JP2002512574A - フロントガラスワイパ装置用の駆動装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は、アーマチュア軸（７）に取り付けられており歯車要素を駆動する関連のウォームを有する電動モータ（２）と、ギヤハウジング（３）と、アーマチュア軸（７）用の軸力発生手段（２１）とを具備する、特に、車両のフロントガラスワイパ装置用の駆動装置に関する。本発明の核心は、ウォーム（１５）の両側に、ギヤハウジング（３）の受座（１９、２０）にある各１つのころがり軸受（１７、１８）が設けられており、軸力発生手段（２１）は少なくとも１つのころがり軸受（１７、１８）に関連して設けられており、インナリング（１８’）に所定の力で作用する。永続的な予備応力の故に、アーマチュア軸（７）は軸方向に遊びなく取り付けられており、負荷が変化しても、フロントガラス用ワイパアームの転換点においてインパクトノイズが阻まれる。

Description

【発明の詳細な説明】 フロントガラスワイパ装置用の駆動装置 本発明は、請求項１の前段部分の特徴を有する、車両のフロントガラスワイパ 装置用の駆動装置に関する。 このタイプの駆動装置は例えばDE 40 39 453によって公知であり、ギヤハウジ ングにフランジを介して取着された電動モータを有する。アーマチュア軸の自由 端はギヤハウジングに突入しており、アーマチュア軸はウォーム歯車を駆動する ウォームと、歯車要素とを有する。傾斜した側面を有するウォーム歯車は、所定 の方向に向くアーマチュア軸に作用する軸力をもたらす。フロントガラスワイパ 装置の転換位置で、軸における軸力の方向が短期間反転する。何故ならば、負荷 が、転換される力の方向に歯車要素に加えられるからである。取付の軸方向遊び は、方向転換の際にアーマチュア軸の突然の軸方向運動を可能し、このことはノ イズを引き起こす。これらのノイズを避けるために、アーマチュア軸の軸端部は 、ばね付勢された停止部材を介して軸方向に支持されている。この場合、コイル ばね及び停止部材は、ギヤハウジングの外側を閉じた盲穴の中にある。これらの 手段によって、軸方向運動を抑制すべき軸力が発生されるが、ウォーム歯車から 由来する半径方向力の確実な支持は保証されない。何故ならば、アーマチュア軸 の自由端が半径方向に確実には支持されていないからである。更に、軸力の強さ は、ばね剛性に依存しているので、種々の要求に適応されない。 従って、アーマチュア軸が確実に半径方向及び軸方向に取り付けられており、 アーマチュア軸の軸方向遊びが安価にかつ効果的に避けられてなる、フロントガ ラスワイパ装置用の駆動装置を供給することが、本発明の課題である。 この課題は、請求項１の特徴部分のように、ウォームの両側にはギヤハウジン グの受座にある各１つのころがり軸受が設けられており、軸力発生手段は少なく とも１つのころがり軸受に関連して設けられており、インナリングに所定の力で 作用することによって解決される。このような特徴とは、以下の利点、つまり、 ころがり軸受が、アーマチュア軸の半径方向における安定的な支持を引き起こし 、 １つのころがり軸受が軸方向における遊びの補償のために用いられるという利点 が結び付いている。本発明によれば、軸受がギヤハウジング内にあるので、ギヤ ハウジングのみが受座を有すればよい。 本発明の好ましい構成では、軸力発生手段が出力側のころがり軸受に関連して 設けられている。このことによって、取付側を再度交換する必要なしに、出力側 のころがり軸受と、軸力発生手段との共同の取付が一側から可能にされる。更に 、このことと結び付いているのは軸力発生手段の良好な出し入れ容易性であって 、それは同様に後で力を調節するためである。 本発明の改善では、軸力発生手段は弾性的な締付ディスク、及びインナリング と締付ディスクとの間に設けられた弾性的なばね要素を有する。締付ディスクは アーマチュア軸よりも小さな直径を有し、アーマチュア軸の端部において摩擦係 合によって支持される。このことによって、特に好都合なことには、軸力発生手 段によって加えられる力を正確に定めて、取付後も、僅かなコストで調節すると いう可能性が生じる。軸力を変化するためには、締付ディスクを更に軸へと押し 被せて、軸力の所望の増減に応じて、所定の区間引き出すだけでよい。 本発明の他の好都合な構成は、明細書及び図面と共に、従属請求項から明らか である。 