JPH11199264A - 多重管バーナおよびそれを使用した光ファイバ用ガラス母材の製造方法 - Google Patents
多重管バーナおよびそれを使用した光ファイバ用ガラス母材の製造方法Info
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- JPH11199264A JPH11199264A JP308598A JP308598A JPH11199264A JP H11199264 A JPH11199264 A JP H11199264A JP 308598 A JP308598 A JP 308598A JP 308598 A JP308598 A JP 308598A JP H11199264 A JPH11199264 A JP H11199264A
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- C03B37/00—Manufacture or treatment of flakes, fibres, or filaments from softened glass, minerals, or slags
- C03B37/01—Manufacture of glass fibres or filaments
- C03B37/012—Manufacture of preforms for drawing fibres or filaments
- C03B37/014—Manufacture of preforms for drawing fibres or filaments made entirely or partially by chemical means, e.g. vapour phase deposition of bulk porous glass either by outside vapour deposition [OVD], or by outside vapour phase oxidation [OVPO] or by vapour axial deposition [VAD]
- C03B37/01413—Reactant delivery systems
- C03B37/0142—Reactant deposition burners
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C03—GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
- C03B—MANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
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- C03B2207/04—Multi-nested ports
- C03B2207/06—Concentric circular ports
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- C03B2207/08—Recessed or protruding ports
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】 多重管バーナでのガラス母材原料の凝縮を防
止するために、ヒータまたは導電性円筒管などの外部熱
源を設ける必要のない多重管バーナおよび該バーナを用
いた光ファイバ用ガラス母材の製造方法を提供する。 【解決手段】 前記多重管バーナの光ファイバ用ガラス
母材原料が通過する部分が、酸水素火炎の熱によってガ
ラス母材原料の沸点以上の温度に維持されるように多重
管バーナを構成する。また、多重管バーナにガラス母材
原料を供給する前にあらかじめ酸水素火炎を発生させて
その熱により前記多重管バーナのガラス母材原料が通過
する部分の温度を前記ガラス母材原料の沸点以上とした
後に前記ガラス母材原料を供給する。
止するために、ヒータまたは導電性円筒管などの外部熱
源を設ける必要のない多重管バーナおよび該バーナを用
いた光ファイバ用ガラス母材の製造方法を提供する。 【解決手段】 前記多重管バーナの光ファイバ用ガラス
母材原料が通過する部分が、酸水素火炎の熱によってガ
ラス母材原料の沸点以上の温度に維持されるように多重
