JPH1119535A - スクリュウ型デカンタ及びその制御方法 - Google Patents

スクリュウ型デカンタ及びその制御方法

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JPH1119535A
JPH1119535A JP19486597A JP19486597A JPH1119535A JP H1119535 A JPH1119535 A JP H1119535A JP 19486597 A JP19486597 A JP 19486597A JP 19486597 A JP19486597 A JP 19486597A JP H1119535 A JPH1119535 A JP H1119535A
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JP
Japan
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liquid
control valve
flow rate
control
rotary cylinder
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JP19486597A
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English (en)
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Masato Shirai
正人 白井
Hirotaka Mori
浩高 森
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Mitsubishi Kakoki Kaisha Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Kakoki Kaisha Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 従来のデカンタを用いて原液を濃縮する場
合、濃縮液の濃度を測定して制御バルブを制御していた
ため、原液の固形成分濃度の変動に対して制御バルブの
開度調節が遅れて濃縮液濃度を目標値に補正するまでに
時間がかゝっていた。 【解決手段】 回転シリンダ3と、スクリュウコンベア
4と、分離液の流量QLを制御する制御バルブ13、1
3A とを備え、制御バルブを介して分離液の排出流量
を制限してスーパープール制御して原液の濃縮液を得る
際、濃縮液の固形成分濃度の目標濃度CSSETを予め設定
した後、原液及び分離液それぞれの固形成分濃度Ci、
CL及び流量Qi、QLを個別に測定すると共に制御バル
ブの背圧Pを測定し、目標設定濃度に即した分離液の目
標流量QCALとその測定 流量との差ΔQ1、ΔQ2及び制
御バルブの前回の開度との差ΔV1、ΔV2をファジィ推
論して制御バルブを制御することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、固形成分を含む原
液から固形成分を遠心分離するスクリュウ型デカンタに
関し、更に詳しくは原液の固形成分を濃縮する場合に用
いられるスクリュウ型デカンタ及びその制御方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】スクリュウ型デカンタ(以下、単に「デ
カンタ」と称す。)は、通常、固形成分を含む原液スラ
リーを連続的に固液分離するのに適しているため、従来
から化学工業、食品工業、廃水処理等多くの分野で使用
されている。そこで、従来のスクリュウ型デカンタにつ
いて図5を参照しながら概説する。従来のスクリュウ型
デカンタは、図5に示すように、横置き型の筒状ケーシ
ング1と、このケーシング1の両端面の中心に合わせて
配設された左右の主軸受2、2に軸支され且つケーシン
グ1内に収納された回転シリンダ3と、この回転シリン
ダ3に内接し且つ回転シリンダ3とは若干の差速をもっ
て回転するスクリュウコンベヤ4と、このスクリュウコ
ンベヤ4が螺旋状に巻着された中空状のスクリュウ軸5
と、このスクリュウ軸5内にこれと同軸に挿着された原
液供給管6とを備え、原液スラリーが原液供給管6から
回転シリンダ3側に流入して回転シリンダ3の内周面で
液相Lを形成すると共に原液スラリー中の固形成分が液
