JPH11198841A - 車両の自動操舵装置 - Google Patents

車両の自動操舵装置

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JPH11198841A
JPH11198841A JP10005516A JP551698A JPH11198841A JP H11198841 A JPH11198841 A JP H11198841A JP 10005516 A JP10005516 A JP 10005516A JP 551698 A JP551698 A JP 551698A JP H11198841 A JPH11198841 A JP H11198841A
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moving
actuator
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Yasuo Shimizu
康夫 清水
Ryuichi Tsunoda
竜一 角田
Katsuhiro Sakai
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車両の移動方向が判別不能になったときに、
自動操舵装置により車両が予期せぬ方向に移動するのを
確実に防止する。 【解決手段】 車両の移動軌跡を、車両の移動方向を含
む移動距離Xに対する車輪の転舵角θの関係として記憶
しておき、スタート位置から折り返し位置までは車
両を前進走行させながらアクチュエータを作動させて自
動操舵制御を行うとともに、折り返し位置から目標位
置までは車両を後進走行させながらアクチュエータを
作動させて自動操舵を行う。車両の移動距離Xは車輪の
回転に応じて出力されるパルス信号の数に基づいて検出
される。車両の移動方向はシフトレンジにより判別され
るが、シフトレンジが「N」レンジあるいは「P」レン
ジにあるときに車両の移動距離Xが検出された場合に
は、車両の移動方向を判別することができないために自
動操舵制御を中止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ドライバーのステ
アリング操作によらずに車両を自動的に駐車するための
車両の自動操舵装置に関する。
【0002】
【従来の技術】かかる車両の自動操舵装置は、例えば特
開平4−55168号公報により既に知られている。こ
の車両の自動操舵装置は、従来周知の電動パワーステア
リング装置のアクチュエータを利用し、予め記憶した車
両の移動距離と転舵角との関係に基づいて前記アクチュ
エータを制御することにより、バック駐車や縦列駐車を
自動で行うようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで上記従来の車
両の自動操舵装置は、車輪の回転に伴って出力されるパ
ルス信号の数から車両の移動距離を検出するものである
が、そのパルス信号は車輪の回転方向に拘わらず同じよ
うに出力されるために車両の移動方向までは検出するこ
とができない。そこで、現在確立しているシフトレンジ
が「D」レンジであれば車両は前進走行していると推定
し、また現在確立しているシフトレンジが「R」レンジ
にあれば車両は後進走行していると推定することが考え
られる。
【0004】しかしながら、シフトレンジが「N」レン
ジや「P」レンジにあっても路面の傾斜や慣性で車両が
移動する場合があり、このような場合には車両の移動方
向を推定することができなくなり、そのまま自動操舵装
置を続行すると車両が予期せぬ方向に移動する可能性が
ある。
【0005】本発明は前述の事情に鑑みてなされたもの
で、車両の移動方向が判別不能になったときに、自動操
舵装置により車両が予期せぬ方向に移動するのを確実に
防止することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載された発明は、車輪を転舵するアク
チュエータと、車両に搭載された自動変速機のシフトレ
ンジを検出するシフトレンジ検出手段と、車両の移動距
離を検出する移動距離検出手段と、目標位置までの車両
の移動軌跡を、車両の移動方向を含む移動距離に対する
