JPH11201777A - リニアエンコーダ - Google Patents

リニアエンコーダ

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JPH11201777A
JPH11201777A JP234798A JP234798A JPH11201777A JP H11201777 A JPH11201777 A JP H11201777A JP 234798 A JP234798 A JP 234798A JP 234798 A JP234798 A JP 234798A JP H11201777 A JPH11201777 A JP H11201777A
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JP
Japan
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electrode
output
sine wave
position sensor
signal
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JP234798A
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English (en)
Inventor
Hideyo Kasahara
英世 笠原
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NEMIKON KK
Original Assignee
NEMIKON KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 比較的簡単な構成で、しかも正確に物体の相
対位置または絶対位置を検出することができるアブソリ
ュート型のリニアエンコーダを提供すること。 【解決手段】 正弦波の照射手段と、正弦波を2分割し
て第2正弦波の位相を第1正弦波の位相に対してπ/2
ずらす光学手段と、第1、第2正弦波を受光して受光束
の位置に対応する信号を出力する第1、第2の同一電極
パターンを有する薄膜光位置センサーと、このセンサー
の両電極パターンからの信号に基いて絶対出力信号を求
め、この信号と、予め求めた光束照射位置と出力信号と
の関係に基いて照射光位置を求める信号処理手段とを有
し、薄膜光位置センサーの両電極パターンを、正電極、
負電極およびその中間の出力電極からなる単位電極を半
導体薄膜上に多数配列したものとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リニアエンコーダ
に係り、特に、直線方向に移動する移動体の絶対位置を
正確に検出することができるアブソリュート型のリニア
エンコーダに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子工業の分野のみならず、機械
工業の分野においても、超微細加工、微小変位制御また
は微小変位計測に関する技術が重要視されるようにな
り、位置センサーにおいても高精度化が求められるよう
になった。位置センサーとしては、例えば、
〔0〕およ
び〔1〕のビットに応じたそれぞれの読み取り領域を直
線方向に多数配列した同直線方向のアブソリュートパタ
ーンを用いたリニア型の位置センサーが知られている
が、この他にも、例えば、1セットの光ファイバーを用
いて対象物からの反射光強度を検出してその差をとる方
法、表面に幅の狭い一筋の掻き傷をつけたアモルファス
Ti/Si超格子における横方向光起電圧を測定する方
法、Al/SiO2 /Si−MOS型素子における横方
向光起電圧の、照射光位置に依存する位相差を測定する
方法、またはレーザ光の干渉等を利用して非常に高い精
度で長さや位相を測定する方法等を適用した位置センサ
ーの開発が進んでいる。
【0003】図5および図6は、従来のリニア型位置セ
ンサーの説明図であり、図5は、工作機械に取り付けた
状態を示す斜視図、図6は、その光学系を示す説明図で
