JPH11202090A - 中性子遮蔽体およびその製造方法 - Google Patents

中性子遮蔽体およびその製造方法

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JPH11202090A
JPH11202090A JP1321598A JP1321598A JPH11202090A JP H11202090 A JPH11202090 A JP H11202090A JP 1321598 A JP1321598 A JP 1321598A JP 1321598 A JP1321598 A JP 1321598A JP H11202090 A JPH11202090 A JP H11202090A
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JP
Japan
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parts
weight
neutron shield
pts
shield body
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Pending
Application number
JP1321598A
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English (en)
Inventor
Hideki Fujita
英樹 藤田
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Taiheiyo Cement Corp
Original Assignee
Taiheiyo Cement Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 初期に硬化の遅延がなく、長期も高強度とな
る中性子遮蔽体およびその製造方法に関する技術を提供
する。さらに詳しくは、汎用的なエコセメントを有効活
用した中性子遮蔽体の製造方法に関する技術を提供す
る。 【解決手段】 都市ゴミ焼却灰、下水汚泥焼却灰の一種
以上を原料としてなる焼成物であって、C117 CaC
2 、C117 CaF2 、C3 Aの一種以上を10〜4
0重量%およびC2 S、C3 Sの一種以上を含む焼成物
と石膏とからなる水硬性材料を結合材として使用し、前
記水硬性材料100重量部に対して、ホウ素を含有する
骨材50〜800重量部と、水10〜45重量部と、必
要に応じて混和剤5重量部以下を添加して、混練成型
し、硬化させて中性子遮蔽体を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、中性子遮蔽体およ
びその製造方法に関するもので、さらに詳しくは、都市
ゴミ焼却灰、下水汚泥焼却灰の一種以上を原料としてな
るセメント(以下、エコセメントと呼ぶ。)を結合材と
して使用した中性子遮蔽体およびその製造方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、原子力発電、核燃料再処理等にお
いて発生する中性子線を遮蔽する技術としては、本出願
人らが特公昭58−6704号公報等で開示しているよ
うにホウ素を含有する骨材と、半水せっこう、カルシウ
ムアルミネート系セメント等の無機接着材を水と混練成
型した硬化成形体による中性子線遮蔽材がある。
【0003】本遮蔽材によれば、中性子の遮蔽効果の大
きい水素とホウ素を多量に含有し、さらに強度の大きい
材料が得られるため、工業的に価値の極めて高い材料が
得られるという効果がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た遮蔽材は、高価なカルシウムアルミネート系セメント
を用いているため汎用的でないという課題がある。した
がって、本発明の目的は、汎用的に有効活用できる中性
子遮蔽体およびその製造方法に関する技術を提供しよう
とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上述した本発明の目的
は、都市ゴミ焼却灰、下水汚泥焼却灰の一種以上を原料
としてなる焼成物であって、C117 CaCl2 、C11
7 CaF2 、C3 Aの一種以上を10〜40重量%お
よびC2 S、C3 Sの一種以上を含む焼成物と石膏とか
らなる水硬性組材料を結合材として使用し、ホウ素を含
有する骨材を含むことを特徴とする中性子遮蔽体によっ
て達成される。
【0006】また、前記水硬性材料100重量部に対
し、ホウ素を含有する骨材が50〜800重量部である
ことを特徴とする中性子遮蔽体によって達成される。
【0007】さらに、前記水硬性材料100重量部と、
ホウ素を含有する骨材50〜800重量部と、水20〜
60重量部と、必要に応じて混和剤を5重量部以下添加
して、混練成型し、硬化させることを特徴とする中性子
遮蔽体の製造方法によって達成される。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明では、水硬性材料として都
市ゴミ焼却灰、下水汚泥焼却灰の一種以上を原料として
なる焼成物であって、11CaO・7Al2 3 ・Ca
Cl2 (以下、C117 CaCl2 と略す。)、11C
aO・7Al2 3 ・CaF2 (以下、C117 CaF
2 と略す。)、3CaO・Al2 3 (以下、C3 Aと
略す。)の一種以上を10〜40重量%および2CaO
・SiO2 (以下、C2 Sと略す。)、3CaO・Si
2 (以下、C3 Sと略す。)の一種以上を含む焼成物
と石膏とからなるセメント(エコセメント)を用いてい
る。ここで、C117 CaCl2 、C117 CaF2
