JPH11197564A - 塗装用保護フィルム及びその製造方法 - Google Patents
塗装用保護フィルム及びその製造方法Info
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- JPH11197564A JPH11197564A JP10001396A JP139698A JPH11197564A JP H11197564 A JPH11197564 A JP H11197564A JP 10001396 A JP10001396 A JP 10001396A JP 139698 A JP139698 A JP 139698A JP H11197564 A JPH11197564 A JP H11197564A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 塗装用保護フィルムを剥がす際に、塗膜の破
損が生ぜず、糸状塗膜片が生じない塗装用保護フィルム
の提供を目的とする。 【解決手段】 長さ方向の一端部に粘着剤層を有する長
尺のフィルムと、粘着テープとからなる塗装用保護フィ
ルムであって、長尺のフィルムと粘着テープとは同一の
長さ方向に配置され、粘着テープの一端部は長尺のフィ
ルムの粘着剤層の背面上に貼付されてなり、且つ、粘着
テープの残部は長尺のフィルムの一端部から外側に突出
してなる塗装用保護フィルムとした。
損が生ぜず、糸状塗膜片が生じない塗装用保護フィルム
の提供を目的とする。 【解決手段】 長さ方向の一端部に粘着剤層を有する長
尺のフィルムと、粘着テープとからなる塗装用保護フィ
ルムであって、長尺のフィルムと粘着テープとは同一の
長さ方向に配置され、粘着テープの一端部は長尺のフィ
ルムの粘着剤層の背面上に貼付されてなり、且つ、粘着
テープの残部は長尺のフィルムの一端部から外側に突出
してなる塗装用保護フィルムとした。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は塗装用保護フィルム
及びその製造方法に関する。詳しくは、本発明は、中塗
用の塗料として弾性仕上げ剤(以下、「弾性塗料」とも
言う)を使用する塗装に特に適した塗装用保護フィルム
及びその製造方法に関する。なお、本明細書における塗
装用保護フィルムという用語は、塗装におけるマスキン
グフィルム又はマスキングシートと同義である。
及びその製造方法に関する。詳しくは、本発明は、中塗
用の塗料として弾性仕上げ剤(以下、「弾性塗料」とも
言う)を使用する塗装に特に適した塗装用保護フィルム
及びその製造方法に関する。なお、本明細書における塗
装用保護フィルムという用語は、塗装におけるマスキン
グフィルム又はマスキングシートと同義である。
【0002】
【従来の技術】例えばビルディング等の建物の外壁のモ
ルタル仕上げ面やコンクリート面には、外壁ひいては建
物自体の保護や美観のために多くの場合、下塗・中塗・
上塗の順に塗料が塗布されるところ、モルタル仕上げ面
やコンクリート面は温度変化や乾燥収縮によるひび割れ
(クラック)の発生を避けることができず、ひび割れを
放置しておくと漏水などの原因になり、ひび割れは建物
の外壁面の美観を損なうばかりか、建物自体の劣化を早
めるという問題点を引き起こす。
ルタル仕上げ面やコンクリート面には、外壁ひいては建
物自体の保護や美観のために多くの場合、下塗・中塗・
上塗の順に塗料が塗布されるところ、モルタル仕上げ面
やコンクリート面は温度変化や乾燥収縮によるひび割れ
(クラック)の発生を避けることができず、ひび割れを
放置しておくと漏水などの原因になり、ひび割れは建物
の外壁面の美観を損なうばかりか、建物自体の劣化を早
めるという問題点を引き起こす。
【0003】こうした問題点を解決するために、弾性塗
料が開発され、中塗用の塗料として多用されている。こ
の塗料からなる塗膜は、外壁のひび割れに追随してひび
割れることがないので、建物の外壁はいつまでも美しい
壁面を保つことができ、建物自体の劣化も抑制される。
建物の外壁等に例えば吹付け塗装方法により塗料を塗布
するに際しては、塗装すべきでない面(以下、「非塗装
対象面」とも言う)に塗料が付着するのを防止するため
に、すなわち非塗装対象面を塗料の付着から保護するた
めに、図7に示したタイプの塗装用保護フィルム101
が使用されている。
料が開発され、中塗用の塗料として多用されている。こ
の塗料からなる塗膜は、外壁のひび割れに追随してひび
割れることがないので、建物の外壁はいつまでも美しい
壁面を保つことができ、建物自体の劣化も抑制される。
建物の外壁等に例えば吹付け塗装方法により塗料を塗布
するに際しては、塗装すべきでない面(以下、「非塗装
対象面」とも言う)に塗料が付着するのを防止するため
に、すなわち非塗装対象面を塗料の付着から保護するた
めに、図7に示したタイプの塗装用保護フィルム101
が使用されている。
【0004】図7に示した従来の塗装用保護フィルム1
01は、一枚の長尺のフィルム102の長手方向に沿っ
た一端部に一つの粘着剤層103を有するフィルム10
1をロール状に重ね巻きしたものであって、その使用に
際しては、フィルム101を適当な長さにまで引き出し
(展開し)て所望の長さの箇所で切断したものを、建物
の外壁等に貼付して用いる。図7に示した塗装用保護フ
ィルム101の粘着剤層103は、フィルム102に貼
付された粘着テープ104の粘着剤層103に由来する
ものであって、フィルム102の一端部に粘着テープ1
04の粘着剤層103の一端部が貼付されている。符号
115は基材である。なお、一般に、塗装用保護フィル
ムの幅(フィルムの長手方向と直交する方向の長さ)は
広いので、ロールの長さを短くするために、フィルムは
図示したように折り畳まれており、使用に際してこの折
り畳みは一重のフィルムに拡げられる。
01は、一枚の長尺のフィルム102の長手方向に沿っ
た一端部に一つの粘着剤層103を有するフィルム10
1をロール状に重ね巻きしたものであって、その使用に
際しては、フィルム101を適当な長さにまで引き出し
(展開し)て所望の長さの箇所で切断したものを、建物
の外壁等に貼付して用いる。図7に示した塗装用保護フ
ィルム101の粘着剤層103は、フィルム102に貼
付された粘着テープ104の粘着剤層103に由来する
ものであって、フィルム102の一端部に粘着テープ1
04の粘着剤層103の一端部が貼付されている。符号
115は基材である。なお、一般に、塗装用保護フィル
ムの幅(フィルムの長手方向と直交する方向の長さ)は
広いので、ロールの長さを短くするために、フィルムは
図示したように折り畳まれており、使用に際してこの折
り畳みは一重のフィルムに拡げられる。
【0005】図7に示した塗装用保護フィルム101の
詳細な使用方法について、図8に示したように、先ず塗
料を塗布すべき面(以下、「塗装対象面111」とも言
う)と非塗装対象面112との境界部に、所望の長さの
塗装用保護フィルム101を貼付し(但し、塗装用保護
フィルム101の右上端部は、後記の説明の都合上、塗
装用保護フィルム101を部分的に剥がした状態を示
す)、次に吹付け塗装方法等の方法により塗装対象面1
11に下塗塗料・中塗塗料・上塗塗料の順に各塗料を塗
布し、最後に塗膜がある程度にまで乾燥した時点以降に
塗装用保護フィルム101を剥がすと、粘着テープ10
4より上部の塗装対象面111のみが塗装される。図8
で示すように、粘着テープ104の上端部に沿った線で
ある図中の破線は、塗装対象面111と非塗装対象面1
12との境界に当たる線(以下、この線を「見切り線1
13」とも言う)である。
詳細な使用方法について、図8に示したように、先ず塗
料を塗布すべき面(以下、「塗装対象面111」とも言
う)と非塗装対象面112との境界部に、所望の長さの
塗装用保護フィルム101を貼付し(但し、塗装用保護
フィルム101の右上端部は、後記の説明の都合上、塗
装用保護フィルム101を部分的に剥がした状態を示
す)、次に吹付け塗装方法等の方法により塗装対象面1
11に下塗塗料・中塗塗料・上塗塗料の順に各塗料を塗
布し、最後に塗膜がある程度にまで乾燥した時点以降に
塗装用保護フィルム101を剥がすと、粘着テープ10