ある。図5において、この位置センサーは、例えば図示
省略した床上に固定されたベッド53と、該ベッド53
に対して摺動可能に設けられたスライドテーブル54
と、該スライドテーブル54の側端面に取り付け枠55
を介して固設されたメインスケール56と、該メインス
ケール56の表面に形成された光学格子57と、前記ベ
ッド53の、メインスケール56と対向する位置に設け
られた検出ヘッド58と、該検出ヘッド58のメインス
ケール56に対向して設けられたインデックススケール
59(図6参照)とから主として構成されており、前記
インデックススケール59はメインスケール56の光学
格子57に対して微小角度だけ傾斜して配置されてい
る。
【0004】図6において、メインスケール56の光学
格子57と検出ヘッド58のインデックススケール59
を挟んで光源61および該光源から照射された光のうち
前記光学格子57およびインデックススケール59を透
過した光を受光する受光素子62が設けられている。こ
のような構成においてベッド53に対してスライドテー
ブル54が、すなわち検出ヘッド58に対してメインス
ケール56の光学格子57が相対的に移動すると、検出
ヘッド58のインデックススケール59がメインスケー
ル56の光学格子57に対して所定の角度だけ傾いてい
るので、受光素子62において前記メインスケールの刻
線と直角の方向に形成された複数の縞(モアレ縞)が検
出され、このモアレ縞は前記インテックススケールの変
位量が大きくなるに伴って上下方向に移動する。
【0005】このとき縞と縞の間隔をW、インデックス
スケール56の光学格子57の間隔をP、インデックス
スケール59のメインスケール56の光学格子57に対
する傾き角度をθとすると、Wは、 W=P/θ(θ:ラジアン) で近似され、格子がPだけ移動するとモアレ縞はW移動
することになる。すなわちモアレ縞の間隔Wは、光学的
に格子間隔Pを1/θ倍に拡大したものとなり、例えば
格子の移動量Pはモアレ縞の移動量Wとして検出され
る。このように、メインスケール56の裏面に設けられ
た光源61から照射された光束がメインスケール56の
光学格子57および検出ヘッド58のインデックススケ
ール59を透過して受光素子62で受光され、縞と縞の
間隔Wを読み取ることによってメインスケール56に対
するインデックススケール59の移動量、すなわち、ベ
ッド53に対するスライドテーブル54の移動量を検出
することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のリニア型位置センサは、構造が複雑で安定度が不足
するという問題があり、それ以外の各種方法を適用した
位置センサーにもおいても、実時間測定と高精度を両立
させるのが非常に困難であるという問題があった。
【0007】本発明の目的は、上記従来技術の問題点を
解決し、比較的簡単な構成で、しかも正確に物体の相対
位置または絶対位置を検出することができるアブソリュ
ート型のリニアエンコーダを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本願で特許請求する発明は以下のとおりである。 (1)正弦波の照射手段と、該正弦波を第1正弦波と第
2正弦波に分割して前記第2正弦波の位相を第1正弦波
の位相に対してπ/2ずらす光学手段と、前記第1およ
び第2の正弦波をそれぞれ受光して受光束の位置に対応
する信号を出力する第1および第2の同一の電極パター
ンを有する薄膜光位置センサーと、該薄膜光位置センサ
ーの前記両電極パターンからの出力信号に基いて絶対出
力信号を求め、該絶対出力信号と、あらかじめ求めた前
記薄膜光位置センサーにおける光束照射位置と出力信号
との関係に基いて前記照射光の照射位置を求める信号処
理手段とを有し、前記薄膜光位置センサーの両電極パタ
ーンが、プラスのバイアス電源に接続された正電極、マ
イナスのバイアス電源に接続された負電極およびその中
間に配置された出力電極からなる単位電極を、半導体薄
膜上に、光束の移動方向に沿って所定間隔で多数配列し
たものであることを特徴とするリニアエンコーダ。
