JPH11198418A - カラー画像形成方法およびカラー画像形成装置 - Google Patents

カラー画像形成方法およびカラー画像形成装置

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JPH11198418A
JPH11198418A JP10004447A JP444798A JPH11198418A JP H11198418 A JPH11198418 A JP H11198418A JP 10004447 A JP10004447 A JP 10004447A JP 444798 A JP444798 A JP 444798A JP H11198418 A JPH11198418 A JP H11198418A
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JP
Japan
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color
ink
color material
liquid
carrier
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JP10004447A
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English (en)
Inventor
Yoshiro Yamaguchi
善郎 山口
Satoshi Usui
聡 臼井
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 画素単位形成の駆動高速化を図り、液滴の形
成を簡略化したカラー画像形成装置を提供する。 【解決手段】 液滴吐出装置1の上方には搬送材供給路
4に搬送材5が保持され、搬送材吐出ノズル2により透
明液体の搬送材の液滴5aが吐出される。吐出経路の内
壁には、それぞれの色のインクを供給する色材供給装置
3a,3bの先端が位置されている。所定の色材供給装
置が、印字データによって駆動され、濃度に応じた量の
インク6a,6bをメニスカス形状に供給する。吐出さ
れた搬送材は、液架橋力によって、インクと合体して、
インクを色材供給装置から分離し、同一の液滴となって
移動する。移動後、記録紙8に付着するがその衝撃力に
よって、搬送材とインクは均一に混合される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェット方
式を用いたカラー画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、カラー画像形成のための方式とし
て、銀塩写真方式、電子写真方式、インクジェット記録
方式などが挙げられる。
【0003】銀塩写真方式では、印画紙が用いられる
が、所定の用紙に銀塩写真方式を適用しようとすると、
その用紙上にあらかじめ写真乳剤を塗布するなど、特殊
な用紙となってしまうため、本来紙の利点である安価で
簡易であるという利点を損ねるという問題がある。層状
に設置された単色の発色組織を刺激して発色させる方式
も知られているが、この方式も特殊な用紙を用いなけれ
ばならないという問題がある。
【0004】電子写真方式では、フルカラーの画像情報
を扱うためには、YMC(Y:イエロー、M:マゼン
タ、Y:イエロー)あるいはYMCK(K:ブラック)
などに色分解された情報を画素ごとに分解し、単色の色
材を記録媒体上の所定の位置に移動させ、次の単色の色
材を移動させ、これを繰り返すことによって記録媒体上
で色材を重ねるという手段がとられている。すなわち、
色分解された情報を格別に記録する単色の色材移動手段
を複数備えることが必要である。
【0005】これらの方式以外にも、記録媒体上に併置
した複数の色材テープ等を用いるものもあるが、記録媒
体上で色を重ねる方法を用いる場合、記録媒体上におい
て正確な位置を合わせるための制御が、単色の位置合わ
せの制御に加えて必要になる。記録媒体上に不正確に複
数の色材を移動させた場合、色ずれとしての問題が発生
することになる。
【0006】また、本出願人は、特願平9−22240
7号において、フィルム状のシートにマイクロカプセル
を封入し、複数の色に対して選択的に破壊させてフルカ
ラー画像を形成する方法を提案した。しかし、この発明
では、固有周波数でカプセルを破壊する必要があり、カ
プセルに用いる材料の選択を含め、カプセルの製造を行
なう上での問題があった。
【0007】一方、インクジェット方式を用いた画像形
成装置は、記録媒体へインク滴を直接移動させる方法で
あり、簡易な構造で製造も容易であり、画素単位でカラ
