JPH11195835A - 固溶半導体レーザ素子用材料およびレーザ素子 - Google Patents

固溶半導体レーザ素子用材料およびレーザ素子

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JPH11195835A
JPH11195835A JP37034397A JP37034397A JPH11195835A JP H11195835 A JPH11195835 A JP H11195835A JP 37034397 A JP37034397 A JP 37034397A JP 37034397 A JP37034397 A JP 37034397A JP H11195835 A JPH11195835 A JP H11195835A
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JP
Japan
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solid
laser device
semiconductor laser
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JP37034397A
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English (en)
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Takeshi Masumoto
剛 増本
Yotsugi Abe
世嗣 阿部
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Elect & Magn Alloys Res Inst
Research Institute for Electromagnetic Materials
Original Assignee
Elect & Magn Alloys Res Inst
Research Institute for Electromagnetic Materials
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】本発明は、波長0.4〜8μmの赤外領域で発
振し、波長可変で室温付近で動作するレーザ素子、特に
格子整合型ダブルヘテロ接合型および量子井戸構造のレ
ーザ素子を製作可能な固溶半導体レーザ素子用材料およ
びレーザ素子を提供する。 【解決手段】一般式Pb1−x−yCaX(但
し、0<x+y<1.0,0<x<1.0,0<y≦
0.1,X:S,SeおよびTe、Y:I族、III
族、V族およびVII族元素)で表される固溶半導体レ
ーザ素子用材料およびそれらを用いたレーザ素子を、薄
膜製造装置、例えば、ホットウォールエピタキシー装置
を用いて成長を行う。なお、この際、基板として適当な
基板、例えば、BaF(111)へき開面を用いる。
成長終了後、固溶半導体レーザ材料の取り出しは、各部
の温度が室温まで降下した後、真空槽内を適当なガス、
例えば、窒素によりパージすることにより適当な形状の
薄膜を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、一般式Pb1−x−y
CaX(但し、0<x+y<1.0,0<x<
1.0,0<y≦0.1,X:S,SeおよびTeの少
なくとも一種又は二種以上の元素、Y:Ia族元素、I
b族元素、IIIa族元素、IIIb族元素、Va族元
素、Vb族元素、VIIa族元素およびVIIb族元素
の少なくとも一種又は二種以上の元素)でおよびPb
1−x−y(Ca1−aX(但し、0<x
+y<1.0,0<x<1.0,0<y≦0.1,0<
a<1.0,X:S,SeおよびTeの少なくとも一種
又は二種以上の元素,Z:SrおよびBaの少なくとも
一種又は二種の元素、Y:Ia族元素、Ib族元素、I
IIa族元素、IIIb族元素、Va族元素、Vb族元
素、VIIa族元素およびVIIb族元素の少なくとも
一種又は二種以上の元素)で表される固溶半導体からな
り、波長0.4〜8μmの赤外領域で発振し、室温付近
において動作可能な固溶半導体レーザ素子用材料および
この材料を用いたレーザ素子に関するものである。その
