JPH11196590A - 超音波モータのロータ及び超音波モータ - Google Patents

超音波モータのロータ及び超音波モータ

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JPH11196590A
JPH11196590A JP9360721A JP36072197A JPH11196590A JP H11196590 A JPH11196590 A JP H11196590A JP 9360721 A JP9360721 A JP 9360721A JP 36072197 A JP36072197 A JP 36072197A JP H11196590 A JPH11196590 A JP H11196590A
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JP
Japan
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ultrasonic motor
rotor
stator
friction material
thickness
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JP9360721A
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English (en)
Inventor
Akira Sugiura
彰 杉浦
Takashi Fukui
孝 福井
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Asmo Co Ltd
Original Assignee
Asmo Co Ltd
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  • General Electrical Machinery Utilizing Piezoelectricity, Electrostriction Or Magnetostriction (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 異音の発生を低減することができる超音波モ
ータを提供する。 【解決手段】 圧電素子12に電圧を付加されて発生す
る振動がステータ10に伝搬され、そのステータ10の
表面に一方向の進行波が発生される。ロータ15は、ロ
ータ15のステータ接触面15dに設けられた摩擦材1
6を介してステータ10の表面に圧接されている。 摩擦
材16は曲げ弾性係数が40×104 〜60×104
/cm2 の範囲にある耐摩耗性材料にて形成され、 摩擦
材16の軸方向厚さtが0.3mm以下に設定されてい
る。 また、ステータ10に対するロータ15の加圧力f
はロータ15を加圧する加圧弾性部材18によって調節
され、 200〜400Nの範囲内に設定されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は超音波モータのロー
タに係り、詳しくは超音波モータ起動時においてステー
タとロータに形成された摩擦材との摩擦によって発生す
る異音を低減するものに関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般、超音波モータとは、超音波楕円振
動をするステータに圧接されたロータが摩擦力を介して
受けるトルクを利用したモータであると定義されてい
る。言い換えれば、超音波モータは電気ー機械変換子の
振動エネルギーを摺動面の摩擦力を介して出力側に伝達
するものである。この摺動面の摩擦問題は、モータの出
力特性を左右する極めて重要な問題であり、効率の高い
超音波モータを実現するためには、摩擦係数が大きく、
かつ耐摩耗性に優れ、安定した摩擦係数を維持する摩擦
材が使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
超音波モータは、起動時つまり拘束トルク付近において
ステータと摩擦材との摩擦によって大きな異音が発生し
ていた。この異音の発生は、超音波モータの消音化を図
る上で問題となっていた。
【0004】本発明は、上記問題点を解消するためにな
されたものであって、その目的は異音の発生を低減する
ことができる超音波モータを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
め、請求項1に記載の発明は、圧電素子の駆動力により
振動するステータに摺動可能に圧接され、そのステータ
の振動に基づいて回転し、ステータと当接するように加
圧弾性部材により加圧される超音波モータのロータであ
って、前記ロータのステータ接触面に設けられた摩擦材
の軸方向厚さを0.3mm以下に設定したことを要旨と
する。