ー印字が行なえることから、画像情報の電子化に伴いそ
の優位性が増している。インクジェット方式において
も、複数回の印字によって色を重ねる方式が従来用いら
れているが、色ずれの問題がある。
【0008】そこで、インクジェット記録方式を用いて
あらかじめ所望の色を作った後に、フルカラー画像を得
る方法が、透明溶媒を用いたフルカラー画像形成装置と
して、特開平5−201024号公報に開示されてい
る。この公報に記載された技術の特徴は、1つの吐出機
構で濃度階調を再現できるもので、透明溶媒、混合室、
混色防止のための弁を構成し、駆動はピエゾ素子、イン
クの移動は電気浸透を用いているものである。カラー化
には、混合室にそれぞれ色の異なる4つのインク供給装
置を配置し、4つそれぞれに独立の駆動装置を設けて時
分割によりインクを供給させる、あるいは、4つの異な
る共振周波数をもつ駆動装置を設けて周波数により独立
なインク供給の駆動を起こさせるものである。
【0009】このように、あらかじめ色を調整した後、
所望の色となった色材を移動する方法は、色ずれの問題
が解消できる。インクジェット方式において、あらかじ
め色の調整を行なった後で色材を移動する方法として、
インク飛翔中、もしくは、記録媒体への着弾直後に、液
滴の合体を行なう方法も提案されている。
【0010】インクジェット記録方式を用いて、複数の
液滴の合体を行なうものについては、カラー画像の記録
ではないが、特開昭63−53052号公報に記載があ
る。この公報では、複数のインク液滴を用紙上で重ねる
ことによりドットの大きさを変化させて階調を得る方法
を開示している。
【0011】特開平7−132620号公報では、上記
公報と同様に、複数のインク液滴を用紙上で重ねるもの
であるが、カラー化を含め、混合インク量の総量を制御
することによって、にじみを防止することが開示されて
いる。
【0012】インクジェット記録方式を用いた画像形成
装置で、インク液滴の飛翔中にインク滴を合体させる方
法も提案されている。単色では、特開昭57−1606
54公報に開示されており、合体によって液滴径を任意
に変化させることを提案している。同様に、特開平6−
71902号公報では、2つのノズルを用いてインクと
透明溶媒を飛翔中に合体させている。これら単色のもの
は、いずれも濃度階調を実現する方法を提案したもので
ある。
【0013】さらに、カラー化においては、特開平9−
141901号公報で、インク滴を空中で衝突混合する
方式を提案している。この方式では、YMCの各インク
ヘッドからインク滴量とタイミングを制御して空中で各
インクヘッドからのインク滴を合体させて所定の色を形
成してから、合体したインク滴を記録媒体上に付加する
方式である。
【0014】しかしながら、複数の液滴を飛翔後に空中
で合体させるためには、インク滴の吐出方向の制御を精
密に行なう必要がある。単色のインクでの合体について
は、同一ノズルを用いているためノズル形状により吐出
方向がずれることがないため比較的容易に行なうことが
できる。しかし、フルカラーの画像形成を行なう場合、
最低でも3種類の独立したインク吐出機構が必要であ
り、合体したインク滴を作成するためには、それぞれが
相互に正確な精度での吐出を行なう必要がある。そのた
め、特開平9−141901号公報では、高速で飛翔す
るインク滴同士を衝突させるため、非常に高精度な時間
制御と吐出応答性が必要となり非常に高価なシステムと
なってしまう。
【0015】さらに、液滴単位のフルカラー再現を行な
うためには、色材の定量化と、不要な色材を吐出、漏出
させないこと、あるいは、不要な色材を除去することが
必要である。なぜならば、色材量の調整のみならず、吐
出しきれずに液滴が残ると、即座に色濁りという問題が
発生する。そのため、上記した特開平5−201024
号公報では、弁による機械的な仕切りを設けることによ
り課題を解決している。
【0016】しかし、画像形成装置に用いる場合、特に
インクジェットによる画像形成では、高速化が課題とな
っている。弁を用いた場合、流路をふさぐために流路分
の大きさの駆動距離が必要になるから、高速化の達成が
困難である。圧電素子を用いた場合でも、kHzのオー
ダーでは、1μm程度の変位しか得られないため、弁と
して用いることは不可能である。
【0017】また、電気浸透によるインクの移動につい
ても、同様に高速化には大きな妨げになる。さらに、透
明溶媒の移動、混合室でのインク、溶媒の移動、インク
の移動とそれぞれに異なる駆動源が存在しかつそれぞれ
が連結するような複雑な装置となっている。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した事
情に鑑みてなされたもので、液滴単位でカラー画像を形
