JP2523260B2 - フォ―ハ―ス内のガラス温度制御方法 - Google Patents
フォ―ハ―ス内のガラス温度制御方法Info
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Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C03—GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
- C03B—MANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
- C03B7/00—Distributors for the molten glass; Means for taking-off charges of molten glass; Producing the gob, e.g. controlling the gob shape, weight or delivery tact
- C03B7/02—Forehearths, i.e. feeder channels
- C03B7/06—Means for thermal conditioning or controlling the temperature of the glass
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- Thermal Sciences (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】ガラス製造工程のフォーハースに
おいて、現在生産中の生産品種のゴブ温度を安定状態に
維持しつつ、ゴブ温度の異なる生産品種への変更を短時
間で行なうようにしたフォーハース内のガラス温度の制
御方法に関するものである。
おいて、現在生産中の生産品種のゴブ温度を安定状態に
維持しつつ、ゴブ温度の異なる生産品種への変更を短時
間で行なうようにしたフォーハース内のガラス温度の制
御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ガラス製造工程の一般的なフォーハース
においては、各ゾーンに設けられた放射温度計などの測
定器類によって、温度等を計測し、バーナー開度や冷却
風量を調整して、その品種の生産終了までゴブ温度の変
動が生じないように自動調整を行なっていた。一般的に
は、各ゾーンのガラス温度を測定し、その表面温度を一
定に保つように、フィードバック制御によるPID制御
により自動制御を行なっている。最近では、フィードフ
ォワード/フィードバック制御を併用した制御方法も提
案されている。
においては、各ゾーンに設けられた放射温度計などの測
定器類によって、温度等を計測し、バーナー開度や冷却
風量を調整して、その品種の生産終了までゴブ温度の変
動が生じないように自動調整を行なっていた。一般的に
は、各ゾーンのガラス温度を測定し、その表面温度を一
定に保つように、フィードバック制御によるPID制御
により自動制御を行なっている。最近では、フィードフ
ォワード/フィードバック制御を併用した制御方法も提
案されている。
【0003】フォーハース内のガラス温度のプロセス特
性は、むだ時間、時定数が大きく、外乱要因も多く、か
つ、ガラス流出量変更時にプロセスダイナミック(動特
性)が大きく変化する点で、有効な温度制御手法が確立
されていない。ゴブ温度の異なる生産品種への変更を短
時間で行なう制御手法が無く、熟練運転員の経験による
判断、操作に頼らざるを得ず、経験量の差により、どう
しても温度変更後、目標のゴブ温度に安定するまでに時
間がかかり、成形機側の生産品種の切替作業が完了して
も、まだ目標温度に到達していないため、生産を開始す
ることができないケースがある。一般的に、成形機の生
産品種切替時間が、平均60分であるのに対し、ゴブ温
度の目標のゴブ温度に安定するまでに、平均100分かか
る。
性は、むだ時間、時定数が大きく、外乱要因も多く、か
つ、ガラス流出量変更時にプロセスダイナミック(動特
性)が大きく変化する点で、有効な温度制御手法が確立
されていない。ゴブ温度の異なる生産品種への変更を短
時間で行なう制御手法が無く、熟練運転員の経験による
判断、操作に頼らざるを得ず、経験量の差により、どう
しても温度変更後、目標のゴブ温度に安定するまでに時
間がかかり、成形機側の生産品種の切替作業が完了して
も、まだ目標温度に到達していないため、生産を開始す
ることができないケースがある。一般的に、成形機の生
産品種切替時間が、平均60分であるのに対し、ゴブ温
度の目標のゴブ温度に安定するまでに、平均100分かか
る。
【0004】生産中におけるゴブ温度は、フィードバッ
ク制御によるワンループPID制御による自動制御の場
合、外乱要因による影響を完全に吸収することができ
ず、ゴブ温度の変化量に近い、フォーハースのスパウト
部の温度で平均±2℃変化する。ゴブ温度の変動は、ゴ
ブ重量(製品重量)の変化をもたらし、最悪のケースに
は、成形不良発生をきたし、生産工程に影響を及ぼすこ
とになる。仮に、フィードフォワード/フィードバック
制御を併用した制御手法を試みたとしても、外乱要因に
よる影響をある程度防ぐことができるが、フォーハース
特有のむだ時間が長いために、むだ時間補償機能が必要
となり、簡単に満足な制御結果を得ることが難しい。そ
こで、制御手法の改善を図ろうとすると始めから再構築
する必要があり、完成までにかなりの工数を必要とす
る。うまく完成したとしても、形式の違うフォーハース
に適用する場合や、同じ形式であっても老朽化により作
り替えた場合にも、始めからチューニングを行なう必要
があり、現実性に乏しい。
ク制御によるワンループPID制御による自動制御の場
合、外乱要因による影響を完全に吸収することができ
ず、ゴブ温度の変化量に近い、フォーハースのスパウト
部の温度で平均±2℃変化する。ゴブ温度の変動は、ゴ
ブ重量(製品重量)の変化をもたらし、最悪のケースに
は、成形不良発生をきたし、生産工程に影響を及ぼすこ
とになる。仮に、フィードフォワード/フィードバック
制御を併用した制御手法を試みたとしても、外乱要因に
よる影響をある程度防ぐことができるが、フォーハース
特有のむだ時間が長いために、むだ時間補償機能が必要
となり、簡単に満足な制御結果を得ることが難しい。そ
こで、制御手法の改善を図ろうとすると始めから再構築
する必要があり、完成までにかなりの工数を必要とす
る。うまく完成したとしても、形式の違うフォーハース
に適用する場合や、同じ形式であっても老朽化により作
り替えた場合にも、始めからチューニングを行なう必要
があり、現実性に乏しい。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来のガラス温度制御
方法は、以上のように行なわれており、この発明は上記
のような問題点を解決するためになされたもので、熟練
運転員の経験的な判断と運転操作過程を制御則とするフ
ァジィ制御系によって、特に、生産品種変更の際の立上
げ整定時においてフォーハース内のガラス温度の的確か