管バーナを構成する。また、多重管バーナにガラス母材
原料を供給する前にあらかじめ酸水素火炎を発生させて
その熱により前記多重管バーナのガラス母材原料が通過
する部分の温度を前記ガラス母材原料の沸点以上とした
後に前記ガラス母材原料を供給する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ファイバ用多孔
質ガラス母材の製造技術に関する。
質ガラス母材の製造技術に関する。
【0002】
【従来の技術】光ファイバ母材の製造方法の1つとし
て、酸水素火炎原料ガスをバーナから噴出させて形成さ
れる火炎中でガラス母材原料を火炎加水分解させてガラ
ス微粒子を合成し、これを堆積目標物に堆積させてガラ
ス微粒子堆積体を形成した後、前記ガラス微粒子堆積体
を加熱して透明ガラス化する方法が知られている。
て、酸水素火炎原料ガスをバーナから噴出させて形成さ
れる火炎中でガラス母材原料を火炎加水分解させてガラ
ス微粒子を合成し、これを堆積目標物に堆積させてガラ
ス微粒子堆積体を形成した後、前記ガラス微粒子堆積体
を加熱して透明ガラス化する方法が知られている。
【0003】このガラス母材原料のうち、主原料である
SiCl4 (沸点57.6℃)、および光ファイバのコ
ア部分のドーパントとして用いられるGeCl4 (沸点
84.0℃)などは常温で液体であり、前記ガラス母材
原料からガラス母材を作成する場合、従来は前記ガラス
母材原料をベーパライザ等で沸点以上に加熱気化した
後、ガラス母材原料供給ラインを通してバーナに供給す
る方法が用いられていた。そしてこの気化されたガラス
母材原料が凝縮しないように、前記ガラス母材原料供給
ラインおよび前記バーナのガラス母材原料原料流路はヒ
ータにより加熱されていた。このうち、バーナをヒータ
により加熱することは、特開昭53−28617号公報
および実開昭61−133527号公報により従来から
知られていた。
SiCl4 (沸点57.6℃)、および光ファイバのコ
ア部分のドーパントとして用いられるGeCl4 (沸点
84.0℃)などは常温で液体であり、前記ガラス母材
原料からガラス母材を作成する場合、従来は前記ガラス
母材原料をベーパライザ等で沸点以上に加熱気化した
後、ガラス母材原料供給ラインを通してバーナに供給す
る方法が用いられていた。そしてこの気化されたガラス
母材原料が凝縮しないように、前記ガラス母材原料供給
ラインおよび前記バーナのガラス母材原料原料流路はヒ
ータにより加熱されていた。このうち、バーナをヒータ
により加熱することは、特開昭53−28617号公報
および実開昭61−133527号公報により従来から
知られていた。
【0004】図2に従来の多重管バーナの一例を示す。
この多重管バーナは、耐火物(21M、22M、23
M、24M)を内蔵した石英管(21、22、23、2
4)、あるいは単なる石英管(25)が同じ中心軸を持
つように配置され、その外部に保温材(26)が配置さ
れ、さらにその外部に高周波コイル(27)が配置され
ている。そして図2のバーナでは、特に石英管中の耐火
物(21M、22M、23M、24M)を高周波誘導加
熱または通電加熱することを特徴としている。
この多重管バーナは、耐火物(21M、22M、23
M、24M)を内蔵した石英管(21、22、23、2
4)、あるいは単なる石英管(25)が同じ中心軸を持
つように配置され、その外部に保温材(26)が配置さ
れ、さらにその外部に高周波コイル(27)が配置され
ている。そして図2のバーナでは、特に石英管中の耐火
物(21M、22M、23M、24M)を高周波誘導加
熱または通電加熱することを特徴としている。
【0005】図3に従来の他の例の多重管バーナを示
す。この多重管バーナは、複数の導電性円筒管(2a〜
2e)が先端部の導電性スペーサ(5a〜5d)を介し
て同心状に支持されるとともにバーナ先端部を形成する
耐熱性円筒管(6a〜6e)に連通しており、前記導電
性円筒管(2a〜2e)の後端部にはフランジ(7a〜
7e)が設けられていて、対向するフランジ間には絶縁
板(81 〜84 )が挟持され、これらの対向するフラン
ジは絶縁物のカラー(9)およびワッシャ(10)を介
してねじ(11)で相互に絶縁されて固定されることに
よって多重管バーナ本体(1)を構成し、前記多重管バ
ーナ本体(1)はガス通路(3a〜3e)を形成してい