成する画像形成装置において、カラーの画像形成を行な
うインクジェットプリンタの課題である高速化に対し
て、画素単位形成の駆動高速化を図り、液滴の形成を簡
略化したカラー画像形成装置を提供することを目的とす
るものである。さらに、本発明は、色材の定量化時に、
不要な色材を吐出、漏出させないこと、あるいは不要な
色材を除去することを行なうことによって、画質の信頼
性を向上させることも目的とするものである。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明は、カラー画像形
成方法において、複数の色材供給口に供給される色材
を、画像データに応じて前記色材供給口先端に臨出さ
せ、搬送体としての透明な液体を吐出させて前記色材供
給口先端に臨出させた色材を前記搬送体に接触させて合
体混合させて、合体した液体を記録媒体上に付加するこ
とを特徴とするものである。
【0020】また、本発明は、カラー画像形成装置にお
いて、搬送体としての透明な液体を搬送体吐出口から吐
出させる駆動部を有する搬送体吐出装置と、該搬送体吐
出口とは空間的に離間した位置に色材供給口を有する複
数の色材供給装置を有し、前記色材供給口は、吐出され
た前記搬送体の移動径路内に配置され、移動する前記搬
送体に色材を接触させて合体させることにより所定の色
を形成するものであり、搬送体と色材とが合体した液滴
を記録媒体上に付加することを特徴とするものである。
【0021】
【発明の実施の形態】図1は、本発明のカラー画像形成
装置の液滴吐出装置の実施の形態の一例の概略を示す構
成図である。図中、1は液滴吐出装置、2は搬送材吐出
ノズル、3a,3bは色材供給装置、4は搬送材供給
路、5は搬送材、5aは吐出された搬送材、6a,6b
はインク、7は記録滴、8は記録紙、9a,9bは撥液
処理プレートである。
【0022】液滴吐出装置1の上方には搬送材5を保持
している搬送材供給路4およびその出口には搬送材吐出
ノズル2が具備されている。搬送材吐出ノズル2は、搬
送材5aの吐出量、方向を規定するものである。図面で
は搬送材吐出ノズル2の向きを下方に向くように図示し
たが、搬送材吐出ノズル2の向きは、横方向や上方など
任意の方向でよい。搬送材5は、インク6a,6bの搬
送体となるものであり、透明液体、例えば蒸留水のよう
に、着色されていないものがよく、適宜の溶剤を用いる
ことができる。また、必ずしも透明である必要はなく、
色材の色に影響を与えないものを用いることができる。
さらに、色材と反応して発色して液滴を形成できるもの
でもよい。
【0023】搬送材5は、搬送材吐出ノズル2により公
知のインクジェット方式による液滴の吐出方法によって
吐出される。吐出方法は、電気信号に応じて、応力に変
換する方法、熱に変換する方法、放電エネルギーに変換
する方法など、搬送材5を液滴として吐出させることが
できる適宜の方法を採用することができる。
【0024】吐出された搬送材5aの空間内の吐出経路
中に、複数の色材供給装置3a,3bが設けられてい
る。色材供給装置3a,3bの内部には、それぞれ異な
る色材が溶媒中に拡散されたインク6a,6bが保持さ
れており、それぞれの色材供給装置内のインクは、一例
では、色材供給装置が4つである場合、YMCKの4種
類である。なお、図1は、断面図のため2種類のインク
6a,6bを供給する色材供給装置3a,3bのみを図
示したが、この例では、全体では4つの色材供給装置を
有している。この実施の形態では、インクの封入されて
いる管には駆動電圧に応じて変位量を変更可能なピエゾ
素子が具備されており、変位にしたがって染み出すイン
クの量を変更することができる。
【0025】なお、インクの色は、YMCKの4種類に
限られるものではなく、一般的には、YMCの場合には
3種類、あるいは、同一の色において異なる濃度のもの
を複数用いる、など、複数種類のインクを用いることが
できる。ノズルの数は、色材の種類に応じた数が設けら
れる。また、色材の種類はYMC等に限られるものでは
なく、他の色の色材を用いてもよい。
【0026】吐出された搬送材5aは、色材供給装置3
a,3bからメニスカス状に突出したインク6a,6b
に接触してこれをを合体させ、記録滴7となって、記録
紙8に付着する。搬送材5aに合体されるインクの量を
印字データに基づいて制御することによって、カラー画
像が形成できる。
【0027】上述した実施の形態の動作について説明す
る。図5に制御部の一例を示す。図中、11は制御装
置、12,13は駆動ドライバ、14は搬送材吐出部、
15はインク供給部である。制御装置11は、搬送材吐
出部14の駆動ドライバ12を駆動させる。駆動方法
は、印字データ信号に応じたオンデマンドの方法、ある
