JP2003003319A - 紡糸口金 - Google Patents

紡糸口金

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JP2003003319A JP2001189213A JP2001189213A JP2003003319A JP 2003003319 A JP2003003319 A JP 2003003319A JP 2001189213 A JP2001189213 A JP 2001189213A JP 2001189213 A JP2001189213 A JP 2001189213A JP 2003003319 A JP2003003319 A JP 2003003319A
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Akio Omori
昭夫 大森
Tomoya Takiguchi
智也 滝口
Hiroki Iwabe
宏紀 岩部
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Abstract

(57)【要約】 【課題】乾湿式紡糸、乾式紡糸、溶融紡糸を安定にしか
も多ホールで行うことができる紡糸口金を提供する。 【構成】突起型紡糸口金であって、突起部先端(6)の
面積を0.2mm以下、突起部高さ(S)を1.0m
m以上、ノズル先端部を始点とする辺A(3)と辺Aの
隣辺B(4)との間に形成される内角θを100°<θ
<180°とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、紡糸口金、特に乾
湿式紡糸法、乾式紡糸法、溶融紡糸法により製造される
繊維に使用される紡糸口金に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリマー溶液あるいはポリマー融液から
なる紡糸原液を紡糸口金より押し出して固化させ、繊維
を製造する方法として、湿式紡糸法、乾湿式紡糸法、乾
式紡糸法、溶融紡糸法などが用いられている。湿式紡糸
法は、ポリマー溶液が紡糸口金より押し出された直後固
化浴と接触してポリマーが固化するため、固化糸篠が互
いに膠着し難く紡糸口金の孔ピッチを小さくすることが
できる。このため、数万ホールの多孔化による高生産性
確保が可能であり、カットステープルの製造に広く用い
られている。しかし、高生産性確保のため高速で紡糸す
ることが求められるフィラメントヤーンの場合には、高
速湿式紡糸すると紡糸口金直後に張力がかかり断糸しや
すいとか高速走行時繊維に対する液抵抗が大きいなどの
問題があり、高速紡糸を行うためには特別な工夫が必要
である。
【0003】一方、乾湿式紡糸法、乾式紡糸法、溶融紡
糸法は紡糸口金直後に固化することはないので、紡糸口
金部には直接張力がかかりにくく紡糸口金部での断糸は
起こりにくいが、逆に、紡糸口金直後に固化しないので
紡糸口金直後で隣接する孔から吐出された繊維同志が膠
着しやすい。したがって、紡糸口金の孔ピッチを大きく
せざるを得ない。また、これらの紡糸法では紡糸立上げ
時や紡糸途中で、紡糸原液が紡糸口金出口において半球
状となって紡糸口金に付着し正常な紡糸ができない場合
があるという問題がある。このような現象は紡糸原液の
曳糸性が低い場合、粘度が低い場合や吐出流量が少ない
場合に起きやすい傾向がある。
【0004】上記の問題点を解決するものとして、特開
昭59−21709号公報には、内径0.5mm以下、
長さ2mm以上の突出した細管を嵌入した紡糸口金を用
いて低粘度のポリマー溶液(紡糸原液)を空気中に吐出
させ、固化させる高速度紡糸方法が開示されている。こ
の方式によれば、確かに紡糸原液が紡糸口金付着しにく
く安定に紡糸可能であるが、溶融紡糸の場合やポリビニ
ルアルコール(以下PVAと略記)溶液のような高粘度
の紡糸原液を用いる乾式紡糸や乾湿式紡糸の場合には、
突出細管のL/Dが大きいため圧力損失が大きく、口金の
耐圧の問題からやはり口金を大型せざるを得ない。特