【0009】(2)前記薄膜光位置センサーの電極パタ
ーンを形成する単位電極における出力電極の幅または正
電極と負電極との間隔を前記照射光である正弦波の1/
2波長と等しくなるようにしたことを特徴とする上記
(1)に記載のリニアエンコーダ。 (3)前記信号処理手段が、薄膜光位置センサーの第1
電極パターンの出力信号をY1 、第2電極パターンの出
力信号をY2 としたとき、絶対出力信号Pを P=Y1 /(Y1 2 +Y2 2 1/2 として求めるものであることを特徴とする上記(1)ま
たは(2)に記載のリニアエンコーダ。
【0010】(4)前記信号処理手段が、薄膜光位置セ
ンサーの電極パターンからの出力信号が前記電極パター
ンにおけるどの電極単位から出力されたものであるかを
特定する手段を有することを特徴とする上記(1)〜
(3)の何れかに記載のリニアエンコーダ。 (5)前記正弦波の照射手段を静止体上に取り付け、前
記薄膜光位置センサーを前記静止体に対して相対的に移
動する移動体上に取り付けたことを特徴とする前記
(1)〜(4)の何れかに記載のリニアエンコーダ。
【0011】次に、図1〜3を用いて本発明の原理を説
明する。図1は、本発明のリニアエンコーダに適用され
る薄膜光位置センサーの一例を示す部分説明図である。
この薄膜光位置センサーは、例えばPb2 CrO5 など
の半導体薄膜4上に、例えば金などの導電性金属からな
る3つの電極、すなわちプラスのバイアス電源に接続さ
れた正電極1、マイナスのバイアス電源に接続された負
電極3およびその間に設けられた出力電極2とで構成さ
れる単位電極8を所定間隔で多数配置した上下2系統の
電極列からなっている。この2系統の電極パターンのう
ち一方、例えば上側が位置検出用、他方、例えば下側が
対照用として使用される。
【0012】本発明においては、照射光として正弦波を
用いる。図1において、各単位電極における出力電極2
の幅または正電極1の出力電極2に対向する端部と負電
極3の前記出力電極2に対向する端部との間の間隔を、
薄膜光位置センサーに照射される正弦波の光束の1/2
波長と等しくすることが好ましい。このような薄膜光位
置センサーの電極パターンの電極間隙部5または6に正
弦波の光束を照射すると、電極と電極との間で下層のP
2 CrO5 などからなる半導体薄膜の抵抗値が低下
し、正電極1と出力電極2との間(正電極間隙部5)に
光束がある場合は正電極1の正電位から出力電極2に電
流が流れ、出力電極2と負電極3との間(負電極間隙部
6)に光束があるときは、出力電極2から負電極3に電
流が流れる。すなわち、正電極1と出力電極2との間、
出力電極2と負電極3の間にはそれぞれ逆方向に電流が
流れる。
【0013】このとき発生する電流の大きさはそれぞれ
電極間隙部に照射された光ビームの強度に対応してお
り、正電極間隙部5を流れる電流と負電極間隙部6を流
れる電流の和が、出力電極2から取り出される出力信号
として検出され、この出力信号の大きさ、すなわち電流
値は光束の照射位置に依存する。今、図1の上側の電極
パターンに照射された正弦波の光束(以下、ビームと言
うこともある)7が図中左側から右側に移動すると出力
電極2から連続した正弦波の波形が出力される。図2
は、そのときの出力波形と光束7の照射位置との関係を
示したものである。図2から、照射光ビームの位置情報
は、出力電極2から取り出される出力電流として検出で
きる。すなわち、あらかじめ出力電流値と光束7の照射
位置との関係を求めておき、光束7の移動に伴う出力電
極2の出力電流値の変化を検出することにより、前記求
めた出力電流値と光束7の照射位置との関係に基いて照
射光束の変位または変位量を検出することができる。
【0014】出力電極2の出力信号は、信号増幅回路で
増幅され、電気信号として取り出される。一般に、増幅
回路で処理された出力電流は、増幅器特性、電源電圧、
測定雰囲気温度またはその経時変化等の要因で変化する
ものであり、これらの要因を加味した補正を行うことに
より、検出精度を向上させることができる。
【0015】そこで、本発明においては、検出値が変動
する上記各要因を取り除くために、照射光である正弦波
