JPH11196725A - スピニングリールの往復移動機構及びスピニングリール - Google Patents

スピニングリールの往復移動機構及びスピニングリール

Info

Publication number
JPH11196725A
JPH11196725A JP864998A JP864998A JPH11196725A JP H11196725 A JPH11196725 A JP H11196725A JP 864998 A JP864998 A JP 864998A JP 864998 A JP864998 A JP 864998A JP H11196725 A JPH11196725 A JP H11196725A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
spool
shaft
reel
reel body
rotor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP864998A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3504845B2 (ja
Inventor
Shinichi Morimoto
伸一 森本
Jun Sato
純 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shimano Inc
Original Assignee
Shimano Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shimano Inc filed Critical Shimano Inc
Priority to JP00864998A priority Critical patent/JP3504845B2/ja
Publication of JPH11196725A publication Critical patent/JPH11196725A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3504845B2 publication Critical patent/JP3504845B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 リール本体の構造を複雑にすることなく薄型
化・小型化を図れるようにする。 【解決手段】 スピニングリールのオシレーティング機
構6は、スプールをロータの回転に連動して往復移動さ
せる機構であって、螺軸21と、中間ギア23と、係合
ピン26と、スライダ本体25とを備えている。螺軸2
1は、スプールに連結されたスプール軸15の略直下方
にスプール軸に沿って配置され外周に交差する螺旋状の
溝21aが形成されリール本体2に回転自在に支持され
ている。中間ギア23は、ロータの回転を螺軸に伝達す
るためのものである。係合ピン26は、螺旋状溝に係合
する部材である。スライダ本体25は、係合ピン26を
螺軸の径方向斜め下方から螺旋状溝に向けて回転自在か
つ着脱自在に装着する装着孔25aを有し、スプール軸
に対して軸方向に固定された部材である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スピニングリール
のリール本体に前後移動自在に装着されたスプールをロ
ータの回転に連動して往復移動させるスピニングリール
の往復移動機構及びそれを搭載したスピニングリールに
関する。
【0002】
【従来の技術】一般にスピニングリールは、リール本体
と、リール本体に回転自在に支持されたロータと、外周
に釣り糸が巻かれるスプールとを有している。ロータ
は、1対のアーム部を有しており、両アーム部の間には
糸案内姿勢と糸開放姿勢との間で開閉自在なベールが設
けられている。また、一方のアーム部先端には、糸巻取
り時に巻き取られた釣り糸をスプール外周に案内するた
めのラインローラが設けられている。
【0003】このようなスピニングリールでは、ベール
及びラインローラによって案内された釣り糸を、スプー
ル外周に前後方向に均一に巻くためのオシレーティング
機構が設けられている。オシレーティング機構はリール
本体の内部に設けられており、スプールが固定されたス
プール軸と平行に配置された螺軸と、螺軸を回転させる
ための歯車機構と、螺軸に係合するスライダとを有して
いる。螺軸の外周には交差する螺旋状の溝が形成されて
いる。歯車機構は螺軸に固定された中間ギアを有してお