4より上部の塗装対象面111のみが塗装される。図8
で示すように、粘着テープ104の上端部に沿った線で
ある図中の破線は、塗装対象面111と非塗装対象面1
12との境界に当たる線(以下、この線を「見切り線1
13」とも言う)である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、一枚のフィル
ムと一つの粘着剤層とからなる図7に示したタイプの塗
装用保護フィルム101を、例えば中塗塗料として弾性
塗料を使用する塗布に用いた場合、以下の問題が発生す
る。図8のように塗装用保護フィルム101を貼付した
後、下塗・中塗(弾性塗料)・上塗の順に各塗料を塗布
し、塗膜がある程度にまで乾燥した時点以降に塗装用保
護フィルム101を剥がすと、図9に示すように塗膜が
破れて破損塗膜片114が発生するという問題(以下、
「塗膜破損の問題」と言う)や、図10に示すように見
切り線113近傍に糸状の塗膜片116が発生して見栄
えの良い見切り線113が得られないという問題(以
下、「糸状塗膜片の問題」と言う)が起こる場合があ
る。これらの問題は、アクリルゴム等のゴム状物質を主
成分とする弾性塗料の塗膜が有する特有の性質に起因す
るものと考えられる。なお、図9においては、図を分か
り易くするために塗装用保護フィルム101の下方のフ
ィルムの記載を省略し、また、塗装用保護フィルム10
1の表面に付着した塗膜片の記載も省略した。また、図
10においても、図を分かり易くするために塗装用保護
フィルム101の下方のフィルムの記載を省略し、ま
た、塗装用保護フィルム101の粘着剤層103に付着
した塗膜片(この塗膜片は、図10に示した糸状の塗膜
片116の切れっ端である)や、塗装用保護フィルム1
01の表面に付着した塗膜片の記載を省略した。
ムと一つの粘着剤層とからなる図7に示したタイプの塗
装用保護フィルム101を、例えば中塗塗料として弾性
塗料を使用する塗布に用いた場合、以下の問題が発生す
る。図8のように塗装用保護フィルム101を貼付した
後、下塗・中塗(弾性塗料)・上塗の順に各塗料を塗布
し、塗膜がある程度にまで乾燥した時点以降に塗装用保
護フィルム101を剥がすと、図9に示すように塗膜が
破れて破損塗膜片114が発生するという問題(以下、
「塗膜破損の問題」と言う)や、図10に示すように見
切り線113近傍に糸状の塗膜片116が発生して見栄
えの良い見切り線113が得られないという問題(以
下、「糸状塗膜片の問題」と言う)が起こる場合があ
る。これらの問題は、アクリルゴム等のゴム状物質を主
成分とする弾性塗料の塗膜が有する特有の性質に起因す
るものと考えられる。なお、図9においては、図を分か
り易くするために塗装用保護フィルム101の下方のフ
ィルムの記載を省略し、また、塗装用保護フィルム10
1の表面に付着した塗膜片の記載も省略した。また、図
10においても、図を分かり易くするために塗装用保護
フィルム101の下方のフィルムの記載を省略し、ま
た、塗装用保護フィルム101の粘着剤層103に付着
した塗膜片(この塗膜片は、図10に示した糸状の塗膜
片116の切れっ端である)や、塗装用保護フィルム1
01の表面に付着した塗膜片の記載を省略した。
【0007】図7に示した塗装用保護フィルムを弾性塗
料の塗布に用いた場合に起こるかかる問題(塗膜破損の
問題、糸状塗膜片の問題)を解決するために、一般に、
塗装用保護フィルムを剥がすに先立って、塗装用保護フ
ィルムの上端部に沿ってナイフ等の切断具により塗膜に
切れ目を入れ、次いで塗装用保護フィルムを剥がすとい
う手間のかかる方法が採用されている。
料の塗布に用いた場合に起こるかかる問題(塗膜破損の
問題、糸状塗膜片の問題)を解決するために、一般に、
塗装用保護フィルムを剥がすに先立って、塗装用保護フ
ィルムの上端部に沿ってナイフ等の切断具により塗膜に
切れ目を入れ、次いで塗装用保護フィルムを剥がすとい
う手間のかかる方法が採用されている。
【0008】本発明の目的は、塗膜に切れ目を入れると
いう手間をかけないで、塗膜破損の問題や糸状塗膜片の
問題を起こさない塗装用保護フィルムを提供することで
ある。
いう手間をかけないで、塗膜破損の問題や糸状塗膜片の
問題を起こさない塗装用保護フィルムを提供することで
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は、図7に示し
たごとき従来の塗装用保護フィルムが有する上記問題を
持たない塗装用保護フィルムの開発について研究を続け
てきた。その結果、従来の塗装用保護フィルムの上に更
なる層を貼付することにより上記問題を起こさない塗装
用保護フィルムが得られることを見出し、本発明を完成
させるに至った。
たごとき従来の塗装用保護フィルムが有する上記問題を
持たない塗装用保護フィルムの開発について研究を続け
てきた。その結果、従来の塗装用保護フィルムの上に更
なる層を貼付することにより上記問題を起こさない塗装
用保護フィルムが得られることを見出し、本発明を完成
させるに至った。
【0010】すなわち、本発明の第一(以下、「第一発
明」と言う)は、長さ方向の一端部に粘着剤層を有する
長尺のフィルム(以下、「粘着剤付フィルム」とも言
う)と、粘着テープとからなる塗装用保護フィルムであ
って、粘着剤付フィルムと粘着テープとは同一の長さ方
向に配置され、粘着テープの一端部は粘着剤付フィルム
の粘着剤層の背面上に貼付されてなり、且つ、粘着テー
プの残部は粘着剤付フィルムの一端部から外側に突出し
てなる塗装用保護フィルムである。
明」と言う)は、長さ方向の一端部に粘着剤層を有する
長尺のフィルム(以下、「粘着剤付フィルム」とも言
う)と、粘着テープとからなる塗装用保護フィルムであ
って、粘着剤付フィルムと粘着テープとは同一の長さ方
向に配置され、粘着テープの一端部は粘着剤付フィルム
の粘着剤層の背面上に貼付されてなり、且つ、粘着テー
プの残部は粘着剤付フィルムの一端部から外側に突出し
てなる塗装用保護フィルムである。
【0011】また、本発明の第二(以下、「第二発明」
とも言う)は、長さ方向の一端部に粘着剤層を有する第
一の長尺のフィルム(以下、「粘着剤付第一フィルム」
とも言う)と、長さ方向の一端部に粘着剤層を有する第
二の長尺のフィルム(以下、「粘着剤付第二フィルム」
とも言う)とからなる塗装用保護フィルムであって、第
一の長尺のフィルムと第二の長尺のフィルムとは同一の
長さ方向に配置され、第二の長尺のフィルムに係る粘着
剤層の一端部は第一の長尺のフィルムの粘着剤層の背面
上に貼付されてなり、且つ、第二の長尺のフィルムに係
る粘着剤層の残部は第一の長尺のフィルムの一端部から
外側に突出してなる塗装用保護フィルムである。
とも言う)は、長さ方向の一端部に粘着剤層を有する第
一の長尺のフィルム(以下、「粘着剤付第一フィルム」
とも言う)と、長さ方向の一端部に粘着剤層を有する第
二の長尺のフィルム(以下、「粘着剤付第二フィルム」
とも言う)とからなる塗装用保護フィルムであって、第
一の長尺のフィルムと第二の長尺のフィルムとは同一の
長さ方向に配置され、第二の長尺のフィルムに係る粘着
剤層の一端部は第一の長尺のフィルムの粘着剤層の背面
上に貼付されてなり、且つ、第二の長尺のフィルムに係
る粘着剤層の残部は第一の長尺のフィルムの一端部から
外側に突出してなる塗装用保護フィルムである。
【0012】更に、本発明は、製造ラインに連続的に供
給される粘着剤付第一フィルムの粘着剤層の背面の一端
部の上に、該フィルムの上方向(真上ではない)に位置
して製造ラインに連続的に供給される粘着剤付第二フィ
ルムの粘着剤層の一端部を下記の工程により貼付するこ
とを特徴とする塗装用保護フィルムの製造方法である。 工程−1:粘着剤付第二フィルムの流れの方向を、粘着
剤付第一フィルムの真上に位置するように方向転換具に
より転換させる工程 工程−2:粘着剤付第二フィルムの流れの方向を下方向
に転換させた後、これを粘着剤付第一フィルムに貼付す
る工程 以下、本発明について詳細に説明するが、本発明を図に
基づいて説明する場合、図示したものは本発明の例に過
ぎず、本発明は図示されたものに限定されるものではな
い。また、図は本発明を分かり易く描くことに重点を置
いており、縮尺等は必ずしも実際のものを正確に反映し