体との比重差で遠心分離して回転シリンダ3の内周面に
沈降堆積するように構成されている。
【0003】上記回転シリンダ3の右端は大径端部31
として形成され、その左端は小径端部32として形成さ
れている。大径端部31には回転軸部33を囲む複数の
軽液口34が周方向等間隔に穿設され、回転シリンダ3
内で固形成分が遠心分離された固形成分よりも比重の小
さな上澄液(以下、「分離液」と称す。)が軽液口34
から大径端部31に隣接する軽液室7へ排出する。軽液
室7内には分離液インペラポンプ8が配設され、この分
離液インペラポンプ8によって分離液を汲み出して排出
管9を介して外部へ排出する。また、回転シリンダ3の
左端部には複数の重液口35が周方向等間隔に穿設さ
れ、回転シリンダ3内で遠心沈降濃縮された固形成分相
はスクリュウコンベヤ4によって回転シリンダ3の傾斜
部36を掻き上げられて重液口35から例えば重液タン
ク10へ排出する。尚、回転シリンダ3の傾斜部36の
途中まで液相Lの自由液面がある場合、この傾斜部36
をビーチゾーンと称している。
【0004】上記デカンタは、固液分離以外にも原液の
濃縮にも用いられ、図5はデカンタを濃縮用として用い
た場合について示している。例えばファインケミカル、
新素材用の微細粉原料、ラテックス、バイオケミカルあ
るいは食品等の技術分野ではデカンタを濃縮用として用
いることが多い。デカンタによる濃縮原理を図示したも
のが図6である。図6に示すように回転シリンダ3内の
スクリュウコンベア4に隔壁板11を立設し、分離液の
排出管9に付設された分離液流量計12によって分離液
の流量を測定し、この測定値に基づいて制御バルブ13
の開度を調節し、分離液の一部を回転シリンダ3の重液
口32から固形成分と共に溢流させることによって原液
を濃縮している。この時の運転状態は、図6に示すよう
に、常に回転シリンダ3内の液相Lの液面が破線で示す
位置から傾斜部36を越えた太い実線で示す高さの位置
で運転されており、傾斜部36にビーチゾーンがなく、
隔壁板11を境にした軽液室7側では沈降固形成分相上
に分離液相が形成され、分離液が軽液室7を経由して軽
液インペラポンプ8を介して外部へ排出され、隔壁板1
1を境にして固形成分の排出側では固形成分リッチな濃
縮液がスクリュウコンベア4により重液口35をオーバ
ーフローして排出される。尚、制御バルブ13を絞って
ビーチゾーンがなくなる時点をブレークポイント、ビー
チゾーンがない状態をスーパープール、スーパープール
を維持するための制御をスーパープール制御と称す。
【0005】また、上記原液供給管6には原液流量計1
4及び原液濃度計15がそれぞれ付設され、デカンタに
供給される原液の流量及びその固形成分濃度を常時監視
している。また、分離液の固形成分濃度は流出管9に付
設された分離液濃度計16により常時監視され、また、
濃縮液の固形成分濃度は重液タンク10に付設された濃
度計17により常時監視されている。そして、濃縮液濃
度計17により濃縮液の固形成分濃度を常に計測し、こ
の計測値に基づいて制御バルブ13の開度をPID制御
し、濃縮液の固形成分濃度を一定の値に保持している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
デカンタを用いて原液を濃縮する方法の場合には、濃縮
液濃度計17によって濃縮液の濃度を測定し、この測定
値を分離液流量計12にフィードバックして制御バルブ
13の開度をPID制御することでデカンタのスーパー
プール制御を行っているため、原液の固形成分濃度(以
下、「原液濃度」と称す。)の変動した時に、濃縮液濃
度計17の測定から分離液流量計12の応答までに時間
が掛かり、ひいては制御バルブ13の開度調節が遅れて
濃縮液濃度を目標値に補正するまでに時間が掛かり、あ
るいは時間遅れによるハンチングが生じ、目標値に収束
しないため、原液の固形成分濃度に対応した濃縮液を得
ることが難しく、濃縮液の固形成分濃度を目標値に管理
することが難しいという課題があった。
【0007】また、濃縮液濃度は回転シリンダ3とスク
リュウコンベヤ4の差速及び遠心効果に依存するが、こ
の差速は種々のパラメータを考慮してオペレータが経験
と勘に基づいて試行錯誤の上決定しているのが現状で、
原液に即してその都度オペレータが経験則に基づいて両
者3、4間の差速を設定せざるを得ないという課題があ
った。
【0008】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたもので、オペレータの経験則を制御系に活かして濃