【0006】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の超音波モータのロータにおいて、前記摩擦材は曲げ弾
性係数が40×104 〜60×104 N/cm2 の範囲
にある耐摩耗性材料を使用したことを要旨とする。
【0007】請求項3に記載の発明は、請求項1又は2
に記載の超音波モータのロータを備えたことを要旨とす
る。請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の超音波
モータにおいて、前記ロータがステータと当接するよう
に加圧弾性部材により加圧される加圧力を280±20
Nに設定したことを要旨とする。
【0008】(作用)従って、請求項1及び2に記載の
発明によれば、摩擦材が薄くなると摩擦材の周方向への
よじれが少なくなり、そのよじれから復帰する際の復帰
量が少なくなる。その結果、ロータが駆動するときの異
音は低減される。
【0009】請求項3及び4に記載の発明によれば、超
音波モータ起動時に発生する異音が低減される。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明を車両のテレスコピ
ック装置用超音波モータに具体化した一実施形態を図1
〜図8に従って説明する。
【0011】図1に示すように、本実施形態の超音波モ
ータ1のハウジング2は基台3とカバー4とから構成さ
れている。前記基台3は金属板のバーリング加工により
形成され、ボールベアリングよりなる軸受5を保持する
ための軸受保持部3aと、その軸受保持部3aの内側開
口端から内側に延出形成された膨出部3bと、回転軸6
を挿通するための貫通孔3cとを備えている。前記膨出
部3bには後記するステータ10を固定するためのネジ
孔3dが設けられている。
【0012】前記カバー4は金属板のプレス加工により
形成され、その上部には軸受7を保持するための軸受保
持部4aが形成されている。そして、回転軸6は前記軸
受保持部3a,4aよりそれぞれ保持された軸受5,7
を介してハウジング2に対して回転可能に支持されてい
る。
【0013】また、前記基台3の膨出部3bの上面には
円環状のプレート8が配置されている。プレート8には
前記膨出部3bのネジ孔3dと対応する位置に貫通孔8
aが設けられている。そして、前記プレート8の上には
金属基板9をロウ付けしたステータ10が載置されてい
る。
【0014】前記ステータ10は、圧延鋼板例えば冷間
圧延鋼板(SPCC)よりなり、中央には回転軸6を挿
通するための貫通孔10aが形成されている。また、ス
テータ10において、前記基台3の膨出部3bと対応す
る部分を固定部10bとし、その固定部10bにおける
前記膨出部3bのネジ孔3dと対応する位置には貫通孔
10cが設けられている。また、ステータ10の外周部
はクランク状に屈曲形成され、上方に屈曲した部分を延
出部10dとし、該延出部10dの先端から外側に水平
に延びた部分を振動板部10eとしている。さらに、ス
テータ10において、前記延出部10dを介してその振
動板部10eと前記固定部10bとを連結する水平部分
を振動減衰部10fとしている。また、前記延出部10
dにおけるステータ10の外周部下面にはベースリング
11がロウ付けにて接合され、ベースリング11の下面
には環状に形成された圧電素子12を接着剤にて接着し
ている。
【0015】また、前記金属基板9は、円盤状を呈し、
ロウ付けにて前記ステータ10の固定部10bの下面に
固着されている。その基板9の中央には回転軸6を挿通
するための貫通孔9aが形成され、ステータ10の貫通
孔10cと対応する位置には貫通孔9bが設けられてい
る。
【0016】そして、前記ステータ10及びプレート8
はそれぞれ設けられたネジ貫通孔10c,9b,8bに
ネジ13をワッシャ14を介して貫挿して、前記基台3
の膨出部3bに設けられたネジ孔3dに螺合することに
よって、前記基台3に固定される。
【0017】前記ステータ10の上面には、アルミ合金
よりなるロータ15が配置されている。図1及び図2に
示すように、ロータ15は円盤状をなし、本実施形態で
はその外径dを58mmに設定している。ロータ15の
中央には前記回転軸6を貫挿する貫通孔15aが形成さ
れ、その貫通孔15aの内周には図2に示すように、嵌
合凹部15bが形成されている。また、ロータ15の外
周には前記振動板部10eに対応するステータ接触部1
5cが形成され、図4に示すように該ステータ接触部1
5cの下面15dには摩擦材16が接着剤にて接着され
ている。つまり、前記ロータ15はステータ10と当接
するとき、摩擦材16を介してステータ10の振動板部
10eの上面と当接するようになっている。
【0018】摩擦材16は、図2〜図4に示すように、
円環状をなし、本実施形態では曲げ弾性係数49×10
4 N/cm2 のポリイミド系樹脂(商品名ベスペルSP