に、紡糸口金の孔径が小さい場合、内径の小さい細管の
作製や小径細管の剛性が低いため紡糸口金への嵌入が困
難となり、さらに圧損も顕著となる。
【0005】また、特開昭60−139819号公報に
は、先端部の肉厚が0.5mm以下の突起を設けた紡糸
口金を用いて紡糸することが開示されている。この方式
によれば、先端部の肉厚を小さくすることで、紡糸原液
の接着する面積が小さくなり、剥離性(ノズル離れ)が
良くなり、紡糸の立上げが容易になる傾向はみられる。
しかし紡糸原液の性状によっては、先端部に付着した原
液が、突起部全体に広がり、隣接する突起部にまで及ぶ
ことがあり、やはり孔間ピッチを小さくすることが困難
になる。これらの現象は突起部の突き出し長さが短い時
に顕著である。
【0006】また、特開平2−300308号公報に
は、PVAの溶液を乾湿式紡糸する際に、出口側に突出
する形状の吐出孔を有する紡糸口金を用いることが開示
されているが、該発明も実質的には細管を嵌入した紡糸
口金を用いており、上記の特開昭59−21709号と
同じ問題を有している。さらに特開平8−260223
号公報には、円錐台形状、または半球形状を有する突起
部が1〜4mmの間隔で配置された紡糸口金が開示され
ているが、特開昭60−139819号公報の場合と同
様の問題がある。
【0007】なお、上記紡糸法の中で乾湿式紡糸法は、
上記の如く繊維同志が膠着し易く多孔化が困難であり、
しかも高速紡糸しようとすると湿式紡糸法の欠点である
液抵抗が大きいなどプロセス的にはきわめて不利な状況
にあり、従来あまり操業紡糸法として採用されていなか
った。しかし、近年、高性能繊維や高機能繊維への要求
が高まってきており、分解温度と融点が近く溶融紡糸が
困難なポリマーを乾式紡糸が困難な高沸点有機溶媒に溶
解した溶液を紡糸原液としたり、紡糸口金出口の乾式部
(エヤーギャップ部と称する)の雰囲気を制御すること
により、他の紡糸法では実現できない高性能繊維や高機
能繊維が得られることがわかり注目されつつあり、多孔
化や高速化などによる乾湿式紡糸法の生産性向上や安定
性向上などプロセス面での改良が重要となりつつあ
る。。本発明紡糸口金においても、その好適用途とし
て、高粘度のPVA溶液を紡糸原液に用いて高強度フィ
ラメントヤーンを高速紡糸する際に乾湿式紡糸が有効で
あることを認め、その問題点を解決しようとしたもので
ある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、隣接する孔
から吐出された繊維同志が膠着しやすく、また紡糸原液
が紡糸口金吐出面に半球状に付着しやすいなどの問題よ
り多ホール化が困難とされていた乾湿式紡糸法、乾式紡
糸法、溶融紡糸法において、ノズル離れを向上させ、孔
間ピッチを小さくすることで、多ホールかつコンパクト
な紡糸口金を提供し、これにより高性能・高機能繊維を
安定かつ高生産性で製造することを目的としてなされた
ものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決する為に鋭意検討した結果、本発明を達成した。す
なわち本発明は、紡糸口金板から吐出側に突出したノズ
ルを具備する紡糸口金において、該ノズルの先端部の断
面積が0.2mm以下であり、突出部長さが1.0m
m以上であって、該ノズル側面において、ノズル先端部
を始点とする辺(辺A)と該辺に隣接する隣辺(辺B)
との間に形成される内角(θ)が100°<θ<180
°である紡糸口金である。
【0010】そして、好ましくは、上記紡糸口金におい
て、ノズルの外形状が辺Bを高さとする円柱と辺Aを斜
辺とする円錐台とを組合せた形状である場合であり、ま
た上記紡糸口金が乾湿式紡糸法、乾式紡糸法あるいは溶
融紡糸法において使用される場合であり、また上記紡糸
口金が乾湿式紡糸において使用される場合である。そし
て、上記紡糸口金を用いる繊維の紡糸方法であり、そし
てその紡糸方法により得られる繊維である。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の紡糸口金は、紡糸口金板
