JPH11200134A - 紡糸用口金 - Google Patents

紡糸用口金

Info

Publication number
JPH11200134A
JPH11200134A JP634698A JP634698A JPH11200134A JP H11200134 A JPH11200134 A JP H11200134A JP 634698 A JP634698 A JP 634698A JP 634698 A JP634698 A JP 634698A JP H11200134 A JPH11200134 A JP H11200134A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
spinneret
spinning
side wall
tapered surface
defective
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP634698A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuhiro Ogami
泰弘 大上
Danichi Ichikawa
団一 市川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Rayon Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Rayon Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Rayon Co Ltd filed Critical Mitsubishi Rayon Co Ltd
Priority to JP634698A priority Critical patent/JPH11200134A/ja
Publication of JPH11200134A publication Critical patent/JPH11200134A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Spinning Methods And Devices For Manufacturing Artificial Fibers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】大型となっても紡出時の不良紡糸孔が少ない多
数の紡糸孔が形成された口金板と、筒状側壁と、フラン
ジとからなる皿状の紡糸用口金構造を提供する。 【解決手段】皿状紡糸口金の側壁部(2) と口金板(1) と
の接合部分(5) を下方に狭まる円弧面又はテーパ面とし
て形成しており、その縦断面における前記円弧面の半径
Rを20mm以上40mm以下、或いは前記テーパ面の
傾斜長さL を5mm以上20mm以下とすることによ
り、その側壁間の径が大きくなっても、紡糸原液がスム
ースに流れ、紡出不良の紡糸孔数を逓減できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は各種繊維の紡糸に用
いられる紡糸用口金に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から広く採用されているこの種の紡
糸口金構造は、図3に示すように円筒体からなる側壁部
2′と、垂直方向に延びる同側壁部の下端縁に水平に接
合される円形板材からなる口金板1′と、前記側壁部
2′の上端縁から水平に延在するドーナツ状フランジ3
とからなる皿状を呈しており、前記口金板1′には多数
の紡糸孔4が穿設されている。
【0003】この紡糸孔4は、よく知られたように紡糸
原液を導入する逆多角錐状又は逆円錐状の導入部と、同
導入部の下端に連設される紡糸原液を吐出する柱状の吐
出部とからなり、例えばセルロース誘導体の紡糸孔で
は、前記導入部及び吐出部の断面が多角形状をなしてい
る。しかしながら、前述の形態をもつ紡糸孔は高精度の
加工が難しく、前記導入部と吐出部の間にずれが発生し
やすく、紡糸原液の流れが乱れ、糸切れが発生しやす
い。かかる不具合に対して、例えば特開平6−3463
09号公報や特開平6−346311号公報では、前記
紡糸孔の加工精度を高める等の改良がなされている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかして、前述のよう
に紡糸孔の加工精度が改善されたことで、紡出性が向上
するものの、近年、上記皿状の口金構造における皿径が
漸次大きくなる傾向にあり、その皿径が大きくなるに伴
って、紡出時に紡糸原液の吐出が斜行したり、吐出量に
バラツキが発生する不良紡糸孔が多くなる。
【0005】本発明の目的は、大型となっても紡出時の
不良紡糸孔が少ない多数の紡糸孔が形成された口金板
と、筒状側壁と、フランジとからなる皿状の紡糸用口金
構造を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、前配目的
を達成するために前述の皿状紡糸口金について鋭意検討
した結果、紡糸用口金全体に着目し、皿径が大きくなる
につれて紡出性が低下する原因を、紡糸孔よりもむしろ
紡糸用口金の形状にあり、その好適な形状により紡糸口
金からの紡出性が著しく向上することを見いだし、本発
明に至った。
【0007】すなわち請求項1に係る発明の要旨は、側
壁部及び口金板を有し、その口金板に複数の紡糸孔が形
成されてなる紡糸用口金にあって、前記側壁部と口金板
との接合部分が下方に狭まる円弧面構造又はテーパ面構
造を有してなることを特徴とする紡糸用口金にある。か
かる紡糸口金構造による紡糸原液に対する機能の発生原
因は明らかではないが、前記構成を備えることにより紡
糸原液の流れがスムーズになり、紡糸口金からの吐出性
も著しく向上する。
【0008】また、請求項2及び請求項3に係る発明
は、前記紡糸用口金の縦断面における前記円弧面構造又
はテーパ面構造をそれぞれ規定するものであり、前記円
弧面の半径Rを20mm以上40mm以下と規定し、前
記テーパ面の傾斜方向の長さLを5mm以上20mm以
下に規定している。円弧面の半径が20mm以下、又は
