JPH11199052A - パレタイズ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】数値制御機構を排して装置の簡略化を図るとと
もに、積載物を載置するための可動部の作動領域・動作
を最小限にして装置の小型化を図り、これにより低廉に
製造することのできるパレタイズ装置を提供する。 【解決手段】本発明のパレタイズ装置１６は、パレット
１７を載置するテーブル２６と、所定位置まで搬送され
た段ボール箱１２をテーブル２６上に載置されたパレッ
ト１７上に移送して載置させるアーム２０とを有し、テ
ーブル２６は所定角度ごとに略水平回転可能となされて
いることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、商品が梱包され
た段ボール箱等の積載物をパレット上に順次載置して積
層するパレタイズ装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来から、パレタイズ装置として、例え
ば図５に示すようなものが知られている。この種のパレ
タイズ装置１は、鉛直方向（ｚ方向）に延びる２本の支
持柱２ａ，２ｂと、この支持柱２ａ，２ｂに水平に支持
されたフレーム３と、フレーム３と直交するようにこの
フレーム３から水平方向（ｙ方向）に延設されたアーム
４とを有する。アーム４には積載物を保持するための保
持部５が設けられている。

【０００３】このパレタイズ装置１では、フレーム３は
支持柱２ａ，２ｂに沿ってｚ方向に移動可能とされ、ア
ーム４はフレーム３に沿ってｙ方向に移動可能とされ、
保持部５はアーム４に沿ってｘ方向に移動可能とされて
いるので、ｘｙｚ空間における保持部５の移動可能領域
内にパレット６を設置することにより、パレット６上に
積載物を載置することができる。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たパレタイズ装置１では、ｘｙｚ空間における所定の座
標位置に保持部５が移動するようにコンピュータ及びエ
ンコーダによる数値制御を行っているので、装置が高価
になるという問題がある。

【０００５】また、アーム４、保持部５の作動距離が長
く装置自体が大型であるので、装置製造に多くの部品、
材料を要して装置の高価格化が助長されている。

【０００６】そこで、この発明は、数値制御機構を排し
て装置の簡略化を図るとともに、積載物を載置するため
の可動部の作動領域・動作を最小限にして装置の小型化
を図り、これにより低廉に製造することのできるパレタ
イズ装置を提供することを課題としている。

【０００７】

【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
請求項１の発明は、パレットを載置するテーブルと、所
定位置まで搬送された積載物をテーブル上に載置された
パレット上に移送して載置させる移送手段とを有し、該
テーブルは略水平な面内で所定角度ごとに回転可能とな
されているパレタイズ装置を特徴としている。

【０００８】この請求項１の発明によれば、テーブルに
載置されたパレットが所定角度ごとに回転するので、そ
の所定角度ごとの回転に合わせて移送手段を所定位置と
テーブル上方の定位置との間で往復動させることによ
り、積載物をパレット上の異なる位置に順次載置するこ
とができる。したがって、移送手段の動作制御を例えば
ＯＮ／ＯＦＦ制御等の簡単な制御により行うことがで
き、数値制御が不要となるので、装置の大幅な低廉化を
図ることができる。

【０００９】また、請求項２の発明は、上記移送手段は
略水平方向に延びるアームと、アームの一端側が設けら
れる支持柱と、アームの他端側に上記積載物を保持する
保持部とを有し、アームは支持柱に沿って移動可能とな
されるとともに、保持部が上記テーブル上方の定位置に
上記積載物を移送するように略水平な面内で回動可能と
されている請求項１に記載のパレタイズ装置を特徴とし
ている。

【００１０】この請求項２の発明によれば、積載物を載
置するための保持部の水平方向の移動がアームの回動の
みにより行われるので、可動部の作動距離・動作が最小
限となり装置を小型化することができる。

【００１１】

【発明の実施の形態】この発明の実施の形態を図面に基
づいて説明する。

【００１２】図１において、１０はコンベア、１１は排
出機を示す。商品等が梱包された、積載物としての段ボ
ール箱１２がコンベア１０上を下流側端部１０ａまで搬
送されると、図示を略すストッパにより停止させられ
る。排出機１１はその停止位置に設けられ、エアシリン
ダ装置１３と、このエアシリンダ装置１３により矢印Ａ
方向に進退する押出板１４とを有する。そのエアシリン
ダ装置１３を伸長させると、停止させられた段ボール箱
１２が押出板１４によりコンベア１０上から排出され、
所定位置の待機テーブル１５上にストックされる。この
実施の形態に係るパレタイズ装置１６は、そのストック
された段ボール箱１２を正方形状のパレット１７上に移
送して載置する役割を果たす。

