JPH1119781A - ベリリウムのhip接合法 - Google Patents
ベリリウムのhip接合法Info
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Abstract
ト入りベリリウム接合体を得る。 【解決手段】異種材料の表面に、タイル状のBe片を、隣
接相互間で0.2 〜2.5 mmのギャップを隔てて敷きつめ、
該ギャップにセラミック粉、カーボン粉または石膏粉を
充填したのち、全体をシース材で被覆し、ついで常法に
従う条件下でHIP処理を施す。
Description
銅合金やステンレス鋼などの異種合金と効果的に接合す
ることができる、ベリリウムのHIP接合法に関するも
のである。
子反射体や大型中性子加速器向けの反射体などの用途に
用いられている。このような用途では、通常、ベリリウ
ムペブルを大型の構造部材中に充填する形で使用に供さ
れているが、その構造をシンプルにするため、ベリリウ
ム板を、SUS 304 等のステンレス鋼やアルミナ分散強化
銅(DSCu)等の銅合金さらには両者の積層体と接合した
複合材が検討されている。また、その接合方法としては
HIP接合法が注目を浴びている。
使用に際し、温度の上昇、下降を伴う場合には、ベリリ
ウムとステンレス鋼または銅合金との熱膨張率の差に起
因して接合界面ではく離が生じるおそれがあることか
ら、かかる熱膨張率の違いに由来する異種金属間の熱応
力を緩和する目的で、ベリリウム板にスリットが入れら
れる。
ト加工は、HIP処理を施した後に、機械加工や放電加
工等により実施されてきた。しかしながら、上記の方法
では、細溝の深溝加工を必要とし、しかもBeが難削材で
あることも相まって、工作上の難度が高く、また多大な
時間を必要とするところにも問題を残していた。
もので、ベリリウムをタイル状のBe片として供給し、予
め各Be片間にギャップを設けておくことによって、後工
程でのスリット加工を省略または軽減することができ
る、新しいベリリウムのHIP接合法を提案することを
目的とする。
ベリリウムと異種材料とをHIP接合するに際し、異種
材料の表面に、タイル状のベリリウム片を、隣接相互間
で 0.2〜2.5 mmのギャップを隔てて敷きつめると共に、
該ギャップにセラミック粉、カーボン粉または石膏粉を
充填し、ついで全体をシース材で被覆した後、常法に従
う条件下でHIP処理を行うことを特徴とするベリリウ
ムのHIP接合法である。
ては、ステンレス鋼や銅合金さらにはそれらの複合体が
挙げられる。
しては、アルミナ粉、ジルコニア粉、シリコンカーバイ
ト粉、シリカ粉、マグネシア粉、カルシア粉、窒化けい
素粉または窒化ボロン粉が有利に適合する。なお、カー
ボン粉を含めたこれらセラミック粉の好適粒径は 0.2μ
m 〜0.2 mm程度である。
る。さて、HIP処理後のスリット加工を省略しようと
する場合、図1(a) に示すように、ステンレス鋼や銅合
金等の異種材料1の表面にBe片2を隙間をあけて並べる
ことが考えられるが、通常の場合には、HIP時の圧力
により、同図(b) に示すように、Be片間の隙間はなくな
ってしまう。なお、図中番号3はシース材である。
に、各Be片2の間に変形防止材として、高温・高圧のH
IP処理によってもベリリウムやステンレス鋼、銅合金
等と反応せず、また強固には焼結しない、セラミック粉
やカーボン粉、石膏粉(硫酸カルシウム粉)4を充填す
るのである。かようなセラミック粉やカーボン粉、石膏
粉4を充填しておけば、たとえHIP処理を高温・高圧
条件下で施したとしても、従来のようにギャップが消失
することはなく、極めて効果的にスリット入りのベリリ
ウム接合体を得ることができる。
ック粉としては、アルミナ粉、ジルコニア粉、シリコン
カーバイト粉、シリカ粉、マグネシア粉、窒化けい素粉
または窒化ボロン粉が挙げられる。というのは、これら
の粉末はいずれも、カーボン粉と同様、高温・高圧のH
IP処理によってもベリリウムやステンレス鋼、銅合金
などと反応せず、また強固な焼結体を形成しないからで
ある。なお、これらセラミック粉やカーボン粉、石膏粉
の粒径は 0.2μm 〜0.2 mm程度とすることが好ましい。
というのは、粒径が 0.2μm に満たないとHIP時に粒
子間の凝集が起こり、HIP後にこれを除去することが
困難となり、一方 0.2mmを超えるとスリット空隙への粒
子の充填が不十分となり、HIP後に所定のギャップを
維持することが難しくなるからである。
きさを、 0.2〜2.5 mmの範囲に限定した理由は、ギャッ
プgが 0.2mmに満たないと、やはり異種金属間の熱応力
を十分に緩和することができず、一方 2.5mmを超えると
中性子反射体としての機能が低下するからである。
