JPH11200456A - 人体局部洗浄装置におけるリモコンの取付構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 人体局部洗浄装置の操作用リモコンをトイレ
の狭いスペース内でも、また、子供、老人にも簡単に取
り外すことができるようにして、人体局部洗浄装置の使
い勝手を高める。 【解決手段】 便器に設置される人体局部洗浄装置を制
御するリモコン７をトイレ壁面１７等に設けたリモコン
取付具１０に上下２方向、あるいは左右２方向から取り
外しが可能なように、１対の保持フック１５によりリモ
コン７を弾性的に保持し、リモコン７の着脱方向を２方
向に設定することにより使い勝手を高める。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、人体局部洗浄装置
におけるリモコンの取付構造に関するもので、特に、ト
イレ内の狭いスペースにおいても、また、使用者が子
供、老人、又は身体の不自由な人の場合でも、リモコン
の着脱が容易に行なえ、使い勝手を高めたリモコンの取
付構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、図５に示すように、便器１上に設
置される人体局部洗浄装置は、装置本体３が便器１の後
部に設置される構造上、その操作部は装置本体３の後部
側に配置されていた。しかし、使用者は、人体局部洗浄
装置の洗浄ＯＮ（運転）−洗浄ＯＦＦ（停止）、洗浄水
量の可変、その他、温風乾燥機能の操作等を便座４に座
った状態で操作することが必要であり、操作部の視認性
及び操作性で欠点があった。そこで、トイレの壁面１７
等に人体局部洗浄装置の操作を行なうリモコン７を設置
するようにしていた。

【０００３】従来の、このリモコン７を用いた人体局部
洗浄装置は、図５に示すように、便器１内を水洗するた
めの水を貯えるロータンク２を有した便器１上に設置さ
れる。そして、人体局部洗浄装置は、図６に示すよう
に、人体局部に洗浄水を放出する洗浄水放出手段５（図
５参照）並びにこれを制御する制御手段１２と、操作部
側から送られてくる光信号を受信する光信号受信手段６
と、この受信信号に基づき前記制御手段１２に制御指令
を伝達する受信信号解読手段１１とを内蔵する装置本体
３と、前記制御手段１２を制御するリモコン７とから構
成されている。上記リモコン７は装置本体３の制御手段
１２に制御指令を与える操作手段（例えば洗浄スイッチ
８）と、この操作手段の操作により光信号を放出する光
放出部９を有する光信号送信手段１４とから構成され
る。

【０００４】また、リモコン７の保持構造としては、図
７に示すように、トイレの壁面１７に設置されたリモコ
ン取付具１０にリモコン７を搭載する。すなわち、リモ
コン取付具１０は平面状の取付プレート１０ａの下端に
リモコン７を搭載するリモコン搭載用フランジ１６が一
体形成されており、更に、取付プレート１０ａの中央並
びに下側の両側部に倒れ込み防止片１９が形成されてい
るため、リモコン７が前方へ倒れ込むのを防止できるよ
うに工夫されている。

【０００５】上記構成において、使用者が、便座４（図
５参照）に座り、リモコン７をリモコン取付具１０から
取り外し、例えば洗浄スイッチ８を押すと、それに対応
した光信号（赤外線）がリモコン７の光放出部９からト
イレ内へ放射される。放射された信号は、装置本体３
（図５参照）の光信号受信手段６（図５参照）で受信さ
れ、装置本体３内の受信信号解読手段１１（図６参照）
で解読された結果、制御手段１２により、人体局部に洗
浄水を放出する洗浄水放出手段５（図５参照）等の制御
対象１３（図６参照）が制御され、人体局部の洗浄が開
始される。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来で
は、リモコン７をリモコン搭載用フランジ１６上で支持
するという構造であるため、リモコン７をリモコン取付
具１０から着脱操作する際、上側１方向での着脱操作し
かできない構造であり、腕を動かすスペースが少ない狭
いトイレや、使用者が子供、老人、又は身体の不自由な
人の場合、リモコン７を上側から着脱操作することが困
難であった。