り、中間ギアはハンドルに連動して回転するロータ回転
用のピニオンギアに噛み合っている。ピニオンギアはハ
ンドル軸に設けられたフェースギアに噛み合っており、
ハンドルの回転により回転する。スライダはスプール軸
の後端に装着されており、スライダには螺旋状溝に係合
する係合ピンが軸回りに回動かつ着脱自在に装着されて
いる。この係合ピンは、通常、螺軸に先端を向けて螺軸
の径方向に沿って水平に配置されている。
【0004】このオシレーティング機構では、ハンドル
の回転に連動して回転する螺軸の螺旋状溝に係合ピンが
係合することでスライダが螺軸に沿って往復移動する。
スライダが螺軸に沿って往復移動することにより、スプ
ール軸及びスプールも同様に往復移動する。このよう
に、ハンドルの回転操作に連動してロータと同期してス
プールを往復移動させることにより、スプール外周に釣
り糸が均一に巻かれる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このような構成のオシ
レーティング機構を有するスピニングリールにおいて、
最近、リール本体の小型化・薄型化を図る必要が生じて
いる。リール本体を小型化・薄型化するためには、リー
ル本体の内部に設けられたオシレーティング機構を小型
化・薄型化に対応できるようにしなければならない。し
かし、係合ピンが水平に配置されている前記従来のスピ
ニングリールでは、スライダの幅寸法を薄くするのが困
難であり、リール本体を薄型化しにくい。
【0006】そこで係合ピンを垂直に配置することが考
えられる。しかし、係合ピンを垂直に配置するとスライ
ダの薄型化は可能になるが高さ寸法が大きくなりリール
本体を小型化しにくい。また、係合ピンを垂直に配置す
ると、螺軸を支持するリール本体に通常の開口以外に係
合ピンを挿入するための開口を別途設ける必要がある。
別途に開口を設けない場合には、係合ピンをスライダに
挿入した後螺軸をリール本体に組み付ける必要があり、
いずれの場合にもリール本体の構造を複雑にする必要が
ある。
【0007】本発明の課題は、リール本体の構造を複雑
にすることなく薄型化・小型化を図れるようにすること
にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】発明1に係るスピニング
リールの往復移動機構は、スピニングリールのリール本
体に前後移動自在に装着されたスプールをロータの回転
に連動して往復移動させる機構であって、螺軸と、回転
伝達部と、係合部材と、摺動部材とを備えている。螺軸
は、スプールに連結されたスプール軸の略直下方にスプ
ール軸に沿って配置され外周に交差する螺旋状の溝が形
成され、リール本体に回転自在に支持されている。回転
伝達部は、ロータの回転を螺軸に伝達するためのもので
ある。係合部材は、螺旋状溝に係合する部材である。摺
動部材は、係合部材を螺軸の径方向斜め下方から螺旋状
溝に向けて回転自在かつ着脱自在に装着する装着部を有
し、スプール軸に対して軸方向に固定された部材であ
る。
【0009】このスピニングリールの往復移動機構で
は、ハンドルの回転に連動してロータが回転すると回転
伝達部を介してその回転が螺軸に伝達され螺軸が回転す
る。そして螺軸に係合する係合部材により摺動部材が前
後に往復移動しスプールが前後に往復移動して釣り糸が
スプールに均一に巻き付けられる。ここで、螺軸がスプ
ール軸の略直下方に配置され、かつ係合部材が螺軸の斜
め下方から螺旋状溝に向けて装着されている。このた
め、往復移動機構全体の幅寸法が小さくなり、かつ摺動
部材の幅寸法及び高さ寸法がそれほど大きくならず、リ
ール本体の薄型化・小型化を図ることができる。しか
も、リールを小型化するためにリール本体が後方にいく
ほど底面が上方に絞られた形状のものであっても、係合
部材が斜めに配置されているので、移動位置の前部に摺
動部材を配置すれば特別の開口を設けることなく係合部
材を容易に着脱できる。このため、リール本体の構造を
複雑にすることなくメンテナンス等で係合部材を着脱す
る際にも簡単に作業を行える。
【0010】発明2に係るスピニングリールの往復移動
機構は、発明1に記載の機構において、スプール軸に沿
って配置され摺動部材の往復移動を案内するためのガイ
ド部材をさらに備え、摺動部材は、螺軸の外周の一部に
のみ対向する対向部を有する。この場合には、ガイド部
材を設けているので摺動部材を前後にスムーズに往復移
動させることができる。したがって、摺動部材は螺軸の
全周を覆うような形状にする必要がなく、摺動部材及び
その外周を覆うリール本体をさらに小型化できる。