テーパ面の傾斜方向の長さLが5mm以下であると、口
金内における紡糸原液の流れがスムースでなくなり、紡
出性が低下する。また、円弧面の半径が40mm以上、
又はテーパ面の傾斜方向の長さLが20mm以上である
と、口金板に形成される紡糸孔の総数が減少し、各紡糸
口金当りの生産性が低下する。
【0009】なお、本発明の紡糸口金が適用される繊維
材料としては、セルロース誘導体、ポリエステル、ポリ
アミド、ポリアクリロニトリル、ポリ塩化ビニルなどが
挙げられ、同紡糸口金は溶融紡糸法、湿式紡糸法、乾式
紡糸法など、いずれの紡糸法ににも使用できる。
【0010】
【発明の実施形態】以下、本発明の好適な実施の形態を
具体的に説明する。図1は本発明の紡糸用口金の外形例
を示す斜視図であり、図2はセルロース誘導体の溶液を
乾式紡糸する際に使用する紡糸用口金構造の一実施例を
示したものである。これらの紡糸口金は円盤状の口金板
1を底部として、上方に向けて広がる円弧面部又はテー
パ面部からなる接合部分5を介して円筒状の側壁部2が
連設されており、同側壁部2の上端周縁には水平に延出
するフランジ3が形成された、全体が灰皿状を呈してい
る。そして、前記口金板1には同心円周上に多数の紡糸
孔4が穿設されている。
【0011】本実施形態による同紡糸孔4の形状は逆三
角錐形状の導入部及び三角柱状の吐出部からなり、セル
ロース誘導体は図1の各紡糸口金の上側から紡糸孔4を
通して吐出される。このとき、本発明の紡糸口金の実施
形態が、前述のように紡糸用口金の平板状口金板1と円
筒状側壁部2との接合部分5を下方に向けて狭まるよう
な円弧面、或いはテーパ面としているため、セルロース
誘導体の溶液の紡出性を向上させる。
【0012】次に、前述のような形態を有する本発明の
紡糸口金を使用したセルロール誘導体の紡出例を比較例
とともに具体的に説明する。なお、本発明の紡糸口金は
断面三角形状に限定されるものではなく、例えば導入部
の逆多角錐形状は円錐形状をも含み、前記吐出部は断面
が三角形状以上の多角形状であってもよく、以下の実施
例に限定されるものではない。
【0013】「紡出例1」セルロースジアセテート30
重量%、アセトン64%、酸化チタン1重量%、純水5
%からなる紡糸原液を混合して溶解させた後、十分な濾
過を行った。この紡糸源液を側壁部の内径が100mm
φの紡糸口金であって、吐出部の三角形の一辺の長さが
55μmの紡糸孔が1000個形成された紡糸口金から
吐出線速度250m/分で紡糸した。この際、前記紡糸
用口金の側壁部と口金板の平面との接合部分を下方に狭
まる半径Rが20mmの円弧面として形成した。かかる
構造を備えた紡糸用口金を採用することで、紡糸初期に
おける吐出性不良孔は7個であった。
【0014】「比較例1」実施例1の紡糸原液と同一条
件で紡糸した。この紡糸原液を紡糸口金の側壁間の径を
100mm、吐出部の一辺長さが55μmの三角孔を1
000個有する紡糸口金から吐出線速度250m/分で
紡糸した。この例では、前記水平な平面の口金板と垂直
面からなる側壁とが直交して連設されている。かかる紡
糸口金構造によっても紡出は可能であるが、紡糸初期で
の吐出性不良孔は15個以上で、安定化させるまでの紡
出作業が困難を極めた。
【0015】「比較例2」実施例1の紡糸原液と同一条
件で紡糸した。この紡糸原液を紡糸口金の側壁間の径を
90mm、吐出部の一辺長さが55μmの三角孔を10
00個有する紡糸口金から吐出線速度250m/分で紡
糸した。この例でも、口金板と側壁とが直交して連設さ
れている。かかる紡糸口金構造であると、比較例1の紡
糸用口金の程度ではないが紡糸初期での吐出性不良孔は
10個であった。
【0016】「紡出例2」実施例1の紡糸原液と同一条
件で紡糸した。この紡糸原液を紡糸口金の側壁間の径を
90mm、吐出部の一辺長さが55μmの三角孔を90
0個有する紡糸口金から吐出線速度250m/分で紡糸
した。この際、前記紡糸用口金の側壁部と口金板の平面
との接合部分を下方に狭まる円弧面とし、その半径Rは
20mmである。かかる構造を備えた紡糸用口金を採用
することで、紡糸初期での吐出性不良孔は4個となっ
た。
【0017】「比較例3」実施例1の紡糸原液と同一条
件で紡糸した。この紡糸原液を紡糸口金の側壁間の径を
90mm、吐出部の一辺長さが55μmの三角孔を90
0個有する紡糸口金から吐出線速度250m/分で紡糸
した。この例では、口金板と側壁とが直交して連設され
ている。かかる紡糸口金構造によれば、比較例1の紡糸
用口金の程度ではないが紡糸初期での吐出性不良孔は1
1個であった。
【0018】「紡出例3」実施例1の紡糸原液と同一条
件で紡糸した。この紡糸原液を紡糸口金の側壁間の径を
90mmとし、吐出部の一辺長さが55μmの三角孔を
900個有する紡糸口金から吐出線速度250m/分で
紡糸した。前記紡糸用口金の側壁部と口金板の平面との
接合部分を下方に狭まる円弧面とし、その半径Rは30
mmである。かかる構造を備えた紡糸用口金を採用する
ことで、紡糸初期での吐出性不良孔は3個となった。以
上の結果を表1にまとめた。
【0019】
【表1】
【0020】かかる本発明の口金構造は、紡糸用口金の
側壁部と口金板の平面との接合部分を円弧面とせずに、
例示はしないが単なる斜面(テーパ面)であっても初期
の目的は達成されるものであるが、その斜面長さは既出
した理由から5mm以上20mm以下であることが必要
である。
【0021】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明の紡糸用口金によれば、その側壁部と口金板との間の
接合部分を下方に狭まる円弧面又はテーパ面とすること
により、紡糸原液の吐出性不良を低減させることがで
き、従来、紡出作業が困難であった75mm以上の大径
の紡糸用口金においても紡出作業が容易になし得るよう
になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の紡糸用口金の一実施例を示す概略斜視
図である。
【図2】本発明の紡糸用口金の構造例を示す概略断面図
である。
【図3】従来の紡糸用口金の一実施例を示す概略断面図
である。
【符号の説明】
1…口金板 2…側壁 3…フランジ 4…紡糸
孔 5…接合部分