車輪の転舵角の関係として記憶または演算する移動軌跡
設定手段と、移動軌跡設定手段により記憶または演算さ
れた移動軌跡および移動距離検出手段により検出された
車両の移動距離に基づいてアクチュエータの駆動を制御
するアクチュエータ制御手段とを備えた車両の自動操舵
装置において、前記シフトレンジ検出手段が走行レンジ
を検出していないときに前記移動距離検出手段が車両の
移動距離を検出した場合に、前記アクチュエータ制御手
段は前記移動軌跡および前記移動距離に基づくアクチュ
エータの駆動を中止することを特徴とする。
【0007】上記構成によれば、シフトレンジ検出手段
が走行レンジを検出していないときに車両が移動する
と、その移動方向が前進なのか後進なのかを判別するこ
とができないため、移動軌跡設定手段により設定された
移動軌跡設に基づいて自動操舵制御を的確に行うことが
できなくなるが、このような場合にアクチュエータ制御
手段がアクチュエータの駆動を中止することにより車両
が予期せぬ方向に移動するのを未然に回避することがで
きる。
【0008】前記走行レンジとは、車両を前進走行ある
いは後進走行させるレンジであり、実施例の「D」レン
ジおよび「R」レンジに相当する。また走行レンジを検
出していないときとは、シフトレンジが停止レンジ(つ
まり、「N」レンジまたは「P」レンジ)にある場合に
限定されず、シフトレンジ検出手段が故障してシフトレ
ンジが検出不能になった場合が含まれる。
【0009】また請求項2に記載された発明は、請求項
1の構成に加えて、前記シフトレンジ検出手段が走行レ
ンジを検出していないときに前記移動距離検出手段が所
定値以上の車両の移動距離を検出した場合に、前記アク
チュエータ制御手段はアクチュエータの駆動を中止する
ことを特徴とする。
【0010】上記構成によれば、シフトレンジ検出手段
が走行レンジを検出していないときの車両の移動距離が
所定値未満であれば、アクチュエータ制御手段はアクチ
ュエータの駆動を中止しないので、目標位置のずれに大
きな影響を与えない程度の僅かな車両の移動によりいち
いち自動操舵制御が中止されるのを回避して利便性を高
めることができる。
【0011】前記所定値は、車両の移動距離がその値を
越えると目標位置のずれが許容できなくなる値であり、
実施例では20cmに設定されているが適宜変更可能で
ある。
【0012】また請求項3に記載された発明は、請求項
1または2の構成に加えて、前記シフトレンジ検出手段
が走行レンジを検出している状態から走行レンジを検出
していない状態に変化したときに、前記移動距離検出手
段が継続して車両の移動距離を検出している場合に、前
記アクチュエータ制御手段は前記検出された走行レンジ
が継続して確立していると見做してアクチュエータの駆
動を制御することを特徴とする。
【0013】上記構成によれば、シフトレンジが走行レ
ンジになくても車両の移動方向を判別することが可能な
場合には、アクチュエータ制御手段によるアクチュエー
タの駆動を継続することにより、自動操舵制御が不必要
に中止されるのを回避して利便性を高めることができ
る。
【0014】また請求項4に記載された発明は、請求項
1〜3の何れかの構成に加えて、前記シフトレンジ検出
手段が走行レンジを検出していないときに前記移動距離
検出手段が車両の移動距離を検出した場合に、前記アク
チュエータ制御手段は検出された車両の移動距離を無視
し、車両が移動していないものと見做してアクチュエー
タの駆動を制御することを特徴とする。
【0015】上記構成によれば、車両が移動してもその
移動方向を判別することができないとき、車両が停止し
ていると見做して制御を行うことにより、アクチュエー
タの駆動を確実に中止して車両が予期せぬ方向に移動す
るのを未然に回避することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、添
付図面に示した本発明の実施例に基づいて説明する。
【0017】図1〜図5は本発明の一実施例を示すもの
で、図1は自動操舵装置を備えた車両の全体構成図、図
2はバック駐車/左モードの作用説明図、図3はモード
選択スイッチおよび自動駐車スタートスイッチを示す
図、図4は作用を説明するフローチャート、図5は作用
の説明図である。