いは、クロックなどの均一間隔の駆動方法のいずれによ
ってもよい。駆動ドライバ12によって駆動された搬送
材は液滴となって図1のノズル2より吐出され、その移
動経路上にある色材供給装置6a,6bから供給された
インクと接触する。インクの供給動作は、制御装置11
によってインク供給のための駆動ドライバ13を駆動
し、インク供給部15を駆動する。駆動信号は、画像デ
ータにおけるその色材の色に対応する階調レベルに応じ
たもので、この駆動信号に応じてインクの供給量が変化
する。色材量の制御が、透明液体接触ごとに階調レベル
に応じて行なわれることによって、色材の定量化がはか
れ、画素単位の濃度階調を実現することができる。
【0028】図2は、色材供給装置の一実施例の断面図
である。図中、3は色材供給装置、3cはインク供給
路、3dはインク出口、3eは撥液プレート、3fはピ
エゾ素子、6はインクである。色材供給装置3のインク
6が封入されているインク供給路の一部には変位を任意
に変更可能なピエゾ素子3fが設けられている。このピ
エゾ素子3fは、高速で駆動することができるもので、
10〜100kHzのオーダーでの駆動が可能である。
また、インク出口3dの断面積ををピエゾ素子3fの駆
動面積よりも小さくすることにより、ピエゾ素子3fの
変位を小さくしても押し出すインクの量を必要量にする
ことができる。例えば、ピエゾ素子3fの変位量は1μ
程度で十分とすることができ、その変位にしたがってイ
ンク出口3dより染み出すインク6の量を変更すること
ができる。
【0029】また、インク出口3dには、撥液処理をし
た撥液プレート3eが貼付されている。撥液プレート3
eは、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、アクリル樹脂、エ
ポキシ樹脂、ウレタン樹脂などのインクや搬送体に対し
て撥液性の樹脂材料のプレート、あるいは、これらの撥
液性の樹脂材料で表面処理したプレートであればよく、
インクの剪断および剪断後のインク残りを防止すること
ができる。また、図1に示すように、同じ材質の撥液プ
レート9a,9bが混合液滴の吐出口にも貼付されてい
る。色材供給装置の色材供給口および混合液体の吐出口
撥液処理を施してあることにより、確実な液滴の合体を
行なわせ、不要な色材の残留を抑えることができる。
【0030】また、インク6の供給動作は、図5の制御
装置11によって、インク供給部15の駆動ドライバ1
3を駆動し、色材供給装置3の先端に色材が拡散された
インク6がメニスカスを持った状態でインク出口3dに
保持される。
【0031】図3は、色材供給装置の他の一実施例の断
面図である。図中、図2と同様の部分には同じ符号を付
して説明を省略する。3gは発熱素子、3hは気泡であ
る。この実施例では、気泡を用いて色材を供給する。ピ
エゾ素子3fを用いた色材供給装置3と同様、駆動電圧
に応じた発熱量の違いによって気泡3hの大きさを高速
に任意に変化させて。色材をインク出口3dからメニス
カス状に突出するよう供給することが可能である。
【0032】色材の供給には、図2,図3で説明したい
ずれの実施例の色材供給装置を用いてもよい。また、ポ
ンプ作用をもたらす他の機構を用いてもよい。なお、図
2,図3では、色材供給装置を液吐出装置とは別体とし
てノズル状に構成し、液吐出装置に内蔵させた。その先
端の撥液プレート3eが吐出された搬送体の通路の内面
に面している。液吐出装置に一体構造として色材供給装
置を設けてもよい。
【0033】図4にインクと搬送材とが接触した状態を
示す。図中、図1,図2と同様の部分には同じ符号を付
して説明を省略する。6cはメニスカス形状のインクで
ある。搬送材吐出ノズル2(図1)から吐出された搬送
材5aは、色材供給装置3から供給されたインク6cと
接触する。液滴状の搬送材5aとメニスカス状のインク
6cとは、液架橋力によって結合する。液架橋力は、表
面張力や相互の濡れ性等の物性により、合体力となるも
ので、この液架橋力によって、インク6cは、ノズル内
のインク6との剪断力をもたらし、インク6cを色材供
給装置3から分断させる。分断されたインクは、搬送材
と一体化し、同一の液滴となって移動する。移動後、記
録紙に付着するがその衝撃力によって、搬送材とインク
は均一に混合される。
【0034】搬送材の吐出とインク供給の駆動タイミン
グと駆動電圧を図6に示す。搬送材の吐出後、次の搬送
材の駆動との間で、インク供給の駆動を行なう。このと
きインク供給の駆動タイミングは、搬送材がインクとの
接触までにインク供給が完了すればよいため、搬送材の
駆動間隔内で任意に設定できる。複数の色材供給装置を
用いることにより、搬送材の液滴は、複数のインクと合
体することができる。また、インク供給の量を制御する
ことにより濃度の制御が可能である。
【0035】次に、クリーニングについて説明する。図
7は、図1の色材供給装置近傍の拡大断面図である。図
中、図1と同様の部分には同じ符号を付して説明を省略
する。6cは残留インクである。なお、撥液プレートの
図示は省略した。画像形成以外の時間に、搬送体5aを
吐出して、この不要な残留インク6cを液架橋力で抱き
込む。このとき、液滴吐出装置は画像形成部以外の位
置、例えばメンテナンスステーションに移動し、残留イ
ンク6cの捕集装置(図示せず)により回収される。汚
れが、よりひどい場合には、図8に示すように、搬送体
と合体したインクの吐出口に蓋10をすることにより透
明液体で、搬送体の径路のすべてを満たしてクリーニン
グすることも可能である。搬送体自体でクリーニングを
行なうことができるため、クリーニング液を用意する必
要もなく、クリーニングのための構成が簡単となる。
【0036】次に、本発明による液滴吐出装置による液
滴吐出実験について述べる。まず、搬送体には蒸留水を
用い、搬送体とインクとが合体した混合液滴の吐出口の
内径および搬送体のノズル径を100μmにし、インク
出口から混合液体の吐出口までの距離を300μmとし
た。さらに、色材供給装置のインク出口の内径は30μ
mで、色材供給装置内の管の径を100μmとした。な
お、搬送体には蒸留水を用いたが、記録紙への混合液体
の浸透を促すために、若干の界面活性剤を含有させても
よい。
【0037】本実験では、色材供給装置におけるインク
の駆動にピエゾ素子を用いた。インクの供給量、すなわ
ち、インクメニスカス発生量の制御は、ピエゾ素子の変
位により制御した。また、ピエゾ素子の駆動電圧と変位
量とは線形の関係を持っていることから、ピエゾ素子の
駆動電圧のピーク電圧によって色材であるインクの量を
制御できる。インクの量と駆動電圧の関係を図9、この
実験で用いたピエゾ素子の駆動電圧と変位量の関係を図
10に示す。図10に示すように、駆動電圧と変位量は
あるヒステリシスを持った曲線になるが、電圧の最高点
の制御により図9のように駆動電圧とインク供給量に線
形の関係を持たせることができた。
【0038】また、インク供給量と画像濃度の関係を図
11に示す。インク供給量の測定は、あらかじめピエゾ
素子を一定電圧で変位させておき、メニスカスの大きさ
を色材供給口の断面方向、平面方向からそれぞれ顕微鏡
を介した撮影によりその形状を測定したものである。図
11は、搬送体の吐出量を一定にしたとき、マゼンタイ
ンクの色材供給装置からの供給量を5plから40pl
まで変化させて、混合液滴吐出後に、記録紙へ着弾した
後の画像濃度との関係を示したものである。図11から
読み取れるように、インク量と画像濃度には線形な関係
が存在しインク量に応じて濃度階調が取れることが分か
った。
【0039】また、同時にマゼンタ、シアンインクの量
を変えた同様の実験を行なった結果を図12に示す。図
12には縦軸にマゼンタの濃度、横軸にシアンの濃度を
とったときに、それぞれのインクの量に応じてどのよう
な濃度になっていくかを示したものである。一方が同じ
インク量であれば他方のインクの量によらず、一定の濃
度になっていることが分かる。
【0040】すなわち、濃度に関して他のインクとの相
互依存なく独立に濃度調整ができることが分かった。本
実験では、マゼンタとシアンにより2次色の独立性を調
べたが、イエローでも実験の結果は同様であり、フルカ
ラーを実現することができることが分かった。さらに、
ブラックインクを用いれば公知である下色除去を行なう
ことによりインクの量を制限するだけでなく、文字など
に使われる黒の画像情報を安定に出力することができ
る。
【0041】次に、出力速度について調べた。駆動電圧
のタイミングチャートの一例を図13に示す。この図で
は、搬送体の駆動周期を50μsecとした。搬送体に
ついては、構成上は連続駆動でも可能である。したがっ
て、オンデマンド型でもコンティニュアス型でもよい。
コンティニュアス型では数100kHzでの駆動が可能
であり、また、オンデマンド型でも20kHzでの駆動
が可能であった。
【0042】また、色材供給においても、インク切断工
程がないため、その時間を稼ぐことができるので、10
μsecすなわち100kHzで駆動可能であり、搬送
体と色材との混合液滴を高速で記録媒体に着弾させるこ
とができた。
【0043】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、原理的な色間の位置ずれを起こさずに所定の
色の画素を形成することができ、高品位の画像形成が可
能である。また、ダイレクトマーキング方式であるた
め、インクジェット法と同様、他の方式に比べて小型化