たものではない。
給される粘着剤付第一フィルムの粘着剤層の背面の一端
部の上に、該フィルムの上方向(真上ではない)に位置
して製造ラインに連続的に供給される粘着剤付第二フィ
ルムの粘着剤層の一端部を下記の工程により貼付するこ
とを特徴とする塗装用保護フィルムの製造方法である。 工程−1:粘着剤付第二フィルムの流れの方向を、粘着
剤付第一フィルムの真上に位置するように方向転換具に
より転換させる工程 工程−2:粘着剤付第二フィルムの流れの方向を下方向
に転換させた後、これを粘着剤付第一フィルムに貼付す
る工程 以下、本発明について詳細に説明するが、本発明を図に
基づいて説明する場合、図示したものは本発明の例に過
ぎず、本発明は図示されたものに限定されるものではな
い。また、図は本発明を分かり易く描くことに重点を置
いており、縮尺等は必ずしも実際のものを正確に反映し
たものではない。
【0013】
【発明の実施の形態】第一発明の塗装用保護フィルムの
一例を図1に示す。この図は長尺の塗装用保護フィルム
1をロール状に重ね巻きしたものである。該塗装用保護
フィルム1は、粘着剤付フィルム2と長尺の粘着テープ
3とからなるものである。ここで、前者の粘着剤付フィ
ルム2とは、フィルム4の長さ方向の一端部(図の左側
端部)の上に、同一の長さ方向に配置された長尺の粘着
テープ5(図の下側の粘着テープ)の端部を重ね合わせ
て貼付することにより得られるものであり、後者の粘着
テープとは図の上側の粘着テープ3である。前者の粘着
剤付フィルム2と後者の粘着テープ3とは同一の長さ方
向に配置され、後者の粘着テープ3の一端部は、前者の
粘着剤付フィルム2の粘着剤層6の背面上に貼付されて
いる。ここで、重要な点(本発明の特徴)は、後者の粘
着テープ3に係る粘着剤層7の残部は、前者の粘着剤付
フィルム2の端部から外側に突出している点である。な
お、符号8・9は基材である。
一例を図1に示す。この図は長尺の塗装用保護フィルム
1をロール状に重ね巻きしたものである。該塗装用保護
フィルム1は、粘着剤付フィルム2と長尺の粘着テープ
3とからなるものである。ここで、前者の粘着剤付フィ
ルム2とは、フィルム4の長さ方向の一端部(図の左側
端部)の上に、同一の長さ方向に配置された長尺の粘着
テープ5(図の下側の粘着テープ)の端部を重ね合わせ
て貼付することにより得られるものであり、後者の粘着
テープとは図の上側の粘着テープ3である。前者の粘着
剤付フィルム2と後者の粘着テープ3とは同一の長さ方
向に配置され、後者の粘着テープ3の一端部は、前者の
粘着剤付フィルム2の粘着剤層6の背面上に貼付されて
いる。ここで、重要な点(本発明の特徴)は、後者の粘
着テープ3に係る粘着剤層7の残部は、前者の粘着剤付
フィルム2の端部から外側に突出している点である。な
お、符号8・9は基材である。
【0014】図1に示した第一発明にかかる塗装用保護
フィルム1の使用方法を、中塗塗料として弾性塗料を用
いる場合について以下に述べる。先ず、図2に示したよ
うに、図8に示した場合と同様に塗装対象面11と非塗
装対象面12との境界部に、所望の長さに切断した塗装
用保護フィルム1を貼付する(但し、塗装用保護フィル
ム1の右上端部は、後記の説明の都合上、塗装用保護フ
ィルム1を部分的に剥がした状態を示す)。ここで、図
の破線と一点鎖線との間の領域は、粘着剤付フィルム2
(図1に示した下側の粘着テープ5とフィルム4とから
なるもの)の端部から外側に突出している粘着テープ3
(図1に示した上側の粘着テープ)の残部に相当する領
域である。次に、吹付け塗装方法等の方法により塗装対
象面11に下塗塗料・弾性塗料(中塗塗料)をこの順番
に塗布した後、塗膜が生乾き状態の時点で粘着テープ3
(図1の上側の粘着テープ)のみを剥がすと、塗膜は図
3に示した状態となる。なお、図3においては、塗装用
保護フィルム1の残部(粘着テープ5とフィルム4とか
らなるもの)の表面上に付着する塗料片の記載は省略し
た。
フィルム1の使用方法を、中塗塗料として弾性塗料を用
いる場合について以下に述べる。先ず、図2に示したよ
うに、図8に示した場合と同様に塗装対象面11と非塗
装対象面12との境界部に、所望の長さに切断した塗装
用保護フィルム1を貼付する(但し、塗装用保護フィル
ム1の右上端部は、後記の説明の都合上、塗装用保護フ
ィルム1を部分的に剥がした状態を示す)。ここで、図
の破線と一点鎖線との間の領域は、粘着剤付フィルム2
(図1に示した下側の粘着テープ5とフィルム4とから
なるもの)の端部から外側に突出している粘着テープ3
(図1に示した上側の粘着テープ)の残部に相当する領
域である。次に、吹付け塗装方法等の方法により塗装対
象面11に下塗塗料・弾性塗料(中塗塗料)をこの順番
に塗布した後、塗膜が生乾き状態の時点で粘着テープ3
(図1の上側の粘着テープ)のみを剥がすと、塗膜は図
3に示した状態となる。なお、図3においては、塗装用
保護フィルム1の残部(粘着テープ5とフィルム4とか
らなるもの)の表面上に付着する塗料片の記載は省略し
た。
【0015】図3に示した塗膜の見切り線13(図2に
示した破線に相当する見切り線)近傍の状態は、図10
に示した状態と同じである。すなわち、塗装用保護フィ
ルム1の一部を構成する粘着テープ3(図1に示した上
側の粘着テープ)は、弾性塗料の塗膜が生乾き状態の時
点で剥がされたのであるから、該見切り線13近傍には
糸状の塗膜片14が発生し、従って切り線13は見栄え
の良いものではない。
示した破線に相当する見切り線)近傍の状態は、図10
に示した状態と同じである。すなわち、塗装用保護フィ
ルム1の一部を構成する粘着テープ3(図1に示した上
側の粘着テープ)は、弾性塗料の塗膜が生乾き状態の時
点で剥がされたのであるから、該見切り線13近傍には
糸状の塗膜片14が発生し、従って切り線13は見栄え
の良いものではない。
【0016】しかしながら、弾性塗料は中塗塗料であっ
て、その塗膜の上には更に上塗塗料が塗布されるのであ
るから、図3に示した見切り線13近傍の糸状塗膜片1
4は問題になるものではない。なぜなら、図3の状態に
おいて更に上塗を行い、上塗塗料の塗膜がある程度にま
で乾燥した時点以降に塗装用保護フィルム1の残部を剥
がすと、問題の糸状塗膜片14は上塗塗料の塗膜によっ
て覆い隠されてしまい、且つ、上塗塗料を塗布した部分
と非塗装対象面との境界線は見栄えの良い見切り線(図
3に示した粘着テープ5の上側端部に沿った線。この線
は図2に示した一点鎖線に相当する)となるからであ
る。
て、その塗膜の上には更に上塗塗料が塗布されるのであ
るから、図3に示した見切り線13近傍の糸状塗膜片1
4は問題になるものではない。なぜなら、図3の状態に
おいて更に上塗を行い、上塗塗料の塗膜がある程度にま
で乾燥した時点以降に塗装用保護フィルム1の残部を剥
がすと、問題の糸状塗膜片14は上塗塗料の塗膜によっ
て覆い隠されてしまい、且つ、上塗塗料を塗布した部分
と非塗装対象面との境界線は見栄えの良い見切り線(図
3に示した粘着テープ5の上側端部に沿った線。この線
は図2に示した一点鎖線に相当する)となるからであ
る。
【0017】ここで、下塗塗料と中塗塗料が塗布されて
いない領域(図2に示した破線と一点鎖線との間の領
域)に上塗塗料を塗布するという問題点が考えられる
が、後記するように、破線と一点鎖線との間の間隔は狭
いので、本発明の塗装用保護フィルムを建物の外壁等の
塗装に用いる場合において、この点は実質上問題となる
ものではない。
いない領域(図2に示した破線と一点鎖線との間の領
域)に上塗塗料を塗布するという問題点が考えられる
が、後記するように、破線と一点鎖線との間の間隔は狭
いので、本発明の塗装用保護フィルムを建物の外壁等の
塗装に用いる場合において、この点は実質上問題となる
ものではない。
【0018】次に、第二発明の塗装用保護フィルムの一
例を図4に示す。この図は長尺の塗装用保護フィルム2
1をロール状に重ね巻きしたものである。該塗装用保護
フィルム21は、粘着剤付第一フィルム22と粘着剤付
第二フィルム23とからなるものであって、粘着剤付第
二フィルム23にかかる粘着剤層24(図の上側の粘着
テープ25の粘着剤層)の一端部は、粘着剤付第一フィ
ルム22にかかる粘着剤層26の背面上(図の下側の粘