から原液の吐出側に突出したノズルを具備するいわゆる
突起型紡糸口金であり、その突出長は1.0mm以上で
ある。本発明でいうノズルは突出部をいい、突出長とは
紡糸口金板基準面からノズル先端部までの高さである。
この突出長が1.0mm未満であると、突出の効果が不
十分で立上げ時あるいは紡糸途中に紡糸原液が紡糸口金
に半球状に付着する紡糸異常を防止することができな
い。突出長が1.2mm以上であると半球状に付着する
のを防止する効果がさらに大きく好ましい。突出長が
5.0mmを越えても原液付着防止効果がさらに大きく
なることはなく、むしろ紡糸口金の作製が困難となるの
で好ましくない。突出長のより好ましい範囲は1.2〜
3.0mmである。
【0012】本発明紡糸口金のノズル先端部断面積は
0.2mm以下である。本発明にいうノズル先端部断
面積とは、紡糸口金板基準面と平行なノズル先端部の平
坦部の面積であり、ノズル孔として穿孔されている部分
も含む面積である。該面積が0.2mmを越えると原
液が半球状に付着する面積が大きくなり上記の紡糸異常
を惹起しやすく突出の効果が不十分となる。先端部断面
積が0.1mm以下であるとより好ましい。一方、該
断面積を0.01mm以下とすることは紡糸口金作製
上極めて高精度の装置と熟練を必要とするので、紡糸口
金のコストが上がり好ましくない。半球状物付着防止効
果と紡糸口金作製コストとのバランスより先端部断面積
が0.03〜0.08mmであるとさらに好ましい。
【0013】次に、本発明の紡糸口金は、ノズル側面に
おいてノズル先端部を始点とする辺(辺A)と該辺に隣
接する隣辺(辺B)との間に形成される内角(θ)が1
00°<θ<180°であることが最も重要なポイント
である。従来提案されている突起型ノズルは、例えば前
記の特開昭59−21709号公報の発明のように細管
を紡糸口金に嵌入させた図3のタイプではθが270°
であり、また前記の特開昭60−139819号公報や
特開平8−260223号公報に記載された紡糸口金で
はθは180〜270°の範囲である。本発明はθを1
00〜180°とすると、紡糸原液がノズル孔より正常
に吐出されず紡糸異常となった際に隣りのノズル孔に影
響を及ぼさず、ある程度滞留して球状物に成長すると紡
糸原液の流れにのってノズル孔から剥離し正常な吐出に
戻ることを見出したことが本発明のポイントである。
【0014】θが180〜270°では紡糸異常となっ
たノズル孔が隣のノズル孔に次から次へと紡糸異常が波
及するのに対し、θが100〜180°であると何故一
旦紡糸異常となったノズル孔が正常に戻るかは不明であ
るが、θが180〜270°の場合、異常吐出となりノ
ズルに付着した原液がノズル面に沿って拡大する角度は
θの外角すなわち90〜180°であり、隣のノズル孔
に容易に到達しうるのに対し、θが100〜180°の
場合、異常吐出原液が拡大する角度は180〜260°
であり、辺Aと辺Bの頂点Mでオーバーハング状態とな
り、紡糸原液の粘性、表面張力や重力のため頂点Mより
辺B側に極めて拡大しがたく隣のノズル孔に波及しない
ためと推定される。本発明で用いられる紡糸原液のよう
に比較的高粘度でしかもノズル孔吐出後冷却されてさら
に高粘度となる場合には表面張力と重力の影響もあり、
オーバーハング状態となる突出部中間の頂点M部で原液
がとどまることとなると考えられる。θが120〜17
0°であるともっと好ましい。
【0015】次に、本発明による代表的な紡糸口金につ
いて図1〜図3を用いて具体的に説明する。図1は本発
明の代表的な例である紡糸口金の正面図と側面図であ
り、図2はノズル部の拡大断面図であり、図3はそのノ
ズル先端部のさらなる拡大断面図である。図2および図
3に示すように、ノズル部は、辺B(4)を高さとする
円柱部と、その頂上部M(5)を底辺としノズル先端平
坦部を上辺とし辺A(3)を斜辺とする円錐台部より構
成され、ノズル先端平坦部にはノズル孔が設けられてい
る。異常吐出しノズル孔に付着した原液は頂上部から円
錐斜面には付着するが、M点(5)で原液とノズル面の
接触角が180°以上となるため円柱部(4)には進入