22)にて形成されている。また、本実施形態では、摩
擦材16の縦断面形状は長方形状をなし、摩擦材16の
半径方向幅(以下は幅という)wは2mmに設定されて
いる。さらに、本実施形態では、摩擦材16の軸方向厚
さ(以下は厚さという)tは0.15mmに設定されて
いる。
【0019】また、ロータ15の嵌合凹部15bにはカ
ラー17が嵌着されている。前記カラー17の内周面1
7aには2面取り形状嵌合部が形成されている。そし
て、前記回転軸6はカラー17に対して回転不能にその
2面取り形状嵌合部と嵌合連結されている。
【0020】図1に示すように、前記カラー17の上面
は加圧弾性部材18により同加圧弾性部材18に対して
回転不能に圧接されている。加圧弾性部材18は、皿バ
ネ18aとプレート18bとからなり、サークリップ1
9により前記回転軸6に対してそれ以上上動不能に回転
軸6と連結されている。即ち、前記ロータ15が回転す
れば、カラー17及び加圧弾性部材18がともに回転
し、回転軸6は連動して回転される。このとき、前記ロ
ータ15が摩擦材16を介してステータ10と当接する
ように加圧弾性部材18により加圧される加圧力fは、
前記加圧弾性部材18つまりバネ18aとプレート18
bにより調節されることができるようになっている。そ
の加圧力fの望ましい範囲は200〜400Nである。
本実施形態ではその加圧力fは280±20Nに設定さ
れている。
【0021】上記のように構成された超音波モータ1
は、そのハウジング2の基台3が図示しない車両のステ
アリング装置のブラケットに固設されることによって、
車両に載置固定される。超音波モータ1は、その超音波
モータ1と離間して車体フレームに固設された駆動制御
装置により駆動制御される。
【0022】そして、公知の方法にて圧電素子12に高
周波電圧を印加することにより、圧電素子12を振動さ
せる。本実施形態では圧電素子12に印加する電圧vの
値は210±20Vに設定されている。圧電素子12の
振動は前記金属基板9を介して延出部10dに伝わり、
該延出部10dに伝わった振動は振動板部10eに伝わ
り、その振動板部10eの上面に一方向の進行波が発生
する。前記ロータ15は摩擦材16とステータ10との
摩擦を介してその進行波により駆動回転される。
【0023】図5は上記のように構成された超音波モー
タ1の出力特性(N−T曲線)を示す説明図である。横
軸は超音波モータ1のトルクを示し、縦軸は超音波モー
タ1の回転数を示している。このとき、摩擦材16の厚
さtは0.15mmに設定されている。図5に示すよう
に、超音波モータ1の起動時、つまり、回転開始直前に
おいて、トルク(拘束トルク)は最大の2.0(N・
m)となっている。そして、この起動時、即ち拘束トル
ク付近において、ステータ10と摩擦材16との摩擦に
よる異音が発生しなかった。これは、摩擦材16の厚さ
tが本実施形態では0.15mmと薄いため、異音が発
生しなかったと考えられる。つまり、摩擦材16自体が
ステータ10と擦れることによって振動し、この振動が
異音の原因と考えられる。しかし、摩擦材16は厚さt
が0.15mmと薄いため摩擦材16自体が振動しなく
なり異音が発生しないと考えられる。そこで、摩擦材1
6の厚さtを種種変更して厚さtと異音との関係を調べ
た。
【0024】(比較例)次に、上記とほぼ同様な設定条
件を設定し、即ち、摩擦材16は曲げ弾性係数49×1
4 N/cm2 のポリイミド系樹脂を使用し、摩擦材1
6の半径方向幅wを2mmに設定し、また、ロータ15
の外径dを58mmに設定し、ロータ15の加圧力fを
280±20Nに設定し、圧電素子12に付加した電圧
vを210±20Vに設定した上で、摩擦材16の厚さ
tをそれぞれ0.3mm、0.4mmに変更設定して、
それらの厚さtに対応する超音波モータ1の出力特性
(N−T特性)及び異音発生状況を調べた比較例を示
す。図6は厚さtが0.3mm、図7は厚さtが0.4
mmのときの出力特性を示す説明図である。
【0025】図6及び図7に示すように、摩擦材16の
厚さtの変化による超音波モータ1の出力特性(N−T
特性)の変化はほとんど見られないが、厚さtが0.3
mmのとき、超音波モータ1起動時(又は拘束時)にお
いてステータ10と摩擦材16との摩擦によって若干異
音が発生し、厚さtが0.4mmのとき、超音波モータ
1起動時(又は拘束時)においてステータ10と摩擦材
16との摩擦によって大きな異音が発生した。つまり、
摩擦材16の厚さtが0.3mmを超えるとステータ1
0と摩擦材16との摩擦によって異音が発生し、しか
も、その厚さtが増すほど発生する異音が大きくなる傾
向がある。反対に厚さtが0.3mm以下でその厚さt
を薄くするほど異音が小さくなる。
【0026】また、超音波モータ1の作動時間(作動寿
命)と摩擦材16の摩耗量との関係を調べた。図8に示
すように、摩擦材16の摩耗量は超音波モータ1の作動