着テープ27の基材28の上面)に貼付されている。こ
こで、粘着剤付第一フィルム22は、フィルム29の長
さ方向の一端部(図の左側端部)の上に、同一の長さ方
向に配置された長尺の粘着テープ27(図の下側の粘着
テープ)の一端部を重ね合わせて貼付することにより得
られるものであり、粘着剤付第二フィルム23は、フィ
ルム30の長さ方向の一端部(図の左側端部)の上に、
同一の長さ方向に配置された長尺の粘着テープ25(図
の上側の粘着テープ)の一端部を貼付することにより得
られるものである。粘着剤付第一フィルム22と粘着剤
付第二フィルム23とは同一の長さ方向に配置され、粘
着剤付第二フィルム23にかかる粘着テープ25の一端
部は、粘着剤付第一フィルム22にかかる粘着剤層26
の背面上に貼付されてなる。ここで、重要な点(本発明
の特徴)は、粘着剤付第二フィルム23にかかる粘着剤
層24の残部は、粘着剤付第一フィルム22の端部から
外側に突出している点である。なお、図4に示した塗装
用保護フィルム21にかかる第一のフィルム22及び/
又は第二のフィルム23は、図1のフィルムのように折
り畳まれていてもよい。符号31は基材である。
例を図4に示す。この図は長尺の塗装用保護フィルム2
1をロール状に重ね巻きしたものである。該塗装用保護
フィルム21は、粘着剤付第一フィルム22と粘着剤付
第二フィルム23とからなるものであって、粘着剤付第
二フィルム23にかかる粘着剤層24(図の上側の粘着
テープ25の粘着剤層)の一端部は、粘着剤付第一フィ
ルム22にかかる粘着剤層26の背面上(図の下側の粘
着テープ27の基材28の上面)に貼付されている。こ
こで、粘着剤付第一フィルム22は、フィルム29の長
さ方向の一端部(図の左側端部)の上に、同一の長さ方
向に配置された長尺の粘着テープ27(図の下側の粘着
テープ)の一端部を重ね合わせて貼付することにより得
られるものであり、粘着剤付第二フィルム23は、フィ
ルム30の長さ方向の一端部(図の左側端部)の上に、
同一の長さ方向に配置された長尺の粘着テープ25(図
の上側の粘着テープ)の一端部を貼付することにより得
られるものである。粘着剤付第一フィルム22と粘着剤
付第二フィルム23とは同一の長さ方向に配置され、粘
着剤付第二フィルム23にかかる粘着テープ25の一端
部は、粘着剤付第一フィルム22にかかる粘着剤層26
の背面上に貼付されてなる。ここで、重要な点(本発明
の特徴)は、粘着剤付第二フィルム23にかかる粘着剤
層24の残部は、粘着剤付第一フィルム22の端部から
外側に突出している点である。なお、図4に示した塗装
用保護フィルム21にかかる第一のフィルム22及び/
又は第二のフィルム23は、図1のフィルムのように折
り畳まれていてもよい。符号31は基材である。
【0019】図4に例示した塗装用保護フィルムの使用
方法を図5に示した。この使用方法は基本的に、図2に
示した第一発明にかかる塗装用保護フィルムの使用方法
と同様である。図5においても図2の場合と同様、破線
(見切り線13)と一点鎖線との間の領域は、粘着剤層
24を有する第二の長尺のフィルム23(図4に示した
上側の粘着テープ25と第二のフィルム30とからなる
もの)が貼付された領域であって、粘着剤層26を有す
る第一の長尺のフィルム22(図4に示した下側の粘着
テープ27と第一のフィルム29とからなるもの)の上
端部から外側に突出している領域である。図5に示した
通りに塗装用保護フィルム21を貼付した後、吹付け塗
装方法等の方法により塗装対象面11に下塗塗料・弾性
塗料(中塗塗料)をこの順番に塗布する。この際、粘着
剤層24を有する第二の長尺のフィルム23の上に余分
の塗料が付着するのを避けることはできない。塗膜が生
乾き状態の時点で粘着剤層24を有する第二の長尺のフ
ィルム23のみを剥がすと、塗膜は図3に示したのと同
様の状態となり、見切り線13近傍には糸状の塗膜片1
4が存在する。この状態において更に上塗を行い、上塗
塗料から形成される塗膜がある程度にまで乾燥した時点
以降に塗装用保護フィルム21の残部(粘着剤付第一フ
ィルム22)を剥がすと、好ましくない糸状塗膜片14
は上塗塗料の塗膜によって覆い隠されると同時に、上塗
塗料を塗布した部分と非塗装対象面12との境界線(図
5に示した一点鎖線)は見栄えの良い見切り線となる。
方法を図5に示した。この使用方法は基本的に、図2に
示した第一発明にかかる塗装用保護フィルムの使用方法
と同様である。図5においても図2の場合と同様、破線
(見切り線13)と一点鎖線との間の領域は、粘着剤層
24を有する第二の長尺のフィルム23(図4に示した
上側の粘着テープ25と第二のフィルム30とからなる
もの)が貼付された領域であって、粘着剤層26を有す
る第一の長尺のフィルム22(図4に示した下側の粘着
テープ27と第一のフィルム29とからなるもの)の上
端部から外側に突出している領域である。図5に示した
通りに塗装用保護フィルム21を貼付した後、吹付け塗
装方法等の方法により塗装対象面11に下塗塗料・弾性
塗料(中塗塗料)をこの順番に塗布する。この際、粘着
剤層24を有する第二の長尺のフィルム23の上に余分
の塗料が付着するのを避けることはできない。塗膜が生
乾き状態の時点で粘着剤層24を有する第二の長尺のフ
ィルム23のみを剥がすと、塗膜は図3に示したのと同
様の状態となり、見切り線13近傍には糸状の塗膜片1
4が存在する。この状態において更に上塗を行い、上塗
塗料から形成される塗膜がある程度にまで乾燥した時点
以降に塗装用保護フィルム21の残部(粘着剤付第一フ
ィルム22)を剥がすと、好ましくない糸状塗膜片14
は上塗塗料の塗膜によって覆い隠されると同時に、上塗
塗料を塗布した部分と非塗装対象面12との境界線(図
5に示した一点鎖線)は見栄えの良い見切り線となる。
【0020】図4に例示した第二発明にかかる塗装用保
護フィルムは、図1に例示した第一発明にかかる塗装用
保護フィルムに比べて、以下の特徴を持っている。すな
わち、前者の塗装用保護フィルムを使用する場合、中塗
塗料である弾性塗料を塗布した後に先ず粘着剤付第二フ
ィルム(このものの表面上には余分の塗料が付着してい
る)を剥がすのであるから、該フィルムを剥がした時点
から上塗を行なう時点までの間、非塗装対象面は表面に
余分の塗料が付着していない綺麗な粘着剤付第一フィル
ムによって保護されている。これに対して、後者の塗装
用保護フィルムにはフィルムが一枚しかないので、上塗
を行なう時点で非塗装対象面を保護しているフィルム
は、その表面に余分の塗料が付着した汚れたフィルムで
ある。従って、例えば、中塗を行ったあと上塗を行なう
までの期間において、非塗装対象面を保護するフィルム
の汚染が美観上などの理由で問題とされるような場合に
おいては、第二発明にかかる塗装用保護フィルムが特に
適している。
護フィルムは、図1に例示した第一発明にかかる塗装用
保護フィルムに比べて、以下の特徴を持っている。すな
わち、前者の塗装用保護フィルムを使用する場合、中塗
塗料である弾性塗料を塗布した後に先ず粘着剤付第二フ
ィルム(このものの表面上には余分の塗料が付着してい
る)を剥がすのであるから、該フィルムを剥がした時点
から上塗を行なう時点までの間、非塗装対象面は表面に
余分の塗料が付着していない綺麗な粘着剤付第一フィル
ムによって保護されている。これに対して、後者の塗装
用保護フィルムにはフィルムが一枚しかないので、上塗
を行なう時点で非塗装対象面を保護しているフィルム
は、その表面に余分の塗料が付着した汚れたフィルムで
ある。従って、例えば、中塗を行ったあと上塗を行なう
までの期間において、非塗装対象面を保護するフィルム
の汚染が美観上などの理由で問題とされるような場合に
おいては、第二発明にかかる塗装用保護フィルムが特に
適している。
【0021】本発明の塗装用保護フィルムとして図1や
図4に例示した塗装用保護フィルムにおいては、粘着剤
層を有する長尺のフィルムにかかる粘着剤層は全て粘着
テープの粘着剤層に由来するものであるが、該粘着剤層
は粘着テープの粘着剤層に由来しない粘着剤層、すなわ
ちフィルムの一端部に粘着剤を直接に塗布することによ
って得られる粘着剤層であってもよい。
図4に例示した塗装用保護フィルムにおいては、粘着剤