【0011】発明3に係るスピニングリールは、釣り竿
に装着され、釣り竿の軸方向と交差する軸回りに釣り糸
を巻き取るリールであって、リール本体と、スプール
と、ロータと、往復移動機構とを備えている。リール本
体は、釣り竿に装着され後方にいくほど底面が上方に絞
られた形状のものである。スプールは、リール本体に前
後移動自在に装着され外周に釣り糸が巻き付けられるも
のである。ロータは、リール本体に回転自在に装着され
スプールに釣り糸を巻き付けるためのものである。往復
移動機構は、スプールをロータの回転に連動して前後に
往復移動させるための発明1又は2に記載の機構であ
る。
【0012】このスピニングリールでは、ハンドルを回
転させると、ロータが回転するとともにスプールが往復
移動機構により前後移動させられる。この往復移動機構
は、螺軸がスプール軸の略直下方に配置され、かつ係合
部材が螺軸の斜め下方から螺旋状溝に向けて装着されて
いる。このため、往復移動機構全体の幅寸法が小さくな
り、かつ摺動部材の幅寸法及び高さ寸法がそれほど大き
くならず、リール本体の薄型化・小型化を図ることがで
きる。しかも、リールを小型化するためにリール本体が
後方にいくほど底面が上方に絞られた形状のものである
ので、移動位置の後部に摺動部材を配置するとリール本
体と摺動部材との隙間が小さくなり係合部材を着脱でき
ない。しかし、係合部材が斜めに配置されているので、
移動位置の前部に摺動部材を配置してリール本体と摺動
部材との隙間が大きくなれば係合部材を容易に着脱でき
る。このため、メンテナンス等で係合部材を着脱する際
にも簡単に作業を行える。
【0013】発明4に係るスピニングリールは、発明3
に記載のリールにおいて、リール本体は、往復移動機構
を収納する空間を内部に有しかつ空間に連通する開口を
一面に有するリールボディと、リールボディと一体で形
成され上方に延びる竿取付部と、開口を覆う蓋部材とを
有し、螺軸は、スプール軸の略直下方において開口から
見てスプール軸よりやや奥側の位置にスプール軸に沿っ
て配置されている。この場合には、螺軸がスプール軸の
略直下方において、奥側に配置されているので、高さ寸
法も小さくすることができリール本体をよりコンパクト
にすることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】〔全体構成及び各部の概略構成〕
図1において、本発明の一実施形態を採用したスピニン
グリールは、ハンドル1と、ハンドル1を回転自在に支
持するリール本体2と、ロータ3と、スプール4とを備
えている。ロータ3は、リール本体2の前部に回転自在
に支持されている。スプール4は、釣り糸を外周面に巻
き取るものであり、ロータ3の前部に前後移動自在に配
置されている。
【0015】ハンドル1は、図2に示すように、T字状
の把手部1aと、先端に把手部1aが回転自在に装着さ
れたL字状のクランクアーム1bと、クランクアーム1
bの基端に固定された軸部1cとを有している。クラン
クアーム1bは、基端側においてワンタッチで折れ曲が
り可能である。軸部1cは、図3に示すように断面が矩
形の棒状部材である。なお、ハンドル1は、図1及び図
3に示す右位置と、図2及び図4に示す左位置との左右
どちらにもリール本体2に装着可能である。
【0016】リール本体2は、左側部に開口2cを有す
るリールボディ2aと、リールボディ2aから斜め上前
方に一体で延びるT字状の竿取付脚2bと、リールボデ
ィ2aの開口2cを閉塞するための蓋体2dとを有して
いる。リールボディ2aは、図2及び図3に示すよう
に、内部に空間を有しており、その空間内には、ロータ
3をハンドル1の回転に連動して回転させるロータ駆動
機構5と、スプール4を前後に移動させて釣り糸を均一
に巻き取るためのオシレーティング機構6とが設けられ
ている。リールボディ2a及び蓋体2dは、小型化を図
るために後方にいくほど底面が上方に絞られた形状のも
のである図4に示すように、リールボディ2aの図4右
側面には、筒状のボス部17aが形成されている。ボス
部17aは、ハンドル軸10(後述)の図4右端を支持
する軸受16aを収納するためにリールボディ2aの内
方に突出して形成されている。蓋体2dのボス部17a
に対向する位置には、ボス部17bが形成されている。
ボス部17bはハンドル軸10の図4左端を支持する軸
受16bを収納するためにリールボディ2aの外方に突
出して形成されている。ハンドル1が装着された側と逆
側のボス部(図4ではボス部17a)は、軸カバー19