る。また導電性円筒管(2a〜2e)の後端部にはガス
供給源に連通する配管(4a〜4e)が接続されてい
る。そして図3のバーナでは、例えば導電性円筒管(2
a、2b)を加熱するために、導電性円筒管(2a)の
後端部に電極(12a)、導電性円筒管(2b)の後端
部に電極(12b)を設け、前記電極(12a、12
b)間に導線(13)が接続された電源(E)を接続す
るようにしていることを特徴としている。
す。この多重管バーナは、複数の導電性円筒管(2a〜
2e)が先端部の導電性スペーサ(5a〜5d)を介し
て同心状に支持されるとともにバーナ先端部を形成する
耐熱性円筒管(6a〜6e)に連通しており、前記導電
性円筒管(2a〜2e)の後端部にはフランジ(7a〜
7e)が設けられていて、対向するフランジ間には絶縁
板(81 〜84 )が挟持され、これらの対向するフラン
ジは絶縁物のカラー(9)およびワッシャ(10)を介
してねじ(11)で相互に絶縁されて固定されることに
よって多重管バーナ本体(1)を構成し、前記多重管バ
ーナ本体(1)はガス通路(3a〜3e)を形成してい
る。また導電性円筒管(2a〜2e)の後端部にはガス
供給源に連通する配管(4a〜4e)が接続されてい
る。そして図3のバーナでは、例えば導電性円筒管(2
a、2b)を加熱するために、導電性円筒管(2a)の
後端部に電極(12a)、導電性円筒管(2b)の後端
部に電極(12b)を設け、前記電極(12a、12
b)間に導線(13)が接続された電源(E)を接続す
るようにしていることを特徴としている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来技
術を用いて多重管バーナを加熱する場合、前記多重管バ
ーナにヒータまたは導電性円筒管を別に設ける必要があ
った。さらに、前記ヒータまたは導電性円筒管を加熱す
るための電気回路または制御回路が必要であり、前記多
重管バーナのコストを上昇させるだけでなく、前記電気
回路または制御回路が故障した場合にガラス母材原料流
路の温度がガラス母材原料の沸点より低くなりガラス母
材原料流路でガラス母材原料が凝縮するという問題点を
根本的に解決することはできなかった。
術を用いて多重管バーナを加熱する場合、前記多重管バ
ーナにヒータまたは導電性円筒管を別に設ける必要があ
った。さらに、前記ヒータまたは導電性円筒管を加熱す
るための電気回路または制御回路が必要であり、前記多
重管バーナのコストを上昇させるだけでなく、前記電気
回路または制御回路が故障した場合にガラス母材原料流
路の温度がガラス母材原料の沸点より低くなりガラス母
材原料流路でガラス母材原料が凝縮するという問題点を
根本的に解決することはできなかった。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の問題点
を解決するために、多重管バーナにヒータなどの外部か
らの熱源を設ける必要のない手段を用いる。
を解決するために、多重管バーナにヒータなどの外部か
らの熱源を設ける必要のない手段を用いる。
【0008】本発明における第1の解決手段は、酸水素
火炎原料と気化された光ファイバ用ガラス母材原料とを
通過させる多重管からなり、前記酸水素火炎原料を燃焼
させることにより生成された酸水素火炎の熱によって前
記ガラス母材原料を火炎加水分解反応させる多重管バー
ナにおいて、前記酸水素火炎の熱により、気化された光
ファイバ用ガラス母材原料が通過する部分の温度が前記
ガラス母材原料の沸点以上に維持されるように構成され
たことを特徴とする。
火炎原料と気化された光ファイバ用ガラス母材原料とを
通過させる多重管からなり、前記酸水素火炎原料を燃焼
させることにより生成された酸水素火炎の熱によって前
記ガラス母材原料を火炎加水分解反応させる多重管バー
ナにおいて、前記酸水素火炎の熱により、気化された光
ファイバ用ガラス母材原料が通過する部分の温度が前記
ガラス母材原料の沸点以上に維持されるように構成され
たことを特徴とする。
【0009】第2の解決手段は、第1の解決手段におい
て、多重管バーナのガラス母材原料流路を構成する円筒
管の厚さを1.5mm以上としたことを特徴とする。
て、多重管バーナのガラス母材原料流路を構成する円筒
管の厚さを1.5mm以上としたことを特徴とする。
【0010】第3の解決手段は、酸水素火炎原料と気化
された光ファイバ用ガラス母材原料とを通過させる多重