層を有する長尺のフィルムにかかる粘着剤層は全て粘着
テープの粘着剤層に由来するものであるが、該粘着剤層
は粘着テープの粘着剤層に由来しない粘着剤層、すなわ
ちフィルムの一端部に粘着剤を直接に塗布することによ
って得られる粘着剤層であってもよい。
【0022】本発明の塗装用保護フィルムの長尺のフィ
ルムの粘着剤層にかかる粘着剤、および粘着テープにか
かる粘着剤の種類は特に制限されず、粘着テープの分野
において公知の粘着剤であってよい。粘着剤としてアク
リル系粘着剤、ビニルエーテル系粘着剤、シリコン系粘
着剤、ゴム系粘着剤等を例示し得る。粘着剤の形態も特
に制限されず、溶液型粘着剤、エマルジョン型粘着剤、
ホットメルト型粘着剤等のどの型のものでもよい。
ルムの粘着剤層にかかる粘着剤、および粘着テープにか
かる粘着剤の種類は特に制限されず、粘着テープの分野
において公知の粘着剤であってよい。粘着剤としてアク
リル系粘着剤、ビニルエーテル系粘着剤、シリコン系粘
着剤、ゴム系粘着剤等を例示し得る。粘着剤の形態も特
に制限されず、溶液型粘着剤、エマルジョン型粘着剤、
ホットメルト型粘着剤等のどの型のものでもよい。
【0023】本発明の塗装用保護フィルムの長尺のフィ
ルムにかかる粘着剤層、および粘着テープにかかる粘着
剤層の厚さは特に制限されず、長尺のフィルム及び粘着
テープの幅や厚さ並びに塗装用保護フィルムの用途等に
応じて適宜決めればよく、一般に10μm〜50μmで
ある 本発明の塗装用保護フィルムにかかる長尺のフィルムの
素材は、樹脂を初めとして紙や布であってもよい。本明
細書においては、これらの紙製や布製の薄物もフィルム
として定義する。樹脂としては、例えば溶融押出成形法
のような公知の方法でフィルム状に成形し得るものであ
ればよく、特に制限されない。かかる熱可塑性樹脂の代
表的な例としてポリオレフィン樹脂を例示することがで
き、その代表的な例として各種密度のポリエチレン樹
脂、ポリプロピレン樹脂、エチレンとプロピレンとの共
重合体樹脂、エチレン及び/又はプロピレンと他の一種
または二種以上のα−オレフィンとの共重合体樹脂など
を例示することができる。好ましいポリオレフィン樹脂
としてポリエチレン樹脂(特に高密度ポリエチレン樹
脂)を例示し得る。ここで、α−オレフィンとしてブテ
ン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、ヘプテン−1、
オクテン−1、ノネン−1、4−メチルペンテン−1、
デセン−1等を例示し得る。
ルムにかかる粘着剤層、および粘着テープにかかる粘着
剤層の厚さは特に制限されず、長尺のフィルム及び粘着
テープの幅や厚さ並びに塗装用保護フィルムの用途等に
応じて適宜決めればよく、一般に10μm〜50μmで
ある 本発明の塗装用保護フィルムにかかる長尺のフィルムの
素材は、樹脂を初めとして紙や布であってもよい。本明
細書においては、これらの紙製や布製の薄物もフィルム
として定義する。樹脂としては、例えば溶融押出成形法
のような公知の方法でフィルム状に成形し得るものであ
ればよく、特に制限されない。かかる熱可塑性樹脂の代
表的な例としてポリオレフィン樹脂を例示することがで
き、その代表的な例として各種密度のポリエチレン樹
脂、ポリプロピレン樹脂、エチレンとプロピレンとの共
重合体樹脂、エチレン及び/又はプロピレンと他の一種
または二種以上のα−オレフィンとの共重合体樹脂など
を例示することができる。好ましいポリオレフィン樹脂
としてポリエチレン樹脂(特に高密度ポリエチレン樹
脂)を例示し得る。ここで、α−オレフィンとしてブテ
ン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、ヘプテン−1、
オクテン−1、ノネン−1、4−メチルペンテン−1、
デセン−1等を例示し得る。
【0024】本発明の塗装用保護フィルムにかかるフィ
ルムの厚さは特に制限されないが、一般に9μm〜10
0μmである。また、フィルムの幅も特に制限されない
が、フィルムの製造上の制約から多くの場合約5m以下
である。本発明の塗装用保護フィルムにかかるフィルム
は、必要に応じて耐候剤や顔料等の種々の添加剤を含有
していてもよい。また、フィルムに付着した余分の塗料
が下方向に垂れるのを防止するために、フィルムは炭酸
カルシウム等の添加剤を含有していてもよいし、フィル
ムの表面はコロナ放電処理されていてもよい。
ルムの厚さは特に制限されないが、一般に9μm〜10
0μmである。また、フィルムの幅も特に制限されない
が、フィルムの製造上の制約から多くの場合約5m以下
である。本発明の塗装用保護フィルムにかかるフィルム
は、必要に応じて耐候剤や顔料等の種々の添加剤を含有
していてもよい。また、フィルムに付着した余分の塗料
が下方向に垂れるのを防止するために、フィルムは炭酸
カルシウム等の添加剤を含有していてもよいし、フィル
ムの表面はコロナ放電処理されていてもよい。
【0025】本発明の塗装用保護フィルムにかかる粘着
テープの基材の種類は特に制限されず、粘着テープの分
野で知られている素材からなる基材であればよく、樹脂
を初めとして紙や布であってよい。樹脂としては、例え
ば溶融押出成形法のような公知の方法でフィルム状に成
形し得るものであればよく、特に制限されない。かかる
熱可塑性樹脂の代表的な例として、ポリオレフィン樹
脂;ポリエチレンテレフタレート樹脂やポリエチレンナ
フタレート樹脂等のポリエステル樹脂;硬質塩化ビニル
樹脂等の塩化ビニル樹脂;ポリメチルメタクリレート樹
脂等のメタクリル樹脂などを例示することができ、好ま
しい熱可塑性樹脂としてポリオレフィン樹脂やポリエス
テル樹脂を例示し得る。ポリオレフィン樹脂の代表的な
例としてポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、エチ
レンとプロピレンとの共重合体樹脂、エチレン及び/又
はプロピレンと他の一種または二種以上のα−オレフィ
ンとの共重合体樹脂などを例示することができ、好まし
いポリオレフィン樹脂としてポリエチレン樹脂やポリプ
ロピレン樹脂を例示し得る。ここで、α−オレフィンと
してブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、ヘプテ
ン−1、オクテン−1、ノネン−1、4−メチルペンテ
ン−1、デセン−1等を例示し得る。
テープの基材の種類は特に制限されず、粘着テープの分
野で知られている素材からなる基材であればよく、樹脂
を初めとして紙や布であってよい。樹脂としては、例え
ば溶融押出成形法のような公知の方法でフィルム状に成
形し得るものであればよく、特に制限されない。かかる
熱可塑性樹脂の代表的な例として、ポリオレフィン樹
脂;ポリエチレンテレフタレート樹脂やポリエチレンナ
フタレート樹脂等のポリエステル樹脂;硬質塩化ビニル
樹脂等の塩化ビニル樹脂;ポリメチルメタクリレート樹
脂等のメタクリル樹脂などを例示することができ、好ま
しい熱可塑性樹脂としてポリオレフィン樹脂やポリエス
テル樹脂を例示し得る。ポリオレフィン樹脂の代表的な
例としてポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、エチ
レンとプロピレンとの共重合体樹脂、エチレン及び/又
はプロピレンと他の一種または二種以上のα−オレフィ
ンとの共重合体樹脂などを例示することができ、好まし
いポリオレフィン樹脂としてポリエチレン樹脂やポリプ
ロピレン樹脂を例示し得る。ここで、α−オレフィンと
してブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、ヘプテ
ン−1、オクテン−1、ノネン−1、4−メチルペンテ
ン−1、デセン−1等を例示し得る。
【0026】本発明の塗装用保護フィルムにかかる粘着
テープの基材の厚さは特に制限されず、長尺のフィルム
の幅や厚さ並びに塗装用保護フィルムの用途等に応じて
適宜決めればよい。基材の厚さは一般に7μm〜200
μm、好ましくは12μm〜80μmである。第一発明
の塗装用保護フィルムにおいては、粘着テープにかかる
粘着剤層の残部は粘着剤付フィルムの端部から外側に突
出しており、また、第二発明の塗装用保護フィルムにお