により閉塞されている。ハンドル1が装着された側のボ
ス部(図4ではボス部17b)は、孔あきカバー19b
により水の侵入が防止されている。軸カバー19及び孔
あきカバー19bは、図1に示すように、楕円形の部材
であり、それぞれ2本のビス19aによりボス部に取り
付けられる。なお、外方に突出していないボス部17a
には、軸カバー19及び孔あきカバー19bを面一に装
着するための楕円形の窪み18aが形成されているロー
タ駆動機構5は、ハンドル1が回転不能に装着されたハ
ンドル軸10と、ハンドル軸10とともに回転するフェ
ースギア11と、このフェースギア11に噛み合うピニ
オンギア12とを有している。ハンドル軸10は、左右
方向に沿って配置されその両端は、軸受16a,16b
を介してリールボディ2aに回転自在に支持されてい
る。ハンドル軸10の図4右端は、軸受16aの外側面
より内側に位置している。ハンドル軸10の中心部には
断面が矩形の貫通孔10aが形成されており、この貫通
孔10aにハンドル1の軸部1cが回転不能に挿入され
る。軸部1cの先端面にはネジ孔1dが形成されてお
り、このネジ孔1dに螺合する取付ネジ20によりハン
ドル1がハンドル軸10に取り付けられている。
【0017】ピニオンギア12は筒状に形成されてお
り、ハンドル軸10と直交して配置されている。ピニオ
ンギア12の前部12aはロータ3の中心部を貫通して
おり、ナット13によりロータ3と固定されている。ピ
ニオンギア12は、その軸方向の中間部と後端部とが、
それぞれ軸受14a,14bを介してリール本体2に回
転自在に支持されている。ピニオンギア12の中心部に
はスプール軸15が貫通している。
【0018】〔オシレーティング機構の構成〕オシレー
ティング機構6は、図3〜図6に示すように、スプール
4の中心部にドラグ機構60を介して連結されたスプー
ル軸15を前後方向に移動させてスプール4を同方向に
移動させるための機構である。オシレーティング機構6
は、スプール軸15の略直下方に配置された螺軸21
と、螺軸21に沿って前後方向に移動するスライダ22
と、螺軸21の先端に固定された中間ギア23とを有し
ている。螺軸21は、スプール軸15の略直下方におい
て開口2cから見てスプール軸15よりやや奥側の位置
にスプール軸15と平行に配置されており、リールボデ
ィ2aに回転自在に支持されている。また、螺軸21の
外周部には交差する螺旋状の溝21aが形成されてい
る。この溝21aのリード角θは、20〜45゜に設定
されている。なお、螺旋状溝21aのリード角θとは、
螺旋状溝21aの底径をD、螺軸21の1回転で進む軸
方向の長さすなわちリードをLとした場合、 リード角θ=アークcot(πD/L) で表される角度である。このリード角が20゜より小さ
い場合は溝間の肉厚が薄くなるとともに溝の交差部の数
が増加するので好ましくない。一方、45゜を越える
と、回転運動から直線運動への変換効率が低下するので
好ましくない。
【0019】スライダ22にはスプール軸15の後端が
固定されている。また、中間ギア23はピニオンギア1
2に噛み合っている。ここで、ピニオンギア12及び中
間ギア23は、ピニオンギア12の螺軸21に対する回
転数比が1.5以上、好ましくは1.8〜2.5になる
ようにそれぞれの歯数が設定されている。なお、前記回
転数比が1.5未満になると釣り糸巻き上げ時の効率の
向上が望めない。また、前記回転数比が1.8以上の場
合は効率の向上が著しく、2.5を越えると、中間ギア
23の径が大きくなりすぎ、リール本体2の小型化が困
難となる。
【0020】〔スライダの構造〕スライダ22は、図5
及び図6に示すように、スライダ本体25と、スライダ
本体25内に収納された係合ピン26とを有している。
スライダ本体25は、スプール軸15に対して軸方向に
移動不能に固定されるとともに、螺軸21を挟んで上下
に平行に配置された2本のガイド軸28,29に摺動自
在に装着されている。このようにガイド軸28,29を
上下に配置することでも、オシレーティング機構6の幅
寸法を小さくできる。なお、スプール軸15のスライダ
本体25と嵌合する部分には切欠き15aが形成されて
おり、外周の一部が平坦になっている。そして、スライ
ダ本体25の対応する孔25bも円形ではなく、切欠き
15aに対応する平坦部を有する矩形孔である。このよ
うな嵌合により、スライダ本体25は、スプール軸15
に対して相対回転が禁止されている。スライダ本体25
は、2本のガイド軸28,29によって案内されるの
で、摺動時の傾きが防止される。このため、スライダ本
