JP4420511B2 - 棚付きリモコン - Google Patents
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Description
【発明が属する技術分野】
本発明は、棚付きリモコンに関する。
【0002】
【従来の技術】
トイレ室では、図11に示すように、シャワートイレ等の電気制御可能な便器装置52が設けられているとともに、この便器装置52の周辺の壁面51にその便器装置52を作動可能なリモコン56、棚53、ペーパーホルダ54、タオル掛け55等が設けられ得る。ここで、リモコン56は、壁面51に固定される図示しないリモコンホルダにより着脱可能になされることが一般的である。この場合、便器装置52を使用する者が腕や手を棚53の上面53aに乗せる場合もあり得ることから、そのような棚53は比較的低い位置に設けられることが一般的である。一方、その使用者にとっての視認性及び操作性向上の観点から、その棚53の上面53aより上方に操作面56aを位置させるべくリモコン56を設けることが一般的である。
【0003】
こうして、このトイレ室では、その使用者によりリモコン56の操作面56aが触手可能になるとともに、棚53の上面53aに載置され得る予備のトイレットペーパ等の物品もその者により触手可能となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記のように棚53の上面53aより上方にリモコン56の操作面56aを位置させていると、その棚53の上面53aにはリモコン56の優れた操作性確保のためにある程度のスペースが不可欠となり、そのスペースに物品を載置できないことから、トイレ室内を煩雑にすることともなる。
仮に、棚53の上面53aにむやみに物品を載置した場合、その物品が使用者にとってリモコン56の視認性及び操作性の上で邪魔になり、そのリモコン56の操作性が低下してしまう。このため、リモコン56を壁面51より取外し、棚53の上面53aにこれを置いて使用することも考えられる。ところが、こうすると、操作面56aが上方を向いてしまってリモコン56の操作性が低下するとともに、リモコン56を載置した部分ではやはり棚53の上面53aに他の物品を置くことができなくなり、同様にトイレ室内を煩雑化することとなる。
【0005】
本発明は、上記従来の実情に鑑みてなされたものであって、煩雑化を有効に防止できるトイレ室を提供することを解決すべき課題としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の棚付きリモコンは、トイレ室に設けられ、上面に物品を載置可能な1枚の板材からなる棚と、電気制御可能な便器装置を作動可能なリモコンとを有する棚付きリモコンであって、
前記棚の下面には、前記リモコンを水平方向で前方に着脱可能にすべく、リモコンホルダが設けられ、
前記リモコンは、上面及び下面が側面及び前後面より広い面積を有する薄板状をなし、該リモコンホルダに取り付けられた際に前側に位置する前面に操作面が設けられ、
該操作面は、該棚の前記上面を除いた下方に位置していることを特徴とする。
【0007】
本発明の棚付きリモコンでは、リモコンの操作面が棚の上面を除いた下方に位置しているため、その棚の上面にリモコンの優れた操作性確保のためのスペースが不要となり、上面に自由に物品を載置できる。このため、トイレ室の煩雑化を有効に防止することができる。
【0008】
また、こうであれば、棚の上面に載置する物品が使用者の視認及び操作の上で邪魔にならず、リモコンの操作面の位置を工夫することでリモコンの視認性及び操作性を確保できる。
【0009】
リモコンの操作面は棚の前面に位置していることが望ましい。こうであれば、使用者の視認性及び操作性を確実に確保することができる。
【0010】
また、リモコンを棚と一体化させることもできる。これにより、リモコンと棚とを別々に設ける必要がなくなるため、施工性が向上することとなる。
【0011】
さらに、リモコンは棚から着脱可能である。これにより、使用者はリモコンを棚から取り外して自由な姿勢で操作できる。また、棚から外したリモコンを再び棚に取り付けることにより、リモコンの紛失も回避できる。
こうしてリモコンを棚から着脱可能にする場合、棚にリモコンホルダを取付け、このリモコンホルダにリモコンを着脱可能にする。また、棚をリモコンホルダとして機能させ、リモコンを棚から着脱可能にすることもできる。後者であれば、リモコンホルダの省略により製造コストの低廉化を実現できる。
【0012】
リモコンの操作面は便器装置を使用する者に対面して設けられていることが望ましい。こうであれば、使用者がリモコンの操作面を最も見易く、操作しやすい。
【0013】
また、棚の上面を除いた下方には、トイレットペーパホルダ、タオル掛け等の他のトイレ用備品を設けることができる。これにより、リモコン、棚及びその他のトイレ用備品を別々に設ける必要がなくなるため、施工性が向上することとなる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化した実施形態1を図面を参照しつつ説明する。
(参考形態1)