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】側壁部及び口金板を有し、その口金板に複
    数の紡糸孔が形成されてなる紡糸用口金にあって、前記
    側壁部と口金板との接合部分が下方に狭まる円弧面構造
    又はテーパ面構造を有してなることを特徴とする紡糸用
    口金。
  2. 【請求項2】前記紡糸用口金の縦断面における前記円弧
    面の半径Rが20mm以上40mm以下である請求項1
    記載の紡糸用口金。
  3. 【請求項3】前記紡糸用口金の縦断面における前記テー
    パ面の傾斜方向の長さが5mm以上20mm以下である
    請求項1記載の紡糸用口金。
JP634698A 1998-01-16 1998-01-16 紡糸用口金 Pending JPH11200134A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP634698A JPH11200134A (ja) 1998-01-16 1998-01-16 紡糸用口金

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP634698A JPH11200134A (ja) 1998-01-16 1998-01-16 紡糸用口金

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11200134A true JPH11200134A (ja) 1999-07-27

Family

ID=11635825

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP634698A Pending JPH11200134A (ja) 1998-01-16 1998-01-16 紡糸用口金

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11200134A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002348723A (ja) * 2001-05-29 2002-12-04 Toho Tenax Co Ltd 湿式紡糸用円形ノズル

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002348723A (ja) * 2001-05-29 2002-12-04 Toho Tenax Co Ltd 湿式紡糸用円形ノズル

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5017112A (en) Melt-blowing die
JPH11200134A (ja) 紡糸用口金
US2211946A (en) Spinnerette
CN211897184U (zh) 一种多功能涤纶纤维喷丝板
JP4278776B2 (ja) 紡糸口金及びアクリル系繊維の紡糸方法
JP2599755B2 (ja) メルトブロー法による紡糸方法並びにメルトブロー用ダイ
JP2000328347A5 (ja)
JP2003003319A (ja) 紡糸口金
JPH09296320A (ja) 紡糸口金
JPH038810A (ja) 炭素繊維紡糸口金
CN217997427U (zh) 一种中空齿轮截面纤维喷丝板
JP2550807B2 (ja) アクリル系異形断面繊維の乾湿式紡糸口金
JPH10266011A (ja) 芯鞘複合繊維紡糸用口金板及び口金装置
JP2837448B2 (ja) 中空炭素繊維紡糸口金
JP2000248418A (ja) 紡糸用ノズルパック及びセルロースアセテート繊維糸条の製造方法
SU1313896A1 (ru) Фильера дл формовани полой нити
JPH1150329A (ja) 偏心複合繊維の溶融紡糸方法
KR0134988B1 (ko) 해도형 극세섬유 방사용 구금장치
KR0152729B1 (ko) 수술용봉합사 제조용 방사팩
JP3178941B2 (ja) 紡糸口金
JPH0545074U (ja) 紡糸口金
JPH0364511A (ja) 異形糸紡糸用口金
JPH07305219A (ja) 異形断面ポリノジック繊維の製造方法
JPH04352805A (ja) 溶融紡糸口金
JPS5876514A (ja) 紡糸口金