【0018】図1に示すように、車両Vは一対の前輪W
f,Wfおよび一対の後輪Wr,Wrを備える。ステア
リングホイール1と操舵輪である前輪Wf,Wfとが、
ステアリングホイール1と一体に回転するステアリング
シャフト2と、ステアリングシャフト2の下端に設けた
ピニオン3と、ピニオン3に噛み合うラック4と、ラッ
ク4の両端に設けた左右のタイロッド5,5と、タイロ
ッド5,5に連結された左右のナックル6,6とによっ
て接続される。ドライバーによるステアリングホイール
1の操作をアシストすべく、あるいは後述する車庫入れ
のための自動操舵を行うべく、電気モータよりなるステ
アリングアクチュエータ7がウオームギヤ機構8を介し
てステアリングシャフト2に接続される。
【0019】操舵制御装置21は制御部22と記憶部2
3とから構成されており、制御部22は本発明のアクチ
ュエータ制御手段を構成するもので、そこにはステアリ
ングホイール1の回転角に基づいて前輪Wf,Wfの転
舵角θを検出する転舵角検出手段S1 と、ステアリング
ホイール1の操舵トルクを検出する操舵トルク検出手段
2 と、左右の前輪Wf,Wfの回転角を検出する前輪
回転角検出手段S3 ,S3 と、ブレーキペダル9の操作
量(ブレーキ操作量)を検出するブレーキ操作量検出手
段S4 と、アクセルペダル10の操作量(アクセル開
度)を検出するアクセル開度検出手段S5 と、セレクト
レバー11により選択されたシフトレンジ(「D」レン
ジ、「R」レンジ、「N」レンジ、「P」レンジ等)を
検出するシフトレンジ検出手段S6 と、車両Vの前部、
中央部および後部に設けられた合計8個の物体検出手段
7 …とからの信号が入力される。物体検出手段S7
は公知のソナー、レーダー、テレビカメラ等から構成さ
れる。尚、8個の物体検出手段S7 …と制御部22とを
接続するラインは、図面の煩雑化を防ぐために省略して
ある。
【0020】本発明の移動距離検出手段を構成する前輪
回転角検出手段S3 ,S3 は、前輪Wf,Wfが所定角
度回転する毎にパルスを出力するもので、検出されたパ
ルス数に前輪Wf,Wfの半径に応じて決定される定数
を乗算することにより車両Vの移動距離Xを算出するこ
とができる。
【0021】更に制御部22には、ドライバーにより操
作されるモード選択スイッチS8 および自動駐車スター
トスイッチS9 が接続される。図3から明らかなよう
に、モード選択スイッチS8 は、4種類の駐車モード、
即ちバック駐車/右モード、バック駐車/左モード、縦
列駐車/右モードおよび縦列駐車/左モードの何れかを
選択する際に操作されるもので、各モードに対応する4
個のスイッチボタンを備えている。自動駐車スタートス
イッチS9 は、モード選択スイッチS8 で選択した何れ
かのモードによる自動駐車を開始する際に操作される。
【0022】前記記憶部23は本発明の移動軌跡設定手
段を構成するもので、そこには前記4種類の駐車モード
のデータ、即ち車両Vの移動方向(前進または後進)を
含む車両Vの移動距離Xに対する規範転舵角θrefの
関係が、予めテーブルとして記憶されている。
【0023】而して、制御部22は前記各検出手段S1
〜S7 およびスイッチS8 ,S9 からの信号と、記憶部
23に記憶された駐車モードのデータとに基づいて、前
記ステアリングアクチュエータ7の作動と、液晶モニタ
ー、スピーカ、ランプ、チャイム、ブザー等を含む操作
段階教示装置12の作動とを制御する。
【0024】ところで、記憶部23に記憶された駐車モ
ードのデータと、車両Vの移動方向を含む車両Vの移動
距離Xとに基づいて制御部22がステアリングアクチュ
エータ7の作動を制御するとき、車両Vの移動方向を正
しく検出することができないと移動軌跡に誤差が発生し
て目標位置に車両Vを導くことができなくなる。そのた
めに、車両Vの移動方向の検出が不能になると制御部2
2は自動操舵制御を中止するようになっている。
【0025】次に、前述の構成を備えた本発明の実施例
の作用について説明する。
【0026】自動操舵制御を行わない通常時(前記自動
駐車スタートスイッチS9 がONしていないとき)に
は、操舵制御装置21は一般的なパワーステアリング制
御装置として機能する。具体的には、ドライバーが車両
Vを旋回させるべくステアリングホイール1を操作する
