JPH11201064A - スライディングベーン式圧縮機 - Google Patents

スライディングベーン式圧縮機

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JPH11201064A
JPH11201064A JP562998A JP562998A JPH11201064A JP H11201064 A JPH11201064 A JP H11201064A JP 562998 A JP562998 A JP 562998A JP 562998 A JP562998 A JP 562998A JP H11201064 A JPH11201064 A JP H11201064A
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Takashi Souzu
孝 沢水
Kenji Watanabe
健司 渡邊
Takahiro Hasegaki
隆博 葉瀬垣
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ベーン背圧付与装置を備えたスライディング
ベーン式圧縮機において、高低圧差がなく雰囲気温度が
低いなど潤滑油の粘度が高い状態における、低速回転で
の起動時のベーンの不調現象や圧縮不良現象を防止す
る。 【解決手段】 ベーン背圧室17と作動室8を連通する
ガス供給通路31、32の途中に流体の流れを球体弁を
備え弁室28を設け、ガス供給通路32を作動室8にお
けるガス供給通路31の口部33の最下端33aより高
い位置に形成することにより、高低圧差がないか小さい
状態において、給油通路18内、ガス供給通路32およ
び弁室28に存在していた潤滑油を口部33より動作室
8側に流すことができる。このため、次に圧縮機が始動
する際、作動室8の吸入行程部よりベーン背圧室17へ
スムーズなガス流体の供給ができ、圧縮機の低温、低速
回転で圧縮機を始動した場合でもベーン4の不調現象や
圧縮不良現象を防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は自動車用空気調和装
置などに供されるベーン背圧付与装置を備えたスライデ
ィングベーン式圧縮機に関する。
【0002】
【従来の技術】周知のように、スライディングベーン式
圧縮機では、ベーン背圧を付与する構造としてロータの
回転に伴ってベーンがその先端をシリンダ内壁に接して
回転摺動運動をするようベーン後端に高圧の潤滑油を圧
力差により供給する構造が広く用いられている。
【0003】以下図面を参照しながら、先に本発明者ら
が特願平08ー319132号によって提案した上述関
連のスライディングベーン式圧縮機のベーン背圧付与装
置の構成について説明する。
【0004】図3、図4および図5は従来の差圧給油式
のベーン背圧付与装置を有するスライディングベーン式
圧縮機の縦断面図、同圧縮部の断面図および同ベーン背
圧付与装置の要部拡大断面図である。
【0005】図3、図4において、1は円筒内壁を有す
るシリンダであり、シリンダ1の内部には、外周の一部
がシリンダ1内壁と微小隙間を形成するロータ2を有
し、ロータ2には複数のベーンスロット3とこの内部に
摺動自在に挿入された複数のベーン4を有している。ま
たロータ2は一体に形成された駆動軸5によって前部側
板6および後部側板7に回転自在に軸支され、前部側板
6と後部側板7でシリンダ1の両端を閉塞し作動室8を
形成している。
【0006】ロータ2の外周とシリンダ1の内壁とが接
近する部分には、低圧側の作動室8に連通する吸入口9
と高圧側の作動室8に連通する吐出口10を有し、吐出
口10に吐出弁11を備えている。また12は高圧ケー
スで、高圧通路13を介して吐出口11に連通する高圧
室14を有し、高圧室14に圧縮された高圧流体中の潤
滑油を分離捕捉するスクリーン15を内設している。
【0007】また、高圧室14内の後部側板7には、図
5に示すように、ベーン背圧付与装置本体16を配設
し、ロータ2のベーンスロット3とベーン4端部とで形
成されるベーン背圧室17に、後部側板7およびベーン
背圧付与装置本体16に形成した給油通路18を介し
て、高圧室14下方の油溜り部の潤滑油を供給するよう
にしている。給油通路18の途中には差圧により給油量
を制限する通路19と、給油通路18を連通遮断する第
1球座20とこれに当接・遊離自在の第1球体21を有
している。22は第1球座20に開口するプランジャ室
であり、プランジャ室22内部には、摺動自在に配設さ
れ第1球座20側へ移動したとき第1球体21を第1球