【０００７】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たもので、人体局部洗浄装置を使用するだれもが、リモ
コン取付具からリモコンを容易に着脱できるようにした
人体局部洗浄装置におけるリモコンの取付構造を提供す
ることを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項１記載の発明は、図１に示すように、便器上
に設置され、人体局部に洗浄水を放出する洗浄水放出手
段並びにこれを制御する制御手段を内蔵する人体局部洗
浄装置本体と、該装置本体を制御操作するリモコン７と
から人体局部洗浄装置が構成されているとともに、上記
リモコン７をトイレの壁面等に設置するリモコン取付具
１０に着脱可能に保持する人体局部洗浄装置におけるリ
モコン取付構造において、前記リモコン取付具１０は、
トイレの壁面等に設置される平面状の取付プレート１０
ａと、この取付プレート１０ａの両側縁に一体に設けら
れる起立片１５ａと起立片１５ａから略９０゜折曲形成
した折曲片１５ｂとを備えた断面Ｌ字状の保持フック１
５とから構成され、該保持フック１５の折曲片１５ｂに
撓み性が付与されているとともに、取付プレート１０ａ
の表面と折曲片１５ｂ裏面との間の離間寸法（ｄ）より
もリモコン７の奥行き寸法（Ｄ）が大きく設定されてい
ることにより、上下２方向、あるいは左右２方向からリ
モコン７を着脱可能に支持したことを特徴とする。

【０００９】請求項２記載の発明は、図３に示すよう
に、前記リモコン取付具１０における取付プレート１０
ａのリモコン引出し側の端末部にトイレの壁面と接離す
る方向に弾性変形可能な弾性支持片１８を設け、この弾
性支持片によりリモコン７の長手方向端末部が弾性的に
保持されることを特徴とする。

【００１０】ここで、人体局部洗浄装置は、従来技術を
説明した図５及び図６に示すものと同様に、装置本体３
と、この洗浄装置本体３を駆動制御するリモコン７とか
ら構成されており、装置本体３は、人体局部に洗浄水を
放出する洗浄水放出手段５と、これを制御する制御手段
１２とを内蔵しており、制御手段１２としては、光信号
を受信する光信号受信手段６と、受信信号に基づき、こ
の受信信号を解読する受信信号解読手段１１とを備えて
いる。一方、リモコン７は、洗浄スイッチ８と、この洗
浄スイッチ８により適宜光信号を送信できる光信号送信
手段１４と、光放出部９とを備えている。

【００１１】更に、図１に示すように、このリモコン７
をトイレの壁面１７等に保持するリモコン取付具１０
は、平面状の取付プレート１０ａに起立片１５ａと折曲
片１５ｂとからなる断面Ｌ字状の保持フック１５が少な
くとも１個以上形成されており、この保持フック１５の
折曲片１５ｂには撓み性が付与されているとともに、取
付プレート１０ａの表面と折曲片１５ｂの裏面との離間
寸法（ｄ）よりもリモコン７の奥行き寸法（Ｄ）が大き
く設定されているため、この保持フック１５の弾性作用
によりリモコンを保持でき、かつリモコン７を取り外す
時は保持フック１５が弾性変形することにより、取り外
すことが可能であり、上下２方向、あるいは左右２方向
（この場合は、保持フック１５を上下方向に設ける）か
らリモコン７を着脱可能になっている。尚、保持フック
１５の弾性変形量が大きい場合には、上下左右以外に
も、リモコン７を前後（手前側、奥側）に動かすことに
より、着脱可能となる。

【００１２】以上の構成から明らかなように、装置本体
３を制御するリモコン７は、トイレのドア、収納庫の壁
面、ロータンク及びトイレ壁面１７等に取り付けられて
いるリモコン取付具１０の弾性変形可能な保持フック１
５により保持されており、リモコン７をリモコン取付具
１０に着脱するには、上下２方向、あるいは左右２方向
にそれぞれリモコン取付具１０にリモコン７を着脱操作
できるため、腕を動かすスペースが少ない狭いトイレの
場合や、使用者が子供、老人、又は身体の不自由な人の
場合でもリモコンの着脱操作が容易に行なえる。