縮液を目標濃度に高精度に制御し、安定的に目標濃度の
濃縮液を得ることができ、しかも、原液の流量及び固形
成分濃度が変動しても短時間で目標濃度に収束させるこ
とができるスクリュウ型デカンタ及びその制御方法を提
供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に記載
のスクリュウ型デカンタの制御方法は、原液を供給する
原液供給管と、この原液供給管から供給された原液を分
離液と固形成分に遠心分離し且つ一端部から分離液を排
出する回転シリンダと、この回転シリンダ内でこれと同
軸に速度差をもって回転し且つ上記固形成分を上記回転
シリンダの他端部から排出するスクリュウコンベアと、
上記回転シリンダからの分離液の流量を制御する制御バ
ルブとを備え、上記制御バルブを介して上記分離液の排
出流量を制限し、上記分離液の一部を上記固形成分と共
に上記回転シリンダから溢流させて上記原液の濃縮液を
得るスクリュウ型デカンタの制御方法において、上記濃
縮液の固形成分濃度の目標濃度を予め設定した後、上記
原液及び分離液それぞれの固形成分濃度及び流量を個別
に測定すると共に上記制御バルブの背圧を測定し、上記
目標設定濃度値に即した上記分離液の目標流量とその測
定流量との差及び上記制御バルブの背圧に基づいて上記
制御バルブの前回の開度との差をファジィ推論して上記
制御バルブを制御することを特徴とするものである。
【0010】また、本発明の請求項2に記載のスクリュ
ウ型デカンタの制御方法は、請求項1に記載の発明にお
いて、少なくとも1個の制御バルブをファジィ制御する
ことを特徴とするものである。
【0011】また、本発明の請求項3に記載のスクリュ
ウ型デカンタは、原液を供給する原液供給管と、この原
液供給管から供給された原液を分離液と固形成分に遠心
分離し且つ一端部から分離液を排出する回転シリンダ
と、この回転シリンダ内でこれと同軸に速度差をもって
回転し且つ上記固形成分を上記回転シリンダの他端部か
ら排出するスクリュウコンベアと、上記回転シリンダか
らの分離液の流量を制御する制御バルブと、これらの各
機器を駆動制御する制御装置とを備え、上記制御バルブ
を介して上記分離液の排出流量を制限し、上記分離液の
一部を上記固形成分と共に上記回転シリンダから溢流さ
せて上記原液の濃縮液を得るスクリュウ型デカンタにお
いて、上記原液及び分離液の流量及びそれぞれの濃度を
個別に測定する流量計及び濃度計と、上記制御バルブの
背圧を測定する圧力計とを備え、且つ、上記制御装置
は、上記濃縮液の目標濃度に基づいて算出された上記分
離液の目標流量と上記流量計の測定流量との差分を算出
する差分演算部と、この差分演算部からの信号と上記圧
力計からの信号に基づいて上記制御バルブの前回の開度
との差を推論するファジィ推論部とを有することを特徴
とするものである。
【0012】また、本発明の請求項4に記載のスクリュ
ウ型デカンタは、請求項3に記載の発明において、上記
分離液の排出管を複数の分岐管に分岐し、各分岐管にそ
れぞれ制御バルブを設けたことを特徴とするものであ
る。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図1に示す実施形態に基づ
いて従来と同一または相当部分には同一符号を附して本
発明を説明する。尚、図1は本発明のスクリュウ型デカ
ンタの一実施形態を示す概念図、図2は図1に示すスク
リュウ型デカンタの制御ブロック図、図3は図2に示す
制御ブロック図による制御規則を示す一覧表で、(a)
は大きいバルブに関する一覧表、(b)は小さいバルブ
に対する一覧表、図4は図1に示すスクリュウ型デカン
タに関するメンバーシップ関数を示し、(a)、(b)
はそれぞれ入力のメンバーシップ関数、(c)は出力の
メンバーシップ関数を示す図である。
【0014】本実施形態のスクリュウ型デカンタは、図
1で概念的に示すように、回転シリンダ3及びスクリュ
ウコンベア4を備え、原液供給管6から原液を供給し、
排出管9から分離液を排出すると共に排出管18から濃
縮液を排出する。原液供給管6には原液流量Qi及び固
形成分濃度Ciをそれぞれ測定する原液流量計14及び
原液濃度計15が付設され、分離液の排出管9には分離
液流量QL及び固形成分濃度CLをそれぞれ測定する分離
液流量計12及び分離液濃度計16が付設されている。
また、この排出管9は、例えば分離液流量計12及び分