時間hと比例している。即ち、超音波モータ1の作動に
つれて摩擦材16は図8に示すような勾配にてだんだん
摩耗されていく。摩擦材16の摩耗量はそれぞれ0.1
5mm、0.3mm、0.4mmに達するとき、超音波
モータ1の作動時間(又は作動寿命)hはそれぞれ13
0時間、270時間、360時間に達している。つま
り、本実施形態の厚さtが0.15mmの摩擦材16を
使用した場合には、130時間使用できることを意味
し、本実施形態のテレスコピック装置に使用される超音
波モータ1に要求される耐用時間(約100時間)を十
分に満足する。
【0027】また、加圧力fと異音との関係を調べた。
そして、上記加圧力fが280±20Nを最良として、
加圧力fを変更して試験した結果、超音波モータ1を駆
動させるのに支障をきたさない加圧力fが200〜40
0Nの範囲においては、厚さtが0.3mm以下で異音
が小さくなり、薄くするほど異音がさらに小さくなる傾
向が見られた。
【0028】さらに、摩擦材16の曲げ弾性係数と異音
との関係を調べた。そして、上記摩擦材16の曲げ弾性
係数が49×104 N/cm2 を最良として、摩擦材1
6の曲げ弾性係数を変更して試験した結果、超音波モー
タ1を駆動させるのに支障をきたさない摩擦材16の曲
げ弾性係数が40×104 〜60×104 N/cm2
範囲においては、厚さtが0.3mm以下で異音が小さ
くなり、薄くするほど異音がさらに小さくなる傾向が見
られた。
【0029】さらにまた、摩擦材16の半径方向幅wと
異音との関係を調べた。そして、上記摩擦材16の半径
方向幅wが2mmを最良として、摩擦材16の半径方向
幅wを変更して試験した結果、超音波モータ1を駆動さ
せるのに支障をきたさない摩擦材16の半径方向幅wが
1〜2mmの範囲においては、厚さtが0.3mm以下
で異音が小さくなり、薄くするほど異音がさらに小さく
なる傾向が見られた。
【0030】次に、上記のように構成された超音波モー
タ1の特徴を説明する。 (1)本実施形態では、ロータ15に設けられた摩擦材
16の厚さtを0.3mm以下の0.15mm薄い厚さ
に設定した。従って、超音波モータ1起動時(拘束トル
ク付近)において、摩擦材16とステータ10との摩擦
による異音の発生を防止することができる。しかも、テ
レスコピック装置用超音波モータに要求されている作動
時間(作動寿命)を満足することができる。
【0031】(2)本実施形態では、ロータ15に設け
られた摩擦材16の厚さtを0.3mm以下の0.15
mm薄い厚さに設定するとともに、摩擦材16をベスト
曲げ弾性係数が49×104 N/cm2 となるポリイミ
ド系樹脂を使用し、且つ、摩擦材16の半径方向幅wを
2mmに設定した。その結果、超音波モータ1の出力特
性(N−T特性)を確保することができ、超音波モータ
1起動時(拘束トルク付近)において、摩擦材16とス
テータ10との摩擦による異音の発生を確実に防止する
ことができるとともに、テレスコピック装置用超音波モ
ータに要求されている作動時間(作動寿命)を満足する
ことができる。
【0032】(3)本実施形態では、ロータ15に設け
られた摩擦材16の厚さtを0.3mm以下の0.15
mm薄い厚さに設定するとともに、ロータ15がステー
タ10と当接するように加圧弾性部材18により加圧さ
れる加圧力fをベストの280±20Nに調整設定し
た。従って、超音波モータ1起動時(拘束トルク付近)
において、摩擦材16とステータ10との摩擦による異
音の発生を確実に防止することができる。
【0033】尚、本発明の実施形態は、上記実施形態に
限定されるものではなく、以下のように実施してもよ
い。 ○上記実施形態では、ロータ15に設けられた摩擦材1
6の厚さtを0.15mmに設定して実施したが、その
厚さtを0.3mm以下(例えば0.2mm)に設定し
て実施してもよい。この場合、超音波モータ1の作動寿
命を考慮して実施すれば上記と同様な効果を得ることが
できる。
【0034】○上記実施形態では、ロータ15に設けら
れた摩擦材16の縦断面形状が長方形状にて実施した
が、図9及び図10に示すような長方形状以外の形状に
て実施してもよい。このとき、摩擦材16の厚さtの測
定方法として、ステータ10と接触している部分からロ
ータ15本体までの軸方向への最も長い距離を測定す
る。この場合、上記実施形態と同様な効果を得ることが
できる。
【0035】○上記実施形態では、摩擦材16は曲げ弾
性係数49×104 N/cm2 のポリイミド系樹脂にて
形成したが、曲げ弾性係数が40×104 〜60×10
4 N/cm2 の範囲内にある他系の樹脂例えばポリエス
テル系樹脂、プロピレン系樹脂にて実施してもよい。
又、曲げ弾性係数が40×104 〜60×104 N/c
2 の範囲内にある耐磨耗性及び振動の伝達性を有する
ものならば樹脂でなくても例えば複合材料(石綿入りゴ
ム等)にて形成してもよい。この場合、上記実施形態と