座20から遊離させるプランジャ23を有し、プランジ
ャ23下端の下部プランジャ室25には吐出弁11直前
の高圧側の作動室8と連通する圧力導入路24を備えて
いる。
【0008】また、後部側板7には作動室8の吸入行程
部分と給油通路18とを連通するガス供給通路26、2
7を有し、ガス供給通路26とガス供給通路27との間
に弁室28を設け、ガス供給通路26の弁室開口部に第
2球座29と弁室28内に自重などにより移動可能に配
設された第2球体30を有している。
【0009】上記構成のスライディングベーン式圧縮機
のベーン背圧付与装置の動作を説明する。
【0010】エンジンなどの駆動源より動力伝達を受け
て駆動軸5およびロータ2が時計方向に回転すると、低
圧流体が吸入口9より作動室8内に流入する。ロータ2
の回転に伴い圧縮された高圧流体は吐出口10より吐出
弁11を押し上げて高圧通路13より高圧室14に流
し、スクリーン15によって潤滑油が分離捕捉される。
圧力導入路24からは高圧流体の圧力に打ち勝って吐出
弁11を押し上げるだけの圧力を有する作動室8内の過
圧縮ガスが下部プランジャ室25へ供給されるので、プ
ランジャ23は第1球座20側へ移動して第1球体21
を第1球座20から遊離させる。
【0011】したがって、給油通路18は連通されるの
で、高圧流体中より分離されて高圧室14下方に貯えら
れた潤滑油は、差圧によって通路19、給油通路18に
供給される。これに伴い給油通路18に連通するガス供
給通路27の圧力が上昇し、作動室8の吸入行程部分に
連通するガス供給通路26圧力に打ち勝って弁室28内
の第2球体30は第2球座29に当接し、ガス供給通路
26とガス供給通路27は遮断される。
【0012】すなわち、ベーン背圧室17へは高圧の潤
滑油が供給通路18から供給されてベーン4の押圧に供
される。
【0013】また、圧縮機が停止した場合には、作動室
8内の圧力は急激に低圧側流体の圧力まで降下するた
め、下部プランジャ室25内の圧力も低圧側流体の圧力
まで降下しプランジャ23下端の圧力はプランジャ23
上端の圧力より小さくなるのでプランジャ23は下部プ
ランジャ室25側へ移動する。
【0014】このため第1球体21は第1球座20に当
接し給油通路18は遮断される。したがって潤滑油はそ
れ以上供給されないから、作動室8内への潤滑油の流入
が防止できる。
【0015】圧縮機停止後、ある時間が経過して高圧側
と低圧側の圧力差がないときには、第2球体30は、潤
滑油の粘性による第2球座29への密着力も小さく、自
重により第2球座30より遊離しストッパーのベーン背
圧付与装置本体16側へ移動する。
【0016】したがって、ガス供給通路31、32は連
通し圧縮機の始動以前に作動室8よりガス供給通路31
を通してガス供給通路32内へガス状流体が流入する。
【0017】このため、低温時に圧縮機を始動した場合
には、ロータ2の回転に伴ってベーン4が回転し、ベー
ンスロット3内を伸張没入する際に生ずるベーン背圧室
17内の圧力が低くなれば、潤滑油の粘性の影響を受け
ることなく瞬時にガス供給通路32からガス状流体がベ
ーン背圧室17に供給されるので、ベーン背圧室17の
圧力低下を防止できる。
【0018】圧縮機の始動後にプランジャ23が第1球
体21を第1球座20から遊離させて給油通路18が連
通しても、高圧室14内の圧力上昇が不十分でかつ潤滑
油流入の通路抵抗が大であることなどにより、給油通路
18のガス供給通路27との連通部の圧力が作動室8の
ガス供給通路26開口部の圧力より低ければ、依然とし
て第2球体30は第2球座29から遊離したままであ
る。
【0019】そして高圧室14内の圧力がさらに上昇し
て高圧側と低圧側の圧力差が大きくなってガス供給通路
27内の圧力がガス供給通路26内の圧力より大きくな
ると前述したようになる。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記した
従来のベーン背圧付与装置では、圧縮機停止後ある時間
が経過して高圧側と低圧側の圧力差がない場合に、第2
球体30は自重などにより第2球座29から遊離し、給
油通路18に連通するガス供給通路27はガス供給通路
26と連通はするが、ガス供給通路27の一部27aが
ガス供給通路26の動作室8の開口部最下端26aより
も下方に位置しているため、圧縮機が停止し圧力差がな
くなった後もガス供給通路26、27の一部や弁室28
内に潤滑油が満たされ、ガスのベーン背圧室17への流
入を遮断した状態となる。
【0021】このような状態では、圧縮機始動時は潤滑
油の温度が低く粘度が高いため、ロータ2が低速回転の