離液濃度計16の下流で流量を異にする第1、第2分岐
管9、9Aに分岐し、第1分岐管9には第2分岐管9A
より大きな流量で分離液が流れる。各分岐管9、9Aに
は第1、第2制御バルブ13、13Aがそれぞれ付設さ
れ、第1制御バルブ13により大きな流量変動を調節
し、第2制御バルブ13Aにより小さな流量変動を調節
する。更に、この排出管9の分岐点の最上流側には第
1、第2制御バルブ13、13Aの背圧を測定する圧力
計19が付設されている。そして、上記各測定機器は制
御装置20に接続され、この制御装置20の制御下で各
測定機器が作動する。
【0015】また、上記制御装置20は濃縮液の目標設
定濃度に即して計算された目標分離液流量QCALと測定
流量QLとの差分及び測定背圧Pに基づいて第1、第2
制御バルブ13、13Aの前回との開度差ΔV1、ΔV2
をそれぞれファジィ推論する機能を備えている。即ち、
制御装置20は、図2に示すように、排出管9の目標分
離液流量値信号QCALと分離液流量計12の測定流量信
号QLとの差分を演算しそれぞれの差分信号ΔQ1、ΔQ
2を送信する第1、第2差分演算部21、21Aと、第
1、第2差分演算部21、21Aの各差分信号ΔQ1、
ΔQ2と圧力計19の測定背圧信号Pに基づいて第1、
第2制御バルブ13、13Aの前回との開度差ΔV1、
ΔV2をそれぞれファジィ推論する第1、第2ファジィ
推論部22、22Aとを備え、第1ファジィ推論部22
を介して第1制御バルブ13の前回の開度差ΔV1だけ
開閉し、第2ファジー推論部22Aを介して第2制御バ
ルブ13Aの前回の開度差ΔV2だけ開閉する。各差分
信号ΔQ1、ΔQ2は増幅器23、23Aによって増幅さ
れ、測定背圧信号Pは増幅器24、24Aによって増幅
される。また、第1、第2ファジィ推論部22、22A
において推論された第1、第2制御バルブ13、13A
の開度差信号ΔV1、ΔV2は増幅器25、25Aで増幅
後、積分器26、26Aで積分して送信される。この
時、小さい第2制御バルブ13Aの開度が100%以上
の場合には大きい第1制御バルブ13を所定値だけ開い
て第2制御バルブ13Aの開度を下げ、第2制御バルブ
13Aの開度が0%以下の場合には第1制御バルブ13
を所定値だけ閉じて第2制御バルブ13Aの開度を上
げ、それぞれのバルブ13、13Aの開度を適宜調整す
る。
【0016】次に、上記デカンタを用いたファジィ制御
方法について説明する。本発明では目標分離液流量QCA
Lと測定流量信号QLとの流量差ΔQと背圧Pを入力し、
これら入力値に基づいて制御バルブの開度差ΔVをファ
ジィ推論し、制御バルブを制御する方法である。ファジ
ィ制御で用いられる目標分離液流量QCALは、予め設定
された濃縮液の目標設定濃度CSSETと物質収支に基づい
て以下のように求めることができる。この計算は制御装
置20の演算部において行われる。
【0017】デカンタにおける物質収支から式(1)及
び式(2)が成立する。 QS=Qi−QL ・・・・(1) QSCS=QiCi−QLCL ・・・・(2) 但し、Qi:原液スラリーの流量 Ci:原液の固形成分濃度 QL:分離液の流量 CL:分離液の固形成分濃度 QS:濃縮液の流量 CS:濃縮液の固形成分濃度 式(1)、(2)から濃縮液の固形成分濃度は式(3)
として求められる。 CS=(QiCi−QLCL)/Qi−QL ・・・・(3) Ci、Qi、CLと濃縮液の目標設定濃度CSSETに基づい
て計算される分離液の目標設定流量QCALは式(4)に
なる。 QCAL=〔(Ci−CSSET)/(Ci−CL)〕* QL ・・(4) 式(4)で求められた分離液の目標設定流量QCALを基
準値として制御装置20により制御バルブをファジィ制
御する。
【0018】ファジィ制御を行うに当たって、第1、第
2制御バルブ13、13Aに対応させたファジィ制御規
則を図3(a)、(b)にそれぞれ示す一覧表として作
成し、更にファジィ制御規則の各規則毎に図3の(a)
〜(c)に示すメンバーシップ関数を作成しておき、こ
れらを制御装置20のファジィ推論部22、22Aに予
め格納しておく。尚、図3において、PはPOSITIVE、N
はNEGATIVE、SはSMALL、MはMIDDLE、LはLARGEを意味
している。図4の(a)〜(c)のメンバーシップ関数
はNL(NEGATIVE LARGE)〜PL(POSITIVE LARGE)に
対応させて7つに分類し、各メンバーシップ関数が0.