ほぼ同様な効果を得ることができる。
【0036】○上記実施形態では、ロータ15の外径d
を58mmに設定したが、ロータ15の外径dを特に限
定せずに設定してもよい。この場合、上記実施形態とほ
ぼ同様な効果を得ることができる。
【0037】○上記実施形態では、摩擦材16の半径方
向幅wを2mmに設定したが、その幅wを1〜2mmの
間に設定して実施してもよい。この場合、上記実施形態
と同様な効果を得ることができる。
【0038】○上記実施形態では、本発明を車両のテレ
スコピック装置用超音波モータに具体化して実施した
が、車両のチルト装置用超音波モータや車両用超音波モ
ータ以外の超音波モータに実施してもよい。この場合、
上記実施形態と同様な効果を得ることができる。
【0039】上記実施形態から把握できる請求項以外の
技術的思想について、以下に効果とともに記載する。 ○電圧を付加されて振動が発生する圧電素子と、その振
動を伝搬し且つ表面に一方向の進行波が発生するステー
タと、ロータのステータ接触面に設けられ且つステータ
の表面に圧接する摩擦材と、ロータが摩擦材を介してス
テータに圧接するように加圧する加圧弾性部材とを備
え、ステータの振動がステータと摩擦材との摩擦を介し
てロータに伝搬されることによって作動された超音波モ
ータにおいて、前記ロータに設けられた摩擦材の厚さt
を0.3mm以下に設定し、摩擦材は曲げ弾性係数が4
0×104 〜60×104 N/cm2 の範囲内にある耐
摩耗性材料を使用し、前記圧電素子に付加した電圧vを
210±20Vに設定し、そして、前記ロータがステー
タと当接するように加圧弾性部材により加圧される加圧
力fを200〜400Nに設定したことを特徴とする超
音波モータ。
【0040】従って、超音波モータ起動時(拘束トルク
付近)における異音の発生を低減することができる。
【0041】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1〜4に記
載の発明によれば、超音波モータ起動時の異音発生を低
減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態の超音波モータの断面図。
【図2】同じく超音波モータのロータの底面図。
【図3】同じく超音波モータのロータの断面図。
【図4】同じく超音波モータのロータの要部拡大断面
図。
【図5】本実施形態の摩擦材の厚さtを0.15mmに
設定したときの超音波モータの出力特性(N−T特性)
を示す説明図。
【図6】本実施形態の摩擦材の厚さtを0.3mmに設
定したときの超音波モータの出力特性(N−T特性)を
示す説明図。
【図7】本実施形態の摩擦材の厚さtを0.4mmに設
定したときの超音波モータの出力特性(N−T特性)を
示す説明図。
【図8】本実施形態の摩擦材の摩耗量と超音波モータの
作動時間hとの関係を示す説明図。
【図9】別例の超音波モータのロータの要部拡大断面
図。
【図10】別例の超音波モータのロータの要部拡大断面
図。
【符号の説明】
1…超音波モータ、6…回転軸、10…ステータ、12
…圧電素子、15…ロータ、16…摩擦材、18…加圧
弾性部材、t…摩擦材の軸方向厚さ、w…摩擦材の半径
方向の幅。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電素子(12)の駆動力により振動す
    るステータ(10)に摺動可能に圧接され、そのステー
    タ(10)の振動に基づいて回転し、ステータ(10)
    と当接するように加圧弾性部材(18)により加圧され
    る超音波モータのロータ(15)であって、 前記ロータ(15)のステータ接触面(15d)に設け
    られた摩擦材(16)の軸方向厚さ(t)を0.3mm
    以下に設定したことを特徴とする超音波モータのロー
    タ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の超音波モータのロータ
    において、 前記摩擦材(16)は曲げ弾性係数が40×104 〜6
    0×104 N/cm2の範囲にある耐摩耗性材料を使用
    したことを特徴とする超音波モータのロータ。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の超音波モータの
    ロータ(15)を備えた超音波モータ。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の超音波モータにおい
    て、 前記ロータ(15)がステータ(10)と当接するよう
    に加圧弾性部材(18)により加圧される加圧力(f)
    を280±20Nに設定したことを特徴とする超音波モ
    ータ。
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