しがたくM点(5)でとどまることを見出したことが本
発明のポイントである。本発明の紡糸口金は、各ノズル
毎に円柱部と円錘部を有しており隣接する孔と完全に離
れているのが特徴である。
【0016】図4に、特開昭59−21709号公報な
どに記載の細管嵌入タイプの突起部が円柱状のみよりな
る紡糸口金の形状を示す。該紡糸口金は、本発明にいう
内角θが270°の場合であり、原液がノズル孔に付着
した時オーバーハング状態とならず隣接糸篠に悪影響を
及ぼしやすい問題や上記のように特に小孔径の作製が困
難とか圧力損失大の問題がある。図5に、特開平8−2
60223号公報などに記載の突起部のノズルが円錐台
部のみよりなる紡糸口金の形状を示す。該紡糸口金は円
錐部のすそが隣接する孔と接しているため、紡糸立上げ
時や紡糸途中に円錐部に付着した原液が、隣接する円錐
すそ部まで容易に広がり、隣接のノズル孔まで悪影響を
およぼしやすい。
【0017】本発明紡糸口金のノズルおいて、辺A(円
錐台部:3)の斜辺長および辺B(円柱部:5)の長さ
は突出部長さが1mm以上であれば特別な限定はない
が、辺Aが0.2mm〜1.5mm、辺Bが0.3mm
〜2.0mm、その比B/Aが0.7〜4.0である
と、紡糸異常抑制効果と紡糸口金の作製しやすさのバラ
ンスの点で好ましい。
【0018】本発明紡糸口金においては、ノズル先端断
面部断面積、突出部長さ、ノズル部隣辺間の内角以外に
特別な限定はなく通常の紡糸口金での仕様が用いられ
る。材質はSUS、タンタル、チタンを好ましく用いる
ことができる。ノズル孔径は0.06〜0.5mmφ、
ノズル孔ランド長比は0.5〜10、ノズル孔ピッチは
0.7〜3.0mm、ノズル孔数は1(モノフィラメン
ト)〜5000Holeを好ましく用いることができ
る。孔の配列方法は特に限定されるものではなく、円配
列、千鳥配列など目的に応じて設定すればよい。また紡
糸口金の形状についても特に限定されるものではなく、
円型、角型など固化装置等との関係で設定すればよい。
【0019】本発明紡糸口金は、乾湿式紡糸法、乾式紡
糸法、溶融紡糸法のようにノズル孔面が空気や不活性ガ
スなどの気体に接触しており、かつノズル孔を通してポ
リマー溶液や融液などの紡糸原液が鉛直下方に吐出され
る紡糸法に好適に適用される。なかでもノズル孔と接触
する気体中に固化浴の揮発ガスが含有される乾湿式紡糸
法では、原液がノズル孔付近に半球状に付着する紡糸異
常現象が起こしやすく、本発明の紡糸口金が効果を発揮
しやすい態様である。
【0020】本発明紡糸口金が好適に用いられる紡糸原
液としては、ポリアクリロニトリル、ポリウレタン、P
VAなどを溶媒に溶解したポリマー溶液やポリエステ
ル、ナイロン、ポリプロピレン、ポリエチレンなどのポ
リマー融液など特別な限定はないが、ポリマーがノズル
面に付着した際に接着力が大きくしかも原液粘度が高い
PVA溶液を乾湿式紡糸する際に卓越した効果を奏す
る。特に紡糸頭部温度における原液粘度が100〜20
00ポイズの範囲である紡糸原液が本発明の紡糸口金の
効果をもっとも顕著に発揮できる点で好ましい。突起部
を形成する手段は特に限定されるものではなく、突起部
を口金本体に埋め込んでもよく、また一体で加工しても
良いが、導入口の孔径の大きさや、導入口の形状を自由
に設計出来る点で、一体加工が好ましい。
【0021】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
るが、本発明は以下の実施例のみに限定されるものでは
ない。
【0022】[実施例1]径30mmφのSUS316
製紡糸口金板から吐出側に突出したノズルを具備する紡
糸口金において、ノズル先端部の断面積が0.049m
(F=0.25mmφ)であり、突出部長さSが
1.5mmであって、ノズル側面において、ノズル先端
部を始点とする辺AとAに隣接する辺Bとの間に形成さ
れる内角θが135°であり、孔ピッチ=2mm、孔径
=0.1mm、L/d=2、孔数=24Holeで図1
のように配列した紡糸口金を作製した。なお、本紡糸口