つ容易な制御を可能としたフォーハースの温度制御方法
を提供することを目的とする。フォーハースのガラス温
度調整に関する制約条件を制御則に加えた多変数型ファ
ジィ制御系によって、特に、立上げ整定時においてフォ
ーハースのガラス温度の的確かつ容易な制御を可能とし
たフォーハース内のガラスの温度制御方法を提供するこ
とを目的とする。
方法は、以上のように行なわれており、この発明は上記
のような問題点を解決するためになされたもので、熟練
運転員の経験的な判断と運転操作過程を制御則とするフ
ァジィ制御系によって、特に、生産品種変更の際の立上
げ整定時においてフォーハース内のガラス温度の的確か
つ容易な制御を可能としたフォーハースの温度制御方法
を提供することを目的とする。フォーハースのガラス温
度調整に関する制約条件を制御則に加えた多変数型ファ
ジィ制御系によって、特に、立上げ整定時においてフォ
ーハースのガラス温度の的確かつ容易な制御を可能とし
たフォーハース内のガラスの温度制御方法を提供するこ
とを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、本発明によればガラス溶解炉で溶解されたガラスを
溶解炉に隣接して設置された作業槽から燃焼手段が配設
されたフォーハースを経てフィーダーに送給させ、ゴブ
を形成するようにしたフォーハース内のガラス温度制御
方法において、(a) フォーハースをNo3、No2、No1の
複数のゾーンに区画形成して、No3ゾーンおよびNo2ゾ
ーンをクーリングゾーン、No1をコンディショニングゾ
ーンとし、(b) 前記No1ゾーンの先端部にスパウト部を
形成し、(c) 前記No3ゾーンおよび前記No2ゾーンのそ
れぞれの両側にクーリング手段を配設し、(d) スパウト
部に温度計を設置してガラス温度を計測し、(e) 各ゾー
ン毎に複数個の温度計を設置してガラス温度を計測し、
(f) スパウト部、No3ゾーンおよびNo2ゾーンのそれぞ
れのガラス設定温度の変更量およびガラス温度とその設
定値との偏差量の2変数をファジィ推論規則の前件部と
して、あらかじめ設定されたファジィ集合のメンバーシ
ップ関数と推論規則に基づいてファジィ推論を行ない、
スパウト部の設定温度が変更された場合には、No3ゾー
ンおよびNo2ゾーンのガラス設定温度の変更量を制御す
るとともにNo1ゾーンのガラス設定温度の変更量を制御
し、No2ゾーンの設定温度が変更された場合には、No2
ゾーンのガラス設定温度の変更量を制御し、No3ゾーン
の設定温度が変更された場合には、No3ゾーンのガラス
設定温度の変更量を制御し、(g) 各クーリングバルブの
開度設定値および各ガラス温度の設定値を調整して、各
バーナーの燃焼ガス量の制御を行うことを特徴とする。
め、本発明によればガラス溶解炉で溶解されたガラスを
溶解炉に隣接して設置された作業槽から燃焼手段が配設
されたフォーハースを経てフィーダーに送給させ、ゴブ
を形成するようにしたフォーハース内のガラス温度制御
方法において、(a) フォーハースをNo3、No2、No1の
複数のゾーンに区画形成して、No3ゾーンおよびNo2ゾ
ーンをクーリングゾーン、No1をコンディショニングゾ
ーンとし、(b) 前記No1ゾーンの先端部にスパウト部を
形成し、(c) 前記No3ゾーンおよび前記No2ゾーンのそ
れぞれの両側にクーリング手段を配設し、(d) スパウト
部に温度計を設置してガラス温度を計測し、(e) 各ゾー
ン毎に複数個の温度計を設置してガラス温度を計測し、
(f) スパウト部、No3ゾーンおよびNo2ゾーンのそれぞ
れのガラス設定温度の変更量およびガラス温度とその設
定値との偏差量の2変数をファジィ推論規則の前件部と
して、あらかじめ設定されたファジィ集合のメンバーシ
ップ関数と推論規則に基づいてファジィ推論を行ない、
スパウト部の設定温度が変更された場合には、No3ゾー
ンおよびNo2ゾーンのガラス設定温度の変更量を制御す
るとともにNo1ゾーンのガラス設定温度の変更量を制御
し、No2ゾーンの設定温度が変更された場合には、No2
ゾーンのガラス設定温度の変更量を制御し、No3ゾーン
の設定温度が変更された場合には、No3ゾーンのガラス
設定温度の変更量を制御し、(g) 各クーリングバルブの
開度設定値および各ガラス温度の設定値を調整して、各
バーナーの燃焼ガス量の制御を行うことを特徴とする。
【0007】本発明方法はガラス溶解炉で溶解されたガ
ラスを溶解炉に隣接して設置された作業槽から燃焼手段
が配設されたフォーハースを経てフィーダーに送給さ
せ、ゴブを形成するようにしたフォーハース内のガラス
温度制御方法において、(a) フォーハースをNo3、No
2、No1の複数のゾーンに区画形成して、No3ゾーンお
よびNo2ゾーンをクーリングゾーン、No1をコンディシ
ョニングゾーンとし、(b) 前記No1ゾーンの先端部にス
パウト部を形成し、(c) 前記No3ゾーンおよび前記No2
ゾーンのそれぞれの両側にクーリング手段を配設し、
(d) スパウト部にトライレベル計を設置してガラス生地
温度を計測し、(e) 各ゾーン毎にゾーンの後部にガラス
表面温度計を設置して、ガラス表面温度を計測し、(f)
各ゾーン毎に複数個のトライレベル計を設置してガラス
生地温度を計測し、(g) スパウト部、No3ゾーンおよび
No2ゾーンのそれぞれのガラス生地設定温度の変更量お
よびガラス生地温度とその設定値との偏差量の2変数を
ファジィ推論規則の前件部として、あらかじめ設定され
たファジィ集合のメンバーシップ関数と推論規則に基づ
いてファジィ推論を行ない、スパウト部の設定温度が変
更された場合には、No3ゾーンおよびNo2ゾーンのガラ
ス生地設定温度の変更量を制御するとともにNo1ゾーン
のガラス表面設定温度の変更量を制御し、No2ゾーンの
設定温度が変更された場合には、No2ゾーンのガラス表
面設定温度の変更量を制御し、No3ゾーンの設定温度が
変更された場合には、No3ゾーンのガラス表面設定温度
の変更量を制御し、(h) 各クーリングバルブの開度設定
値および 各ガラス生地温度の設定値を調整して、各バ
ーナーの燃焼ガス量の制御を行う ことを特徴とする。
ラスを溶解炉に隣接して設置された作業槽から燃焼手段
が配設されたフォーハースを経てフィーダーに送給さ
せ、ゴブを形成するようにしたフォーハース内のガラス
温度制御方法において、(a) フォーハースをNo3、No
2、No1の複数のゾーンに区画形成して、No3ゾーンお
よびNo2ゾーンをクーリングゾーン、No1をコンディシ
ョニングゾーンとし、(b) 前記No1ゾーンの先端部にス
パウト部を形成し、(c) 前記No3ゾーンおよび前記No2
ゾーンのそれぞれの両側にクーリング手段を配設し、
(d) スパウト部にトライレベル計を設置してガラス生地
温度を計測し、(e) 各ゾーン毎にゾーンの後部にガラス
表面温度計を設置して、ガラス表面温度を計測し、(f)
各ゾーン毎に複数個のトライレベル計を設置してガラス
生地温度を計測し、(g) スパウト部、No3ゾーンおよび
No2ゾーンのそれぞれのガラス生地設定温度の変更量お
よびガラス生地温度とその設定値との偏差量の2変数を
