引っ張りバネ72が設けられている(図1参照)。したがって、ガイド体50は、バネ72の作用によって、ガイド面54が加熱ローラ20に近づく方向、すなわち図3において反時計方向回りに付勢されているが、その回動は、位置決め部55が加熱ローラ20に当接することによって規制され、結果として、ガイド体50の位置決めがなされている。このような状態で、ガイド面54は、図3に示すように、その始端部54aが第1加圧ローラ30の外周面30aに近接しており、加熱ローラ20と第1加圧ローラ30との圧接部N1を通過したシートの先端を加熱ローラ20と第2加圧ローラ40との圧接部N2に向けて案内するようになっている。また、ガイド面54は、加熱ローラ20の外周面20との間隔がシートの進行方向にしたがって徐々に狭まる方向に傾斜している。
【0040】
この実施の形態における位置決め部55は、ガイド面54よりも第2加圧ローラ側に位置し、ガイド体50に対して回転可能に支持された第3の加圧ローラ57で構成されている。なお、主として図2に示すように、第3の加圧ローラ57は、金属製の軸57aと、これに固定された比較的軟質材(例えば耐熱ゴム)からなるローラ部57bとを有しており、軸57aの両端が軸受56,56を介してガイド体50の側板51,51に回転可能に支持されている。
【0041】
以上のような定着装置は、プリンター、ファクシミリ、複写機等の画像形成装置において転写部の後段に配置され、次のように作動する。
【0042】
画像形成装置の作動にともない、加熱ローラ20がその熱源21で加熱されるとともに、カム80が図1において反時計方向に回動して第1、第2加圧ローラ30,40が加熱ローラ20に圧接され、加熱ローラ20が図示矢印方向に回転駆動されることにより、第1、第2加圧ローラ30,40が従動回転する。
【0043】
シートSは、前段に配置された図示しない転写部においてトナー像が転写された状態で、図3に示すように加熱ローラ20と第1加圧ローラ30との間にむけて供給される。
【0044】
このように供給されるシートSは、先ず、加熱ローラ20と第1加圧ローラ30との圧接部N1によって搬送されつつそのトナーが加熱圧接されて一次的に定着される。なお、定着されるべきトナー像は、加熱ローラ20と接する。
【0045】
次いで、シートSはガイド体50のガイド面54によって案内されつつその加熱状態が維持され、加熱ローラ20と第3加圧ローラ57との圧接部N3に向かう。
【0046】
シートSとしては種々のものが用いられ、その種類によって、前記圧接部N1を通過した後のシートSの先端の通過軌跡も異なる。
【0047】
例えば、シートSが比較的薄い紙である場合には、図3に矢印aで示すように、加熱ローラ20の表面に比較的近い軌跡となる。
【0048】
シートSが比較的厚いシート(葉書、封筒等を含む)である場合には、矢印bで示すように、加熱ローラ20の中心と第1加圧ローラ30の中心とを結んだ線に直交する線cに近い軌跡となる。
【0049】
また、シートSが予め凸状にカールした状態で圧接部N1に進入すると、矢印dで示すように、前記線cよりも第1加圧ローラ30の外周面30aに近い側の軌跡をとる。
【0050】
シートSの先端が矢印aあるいはbで示す軌跡をとる場合にはそれほど問題はないのであるが、矢印dで示すような軌跡をとる場合には、ガイド面54の始端部54aが第1加圧ローラ30の外周面30aに近接していなければ、シートSを確実に案内することができなくなるおそれがある。
【0051】
しかしながら、この実施の形態では、ガイド面54の始端部54aが第1加圧ローラ30の外周面30aに近接している(後述するように近接させることができる)ので、シートSを確実に案内することができる。
【0052】
詳しく説明すると、第1加圧ローラ30は、そのローラ部32が前述したように比較的軟質の材料(例えば耐熱ゴム等)で構成されているので、その真円度を高精度に加工することが困難である。また、前述したカム80の作動により非作動時に加熱ローラ20に対する圧接状態を解除したとしても、長期間の使用により変形し、真円度が低下する。
【0053】