金のノズルは、径が1.15mmφ、高さ1.05mm
の円柱部と、底辺の径が1.15mmφ、上辺の径が
0.25mmφ、高さが0.45mmの円錐台との組合
せより構成されていた。
【0023】この紡糸口金を用いて、重合度1700の
ポリビニールアルコールの25%ジメチルスルフォキシ
ド溶液(溶液粘度:180ポイズ)を15mmの空気層
を通してメタノール/ジメチルスルフォキシドが70/
30よりなる10℃の固化浴中に乾湿式紡糸した。紡糸
立ち上げ時トラブル無く順調に立ちあがり、24Hol
eいずれもノズル面での斜向や原液の付着などは発生せ
ず、8時間極めて安定に紡糸可能であった。
【0024】[比較例1]紡糸口金板径、ノズル先端部
断面積、突出部長さ、孔ピッチ、孔径、L/d、孔数は
実施例1と同じで、突出部が円錐台形のみよりなる従来
の突起型形状のノズルを有する紡糸口金を作製した。こ
のノズルのノズル先端部を始点とする辺Aと該辺に隣接
する辺B(本比較例の場合は紡糸口金基準面)との間に
形成される内角θは297°であった。この紡糸口金を
用いて実施例1と同様に乾湿式紡糸した。紡糸立ち上げ
時1ホールが詰り気味でノズル面に原液が付着し、さら
に隣の孔に波及した。異常となったこれらの2ホールを
孔詰めし、22ホールで立ち上げた。紡糸して1時間は
順調であったが、1時間後1ホールの吐出状態が異常と
なり、1フィラメントが断糸した。断糸して原液がノズ
ル孔に半球状に付着し半球状原液塊が時間とともに大き
くなり隣のノズルに達し、そのノズル孔が断糸した。さ
らに経時的に断糸が拡大し、紡糸の継続を断念せざるを
得なかった。
【0025】
【発明の効果】本発明紡糸口金を用いて乾湿式紡糸、乾
式紡糸、溶融紡糸をすると、紡糸立上げ時のノズル離れ
が良く、隣接する糸へ紡糸異常が波及することなく、孔
ピッチを小さく出来る為、ノズルを巨大化せず、多ホー
ル化が可能になり、高効率生産が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の代表的例である紡糸口金の正面図と側
面図である。
【図2】図1のノズル部の拡大断面図である。
【図3】図2のノズル先端部の拡大断面図である。
【図4】従来知られている細管嵌入タイプ突起型紡糸口
金のノズル部拡大断面図である。
【図5】従来の円錐台形のみよりなる突起型紡糸口金の
ノズル部拡大断面図である。
【符号の説明】
1:ノズル 2:ノズル基準面 3:辺A(ノズル先端部を始点とする辺) 4:辺B(辺Aと隣接する辺) 5:頂点M(辺Aと辺Bの交点) 6:先端部 F:ノズル先端部断面積 S:突出部長さ θ:辺Aと辺Bの間に形成される内角 d:ノズル孔の径 L:ノズル孔のランド長
フロントページの続き Fターム(参考) 4L045 AA01 AA03 AA05 BA03 CB16 CB21

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】紡糸口金板から吐出側に突出したノズルを
    具備する紡糸口金において、該ノズルの先端部の断面積
    が0.2mm以下であり、突出部長さが1.0mm以
    上であって、該ノズル側面において、ノズル先端部を始
    点とする辺(辺A)と該辺に隣接する隣辺(辺B)との
    間に形成される内角(θ)が100°<θ<180°で
    ある紡糸口金。
  2. 【請求項2】ノズルの外形状が辺Bを高さとする円柱と
    辺Aを斜辺とする円錐台とを組合せた形状である請求項
    1に記載の紡糸口金。
  3. 【請求項3】紡糸口金が、溶融紡糸用、乾式紡糸用ある
    いは乾湿式紡糸用である請求項1または請求項2に記載
    の紡糸口金。
  4. 【請求項4】紡糸口金が、乾湿式紡糸用である請求項1
    〜3に記載の紡糸口金。
  5. 【請求項5】請求項1から4のいずれかに記載の紡糸口
    金を用いる繊維の紡糸方法。
  6. 【請求項6】請求項5の紡糸方法により得られる繊維。
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