図１は、単スラスト軸受を有する場合と有しない場合の２つの実施の形態で部 分的にジオラマ式に示されたギヤハウジングを有する、軸面に沿った駆動装置の 縦断面図である。 図２は図１に示す軸力発生手段の拡大図である。 図３は図２の矢印ＩＩＩの方向から見た締付ディスクの縮小平面図である。 図１に示されたように、駆動装置１は、ギヤハウジング３にフランジを介して 取着された電動モータ２を有する。モータハウジング４は深鍋底５及び開口部６ によって実質的に深鍋形である。ハウジング４は、開口部６を通してアーマチュ ア軸７へ押し被せられている。アーマチュア軸７には、コイルを有するロータ８ が設けられており、コレクタ９が回転不能に設けられている。コレクタ９は、原 理的に知られているように、ブラシ１０、１１と協働する。 アーマチュア軸７の回転運動は、ウォーム１５を介して、ウォーム歯車１６及 び他の後続する歯車要素へ伝達される。アーマチュア軸７は２つのころがり軸受 １７、１８によってギヤハウジング３に取り付けられている。各ころがり軸受１ ７、１８はインナリング１７’、１８’及びアウタリング１７’’、１８’’を 有し、ギヤハウジング３の受座１９、２０に摩擦係合で収容されている。図から 明らかなように、出力側のころがり軸受１８に関連して軸力発生手段２１が設け られており、所定の力でインナリング１８’に作用する。軸力発生手段２１は弾 性的な締付ディスク２２、及びインナリング１８’と締付ディスク２２との間に 設けられた弾性的なばね要素２３を有する。かくして、締付ディスク２２とばね 要素２３との弾性の組合せが生じるので、タンデム配列によって、所定のばね剛 性を調節することができる。締付ディスク２２はアーマチュア軸７よりも小さい 内径を有しており、アーマチュア軸７に対し斜めに当接されかつ軸側の締付縁部 ２６を形成する締付面２５で支持される。このことによって、締付ディスク２２ が軸端部２４から容易に取り外され得ないことが保証される。図２にも示すよう に、各締付ディスク２２は、弾性的なばね要素２３に接触するための縁部２７と 、中心の孔２８と、縁部２７の近くまで達しかつ孔中心点３０の方向へ延びてい るスリット２９とを有する。夫々２つのスリット２９の間には、夫々１つの弾性 的なフィンガ３０があって、縁部２７の方へ軸方向に錐形に曲げられている。か くて、各締付ディスク２２は錐形に形成されたばねディスクを形成する。締付デ ィスク２２の孔２８はアーマチュア軸７よりも小さな直径を有するので、アーマ チュア軸７に押し被された締付ディスク２２の締付縁部２６が摩擦係合でアーマ チュア軸７において支持される。アーマチュア軸７が、出力側の軸端部２４の領 域で、所定の表面荒さを有し、この表面荒さは例えば１／１０乃至２／１０ｍｍ の荒さの寸法にあるので、締付縁部26が形状係合でも締め付けるように軸表面に 支持されることに注意しなければならない。締付ディスク２２とインナリング１ ８’との間には、更に、インナリング１８’の方向に向きかつインナリング１８ ’に作用する環状フランジ３２を有するディスク状の圧力プレート３１がある。 このことによって、インナリングのみに軸力が加えられることが保証される。 図１から見て取れるように、ギヤハウジング３は、出力側の軸端部２４の領域 において、ころがり軸受１８及び軸力発生手段２１用の、カバー３３で閉鎖可能 である取付用開口部３４を有する。更に、取付用開口部３４は、駆動装置が取り 付けられているとき、軸力発生手段２１の所定の力を調整するために用いられる ことができる。締付ディスク２２をアーマチュア軸７へ押し被せるために、アー マチュア軸が、モータ側の軸端部３５において軸方向に支持されねばならないこ とは自明である。 全く原理的には、追加のころがり軸受を必要とせずに、モータ側の軸端部３５ が自由に突き出てもよい。このことは、特に、ころがり軸受１７、１８がギヤハ ウジング３の領域に設けられていて、そこには、主要な半径方向力も発生するこ とに拠る。しかし、本発明の他の実施の形態では、軸端部３５を半径方向に支持 するために用いられる単スラスト軸受(Stuetzlager)３６が設けられていてもよ い。回転の際に軸端部３５がロータ８と共に揺動するときは、単スラスト軸受３ ６は必要である。その場合には、単スラスト軸受３６は特に堅固な支持を引き起 こす。図が示すように、単スラスト軸受３６は、深鍋底５の鉢形の窪み３７に設 けられており、軸端部３５の一部を抱摂する。 