3 Aの一種以上を10〜40重量%とした理由は、前
記アルミニウム化合物が10重量%より少ないとアルミ
ニウム源となる焼却灰の使用量が少なくなり、廃棄物の
有効利用の観点から好ましくないからであり、40重量
%を超えると水和の進行によって過大に膨張する場合が
あり材料設計上好ましくないからである。
【0009】また、エコセメントは、通常のセメントと
比較して硬化する時間がかなり短いため、従来から問題
となっている骨材から溶出するホウ素化合物によるセメ
ントの硬化の遅延を解消でき、さらには安価で汎用的で
あるという効果がある。
【0010】次に、ホウ素を含有する骨材を前記水硬性
材料100重量部に対し、50〜800重量部の割合で
用いているが、これは50重量部より少ないと中性子の
遮蔽効果が充分でなく、800重量部より多いと中性子
遮蔽体の強度が低下して好ましくないからである。ここ
で、ホウ素を含有する骨材としては、コレマナイト(2
CaO・3B2 3 ・5H2 O)やクーナコバイト(2
MgO・3B2 3 ・13H2 O)等の結晶水を含有す
るボレート骨材を用いることが好ましい。
【0011】さらに、本発明では前記水硬性材料100
重量部と、ホウ素を含有する骨材50〜800重量部
と、水20〜60重量部と、必要に応じて混和剤を5重
量部以下添加して、混練成型し、硬化させることを特徴
とする中性子遮蔽体の製造方法を提案しているが、この
範囲で配合し、混練成型し、硬化させることが、混練物
のハンドリング面および硬化体の強度面から好ましい。
【0012】
【実施例】以下、本発明を実施例により、さらに詳しく
説明する。実施例では、エコセメントとしては、C11
7 CaCl2 およびC2 SとC3 Sの両方を含む焼成物
と石膏とからなるセメントを使用したが、その焼成物の
主な鉱物組成を示せば、(表1)のようになる。また、
ホウ素を含有するボレート骨材としては、コレマナイト
を用いた。
【0013】 (表1) 焼成物の鉱物組成(%) C3 S C2 S C117 CaCl2 4 AFe2 3 51 15 23 6
【0014】(実施例1)エコセメント100重量部に
対して、骨材として粒径1〜3mmのコレマナイトを20
0重量部、水42重量部、高性能減水剤0.3重量部を
添加し、混練成型し、硬化させてモルタルタイプの硬化
体を得た。
【0015】(実施例2)エコセメント100重量部に
対して、骨材として粒径1〜3mmのコレマナイトを20
0重量部、粒径10〜25mmのコレマナイトを400重
量部、水48重量部、高性能減水剤0.3重量部を添加
し、混練成型し、硬化させてコンクリートタイプの硬化
体を得た。
【0016】実施例1および実施例2によって得られた
硬化体の初期強度は、250kgf /cm2 以上と大きく、
28日強度も400kgf /cm2 以上と高強度であった。
【0017】(比較例)実施例1および実施例2で用い
たエコセメントの代わりに普通セメントを用いた以外は
同様な条件で硬化体を作製した。得られた硬化体は、数
日間型枠から取り出せないほど硬化が遅延されており、
さらに28日強度も本発明品の半分以下であった。
【0018】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、初
期に硬化の遅延がなく、長期強度も高強度となる硬化体
が得られる効果がある。したがって、汎用的なエコセメ
ントを有効活用した中性子遮蔽体およびその製造方法に
関する技術を提供することができる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 都市ゴミ焼却灰、下水汚泥焼却灰の一種
    以上を原料としてなる焼成物であって、C117 CaC
    2 、C117 CaF2 、C3 Aの一種以上を10〜4
    0重量%およびC2 S、C3 Sの一種以上を含む焼成物
    と石膏とからなる水硬性組材料を結合材として使用し、
    ホウ素を含有する骨材を含むことを特徴とする中性子遮
    蔽体。
  2. 【請求項2】 水硬性材料100重量部に対し、ホウ素
    を含有する骨材が50〜800重量部であることを特徴
    とする請求項1記載の中性子遮蔽体。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の水硬性材料と、ホウ素を
    含有する骨材と、水と、必要に応じて混和剤を添加し
    て、混練成型し、硬化させることを特徴とする中性子遮
    蔽体の製造方法。
  4. 【請求項4】 水硬性材料100重量部に対し、ホウ素
    を含有する骨材が50〜800重量部であることを特徴
    とする請求項3記載の中性子遮蔽体の製造方法。
  5. 【請求項5】 水硬性材料100重量部に対し、水20
    〜60重量部、混和剤5重量部以下であることを特徴と
    する請求項3または請求項4記載の中性子遮蔽体の製造
    方法。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1460641A1 (de) * 2003-03-19 2004-09-22 Gesellschaft für Schwerionenforschung mbH Strahlungsabschirmungsanordnung
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CN114171215A (zh) * 2021-12-01 2022-03-11 中国核电工程有限公司 一种中子毒物材料及其制备方法、以及核临界安全贮槽

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