5の高さで交わるように配置し、NL〜PLを−6〜+
6に数値化して底辺を4にしてある。そして、本発明で
はファジィ制御規則における前件部として分離液の流量
差ΔQ及びその背圧Pの2つの入力値を用い、後件部と
して操作量である開度差ΔVを用いている。本発明では
背圧Pのメンバーシップ関数として図4の(b)に示す
ようにZO(制御偏差が略0であることを意味する)の
範囲を多く持つ特殊なメンバーシップ関数を用いてい
る。メンバーシップ関数がZOの範囲を多く持つのは、
デカンタをスーパープール制御する時には背圧Pがブレ
ークポイント以上の圧力であれば如何なる圧力でも問題
がないためである。尚、前件部の条件である流量差ΔQ
は式(4)によって計算される分離液流量QCALと実際
に測定される分離 液流量QLとの差を用いる。そして、
各メンバーシップ関数におけるパラメータの最小値(Q
min、Pmin、Vmin)、最大値(Qmax、Pmax、Vmax)
は予め設定しておく。例えば本実施形態では、ΔQの最
小値Qminは−10m3/hr、最大値Qmaxは+10m3
/hrであり、その他は図3の(b)、(c)に示した
通りである。
【0019】図3の一覧表によれば、前件部のΔQがZ
O(ZERO)でPがNS(NEGATIVE SMALL)の時には、Δ
VはNS(IFΔQisZOandPisNSthen
ΔVisNS)となる。つまり、流量差「ΔQ」が「略
0」で背圧「P」が「負方向に小さく」の場合には、操
作量である開度差「ΔV」は「負方向に小さく」とな
り、制御バルブの開度をやや絞ることになる。しかし、
実際の入力値及び出力値は共に非ファジィ数である。そ
のため、min−max重心法を用いて具体的な流量差
ΔQ、背圧Pに対する開度差ΔVを具体的な数値として
求める。
【0020】以上説明したように本実施形態によれば、
濃縮液の目標濃度CSSETを予め制御装置20の目標濃度
設定部に設定した後、原液及び分離液それぞれの固形成
分濃度Ci、CL及び流量Qi、QLを個別に測定すると共
に制御バ ルブ13Aの背圧Pを測定し、目標設定濃度
CSSETに即した分離液の目標流量QCALとその測定流量
QLとの差ΔQ1、ΔQ2及び制御バルブ13、13Aの
背圧Pに基づいて制御バルブ13、13Aの前回の開度
Vとの開度差ΔV1、ΔV2をファジィ推論して制御バル
ブ13、13Aを制御するようにしたため、オペレータ
の経験則を制御系に活かして濃縮液を目標濃度CSSETに
短時間で到達させることができ、しかも従来と異なり高
精度に制御し、安定的に目標濃度CSSETを有する濃縮液
を得ることができる。
【0021】また、本実施形態によれば、原液の固形成
分濃度Ciが変動してもファジー推論部22、22Aに
おいて分離液の流量差ΔQ及び背圧Pに基づいて制御バ
ルブ13、13Aの前回との開度差ΔVをファジー推論
することができるため、短時間で濃縮液を目標濃度CSS
ETに収束させることができる。
【0022】尚、上記実施形態ではメンバーシップ関数
として三角型のものを用いた例について説明したが、連
続型の釣鐘型や離散型の台形型を用いることもできる。
また、上記実施形態では制御バルブとして制御流量を異
にする第1、第2制御バルブ13、13Aをファジィ制
御する場合について説明したが、制御バルブの制御精度
が高く不感帯がない場合にはその制御バルブを1個設け
るだけで分離液の流量を微少流量から大流量まで正確に
制御することができるため、1個の制御バルブを設ける
だけで本発明を良い。分離液の流量をきめ細かく制御す
ることができる。従って、本発明は少なくとも1個の制
御バルブをファジィ制御するようにしてあれば良い。
【0023】
【発明の効果】本発明の請求項1〜請求項4に記載の発
明によれば、濃縮液を目標濃度に高精度に制御し、安定
的に目標濃度の濃縮液を得ることができ、しかも、原液
の流量及び固形成分濃度が変動しても短時間で目標濃度
に収束させることができるスクリュウ型デカンタ及びそ
の制御方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のスクリュウ型デカンタの一実施形態を
示す概念図である。
【図2】図1に示すスクリュウ型デカンタの制御ブロッ