まず、アーマチュア軸７を軸受１７、１８及び軸力発生手段２１と共にギヤハ ウジング３に設け、次に、磁石付きのモータハウジング４を、軸端部３５に被せ るように動かして、ロータ８付きのアーマチュア軸７に装着するように、駆動装 置の取付がなされる。 作動中は、フロントガラスワイパ装置用の駆動装置１は以下のように作動する 。つまり、ウォーム歯車の駆動は、全く原理的には、アーマチュア軸７上に作用 する軸力をもたらし、この軸力は、それ故に、原理的には、アーマチュア軸７を モータハウジング４から引き出して、ギヤハウジング３へ押し込もうとする。当 該軸力は、アーマチュア軸７に取着されたガードリング３８と、インナリング１ ７’と、アウタリング１７’’とを介して、ギヤハウジング３へ導入される。ア ーマチュア軸７の軸方向運動は、この作動状態では、前記複数の手段によって阻 まれる。しかし乍ら、ワイパアームの転換点では、アーマチュア軸７に作用して 、アーマチュア軸７をモータハウジング４へ押し込もうとする力の短期の転換が 生じる。アーマチュア軸７のこのような軸方向の移動運動は、軸力発生手段２１ を用いて軸力が常にアーマチュア軸７に作用し、アーマチュア軸７をギヤハウジ ン グ４へ引き込もうとすることによって阻まれる。軸方向の予備応力（Vorspannun g）は、締付ディスク２２が締付縁部２６でアーマチュア軸７において支持され 、縁部２７によって弾性的なばね要素２３に作用し、圧力プレート３１を介して ころがり軸受１８のインナリング１８’に作用することによって、なされる。こ ろがり軸受１８が受座２０において支持されるので、アーマチュア軸７にカバー ３３の方向へ永続的に予備応力を加える。それ故に、アーマチュア軸７は、負荷 が変化しても軸方向に遊びなく取り付けられている。本発明に係わる駆動装置は 、アーマチュア軸７の軸方向運動と、それ故に、転換点でのインパクトノイズと が生じることなく、温度変化による長さの違いを補償する。

【手続補正書】特許法第１８４条の８第１項 【提出日】平成１１年２月１２日（１９９９．２．１２） 【補正内容】 請求の範囲 １． アーマチュア軸（７）に取り付けられており、歯車要素を駆動する関連し たウォーム（１５）を有する電動モータ（２）と、ギヤハウジング（３）と、軸 力発生手段（２１）とを具備する、特に、車両のフロントガラスワイパ装置用の 駆動装置において、 前記ウォーム（１５）の両側には、前記ギヤハウジング（３）の受座（１９、 ２０）にある各１つのころがり軸受（１７、１８）が設けられており、前記軸力 発生手段（２１）は、ころがり軸受（１７、１８）に関連して設けられていて、 前記ころがり軸受（１７、１８）のインナリング（１７’、１８’）に所定の力 で作用し、さらに、弾性的な締付ディスク（２２）及び、前記インナリング（１ ８’）と前記締付ディスク（２２）との間に設けられた弾性的なばね要素（２３ ）を有し、前記締付ディスク（２２）は、前記アーマチュア軸（７）の直径より も小さな直径を有する孔（２８）を有することを特徴とする駆動装置。 ２． 前記軸力発生手段（２１）は、転換点で前記アーマチュア軸（７）に作用 する、ウォーム歯車の軸力を阻むことを特徴とする請求項１に記載の駆動装置。 ３． 前記軸力発生手段（２１）は出力側の前記ころがり軸受（１８）に関連し て設けられていることを特徴とする請求項１に記載の駆動装置。 ４． 前記軸力発生手段（２１）は入力側の前記ころがり軸受（１７）に関連し て設けられていることを特徴とする請求項１に記載の駆動装置。 ５． 前記締付ディスク（２２）及び前記弾性的なばね要素（２３）は直列に接 続されていること、を特徴とする請求項１乃至４のいずれか１に記載の駆動装置 。 ６． 前記軸端部（２４）は所定の表面荒さを有することを特徴とする請求項１ 乃至５のいずれか１に記載の駆動装置。 ７． 前記締付ディスクは弾性的なフィンガ（３０）を形成するためのスリット （２９）を有することを特徴とする請求項１乃至６のいずれか１に記載の駆動装 置。 ８． 前記フィンガ（３０）は縁部（２７）の方へ錐形に曲げられていることを 特徴とする請求項７に記載の駆動装置。 ９． 前記ばね要素（２３）と前記インナリング（１８’）との間には圧力プレ ート（３１）が設けられていることを特徴とする請求項１乃至８のいずれか１に 記載の駆動装置。 １０． 