いても、粘着剤付第二フィルムにかかる粘着剤層の残部
は粘着剤付第一フィルムの端部から外側に突出している
ところ、突出部の幅(図2及び図5の破線と一点鎖線と
の間の間隔)は、糸状塗膜片が上塗塗料の塗膜によって
完全に覆い隠されてしまう程度の幅であればよく、一般
に3mm〜12mm、好ましくは3mm〜10mm、更
に好ましくは5mm〜8mmである。この幅が狭すぎる
と糸状塗膜片が上塗塗料の塗膜によって完全に覆い隠さ
れない場合があり、広すぎると下塗塗料や中塗塗料であ
る弾性塗料の未塗布部分が多くなるので、それぞれ好ま
しくない。
テープの基材の厚さは特に制限されず、長尺のフィルム
の幅や厚さ並びに塗装用保護フィルムの用途等に応じて
適宜決めればよい。基材の厚さは一般に7μm〜200
μm、好ましくは12μm〜80μmである。第一発明
の塗装用保護フィルムにおいては、粘着テープにかかる
粘着剤層の残部は粘着剤付フィルムの端部から外側に突
出しており、また、第二発明の塗装用保護フィルムにお
いても、粘着剤付第二フィルムにかかる粘着剤層の残部
は粘着剤付第一フィルムの端部から外側に突出している
ところ、突出部の幅(図2及び図5の破線と一点鎖線と
の間の間隔)は、糸状塗膜片が上塗塗料の塗膜によって
完全に覆い隠されてしまう程度の幅であればよく、一般
に3mm〜12mm、好ましくは3mm〜10mm、更
に好ましくは5mm〜8mmである。この幅が狭すぎる
と糸状塗膜片が上塗塗料の塗膜によって完全に覆い隠さ
れない場合があり、広すぎると下塗塗料や中塗塗料であ
る弾性塗料の未塗布部分が多くなるので、それぞれ好ま
しくない。
【0027】本発明の塗装用保護フィルムを使用して弾
性塗料(中塗塗料)を塗布した後、第一発明においては
粘着テープを粘着剤付フィルムから剥がし、また、第二
発明においては粘着剤付第二フィルムを粘着剤付第一フ
ィルムから剥がさなければならない。従って、第一発明
においては、粘着テープを剥がす時に粘着剤付フィルム
が一緒に剥がれないようにするために、粘着剤付フィル
ムの粘着剤の粘着力を粘着テープの粘着剤の粘着力より
大とするか、又は粘着剤付フィルムの粘着面積を粘着テ
ープの粘着面積より大とするのが好ましい。同様に、第
二発明においても、粘着剤付第二フィルムを剥がす時に
粘着剤付第一フィルムが一緒に剥がれないようにするた
めに、粘着剤付第一フィルムの粘着剤の粘着力を粘着剤
付第二フィルムの粘着剤の粘着力より大とするか、又は
粘着剤付第一フィルムの粘着面積を粘着剤付第二フィル
ムの粘着面積より大とするのが好ましい。
性塗料(中塗塗料)を塗布した後、第一発明においては
粘着テープを粘着剤付フィルムから剥がし、また、第二
発明においては粘着剤付第二フィルムを粘着剤付第一フ
ィルムから剥がさなければならない。従って、第一発明
においては、粘着テープを剥がす時に粘着剤付フィルム
が一緒に剥がれないようにするために、粘着剤付フィル
ムの粘着剤の粘着力を粘着テープの粘着剤の粘着力より
大とするか、又は粘着剤付フィルムの粘着面積を粘着テ
ープの粘着面積より大とするのが好ましい。同様に、第
二発明においても、粘着剤付第二フィルムを剥がす時に
粘着剤付第一フィルムが一緒に剥がれないようにするた
めに、粘着剤付第一フィルムの粘着剤の粘着力を粘着剤
付第二フィルムの粘着剤の粘着力より大とするか、又は
粘着剤付第一フィルムの粘着面積を粘着剤付第二フィル
ムの粘着面積より大とするのが好ましい。
【0028】本発明の塗装用保護フィルムの製造方法は
特に制限されず、例えば以下の製造方法を例示し得る。
第一発明にかかる塗装用保護フィルムの製造方法は、先
ず、長尺のフィルムの端部に粘着テープ(図1の下側の
粘着テープ)の端部を貼付して粘着剤付フィルムを製造
し(該粘着剤付フィルムの製造方法は、図7に示した従
来の塗装用保護フィルムの製造方法と基本的に同じであ
る)、次いで、粘着テープ(図1の上側の粘着テープ)
の長さ方向と粘着剤付フィルム長さ方向とが同一方向で
あって、前者が後者の真上に位置し、且つ、粘着テープ
にかかる粘着剤層の残部が粘着剤付フィルムの端部から
外側に突出するような位置関係で、粘着剤付フィルムの
端部に該粘着テープの一端部を貼付すればよい。
特に制限されず、例えば以下の製造方法を例示し得る。
第一発明にかかる塗装用保護フィルムの製造方法は、先
ず、長尺のフィルムの端部に粘着テープ(図1の下側の
粘着テープ)の端部を貼付して粘着剤付フィルムを製造
し(該粘着剤付フィルムの製造方法は、図7に示した従
来の塗装用保護フィルムの製造方法と基本的に同じであ
る)、次いで、粘着テープ(図1の上側の粘着テープ)
の長さ方向と粘着剤付フィルム長さ方向とが同一方向で
あって、前者が後者の真上に位置し、且つ、粘着テープ
にかかる粘着剤層の残部が粘着剤付フィルムの端部から
外側に突出するような位置関係で、粘着剤付フィルムの
端部に該粘着テープの一端部を貼付すればよい。
【0029】第二発明の塗装用保護フィルムの製造方法
は、先ず、第一フィルムの端部に粘着テープ(図4の下
側の粘着テープ)の端部を貼付して得られる粘着剤付第
一フィルムと、第二フィルムの端部に粘着テープ(図4
の上側の粘着テープ)の端部を貼付して得られる粘着剤
付第二フィルムとを別々に製造しておき、次いで、粘着
剤付第一フィルムの粘着剤層の背面の一端部の上に、粘
着剤付第二フィルムにかかる粘着剤層の端部を貼付すれ
ばよい。
は、先ず、第一フィルムの端部に粘着テープ(図4の下
側の粘着テープ)の端部を貼付して得られる粘着剤付第
一フィルムと、第二フィルムの端部に粘着テープ(図4
の上側の粘着テープ)の端部を貼付して得られる粘着剤
付第二フィルムとを別々に製造しておき、次いで、粘着
剤付第一フィルムの粘着剤層の背面の一端部の上に、粘
着剤付第二フィルムにかかる粘着剤層の端部を貼付すれ
ばよい。
【0030】第二発明の塗装用保護フィルムの該製造方
法において、粘着剤付第一フィルムの粘着剤層の背面の
一端部の上に、粘着剤付第二フィルムにかかる粘着剤層
の一端部を貼付する方法については、狭いスペースで製
造し得るという製造スペースの観点や、製造工程の管理
のし易さの観点から、図6に示した製造方法が好まし
い。
法において、粘着剤付第一フィルムの粘着剤層の背面の
一端部の上に、粘着剤付第二フィルムにかかる粘着剤層
の一端部を貼付する方法については、狭いスペースで製
造し得るという製造スペースの観点や、製造工程の管理
のし易さの観点から、図6に示した製造方法が好まし
い。
【0031】図6は第二発明の塗装用保護フィルムを連
続的に製造する方法を示す。先ず、図の左側端部から、
粘着剤付第一フィルム41及び粘着剤付第二フィルム4
2をそれぞれ製造ラインに連続的に供給する。ここで、
粘着剤付第一フィルム41の面と粘着剤付第二フィルム
42の面とは平行な位置関係にあり、双方のフィルムは
左側から右側へ向かって同一方向で流れている。なお、
後者のフィルムの面は、前者のフィルムの面の上方向に
位置しているものの真上に位置しているものではない。
続的に製造する方法を示す。先ず、図の左側端部から、
粘着剤付第一フィルム41及び粘着剤付第二フィルム4
2をそれぞれ製造ラインに連続的に供給する。ここで、
粘着剤付第一フィルム41の面と粘着剤付第二フィルム
42の面とは平行な位置関係にあり、双方のフィルムは
左側から右側へ向かって同一方向で流れている。なお、
後者のフィルムの面は、前者のフィルムの面の上方向に
位置しているものの真上に位置しているものではない。
【0032】次いで、粘着剤付第二フィルム42の流れ
の方向を、実質上同一の水平面上に配置された2個の方
向転換具43・44(例えば表面の滑らかな棒状のも
の)で2回変えることによって、粘着剤付第二フィルム
42の面が粘着剤付第一フィルム41の面の真上に位置
するようにする。図6の場合、方向転換にかかる角度α
は約45度である。ここで、粘着剤付第二フィルム42
の流れの方向は、実質上同一の水平面上に配置された2
個の方向転換具43・44によって転換されるものであ
るから、製造ラインに連続的に供給される粘着剤付第二
フィルム42の面(図の左側端部の面)と、方向転換さ
れた後の粘着剤付第二フィルム42の面(方向転換具4
3からロールAに至るまでの面)とは、実質上同一の水
平面上に位置する。