参考形態1の棚付きリモコンが設けられたトイレ室では、図1に示すように、シャワートイレ一体型の便器装置2が設けられているとともに、この便器装置2の周辺の壁面1には棚3が設けられている。棚3は、便器装置2を使用する者が腕や手をその上面3bに乗せる場合もあり得ることから、比較的低い位置に設けられており、水平な上面3bに物品を載置可能である。
【0015】
また、図2にも示すように、棚3の前面3aは使用者に対面すべく鉛直に対して下り勾配をなして傾斜している。この前面3aから内部に向かって便器装置2を作動可能なリモコン4が埋め込まれており、これによりリモコン4は棚3と一体化されている。こうして、リモコン4の操作面4a及び棚3の上面3bに載置され得る物品が使用者により触手可能とされている。
【0016】
また、図3にも示すように、リモコン4の操作面4aは、棚3の上面3bを除いた下方に位置しつつ、棚3の前面3aと面一になっている。このため、リモコン4の操作面4aは棚3の前面3aに位置している。なお、図2に示すように、リモコン4の操作面4aには主操作ボタンスイッチ4b及び副操作ボタンスイッチ4cが水平方向で一列をなして配置されている。ここで、主操作ボタンスイッチ4bは洗浄スイッチ等の使用頻度の高いスイッチであり、副操作ボタンスイッチ4cは温度設定スイッチ等の使用頻度の低いスイッチである。
【0017】
以上のように構成されたトイレ室では、リモコン4の操作面4aが棚3の上面3bを除いた下方に位置しているため、その棚3の上面3bにリモコン4の優れた操作性確保のためのスペースが不要となり、上面3bに自由に物品を載置できることから、煩雑化を有効に防止することができる。
【0018】
また、このトイレ室では、棚3の上面3bに載置する物品が使用者の視認及び操作の上で邪魔にならず、かつリモコン4の操作面4aが棚3の前面3aに位置しているため、リモコン4の視認性及び操作性を確実に確保できる。
【0019】
さらに、このトイレ室では、リモコン4を棚3と一体化させているため、リモコン4と棚3とを別々に設ける必要がなく、優れた施工性を発揮できる。
【0020】
また、このトイレ室では、リモコン4の操作面4aが棚3の下り勾配で傾斜している前面3aと面一であるため、使用者がリモコン4の操作面4aを最も見易く、操作しやすい。
【0021】
(参考形態2)
参考形態2の棚付きリモコンが設けられたトイレ室では、図4に示すように、棚5の前面5aが上面5b及び下面5cと垂直である。この前面5aから内部に向かってリモコン6が埋め込まれており、リモコン6の下面6cと棚5の下面5cとは面一となっている。また、リモコン6の操作面6aと棚5の前面5aも面一になっている。そして、操作面6aには洗浄スイッチ等の主操作ボタンスイッチ6bが配置されている。
【0022】
また、図5に示すように、操作面6aを押すことによりリモコン6が前方に突出すべく、棚5とリモコン6との間には図示しない公知のプッシュロックオープン機構が設けられている。そして、リモコン6が前方に突出することにより露出したリモコン6の上面6dには温度設定スイッチ等の副操作ボタンスイッチ6eが配置されている。他の構成は上記参考形態1と同様である。
【0023】
以上のように構成されたトイレ室では、リモコン6の操作面6aがプッシュロックオープン機構により前方に突出して使用者に近づくため、リモコン6の操作性をより確保することができる。また、主操作ボタンスイッチ6bを操作面6aに配置し、副操作ボタンスイッチ6eを上面6dに配置していることから、これによってもリモコン6の操作性をより確保することができる。すなわち、リモコン6が棚5内に収納されている場合、使用頻度の低い副操作スイッチ6eは棚5の中に収納され、使用頻度の高い主操作ボタンスイッチ6bのみ操作可能となるため、誤操作を防止できるからである。その他の作用及び効果は上記参考形態1と同様である。
【0024】
なお、リモコン6の操作面6aと棚5の前面5aとを使用者に対面すべく鉛直に対して傾斜させることもできる。
【0025】
(参考形態3)
参考形態3の棚付きリモコンが設けられたトイレ室においても、図6に示すように、棚7の前面7aが上面7b及び下面7cと垂直である。この前面7aから内部に向かってリモコン8が埋め込まれており、リモコン8の下面8cと棚7の下面7cとは面一となっている。また、リモコン8の操作面8aは使用者に対面すべく鉛直に対して傾斜している。そして、操作面8aには洗浄スイッチ等の主操作ボタンスイッチ8b及び温度設定スイッチ等の副操作ボタンスイッチ8eが水平方向に二列をなして配置されている。他の構成は上記参考形態1と同様である。
【0026】
以上のように構成されたトイレ室によっても参考形態1と同様の作用及び効果が得られる。
【0027】
(参考形態4)
参考形態4の棚付きリモコンが設けられたトイレ室では、図7に示すように、棚9の前面9aは上面9b及び下面9cと垂直である。この前面9aには、リモコン10を棚9から水平方向で着脱可能にすべく、ホルダ面9dが凹設されている。
【0028】
また、リモコン10の操作面10aは使用者に対面すべく鉛直に対して傾斜している。そして、リモコン10の操作面10aには洗浄スイッチ等の主操作ボタンスイッチ10bが配置され、リモコン10の上面10dには温度設定スイッチ等の副操作ボタンスイッチ10eが配置されている。他の構成は上記参考形態1と同様である。
【0029】