前記圧力プレート（３１）はディスク状であり、前記インナリング（１ ８’）の領域で環状フランジ（３２）を有することを特徴とする請求項１乃至９ のいずれが１に記載の駆動装置。 １１． 前記ギヤハウジング（３）は、出力側の前記軸端部（２４）の領域にお いて、カバー（３３）で閉鎖可能な取付用開口部（３４）を有することを特徴と する請求項１乃至１０のいずれか１に記載の駆動装置。 １２． モータ側の前記軸端部（３５）の領域には単スラスト軸受（３６）が設 けられていることを特徴とする請求項１乃至１１のいずれか１に記載の駆動装置 。 １３． 前記単スラスト軸受（３６）はモータハウジング（４）の鉢形の窪み（ ３７）に設けられていることを特徴とする請求項１２に記載の駆動装置。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 レシュ、ディーター ドイツ連邦共和国、デー―97999 イーガ ースハイム、アイヒバルトシュトラーセ ７ (72)発明者 ダイス、ロルフ・ディーター ドイツ連邦共和国、デー―74321 ビーテ ィヒハイム―ビッシンゲン、プフォルツハ イマー・シュトラーセ 12

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １． アーマチュア軸（７）に取り付けられており、歯車要素を駆動する関連し たウォーム(１５）を有する電動モータ（２）と、ギヤハウジング（３）と、軸 力発生手段（２１）とを具備する、特に、車両のフロントガラスワイパ装置用の 駆動装置において、 前記ウォーム（１５）の両側には、前記ギヤハウジング（３）の受座（１９、 ２０）にある各１つのころがり軸受（１７、１８）が設けられており、前記軸力 発生手段（２１）はころがり軸受（１７、１８）に関連して設けられており、前 記ころがり軸受（１７、１８）のインナリング（１７’、１８’）に所定の力で 作用することを特徴とする駆動装置。 ２． 前記軸力発生手段（２１）は、転換点で前記アーマチュア軸（７）に作用 するウォーム歯車の軸力を阻むことを特徴とする請求項１に記載の駆動装置。 ３． 前記軸力発生手段（２１）は出力側の前記ころがり軸受（１８）に関連し て設けられていることを特徴とする請求項１に記載の駆動装置。 ４． 前記軸力発生手段（２１）は入力側の前記ころがり軸受（１７）に関連し て設けられていることを特徴とする請求項１に記載の駆動装置。 ５． 前記軸力発生手段（２１）は弾性的な締付ディスク（２２）、及び前記イ ンナリング（１８’）と前記締付ディスク（２２）との間に設けられた弾性的な ばね要素（２３）を有することを特徴とする請求項１乃至４のいずれか１に記載 の駆動装置。 ６． 前記締付ディスク（２２）及び前記弾性的なばね要素（２３）は直列に接 続されていることを特徴とする請求項５に記載の駆動装置。 ７． 前記締付ディスク（２２）は前記アーマチュア軸（７）の直径よりも小さ な直径を有する孔（２８）を有することを特徴とする請求項５に記載の駆動装置 。 ８． 前記軸端部（２４）は所定の表面荒さを有することを特徴とする請求項１ 乃至７のいずれか１に記載の駆動装置。 ９． 前記締付ディスクは弾性的なフィンガ（３０）を形成するためのスリット （２９）を有することを特徴とする請求項１乃至８のいずれか１に記載の駆動装 置。 １０． 前記フィンガ（３０）は縁部（２７）の方へ錐形に曲げられていること を特徴とする請求項９に記載の駆動装置。 １１． 前記ばね要素（２３）と前記インナリング（１８’）との間には圧力プ レート（３１）が設けられていることを特徴とする請求項１乃至１０のいずれか １に記載の駆動装置。 １２． 前記圧力プレート（３１）はディスク状であり、前記インナリング（１ ８’）の領域で環状フランジ（３２）を有することを特徴とする請求項１乃至１ １のいずれか１に記載の駆動装置。 １３． 前記ギヤハウジング（３）は、出力側の前記軸端部（２４）の領域にお いて、カバー（３３）で閉鎖可能な取付用開口剖（３４）を有することを特徴と する請求項１乃至１２のいずれか１に記載の駆動装置。 １４． モータ側の前記軸端部（３５）の領域には単スラスト軸受（３６）が設 けられていることを特徴とする請求項１乃至１３のいずれか１に記載の駆動装置 。 １５． 前記単スラスト軸受（３６）はモータハウジング（４）の鉢形の窪み（ ３７）に設けられていることを特徴とする請求項１４に記載の駆動装置。