体25を、従来のスライダ本体のように螺軸全周を覆う
ような形状とする必要がない。
【0021】また、スライダ本体25には螺軸21と直
交しかつ螺軸21に斜め下方から面するような装着孔2
5aが形成されており、この装着孔25aに係合ピン2
6が回動自在かつ着脱自在に挿入されている。係合ピン
26の先端には、螺軸21の螺旋状溝21aに噛み合う
係合部26aが形成されている。スライダ本体25の装
着孔25aの一端には、蓋部材24が固定されている。
【0022】ここでは、スライダ本体25は、螺軸21
の一側面側にのみ対向するような形状となっており、他
側面側への張り出しが少なくなっている。このため、リ
ール本体2を薄型化することが可能である。しかも、螺
軸21がスプール軸15の略直下方に配置され、かつ係
合ピン26が螺軸21の斜め下方から螺旋状溝21aに
向けて装着されている。このため、オシレーティング機
構6全体の幅寸法がさらに小さくなり、かつスライダ本
体25の幅寸法及び高さ寸法がそれほど大きくならず、
リール本体2の薄型化・小型化を図ることができる。
【0023】しかも、リールを小型化するためにリール
本体2が後方にいくほど底面が上方に絞られた形状のも
のであるので、図3に実線で示す移動位置の後部にスラ
イダ22を配置すると図4に2点鎖線で示すようにリー
ルボディ2aとスライダ本体25との隙間が小さくなり
係合ピン26を着脱できない。しかし、係合ピン26が
斜めに配置されているので、図1に2点鎖線で示す移動
位置の前部にスライダ22を配置して図4に実線で示す
ようにリール本体2とスライダ本体25との隙間が大き
くなると係合ピン26を容易に着脱できる。このため、
メンテナンス等で係合ピン26を着脱する際にも簡単に
作業を行える。
【0024】〔ロータの構成〕ロータ3は、図3に示す
ように、円筒部30と、円筒部30の側方に互いに対向
して設けられた第1及び第2ロータアーム31,32と
を有している。円筒部30と両ロータアーム31,32
とは、たとえばアルミニウム合金製であり一体成形され
ている。
【0025】円筒部30の前部には前壁33が形成され
ており、前壁33の中央部にはボス部33aが形成され
ている。ボス部33aの中心部には貫通孔が形成されて
おり、この貫通孔をピニオンギアの前部12a及びスプ
ール軸15が貫通している。前壁33の前部にナット1
3が配置されており、ナット13の内部にスプール軸1
5を回転自在に支持する軸受35が配置されている。
【0026】第1ロータアーム31は、円筒部30から
外方に凸に湾曲して前方に延びており、円筒部30との
接続部は円筒部30の周方向に広がり湾曲している。第
1ロータアーム31の先端の外周側には、第1ベール支
持部材40が揺動自在に装着されている。第1ベール支
持部材40の先端には、釣り糸をスプール4に案内する
ためのラインローラ41が装着されている。
【0027】第2ロータアーム32は、円筒部30から
外方に凸に湾曲して前方に延びている。第2ロータアー
ム32は、先端部から円筒部30との接続部分に向けて
2股に分岐しており、円筒部30と周方向に間隔を隔て
た2カ所で接続されている。第2ロータアーム32の先
端内周側には、第2ベール支持部材42が揺動自在に装
着されている。
【0028】ラインローラ41と第2ベール支持部材4
2との間には線材を略U状に湾曲させた形状のベール4
3が固定されている。これらの第1及び第2ベール支持
部材40,42、ラインローラ41及びベール43によ
り釣り糸をスプール4に案内するベールアーム44が構
成される。ベールアーム44は、図3に示す糸案内姿勢
とそれから反転した糸開放姿勢との間で揺動自在であ
る。
【0029】第1ベール支持部材40の外周側にはカバ
ー45が装着されており、カバー45の内部にはベール
アーム44を糸開放姿勢から糸案内姿勢にロータ3の回
転に連動して復帰させるとともに、両姿勢でその状態を
保持するベール反転機構46が配置されている。ロータ
3の円筒部30の内部にはロータ3の逆転を禁止・解除
するための逆転防止機構50が配置されている。逆転防
止機構50は、内輪が遊転するローラ型のワンウェイク
ラッチ51と、ワンウェイクラッチ51を作動状態(逆
転禁止状態)と非作動状態(逆転許可状態)とに切り換
える切換機構52とを有している。
【0030】〔スプールの構成〕スプール4は、ロータ
3の第1ロータアーム31と第2ロータアーム32との
間に配置されており、スプール軸15の先端にドラグ機
構60を介して装着されている。スプール4は、外周に