の方向を、実質上同一の水平面上に配置された2個の方
向転換具43・44(例えば表面の滑らかな棒状のも
の)で2回変えることによって、粘着剤付第二フィルム
42の面が粘着剤付第一フィルム41の面の真上に位置
するようにする。図6の場合、方向転換にかかる角度α
は約45度である。ここで、粘着剤付第二フィルム42
の流れの方向は、実質上同一の水平面上に配置された2
個の方向転換具43・44によって転換されるものであ
るから、製造ラインに連続的に供給される粘着剤付第二
フィルム42の面(図の左側端部の面)と、方向転換さ
れた後の粘着剤付第二フィルム42の面(方向転換具4
3からロールAに至るまでの面)とは、実質上同一の水
平面上に位置する。
【0033】最後に、方向転換された粘着剤付第二フィ
ルム42の流れの方向をロールAによって下方向に転換
させた後、これと粘着剤付第一フィルム41とをロール
BとロールCとの間で押圧することによって塗装用保護
フィルム45を得、得られた塗装用保護フィルム45を
右端部のロール46に巻き取る。ロール一巻きの塗装用
保護フィルムの長さは特に制限されないが、一般に1
2.5m〜35mである。
ルム42の流れの方向をロールAによって下方向に転換
させた後、これと粘着剤付第一フィルム41とをロール
BとロールCとの間で押圧することによって塗装用保護
フィルム45を得、得られた塗装用保護フィルム45を
右端部のロール46に巻き取る。ロール一巻きの塗装用
保護フィルムの長さは特に制限されないが、一般に1
2.5m〜35mである。
【0034】図6において特に明記はしていないが、図
の左側端部から連続的に供給される粘着剤付第一フィル
ム41及び粘着剤付第二フィルム42のそれぞれは、フ
ィルムの長さ方向の一端部(例えば図の上側の端部)の
下面に粘着剤層を有するものとし、幅広のフィルムは図
7のように折り畳まれていてもよいものとし、また、右
側端部のロールに巻き取られる塗装用保護フィルムにお
ける粘着剤付第二フィルムの粘着剤層は、図4に示した
ように、粘着剤付第一フィルムの端部から突出している
ものとする。
の左側端部から連続的に供給される粘着剤付第一フィル
ム41及び粘着剤付第二フィルム42のそれぞれは、フ
ィルムの長さ方向の一端部(例えば図の上側の端部)の
下面に粘着剤層を有するものとし、幅広のフィルムは図
7のように折り畳まれていてもよいものとし、また、右
側端部のロールに巻き取られる塗装用保護フィルムにお
ける粘着剤付第二フィルムの粘着剤層は、図4に示した
ように、粘着剤付第一フィルムの端部から突出している
ものとする。
【0035】図6に示した製造方法は、粘着剤付第二フ
ィルム42の流れの方向を方向転換具43・44によっ
て転換させることを特徴とする製造方法であって、この
製造方法は他の製造方法たとえば、図の左側端部の粘着
剤付第二フィルムを最初から粘着剤付第一フィルムの真
上に位置させて製造ラインに供給する方法(この方法の
場合、角度αにかかる方向転換具は不要である)に比べ
て、製造ラインの長さや高さを減ずることができるか
ら、狭いスペースで製造し得るという製造スペースの観
点や、製造工程の管理のし易さの観点から、好ましい製
造方法である。
ィルム42の流れの方向を方向転換具43・44によっ
て転換させることを特徴とする製造方法であって、この
製造方法は他の製造方法たとえば、図の左側端部の粘着
剤付第二フィルムを最初から粘着剤付第一フィルムの真
上に位置させて製造ラインに供給する方法(この方法の
場合、角度αにかかる方向転換具は不要である)に比べ
て、製造ラインの長さや高さを減ずることができるか
ら、狭いスペースで製造し得るという製造スペースの観
点や、製造工程の管理のし易さの観点から、好ましい製
造方法である。
【0036】
【実施例】以下に本発明の実施例を示すが、本発明はこ
れに限定されるものではない。実施例1 炭酸カルシウムを15重量%含有する厚さが12μmで
幅が約54cm(図1に示したフィルムのように折り畳
まれている)の高密度ポリエチレン製の長尺のフィルム
(吉野化成株式会社製のスーパーコロナフィルムなる商
品名のフィルム)に、布製の基材に天然ゴム系の粘着剤
を塗布してなる幅が17mmの長尺の粘着テープ(古藤
工業株式会社製のモンフなる商品名の粘着テープ)を貼
付することにより、図7に示したタイプの粘着剤付第一
フィルム及び粘着剤付第二フィルムを得た。これらの粘
着剤付フィルムを、図6に示した通りの方法に従って製
造ラインに流し、得られた塗装用保護フィルムを50m
/分の速度で巻取り、図4に示したものに相当する塗装
用保護フィルムを連続的に製造した。該塗装用保護フィ
ルムのサイズについて(図4参照)、粘着剤付第一フィ
ルムにかかる第一のフィルムと粘着テープの粘着剤層と
の重なり部分の幅は8mm、粘着剤付第二フィルムにか
かる第二のフィルムと粘着テープの粘着剤層との重なり
部分の幅は5mm、粘着剤付第一フィルムの一端部から
突出している粘着剤付第二フィルムの部分の幅は4m
m、塗装用保護フィルムの全長は12.5m、フィルム
が図1に示したフィルムのように折り畳まれた状態にお
ける塗装用保護フィルムの幅は約16cmであった。
れに限定されるものではない。実施例1 炭酸カルシウムを15重量%含有する厚さが12μmで
幅が約54cm(図1に示したフィルムのように折り畳
まれている)の高密度ポリエチレン製の長尺のフィルム
(吉野化成株式会社製のスーパーコロナフィルムなる商
品名のフィルム)に、布製の基材に天然ゴム系の粘着剤
を塗布してなる幅が17mmの長尺の粘着テープ(古藤
工業株式会社製のモンフなる商品名の粘着テープ)を貼
付することにより、図7に示したタイプの粘着剤付第一
フィルム及び粘着剤付第二フィルムを得た。これらの粘
着剤付フィルムを、図6に示した通りの方法に従って製
造ラインに流し、得られた塗装用保護フィルムを50m
/分の速度で巻取り、図4に示したものに相当する塗装
用保護フィルムを連続的に製造した。該塗装用保護フィ
ルムのサイズについて(図4参照)、粘着剤付第一フィ
ルムにかかる第一のフィルムと粘着テープの粘着剤層と
の重なり部分の幅は8mm、粘着剤付第二フィルムにか
かる第二のフィルムと粘着テープの粘着剤層との重なり
部分の幅は5mm、粘着剤付第一フィルムの一端部から
突出している粘着剤付第二フィルムの部分の幅は4m
m、塗装用保護フィルムの全長は12.5m、フィルム
が図1に示したフィルムのように折り畳まれた状態にお
ける塗装用保護フィルムの幅は約16cmであった。
【0037】該塗装用保護フィルムをモルタル仕上げ面
に図5に示した通りに貼付した後、塗装対象面に下塗塗
料(アクリル系水性エマルジョン塗料)・中塗塗料(日
本ペイント株式会社製のアクリルゴム系の塗料で、塗料
名はDANタイル中塗)を順番に吹付け塗装した。中塗
塗料の塗膜が未だ十分に乾燥していない時点において粘
着剤付第二フィルムを剥がしたところ(塗膜が十分に乾
燥した時点以降に該フィルムを剥がすと、図9に示した
ような破損塗膜片が発生する恐れがある)、中塗塗料の
見切り線近傍には図3に示したような糸状塗膜片が見ら
れた。次いで、アクリル系の上塗塗料を吹付け塗装し、
塗膜が乾燥した後に粘着剤付第一フィルムを剥がしたと
ころ(塗膜に切れ目を入れるための切断具は使用せ
ず)、上塗塗料の見切り線は見栄えの良い見切り線であ
った。
に図5に示した通りに貼付した後、塗装対象面に下塗塗
料(アクリル系水性エマルジョン塗料)・中塗塗料(日
本ペイント株式会社製のアクリルゴム系の塗料で、塗料
名はDANタイル中塗)を順番に吹付け塗装した。中塗
塗料の塗膜が未だ十分に乾燥していない時点において粘
着剤付第二フィルムを剥がしたところ(塗膜が十分に乾
燥した時点以降に該フィルムを剥がすと、図9に示した
ような破損塗膜片が発生する恐れがある)、中塗塗料の
見切り線近傍には図3に示したような糸状塗膜片が見ら
れた。次いで、アクリル系の上塗塗料を吹付け塗装し、
塗膜が乾燥した後に粘着剤付第一フィルムを剥がしたと
ころ(塗膜に切れ目を入れるための切断具は使用せ
ず)、上塗塗料の見切り線は見栄えの良い見切り線であ
った。
【0038】
【発明の効果】本発明によれば、粘着剤付フィルムの粘
着剤層の背面上に粘着テープの一端部を貼付することに