真円度が低下すると、第1加圧ローラ30は、前述したように加熱ローラ20に対して圧接され従動回転するようになっているので、その回転にともなって半径方向(加熱ローラ20に向かう方向)において変位する。
【0054】
例えば、図4に示すように、第1加圧ローラ30の中心は、その回転にともなってO’からOへと変位する(矢印x参照)。あるいはOからO’へと変位する。
【0055】
第1加圧ローラ30が、例えば、図4に仮想線で示す位置から実線で示す位置へと変位すると、ガイド体50は、第1加圧ローラ30の軸31に対して支持されているので、第1加圧ローラ30とともに半径方向(矢印x方向)に移動することとなるが、以下に説明するようにして、単にx方向に移動するのではなく、図4に仮想線で示す位置から実線で示す位置へと移動する。
【0056】
すなわち、ガイド体50が矢印xで示すように移動すると、位置決め部55もx方向に移動することとなるが、位置決め部55は加熱ローラ20と当接しているので、加熱ローラ20の外周面20aに沿って移動し、結果としてガイド体50は図4において時計方向に角度θだけ回動する。
【0057】
したがって、ガイド50のガイド面54も、矢印x方向に移動しつつ第1加圧ローラ30回りに時計方向に角度θだけ回動することとなり、結果として、仮想線54’に示す位置から実線54に示す位置へと変位する。すなわち、ただ単に矢印x方向に平行移動する場合に比べて、角度θだけ回動することによって前記圧接部N1の終端部n(シートの出口)との間隔が略維持された位置に変位することとなる。ガイド面54が、ただ単に矢印x方向に平行移動するだけであり、したがって、圧接部N1の終端部nとガイド面54との間隔が狭くなりすぎることがあると、シートの先端が矢印dで示すような軌跡をとった場合には、これをガイドすることができなくなるおそれがある。しかしながら、この実施の形態によれば、終端部nとガイド面54との間隔が略維持されるので、そのようなおそれが少なくなる。
【0058】
しかも、ガイド面54の回動は第1加圧ローラ30の中心回りの回動であるから、結果として、ガイド面54の始端部54aと第1加圧ローラ30の外周面30aとの間隔h’,hは、ほとんど変わらない。すなわち、第1加圧ローラ30が変位しても、間隔h’とhとは略等しい状態に維持される。
【0059】
したがって、この実施の形態では、ガイド面54の始端部54aを第1加圧ローラ30の外周面30aに近接させることができ、シートSを確実に案内させることができる。
【0060】
ガイド面54で案内されたシートSは、加熱ローラ20と第3加圧ローラ57との圧接部N3に向かい、この圧接部N3によって搬送されつつトナーがさらに加熱圧接されて定着されることとなる。
【0061】
この圧接部N3によって搬送されるシートは、さらに加熱ローラ20と第2加圧ローラ40との圧接部N2によって搬送されつつそのトナーがさらに加熱圧接されて完全に定着される。
【0062】
トナー像が定着したシートSは、その後、剥離爪60で加熱ローラ20から確実に剥離され、図1に示すカール矯正ローラ90、排紙ローラ対91を経て機外へ排出される。
【0063】
なお、画像形成装置の作動が停止する際、カム80が図1において時計方向に回動して、第1、第2加圧ローラ30,40の加熱ローラ20に対する圧接状態が解除される。
【0064】
以上のような定着装置によれば、次のような作用効果が得られる。
【0065】
(a)内部に熱源21を有し、全体として比較的硬質の加熱ローラ20と、この加熱ローラ20に対してその回転方向上流側から順次圧接される全体として比較的軟質の第1、第2加圧ローラ30,40と、これら第1、第2加圧ローラ30,40間に配置され加熱ローラ20と第1加圧ローラ30との圧接部N1を通過したシートSの先端を加熱ローラ20と第2加圧ローラ40との圧接部N2に向けて案内するガイド面54を有するガイド体50とを備えているので、定着されるべきトナー像が転写されたシートSを加熱ローラ20と第1加圧ローラ30との間に供給すると、シートSは、先ず、加熱ローラ20と第1加圧ローラ30との圧接部N1によって搬送されつつそのトナーが加熱圧接されてシートS上に一次的に定着され、次いでガイド体50によって加熱ローラ20と第2加圧ローラ40との圧接部N2に向けて案内されつつその加熱状態が維持され、その後、加熱ローラ20と第2加圧ローラ40との圧接部N2によって搬送されつつそのトナーが加熱圧接されてシートS上に二次的に定着される。