【００１３】

【発明の実施の形態】以下、本発明に係る人体局部洗浄
装置におけるリモコンの取付構造の実施形態について、
添付図面を参照しながら詳細に説明する。

【００１４】図１は本発明の第１実施形態を示すもの
で、リモコンとリモコン取付具とをそれぞれ示す斜視
図、図２は同リモコンをリモコン取付具に取り付けた状
態を示す断面図、図３は本発明の別実施形態を示すリモ
コンとリモコン取付具とを示す斜視図、図４は同リモコ
ンをリモコン取付具に取り付けた状態を示す断面図であ
る。

【００１５】尚、本発明に係るリモコン取付構造の対象
となる人体局部洗浄装置については従来と同一なので詳
細な説明は省略する。

【００１６】図１において、リモコン７は、奥行き寸法
Ｄで示すケーシングに洗浄スイッチ８、光信号放出部９
が設定されており、図１では図示しないがケーシング内
部に光信号送信手段１４が内蔵されている。

【００１７】そして、このリモコン７を保持するリモコ
ン取付具１０は、トイレのドア，収納庫の壁面，ロータ
ンク及びトイレ壁面１７等に取り付けられる平面状でか
つ矩形状の取付プレート１０ａの両側縁に起立片１５ａ
と起立片１５ａから略９０゜折曲形成した折曲片１５ｂ
とからなる断面Ｌ字状の保持フック１５が一体形成さ
れ、上記保持フック１５の折曲片１５ｂには撓み性が付
与されているとともに、取付プレート１０ａの表面と折
曲片１５ｂの裏面との間の離間寸法ｄとリモコン７の奥
行き寸法Ｄの関係は、Ｄ＞ｄに設定されているため、保
持フック１５の弾性によりリモコン７が確実に保持され
る。

【００１８】従って、図７に示す従来品のようなリモコ
ン搭載用フランジ１６にリモコン７を搭載するのではな
く、リモコン７はリモコン取付具１０の上下２方向どち
らからでもリモコン７の取り付け、取り外しが可能であ
る。また、前記保持フック１５を、リモコン取付具１０
の上下方向に対向して設けると、左右２方向どちらから
でもリモコン７の取り付け、取り外しが可能となる。

【００１９】尚、リモコン７に設ける洗浄スイッチ８が
リモコン７表面と面一である場合は問題ないが、洗浄ス
イッチ８がリモコン７表面から突出状態である場合は、
リモコン７の着脱操作時、洗浄スイッチ８がリモコン取
付具１０と干渉しないように、保持フック１５における
折曲片１５ｂの裏面に洗浄スイッチ８の通過を許容でき
る溝部１５ｃを凹設するのが良い。

【００２０】人体局部洗浄装置が腕を動かすスペースが
少ない狭いトイレに設置された場合や、使用者が子供、
老人、又は身体の不自由な人であっても、上下の２方
向、あるいは左右の２方向でリモコン７の着脱が可能な
ように、リモコン取付具１０がトイレ壁面１７等に設置
されているため、使用者の外し易い方向にリモコン７を
引き抜くことにより容易にリモコン７の取り外し又は取
付が可能である。尚、リモコン取付具１０の材質は樹脂
であっても金属であっても良く、材質は問わない。

【００２１】次に、図３，図４は、本発明に係るリモコ
ンの取付構造における別の実施形態を示すもので、リモ
コン取付具１０における取付プレート１０ａのリモコン
７の引き出し末端部にトイレの壁面１７と接離する方向
に弾性変形する舌片状の弾性支持片１８を設けるととも
に、この弾性支持片１８にはリモコン７に向けて凸部１
８ａを形成する。

【００２２】従って、リモコン取付具１０をトイレ壁面
１７等に設置した場合、弾性支持片１８の凸部１８ａに
よりリモコン７は落下することなく保持され、使用者が
リモコン７を下向きに引き抜く場合、あるいはリモコン
７を下からリモコン取付具１０に取り付ける場合、共に
弾性支持片１８がトイレの壁面１７側に弾性変形し、リ
モコン７の取り付け、取り外しが可能となる。