ファジィ推論規則の前件部として、あらかじめ設定され
たファジィ集合のメンバーシップ関数と推論規則に基づ
いてファジィ推論を行ない、スパウト部の設定温度が変
更された場合には、No3ゾーンおよびNo2ゾーンのガラ
ス生地設定温度の変更量を制御するとともにNo1ゾーン
のガラス表面設定温度の変更量を制御し、No2ゾーンの
設定温度が変更された場合には、No2ゾーンのガラス表
面設定温度の変更量を制御し、No3ゾーンの設定温度が
変更された場合には、No3ゾーンのガラス表面設定温度
の変更量を制御し、(h) 各クーリングバルブの開度設定
値および 各ガラス生地温度の設定値を調整して、各バ
ーナーの燃焼ガス量の制御を行う ことを特徴とする。
【0008】本発明方法は、更にスパウト部のガラス生
地温度と設定温度との偏差量、今回計測温度と前回計測
温度との時間的変化量によりファジィ推論を行なう第1
制御領域(I)と、ガラス生地温度が、設定温度から大
きく離れている場合には操作量を連続して出力する第2
制御領域(II) とにより構成し、第1制御領域(I)に
おいて、スパウト部のガラス生地温度について、その設
定温度との偏差量および今回計測温度と前回計測温度と
の差の時間的変化量、第2制御領域(II) において、ス
パウト部のガラス生地温度について、その設定温度との
偏差量およびNo1ゾーンのバーナーバルブの開度量によ
ってファジィ推論を行ない、No1ゾーンのガラス表面設
定温度の変更量を制御するようにしたことを特徴とす
る。
地温度と設定温度との偏差量、今回計測温度と前回計測
温度との時間的変化量によりファジィ推論を行なう第1
制御領域(I)と、ガラス生地温度が、設定温度から大
きく離れている場合には操作量を連続して出力する第2
制御領域(II) とにより構成し、第1制御領域(I)に
おいて、スパウト部のガラス生地温度について、その設
定温度との偏差量および今回計測温度と前回計測温度と
の差の時間的変化量、第2制御領域(II) において、ス
パウト部のガラス生地温度について、その設定温度との
偏差量およびNo1ゾーンのバーナーバルブの開度量によ
ってファジィ推論を行ない、No1ゾーンのガラス表面設
定温度の変更量を制御するようにしたことを特徴とす
る。
【0009】本発明方法は、更にNo3ゾーン及びNo2ゾ
ーンにおけるそれぞれのガラス生地温度について、その
設定温度との偏差量および今回計測温度と前回計測温度
との時間的変化量によりファジィ推論を行なう第1制御
領域(I)と、ガラス生地温度が設定温度から大きく離
れている場合には、操作量を連続して出力する第2制御
領域(II) とにより構成し、第1制御領域(I)におい
て、No3ゾーンおよびNo2ゾーンのそれぞれのガラス生
地温度について、その設定温度との偏差量および今回計
測温度と前回計測温度との差の時間的変化量、第2制御
領域(II) において、No3ゾーンおよびNo2ゾーンのそ
れぞれのガラス生地温度について、その設定温度との偏
差量およびNo3ゾーンおよびNo2ゾーンのバーナーバル
ブの開度量によってファジィ推論を行ない、第1制御領
域(I)において、No3ゾーンおよびNo2ゾーンのそれ
ぞれのガラス表面設定温度の変更量を制御し、第2制御
領域(II) において、No3ゾーンおよび第2ゾーンのそ
れぞれのガラス表面設定温度の変更量を制御するように
したことを特徴とする。
ーンにおけるそれぞれのガラス生地温度について、その
設定温度との偏差量および今回計測温度と前回計測温度
との時間的変化量によりファジィ推論を行なう第1制御
領域(I)と、ガラス生地温度が設定温度から大きく離
れている場合には、操作量を連続して出力する第2制御
領域(II) とにより構成し、第1制御領域(I)におい
て、No3ゾーンおよびNo2ゾーンのそれぞれのガラス生
地温度について、その設定温度との偏差量および今回計
測温度と前回計測温度との差の時間的変化量、第2制御
領域(II) において、No3ゾーンおよびNo2ゾーンのそ
れぞれのガラス生地温度について、その設定温度との偏
差量およびNo3ゾーンおよびNo2ゾーンのバーナーバル
ブの開度量によってファジィ推論を行ない、第1制御領
域(I)において、No3ゾーンおよびNo2ゾーンのそれ
ぞれのガラス表面設定温度の変更量を制御し、第2制御
領域(II) において、No3ゾーンおよび第2ゾーンのそ
れぞれのガラス表面設定温度の変更量を制御するように
したことを特徴とする。
【0010】本発明は方法は、更にNo3ゾーンおよびNo
2ゾーンのそれぞれの両側にクーリング手段を配設し、
上記各ゾーンのバーナーバルブ開度と適正開度の偏差量
および上記各ゾーンのガラス生地温度と設定温度の偏差
量によってファジィ推論を行ない、上記各ゾーンのクー
リングバルブの開度の変更量を制御するようにしたこと
を特徴とする。
2ゾーンのそれぞれの両側にクーリング手段を配設し、
上記各ゾーンのバーナーバルブ開度と適正開度の偏差量
および上記各ゾーンのガラス生地温度と設定温度の偏差
量によってファジィ推論を行ない、上記各ゾーンのクー
リングバルブの開度の変更量を制御するようにしたこと
を特徴とする。
【0011】
【実施例】本発明方法を実施するフォーハース設備の全
体構成を説明する。図1、図2および図3に基いて説明
すると、ガラス溶解炉で溶融されたガラスはフォーハー
ス前に設置されている作業槽1からフォーハース2へ流
れ込む。フォーハースは流れ込んだ高温ガラス(約1200
℃)をゴブ温度(約1150〜1100℃)近くまで冷却するク
ーリングゾーン(No3、No2ゾーン)と、冷却されたガ
ラス温度を均一に下げるためのコンディショニングゾー
ン(No1ゾーン)に区分される。クーリングブロワー3
によって冷却エァーはNo3、No2ゾーンに吹き込まれ
る。また、クーリングブロワーは、No3、No2のゾーン
毎に設置されており元ダンパーの調整によってそれぞれ
のゾーンへ吹き込まれる冷却エァー量を制御することが
できる。
体構成を説明する。図1、図2および図3に基いて説明
すると、ガラス溶解炉で溶融されたガラスはフォーハー
ス前に設置されている作業槽1からフォーハース2へ流
れ込む。フォーハースは流れ込んだ高温ガラス(約1200
℃)をゴブ温度(約1150〜1100℃)近くまで冷却するク
ーリングゾーン(No3、No2ゾーン)と、冷却されたガ
ラス温度を均一に下げるためのコンディショニングゾー
ン(No1ゾーン)に区分される。クーリングブロワー3
によって冷却エァーはNo3、No2ゾーンに吹き込まれ
る。また、クーリングブロワーは、No3、No2のゾーン
毎に設置されており元ダンパーの調整によってそれぞれ
のゾーンへ吹き込まれる冷却エァー量を制御することが
できる。
【0012】燃焼バーナーはNo1、No2、No3ゾーン毎
に設置されておりその燃焼ガス量の制御はゾーン毎に行
われる。ゾーンの後部へ設置された輻射温度計4,4,
---,によってガラス表面温度を計測し、その設定温度
との差からバーナーの燃焼ガス量を調節するためのPI
D調節計が各ゾーン毎に設置されている。
に設置されておりその燃焼ガス量の制御はゾーン毎に行
われる。ゾーンの後部へ設置された輻射温度計4,4,