管バーナを用いて、前記酸水素火炎原料を燃焼させるこ
とにより生成された酸水素火炎の熱によって前記ガラス
母材原料を火炎加水分解反応させる光ファイバ用ガラス
母材の製造方法において、前記多重管バーナに前記ガラ
ス母材原料を供給する前にあらかじめ酸水素火炎を発生
させ、前記酸水素火炎の熱により前記多重管バーナのガ
ラス母材原料が通過する部分の温度を前記ガラス母材原
料の沸点以上とした後に前記ガラス母材原料を供給する
ことを特徴とする。
された光ファイバ用ガラス母材原料とを通過させる多重
管バーナを用いて、前記酸水素火炎原料を燃焼させるこ
とにより生成された酸水素火炎の熱によって前記ガラス
母材原料を火炎加水分解反応させる光ファイバ用ガラス
母材の製造方法において、前記多重管バーナに前記ガラ
ス母材原料を供給する前にあらかじめ酸水素火炎を発生
させ、前記酸水素火炎の熱により前記多重管バーナのガ
ラス母材原料が通過する部分の温度を前記ガラス母材原
料の沸点以上とした後に前記ガラス母材原料を供給する
ことを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を、図面を用
いて説明する。図1は本発明で使用する多重管バーナの
縦断面図である。図中の記号A1〜A4は円筒管であ
り、内側からA1、A2、A3、A4の順に配置されて
いる。また、図中の記号B1〜B4は酸水素火炎原料や
ガラス母材原料などの気体の流路であり、内側からB
1、B2、B3、B4の順に配置されている。
いて説明する。図1は本発明で使用する多重管バーナの
縦断面図である。図中の記号A1〜A4は円筒管であ
り、内側からA1、A2、A3、A4の順に配置されて
いる。また、図中の記号B1〜B4は酸水素火炎原料や
ガラス母材原料などの気体の流路であり、内側からB
1、B2、B3、B4の順に配置されている。
【0012】本発明の実施形態においては、多重管バー
ナに使用する円筒管として石英ガラスを主成分とするガ
ラス管を使用することを想定しているが、合成されたガ
ラス微粒子の純度がガラス管を使用した場合より下がる
ことがなければ、円筒管の材質は特に問わない。
ナに使用する円筒管として石英ガラスを主成分とするガ
ラス管を使用することを想定しているが、合成されたガ
ラス微粒子の純度がガラス管を使用した場合より下がる
ことがなければ、円筒管の材質は特に問わない。
【0013】また、本発明においては、ガラス母材原料
流路を構成する円筒管が酸水素火炎が発生する輻射熱を
より多く受けかつ円筒管全体に効率的に伝達されるよう
にするため、例えば前記ガラス母材原料流路を構成する
円筒管を他の円筒管より厚くしたり、前記ガラス母材原
料流路を構成する円筒管の材質を熱伝達係数の大きなも
のにするなどの工夫をする必要がある。このため、ガラ
ス母材原料流路を構成する円筒管の数を少なくすると都
合がよいが、ガラス母材原料流路を構成する円筒管の数
を少なくすることは本発明の必須の要件ではなく、必要
に応じて多くしてもよい。
流路を構成する円筒管が酸水素火炎が発生する輻射熱を
より多く受けかつ円筒管全体に効率的に伝達されるよう
にするため、例えば前記ガラス母材原料流路を構成する
円筒管を他の円筒管より厚くしたり、前記ガラス母材原
料流路を構成する円筒管の材質を熱伝達係数の大きなも
のにするなどの工夫をする必要がある。このため、ガラ
ス母材原料流路を構成する円筒管の数を少なくすると都
合がよいが、ガラス母材原料流路を構成する円筒管の数
を少なくすることは本発明の必須の要件ではなく、必要
に応じて多くしてもよい。
【0014】気体流路の配置は、例えば、気体流路B1
はガラス母材原料の流路として、気体流路B2はアルゴ
ンなどの不活性気体の流路として、気体流路B3は酸水
素火炎を発生させるための水素の流路として、気体流路
B4は酸水素火炎を発生させるための酸素の流路として
用いるとよい。気体流路の配置は本発明の必須の要件で
はなく、必要に応じて任意に決定してよい。
はガラス母材原料の流路として、気体流路B2はアルゴ
ンなどの不活性気体の流路として、気体流路B3は酸水
素火炎を発生させるための水素の流路として、気体流路
B4は酸水素火炎を発生させるための酸素の流路として
用いるとよい。気体流路の配置は本発明の必須の要件で
はなく、必要に応じて任意に決定してよい。
【0015】
【実施例】図1の多重管バーナにおいて、円筒管を石英