目的は、波長0.4〜8μmの赤外領域で発振し、しか
も波長可変であって、室温付近において動作可能である
レーザ素子、特に格子整合型ダブルヘテロ接合あるいは
格子整合型量子井戸構造のレーザ素子を作ることができ
る固溶半導体レーザ素子を提供することにある。
【0002】
【従来の技術】半導体レーザ素子の構造を図1で説明す
る。図1(A)および(B)は、それぞれ格子整合型ダ
ブルヘテロ接合構造および格子整合型量子井戸構造レー
ザ素子であり、レーザ光は電極3を通じて電流を流すこ
とにより閉じ込め層1,1で挟まれた活性層2から矢印
方向に放出される。半導体レーザは、pn接合を応用し
たデバイスであり、これらの半導体レーザを作製するに
あたって、閉じ込め層はpおよびn型の双方の伝導型を
有することが不可欠であり、さらに、適度なキャリヤ濃
度を有することが望まれる。
【0003】半導体レーザの場合、他のガスレーザなど
と異なり、レーザ光が微弱のため、近年図1(B)に示
すように活性層を障壁層4と量子井戸5に分割した複雑
な構造によってレーザの発光効率を高める工夫がなされ
つつある。上述した半導体レーザに求められる課題とし
ては、動作温度を高めることおよび閉じ込め層と活性層
の接合が良好であることが重要である。
【0004】従来、波長0.4〜8μmの赤外領域で、
しかも波長可変でレーザ光を発光する半導体レーザ素子
の活性層および閉じ込め層としての材料は、II−VI
族化合物半導体であるHg1−aCdTe(ただし、
0<a≦1)、III−V族化合物半導体であるInA
sあるいはInSbおよび各種のIV−VI族化合物半
導体が知られている。この中でも、動作温度の高温化お
よび波長可変性の大きさなどの点からIV−VI族化合
物半導体が最も実用性の高い材料として注目されてお
り、従来4元の鉛塩固溶半導体であるPb1−aCd
1−bSeあるいはPb1−aEuTe1−b
等が知られている。
【0005】これらは、荷電担体および光の閉じ込め層
と活性層の格子定数がほぼ一致するダブルヘテロ接合に
より、閉じ込め層をP1−aCd1−bSeある
いはPb1−aEuSe1−bTeとし、活性層を
それそれPbSあるいはPb1−aEuSe1−b
としたレーザ素子が作られている。動作温度はそれ
それ200および241Kの低温度で、しかも、パルス
発振で達成されているにすぎず、これが連続発振ともな
ると、さらに動作温度が低くなる欠点を有しており、実
用化されるに至っていない。
【0006】一般に、上述のような注入型半導体レーザ
の動作温度を上昇させるためには、キャリヤおよび光の
閉じ込め層と活性層の各格子定数が一致している格子整
合型ダブルヘテロ接合あるいは格子整合型量子井戸構造
によりレーザ素子を作ること、さらにこの閉じ込め層の
禁制帯幅が活性層のそれより大きく、かつその差が十分
に大きいことが望まれる。しかし、Pb1−aCd
1−bSeあるいはPb1−aEuSe1−bTe
のいずれにおいても、その差が小さく、したがって動
作温度が低いのが欠点である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】格子整合型ダブルヘテ
ロ接合あるいは格子整合型量子井戸構造によりレーザ素
子を作る場合には、閉じ込め層の禁制帯幅が活性層のそ
れより大きく、かつその差が大きく、しかも結晶構造お
よび格子定数がほぼ等しい物質により接合して作ること
が必要である。さらに、閉じ込め層は、pおよびn型双
方の伝導型を有し、且つ、適度なキャリヤ濃度を有して
いることが望まれる。岩塩型の結晶構造を持つ4元固溶
体のPb1−aCd1−bSeあるいはPb
1−aEuSe1−bTeにおいて、Cdあるいは
Euの組成aとSeの組成bを個々に制御することによ
り、禁制帯幅が異なり、格子定数のほぼ等しい物質が得
られるので、これらを接合することによってレーザ素子
を作ることが可能である。
【0008】しかしながら、上記のPb1−aCd
1−bSeあるいはPb1−aEuSe1−bTe
のレーザ素子を実際に作製する場合、作製条件等の制
約からPbに対してさほど大きな固溶量は望めず、ごく
少量の固溶により、4元固溶体を作製しているのか現状
である。前述の200Kおよび241Kでパルス発振し
た材料は、前述の4元固溶体において、CdおよびEu
の組成aがそれそれ0.05および0.018であり、