---,によってガラス表面温度を計測し、その設定温度
との差からバーナーの燃焼ガス量を調節するためのPI
D調節計が各ゾーン毎に設置されている。
【0013】本制御方法は、ガラス生地温度の安定が目
的のひとつであることから、各ゾーンにガラス生地温度
を計測するトライレベル計T/C5,5,---,を設置し
スパウト部6には、トライレベルT/C5を設置して、
本制御方法への入力データとしている。入力データはこ
の他にガラス表面温度、燃焼バルブ開度、クーリングバ
ルブ(クーリングダンパ)開度がある。
的のひとつであることから、各ゾーンにガラス生地温度
を計測するトライレベル計T/C5,5,---,を設置し
スパウト部6には、トライレベルT/C5を設置して、
本制御方法への入力データとしている。入力データはこ
の他にガラス表面温度、燃焼バルブ開度、クーリングバ
ルブ(クーリングダンパ)開度がある。
【0014】本制御方法では、ファジィ推論を行い、そ
の推論結果を出力する操作端は、各ゾーンのPID調節
計への設定値、No2、No3ゾーンのクーリングバルブ
(クーリングダンパ)の開度設定値および各ガラス生地
温度の設定温度である。
の推論結果を出力する操作端は、各ゾーンのPID調節
計への設定値、No2、No3ゾーンのクーリングバルブ
(クーリングダンパ)の開度設定値および各ガラス生地
温度の設定温度である。
【0015】なお、クーリングゾーンとしてNo3、No2
ゾーンを設けているが、必要によってはNo4ゾーンを設
けることができることは勿論である。その場合No4ゾー
ンに燃料バーナーはもとより必要な機器類を設けること
は勿論である。
ゾーンを設けているが、必要によってはNo4ゾーンを設
けることができることは勿論である。その場合No4ゾー
ンに燃料バーナーはもとより必要な機器類を設けること
は勿論である。
【0016】また図2で示すように一つの溶解炉に対し
て複数個(図2では6個)のフォーハースを並設するこ
とができ、この場合同一品種はもとより、異なった品種
を同時に生産することができる。また、この際タンクコ
ネクションに設置された温度計(t4,t5,t6,t7,t8,
t9 )により、隣接するフォーハースを含め外的変化を
確実に把握して、適宜に対処して目的とするゴブ温度を
安定状態に維持できる。
て複数個(図2では6個)のフォーハースを並設するこ
とができ、この場合同一品種はもとより、異なった品種
を同時に生産することができる。また、この際タンクコ
ネクションに設置された温度計(t4,t5,t6,t7,t8,
t9 )により、隣接するフォーハースを含め外的変化を
確実に把握して、適宜に対処して目的とするゴブ温度を
安定状態に維持できる。
【0017】先ずファジィ制御の制御ブロックについて
説明する。図4は、ファジィ制御を構成する各制御ブロ
ックを示す。プロセスデータ演算部、ファジィ推論部等
によって構成されている。プロセスデータ演算部は、プ
ロセスよりガラス生地温度、ガラス表面温度、バーナー
バルブ開度、クーラーバルブ開度を入力しデータベース
部にあるそれぞれの設定温度との偏差量の算出や、今回
計測値と前回計測値との時間的変化量の算出等を行う。
ファジィ推論部では、プロセスデータ演算部より入力し
たデータとそのデータに対応するメンバーシップ関数お
よび推論規則からファジィ推論を行う。操作量算出部は
ファジィ推論により求められた定性的な操作量を定量的
な値へと算出する。複数の推論規則がある場合には、メ
ンバーシップの値で加重平均値をとり操作量の変更量
(ΔU)を求める。操作量評価部では、求められた操作
量の変更量(ΔU)と現在の操作量を加算し、その値が
予め決められた範囲内かどうかの評価が行われる。その
値が適正な場合には制御部へ送られプロセスへの入力と
なる。
説明する。図4は、ファジィ制御を構成する各制御ブロ
ックを示す。プロセスデータ演算部、ファジィ推論部等
によって構成されている。プロセスデータ演算部は、プ
ロセスよりガラス生地温度、ガラス表面温度、バーナー
バルブ開度、クーラーバルブ開度を入力しデータベース
部にあるそれぞれの設定温度との偏差量の算出や、今回
計測値と前回計測値との時間的変化量の算出等を行う。
ファジィ推論部では、プロセスデータ演算部より入力し
たデータとそのデータに対応するメンバーシップ関数お
よび推論規則からファジィ推論を行う。操作量算出部は
ファジィ推論により求められた定性的な操作量を定量的
な値へと算出する。複数の推論規則がある場合には、メ
ンバーシップの値で加重平均値をとり操作量の変更量
(ΔU)を求める。操作量評価部では、求められた操作
量の変更量(ΔU)と現在の操作量を加算し、その値が
予め決められた範囲内かどうかの評価が行われる。その
値が適正な場合には制御部へ送られプロセスへの入力と
なる。
【0018】本制御方法の実施にあたっては、図5に示
す機器構成にてシステムを構成しプロセスよりの入出力
信号は、プログラミングロジックコントローラ(以下P
LCという)を介して、パーソナルコンピュータ(P
C)へと取込まれている。PCでの主な機能は 1. 入出力データの管理及びフィルタリング機能 2. ファジィ推論機能及び事前設定変更処理機能 3. 型替え設定機能 4. マンマシンインターフェイス機能 に大別される。PLCを介して入力されるデータ群の
内、ガラス生地温度、ガラス表面温度等の制御に用いら
れる主要データについては、移動平均処理にてフィルタ
リング処理が行なわれる。
す機器構成にてシステムを構成しプロセスよりの入出力
信号は、プログラミングロジックコントローラ(以下P
LCという)を介して、パーソナルコンピュータ(P
C)へと取込まれている。PCでの主な機能は 1. 入出力データの管理及びフィルタリング機能 2. ファジィ推論機能及び事前設定変更処理機能 3. 型替え設定機能 4. マンマシンインターフェイス機能 に大別される。PLCを介して入力されるデータ群の
内、ガラス生地温度、ガラス表面温度等の制御に用いら
れる主要データについては、移動平均処理にてフィルタ
リング処理が行なわれる。
【0019】図6に示されるようにファジィ推論部にお
いては、フィルタリングされたデータをもとにした定常
状態モードでのファジィ推論、立上げ整定モードでのフ
ァジィ推論が行なわれる。この2つのモードの切替え
は、プロセスの操業状況によって自動的に行なわれる。
ファジィ推論に用いられる制御目標値、パラメータや警
報設定値(上限値・下限値)等のデータは、生産品種毎
に異なるため、それらのデータをあらかじめ登録しデー
タベースとして保存しておく。型替え設定においては、
次に生産する品種の型替え時刻の設定、生産品種のデー
タベースの呼出しを可能としている。(図6参照) PCは上記の他に下記の機能も具備している。 1. グラフィック画面、オーバービュー画面による運転
監視操作 2. アラーミング機能 3. DDC(ダイレクト ディジタル コントロール)
機能 4. トレンド画面表示 5. データロギング機能
いては、フィルタリングされたデータをもとにした定常
状態モードでのファジィ推論、立上げ整定モードでのフ
ァジィ推論が行なわれる。この2つのモードの切替え