を光学的手段によって2分割し、第1の照射光を位置検
出用として用い、第2の照射光を対照用として用い、二
つの検出値を加工することによって変動要因を排除して
安定した検出値を得るようにしている。すなわち、図3
に示すように、光源31からの光を正弦波形マスク32
を通過させることによって正弦波形30を取り出し、こ
の正弦波形30をレンズ33を介してビームスプリッタ
34に導き、該ビームスプリッタ34において2分割
し、第1の正弦波を前記光位置センサーの、例えば上側
の電極パターンに照射する第1の照射光35とし、第2
の正弦波を、ビームスプリッタ37により前記第1の照
射光35に対して正弦波形として90°(π/2)位相
をずらして第2の照射光36とし、該第2の照射光36
を前記光位置センサーの、例えば下側電極パターンに照
射する。
【0016】このとき、第1の照射光35が照射された
薄膜光位置センサーの上側電極パターンの出力電極2か
らの出力信号(出力電流)をY1 とすると、Y1 は、 Y1 =A*SinX で表される。ここで、Aは検出信号(検出電流)の最大
振幅、Xは、照射光束(正弦波)の移動方向の変位を表
す。
【0017】一方、第2の照射光36は、第1の照射光
35に対して位相がπ/2だけずれていることから、第
2の照射光36が照射された薄膜光位置センサーの下側
電極パターンの出力電極2からの出力信号(出力電流)
をY2 とすると、Y2 は、Y2 =A*Sin(X+π/
2)=A*CosXで表される。
【0018】ここで、出力電流値の変動要因を削除する
ために、上下両電極パターンからの出力信号を2乗して
和Yを求めると、Yは、 Y=(Y1 2 +Y2 2 1/2=A〔(Sin2 X+Co
2 X)〕1/2 =A で表される。
【0019】ここで、光束7の位置信号、すなわち出力
信号の、バラツキ要因を取り除いた信号(以下、絶対出
力信号という)をPとし、P=Y1 /Yで表すと、 P=A*SinX/A=SinX となり、位置信号Pは検出電流の振幅Aに依存しない値
SinXとして求められる。
【0020】従って、この位置信号Pと、あらかじめ求
めた同一条件における出力信号(出力電流)と光束位置
との相関関係に基いて光束の変位または変位量が検出で
きる。また、このとき、出力信号が光位置センサーにお
ける電極パターンのどの単位電極から出力されたもので
あるかを検出することにより、相対変位量だけでなく、
絶対変位または絶対変位量を検出することができる。
【0021】本発明において、出力信号がどの単位電極
から出力されたものであるかを検出する方法としては、
例えば出力電極の出力を走査する出力電極位置検出回路
を用いて信号を出力している電極を特定する方法があげ
られる。本発明において、照射光である正弦波を2分割
するに際し、照射光の照射面での形状が同一であれば、
分割した際の相互の照度の釣合いは、必ずしも正確に同
一である必要はない。第1正弦波と第2正弦波は同じ正
弦波を分割したものであり、第1正弦波と第2正弦波の
照度の関係は一定になるからである。なお、照度に差が
あるときは、例えば信号処理手段の読み取り専用メモリ
ー(ROM)にその差の数値を記憶させておくことによ
り補正することもできる。
【0022】本発明において、薄膜光位置センサーにお
ける、例えばPb2 CrO5 などからなる半導体薄膜
は、セラミックス等の絶縁体で構成される平坦な基板上
に、例えば真空スパッタリング等の手段によって付着形
成され、電極パターンは、前記半導体薄膜上に、均一
に、例えば真空蒸着によって、例えば金皮膜を形成し、
該金皮膜に対し、例えば電子ビームリソグラフィー技術
を用いて形成される。
【0023】本発明において、薄膜光位置センサーの出
力信号の補正、処理およびこれらの値に基づく光束の変
位、変位量または絶対位置の算出は、中央演算処理回路
(MPU)を有する信号処理装置で行う。本発明におい
て、光束の照射位置を示す位置信号Pは、上述したよう
に検出電流の振幅Aに依存しない値(絶対出力信号)、
すなわちSinXとして求められるので、基準となる、
検出信号(検出電流値)と光束の照射位置との関係は、