【0066】
そして、この実施の形態の定着装置によれば、全体として比較的硬質の加熱ローラ20が駆動ローラとして構成されているとともに、全体として比較的軟質の第1、第2加圧ローラ30,40が加熱ローラ20に圧接されて従動する従動ローラとして構成されているので、駆動ローラである加熱ローラ20の真円度が保たれ易く、したがって、シートSの搬送速度が一定に保たれ易くなり、結果として、シートS上に転写される画像に乱れが生じ難くなるとともに、定着強度や光沢度にむらが生じ難くなる。
【0067】
また、第1加圧ローラ30の真円度が低下し、したがって、第1加圧ローラ30がその半径方向(加熱ローラ20に向かう方向)に変位したとしても、ガイド体50は、第1加圧ローラ30の軸に対して支持されているので第1加圧ローラ30とともに半径方向に移動し、しかも、ガイド体50のガイド面54は加熱ローラ20に近づく方向に付勢されており、かつガイド体50には、加熱ローラ20と当接してガイド体50を位置決めする位置決め部55が設けられているので、ガイド面54の始端部54aを第1加圧ローラ30の外周面30aに対して近接配置することが可能となる。
【0068】
したがって、加熱ローラ20と第1加圧ローラ30との圧接部N1を通過したシートSの先端を、加熱ローラ20と第2加圧ローラ40との圧接部N2に向けて確実に案内することができる。
【0069】
(b)位置決め部55が、ガイド面54よりも第2加圧ローラ40側に位置し、ガイド体50に回転可能に支持された第3の加圧ローラ57で構成されているので、シートSは、加熱ローラ20と第1加圧ローラ30との圧接部N1から第2加圧ローラ40との圧接部N2に向けて案内される過程においても、第3の加圧ローラ57と加熱ローラ20との圧接部N3によって搬送されつつトナーが加熱圧接されて定着されることとなる。したがって、シートSが一層安定した状態で案内されるようになるとともに、定着性能も向上する。
【0070】
(c)ガイド面54は、加熱ローラ20の外周面20との間隔がシートの進行方向にしたがって徐々に狭まる方向に傾斜している、逆いえば、圧接部N1の終端部n(シート先端の出口)近くでは、加熱ローラ20の外周面20との間隔が比較的広く形成されているので、シートSが厚紙、葉書、封筒等、腰の強いものである場合や、凸状にカールしている場合であっても、これを確実に案内することができる。
【0071】
また、上記間隔は徐々に狭まるので、シートが加熱ローラ20に近接することによって、シート上のトナーの加熱、溶融、定着が促進されて定着効率が向上するとともに、シートの姿勢が安定化され、搬送方向からみた皺(波打ち状態)の発生が抑制されて、受熱性が安定し、定着むらが少なくなる。
【0072】
(d)ガイド50のガイド面54が、第1加圧ローラ30と同方向へ平行移動するだけでなく、第1加圧ローラ30回りに回動するので、前記圧接部N1の終端部nとの間隔が略維持され、結果として、シートをより一層確実に案内することができる。
【0073】
(e)ガイド体50は、付勢手段72の作用によって、ガイド面54が加熱ローラ20に近づく方向に付勢されているので、仮に、シートSがガイド面54に当接するような状態で詰まった場合には、ガイド体50は、付勢手段72の付勢力に抗して、ガイド面54が加熱ローラ20から遠ざかる方向に回動可能である。したがって、シート詰まり時に、ガイド体50が破損してしまうという事態を防止することができる。
【0074】
(e)非作動時には、第1、第2加圧ローラ30,40の加熱ローラ20に対する圧接が解除されるから、これら加圧ローラ30,40の不要な変形を防止することができる。
【0075】
以上、本発明の一実施の形態について説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内において適宜変形実施可能である。
【0076】