は、プロセスの操業状況によって自動的に行なわれる。
ファジィ推論に用いられる制御目標値、パラメータや警
報設定値(上限値・下限値)等のデータは、生産品種毎
に異なるため、それらのデータをあらかじめ登録しデー
タベースとして保存しておく。型替え設定においては、
次に生産する品種の型替え時刻の設定、生産品種のデー
タベースの呼出しを可能としている。(図6参照) PCは上記の他に下記の機能も具備している。 1. グラフィック画面、オーバービュー画面による運転
監視操作 2. アラーミング機能 3. DDC(ダイレクト ディジタル コントロール)
機能 4. トレンド画面表示 5. データロギング機能
【0020】以下、本発明に係る立ち上げ整定時におけ
るファジィ制御について説明する。生産品種が変更され
る際(以下型替と称す)には、生産品種に対応するガラ
ス流量の変更に伴い、ゴブ温度や各ゾーンでのガラス生
地温度の目標温度が変更される。この場合ゴブ温度やガ
ラス生地温度を目標の温度まで早く到達し安定させるこ
とにより製品不良の減少から歩止まりの向上が計れる。
本制御方法での型替の際の立上げ整定時間の短縮は次の
2つの方法により可能としている。
るファジィ制御について説明する。生産品種が変更され
る際(以下型替と称す)には、生産品種に対応するガラ
ス流量の変更に伴い、ゴブ温度や各ゾーンでのガラス生
地温度の目標温度が変更される。この場合ゴブ温度やガ
ラス生地温度を目標の温度まで早く到達し安定させるこ
とにより製品不良の減少から歩止まりの向上が計れる。
本制御方法での型替の際の立上げ整定時間の短縮は次の
2つの方法により可能としている。
【0021】(i) 事前設定変更処理(プログラム処理) 図7に示されるように、品種変更作業の開始に先立っ
て、スパウト部内のガラス温度を現在生産中の品種に要
求される温度に維持したままの状態でフォーハス内のガ
ラス温度を炉に近いゾーンから変更後の品種に要求され
る温度に順次変更し、品種変更作業後に速やかにスパウ
ト部内のガラス温度の変更を完了しようとする制御であ
る。すなわち、J3の時点で、No3ゾーンの設定温度を
上昇させ、J2の時点で、No2ゾーンの設定温度を上昇
させ、J0の時点で、No1ゾーンおよびスパウト部の設
定温度を上昇させると同時に型替作業を開始する。
て、スパウト部内のガラス温度を現在生産中の品種に要
求される温度に維持したままの状態でフォーハス内のガ
ラス温度を炉に近いゾーンから変更後の品種に要求され
る温度に順次変更し、品種変更作業後に速やかにスパウ
ト部内のガラス温度の変更を完了しようとする制御であ
る。すなわち、J3の時点で、No3ゾーンの設定温度を
上昇させ、J2の時点で、No2ゾーンの設定温度を上昇
させ、J0の時点で、No1ゾーンおよびスパウト部の設
定温度を上昇させると同時に型替作業を開始する。
【0022】(ii)立上げ整定時におけるファジィ制御 すなわち図7に示されるように事前設定変更処理にて型
替前にフォーハース内のガラス温度を炉に近いゾーンか
ら変更し型替後の立上げ整定時間を短縮する。立上げ整
定時におけるファジィ制御には、次の制御ループがあ
る。 (A)制御目標温度変更時の対応制御 (B)スパウト部のガラス生地温度の早期安定制御 (C)各ゾーンのガラス生地温度の早期安定制御 (D)クーリングセクションにおけるクーリングバルブ
制御
替前にフォーハース内のガラス温度を炉に近いゾーンか
ら変更し型替後の立上げ整定時間を短縮する。立上げ整
定時におけるファジィ制御には、次の制御ループがあ
る。 (A)制御目標温度変更時の対応制御 (B)スパウト部のガラス生地温度の早期安定制御 (C)各ゾーンのガラス生地温度の早期安定制御 (D)クーリングセクションにおけるクーリングバルブ
制御
【0023】(A)制御目標温度変更時の対応制御 図8に示されるようにオペレータ等により、ガラス生地
設定(目標)温度の変更がなされた場合、その設定温度
の変更量、ガラス生地温度と新しい設定温度の偏差量の
2変数をファジィ推論規則の前件部として、予め設定さ
れた、ファジィ集合のメンバーシップ関数と推論規則に
基いて、ファジィ推論を行ない、該当するゾーンのガラ
ス表面設定温度の変更量(ΔU)を決定する。決定され
た設定温度は、制御するコントローラーへ送られる。ま
た、スパウト部の設定温度が変更された場合には、その
変更量をNo2,No3ゾーンの現在の設定温度へ加算し、
スパウト部のガラス生地温度をその設定温度に早期に追
従させる。
設定(目標)温度の変更がなされた場合、その設定温度
の変更量、ガラス生地温度と新しい設定温度の偏差量の
2変数をファジィ推論規則の前件部として、予め設定さ
れた、ファジィ集合のメンバーシップ関数と推論規則に
基いて、ファジィ推論を行ない、該当するゾーンのガラ
ス表面設定温度の変更量(ΔU)を決定する。決定され
た設定温度は、制御するコントローラーへ送られる。ま
た、スパウト部の設定温度が変更された場合には、その
変更量をNo2,No3ゾーンの現在の設定温度へ加算し、
スパウト部のガラス生地温度をその設定温度に早期に追
従させる。
【0024】(1) 入力データとメンバーシップ関数 a)ファジィ推論のために用いられる入力データとそのメ
ンバーシップ関数を図9に示す。 (新しい設定温度)−(前の設定温度)(図9) 図中、PB,PS,Z,NS,NBはメンバーシップ関
数に与えられた名称である。 PB:正に大きい PS:正に小さい Z :不変 NS:負に小さい NB:負に大きい b)スパウト部のガラス生地温度と設定値の偏差量(図1
0) c)No2ゾーンのガラス生地設定温度の変更量 (新しい設定温度)−(前の設定温度) メンバーシップ関数はa)項と同様 d)No2ゾーンのガラス生地温度と設定値の偏差量 メンバーシップ関数はb)項と同様 e)No3ゾーンのガラス生地設定温度の変更量 (新しい設定温度)−(前の設定温度) メンバーシップ関数はa)項と同様 f)No3ゾーンのガラス生地温度と設定値の偏差量 メンバーシップ関数はb)項と同様
ンバーシップ関数を図9に示す。 (新しい設定温度)−(前の設定温度)(図9) 図中、PB,PS,Z,NS,NBはメンバーシップ関
数に与えられた名称である。 PB:正に大きい PS:正に小さい Z :不変 NS:負に小さい NB:負に大きい b)スパウト部のガラス生地温度と設定値の偏差量(図1
0) c)No2ゾーンのガラス生地設定温度の変更量 (新しい設定温度)−(前の設定温度) メンバーシップ関数はa)項と同様 d)No2ゾーンのガラス生地温度と設定値の偏差量 メンバーシップ関数はb)項と同様 e)No3ゾーンのガラス生地設定温度の変更量 (新しい設定温度)−(前の設定温度) メンバーシップ関数はa)項と同様 f)No3ゾーンのガラス生地温度と設定値の偏差量 メンバーシップ関数はb)項と同様
【0025】(2) 推論規則 a)スパウト部の設定温度が変更された場合 設定温度の変更量でファジィ推論を行い、No2ゾーン、
No3ゾーンのガラス生地設定温度の変更量(ΔU)を決
定する。又設定温度の変更量(ΔT)とガラス生地温度
と設定温度の偏差量(E)の大きさを比較し小さい方の
変数によってファジィ推論を行い、No1ゾーンガラス表
面設定温度の変更量(ΔU)を決定する。 a-1 設定温度の変更量が小さい場合(表1)
No3ゾーンのガラス生地設定温度の変更量(ΔU)を決
定する。又設定温度の変更量(ΔT)とガラス生地温度
と設定温度の偏差量(E)の大きさを比較し小さい方の
変数によってファジィ推論を行い、No1ゾーンガラス表
面設定温度の変更量(ΔU)を決定する。 a-1 設定温度の変更量が小さい場合(表1)
【0026】
【表1】
【0027】表中の
【外1】 は推論規則の後件部の操作部であるガラス生地温度の設
定温度のメンバーシップに与えられた名称である。
定温度のメンバーシップに与えられた名称である。
【外2】 a-2 ガラス生地温度と設定温度の偏差量(E)が小さい
場合(表2)
場合(表2)
【0028】
【表2】
【0029】b)No2ゾーンの設定温度が変更された場合 設定温度の変更量(ΔT)とガラス生地温度と設定温度
の偏差量(E)の大きさを比較し小さい方の変数によっ
てファジィ推論を行い、No2ゾーンガラス表面設定温度
の変更量(ΔU)を決定する。 b-1 設定温度の変更量が小さい場合(表3)
の偏差量(E)の大きさを比較し小さい方の変数によっ
てファジィ推論を行い、No2ゾーンガラス表面設定温度
の変更量(ΔU)を決定する。 b-1 設定温度の変更量が小さい場合(表3)
【0030】
【表3】 b-2 ガラス生地温度と設定温度の偏差量(E)が小さい
場合(表4)
場合(表4)
【0031】
【表4】
【0032】c)No3ゾーンの設定温度が変更された場合 設定温度の変更量(ΔT)とガラス生地温度と設定温度
の偏差量(E)の大きさを比較し小さい方の変数によっ
てファジィ推論を行う、No3ゾーンガラス表面設定温度
の変更量(ΔU)を決定する。 C-1 設定温度の変更量が小さい場合(表5)
の偏差量(E)の大きさを比較し小さい方の変数によっ
てファジィ推論を行う、No3ゾーンガラス表面設定温度
の変更量(ΔU)を決定する。 C-1 設定温度の変更量が小さい場合(表5)
【0033】
【表5】 C-2 ガラス生地温度と設定温度の偏差量(E)が小さい
場合(表6)
場合(表6)
【0034】
【表6】
【0035】(B)スパウト部のガラス生地温度の早期
安定制御 ジョブチェンジの際のガラス生地流しの停止や、フィー
ダーの起動/停止の操作に伴うガラス温度の変動や設定
温度への早期立上げをするための制御ループである。ス
パウト部でのガラス生地温度と設定温度との偏差量
(E)、また、今回温度と前回温度の時間的変化量によ
りファジィ推論を行うための第1制御領域(I)と、ガ
ラス生地温度が設定温度から大きく離れている場合には
操作量を連続して出力する第2制御領域(II) とによっ
て本制御ループが構成されている。制御周期は第1制御
領域(I)が5分で第2制御領域(II) を30秒として
いる(図11、図12参照) 図11中の第1制御領域(I),第2制御領域(II)を分
割するα1,α2 の値は、任意に設定することができる
が、通常はガラス生地温度の設定温度SVに対してα1
は+5℃、α2 は−5℃にセットしている。
安定制御 ジョブチェンジの際のガラス生地流しの停止や、フィー
ダーの起動/停止の操作に伴うガラス温度の変動や設定
温度への早期立上げをするための制御ループである。ス
パウト部でのガラス生地温度と設定温度との偏差量
(E)、また、今回温度と前回温度の時間的変化量によ
りファジィ推論を行うための第1制御領域(I)と、ガ
ラス生地温度が設定温度から大きく離れている場合には
操作量を連続して出力する第2制御領域(II) とによっ
て本制御ループが構成されている。制御周期は第1制御
領域(I)が5分で第2制御領域(II) を30秒として
いる(図11、図12参照) 図11中の第1制御領域(I),第2制御領域(II)を分
割するα1,α2 の値は、任意に設定することができる
が、通常はガラス生地温度の設定温度SVに対してα1
は+5℃、α2 は−5℃にセットしている。
【0036】(1) 入力データとメンバーシップ関数 a)第1制御領域(I)用 a-1 スパウト部ガラス生地温度とその設定温度との偏差
量(E)(図13) a-2 スパウト部ガラス生地温度の時間的変化量( ΔE) (今回の計測温度)−(前回の計測温度)(図14) b)第2制御領域(II) 用 b-1 スパウト部ガラス生地温度とその設定温度との偏差
量(E)(図15) b-2 No1ゾーンバーナーバルブ開度(図16)
量(E)(図13) a-2 スパウト部ガラス生地温度の時間的変化量( ΔE) (今回の計測温度)−(前回の計測温度)(図14) b)第2制御領域(II) 用 b-1 スパウト部ガラス生地温度とその設定温度との偏差
量(E)(図15) b-2 No1ゾーンバーナーバルブ開度(図16)
【0037】(2) 推論規則 a)第1制御領域(I)用(表7) スパウト部ガラス生地温度の偏差量と時間的変化量によ
ってファジィ推論を行いNo1ゾーンガラス表面設定温度
の変更量(ΔU)を決定する。
ってファジィ推論を行いNo1ゾーンガラス表面設定温度
の変更量(ΔU)を決定する。
【0038】
【表7】
【0039】b)第2制御領域(II)用(表8) スパウト部ガラス生地温度の偏差量とNo1ゾーンバーナ
ーバルブ開度によってファジィ推論を行い、No1ゾーン
ガラス表面設定温度の変更量(ΔU)を決定する。
ーバルブ開度によってファジィ推論を行い、No1ゾーン
ガラス表面設定温度の変更量(ΔU)を決定する。
【0040】
【表8】
【0041】(C)各ゾーンのガラス生地温度の早期安
定制御 本制御ループは前述のスパウト部のガラス生地温度の早
期安定制御と同様にNo2ゾーン、No3ゾーンでのガラス
生地温度を早く設定温度まで立上げて、安定させる制御
ループである。また、ファジィ推論規則はそれぞれのゾ
ーン毎に存在する。また、本制御も第1制御領域(I)
と第2制御領域(II)とを持っており制御周期は、第1制
御領域(I)が5分、第2制御領域(II)が30秒として
いる。(図17、図18参照) 図17中の第1制御領域(1), 第2制御領域 (II) を
分割するα1,α2 の値は、任意に設定することができる
が、通常はガラス生地温度の設定温度SVに対してα1
は+5℃、α2 は−5℃にセットしている。
定制御 本制御ループは前述のスパウト部のガラス生地温度の早
期安定制御と同様にNo2ゾーン、No3ゾーンでのガラス
生地温度を早く設定温度まで立上げて、安定させる制御
ループである。また、ファジィ推論規則はそれぞれのゾ
ーン毎に存在する。また、本制御も第1制御領域(I)
と第2制御領域(II)とを持っており制御周期は、第1制
御領域(I)が5分、第2制御領域(II)が30秒として
いる。(図17、図18参照) 図17中の第1制御領域(1), 第2制御領域 (II) を
分割するα1,α2 の値は、任意に設定することができる
が、通常はガラス生地温度の設定温度SVに対してα1
は+5℃、α2 は−5℃にセットしている。
【0042】(1) 入力データとメンバーシップ関数 次に示す入力データとメンバーシップ関数は、No2ゾー
ンとNo3ゾーンのそれぞれについて存在する。 a)第1制御領域(I)用 a-1 ガラス生地温度とその設定温度との偏差量(E)
(図19) a-2 ガラス生地温度の時間的変化量(ΔE) (今回の計測温度)−(前回の計測温度)(図20) b)第2制御領域(II) 用 b-1 ガラス生地温度とその設定温度との偏差量(E)
(図21) b-2 No2ゾーンバーナーバルブ開度(図22) b-3 No3ゾーンバーナーバルブ開度(図23)
ンとNo3ゾーンのそれぞれについて存在する。 a)第1制御領域(I)用 a-1 ガラス生地温度とその設定温度との偏差量(E)
(図19) a-2 ガラス生地温度の時間的変化量(ΔE) (今回の計測温度)−(前回の計測温度)(図20) b)第2制御領域(II) 用 b-1 ガラス生地温度とその設定温度との偏差量(E)
(図21) b-2 No2ゾーンバーナーバルブ開度(図22) b-3 No3ゾーンバーナーバルブ開度(図23)
【0043】(2) 推論規則 次に示す推論規則は、No2ゾーンとNo3ゾーン用として
それぞれの推論規則を持っている。しかし推論規則の内
容は同じである。 a)第1制御領域(I)用(表9) ガラス生地温度の偏差量と時間的変化量によってファジ
ィ推論を行いNo2ゾーンおよびNo3ゾーンのそれぞれの
ガラス表面設定温度の変更量(ΔU)を決定する。
それぞれの推論規則を持っている。しかし推論規則の内
容は同じである。 a)第1制御領域(I)用(表9) ガラス生地温度の偏差量と時間的変化量によってファジ
ィ推論を行いNo2ゾーンおよびNo3ゾーンのそれぞれの
ガラス表面設定温度の変更量(ΔU)を決定する。
【0044】
【表9】
【0045】b)第2制御領域(II)用(表10) ガラス生地温度の偏差量とNo2ゾーンおよびNo3ゾーン
のそれぞれのバーナーバルブ開度によってファジィ推論
を行いNo2ゾーンおよびNo3ゾーンのそれぞれのガラス
表面設定温度の変更量(ΔU)を決定する。
のそれぞれのバーナーバルブ開度によってファジィ推論
を行いNo2ゾーンおよびNo3ゾーンのそれぞれのガラス
表面設定温度の変更量(ΔU)を決定する。
【0046】
【表10】
【0047】(D)クーリングセクションにおけるクー
リングバルブ制御 冷却エァーはフォーハースの両サイドより図3に示され
るように空気入口8より入ってガラス表面を冷却しなが
ら、バーナーよりの燃焼ガスと短時間の内に混じり合っ
てフォーハース天井より排気される。特にジョブチェン
ジの際には、ガラス温度を早く設定温度へ立上げるた
め、またバーナーバルブの開度を適正な開度とするため
に、当該ゾーンのバーナーバルブ開度とガラス生地温度
の偏差量によってファジィ推論を行い、クーリングバル
ブの開度の変更量(ΔU)を決定する。(図24参照) クーリングバルブの設備は、No2,3ゾーンに設置す
る。
リングバルブ制御 冷却エァーはフォーハースの両サイドより図3に示され
るように空気入口8より入ってガラス表面を冷却しなが
ら、バーナーよりの燃焼ガスと短時間の内に混じり合っ
てフォーハース天井より排気される。特にジョブチェン
ジの際には、ガラス温度を早く設定温度へ立上げるた
め、またバーナーバルブの開度を適正な開度とするため
に、当該ゾーンのバーナーバルブ開度とガラス生地温度
の偏差量によってファジィ推論を行い、クーリングバル
ブの開度の変更量(ΔU)を決定する。(図24参照) クーリングバルブの設備は、No2,3ゾーンに設置す
る。
【0048】(1) 入力データとメンバーシップ関数 次に示す入力データとメンバーシップ関数は、No2,3
ゾーンのそれぞれについて存在する。 a)バーナーバルブ開度と適正開度の偏差量(図25) b)ガラス生地温度と設定温度の偏差量(図26)
ゾーンのそれぞれについて存在する。 a)バーナーバルブ開度と適正開度の偏差量(図25) b)ガラス生地温度と設定温度の偏差量(図26)
【0049】(2) 推論規則(表11) 次に示す推論規則は、No2,No3ゾーン用としてそれぞ
れの推論規則を持っている。しかし、推論規則は同じで
ある。
れの推論規則を持っている。しかし、推論規則は同じで
ある。
【0050】
【表11】
【0051】なお、本発明方法を実施している制御装置
にあっては、クーリンブロアーは、200 mmH2O 、ブロア
ーエァーは、1000〜1200mmH2O 、LPGは、1300〜1500
mmH2O 、10,000カロリー、シャットオフバルブは約500
mmH2O 、ミキサーの炎口比は3.5 〜5で約850 カロリ
ー、バーナーの混合ガス圧力はMin.20mmH2Oであ
る。
にあっては、クーリンブロアーは、200 mmH2O 、ブロア
ーエァーは、1000〜1200mmH2O 、LPGは、1300〜1500
mmH2O 、10,000カロリー、シャットオフバルブは約500
mmH2O 、ミキサーの炎口比は3.5 〜5で約850 カロリ
ー、バーナーの混合ガス圧力はMin.20mmH2Oであ
る。
【0052】本実施例は、PID調節計を用いたもので
ある。PID調整計を設けないで、ファジイ推論で直
接、操作端子へ出力を行うこともできることは勿論であ
る。
ある。PID調整計を設けないで、ファジイ推論で直
接、操作端子へ出力を行うこともできることは勿論であ
る。
【0053】
【発明の効果】図27(a)(b)に製品A(ジュース200 ml
びん:170 g)を生産中における従来制御により、各ゾ
ーンをガラス表面温度の測定結果を基に、PID調節計
にて制御した場合のタンクコネクション温度、No3ゾー
ントライレベル計温度(ガラス生地温度)、No2ゾーン
トライレベル計温度、スパウト部温度と、本発明方法を
採用した場合(スパウト部温度制御と各ゾーンでの温度
安定化制御)の同じ測定箇所の実測結果を示す。実測結
果を見れば、図27(a) に示されるように従来制御で
は、外乱要因(ガラス溶解炉からのガラス温度の変動
(タンクコネクション温度)、フォーハースまわりの雰
囲気温度の変化)受け、各ゾーンの温度変動が生じ、最
終的な成形時のガラスの温度を示すスパウト部において
10℃もの変動が生じているが、図27(b) に示される
ように本発明制御方法では、となりの生産ラインの型替
によりタンクコネクションの温度が10℃変動しても各
ゾーンの温度安定化制御により、各ゾーンの温度変動を
小さくし、スパウト部の温度変動を2℃に制御してい
る。このように、本発明のファジィ制御による通常の生
産中における定常制御の制御性が優れていることが解
る。
びん:170 g)を生産中における従来制御により、各ゾ
ーンをガラス表面温度の測定結果を基に、PID調節計
にて制御した場合のタンクコネクション温度、No3ゾー
ントライレベル計温度(ガラス生地温度)、No2ゾーン
トライレベル計温度、スパウト部温度と、本発明方法を
採用した場合(スパウト部温度制御と各ゾーンでの温度
安定化制御)の同じ測定箇所の実測結果を示す。実測結
果を見れば、図27(a) に示されるように従来制御で
は、外乱要因(ガラス溶解炉からのガラス温度の変動
(タンクコネクション温度)、フォーハースまわりの雰