各装置に固有のものとなる。絶対出力信号とは、検出信
号を加工して変動要因を取り除いた、測定装置等の特性
に影響されない出力信号をいう。上述した図2におい
て、光束の照射位置と出力電流の大きさとの関係は、必
ずしも直線として表されるものではないが、一義的に決
定される固有の関係を有するものである。
【0024】従って、位置検出装置の製作段階で、あら
かじめ特定の光束、特定感度の素子を用いた場合の光束
照射位置と出力電流との関係を求めて、例えば信号処理
手段の位置信号読み取り専用メモリ(以下、位置信号R
OMという)に記憶させておき、位置検出操作ごとに、
検出信号に対応する光束照射位置データを取り出すこと
により、常に正確な、光束の照射位置を検出することが
できる。
【0025】本発明において、例えば正弦波の発光源を
静止体に取り付け、前記発光源から照射された正弦波を
受光する薄膜光位置センサーを前記静止体に対して相対
的に移動する移動体に取り付けることにより、移動体の
変位または静止体に対する相対変位量を検出することが
できる。
【0026】
【発明の実施の形態】次に、本発明を一実施例によりさ
らに詳細に説明する。図4は、本実施例に用いた信号処
理装置の系統図である。図において、この信号処理装置
は、薄膜光位置センサーの上側電極パターンの出力であ
る第1正弦波出力信号21と、下側電極パターンの出力
である第2正弦波出力信号22が入力される信号入力端
子41および41′と、この信号入力端子にそれぞれ順
次接続された増幅器42、42′およびディジタル信号
処理回路(DSP)43、43′と、位置検出装置製作
段階で求められた当該装置特有の、光束照射位置と出力
電流との関係が較正信号として入力された位置信号RO
M45と、検出信号がどの単位電極から出力されている
かを走査する出力電極位置検出回路46と、前記ディジ
タル信号処理回路43、43′、位置信号ROM45お
よび出力電極位置検出回路46からの信号に基いて、位
置信号出力を求めユニット内位置信号48として出力す
る中央演算処理回路(MPU)44と、該中央演算処理
回路(MPU)44からの信号に基いてアブソリュート
位置出力信号49を出力するアブソリュート位置出力回
路47とから主として構成されている。
【0027】このような構成において、正弦波照射手段
から照射され、光学手段によって2分割されるとともに
位相がπ/2だけずらされた第1正弦波と第2正弦波
が、それぞれ薄膜光位置センサーの上側電極パターンお
よび下側電極パターンに照射され、出力電極21 1、2
1 2・・・・・21 Nおよび22 1、22 2、・・・・
・22 Nから前記照射光に対応した、第1正弦波出力信
号21および第2正弦波出力信号22が出力され、それ
ぞれ信号入力端子41および41′を経て信号処理装置
40に入力され、それぞれ増幅器42、42′を経てデ
ィジタル信号処理回路(DSP)43、43′に送ら
れ、ここでディジタル信号化される。
【0028】ディジタル信号化された信号は、それぞれ
中央演算処理回路(MPU)44に入力され、ここで上
述したデータの補正、処理がなされて検出電流の振幅A
に依存しない絶対出力信号が求められる。このとき、位
置信号ROM45には装置の製造時に計測された信号位
置と出力信号との関係が較正信号として入力されてお
り、前記MPU44において、位置信号ROM45から
の較正信号と上記絶対出力信号とが比較されて正確な変
位または変位量が求められる。このとき、必要に応じて
検出信号が電極パターンにおけるどの単位電極からの出
力信号であるかを示す単位電極の位置信号が出力電極位
置検出回路46にって走査、特定され、ディジタル化さ
れ2進信号として前記MPU44に入力され、前記絶対
出力信号等と組み合わせることにより、移動体の絶対位
置を示すアブソリュート位置出力信号が求められ、アブ
ソリュート位置出力回路47を経て出力される。
【0029】このような信号処理装置を用い、正電極1
と出力電極2の間隔および出力電極2と負電極3の間隔
をそれぞれ4μm、出力電極2の電極幅を500μm、