ガラスを主成分とするガラス管とし、円筒管A1の厚さ
を変化させて、気体流路B1にガラス母材原料を供給せ
ずに前記気体流路B1を酸水素火炎が発生した熱によっ
て加熱して、そのときの円筒管A1の気体供給側におい
て測定した内壁の温度、すなわち気体流路B1の壁の気
体供給端側の温度測定点Cの温度を測定した。
ガラスを主成分とするガラス管とし、円筒管A1の厚さ
を変化させて、気体流路B1にガラス母材原料を供給せ
ずに前記気体流路B1を酸水素火炎が発生した熱によっ
て加熱して、そのときの円筒管A1の気体供給側におい
て測定した内壁の温度、すなわち気体流路B1の壁の気
体供給端側の温度測定点Cの温度を測定した。
【0016】前記円筒管の寸法を表1ないし表4に、酸
水素火炎を発生させるために多重管バーナの各気体流路
に供給した気体の成分・流量・圧力・温度を表5に、気
体流路B1の壁の気体供給端側の温度測定点Cの温度を
測定した結果を図4にそれぞれ示す。なお、表1ないし
表4は、多重管バーナの円筒管A1の厚さをそれぞれ
0.5mm、1mm、1.5mm、2mmとしたときの
各円筒管の寸法を表す。今後は前記各多重管バーナをそ
れぞれバーナ1、バーナ2、バーナ3、バーナ4と表記
する。
水素火炎を発生させるために多重管バーナの各気体流路
に供給した気体の成分・流量・圧力・温度を表5に、気
体流路B1の壁の気体供給端側の温度測定点Cの温度を
測定した結果を図4にそれぞれ示す。なお、表1ないし
表4は、多重管バーナの円筒管A1の厚さをそれぞれ
0.5mm、1mm、1.5mm、2mmとしたときの
各円筒管の寸法を表す。今後は前記各多重管バーナをそ
れぞれバーナ1、バーナ2、バーナ3、バーナ4と表記
する。
【0017】
【表1】
【0018】
【表2】
【0019】
【表3】
【0020】
【表4】
【0021】
【表5】
【0022】上記の方法により酸水素火炎で多重管バー
ナをを加熱すると、加熱開始後約10分で温度測定点C
の温度が一定となった。この測定結果によって、ガラス
母材原料としてSiCl4 を用いる場合には円筒管A1
の厚さを1.5mm以上とする必要があることがわかっ
た。円筒管A1の厚さが1mm以下の場合は、酸水素火
炎でガラス母材原料流路の温度が安定するまで加熱して
も、測定点Cの温度がガラス母材原料(SiCl4 )の
供給圧における沸点を超えることはなかった。
ナをを加熱すると、加熱開始後約10分で温度測定点C
の温度が一定となった。この測定結果によって、ガラス
母材原料としてSiCl4 を用いる場合には円筒管A1
の厚さを1.5mm以上とする必要があることがわかっ
た。円筒管A1の厚さが1mm以下の場合は、酸水素火
炎でガラス母材原料流路の温度が安定するまで加熱して
も、測定点Cの温度がガラス母材原料(SiCl4 )の
供給圧における沸点を超えることはなかった。
【0023】次に、多重管バーナとして前記バーナ1な
いしバーナ4を用いて、ガラス母材原料流路B1に気化
したガラス母材原料(SiCl4 )を供給してガラス母
材を製造した。このとき多重管バーナの各気体流路に供
給した気体の成分・流量・圧力・温度を表6に示す。
いしバーナ4を用いて、ガラス母材原料流路B1に気化
したガラス母材原料(SiCl4 )を供給してガラス母
材を製造した。このとき多重管バーナの各気体流路に供
給した気体の成分・流量・圧力・温度を表6に示す。
【0024】
【表6】
【0025】その結果、バーナ3およびバーナ4の場合
は、前記ガラス母材原料が気体流路B1で凝縮すること
なく供給され、さらにガラス微粒子合成を終了するまで
の間気体流路B1でガラス母材原料の凝縮は発生しなか
った。一方、バーナ1およびバーナ2の場合は、前記ガ
ラス母材原料が気体流路B1内で凝縮した。
は、前記ガラス母材原料が気体流路B1で凝縮すること
なく供給され、さらにガラス微粒子合成を終了するまで
の間気体流路B1でガラス母材原料の凝縮は発生しなか
った。一方、バーナ1およびバーナ2の場合は、前記ガ
ラス母材原料が気体流路B1内で凝縮した。
【0026】実施例で用いた多重管バーナの円筒管A1
の構造については、熱伝達係数を上げるための加工が施
されたもの、またはガラス母材原料以外のガスによる前
記円筒管A1の冷却を防止するための加工が施されたも
のなどでもよく、本発明において重要なことは、多重管
バーナの構造を最適化することによって、酸水素火炎の