Pbに対する固溶量は小さい。このため。これらを光の
閉じ込め層とした場合、閉じ込め層と活性層との禁制帯
幅の差は、せいぜい300Kで0.18(eV),24
1Kで0.094(eV)で非常に小さく、実用化は困
難で高い動作温度を有するレーザ素子は得られなかっ
た。
【0009】近年高性能レーザ素子の要求がますます強
まっており、特に室温付近において動作可能な固溶半導
体レーザ素子用材料の開発が重要である。すなわち、半
導体レーザの動作温度を高めるために、閉じ込め層の伝
導型が十分に制御され、さらに、閉じ込め層の禁制帯幅
が活性層のそれより大きく、且つその差が十分に大きい
新規な固溶半導体を得ることが緊急の課題である。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は上述の点を鑑み
てなされたものである。本発明者らは幾多研究の結果、
PbにCaを固溶させることにより、また、これとI
族、III族、V族、VII族元素を組み合わせること
により、これらの問題点を解決できることを発見した。
【0011】本発明の特徴とするところは次の通りであ
る。第1発明は、一般式Pb1−x−yCa
(但し、0<x+y<1.0,0<x<1.0,0<y
≦0.1,X:S,SeおよびTeの少なくとも一種又
は二種以上の元素、Y:Ia族元素、Ib族元素、II
Ia族元素、IIIb族元素、Va族元素、Vb族元
素、VIIa族元素およびVIIb族元素の少なくとも
一種又は二種以上の元素)で表されることを特徴とする
固溶半導体レーザ素子用材料に関する。
【0012】第2発明は、一般式Pb1−x−y(Ca
1−aX(但し、0<x+y<1.0,0
<x<1.0,0<y≦0.1,0<a<1.0,X:
S,SeおよびTeの少なくとも一種又は二種以上の元
素,Z:SrおよびBaの少なくとも一種又は二種の元
素、Y:Ia族元素、Ib族元素、IIIa族元素、I
IIb族元素、Va族元素、Vb族元素、VIIa族元
素およびVIIb族元素の少なくとも一種又は二種以上
の元素)で表されることを特徴とする固溶半導体レーザ
素子用材料に関する。
【0013】第3発明は、一般式Pb1−x−yCa
1−bSe(但し、0<x+y<1.0,0<
x<1.0,0<y≦0.1,0<b<1、Y:Ia族
元素、Ib族元素、IIIa族元素、IIIb族元素、
Va族元素、Vb族元素、VIIa族元素およびVII
b族元素の少なくとも一種又は二種以上の元素)で表さ
れることを特徴とする固溶半導体レーザ素子用材料に関
する。
【0014】第4発明は、一般式Pb1−x−y(Ca
1−aSrS(但し、0<x+y<1.0,
0<x<1.0,0<y≦0.1,0<a<1.0,
Y:Ia族元素、Ib族元素、IIIa族元素、III
b族元素、Va族元素、Vb族元素、VIIa族元素お
よびVIIb族元素の少なくとも一種又は二種以上の元
素)で表されることを特徴とする固溶半導体レーザ素子
用材料に関する。
【0015】第5発明は、一般式Pb1−x−yCa
1−bSe(但し、0<x+y<1.0,0<
x<1.0,0<y≦0.1,0<b<1.0、Y:T
l,AgおよびBiの少なくとも一種又は二種以上の元
素)で表されることを特徴とする固溶半導体レーザ素子
用材料に関する。
【0016】第6発明は、一般式Pb1−x−y(Ca
1−aSrS(但し、0<x+y<1.0,
0<x<1.0,0<y≦0.1,0<a<1.0、
Y:Tl,AgおよびBiの少なくとも一種又は二種以
上の元素)で表されることを特徴とする固溶半導体レー
ザ素子用材料に関する。
【0017】第7発明は、請求項1乃至6の材料を閉じ
込め層あるいは/および活性層に用いたことを特徴とす
るレーザ素子に関する。
【0018】第8発明は、請求項1乃至6の材料を閉じ
込め層あるいは/および活性層に用いたことを特徴とす
るダブルヘテロ接合レーザ素子に関する。
【0019】第9発明は、請求項1乃至6の材料を閉じ
込め層あるいは/および活性層に用いたことを特徴とす
る量子井戸構造レーザ素子に関する。
【0020】
【作用】本発明の固溶半導体の製造法を説明すると、各
原材料を薄膜製造装置、例えば、ホットウォールエピタ
キシー装置中に設置し、高真空度のもとで、薄膜成長を
行う。なお、この際、基板として適当な基板、例えば、
BaF(111)へき開面を用い、成長前に基板のサ