場合に、ガス供給通路27に満たされた潤滑油が抵抗と
なり、充分なガス状流体をベーン背圧室17に供給でき
ない。このため、ベーン背圧室17の圧力低下を生じ、
これによってベーン4がシリンダ1内壁から遊離し、再
び衝突する周知の不調現象や流体を圧縮しない圧縮不良
現象を生ずるという課題を有していた。
【0022】本発明は上記課題に鑑み、圧縮機の高低圧
力差がない場合に低温、低速回転で圧縮機を始動したと
きでも、ベーンの不調現象や圧縮不良現象が防止できか
つ耐久性や効率を損わないスライディングベーン式圧縮
機を提供することを目的としている。
【0023】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、ベーン背圧室と作動室の吸入行程部を連通
するガス供給通路の途中に流体の流れを吸入行程部分か
らベーン背圧室への一方向のみとする球体弁を備えた弁
室を設け、ベーン背圧室と弁室間のガス供給通路を作動
室の吸入行程部に開口するガス供給通路の口部の最下端
より高い位置に形成するようにしたものであり、これに
より、高低圧差がないか小さい状態において、球体弁の
第2球体は第2球座より自重により遊離してガス供給通
路が開状態となるが、ベーン背圧室に供給されていた給
油通路内の潤滑油やベーン背圧室と弁室間のガス供給通
路および弁室に存在していた潤滑油は、ベーン背圧側の
ガス供給通路より下方に開口する作動室側のガス供給通
路の口部より流れ出る。このため、ベーン背圧室に連通
するガス供給通路や給油通路には潤滑油の残存等による
ガスの流れの抵抗がなくなり、次に圧縮機が始動する
際、ベーン背圧室へスムーズなガス流体の供給ができ、
圧縮機の低温、低速回転で圧縮機を始動した場合でも、
ベーンの不調現象や圧縮不良現象を確実に防止できる。
【0024】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、一端がベーン背圧室に連通するとともに他端が作動
室の吸入行程部に開口するガス供給通路と、ガス供給通
路の途中に弁室を設けこの弁室にガス供給通路内の流体
の流れを作動室の吸入行程部分からベーン背圧室への一
方向のみとする球体弁とを備え、ベーン背圧室と弁室間
のガス供給通路を作動室の吸入行程部に開口するガス供
給通路の口部の最下端より高い位置に形成するようにし
たものでる。これにより、高低圧差がないか小さい状態
において、球体弁の第2球体は第2球座より自重により
遊離してガス供給通路が開状態となるが、ベーン背圧室
に供給されていた給油通路内の潤滑油やベーン背圧室と
弁室間のガス供給通路および弁室に存在していた潤滑油
は、ベーン背圧室側のガス供給通路より下方に開口する
作動室側のガス供給通路の口部より流れ出る。このた
め、ベーン背圧室に連通するガス供給通路や給油通路に
は潤滑油の残存等によるガスの流れの抵抗がなくなり、
次に圧縮機が始動する際、ベーン背圧室へスムーズなガ
ス流体の供給ができ、圧縮機の低温、低速回転で圧縮機
を始動した場合でもベーンの不調現象や圧縮不良現象を
確実に防止できる。
【0025】また、請求項2に記載の発明は、作動室の
吸入行程部に開口するガス供給通路の口部、ガス供給通
路、弁室および球体弁をベーン背圧室よりも低い位置に
設け、ベーン背圧室と弁室をガス供給通路で連結したも
のであり、これによって、作動室に開口するガス供給通
路とその口部は、ベーン背圧室よりも低い位置に設けら
れるので、圧縮機が停止し高圧側と低圧側の圧力差が小
さくなると、ベーン背圧室内の潤滑油を作動室側に流す
ことができ、その結果ベーン背圧室内までガスが流入
し、次回圧縮機始動時には確実なガス供給をすることが
でき、ベーンの背圧不足に起因する不調現象をより確実
に防止できる。
【0026】また、請求項3に記載の発明は、弁室が球
体弁の第2球体を第2球座からその自重で遊離させる方
向に角度を有する構成にしたもので、高低圧差がないか
小さい場合に、球体弁の作動力の付加と、第2球体と第
2球座間の通路面積(隙間)を確保することができ、よ
り速やかにベーン背圧室、ガス供給通路、弁室内等の残
存潤滑油を作動室へ流すことができる。
【0027】以下、本発明の実施の形態について図面を
参照して説明する。なお、同図において従来と同一の部
材および構成のものは同一の符号を記し説明を省略す
る。
【0028】(実施の形態1)図1は実施の形態1のベ
ーン背圧付与装置の要部拡大断面図であり、同図に示す
ように、後部側板7には、作動室8の吸入行程部分と給
油通路18とを連通するガス供給通路31、32を有
し、ガス供給通路31とガス供給通路32との間に弁室
28を設け、ガス供給通路31の弁室開口部に第2球座