と、操舵トルク検出手段S2 がステアリングホイール1
に入力された操舵トルクを検出し、制御部22は前記操
舵トルクに基づいてステアリングアクチュエータ7の駆
動を制御する。その結果、ステアリングアクチュエータ
7の駆動力によって左右の前輪Wf,Wfが転舵され、
ドライバーのステアリング操作がアシストされる。
【0027】次に、バック駐車/左モード(車両Vの左
側にある駐車位置にバックしながら駐車するモード)を
例にとって、自動操舵制御の内容を説明する。
【0028】先ず、図2(A)に示すように、車両Vを
駐車しようとする車庫の近傍に移動させ、車体の左側面
を車庫入口線にできるだけ近づけた状態で、予め決めら
れた基準(例えば、ドアの内側に設けられたマークやサ
イドミラー)が車庫の中心線に一致する位置(スタート
位置)に車両Vを停止させる。そして、モード選択ス
イッチS8 を操作してバック駐車/左モードを選択する
とともに自動駐車スタートスイッチS9 をONすると、
自動操舵制御が開始される。自動操舵制御が行われてい
る間、操作段階教示装置12には自車の現在位置、周囲
の障害物、駐車位置、スタート位置から駐車位置までの
自車の予想移動軌跡、前進から後進に切り換える折り返
し位置等が表示され、併せてスピーカからの音声でドラ
イバーに前記折り返し位置におけるセレクトレバー1
1の操作等の各種の指示や警報が行われる。
【0029】自動操舵制御により、ドライバーがブレー
キペダル9を緩めて車両Vをクリープ走行させるだけ
で、あるいはアクセルペダル10を僅かに踏んで車両V
を走行させるだけで、ステアリングホイール1を操作し
なくても、モード選択スイッチS8 により選択されたバ
ック駐車/左モードのデータに基づいて前輪Wf,Wf
が自動操舵される。即ち、スタート位置から折り返し
位置まで車両Vが前進する間は前輪Wf,Wfは右に
自動操舵され、折り返し位置から目標位置まで車両
Vが後進する間は前輪Wf,Wfは左に自動操舵され
る。
【0030】図2(B)から明らかなように、自動操舵
が行われている間、制御部22は記憶部23から読み出
したバック駐車/左モードのデータに、前輪回転角検出
手段S3 ,S3 の出力に基づいて算出した車両Vの移動
距離Xを適用して規範転舵角θrefを検索する。そし
て前記規範転舵角θrefと転舵角検出手段S1 から入
力された転舵角θとに基づいて偏差E(=θref−
θ)を算出し、その偏差Eが0になるようにステアリン
グアクチュエータ7の作動を制御する。このとき、規範
転舵角θrefのデータは車両Vの移動距離8に対応し
て設定されているため、自動操舵制御中の車速に多少の
変動があっても、前記移動距離Xが正しく検出されてい
る限り車両Vは常に前記移動軌跡上を移動することにな
る。
【0031】但し、車両Vが前記移動軌跡上を正しく移
動するには、スタート位置から折り返し位置までは
車両Vが前進走行し、折り返し位置から目標位置ま
では車両Vが後進走行する必要がある。前輪回転角検出
手段S3 ,S3 が出力するパルス信号は車両Vが前進走
行しているか後進走行しているかに拘わらず出力され、
検出された移動距離Xも前進方向の移動距離Xである
か、後進方向の移動距離Xであるかの判断を行うことが
できないため、シフトレンジ検出手段S6 により検出さ
れたシフトレンジにより車両Vの移動方向を確認してい
る。即ち、スタート位置から折り返し位置までの間
に検出されたシフトレンジが「D」レンジであれば車両
Vが正しく前進走行していると確認し、折り返し位置
から目標位置までの間に検出されたシフトレンジが
「R」レンジであれば車両Vが正しく後進走行している
と確認することができる。
【0032】上述した自動操舵制御は、ドライバーがモ
ード選択スイッチS8 をOFFした場合に解除される
が、それ以外にもドライバーがステアリングホイール1
を操作した場合、何れかの物体検出手段S7 が障害物を
検出した場合、車速が所定値を越えた場合、あるいはシ
フトレンジが「N」レンジや「P」レンジにあるにも拘
わらず車両Vが慣性や路面の傾斜により移動して、その
移動方向が判別できなくなった場合に解除され、通常の
パワーステアリング制御に復帰する。
【0033】次に、車両Vの移動方向が判別できなくな