釣り糸が巻かれる糸巻き胴部4aと、糸巻き胴部4aの
後部に一体で形成されたスカート部4bと、糸巻き胴部
4aの前端に固定されたフランジ板4cとを有してい
る。糸巻き胴部4aは、ストレートな円筒状の部材であ
り、外周面はスプール軸15と平行な周面で構成されて
いる。糸巻き胴部4aは、2つの軸受56,57により
スプール軸15に回転自在に装着されている。フランジ
板4cは、糸巻き胴部4aの内周面にネジ止めされたス
プールリングカラー55により糸巻き胴部4aに固定さ
れている。
【0031】〔リールの操作及び動作〕キャスティング
時にはハンドル1を図4に示す左位置に装着した状態で
ベールアーム44を糸開放姿勢に反転させる。これによ
り第1ベール支持部材40及び第2ベール支持部材42
は揺動する。この状態で釣り竿を握る手の人差し指で釣
り糸を引っかけながら釣り竿をキャスティングする。す
ると釣り糸は仕掛けの重さにより勢いよく放出される。
この状態でハンドル1をたとえば左手で糸巻取方向に回
転させると、ロータ駆動機構5によりロータ3が糸巻取
方向に回転し、ベールアーム44がベール反転機構46
により糸案内姿勢に復帰し釣り糸がスプール4に巻き付
けられる。
【0032】釣り糸巻取り時には、ベールアーム44を
糸案内姿勢側に倒す。この状態でハンドル1を回転させ
ると、この回転力はハンドル軸10及びフェースギア1
1を介してピニオンギア12に伝達される。このピニオ
ンギア12に伝達された回転力は、ピニオンギア前部1
2aを介してロータ3に伝達される。一方、ピニオンギ
ア12に噛み合う中間ギア23によって螺軸21が回転
し、この螺軸21の螺旋状溝21aに噛み合うスライダ
22がガイド軸28,29に案内されて前後方向に移動
する。このため、スプール軸15及びスプール4が回転
軸芯Xに沿って前後方向に往復動し、ベール43及びラ
インローラ41によってスプール4に案内された釣り糸
は、スプール4の外周に前後方向に均一に巻き取られ
る。ここで、ピニオンギア12の螺軸21に対する回転
数比を1.5以上にしているので、スプール4の移動速
度を従来装置に比較して低くでき、釣り糸巻き上げ時の
効率を向上できる。また、釣り糸を多量に巻くことがで
きる。
【0033】また、スライダ22は2本のガイド軸2
8,29に案内されて往復動するので、回転したりある
いは傾いたりすることなくスムーズに往復動する。この
ため、スライダ本体25は螺軸21の全周を覆う必要が
なく、係合ピン26と逆側のスペースを小さくできる。
このため、リール本体2の後方部分については、横方向
に突出を少なくできる。さらに係合ピン26が斜めに配
置されているので、リール本体2の横幅を小さくできか
つ小さくしても係合ピン26の着脱がスライダ22の前
部位置で簡単に行える。
【0034】〔他の実施形態〕スピニングリールの形態
は、前記実施形態に限定されるものではなく、スプール
軸がスライダに対して回転するリアドラグ型のものや、
ハンドルが左右いずれかに固定されるハンドル固定型の
ものや、ロータをレバーで制動するレバーブレーキ型の
スピニングリール等の全ての形態のスピニングリールに
本発明を適用できる。
【0035】
【発明の効果】本発明によれば、螺軸がスプール軸の略
直下方に配置され、かつ係合部材が螺軸の斜め下方から
螺旋状溝に向けて装着されている。このため、往復移動
機構全体の幅寸法が小さくなり、かつ摺動部材の幅寸法
及び高さ寸法がそれほど大きくならず、リール本体の薄
型化・小型化を図ることができる。しかも、リールを小
型化するためにリール本体が後方にいくほど底面が上方
に絞られた形状のものであっても、係合部材が斜めに配
置されているので、移動位置の前部に摺動部材を配置す
れば係合部材を容易に着脱できる。このため、メンテナ
ンス等で係合部材を着脱する際にも簡単に作業を行え
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を採用したスピニングリー
ルの右側面図。
【図2】その背面断面図。
【図3】その左側面断面図。
【図4】ハンドルを左側に装着したときの図1のIV−IV
断面図。
【図5】スライダの一部破断背面図。
【図6】スライダの側面図。
【符号の説明】
1ハンドル 2 リール本体 2a リールボディ 2b 竿取付脚 2c 開口 2d 蓋体 3 ロータ 4 スプール 6 オシレーティング機構 12 ピニオンギア 21 螺軸 21a 螺旋状溝 22 スライダ 23 中間ギア 25 スライダ本体 25a 装着孔 26 係合ピン 28,29 ガイド軸