ク図である。
【図3】図2に示す制御ブロック図による制御規則を示
す一覧表で、(a)は大きいバルブに関する一覧表、
(b)は小さいバルブに対する一覧表である。
【図4】図1に示すスクリュウ型デカンタに関するメン
バーシップ関数を示し、(a)、(b)はそれぞれ入力
のメンバーシップ関数、(c)は出力のメンバーシップ
関数を示す図である。
【図5】従来のスクリュウ型デカンタの一例を示す断面
図である。
【図6】スーパープール制御を説明するための概念図で
ある。
【符号の説明】
3 回転シリンダ 4 スクリュウコンベヤ 6 原液供給管 12 分離液流量計 13、13A 制御バルブ 14 原液流量計 15 原液濃度計 16 分離液濃度計 17 濃縮液濃度計 19 圧力計 20 制御装置 21、21A 差分演算部 22、22A ファジー推論部 Qi 原液スラリーの流量 Ci 原液の固形成分濃度 QL 分離液の流量 CL 分離液の固形成分濃度 QS 濃縮液の流量 CS 濃縮液の固形成分濃度

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原液を供給する原液供給管と、この原液
    供給管から供給された原液を分離液と固形成分に遠心分
    離し且つ一端部から分離液を排出する回転シリンダと、
    この回転シリンダ内でこれと同軸に速度差をもって回転
    し且つ上記固形成分を上記回転シリンダの他端部から排
    出するスクリュウコンベアと、上記回転シリンダからの
    分離液の流量を制御する制御バルブとを備え、上記制御
    バルブを介して上記分離液の排出流量を制限し、上記分
    離液の一部を上記固形成分と共に上記回転シリンダから
    溢流させて上記原液の濃縮液を得るスクリュウ型デカン
    タの制御方法において、上記濃縮液の固形成分濃度の目
    標濃度を予め設定した後、上記原液及び分離液それぞれ
    の固形成分濃度及び流量を個別に測定すると共に上記制
    御バルブの背圧を測定し、上記目標設定濃度値に即した
    上記分離液の目標流量とその測定流量との差及び上記制
    御バルブの背圧に基づいて上記制御バルブの前回の開度
    との差をファジィ推論して上記制御バルブを制御するこ
    とを特徴とするスクリュウ型デカンタの制御方法。
  2. 【請求項2】 少なくとも1個の制御バルブをファジィ
    制御することを特徴とする請求項1に記載のスクリュウ
    型デカンタの制御方法。
  3. 【請求項3】 原液を供給する原液供給管と、この原液
    供給管から供給された原液を分離液と固形成分に遠心分
    離し且つ一端部から分離液を排出する回転シリンダと、
    この回転シリンダ内でこれと同軸に速度差をもって回転
    し且つ上記固形成分を上記回転シリンダの他端部から排
    出するスクリュウコンベアと、上記回転シリンダからの
    分離液の流量を制御する制御バルブと、これらの各機器
    を駆動制御する制御装置とを備え、上記制御バルブを介
    して上記分離液の排出流量を制限し、上記分離液の一部
    を上記固形成分と共に上記回転シリンダから溢流させて
    上記原液の濃縮液を得るスクリュウ型デカンタにおい
    て、上記原液及び分離液の流量及びそれぞれの濃度を個
    別に測定する流量計及び濃度計と、上記制御バルブの背
    圧を測定する圧力計とを備え、且つ、上記制御装置は、
    上記濃縮液の目標濃度に基づいて算出された上記分離液
    の目標流量と上記流量計の測定流量との差分を算出する
    差分演算部と、この差分演算部からの信号と上記圧力計
    からの信号に基づいて上記制御バルブの前回の開度との
    差を推論するファジィ推論部とを有することを特徴とす
    るスクリュウ型デカンタ。
  4. 【請求項4】 上記分離液の排出管を複数の分岐管に分
    岐し、各分岐管にそれぞれ制御バルブを設けたことを特
    徴とする請求項3に記載のスクリュウ型デカンタ。
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