【００１３】そのパレタイズ装置１６は、図２に示すよ
うに、支持柱１８と、アーム取付部１９と、アーム２０
と、保持部としての把持部２１と、ターンテーブル機構
２２と、箱ずれ修正機構２３とを有する。支持柱１８の
側面１８ａには案内溝２４が形成され、アーム取付部１
９が取り付けられている。支持柱１８には図示を略す昇
降用モータが設けられ、アーム取付部１９はその昇降用
モータの駆動力により案内溝２４に沿って移動可能とさ
れている。

【００１４】アーム２０は、その一端側がアーム取付部
１９を介して支持柱１８に取り付けられ、略水平方向に
延びている。アーム取付部１９には回動用モータ２５が
設けられ、アーム２０はその回動用モータ２５により回
動基準位置Ｃと位置Ｒとの間で矢印Ｂ方向に回動するよ
うになっている。その回動基準位置Ｃは、待機テーブル
１５の上方の任意の点を示している。また、位置Ｒは、
回動基準位置Ｃを矢印Ｂ方向に沿って９０度回転させた
点を示し、後述するテーブル２６上方の定位置となって
いる。

【００１５】アーム２０の他端側としての先端部の下面
には、把持部２１が設けられている。この把持部２１は
側板２７，２８を有し、下方に向かって解放する断面略
コ字状を呈している。その側板２７は固定されている一
方、側板２８は図示を略すソレノイド装置により側板２
７に対して近接離反するようにされている。この側板２
８の側板２７に対する近接により、側板２７，２８は段
ボール箱１２を挟んで把持するようになっている。

【００１６】ターンテーブル機構２２は、テーブル２６
と、テーブル支持部２９とを有する。テーブル２６は上
方から見てパレット１７と重なるように、正方形状に形
成されている。テーブル支持部２９はテーブル２６を下
方から支持するとともに、テーブル２６を矢印Ｄ方向に
９０度ごとに回転させる。

【００１７】そのターンテーブル機構２２の側方には、
箱ずれ修正機構２３が設けられている。箱ずれ修正機構
２３は、シリンダ装置３０と、箱ずれ修正板３１とを有
する。箱ずれ修正板３１はシリンダ装置３０により進退
可能とされており、図１中に破線で示す最前位置にある
状態で、テーブル２６の側面２６ａと当接あるいは近接
するようになっている。

【００１８】なお、このパレタイズ装置１６には、図３
に示す制御回路３１が内蔵されている。制御回路３１
は、図１、図２中で図示を略す昇降用モータ３２と、回
動用モータ２５と、テーブル支持部２９に内蔵されたテ
ーブル２６駆動用の回転用モータ３３と、シリンダ装置
３０とに接続されている。各モータ２５，３２，３３及
びシリンダ装置３０等は、その制御回路３１により以下
のように統合制御されている。

【００１９】待機テーブル１５に段ボール箱１２が２個
ストックされると、把持部２１は待機テーブル１５に移
動して側板２７，２８によりその２個の段ボール箱１２
を把持する。段ボール箱１２が２個ストックされたこと
の検知は、ここでは、図示を略すセンサにより行われて
いる。

【００２０】続いて、支持柱１８に設けられた図示を略
す昇降用モータにより、アーム取付部１９に取り付けら
れたアーム２０が案内溝２４に沿って所定の高さＨ１ま
で上昇する。このとき、把持部２１は回動基準位置Ｃに
位置している。アーム２０に設けられたその把持部２１
は回動用モータ２５により位置Ｒまで回動し、昇降用モ
ータによりパレット１７の表面１７ａの直上まで下降す
る。ここで、その表面１７ａは、パレット１７の表面を
略同一の正方形状に４分割したうちの１つを示し、分割
された他の表面は、それぞれ１７ｂ，１７ｃ，１７ｄに
より示されている。

【００２１】把持部２１の側板２７，２８が段ボール箱
１２を解放し、パレット１７の表面１７ａには段ボール
箱１２が２個載置される。その段ボール箱１２を解放し
た把持部２１は、再度高さＨ１まで上昇して回動基準位
置Ｃまで回動し、待機テーブル１５の直上に下降して次
の段ボール箱１２を把持する。

【００２２】その把持部２１の再度の上昇後、テーブル
２６はテーブル支持部２９により矢印Ｄ方向に９０度回
転する。この回転に続いて箱ずれ修正機構２３が作動
し、箱ずれ修正板３１は最前位置まで前進した後、後退
する。この箱ずれ修正板３１の往復動作は、パレット１
７に次の段ボール箱１２が移送されてくる前に完了す
る。なお、その次の段ボール箱１２は、同様の手順によ
りパレット１７の表面１７ｂに載置される。