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】スピニングリールのリール本体に前後移動
    自在に装着されたスプールをロータの回転に連動して往
    復移動させるスピニングリールの往復移動機構であっ
    て、 前記スプールに連結されたスプール軸の略直下方に前記
    スプール軸に沿って配置され、外周に交差する螺旋状の
    溝が形成され、前記リール本体に回転自在に支持された
    螺軸と、 前記ロータの回転を前記螺軸に伝達するための回転伝達
    部と、 前記螺旋状溝に係合する係合部材と、 前記係合部材を前記螺軸の径方向斜め下方から前記螺旋
    状溝に向けて回転自在かつ着脱自在に装着する装着部を
    有し、前記スプール軸に対して軸方向に固定された摺動
    部材と、を備えたスピニングリールの往復移動機構。
  2. 【請求項2】前記スプール軸に沿って配置され、前記摺
    動部材の往復移動を案内するためのガイド部材をさらに
    備え、 前記摺動部材は、前記螺軸の外周の一部にのみ対向する
    対向部を有する、請求項1に記載のスピニングリールの
    往復移動機構。
  3. 【請求項3】釣り竿に装着され、釣り竿の軸方向と交差
    する軸回りに釣り糸を巻き取るスピニングリールであっ
    て、 前記釣り竿に装着され後方にいくほど底面が上方に絞ら
    れた形状のリール本体と、 前記リール本体に前後移動自在に装着され外周に釣り糸
    が巻き付けられるスプールと、 前記リール本体に回転自在に装着され前記スプールに釣
    り糸を巻き付けるためのロータと、 前記スプールを前記ロータの回転に連動して前後に往復
    移動させるための請求項1又は2に記載の往復移動機構
    と、を備えたスピニングリール。
  4. 【請求項4】前記リール本体は、前記往復移動機構を収
    納する空間を内部に有しかつ前記空間に連通する開口を
    一面に有するリールボディと、前記リールボディと一体
    で形成され上方に延びる竿取付部と、前記開口を覆う蓋
    部材とを有し、 前記螺軸は、前記スプール軸の略直下方において前記開
    口から見て前記スプール軸よりやや奥側の位置に前記ス
    プール軸に沿って配置されている、請求項3に記載のス
    ピニングリール。
JP00864998A 1998-01-20 1998-01-20 スピニングリール Expired - Fee Related JP3504845B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP00864998A JP3504845B2 (ja) 1998-01-20 1998-01-20 スピニングリール