正負両電極1および3の電極間隔を508μmとし、単
位電極相互間の間隔、すなわち、一の単位電極の負電極
3とこれに隣接する他の単位電極の正電極1との間隔を
10μmとした電極パターンを同一の構成で上下に2列
配置した図1の薄膜光位置センサーを、前記図5と同様
の工作機械52のスライドテーブル54に取り付け、図
3の光学手段を有する正弦波照射装置を前記工作機械5
2のベッド53に取り付け、該ベッド53に取り付けた
正弦波照射装置から波長1000μm(1/2波長=5
00μm)の正弦波を照射して工作機械52におけるベ
ッド53に対するスライドテーブル54の変位、すなわ
ち移動量を測定したところ、前記ベッド53に対するス
ライドテーブル54の移動量を高精度に検出することが
できた。このとき検出限界は5μmで、検出精度は±
0.5%であった。
【0030】本実施例において、検出限界および検出精
度は、正弦波の波長および薄膜光位置センサーの単位電
極における正電極1、検出電極2および負電極3相互の
間隔または検出電極2の幅を適宜変更することによって
調整することができる。すなわち、検出精度を向上させ
る場合は、例えば1組の電極の大きさを小さくすればよ
く、一方、検出精度がそれほど要求されない場合は、1
組の電極の大きさを大きくして素子の数を減らせばよ
い。
【0031】
【発明の効果】本願の請求項1記載の発明によれば、正
弦波の照射手段と、該正弦波を第1正弦波と第2正弦波
に分割して前記第2正弦波の位相を第1正弦波の位相に
対してπ/2ずらす光学手段と、前記第1および第2の
正弦波をそれぞれ受光して受光束の位置に対応する信号
を出力する第1および第2の同一の電極パターンを有す
る薄膜光位置センサーと、該薄膜光位置センサーの前記
両電極パターンからの出力信号に基いて絶対出力信号を
求め、該絶対出力信号と、あらかじめ求めた前記薄膜光
位置センサーにおける光束照射位置と出力信号との関係
に基いて前記照射光の照射位置を求める信号処理手段と
を有し、前記薄膜光位置センサーの両電極パターンが、
プラスのバイアス電源に接続された正電極、マイナスの
バイアス電源に接続された負電極およびその中間に配置
された出力電極からなる単位電極を、半導体薄膜上に、
光束の移動方向に沿って所定間隔で多数配列したもので
あることにより、正弦波の照射位置に対応した出力信号
が前記薄膜光位置センサーの電極パターンから出力され
るので、この出力信号と、あらかじめ求めた薄膜光位置
センサーにおける、光束照射位置と出力信号との関係に
基いて正弦波の照射位置を正確に検出することがてき
る。また、従来のエンコーダに比べて構成が比較的単純
なものとなり、安定性も増大する。
【0032】本願の請求項2記載の発明によれば、薄膜
光位置センサーの電極パターンを形成する単位電極にお
ける出力電極の幅または正電極と負電極との間隔を照射
光である正弦波の1/2波長と等しくなるようにしたこ
とにより、上記発明の効果に加え、正弦波の照射位置を
より正確に検出することがてきる。本願の請求項3記載
の発明によれば、薄膜光位置センサーの第1電極パター
ンの出力信号をY1 、第2電極パターンの出力信号をY
2 としたとき、絶対出力信号Pを P=Y1 /(Y1 2 +Y2 2 1/2 として求める信号処理手段を設けたことにより、光源、
増幅器等、使用機器に起因する出力信号のバラツキ要因
を取り除くことができるので、上記発明の効果に加えて
位置検出精度がより向上する。
【0033】本願の請求項4記載の発明によれば、薄膜
光位置センサーの電極パターンからの出力信号が、前記
電極パターンにおける、どの単位電極から出力されたも
のであるかを特定する信号処理手段を設けたことによ
り、上記発明の効果に加えて、相対変位量だけでなく、
絶対変位を検出することができる。本願の請求項5記載
の発明によれば、正弦波の照射手段を静止体上に取付
け、前記薄膜光位置センサーを前記静止体に対して相対
的に移動する移動体上に取付けたことにより、上記発明
の効果に加えて、移動体の絶対変位および/または該移