ーマルエッチングを適当温度で適当時間保持した後、薄
膜成長を行う。成長終了後、固溶半導体レーザ材料の取
り出しは、各部の温度が室温まで降下した後、真空槽内
を適当なガス、例えば、窒素によりパージすることによ
り適当な形状の薄膜を製造する。
【0021】次に、本発明の材料の一般式をPb
1−x−yCaX(但し、0<x+y<1.0,
0<x<1.0,0<y≦0.1,X:S,Seおよび
Teの少なくとも一種又は二種以上の元素、Y:Ia族
元素、Ib族元素、IIIa族元素、IIIb族元素、
Va族元素、Vb族元素、VIIa族元素およびVII
b族元素の少なくとも一種又は二種以上の元素)および
Pb1−x−y(Ca1−aX(但し、0
<x+y<1.0,0<x<1.0,0<y≦0.1,
0<a<1.0,X:S,SeおよびTcの少なくとも
一種又は二種以上の元素,Z:SrおよびBaの少なく
とも一種又は二種の元素、Y:Ia族元素、Ib族元
素、IIIa族元素、IIIb族元素、Va族元素、V
b族元素、VIIa族元素およびVIIb族元素の少な
くとも一種又は二種以上の元素)と限定したのは、Ia
族元素はp型の伝導型にする効果および添加不純物を活
性化させる効果があり、Ib族元素はp型の伝導型にす
る効果および相を安定させる効果があり、IIIa族元
素はp型の伝導型にする効果および低キャリヤ濃度にな
る効果があり、IIIb族元素はp型の伝導型にする効
果および高キャリヤ濃度になる効果があり、Va族元素
はn型の伝導型にする効果および低キャリヤ濃度になる
効果があり、Vb族元素はn型の伝導型にする効果およ
び高キャリヤ濃度になる効果があり、VIIa族元素は
n型の伝導型にする効果および相を安定させる効果があ
り、VIIb族元素はn型の伝導型にする効果および添
加不純物を活性化させる効果があるが、これらの組成範
囲をはずれると、レーザ素子の製造が困難となり、動作
温度および発光効率が低下し、レーザ素子用材料として
不適当となるからである。しかしながら、上記化学量論
的組成から多少偏差しても固溶半導体が得られる場合
は、レーザ素子用材料としての特性が損なわれるもので
はなく、本発明の範疇に属するものである。先に本発明
者らは、特願平5−90701および特願平5−190
984の特許を出願しているが、本発明では、PbにC
aを固溶させることにより、また、これとI族、III
族、V族、VII族元素を組み合わせることにより、上
記の効果によりもたらされるレーザ素子用材料の特性改
良を行っている。
【0022】
【実施例】実施例1 Pb1−x−y(Ca1−aSrS(x=
0.03〜0.09,y=0.01〜0.08,a=
0.6〜0.9)の固溶半導体について、PbS,C
a,Sr,SおよびBi(あるいはAgSある
いはTlS)をホットウオールエピタキシー装置中に
設置し、2×10−6torrの真空度のもとで、薄膜
成長を行った。なお、この際、基板としてBaF(1
11)へき開面(10mm×10mm)を用い、成長前
に基板のサーマルエッチングを723Kで1.8ks行
い、成長時間は10.8ksとした。また、ウォール温
度は、通常、ソース温度よりも高く設定されるが、当研
究においては848Kとした。成長終了後、固溶半導体
レーザ材料の取り出しは、各部の温度が室温まで降下し
た後、真空槽内を窒素によりパージすることにより行わ
れた。得られた各固溶半導体の禁制帯幅および格子定数
を示すと表1に示すとおりである。これより、Yの元素
をBi,AgおよびTlとすることにより、それぞれ、
n型およびp型の伝導型が得られ、レーザ素子として十
分なキャリヤ濃度が得られることがわかる。
【0023】
【表1】
【0024】実施例2 Pb1−xCa1−bSe(x=0.01〜
0.14,y=0.01〜0.08,b=0.02〜
0.07)の固溶半導体について、PbS1−a
,Ca,SおよびBi(あるいはAgSあ
るいはTlS)をホットウォールエピタキシー装置中
に設置し、2×10−6torrの真空度のもとで、薄
膜成長を行った。なお、この際、基板としてBaF
(111)へき開面を用い、成長前に基板のサーマル
エツチングを723Kで1.8ks行い、成長時間は1
0.8ksとした。また、ウォール温度は、通常、ソー
ス温度よりも高く設定されるが、当研究においては84
8Kとした。成長終了後、固溶半導体レーザ材料の取り