【００２３】以上の一連の動作が４回繰り返されること
により、パレット１７上には計８個の段ボール箱１２が
図４に示すように並べられる。これにより、パレット１
７の表面は略全面的に埋め尽くされて、１段目の段ボー
ル箱１２の載置が完了する。また、３回目以降のその繰
り返しにおいては、パレット１７の外縁１７ｅよりも外
側にはみ出した段ボール箱１２を箱ずれ修正板３１が内
側に向けて押圧するので、段ボール箱１２の載置位置が
修正されてパレット１７上からのずれ落ちが防止され
る。

【００２４】２段目以降、ｎ段目の段ボール箱１２の載
置についても順次上記と同様に行われる。但し、その際
のアーム２０の上昇する高さＨｎは、（ｎ−１）段目の
載置におけるアーム２０の上昇高さＨ（ｎ−１）よりも
大きくされている。これにより、回動中のアーム２０と
載置された段ボール箱１２とが干渉しないようになって
いる。そのアーム２０の上昇高さの調整は、例えば、高
さＨ１，Ｈ２，…，Ｈｎ，…に対応する支持柱１８の各
位置に光センサをそれぞれ設け、上昇行程にあるアーム
２０が作動中の光センサを横切ったときにその上昇が終
了するように、かつ、一の光センサが４回作動したらそ
の１つ上に位置する光センサが４回作動するよう作動中
の光センサを切り換えるように、制御回路３１に予めプ
ログラムしておくことによって行うことができる。

【００２５】以上説明したように、このパレタイズ装置
１６においては、テーブル２６に載置されたパレット１
７が所定角度ごとに回転するので、把持部２１の移送動
作を回動基準位置Ｃと位置Ｒとの間の単純な往復動とし
ても、段ボール箱１２をパレット１７上の異なる位置に
順次載置することができる。したがって、制御回路３１
は単純なＯＮ／ＯＦＦ制御等が行えるものであればよ
く、数値制御機能は不要である。また、このように把持
部２１の移動領域が回動基準位置Ｃと位置Ｒとの間のみ
に限られているので、可動部の作動領域が狭小で装置を
小型化することができる。

【００２６】なお、把持部２１を略水平な面内で回転可
能に設け、その把持部２１の向きを変えることにより奇
数段目の載置と偶数段目の載置とで段ボール箱１２の載
置方向を変化させてもよい。

【００２７】

【発明の効果】本願請求項１の発明によれば、テーブル
に載置されたパレットが所定角度ごとに回転するので、
その所定角度ごとの回転に合わせて移送手段を所定位置
とテーブル上方の定位置との間で往復動させることによ
り、積載物をパレット上の異なる位置に順次載置するこ
とができる。したがって、移送手段の動作制御を例えば
ＯＮ／ＯＦＦ制御等の簡単な制御で行うことができ、数
値制御が不要となるので、装置の大幅な低廉化を図るこ
とができる。

【００２８】また、請求項２の発明によれば、積載物を
載置するための保持部の水平方向の移動がアームの回動
のみにより行われるので、可動部の作動距離・動作が最
小限となり装置を小型化することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】実施の形態に係るパレタイズ装置を示す平面図
である。

【図２】実施の形態に係るパレタイズ装置を示す斜視図
である。

【図３】実施の形態に係るパレタイズ装置の制御機構を
示す説明図である。

【図４】実施の形態に係るパレタイズ装置による段ボー
ル箱の載置を示す平面図である。

【図５】従来のパレタイズ装置を模式的に示す斜視図で
ある。

【符号の説明】

１２…段ボール箱（積載物） １６…パレタイズ装置 １７…パレット ２０…アーム ２６…テーブル

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】パレットを載置するテーブルと、所定位置
   まで搬送された積載物をテーブル上に載置されたパレッ
   ト上に移送して載置させる移送手段とを有し、該テーブ
   ルは略水平な面内で所定角度ごとに回転可能となされて
   いることを特徴とするパレタイズ装置。
2. 【請求項２】上記移送手段は略水平方向に延びるアーム
   と、アームの一端側が設けられる支持柱と、アームの他
   端側に上記積載物を保持する保持部とを有し、アームは
   支持柱に沿って移動可能となされるとともに、保持部が
   上記テーブル上方の定位置に上記積載物を移送するよう
   に略水平な面内で回動可能とされていることを特徴とす
   る請求項１に記載のパレタイズ装置。