って自動操舵制御が中止される場合の作用を、図4のフ
ローチャートを参照して説明する。
【0034】先ず、ステップS1で前輪回転角検出手段
3 ,S3 がパルス信号を出力して車両Vの移動が検出
された場合は、ステップS2に移行する。ステップS2
でシフトレンジ検出手段S6 により検出されたシフトレ
ンジが走行レンジ(「D」レンジあるいは「R」レン
ジ)にあれば、車両Vの移動方向は判別可能であると判
断してステップS3に移行する。ステップS3でシフト
レンジが「D」レンジであれば、ステップS4で車両V
は前進走行していると判定し、ステップS5でバック駐
車/左モードのデータに基づいてスタート位置および
折り返し位置間の前輪Wf,Wfの自動操舵が実行さ
れる。またステップS3の答えがNOでシフトレンジが
「R」レンジであれば、ステップS6で車両Vは後進走
行していると判定し、ステップS5でバック駐車/左モ
ードのデータに基づいて折り返し位置および目標位置
間の前輪Wf,Wfの自動操舵が実行される。
【0035】尚、ステップS1で前輪回転角検出手段S
3 ,S3 がパルス信号を出力しておらず、従って車両V
の移動が検出されないときには、ステップS7で現在の
転舵角θを保持する指令が出力され、ステップS5で車
両Vの前輪Wf,Wfの転舵角θがそのまま保持され
る。
【0036】一方、前記ステップS2でシフトレンジ検
出手段S6 により検出されたシフトレンジが停止レンジ
(「N」レンジあるいは「P」レンジ)にあれば、車両
Vの移動方向は判別不能であると判断してステップS8
に移行するが、シフトレンジが停止レンジにあっても、
後述する所定の条件が成立した場合には車両Vの移動方
向が推定可能であるとして自動操舵の実行を許容し、そ
れ以外の場合には車両Vの移動方向が判別不能であると
して自動操舵の実行を中止する。
【0037】即ち、ステップS8でシフトレンジが停止
レンジにあるにも拘わらず車両Vが移動した場合に、そ
の移動距離の合計が所定値(例えば、20cm)以上で
あるか否かの判断がなされ、移動距離の合計が前記所定
値に達していなければ移動方向の推定を行うためにステ
ップS9に移行する。
【0038】ステップS9において以前にシフトレンジ
が走行レンジにあれば、即ち、走行レンジが選択されて
いる状態から停止レンジが選択されている状態にかけて
連続的に前輪回転角検出手段S3 ,S3 からのパルス信
号が検出される場合にはステップS10に移行する。そ
してステップS10で以前のシフトレンジが「D」レン
ジであればステップS11で車両Vは前進走行中である
と推定され、またステップS10で以前のシフトレンジ
が「R」レンジであればステップS12で車両Vは後進
走行中であると推定されてステップS5で自動操舵が実
行される。
【0039】このような場合を具体的に説明すると、例
えば図2に示すバック駐車/左モードによる自動操舵制
御を行いながらスタート位置から折り返し位置まで
前進走行する間に、折り返し位置に到達する手前でシ
フトレンジを「D」レンジから「N」レンジに切り換え
てしまい、車両Vが惰性で折り返し位置に向かって前
進走行する場合、本来ならばシフトレンジを「D」レン
ジから「N」レンジに切り換えた瞬間に車両Vの移動方
向が判別不能になって自動操舵制御が中止されるとこ
ろ、シフトレンジが「N」レンジに切り換えられる以前
のシフトレンジが「D」レンジであったことに基づき、
現在のシフトレンジが「N」レンジであっても車両Vは
引き続き前進走行しているものと見做され、自動操舵制
御は中止されることなく継続される。このように、シフ
トレンジが停止レンジにあっても、車両Vの移動方向を
把握することが可能な場合には自動操舵制御を継続する
ことにより、自動操舵制御が不必要に中止されるのを回
避して利便性を高めることができる。
【0040】さて、ステップS9において以前にシフト
レンジが走行レンジにない場合、即ち、車両Vの停止状
態から移動状態に亘って継続的に停止レンジが選択され
ている場合にはステップS13に移行する。ステップS
13では、車両Vの移動方向を推定することが不可能な
ため、現在の前輪Wf,Wfの転舵角θを保持するよう
に指示がなされ、ステップS5で転舵角θを保持するよ
うに自動操舵が実行される。即ち、車両Vの移動方向が