出しは、各部の温度が室温まで降下した後、真空槽内を
窒素によりパージすることにより行われた。得られた各
固溶半導体の禁制帯幅および格子定数を示すと表2に示
すとおりである。これより、Yの元素をBi,Agおよ
びTlとすることにより、それぞれ、n型およびp型の
伝導型が得られ、レーザ素子として十分なキャリヤ濃度
が得られることがわかる。
【0025】
【表2】
【0026】なお、表3には本発明で得られた代表的な
固溶半導体レーザ素子用材料をレーザ素子の閉じ込め層
あるいは/および活性層に使用した場合の諸特性を示し
た。閉じ込め層と活性層の格子定数は一致し、その禁制
帯幅の差も大きいことがわかる。すなわち、それらの差
は、レーザ素子を構成する際に十分な大きさを有してい
ることがわかる。さらに、閉じ込め層はpおよびn型の
双方の伝導型を有し、レーザ素子として十分なキャリヤ
濃度を有していることがわかる。
【0027】
【表3】
【0028】表3から明らかなように、試料番号61は
本発明材料を閉じ込め層と活性層との双方に使用した場
合を示し、その他の試料は本発明材料を閉じ込め層に使
用した場合を示す。本発明材料は組成によっては、閉じ
込め層によい場合と、閉じ込め層と活性層との双方良い
場合があり、禁制帯幅と格子定数とが所定の範囲内にあ
ることが確認された。
【0029】上記の実施例、表および図に示すように、
本発明の固溶半導体レーザ素子用材料は固溶範囲が広
く、禁制帯幅が大きく、且つ、伝導型の制御も可能であ
るのでレーザ素子に好適な材料である。すなわち、本発
明材料を閉じ込め層に用い、活性層としてはこの閉じ込
め層より小さくてその差が大きく、且つ格子定数がほぼ
同じで格子整合性の良い固溶半導体、例えば、PbS,
PbSe,PbTe,およびPbS1−aSe等を適
宜選択することにより、また閉じ込め層に禁制帯幅が活
性層のそれより大きくてその差が大きく、伝導型も制御
され、且つ格子整合性の良い本発明材料を閉じ込め層と
活性層の双方に適宜選択して用いることにより、動作温
度が高く、発光効率の高いレーザ素子を作ることができ
る。したがって、本発明のレーザ素子は、波長0.4〜
0.8μmの赤外線領域における超高分解能分光器の光
源あるいは現在光通信に使われている石英系グラスファ
イバー光通信ばかりでなく、開発中の光損失の少ない金
属ハライド極損失グラスファイバーを用いた光通信の光
源としても好適である。
【0030】尚、Ia族元素はH,Li,Na,K,R
b,CsおよびFrであり、Ib族元素はCu,Agお
よびAuであり、IIIa族元素はSe,Y,Laおよ
びAcであり、IIIb族元素はB,Al,Ga,In
およびTlであり、Va族元素はV,NbおよびTaで
あり、Vb族元素はN,P,AsSbおよびBiであ
り、VIIa族元素はMn,TcおよびReであり、V
IIb族元素はF,Cl,Br,IおよびAtであり、
各同族元素は同効成分である。
【0031】
【発明の効果】本発明材料は、波長0.4〜0.8μm
の赤外領域で発振し、波長可変で、室温付近において動
作可能であるレーザ素子、特に格子整合型ダブルヘテロ
接合あるいは格子整合型量子井戸構造レーザ素子を容易
に作ることができるので、高発光効率および高性能レー
ザ素子の材料として好適であり、さらにこのレーザ素子
は光通信システム、超高分解能分光器ならびにその他一
般の計測機器の光源等としても好適であり応用範囲が広
い。
【図面の簡単な説明】
【図1(A)】格子整合型ダブルヘテロ接合構造を有す
るレーザ素子である。
【図1(B)】格子整合型量子井戸構造を有するレーザ
素子である。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式Pb1−x−yCaX(但
    し、0<x+y<1.0,0<x<1.0,0<y≦
    0.1,X:S,SeおよびTeの少なくとも一種又は
    二種以上の元素、Y:Ia族元素、Ib族元素、III
    a族元素、IIIb族元素、Va族元素、Vb族元素、
    VIIa族元素およびVIIb族元素の少なくとも一種
    又は二種以上の元素)で表されることを特徴とする固溶
    半導体レーザ素子用材料。
  2. 【請求項2】一般式Pb1−x−y(Ca1−a
    X(但し、0<x+y<1.0,0<x<1.