熱を効率よく円筒管A1に伝達させることである。
の構造については、熱伝達係数を上げるための加工が施
されたもの、またはガラス母材原料以外のガスによる前
記円筒管A1の冷却を防止するための加工が施されたも
のなどでもよく、本発明において重要なことは、多重管
バーナの構造を最適化することによって、酸水素火炎の
熱を効率よく円筒管A1に伝達させることである。
【0027】
【発明の効果】以上のように、本発明は、多重管バーナ
の構造を最適化することによって、ガラス微粒子合成中
の多重管バーナのガラス母材原料流路をガラス母材原料
の沸点以上の温度に維持するため、光ファイバ母材の製
造中にはガラス母材原料の多重管バーナでの凝縮を発生
させることなく安定した火炎を形成させることができ
る。
の構造を最適化することによって、ガラス微粒子合成中
の多重管バーナのガラス母材原料流路をガラス母材原料
の沸点以上の温度に維持するため、光ファイバ母材の製
造中にはガラス母材原料の多重管バーナでの凝縮を発生
させることなく安定した火炎を形成させることができ
る。
【0028】また、多重管バーナのガラス母材原料流路
にガラス母材原料を供給する前に前記ガラス母材原料流
路を酸水素火炎によって予熱するため、多重管バーナに
ヒータおよびその制御回路などの加熱装置を設置する必
要がなくなり、多重管バーナのコストを抑えるととも
に、加熱装置の故障による光ファイバ母材製造時の不具
合を回避することができる。
にガラス母材原料を供給する前に前記ガラス母材原料流
路を酸水素火炎によって予熱するため、多重管バーナに
ヒータおよびその制御回路などの加熱装置を設置する必
要がなくなり、多重管バーナのコストを抑えるととも
に、加熱装置の故障による光ファイバ母材製造時の不具
合を回避することができる。
【図1】 本発明の実施例において使用される多重管バ
ーナの縦断面図である。
ーナの縦断面図である。
【図2】 従来の多重管バーナの縦断面図である。
【図3】 図2とは別の、従来の多重管バーナの縦断面
図である。
図である。
【図4】 本発明の実施例において使用される多重管バ
ーナの予熱時の温度変化を示すグラフである。
ーナの予熱時の温度変化を示すグラフである。
A1、A2、A3、A4 円筒管 B1、B2、B3、B4 気体流路 C 温度測定点 E 電源 1 多重管バーナ本体 2a、2b、2c、2d、2e 導電性円筒管 3a、3b、3c、3d、3e ガス通路 4a、4b、4c、4d、4e ガス供給源からの配管 5a、5b、5c、5d 導電性スペーサ 6a、6b、6c、6d、6e 耐熱性円筒管 7a、7b1、7b2、7c1、7c2、7d1、7d2、7e フ
ランジ 81 、82 、83 、84 絶縁板 9 カラー 10 ワッシャ 11 ねじ 12a、12b 電極 13 導線 21M、22M、23M、24M 耐火物 21、22、23、24 耐火物を内蔵した石英管 25 単なる石英管 26 保温材 27 高周波コイル
ランジ 81 、82 、83 、84 絶縁板 9 カラー 10 ワッシャ 11 ねじ 12a、12b 電極 13 導線 21M、22M、23M、24M 耐火物 21、22、23、24 耐火物を内蔵した石英管 25 単なる石英管 26 保温材 27 高周波コイル
Claims (3)
- 【請求項1】 酸水素火炎原料と気化された光ファイバ
用ガラス母材原料とを通過させる多重管からなり、前記
酸水素火炎原料を燃焼させることにより生成された酸水
素火炎の熱によって前記ガラス母材原料を火炎加水分解
反応させる多重管バーナにおいて、 前記酸水素火炎の熱により、気化された光ファイバ用ガ
ラス母材原料が通過する部分の温度が前記ガラス母材原
料の沸点以上に維持されるように構成されたことを特徴
とする多重管バーナ。 - 【請求項2】 多重管バーナのガラス母材原料流路を構
成する円筒管の厚さを1.5mm以上としたことを特徴
とする請求項1記載の多重管バーナ。 - 【請求項3】 酸水素火炎原料と気化された光ファイバ
用ガラス母材原料とを通過させる多重管バーナを用い
て、前記酸水素火炎原料を燃焼させることにより生成さ
れた酸水素火炎の熱によって前記ガラス母材原料を火炎
加水分解反応させる光ファイバ用ガラス母材の製造方法
において、 前記多重管バーナに前記ガラス母材原料を供給する前に
あらかじめ酸水素火炎を発生させ、前記酸水素火炎の熱
により前記多重管バーナのガラス母材原料が通過する部