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP00864998A JP3504845B2 (ja) 1998-01-20 1998-01-20 スピニングリール

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11196725A true JPH11196725A (ja) 1999-07-27
JP3504845B2 JP3504845B2 (ja) 2004-03-08

Family

ID=11698799

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP00864998A Expired - Fee Related JP3504845B2 (ja) 1998-01-20 1998-01-20 スピニングリール

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3504845B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008237069A (ja) * 2007-03-26 2008-10-09 Daiwa Seiko Inc 魚釣用スピニングリール

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008237069A (ja) * 2007-03-26 2008-10-09 Daiwa Seiko Inc 魚釣用スピニングリール

Also Published As

Publication number Publication date
JP3504845B2 (ja) 2004-03-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR20060124572A (ko) 스피닝 릴
KR100737885B1 (ko) 스피닝 릴의 로터
KR20090028459A (ko) 스피닝 릴
TWI294268B (ja)
EP0839445B1 (en) Spinning reel having a narrow reel body housing
JPH0547583Y2 (ja)
KR20040036639A (ko) 스피닝 릴의 릴 본체
JP4572016B2 (ja) スピニングリールの回転伝達装置
KR20040097894A (ko) 스피닝 릴의 마스터 기어
JP2004081149A (ja) スピニングリールの釣り糸案内機構
JP2003225040A (ja) 釣り用リールの動力伝達装置
JPH11196725A (ja) スピニングリールの往復移動機構及びスピニングリール
JP4362313B2 (ja) スピニングリールの往復移動装置
JP2004121166A (ja) スピニングリールの釣り糸案内機構
JP2009065933A (ja) スピニングリール
JP4362197B2 (ja) スピニングリール
JPH10113100A (ja) スピニングリール
JP4141275B2 (ja) スピニングリールのリール本体
JP2000023600A (ja) 釣り用リールのレベルワインド機構
JP3711308B2 (ja) スピニングリールのスライダ取付構造
US6224006B1 (en) Spinning reel having tapered spool and compact reel body
JP4397156B2 (ja) 魚釣用スピニングリール
JPH11206287A (ja) スピニングリール
JP5054474B2 (ja) スピニングリール
JP3392267B2 (ja) スピニングリール及びその往復動装置

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20031202

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Effective date: 20031211

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 4

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071219

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081219

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 5

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081219

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091219

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 6

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091219

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101219

Year of fee payment: 7

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees