JPH07117232B2 - フアジイ理論を応用したシヤフト炉自動燃焼装置 - Google Patents

フアジイ理論を応用したシヤフト炉自動燃焼装置

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JPH07117232B2
JPH07117232B2 JP1301189A JP30118989A JPH07117232B2 JP H07117232 B2 JPH07117232 B2 JP H07117232B2 JP 1301189 A JP1301189 A JP 1301189A JP 30118989 A JP30118989 A JP 30118989A JP H07117232 B2 JPH07117232 B2 JP H07117232B2
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combustion
air pressure
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裕之 松山
正樹 尾嶋
泰敏 竹本
洋一 菅原
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F23COMBUSTION APPARATUS; COMBUSTION PROCESSES
    • F23NREGULATING OR CONTROLLING COMBUSTION
    • F23N5/00Systems for controlling combustion
    • F23N5/003Systems for controlling combustion using detectors sensitive to combustion gas properties
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F23COMBUSTION APPARATUS; COMBUSTION PROCESSES
    • F23NREGULATING OR CONTROLLING COMBUSTION
    • F23N2223/00Signal processing; Details thereof
    • F23N2223/52Fuzzy logic

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Regulation And Control Of Combustion (AREA)
  • Control Of Combustion (AREA)
  • Feedback Control In General (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本装置は、シャフト炉のLNGバーナの燃焼量の制御方法
に関するものである。
【従来の技術】
従来シャフト炉の燃焼制御では、保持量を七つのレベル
に分けて、各々に対応する燃焼量を設定しておき、保持
量の大小のみで燃焼量を決定していた。 第1図によって、従来のシャフト炉制御をより詳しく説
明する。 シャフト炉1は、銅材を投入し、これを加熱溶融して出
湯する装置である。シャフト炉1には、下からAゾー
ン、Bゾーン、CゾーンにLNGバーナがそれぞれ取り付
けられている。バーナエア圧の変化に応じて一定の混合
比を維持して燃料ガスが混合される仕組みのガス供給装
置を用いており、バーナエア圧を調節する事により、バ
ーナの火力を加減することができる。 シャフト炉1で溶融した銅は保持炉2に運ばれる。保持
炉2は円筒形の容器で、円筒の端面に出湯口を有する。
保持炉2は円筒の軸線周りの回転が可能なように支持さ
れている。軸線まわりの円筒の回転角を傾転角θとい
う。溶融銅を出湯口から外部へ取り出し、これを鋳造工
程、圧延工程などを通し所望の形状のものに加工する。 出湯口の高さは、容器内の溶融銅の液面の高さと一致す
る。このため保持炉の内部に保持されている銅の量(保
持量)Hと、傾転角θには一義的な関係がある。 傾転角θが小さければ保持量Hは大きい。θが大きけれ
ば保持量Hは小さい。これは保持炉の幾何学的な形状に
よって決まる。実際には、グラフ(ア)で示すように傾
転角θと保持量Hの関係を折れ線関数で予め求めてお
く。 そして傾転角θを知って、保持量Hを知る。これが傾転
角保持量変換である。 保持炉2から出てゆく溶融銅の量はほぼ一定であるよう
に制御されている。従って、保持炉2での保持量Hが多
いという事は、シャフト炉1で銅材が融けて出湯する量
が多いという事である。 反対に、保持量Hが少ないという事はシャフト炉1で銅
材が溶融する割合が小さいという事である。 実際には、保持量が一定しているのが望ましい。これが
変動すると、後段での工程に於いて作られる銅製品の品
質が一定しなくなる惧れがある。そこで、目的保持量と
いうものを設定し、実際の保持量Hをこれに近づけるよ
うにシャフト炉のバーナA、B、Cのエア圧を調節する
ようにしている。 従来は、保持量Hだけに注目して制御していた。つまり
Hが小さければ、シャフト炉1のバーナの火力を増強し
て、銅の溶融を盛んにし、出湯量をより多くするように
する。反対にHが大きければ、シャフト炉1のバーナの
火力を低減し銅の溶融を抑える。 そして、グラフ(イ)に示すような保持量、バーナエア
圧変換を行っていた。 実際には連続的にバーナエア圧を階段状に変化させてい
る。ここでは7段階にした階段函数の形で、保持量・バ
ーナエア圧変換を行っていた。 バーナはこの例ではA、B、Cの3つがあるので、保持
量に応じて3つのバーナのエア圧を指定する。保持量H
の最大値はこの例では15tであるが、例えばHが8〜9t
の時に、バーナエア圧はAが800mmAq、Bが900mmAq、C
が950mmAqというように規定する。 このようなエア圧の指定は、一定のサンプリング時間ご
とになされる。サンプリング番号をここでkで表してい
る。HK、θK、QAKなどはk番目のサンプリング時刻にお
ける保持量、傾転角、Aバーナのエア圧を示している。 同じような事が繰り返されるが、k時刻の時のQAK、Q
BK、QCKは、その時の保持量HKによって決まり、それ以
前の時刻に於ける値を全く必要としない。こうして求め
られたA、B、Cのバーナエア圧の値を指示調節計3、
ポジショナ4に出力する。 ポジショナの出力は切換スイッチ5から弁操作信号7と
なり、モータ6を正又は逆方向に回転させ、弁8の開度
を加減する。 モータ6の回転角は弁開度10を表す信号となり、ポジシ
ョナ4に戻される。ポジショナ4から信号が出てこれに
再び戻るフィードパック系によって、所望のエア圧にな
るように弁の開度が設定される。 こうして、AゾーンのバーナAの火力が加減される。同
様の事はBゾーン、CゾーンのバーナB、Cについても
同時に行われる。
【発明が解決しようとする課題】
従来の燃焼制御では保持量の大小のみで制御を行ってい
たため、例えば現状値が目標値より大きい場合には保持
量が目標値に近づくように推移している時も、目標値か
ら離れるように変化している時も全く同じ燃焼量をとる
ため、保持量のばらつきが大きかった。 又、溶銅温度による制御機構が全く無く溶銅温度を安定
させるためには人手による燃焼量の調節が必要であっ
た。
【課題を解決するための手段】
本発明のシャフト炉自動燃焼装置は、 複数のバーナA、B、...を有し銅を溶かす、シャフト
炉と、シャフト炉から出湯した溶銅を保持する保持炉と
からなる装置の保持炉の保持量及び溶銅温度の安定を目
的として、シャフト炉のバーナの燃焼量を自動制御する
装置であって、保持炉傾転角と溶銅温度とを入力信号と
し、シャフト炉のバーナの電動弁の弁操作信号を出力信
号とし、プリプロセッサ部と、ファジイ推論部とポスト
プロセッサとハード部とを含み、 プリプロセッサ部は、 保持炉傾転角と保持量の関係を折れ線関数で設定してお
き、 その折れ線関数に従って傾転角から保持量を計算し、 予め設定した目標保持量と現在の保持量との偏差Eを計
算し、 予め設定した制御周期での偏差Eの変化ΔEを計算する
ものであり、 ファジイ推論部は、 E及びΔEに対し、PB(正に大)からNB(負に大)まで
3以上のメンバシップ関数を設定しておき、 燃焼レベルの変化量ΔLに対して、PB(正に大)からNB
(負に大)まで3以上のメンバシップ関数を設定してお
き、 EとΔEの各々の組合せに対して燃焼レベルの変化量Δ
Lを与えるルールマップを設定し、 ルールマップに従ってファジイ推論を行い燃焼レベルの
変化量ΔLを求め、 前回の燃焼レベルに今回の推論結果を積算し、新たな燃
焼レベルを計算し、 第一回目の推論の際は、予め制御開始時の保持量と燃焼
レベルの関係を折れ線関数で設定しておき、その関係に
従って燃焼レベルの初期値を求め、この初期値に推論結
果を積算したものを燃焼レベルとするものであり、 ポストプロセッサ部は、 燃焼レベルと各ゾーンのバーナエア圧の関係を予め折れ
線関数で設定しておき、 その折れ線関数に従ってファジイ推論部で求めが燃焼レ
ベルから各ゾーンのエア圧PA、PB....を計算し、 溶銅温度によって階段状に変化する係数をA、B、C各
ゾーン毎に予め設定し、 現在の湯温から各ゾーンにかけるべき係数AK、BK...の
値を計算し、 前過程で得られた係数AK、BK...を各ゾーンのエア圧
PA、PB...にかけ、 これによって得られた各ゾーンのエア圧が最終的な制御
結果として指示調節計に出力するものであり、 ハード部は、 指示調節計とポジショナによってポストプロセッサ部で
求めたバーナエア圧になるように電動弁の弁操作信号を
出力するものであることを特徴とするものである。 より簡単にいえば次のようになる。 本装置は、ファジイ推論部で目標保持量と実際の保
持量との偏差E及びその時間変化ΔEに対してNB(負に
大きい)からPB(正に大きい)までの3以上のメンバシ
ップ関数を設定しておき、それぞれの組み合わせの時の
燃焼レベルの変化量を決定する。 現状の燃焼レベルにファジイ推論で決定したこの変
化量を積算して新たな燃焼レベルとする。 ファジイ推論部で決定した燃焼レベルから、予め折
れ線関数で設定しておいた燃焼レベルを各ゾーンエア圧
との関係に従って各ゾーンエア圧に変換する。 次に各ゾーン毎に溶銅温度に対して階段状に変化す
る係数を設定しておき、この係数を先に求めた各ゾーン
のエア圧にかけて補正を行い、最終的なバーナエア圧と
する。
【作用】
(1)本装置では、保持量と保持量の時間変化を用いて
制御を行っているため、従来の保持量のみでの制御に比
べ、保持量のばらつきが少なく目標保持量に安定しやす
い。 (2)シャフト炉の燃焼制御では、バーナの燃焼量を操
作してから溶解量、溶銅温度に変化が現れるまでの遅れ
時間が長い上、炉内の材料の状態によって遅れ時間が変
動する等プロセスの数式化、モデル化が困難なため、PI
D制御等の従来の制御法の適用が難しかった。 (3)今回のファジイ推論では、保持量及びその時間変
化の定性的な階段分けをメンバシップ関数で表し、実際
のオペレータの作業をルール化することによってバーナ
燃焼量を自動制御する事が可能となった。
【実施例】
第1図に於いて、中段に示したものが本発明の制御装置
である。 シャフト炉1から融けた銅が出湯し、保持炉2に入る。
保持炉2の傾転角θと保持量Hには一義的な関係があ
り、θからHを求める事ができる。 保持炉2を傾けて出湯口から溶銅を排出し、鋳造、圧延
などの工程に利用する。この速度は一定であるので、保
持量Hが大きいということは、シャフト炉1での溶銅作
用が盛んであるという事である。この場合はバーナのエ
ア圧を下げる方が良い。 保持量Hが小さいということは、シャフト炉1での溶銅
作用が弱いという事であるので、この時はバーナのエア
圧を上げた方が良い。 本発明で、保持量Hの他に溶銅温度TKも入力信号として
用いる。このため、保持炉2に熱電対20を設けて湯温TK
を測定している。湯温はシャフト炉からの出湯経路中で
測定してもよい。これは第2の入力信号である。 第1の入力信号は既に述べたように保持炉の傾転角θで
あるが、これはグラフ(ウ)に示すような傾転角保持量
変換により、保持量Hに置き換えられる。 保持炉2の保持量Hを一定に保つ事が本発明の目的なの
であるから、目標となる保持量HOを予め定めておく。こ
の例では、保持量の最大値が18tで、目標保持量HOを10t
としているが、HOの設定は任意である。 一定時刻毎に(例えば3分毎に)、湯温T、保持量H
(傾転角θ)をサンプリングし、これに基づいてバーナ
エア圧を決定するから、サンプリングの回数を示すサフ
ィックスをkとし、必要がある場合はこれを付す。kを
省略することもあるが、kを付しても付していなくても
おなじものを意味する。 目標保持量HOを、現在の保持量HKから引いて、保持量の
偏差EVKを差演算11によって求める。 EVK=HK−HO (1) である。次に差分演算12により、保持量の変動を求める ΔEVK=EVK−EVK-1 (2) =HK−HK-1 (3) である。保持量の偏差EVと、その時間的な変動ΔEVとを
入力信号として、ファジイ演算を行い、燃焼レベルの変
化量ΔLを求める。湯温Tは新しく入力信号として採用
するが、ファジイ演算には用いない。 保持量の偏差はサンプリング時刻をを付してEVKと書く
こともあり、これを略してEVと書く事もある。もっと単
純化してEとも書く。 同様に時間的な変化は、ΔEVK、ΔEV、ΔEと書くがい
ずれも同じものである。 ファジイ推論部では、保持量偏差E、その時間差分ΔE
に対し、PB(正に大)から、NB(負に大)まで例えば5
つのメンバシップ関数を設定する。これを第2図、第3
図に示す。 横軸はE、ΔEで単位はt(トン)である。縦軸は0〜
1のメンバシップ係数である。 メンバシップ関数は、3以上であれば良い。台形であっ
ても三角形状であっても良いが、ここでは三角形状で隣
のメンバシップ関数と半分程度重なるようにしている。 偏差Eの中央のメンバシップ関数ZOは、0に頂点、‐1.
5、1.5に端点を持つ三角形状である。つまりE≦‐1.5
で0、1.5≦Eで0で、‐1.5≦E≦0の時ZO=2E/3+
1、0<E≦1.5の時ZO=−2E/3+1である。 メンバシップ関数PS(正で小さい:positive small)
は、ZOを右へ1.5ずらしたような関数である。NS(負に
小さい)は、ZOを左へ1.5ずらした関数である。 メンバシップ関数PB(正に大きい)は、半台形状で、E
≦1.5で0、1.5≦E≦3で(2E/3−1)、3<Eで1と
いう形になっている。 NB(負に大きい)は、E<−3で1、−3≦E<−1.5
で(−2E/3−1)、−1.5≦Eで0という形である。 このような形状は任意に変更できる。上記のものは最も
単純な例である。 時間差分ΔEについても同様である。但し横軸の単位は
厳密には(t/サンプリング時間)である。 燃焼レベル変化量ΔLがファジイ推論の出力であるが、
これは例えば7つのメンバシップ関数NB(負で大)、NM
(負で中間)、NS(負で小)、ZO、PS(正で小)、PM
(正で中間)、PB(正で大)よりなっている。メンバシ
ップ関数の数は5に限らず3以上であれば良い。台形、
三角形状の関数で良いが、ここでは、単純に半分ずつ隣
接メンバシップ関数と重なり合う三角形状としている。 燃焼レベル変化量ΔLのメンバシップ関数は、入力であ
る保持量偏差E、時間差分ΔEのメンバシップ関数の組
み合わせによって選ばれる。 これは前件(IF)と後件(THEN)の組み合わせによって
なるファジイルールによって対応付けられる。 ファジイルールの選び方に任意性はあるが、第5図に一
例として制御ルールマップを示す。 入力がE、ΔEでそれぞれ5つのメンバシップ関数を持
つので、25個の組み合わせになる前件があり、ファジイ
ルールも最大25個作る事ができる。 Eのメンバシップ関数とΔEのメンバシップ関数とが
行、列方向にとってある。それらのメンバシップ関数の
交点に書かれたものがΔLのメンバシップ関数である。 例えば、EがNB、ΔEがNBである時、ΔLはPBである
が、これは「もしもEが負で大きく、ΔEが負で大きけ
れば、ΔLを正で大きくせよ。」というファジイルール
を表している。つまり、「保持量HがHOよりずっと少な
く、保持量Hが時間的に大きく減少しているならば、燃
焼レベルをすみやかに高めよ。」という事である。これ
は人手による炉の操作と同じ判断である。 例えばEがPB、ΔEがPBであれば(右下の隅)、ΔLは
NBである。これは先程のものと反対で、「保持量HがHO
よりずっと大きく、時間的に大きく増大しているならば
燃焼レベルを速やかに低くせよ。」ということである。 一般にEが大きくても、ΔEが大きくても、保持量が大
きいか、これが大きくなりつつあるのであるから燃焼レ
ベルを下げた方が良い。Eが小さくても、ΔEが小さく
ても燃焼レベルを上げた方が良い。 そこで第5図のルールマップに対して、左下がりの対角
線方向には、ΔLに関してほぼ同じメンバシップ関数が
並ぶことになる。そして右下がりの対角線方向には、Δ
Lに関し負に向かうメンバシップ関数が並ぶ事になる。 こうして5×5=25のファジイルールを作る可能性があ
るが、実際にこれら全てをルールとして採用しなくても
良い。 第6図によってファジイ演算を説明する。左の列がEの
メンバシップ関数、2番目の列がΔEのメンバシップ関
数、右の列がΔLのメンバシップ関数である。 例えば、保持量偏差Eが第6図(a)のEのグラフに於
いてEKであり、差分ΔEがΔEのグラフに於いてΔEK
あるとする。 EKに対して、0でないEのメンバシップ関数がNB、NSの
ふたつであるとする。 ΔEKに対して0でないΔEのメンバシップ関数がZO、PS
のふたつであるとする。 縦線E=EKがNB、NSと交わる点をA、Bとする。 縦線ΔE=ΔEKがPS、ZOと交わる点をC、Dとする。 EについてNB、NS、ΔEについてZO、PSのメンバシップ
関数が関係するので、ΔLについては、 (NB,ZO)→PB (NB,PS)→PM (NS,ZO)→PS (NS,PS)→ZO の4つのメンバシップ関数を考慮しなければならない。 第6図(b)はEについてNB、ΔEについてZOのメンバ
シップ関数を考え、ΔLについてはPBのメンバシップ関
数を考えている。これは「保持量偏差が負で大きくて、
保持量の変化がほとんどなければ、燃焼レベルを正で大
きく変化させよう。」というファジイルールに対応す
る。 EKに対するNBのメンバシップ係数はAJで、ΔEKに対する
ZOのメンバシップ係数はDLである。これの小さい方の値
でPBを切る事にするので、燃焼レベルΔLのメンバシッ
プ関数PBの寄与分はD1D2以下の台形部分となる。 第6図(c)は、EについてNB、ΔEについてPS、ΔL
についてPMのメンバシップ関数についてのものである。
低い方のメンバシップ係数でPMを切るので、PMの寄与分
はC1C2以下の台形部分となる。 これは「保持量偏差が負で大きく、時間変化が正で小さ
ければ、燃焼レベルを正に中程度変化させよという事で
ある。」 第6図(d)は、EについてNS、ΔEについてZO、ΔL
についてPSのメンバシップ関数を対応させたものであ
る。BJの方がDLより小さいので、PSのメンバシップ関数
はB1B2で切られた台形部分の寄与を持つ。これは「保持
量偏差が負で小さく、時間変化が0であれば燃焼レベル
を正に小さく変化させよ。」という事である。 第6図(e)はEについてNS、ΔEについてPS、ΔLに
ついてZOのメンバシップ関数を対応させたものである。
これは「保持量偏差が負で小さく、保持量変化が正で小
さければ燃焼レベルΔLは変えるな。」というルールで
ある。BJの方がCLより小さいので、燃焼レベルについて
のZOについてB3B4以下の台形の寄与を得る。 こうして、4つのファジイルールについて、ΔLのメン
バシップ関数PB、PM、PS、ZOの値を得た(残りの関数の
寄与は全て0)ので、これらの重心を求めてこれをΔLK
とする。 こうして、燃焼レベルの差分ΔLKを得る。これを前回の
燃焼レベルLK-1に加えて、今回の燃焼レベルLKを得る。 LK=LK-1+ΔLK=ΣΔL (4) である。EK、ΔEKがどんな値をとっても、同じようにこ
れらに属するメンバシップ関数を組み合わせ、まずmin
演算をして、ΔLのメンバシップ関数を台形化し、この
台形の重心を求めてΔLKを求める事ができる。 このようなサンプリング、ファジイ演算の周期は例えば
3分である。 第1回目の推論の際は、予め制御開始時の保持量H1と燃
焼レベルL1の関係を折れ線関数で設定しておき、その関
数に従って燃焼レベルの初期値L1を求める。 こうして、時刻kに於ける燃焼レベルLKが求まる。ここ
までは、全てのバーナA、B、Cについて共通である。 ここから、燃焼レベルエア圧変換を行う。これは、グラ
フ(I)に示すような折れ線関数で予め与えておく。燃
焼レベルLKとエア圧QAKはほぼ比例関係にあるので右上
がりの曲線になる。 しかし、バーナA、B、CについてLK→QAK、QBK、QCK
の関数は異なったものとする。 これを第7図に示す。ここにおいて、横軸は燃焼レベル
で7段階に分けられている。縦軸は各ゾーンのエア圧で
単位はmmAqである。同じものを第1表に記した。第1表
に示すように各レベルでの各ゾーンのバーナエア圧を設
定しておき、各レベル間を直線で結ぶことによって、燃
焼レベルとバーナエア圧の関係を折れ線関数で与える。 このように、統一的に求めた燃焼量に、バーナ毎に異な
った係数を乗じてエア圧を求める。これがひとつの特徴
である。 もうひとつの本発明の工夫は、湯温TKによって、先に求
めたバーナエア圧QA、QB、QCを補正するということであ
る。このためグラフ(オ)示すような温度、係数変換を
行う。この変換もバーナA、B、Cによって異なる。こ
の係数Kは、これまでの過程で求めたバーナエア圧QA、
QB、QCに乗じて真のバーナエア圧Q′A、Q′B、Q′
Cめる。 この係数kもA、B、Cによって異なる。 Q′AK=QAK×KAK (5) Q′BK=QBK×KBK (6) Q′CK=QCK×KCK (7) 第8図に係数KAK、KBK、KCKの温度による値を示す。湯
温は5′C間隔で離散化し、各ゾーンの係数を設定する
ものである。 実線がAゾーン、破線がBゾーン、一点鎖線がCゾーン
の係数である。係数は1に近い値であるが、これを乗ず
る事により、微細な調整をする事ができる。同じものを
第表に示す。 湯温の目標値は1125°Cであり、この近傍では係数が1
になるようにしている。 3つの係数の和は1になるようにしてあり、全体として
の燃焼レベルは前述のLKで決まっている。この係数はシ
ャフト炉内での上下方向の燃焼レベルの分布を微調整す
るものである。 この例では湯温TKが低い時、下方のバーナAの火力を強
くして、湯温を上げるようにしている。反対に、湯温TK
が高いときは、下方のバーナAの火力を抑えて、湯温を
下げるようにしている。 しかし、これは直観的な因果関係を想定したものであ
り、常に正しいとは言えない。保持量Eと、その時間的
変化ΔEとを用いて燃焼レベルLを決定する制御をして
いるのであるから、むしろこの係数の傾向を逆にした方
が良い場合もある。 いずれにしても、湯温TKによる係数KA、KB、KCの設定は
任意に行う事ができる。 乗算15により各ゾーンのエア圧Q′AK、Q′BK、Q′CK
が決まる。 この後は従来の方法と同様で、これらの値を指示調節計
16に入れる。これはポジショナ17、切換スイッチ5を経
て、弁操作信号7となり、モータ6を駆動して、弁8の
開度を調節する。ブロワ9から供給されるエアは弁の開
度に応じてシャフト炉のA、B、Cゾーンに送給され
る。 第1図に於いて、上段は従来例による装置を、中段は本
発明による装置を示している。目標保持量HOを10tとし
た時、従来の手動による操作では平均値が9.96tで、標
準偏差が1.39tであった。 本発明によると、平均値が9.97tで、標準偏差が0.88tで
あった。 保持量の安定化という事をより直感的に示すため、これ
の実際の時間的変動をグラフにして第9図(従来例)、
第10図(本発明)に表した。横軸は時間、縦軸は保持量
であるが、10tの近傍のみを示している。従来例の方が
保持量の時間的変動が大きいという事が分かる。
【発明の効果】
(1)燃焼量の自動制御により操炉の省人化が可能にな
る。 (2)溶解量、溶銅温度の安定により品質の安定が図れ
る。 (3)人手による燃焼量制御に比べ短い時間間隔でこま
めに燃焼量の操作を行うため省エネ効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明及び従来例に係るシャフト炉自動燃焼装
置の概略構成図。 第2図は保持量の偏差Eのメンバシップ関数の例を示す
グラフ。 第3図は保持量の時間的変化ΔEのメンバシップ関数の
例を示すグラフ。 第4図は燃焼レベル変化量ΔLのメンバシップ関数の例
を示すグラフ。 第5図はE、ΔEとΔLの関係を規定するファジイルー
ルの制御ルールマップ図。 第6図はE、ΔEの値EK、ΔEKから、ファジイ演算によ
り、燃焼レベル変化量ΔLを求めるための手順を示す
図。 第7図は燃焼レベルLと各ゾーンバーナエア圧の予め与
えられた関数を示すグラフ。 第8図は湯温Tと各ゾーン係数KA、KB、KCの予め与えら
れた関数を示すグラフ。 第9図は従来の手順操作による(保持量Hのみによる)
制御に於ける保持量の時間的変化の一例を示すグラフ。 第10図は本発明の実施例による制御(E、ΔEを用いる
ファジイ演算)に於ける保持量の時間的変化の一例を示
すグラフ。 1……シャフト炉、2……保持炉 3……指示調節計、4……ポジショナ 5……切換スイッチ、6……モータ 7……弁操作信号、8……弁 9……ブロワ、10……弁開度 11……差演算、12……差分 13……ファジイ制御、14……積算 15……乗算、16……指示調節計 17……ポジショナ、20……熱電対

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数のバーナA、B、…………を有し銅を
    溶かすシャフト炉と、シャフト炉から出湯した溶銅を保
    持する保持炉とからなる装置の保持炉の保持量及び溶銅
    温度の安定を目的として、シャフト炉のバーナの燃焼量
    を自動制御する装置であって、保持炉傾転角と溶銅温度
    とを入力信号とし、シャフト炉のバーナの電動弁の弁操
    作信号を出力信号とし、プロプロセッサ部と、ファジイ
    推論部とポストプロセッサとハード部とを含み、 プリプロセッサ部は、 保持炉傾転角と保持量の関係を折れ線関数で設定してお
    き、 その折れ線関数に従って傾転角から保持量を計算し、 予め設定した目標保持量と現在の保持量との偏差Eを計
    算し、 予め設定した制御周期での偏差Eの変化ΔEを計算する
    ものであり、 ファジイ推論部は、 E及びΔEに対し、PB(正に大)からNB(負に大)まで
    3以上のメンバシップ関数を設定しておき、 燃焼レベルの変化量ΔLに対して、PB(正に大)からNB
    (負に大)まで3以上のメンバシップ関数を設定してお
    き、 EとΔEの各々の組合せに対して燃焼レベルの変化量Δ
    Lを与えるルールマップを設定し、 ルールマップに従ってファジイ推論を行い燃焼レベルの
    変化量ΔLを求め、 前回の燃焼レベルに今回の推論結果を積算し、新たな燃
    焼レベルを計算し、 第一回目の推論の際は、予め制御開始時の保持量と燃焼
    レベルの関係を折れ線関数で設定しておき、その関係に
    従って燃焼レベルの初期値を求め、この初期値に推論結
    果を積算したものを燃焼レベルとするものであり、 ポストプロセッサ部は、 燃焼レベルと各ゾーンのバーナエア圧の関係を予め折れ
    線関数で設定しておき、 その折れ線関数に従ってファジイ推論部で求めた燃焼レ
    ベルから各ゾーンのエア圧PA、PB....を計算し、 溶銅温度(湯温)によって階段状に変化する係数をA、
    B、C各ゾーン毎に予め設定し、 現在の湯温から各ゾーンにかけるべき係数AK、BK...の
    値を計算し、 前過程で得られた係数AK、BK...を各ゾーンのエア圧
    PA、PB...にかけ、 これによって得られた各ゾーンのエア圧が最終的な制御
    結果として指示調節計に出力するものであり、 ハード部は、 指示調節計とポジショナによってポストプロセッサ部で
    求めたバーナエア圧になるように電動弁の弁操作信号を
    出力するものであることを特徴とするファジイ理論を応
    用したシャフト炉自動燃焼装置。
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