を図ることができる。その際、搬送体と複数の色材とを
混合合体させるのに、液体の特徴である液架橋力を用い
ることにより、合体に必要な位置精度の制御を不要とす
ることができるため、制御に必要な部品点数の削減をは
かることができる。
【0044】さらに、インクの切断を色材供給装置自体
が行なうことがないため、駆動周波数を向上させること
ができる。さらに、不要な残留インクが存在した場合で
も、搬送体によるクリーニング工程を用いることにより
残留インクを除去することが可能であり、色のばらつき
の無い再現性の高い画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のカラー画像形成装置の液滴吐出装置
の実施の形態の一例の概略を示す構成図である。
【図2】 本発明に用いられる色材供給装置の一実施例
の断面図である。
【図3】 本発明に用いられる色材供給装置の他の一実
施例の断面図である。
【図4】 インクと搬送材とが接触した状態を示す説明
図である。
【図5】 制御部の一例のブロック図である。
【図6】 搬送材吐出とインク供給の駆動タイミングと
駆動電圧を示す図である。
【図7】 クリーニング方法の説明図である。
【図8】 他のクリーニング方法の説明図である。
【図9】 ピエゾ素子駆動電圧と供給インク量の関係を
示す図である。
【図10】 ピエゾ素子駆動電圧と素子変位量の関係を
示す図である。
【図11】 同一搬送体量でのインク供給量と濃度との
関係を示す図である。
【図12】 2次色のインク供給量と濃度との関係を示
す図である。
【図13】 実験における搬送体駆動電圧とインク供給
駆動電圧の時間に対する推移を示す図である。
【符号の説明】
1…液滴吐出装置、2…搬送材吐出ノズル、3,3a,
3b…色材供給装置、3c…インク供給路、3d…イン
ク出口、3e…撥液プレート、3f…ピエゾ素子、3g
…発熱素子、3h…気泡、4…搬送材供給路、5…搬送
材、5a…吐出された搬送材、6,6a,6b…イン
ク、6c…残留インク、7…記録滴、8…記録紙、9
a,9b…撥液処理プレート、10…蓋、11…制御装
置、12,13…駆動ドライバ、14…搬送材吐出部、
15…インク供給部。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の色材供給口に供給される色材を、
    画像データに応じて前記色材供給口先端に臨出させ、搬
    送体としての透明な液体を吐出させて前記色材供給口先
    端に臨出させた色材を前記搬送体に接触させて合体混合
    させて、合体した液体を記録媒体上に付加することを特
    徴とするカラー画像形成方法。
  2. 【請求項2】 画像形成時以外のときに、前記搬送体を
    吐出してクリーニングを行なうことを特徴とする請求項
    1に記載の画像形成方法。
  3. 【請求項3】 搬送体としての透明な液体を搬送体吐出
    口から吐出させる駆動部を有する搬送体吐出装置と、該
    搬送体吐出口とは空間的に離間した位置に色材供給口を
    有する複数の色材供給装置を有し、前記色材供給口は、
    吐出された前記搬送体の移動径路内に配置され、移動す
    る前記搬送体に色材を接触させて合体させることにより
    所定の色を形成するものであり、搬送体と色材とが合体
    した液滴を記録媒体上に付加することを特徴とするカラ
    ー画像形成装置。
  4. 【請求項4】 前記搬送体の吐出ごとに、前記色材の量
    を記録する画像データにおけるその色材の色に対応する
    階調レベルに応じて供給する色材量制御手段を有するこ
    とを特徴とする請求項3に記載のカラー画像形成装置。
  5. 【請求項5】 前記色材が液体のインクであることを特
    徴とする請求項3または4に記載のカラー画像形成装
    置。
  6. 【請求項6】 色材供給装置の色材供給口および混合さ
    れた液体の吐出口は撥液処理が施されていることを特徴
    とする請求項3ないし5のいずれか1項に記載のカラー
    画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012096444A (ja) * 2010-11-01 2012-05-24 Canon Inc 液体吐出ヘッドおよび液体吐出装置

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JP2012096444A (ja) * 2010-11-01 2012-05-24 Canon Inc 液体吐出ヘッドおよび液体吐出装置

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