29と弁室28内に自重により移動可能に配設された第
2球体30を備えている。
【0029】そして、ガス供給通路31は作動室8の吸
入行程部分で開口する口部33の最下端33aがガス供
給通路32よりH寸法下部に位置するように設けて構成
している。なお、その他の構成は前述した従来の構成と
同じである。
【0030】上記構成における動作を説明する。圧縮機
が停止し高圧側と低圧側の圧力差が小さくなっていく
と、球体弁を構成している第2球体30が自重により、
第2球座29より図示の点線のように遊離し、ガス供給
通路31とガス供給通路32とが連通する。したがっ
て、給油通路18を通り、ベーン背圧室17に供給され
るはずであった潤滑油および第2球体30が第2球座2
9へ当接していたとき、ガス供給通路32や弁室28に
存在した潤滑油が弁室28より斜め下方のガス供給通路
31より動作室8側に流れ出る。
【0031】このため、ガス供給通路31の作動室8へ
開口する口部33の最下端33aの位置よりもガス供給
通路32を全長に渡り、高い位置(H寸法)に設けた分
だけガスが流入するため、ガス供給通路32に潤滑油が
満たされる状態はなくなり、次回圧縮機が始動する際、
ベーン背圧室17へスムーズなガスの流れができ、ベー
ン4の背圧不足に起因する不調現象を防止することがで
きる。
【0032】(実施の形態2)図2は実施の形態2のベ
ーン背圧付与装置を有するスライディングベーン式圧縮
機の圧縮部の断面図である。
【0033】図に示すように、作動室8の吸入行程部に
開口するガス供給通路31の口部33、ガス供給通路3
1、弁室28および球体弁(第2球座29と第2球体3
0)をベーン背圧室17よりも低い位置(図のAA線よ
り下方)に設け、ベーン背圧室17と弁室28をガス供
給通路32で連結したものである。
【0034】上記構成により、圧縮機が停止し高圧側と
低圧側の圧力差が小さくなっていくと、実施の形態1同
様にガス供給通路31とガス供給通路32とが連通す
る。ベーン背圧室内17へ供給された潤滑油は、ベーン
背圧室17の下部につながれたガス供給通路32に流れ
る。ガス供給通路31とその口部33はベーン背圧室1
7より低い位置に設けられているので、潤滑油は作動室
8の吸入行程部へ流れる。したがって、ガス供給部31
からベーン背圧室17までガスが流入し、次回の圧縮機
始動時には確実なガス供給をすることができ、ベーン4
の背圧不足に起因する不調現象をより確実に防止でき
る。
【0035】(実施の形態3)また、図1に示すよう
に、弁室28が第2球体30を第2球座29からその自
重で遊離させる方向(下方)に角度を有する構成にした
もので、これにより、高低圧差がないか小さい場合に、
第2球体30の遊離作用力の付加と、第2球体30と第
2球座29間の通路面積(隙間h)を確保することがで
き、より速やかにベーン背圧室17、ガス供給通路3
2、弁室28内などの残存潤滑油を作動室8側へ流すこ
とができる。
【0036】以上のように本実施の形態によれば、作動
室へ開口するガス供給通路の口部の最下端の位置より給
油通路につながるガス供給通路を高くすることによっ
て、低温雰囲気での高低圧均圧状態から低回転で圧縮機
を始動した場合でも、始動直後に生ずるベーン背圧室内
の圧力低下を、ガス供給通路からのスムーズなガス状流
体の供給によって防ぎ、ベーン伸張に必要な押圧を確保
することができ、ベーンの不調現象や圧縮不良現象現象
を防止できる。
【0037】なお、本実施の形態においてスライディン
グベーン式圧縮機は吸入口9、吐出口10がそれぞれ一
つしかない真円式を示したが吸入口9、吐出口10がそ
れぞれ複数ある形式のものでもかまわない。またベーン
4の枚数も4枚のものを示したが何枚あってもよい。
【0038】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、請求項
1に記載の発明は、ベーン背圧室と作動室の吸入行程部
に開口するガス供給通路の途中に弁室を設け、この弁室
にガス供給通路内の流体の流れを作動室の吸入行程部分
からベーン背圧室への一方向のみとする球体弁を設け、
ベーン背圧室と弁室間のガス供給通路を作動室の吸入行
程部に開口するガス供給通路の口部の最下端より高い位
置に形成するようにしたものでり、これにより、高低圧
差がないか小さい状態において、給油通路内の潤滑油や
ベーン背圧室と弁室間のガス供給通路および弁室に存在
していた潤滑油は、ベーン背圧室側のガス供給通路より
下方に開口する作動室側のガス供給通路の口部より流れ
出るため、次に圧縮機が始動する際、ベーン背圧室へス
ムーズなガス流体の供給ができ、圧縮機の低温、低速回