分の温度を前記ガラス母材原料の沸点以上とした後に前
記ガラス母材原料を供給することを特徴とする光ファイ
バ用ガラス母材の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP308598A JPH11199264A (ja) | 1998-01-09 | 1998-01-09 | 多重管バーナおよびそれを使用した光ファイバ用ガラス母材の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP308598A JPH11199264A (ja) | 1998-01-09 | 1998-01-09 | 多重管バーナおよびそれを使用した光ファイバ用ガラス母材の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11199264A true JPH11199264A (ja) | 1999-07-27 |
Family
ID=11547515
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP308598A Pending JPH11199264A (ja) | 1998-01-09 | 1998-01-09 | 多重管バーナおよびそれを使用した光ファイバ用ガラス母材の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11199264A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2001079126A1 (de) * | 2000-04-14 | 2001-10-25 | Heraeus Quarzglas Gmbh & Co. Kg | Verfahren und vorrichtung zur herstellung eines quarzglaskörpers |
JP2004323319A (ja) * | 2003-04-25 | 2004-11-18 | Sumitomo Electric Ind Ltd | 石英バーナ及びガラス微粒子堆積体の製造方法 |
US7165425B2 (en) | 2002-07-05 | 2007-01-23 | Fujikura Ltd. | Multi-tube burner and glass preform manufacturing method using the same |
JP2021143107A (ja) * | 2020-03-13 | 2021-09-24 | 信越化学工業株式会社 | 光ファイバ用多孔質ガラス母材の製造方法 |
-
1998
- 1998-01-09 JP JP308598A patent/JPH11199264A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2001079126A1 (de) * | 2000-04-14 | 2001-10-25 | Heraeus Quarzglas Gmbh & Co. Kg | Verfahren und vorrichtung zur herstellung eines quarzglaskörpers |
US7165425B2 (en) | 2002-07-05 | 2007-01-23 | Fujikura Ltd. | Multi-tube burner and glass preform manufacturing method using the same |
JP2004323319A (ja) * | 2003-04-25 | 2004-11-18 | Sumitomo Electric Ind Ltd | 石英バーナ及びガラス微粒子堆積体の製造方法 |
JP2021143107A (ja) * | 2020-03-13 | 2021-09-24 | 信越化学工業株式会社 | 光ファイバ用多孔質ガラス母材の製造方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20041203 |
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A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20050415 |