例えば、位置決め部55は、加熱ローラ20の周面20aにおけるシートと接触しない両端部分に摺接する摺接部で構成してもよい。このような構成すると、位置決め部を比較的簡単な構成とすることができる。
【0077】
【実施例】
以下、具体的な実施例について説明する。
【0078】
加熱ローラ20は中心部に熱源21としてハロゲンランプを配置し、その回りに肉圧3.5mm程度のアルミパイプを配置し、その外周に肉圧0.4mm程度、硬度45゜JISA程度のゴム層を設け、さらにその外周面を肉圧30μm程度のフッ素チューブで被覆する。
【0079】
第1加圧ローラ30は、その軸31を肉圧3.5mm程度のスチールパイプとし、ローラ部32を肉圧4.9mm程度、硬度40゜JISA程度のシリコンゴムで構成する。加熱ローラ20に対する圧接力は、30〜120Kg程度の範囲内で適宜設定する。
【0080】
第2加圧ローラ40は、その軸41を肉圧2.1mm程度のスチールパイプとし、ローラ部42を肉圧2.9mm程度、硬度40゜JISA程度のシリコンゴムで構成する。加熱ローラ20に対する圧接力は、30〜120Kg程度の範囲内で適宜設定する。
【0081】
第3加圧ローラ57は、その軸57aをスチールロッドとし、ローラ部57bを肉圧1mm程度、硬度45゜JISA程度のシリコンゴムで構成し、その外周面をフッ素チューブで被覆する。第3加圧ローラ57の直径は8mm程度とし、加熱ローラ20に対する圧接力は1Kg程度とする。
【0082】
ガイド面54の始端部54aと第1加圧ローラ30の外周面30aとの間隔h(またはh’)は、数百ミクロン程度に管理する。
【0083】
【発明の効果】
請求項1〜3記載のいずれの定着装置によっても、画像に、乱れや、定着強度および光沢度のむらが生じ難くなり、かつ、加熱ローラと第1加圧ローラとの圧接部を通過したシートの先端を、加熱ローラと第2加圧ローラとの圧接部に向けて確実に案内することができるという効果が得られる。
【0084】
さらに、
請求項2記載の定着装置によれば、シートが一層安定した状態で案内されるようになるとともに、定着性能も向上する。
【0085】
請求項3記載の定着装置によれば、位置決め部を比較的簡単な構成とすることができる。
【0086】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る定着装置の一実施の形態を示す部分省略側面図。
【図2】要部を示す図で、(a)は正面図、(b)は側面図。
【図3】要部の拡大側面図。
【図4】作動説明図。
【図5】(a)(b)は従来技術の説明図。
【符号の説明】
S シート
20 加熱ローラ
21 熱源
30 第1加圧ローラ
31 軸
40 第2加圧ローラ
50 ガイド体
54 ガイド面
55 位置決め部
57 第3の加圧ローラ

Claims (3)

  1. 内部に熱源を有し、全体として比較的硬質の加熱ローラと、この加熱ローラに対してその回転方向上流側から順次圧接される全体として比較的軟質の第1、第2加圧ローラと、これら第1、第2加圧ローラ間に配置され前記加熱ローラと第1加圧ローラとの圧接部を通過したシートの先端を前記加熱ローラと第2加圧ローラとの圧接部に向けて案内するガイド面を有するガイド体とを備え、
    前記加熱ローラは駆動ローラとして構成されているとともに、前記第1、第2加圧ローラは加熱ローラに圧接されて従動する従動ローラとして構成され、
    前記ガイド体は、前記第1加圧ローラの軸に対して回動可能に支持されているとともに、そのガイド面が前記加熱ローラに近づく方向に付勢されており、かつガイド体には、前記加熱ローラと当接してガイド体を位置決めする位置決め部が設けられていることを特徴とする定着装置。
  2. 前記位置決め部は、前記ガイド面よりも前記第2加圧ローラ側に位置し、ガイド体に回転可能に支持された第3の加圧ローラで構成されていることを特徴とする請求項1記載の定着装置。
  3. 前記位置決め部は、前記加熱ローラ周面におけるシートと接触しない両端部分に摺接する摺接部で構成されていることを特徴とする請求項1記載の定着装置。
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