転で圧縮機を始動した場合でもベーンの不調現象や圧縮
不良現象を確実に防止できる。
【0039】また、請求項2に記載の発明は、作動室に
開口するガス供給通路とこの口部、弁室および球体弁を
ベーン背圧室よりも低い位置に設け、ベーン背圧室と弁
室をガス供給通路で連結したものであり、これによっ
て、圧縮機が停止し高圧側と低圧側の圧力差が小さくな
ったとき、ベーン背圧室内へ供給された潤滑油は、ベー
ン背圧室の下部につながれたガス供給通路に流れる。ガ
ス供給通路とその口部はベーン背圧室より低い位置に設
けられているので、潤滑油は作動室側へ流れる。したが
って、ガス供給部からベーン背圧室までガスが流入し、
次回の圧縮機始動時には確実なガス供給をすることがで
き、ベーンの背圧不足に起因する不調現象をより確実に
防止できる。
【0040】また、請求項3に記載の発明は、弁室が球
体弁の第2球体を第2球座からその自重で遊離させる方
向に角度を有する構成にしたもので、高低圧差がないか
小さい場合に、球体弁の作動力の付加と、第2球体と第
2球座間の通路面積(隙間)を確保することができ、よ
り速やかにベーン背圧室、ガス供給通路、弁室内などの
残存潤滑油を作動室へ流すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1のベーン背圧付与装置の
要部拡大断面図
【図2】同実施の形態2におけるスライデングベーン式
圧縮機の圧縮部の断面図
【図3】従来のスライデングベーン式圧縮機の縦断面図
【図4】同圧縮部の断面図
【図5】同ベーン背圧付与装置の要部拡大断面図
【符号の説明】
1 シリンダ 2 ロータ 3 ベーンスロット 4 ベーン 5 駆動軸 6 前部側板 7 後部側板 8 作動室 9 吸入口 10 吐出口 11 吐出弁 12 高圧ケース 14 高圧室 16 ベーン背圧付与装置本体 17 ベーン背圧室 18 給油通路 28 弁室 29 第2球座(球体弁) 30 第2球体(球体弁 31、32 ガス供給通路 33 口部 33a 最下端

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】筒状内壁を有するシリンダと、このシリン
    ダの内部に配設され、その外周の一部がシリンダ内壁と
    微小隙間を形成するロータと、このロータに設けられた
    ベーンスロット内に摺動自在に挿入された複数のベーン
    と、前記ロータと一体的に形成され回転自在に軸支され
    る駆動軸と、前記シリンダの両端を閉塞して内部に作動
    室を形成する前部側板および後部側板と、前記ロータ外
    周とシリンダ内壁が近接し ている部分を挟んで前記作
    動室に連通する吸入口および吐出口と、この吐出口に設
    けられた吐出弁と、前記吐出口に連通し圧縮された高圧
    流体中の潤滑油を分離しかつその下方部分に油溜り部を
    含む高圧室を有する高圧ケースと、前記ベーンスロット
    とベーン端部とで形成されるベーン背圧室と、このベー
    ン背圧室と前記高圧室の油溜り部とを連通する給油通路
    と、この給油通路を連通遮断する油路開閉手段を内蔵し
    たベーン背圧付与装置本体と、一端が前記ベーン背圧室
    に連通するとともに他端が前記作動室の吸入行程部に開
    口するガス供給通路と、前記ガス供給通路の途中に弁室
    を設けこの弁室に前記ガス供給通路内の流体の流れを前
    記作動室の吸入行程部分から前記ベーン背圧室への一方
    向のみとする球体弁とを備え、前記ベーン背圧室と弁室
    間のガス供給通路を前記作動室の吸入行程部に開口する
    ガス供給通路の口部の最下端より高い位置に形成したス
    ライディングベーン式圧縮機。
  2. 【請求項2】作動室の吸入行程部に開口するガス供給通
    路の口部、前記ガス供給通路、弁室および球体弁をベー
    ン背圧室よりも低い位置に設け、前記ベーン背圧室と前
    記弁室をガス供給通路で連結した請求項1記載のスライ
    ディングベーン式圧縮機。
  3. 【請求項3】弁室が球体弁の球体を球座からその自重で
    遊離させる方向に角度を有する請求項1または2記載の
    スライディングベーン式圧縮機。
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CN109578278A (zh) * 2017-09-29 2019-04-05 株式会社丰田自动织机 叶片型压缩机

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