る処理条件は特に限定されることなく、常法( 500〜85
0 ℃、 140〜250 MPa 程度)に従って処理すれば良いけ
れども、作業能率の面からは高温・高圧条件下で行うこ
とが好ましい。具体的には 750 〜850 ℃、 180〜220
MPa 程度の条件で実施することが好ましい。
カーボンなどは、真空吸引により、また固化した場合に
は軽い振動を与えたのちに真空吸引することにより、容
易に除去することができる。なお、上記したような簡単
な処理での除去が難しい場合には、セラミック粉やカー
ボン粉などを充填するのに先立って、予めギャップ構成
面に、ボロンナイトライドやカーボン系の離型剤を塗布
しておくことが好ましい。かくして、後工程でのスリッ
ト加工の必要なしに、スリット入りベリリウム接合体が
簡便に得られるのである。
2を所定のギャップを隔てて正確に配置するには、かな
り煩雑な作業を必要とする。しかしながら、Be片の形状
とくに辺の形状を、図3に示すような形に予め加工して
おけばこのような煩雑さは解消される。すなわち、各辺
が相互に底部でのみ接触し、底部以外は隣接相互間で適
当なギャップgが形成される辺形状になるタイル状に加
工しておくのである。ここに、Be片2の厚みが、通常、
10〜100 mm程度であることを考慮すると、Be片2の接触
域としての底部厚みtは 0.5〜5.0 mm程度とするのが好
ましい。
(a), (b), (c) に示すような、四角形、三角形および平
行四辺形などが特に有利に適合するが、これだけに限定
されるものではなく、要は各Be片が相互に密接できる形
状のものであれば良い。
する場合、Be片とDSCuとの間に、純Cu、Al−Ti、Ti−Cu
およびAl−Ti−Cuなどの軟質の中間層(2μm 〜2mm程
度)を設けることが好ましい。また、必要に応じて、Be
の拡散過剰による金属間化合物の成長を抑制する目的で
TiやNi−Tiなどのバリア層(数Å〜0.2 mm)を設けても
良い。ここに、中間層の形成方法は、箔を挿入する方
法、PVDによる膜形成方法等、従来公知の方法いずれ
もが適合する。
当たり、縦:20mm、横:20mm、厚み:10mmのタイル状Be
片を用意した。なお、各Be片の底面には、予めNi−Tiの
複合膜(厚み:40μm)をPVD法により形成させておい
た。このようなBe片を、DSCuの上に 1.5mmのギャップを
隔てて縦、横それぞれ5列に並べ、ギャップ中に窒化ボ
ロンの微粉末(平均粒径:0.1 mm)を充填した後、全体
を厚み:2mmの SUS 304でシースし、温度:800 ℃、圧
力:200 MPa の条件下に2時間HIP処理した。
真空吸引によって窒化ボロンの固形物は容易に除去する
ことができた。得られたベリリウム接合体の外観を観察
したところ、初期と同様な外観が得られていた。すなわ
ち、接合前に形成しておいたスリット溝は、ほとんどそ
のままのスリット幅で残っており、スリット幅の変化は
0.1mm以下に抑えられていた。また、Be片とDSCuとの接
合強度はせん断強度で 230 MPaであり、実用上、十分に
満足できる接合強度を得ることができた。
示す形状のタイル状Be片を用意した。これらのBe片を、
CuCrZr合金板上に、Ti系合金の箔(厚み:30μm)の介挿
下に縦、横それぞれ5列づつ敷きつめた。ついで、ギャ
ップ中にアルミナの微粉末(平均粒径:0.05mm)を充填
した後、全体を厚み:3mmの SUS 304でシースし、温
度:700 ℃、圧力:150 MPa の条件下で2時間HIP処
理した。
Be面に軽い振動を与えてから真空吸引することによって
アルミナの固形物は容易に除去することができた。得ら
れたベリリウム接合体の外観を観察したところ、スリッ
ト幅の変化は 0.1mm以下であり、またBe片とCuCrZr合金
との接合状態もせん断強度:190 MPa と良好であった。
ムを異種材料に対してHIP接合するに際し、ベリリウ
ムに予め設けたスリットを消失させることなく効果的に
HIP処理を行うことができ、従来、不可避とされた後
工程でのスリット加工を省略または軽減できるので、省
工程および低コスト化の面で偉効を奏する。
た状態でHIP処理を施した場合の、HIP処理前(a)
および処理後(b) におけるBe片の配置状態の違いを比較
して示した図である。
やカーボン粉、石膏粉等を充填した状態を示した図であ
る。
示した図である。
を示した図である。
示した図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 ベリリウムと異種材料とをHIP接合す
るに際し、 異種材料の表面に、タイル状のベリリウム片を、隣接相
互間で 0.2〜2.5 mmのギャップを隔てて敷きつめると共