より、また、粘着剤付第一フィルムの粘着剤層の背面上
に、粘着剤付第二フィルムの粘着剤層の一端部を貼付す
ることにより、塗膜に切断具で切れ目を入れるという手
間をかけないで、塗膜破損の問題や糸状塗膜片の問題を
起こさない塗装用保護フィルムを得ることができる。
着剤層の背面上に粘着テープの一端部を貼付することに
より、また、粘着剤付第一フィルムの粘着剤層の背面上
に、粘着剤付第二フィルムの粘着剤層の一端部を貼付す
ることにより、塗膜に切断具で切れ目を入れるという手
間をかけないで、塗膜破損の問題や糸状塗膜片の問題を
起こさない塗装用保護フィルムを得ることができる。
【0039】また、本発明によれば、製造ラインに連続
的に供給される粘着剤付第一フィルムの粘着剤層の背面
の一端部の上に、該フィルムの上方向(真上ではない)
に位置して製造ラインに連続的に供給される粘着剤付第
二フィルムの粘着剤層の一端部を上記の工程−1及び工
程−2により貼付することにより、狭いスペースで且つ
管理のし易い製造工程で本発明の塗装用保護フィルムを
製造することができる。
的に供給される粘着剤付第一フィルムの粘着剤層の背面
の一端部の上に、該フィルムの上方向(真上ではない)
に位置して製造ラインに連続的に供給される粘着剤付第
二フィルムの粘着剤層の一端部を上記の工程−1及び工
程−2により貼付することにより、狭いスペースで且つ
管理のし易い製造工程で本発明の塗装用保護フィルムを
製造することができる。
【図1】第一発明の塗装用保護フィルムの一例の斜視図
である。
である。
【図2】第一発明に係る塗装用保護フィルムを所望の長
さに切断して貼り付けた状態の正面図で、塗装用保護フ
ィルムの右上端部の一部を剥がした状態を示した正面図
である。
さに切断して貼り付けた状態の正面図で、塗装用保護フ
ィルムの右上端部の一部を剥がした状態を示した正面図
である。
【図3】第一発明の塗装用保護フィルムを貼り付けて下
塗塗料・弾性塗料(中塗塗料)を塗布した後、塗膜が生
乾きの状態の時点で粘着テープのみを剥がした状態の正
面図である。
塗塗料・弾性塗料(中塗塗料)を塗布した後、塗膜が生
乾きの状態の時点で粘着テープのみを剥がした状態の正
面図である。
【図4】第二発明の塗装用保護フィルムの一例の斜視図
である。
である。
【図5】第二発明の塗装用保護フィルムを貼り付けてそ
の右上端部を一部を剥がした状態を示す正面図である。
の右上端部を一部を剥がした状態を示す正面図である。
【図6】第二発明の塗装用保護フィルムの製造方法の一
例を示す斜視図である。
例を示す斜視図である。
【図7】従来の塗装用保護フィルムの斜視図である。
【図8】従来の塗装用保護フィルムを貼り付けた状態
で、その上端部の一部を剥がした状態の正面図である。
で、その上端部の一部を剥がした状態の正面図である。
【図9】従来の塗装用保護フィルムを剥がす際、破損塗
膜片が生じた状態を示す正面図である。
膜片が生じた状態を示す正面図である。
【図10】従来の塗装用保護フィルムを剥がす際、糸状
塗膜片が生じた状態を示す正面図である。
塗膜片が生じた状態を示す正面図である。
1…塗装用保護フィルム 2…粘着剤付フィルム 3…粘着テープ 4…フィルム 5…粘着テープ 6…粘着剤層 7…粘着剤層 8…基材 9…基材 11…塗装対象面 12…非塗装対象面 13…見切り線 14…糸状塗膜片 21…塗装用保護フィルム 22…粘着剤付第一フィルム 23…粘着材付第二フィルム 24…粘着剤層 25…粘着テープ 26…粘着剤層 27…粘着テープ 28…基材 29…フィルム 30…フィルム 31…基材 41…粘着剤付第一フィルム 42…粘着剤付第二フィルム 43…方向転換具 44…方向転換具 45…塗装用保護フィルム 46…ロール A…ロール B…ロール C…ロール
Claims (6)
- 【請求項1】 長さ方向の一端部に粘着剤層を有する長
尺のフィルムと、粘着テープとからなる塗装用保護フィ
ルムであって、長尺のフィルムと粘着テープとは同一の
長さ方向に配置され、粘着テープの一端部は長尺のフィ
ルムの粘着剤層の背面上に貼付されてなり、且つ、粘着
テープの残部は長尺のフィルムの一端部から外側に突出
してなる塗装用保護フィルム。 - 【請求項2】 長さ方向の一端部に粘着剤層を有する長
尺のフィルムが、長尺のフィルムの長さ方向の一端部に
粘着テープの一端部を貼付してなるフィルムである請求
項1記載の塗装用保護フィルム。 - 【請求項3】 長さ方向の一端部に粘着剤層を有する第
一の長尺のフィルムと、長さ方向の一端部に粘着剤層を
有する第二の長尺のフィルムとからなる塗装用保護フィ
ルムであって、第一の長尺のフィルムと第二の長尺のフ
ィルムとは同一の長さ方向に配置され、第二の長尺のフ
ィルムに係る粘着剤層の一端部は第一の長尺のフィルム
の粘着剤層の背面上に貼付されてなり、且つ、第二の長
尺のフィルムに係る粘着剤層の残部は第一の長尺のフィ
ルムの一端部から外側に突出してなる塗装用保護フィル
ム。 - 【請求項4】 長さ方向の一端部に粘着剤層を有する第
一の長尺のフィルムが、第一の長尺のフィルムの長さ方
向の一端部に粘着テープの一端部を貼付してなるフィル
ムであり、長さ方向の一端部に粘着剤層を有する第二の
長尺のフィルムが、第二の長尺のフィルムの長さ方向の
一端部に粘着テープの一端部を貼付してなるフィルムで
ある請求項3記載の塗装用保護フィルム。 - 【請求項5】 製造ラインに連続的に供給される長さ方
向の一端部に粘着剤層を有する第一の長尺のフィルムの
粘着剤層の背面の一端部の上に、該フィルムの上方向
(真上ではない)に位置して製造ラインに連続的に供給
される長さ方向の一端部に粘着剤層を有する第二の長尺
のフィルムの粘着剤層の一端部を下記の工程により貼付
することを特徴とする、請求項3又は4記載の塗装用保
護フィルムの製造方法。 工程−1:長さ方向の一端部に粘着剤層を有する第二の
長尺のフィルムの流れの方向を、長さ方向の一端部に粘
着剤層を有する第一の長尺のフィルムの流れの真上に位
置するように方向転換具により転換させる工程 工程−2:長さ方向の一端部に粘着剤層を有する第二の
長尺のフィルムの流れの方向を下方向に転換させた後、
これを長さ方向の一端部に粘着剤層を有する第一の長尺
のフィルムに貼付する工程 - 【請求項6】 ラインに連続的に供給される長さ方向の
一端部に粘着剤層を有する第一の長尺のフィルムの面
と、長さ方向の一端部に粘着剤層を有する第二の長尺の
フィルムの面とが平行であり、工程−1にかかる方向の
転換が90度の角度で2回行なわれる転換である(2回
目の方向転換後の該フィルムの流れの方向はラインに供
給される該フィルムの流れの方向と平行である)請求項
5記載の塗装用保護フィル製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10001396A JPH11197564A (ja) | 1998-01-07 | 1998-01-07 | 塗装用保護フィルム及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10001396A JPH11197564A (ja) | 1998-01-07 | 1998-01-07 | 塗装用保護フィルム及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11197564A true JPH11197564A (ja) | 1999-07-27 |
Family
ID=11500341
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10001396A Pending JPH11197564A (ja) | 1998-01-07 | 1998-01-07 | 塗装用保護フィルム及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11197564A (ja) |
-
1998
- 1998-01-07 JP JP10001396A patent/JPH11197564A/ja active Pending
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