    0,0<y≦0.1,0<a<1.0,X:S,Seお
    よびTeの少なくとも一種又は二種以上の元素,Z:S
    rおよびBaの少なくとも一種又は二種の元素、Y:I
    a族元素、Ib族元素、IIIa族元素、IIIb族元
    素、Va族元素、Vb族元素、VIIa族元素およびV
    IIb族元素の少なくとも一種又は二種以上の元素)で
    表されることを特徴とする固溶半導体レーザ素子用材
    料。
  3. 【請求項3】一般式Pb1−x−yCa1−b
    Se(但し、0<x+y<1.0,0<x<1.0,
    0<y≦0.1,0<b<1、Y:Ia族元素、Ib族
    元素、IIIa族元素、IIIb族元素、Va族元素、
    Vb族元素、VIIa族元素およびVIIb族元素の少
    なくとも一種又は二種以上の元素)で表されることを特
    徴とする固溶半導体レーザ素子用材料。
  4. 【請求項4】一般式Pb1−x−y(Ca1−a
    S(但し、0<x+y<1.0,0<x<
    1.0,0<y≦0.1,0<a<1.0,Y:Ia族
    元素、Ib族元素、IIIa族元素、IIIb族元素、
    Va族元素、Vb族元素、VIIa族元素およびVII
    b族元素の少なくとも一種又は二種以上の元素)で表さ
    れることを特徴とする固溶半導体レーザ素子用材料。
  5. 【請求項5】一般式Pb1−x−yCa1−b
    Se(但し、0<x+y<1.0,0<x<1.0,
    0<y≦0.1,0<b<1.0、Y:Tl,Agおよ
    びBiの少なくとも一種又は二種以上の元素)で表され
    ることを特徴とする固溶半導体レーザ素子用材料。
  6. 【請求項6】一般式Pb1−x−y(Ca1−a
    S(但し、0<x+y<1.0,0<x<
    1.0,0<y≦0.1,0<a<1.0、Y:Tl,
    AgおよびBiの少なくとも一種又は二種以上の元素)
    で表されることを特徴とする固溶半導体レーザ素子用材
    料。
  7. 【請求項7】請求項1乃至6の材料を閉じ込め層あるい
    は/および活性層に用いたことを特徴とするレーザ素
    子。
  8. 【請求項8】請求項1乃至6の材料を閉じ込め層あるい
    は/および活性層に用いたことを特徴とするダブルヘテ
    ロ接合レーザ素子。
  9. 【請求項9】請求項1乃至6の材料を閉じ込め層あるい
    は/および活性層に用いたことを特徴とする量子井戸構
    造レーザ素子。
JP37034397A 1997-12-26 1997-12-26 固溶半導体レーザ素子用材料およびレーザ素子 Withdrawn JPH11195835A (ja)

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JP37034397A Withdrawn JPH11195835A (ja) 1997-12-26 1997-12-26 固溶半導体レーザ素子用材料およびレーザ素子

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