【００２３】更に、図示はしないが、リモコン７に弾性
支持片１８を設けても良く、リモコン７とリモコン取付
具１０の少なくとも一方側が弾性変形可能な構造であれ
ば、凹部，凸部をリモコン７，リモコン取付具１０にそ
れぞれ設け、これらが嵌合することにより保持する構造
を採用しても良い。

【００２４】

【発明の効果】以上説明した通り、本発明に係る人体局
部洗浄装置におけるリモコンの取付構造は、トイレ壁面
に設置されたリモコン取付具の保持フックにより人体局
部洗浄装置を制御するリモコンを弾性的に保持するとい
うものであるから、上下２方向、あるいは左右２方向で
の取り付け、取り外しを可能としたため、腕を動かすス
ペースが少ない狭いトイレの場合や、使用者が子供、老
人、又は身体の不自由な人の場合でも使用者の取り外し
易い方向にリモコンを引っ張り出すことができ、楽な姿
勢でリモコンを着脱操作することができ、人体局部洗浄
装置の操作性を著しく高めることができるという効果を
有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係るリモコンの取付構造の第１実施形
態を示すリモコンとリモコン取付具とを示す斜視図。

【図２】図１に示すリモコンをリモコン取付具に取り付
けた状態を示す断面図。

【図３】本発明に係るリモコンの取付構造の第２実施形
態を示すリモコンとリモコン取付具を示す斜視図。

【図４】図３に示すリモコン取付具にリモコンを取り付
けた状態を示す断面図。

【図５】従来の人体局部洗浄装置の全体構成を示す説明
図。

【図６】人体局部洗浄装置の制御機構の概略を示すブロ
ック図。

【図７】従来のリモコンの取付構造を示す斜視図。

【符号の説明】

１ 便器 ２ ロータンク ３ 装置本体 ４ 便座 ５ 洗浄水放出手段 ６ 光信号受信手段 ７ リモコン ８ 洗浄スイッチ ９ 光放出部 １０ リモコン取付具 １０ａ 取付プレート １１ 受信信号解読手段 １２ 制御手段 １３ 制御対象 １４ 光信号送信手段 １５ 保持フック １５ａ 起立片 １５ｂ 折曲片 １５ｃ 溝部 １６ リモコン搭載用フランジ １７ トイレ壁面 １８ 弾性支持片 １９ 倒れ込み防止片

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 便器上に設置され、人体局部に洗浄水を
   放出する洗浄水放出手段並びにこれを制御する制御手段
   を内蔵する人体局部洗浄装置本体と、該装置本体を制御
   操作するリモコンとから人体局部洗浄装置が構成されて
   いるとともに、上記リモコンをトイレの壁面等に設置す
   るリモコン取付具に着脱可能に保持する人体局部洗浄装
   置におけるリモコン取付構造において、 前記リモコン取付具は、平面状の取付プレートと、この
   取付プレートの両側縁に一体に設けられる起立片と起立
   片から略９０゜折曲形成した折曲片とを備えた断面Ｌ字
   状の保持フックとから構成され、該保持フックの折曲片
   に挾み性が付与されているとともに、取付プレートの表
   面と折曲片裏面との間の離間寸法よりもリモコンの奥行
   き寸法が大きく設定されていることにより、上下２方
   向、あるいは左右２方向からリモコンを着脱可能に支持
   したことを特徴とする人体局部洗浄装置におけるリモコ
   ンの取付構造。
2. 【請求項２】 リモコン取付具における取付プレートの
   リモコン引出し方向のいずれかの端末部にトイレの壁面
   と接離する方向に弾性変形可能な弾性支持片を設け、こ
   の弾性支持片によりリモコンの長手方向端末部が弾性的
   に保持されることを特徴とする請求項１記載の人体局部
   洗浄装置におけるリモコンの取付構造。