動体の静止体に対する相対変位量を高精度で検出するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に適用される薄膜光位置センサーの電極
パターンの一例を示す一部詳細図。
【図2】本発明における薄膜光位置センサーの出力信号
と照射光束の照射位置との関係の一例を示す図。
【図3】本発明に適用される光学手段の一例を示す説明
図。
【図4】本発明における薄膜光位置センサーの出力信号
を処理する信号処理装置の一例を示す系統図。
【図5】従来技術を示す斜視図。
【図6】図5の光学系統を示す図。
【符号の説明】
1…正電極、2…出力電極、3…負電極、4…半導体薄
膜、5…正電極間隙部、6…負電極間隙部、7、7′…
光束、8…単位電極、21…第1正弦波出力信号、22
…第2正弦波出力信号、30…正弦波形、31…光源、
32…正弦波形マスク、33…レンズ、34…ビームス
プリッタ、35…第1照射光、36…第2照射光、37
…ビームスプリッタ、38…光照射面、40…信号処理
装置、41、41′…信号入力端子、42、42′…増
幅器、43、43′…ディジタル信号処理回路(DS
P)、44…中央演算処理回路(MPU)、45…位置
信号ROM、46…出力電極位置検出回路、47…アブ
ソリュート位置出力回路、48…ユニット内位置信号、
49…アブソリュート位置出力信号、52…工作機械、
53…ベッド、54…スライドテーブル、55…取付
枠、56…メインスケール、57…光学格子、58…検
出ヘッド、59…インデックススケール、60…出力カ
ウンター、61…光源、62…受光素子。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 正弦波の照射手段と、該正弦波を第1正
    弦波と第2正弦波に分割して前記第2正弦波の位相を第
    1正弦波の位相に対してπ/2ずらす光学手段と、前記
    第1および第2の正弦波をそれぞれ受光して受光束の位
    置に対応する信号を出力する第1および第2の同一の電
    極パターンを有する薄膜光位置センサーと、該薄膜光位
    置センサーの前記両電極パターンからの出力信号に基い
    て絶対出力信号を求め、該絶対出力信号と、あらかじめ
    求めた前記薄膜光位置センサーにおける光束照射位置と
    出力信号との関係に基いて前記照射光の照射位置を求め
    る信号処理手段とを有し、前記薄膜光位置センサーの両
    電極パターンが、プラスのバイアス電源に接続された正
    電極、マイナスのバイアス電源に接続された負電極およ
    びその中間に配置された出力電極からなる単位電極を、
    半導体薄膜上に、光束の移動方向に沿って所定間隔で多
    数配列したものであることを特徴とするリニアエンコー
    ダ。
  2. 【請求項2】 前記薄膜光位置センサーの電極パターン
    を形成する単位電極における出力電極の幅または正電極
    と負電極との間隔を前記照射光である正弦波の1/2波
    長と等しくなるようにしたことを特徴とする請求項1記
    載のリニアエンコーダ。
  3. 【請求項3】 前記信号処理手段が、薄膜光位置センサ
    ーの第1電極パターンの出力信号をY1 、第2電極パタ
    ーンの出力信号をY2 としたとき、絶対出力信号Pを P=Y1 /(Y1 2 +Y2 2 1/2 として求めるものであることを特徴とする請求項1また
    は2に記載のリニアエンコーダ。
  4. 【請求項4】 前記信号処理手段が、薄膜光位置センサ
    ーの電極パターンからの出力信号が前記電極パターンに
    おけるどの電極単位から出力されたものであるかを特定
    する手段を有することを特徴とする請求項1〜3の何れ
    かに記載のリニアエンコーダ。
  5. 【請求項5】 前記正弦波の照射手段を静止体上に取り
    付け、前記薄膜光位置センサーを前記静止体に対して相
    対的に移動する移動体上に取り付けたことを特徴とする
    請求項1〜4の何れかに記載のリニアエンコーダ。
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