以上のように構成されたトイレ室では、リモコン10を棚9から着脱できるため、使用者はリモコン10を棚9から取り外して自由な姿勢で操作できる。また、棚9から外したリモコン10を再び棚9に取り付けることにより、リモコン10の紛失も回避できる。ここで、このトイレ室では、棚9をリモコンホルダとして機能させているため、リモコンホルダの省略により製造コストの低廉化を実現できる。他の作用及び効果は上記参考形態1と同様である。
【0030】
(参考形態5)
参考形態5の棚付きリモコンが設けられたトイレ室では、図8に示すように、市販の1枚の板材からなる棚11を採用しており、棚11の下方にリモコン12がL字形状をなす一対のリモコンホルダ13、13により着脱可能になされている。
【0031】
また、リモコン12の操作面12aは使用者に対面すべく鉛直に対して傾斜している。そして、操作面12aには洗浄スイッチ等の主操作ボタンスイッチ12b及び温度設定スイッチ等の副操作ボタンスイッチ12eが水平方向で一列をなして配置されている。他の構成は上記参考形態1と同様である。
【0032】
以上のように構成されたトイレ室では、市販の棚11をそのまま採用しているため、製造コストの低廉化を実現できる。他の作用及び効果は上記参考形態1と同様である。
(実施形態1)
実施形態1の棚付きリモコンが設けられたトイレ室では、図9に示すように、市販の1枚の板材からなる棚14を採用しており、棚14の下面14cにリモコン15を収納可能な箱型のリモコンホルダ16がL字形状をなす一対のブラケット17、17により設けられている。そして、リモコンホルダ16にはホルダ面16aが形成され、ホルダ16a内にリモコン15が着脱可能に収納されている。
【0033】
また、リモコン15の操作面15aは使用者に対面すべく鉛直に対して傾斜している。そして、操作面15aには洗浄スイッチ等の主操作ボタンスイッチ15b及び温度設定スイッチ等の副操作ボタンスイッチ15eが水平方向に二列をなして配置されている。他の構成は上記参考形態1と同様である。
【0034】
以上のように構成されたトイレ室においても、市販の棚11をそのまま採用しているため、製造コストの低廉化を実現できる。また、リモコン15をリモコンホルダ16から着脱可能であるため、リモコン15の操作性向上と紛失防止とを実現できる。他の作用及び効果は上記参考形態1と同様である。
【0035】
(参考形態6)
参考形態6の棚付きリモコンが設けられたトイレ室では、図10に示すように、棚18の前面18aは上面18b及び下面18cと垂直である。この前面18aから内部に向かってリモコン19が埋め込まれており、リモコン19の操作面19aは使用者に対面すべく鉛直に対して傾斜している。そして、操作面19aには洗浄スイッチ等の主操作ボタンスイッチ19b及び温度設定スイッチ等の副操作ボタンスイッチ19eが水平方向に一列をなして配置されている。また、棚18の下面18cには市販のトイレットペーパホルダ20が設けられている。他の構成は上記参考形態1と同様である。
【0036】
以上のように構成されたトイレ室では、リモコン19、棚18及びトイレットペーパホルダ20を別々に設ける必要がなくなるため、施工性が向上することとなる。他の作用及び効果は上記参考形態1と同様である。
【0037】
なお、上記実施形態1及び参考形態1〜6においては、リモコン4、6、8、10、12、15、19に便器装置2を制御するための発光部を設けることもできる他、棚3、5、7、9、11、14、18、リモコンホルダ13、16又はブラケット17の前面、側面又は下面に発光部を設けることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】参考形態1の棚付きリモコンが設けられたトイレ室の斜視図である。
【図2】参考形態1の棚付きリモコンの斜視図である。
【図3】参考形態1の棚付きリモコンの縦断面図である。
【図4】参考形態2の棚付きリモコンの斜視図である。
【図5】参考形態2の棚付きリモコンの要部斜視図である。
【図6】参考形態3の棚付きリモコンの斜視図である。
【図7】参考形態4の棚付きリモコンの斜視図である。
【図8】参考形態5の棚付きリモコンの斜視図である。
【図9】実施形態1の棚付きリモコンの斜視図である。
【図10】参考形態6の棚付きリモコンの斜視図である。
【図11】従来のトイレ室の側面図である。
Claims (3)
- トイレ室に設けられ、上面に物品を載置可能な1枚の板材からなる棚と、電気制御可能な便器装置を作動可能なリモコンとを有する棚付きリモコンであって、
前記棚の下面には、前記リモコンを水平方向で前方に着脱可能にすべく、リモコンホルダが設けられ、
前記リモコンは、上面及び下面が側面及び前後面より広い面積を有する薄板状をなし、該リモコンホルダに取り付けられた際に前側に位置する前面に操作面が設けられ、
該操作面は、該棚の前記上面を除いた下方に位置していることを特徴とする棚付きリモコン。 - 前記リモコンの上面には前記便器装置を操作可能な操作ボタンスイッチが配置されている請求項1記載の棚付きリモコン。
- 前記リモコンの前記操作面は、前記リモコンホルダに取り付けられた際に、前記棚の前面より前方に突出し、使用者に対面すべく鉛直に対して傾斜している請求項1又は2記載の棚付きリモコン。
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