分からない状態で検出された移動距離は無視され、移動
距離が検出されなかったものとして自動操舵が行われ
る。
【0041】このような場合を具体的に説明すると、例
えば図2に示すバック駐車/左モードにおける折り返し
位置において一旦車両Vが停止して前輪回転角検出手
段S 3 ,S3 からのパルス信号が途絶えた後、シフトレ
ンジを「D」レンジから「N」レンジに切り換えたとき
に路面が下り坂であると、ブレーキを緩めたときに車両
Vが前進方向に移動してしまう場合が考えられる。この
ような場合、前輪回転角検出手段S3 ,S3 からパルス
信号が出力されても、シフトレンジが「N」レンジにあ
るために車両Vが前進走行したのか後進走行したのか判
別することができない。従って、実際には折り返し位置
で「N」レンジにて距離X1 だけ前進してから「R」
レンジにシフトチェンジして後進を開始したとしても、
最初から後進しているものとして折り返し位置および
目標位置間の自動操舵制御を開始すると、図5(A)
に示すように、前進時にも自動操舵が行われて車両Vの
移動軌跡が図5(B)に破線で示すようになってしま
い、目標位置から大きく位置ずれする可能性がある。
【0042】しかしながら、本実施例によれば、車両V
の移動方向が把握できない場合に、車両Vが停止してい
るものと見做して現在の前輪Wf,Wfの転舵角θを保
持するので、図5(A)に太い実線で示すように、前進
時には自動操舵が行われず、「R」レンジになって車両
Vが後進を開始してから自動操舵が行われるため、図5
(B)に太い実線で示すように、目標位置からの位置
ずれを最小限に止めて前記問題を改善することができ
る。
【0043】尚、ステップS8で停止レンジでの移動距
離の合計が前記所定値以上になると、ステップS14で
自動操舵制御が中止されるので、前述したように目標位
置から大きく位置ずれするのを防止することができ
る。
【0044】また、停止レンジにおける車両Vの移動距
離が前記所定値未満のときには自動操舵制御の実行を禁
止しないので、目標位置での最終的なずれに大きな影
響を与えない場合に、いちいち自動操舵制御が中止され
るのを回避して利便性を高めることができる。尚、停止
レンジにおける車両Vの移動距離は、1回の自動操舵制
御を行う間に亘って加算され、その加算値が前記所定値
以上になると自動操舵制御が中止される。例えば、スタ
ート位置において「P」レンジで車両Vが10cm移
動し、続く折り返し位置において「N」レンジで車両
Vが10cm移動したような場合、トータルの移動距離
が20cmに達するために自動操舵制御が中止される。
これにより、自動操舵制御によって意図せぬ場所に車両
Vが移動するのを確実に防止することができる。
【0045】以上、本発明の実施例を詳述したが、本発
明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行う
ことが可能である。
【0046】例えば、実施例では目標位置までの車両V
の移動軌跡が予め記憶部23に記憶されているが、車両
Vの現在位置および目標位置から前記移動軌跡を演算す
ることも可能である。また図4のフローチャートのステ
ップS2で走行レンジが検出されない場合とは、停止レ
ンジが検出されている場合だけでなく、シフトレンジ検
出手段S6 が故障してシフトレンジが検出不能になった
場合が含まれる。
【0047】
【発明の効果】以上のように請求項1に記載された発明
によれば、シフトレンジ検出手段が走行レンジを検出し
ていないときに車両が移動すると、その移動方向が前進
なのか後進なのかを判別することができないため、移動
軌跡設定手段により設定された移動軌跡設に基づいて自
動操舵制御を的確に行うことができなくなるが、このよ
うな場合にアクチュエータ制御手段がアクチュエータの
駆動を中止することにより車両が予期せぬ方向に移動す
るのを未然に回避することができる。
【0048】また請求項2に記載された発明によれば、
シフトレンジ検出手段が走行レンジを検出していないと
きの車両の移動距離が所定値未満であれば、アクチュエ
ータ制御手段はアクチュエータの駆動を中止しないの
で、目標位置のずれに大きな影響を与えない程度の僅か
な車両の移動によりいちいち自動操舵制御が中止される
のを回避して利便性を高めることができる。