に、該ギャップにセラミック粉、カーボン粉または石膏
粉を充填し、ついで全体をシース材で被覆した後、常法
に従う条件下でHIP処理を行うことを特徴とするベリ
リウムのHIP接合法。 - 【請求項2】 請求項1において、異種材料が、ステン
レス鋼、銅合金またはそれらの複合体のいずれかである
ベリリウムのHIP接合法。 - 【請求項3】 請求項1または2において、セラミック
粉が、アルミナ粉、ジルコニア粉、シリコンカーバイト
粉、シリカ粉、マグネシア粉、カルシア粉、窒化けい素
粉または窒化ボロン粉であることを特徴とするベリリウ
ムのHIP接合法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17378897A JP3167962B2 (ja) | 1997-06-30 | 1997-06-30 | ベリリウムのhip接合法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17378897A JP3167962B2 (ja) | 1997-06-30 | 1997-06-30 | ベリリウムのhip接合法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1119781A true JPH1119781A (ja) | 1999-01-26 |
JP3167962B2 JP3167962B2 (ja) | 2001-05-21 |
Family
ID=15967169
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17378897A Expired - Lifetime JP3167962B2 (ja) | 1997-06-30 | 1997-06-30 | ベリリウムのhip接合法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3167962B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1702709A1 (en) * | 2005-03-17 | 2006-09-20 | Rolls-Royce plc | Assembly and method of manufacture of a component by hot isostatic pressing using tooling pieces for creating a cavity with the parts of the component |
KR100813569B1 (ko) | 2006-10-30 | 2008-03-17 | 한국원자력연구원 | 기계적 또는 화학적 처리를 거친 베릴륨과 구리 합금의접합방법 |
CN113770570A (zh) * | 2021-11-11 | 2021-12-10 | 陕西斯瑞新材料股份有限公司 | 一种铍材与不锈钢的薄壁件焊接工艺 |
-
1997
- 1997-06-30 JP JP17378897A patent/JP3167962B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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EP1702709A1 (en) * | 2005-03-17 | 2006-09-20 | Rolls-Royce plc | Assembly and method of manufacture of a component by hot isostatic pressing using tooling pieces for creating a cavity with the parts of the component |
KR100813569B1 (ko) | 2006-10-30 | 2008-03-17 | 한국원자력연구원 | 기계적 또는 화학적 처리를 거친 베릴륨과 구리 합금의접합방법 |
CN113770570A (zh) * | 2021-11-11 | 2021-12-10 | 陕西斯瑞新材料股份有限公司 | 一种铍材与不锈钢的薄壁件焊接工艺 |
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Publication number | Publication date |
---|---|
JP3167962B2 (ja) | 2001-05-21 |
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