【0049】また請求項3に記載された発明によれば、
シフトレンジが走行レンジになくても車両の移動方向を
判別することが可能な場合には、アクチュエータ制御手
段によるアクチュエータの駆動を継続することにより、
自動操舵制御が不必要に中止されるのを回避して利便性
を高めることができる。
【0050】また請求項4に記載された発明によれば、
車両が移動してもその移動方向を判別することができな
いとき、車両が停止していると見做して制御を行うこと
により、アクチュエータの駆動を確実に中止して車両が
予期せぬ方向に移動するのを未然に回避することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】自動操舵装置を備えた車両の全体構成図
【図2】バック駐車/左モードの作用説明図
【図3】モード選択スイッチおよび自動駐車スタートス
イッチを示す図
【図4】作用を説明するフローチャート
【図5】作用の説明図
【符号の説明】
7 ステアリングアクチュエータ(アクチュエ
ータ) 22 制御部(アクチュエータ制御手段) 23 記憶部(移動軌跡設定手段) S3 前輪回転角検出手段(移動距離検出手段) S6 シフトレンジ検出手段 V 車両 Wf 前輪(車輪) X 移動距離 θ 転舵角

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車輪(Wf)を転舵するアクチュエータ
    (7)と、 車両(V)に搭載された自動変速機のシフトレンジを検
    出するシフトレンジ検出手段(S6 )と、 車両(V)の移動距離(X)を検出する移動距離検出手
    段(S3 )と、 目標位置までの車両(V)の移動軌跡を、車両(V)の
    移動方向を含む移動距離(X)に対する車輪(Wf)の
    転舵角(θ)の関係として記憶または演算する移動軌跡
    設定手段(23)と、 移動軌跡設定手段(23)により記憶または演算された
    移動軌跡および移動距離検出手段(S3 )により検出さ
    れた車両(V)の移動距離(X)に基づいてアクチュエ
    ータ(7)の駆動を制御するアクチュエータ制御手段
    (22)と、を備えた車両の自動操舵装置において、 前記シフトレンジ検出手段(S6 )が走行レンジを検出
    していないときに前記移動距離検出手段(S3 )が車両
    (V)の移動距離(X)を検出した場合に、前記アクチ
    ュエータ制御手段(22)は前記移動軌跡および前記移
    動距離(X)に基づくアクチュエータ(7)の駆動を中
    止することを特徴とする車両の自動操舵装置。
  2. 【請求項2】 前記シフトレンジ検出手段(S6 )が走
    行レンジを検出していないときに前記移動距離検出手段
    (S3 )が所定値以上の車両(V)の移動距離(X)を
    検出した場合に、前記アクチュエータ制御手段(22)
    はアクチュエータ(7)の駆動を中止することを特徴と
    する、請求項1に記載の車両の自動操舵装置。
  3. 【請求項3】 前記シフトレンジ検出手段(S6 )が走
    行レンジを検出している状態から走行レンジを検出して
    いない状態に変化したときに、前記移動距離検出手段
    (S3 )が継続して車両(V)の移動距離(X)を検出
    している場合に、前記アクチュエータ制御手段(22)
    は前記検出された走行レンジが継続して確立していると
    見做してアクチュエータ(7)の駆動を制御することを
    特徴とする、請求項1または2に記載の車両の自動操舵
    装置。
  4. 【請求項4】 前記シフトレンジ検出手段(S6 )が走
    行レンジを検出していないときに前記移動距離検出手段
    (S3 )が車両(V)の移動距離(X)を検出した場合
    に、前記アクチュエータ制御手段(22)は検出された
    車両(V)の移動距離(X)を無視し、車両(V)が移
    動していないものと見做してアクチュエータ(7)の駆
    動を制御することを特徴とする、請求項1〜3の何れか
    に記載の車両の自動操舵装置。
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