囲気温度の変化)受け、各ゾーンの温度変動が生じ、最
終的な成形時のガラスの温度を示すスパウト部において
10℃もの変動が生じているが、図27(b) に示される
ように本発明制御方法では、となりの生産ラインの型替
によりタンクコネクションの温度が10℃変動しても各
ゾーンの温度安定化制御により、各ゾーンの温度変動を
小さくし、スパウト部の温度変動を2℃に制御してい
る。このように、本発明のファジィ制御による通常の生
産中における定常制御の制御性が優れていることが解
る。
【0054】図28(a)(b)に製品B(清酒500 mlびん:
380 g)から製品A(ジュース200mlびん:170 g)へ
の型替を実施した際の従来制御によるタンクコネクショ
ン、No1〜No3ゾーントライレベル計、スパウト部温度
と、本発明方法を採用した場合(スパウト部各ゾーンの
立上げ整定制御)の同じ測定箇所の実測結果を示す。実
測結果を見ると、図28(a) に示されるように従来制御
では8時40分のフィーダー停止(型替開始)と同時
に、No1〜No3ゾーンのPID調節計の各設定値を、前
回生産時のデータに合わせるのみでフォーハースの温度
が最終的に安定するまで、120 分を要している。本発明
方法では、表18に示すように
380 g)から製品A(ジュース200mlびん:170 g)へ
の型替を実施した際の従来制御によるタンクコネクショ
ン、No1〜No3ゾーントライレベル計、スパウト部温度
と、本発明方法を採用した場合(スパウト部各ゾーンの
立上げ整定制御)の同じ測定箇所の実測結果を示す。実
測結果を見ると、図28(a) に示されるように従来制御
では8時40分のフィーダー停止(型替開始)と同時
に、No1〜No3ゾーンのPID調節計の各設定値を、前
回生産時のデータに合わせるのみでフォーハースの温度
が最終的に安定するまで、120 分を要している。本発明
方法では、表18に示すように
【0055】
【表12】
【0056】制御システムに対して、次回生産品種に見
合う各ゾーンの温度をあらかじめ入力している。現在の
制御モードの表示、現在の生産品種の設定値、現在の生
産品種の測定値、現在の生産品種のガラス流出量、次回
の生産品種の設定値、次回の生産品種の型替時刻、No3
ゾーンの事前設定時刻、No2ゾーンの事前設定時刻をシ
ステムに表示した例を示す。本発明方法では表12に示
すように、次回の生産品種の型替時刻約30分前(12
時30分)に、No3ゾーンの事前設定変更を開始し、約
5分前(12時55分)にNo2ゾーンの事前設定変更を
開始するように設定されている。図28(b) に示される
ように実測結果を見ると、事前設定変更によりNo3ゾー
ンは早く次回の生産温度に到達している。No2、No1ゾ
ーンにおいてはファジィ制御により、従来より早く温度
を上げるように、13時00分フィーダー停止(型替開
始)と同時にクーリング全閉、バーナーバルブ全開(10
0%)にて制御を行い、温度の上昇を従来制御と比べ早
くしている。この結果、フォーハースの温度が安定する
までに60分で実現している。このように、本発明のフ
ァジィ制御による型替時における立上げ整定制御の制御
性が優れていることが解る。
合う各ゾーンの温度をあらかじめ入力している。現在の
制御モードの表示、現在の生産品種の設定値、現在の生
産品種の測定値、現在の生産品種のガラス流出量、次回
の生産品種の設定値、次回の生産品種の型替時刻、No3
ゾーンの事前設定時刻、No2ゾーンの事前設定時刻をシ
ステムに表示した例を示す。本発明方法では表12に示
すように、次回の生産品種の型替時刻約30分前(12
時30分)に、No3ゾーンの事前設定変更を開始し、約
5分前(12時55分)にNo2ゾーンの事前設定変更を
開始するように設定されている。図28(b) に示される
ように実測結果を見ると、事前設定変更によりNo3ゾー
ンは早く次回の生産温度に到達している。No2、No1ゾ
ーンにおいてはファジィ制御により、従来より早く温度
を上げるように、13時00分フィーダー停止(型替開
始)と同時にクーリング全閉、バーナーバルブ全開(10
0%)にて制御を行い、温度の上昇を従来制御と比べ早
くしている。この結果、フォーハースの温度が安定する
までに60分で実現している。このように、本発明のフ
ァジィ制御による型替時における立上げ整定制御の制御
性が優れていることが解る。
【0057】図29および図30に示されるように製品
A(ジュース200 mlびん:170 g)において従来制御と
本発明方法による制御性の違いにより、生産性の向上が
どれだけ生じたのかを示したグラフを示す。フォーハー
ス温度型替時間の短縮により、型替時の生産の早期立上
げが可能となり、初日の効率が向上している。また、2
日目以降の定常生産状態においても、製品Aにおいて
は、従来ガラス温度の不安定に起因して生産効率が他の
製品と比べ特に悪い状態であったが、本発明方法によ
り、ガラス温度の安定化により生産効率が向上してい
る。具体例では、平均生産ロットは3日であるため、型
替を含めた全体の生産効率で15%の上昇を本発明方法
で達成している。また、3カ月に渡り、同一製品におい
て従来制御と本発明方法による制御との制御結果及び生
産性についての結果も、良好な結果を得た。
A(ジュース200 mlびん:170 g)において従来制御と
本発明方法による制御性の違いにより、生産性の向上が
どれだけ生じたのかを示したグラフを示す。フォーハー
ス温度型替時間の短縮により、型替時の生産の早期立上
げが可能となり、初日の効率が向上している。また、2
日目以降の定常生産状態においても、製品Aにおいて
は、従来ガラス温度の不安定に起因して生産効率が他の
製品と比べ特に悪い状態であったが、本発明方法によ
り、ガラス温度の安定化により生産効率が向上してい
る。具体例では、平均生産ロットは3日であるため、型
替を含めた全体の生産効率で15%の上昇を本発明方法
で達成している。また、3カ月に渡り、同一製品におい
て従来制御と本発明方法による制御との制御結果及び生
産性についての結果も、良好な結果を得た。
【0058】生産ロットが短く、型替が多い生産形態に
おいては、特に、フォーハースの温度においては、悪い
条件が重なり、従来とかくガラスの温度が極めて不安定
になる欠点があったが、本発明方法により型替/定常日
のフォーハースの温度についての問題が解決され、生産
性の向上に多大に寄与している。
おいては、特に、フォーハースの温度においては、悪い
条件が重なり、従来とかくガラスの温度が極めて不安定
になる欠点があったが、本発明方法により型替/定常日
のフォーハースの温度についての問題が解決され、生産
性の向上に多大に寄与している。
【0059】ガラス製品に対するニーズが軽量化、高品
質化、多種化する中で特に殊にガラスびん生産は多品種
少量生産(型替回数の増加)傾向が強くなり、コストア
ップ要因が多くなってきている。
質化、多種化する中で特に殊にガラスびん生産は多品種
少量生産(型替回数の増加)傾向が強くなり、コストア
ップ要因が多くなってきている。
【0060】上記したように本発明によれば、フォーハ
ースの生産品種の型替時間は、短くなり、ゴブ温度(ス
パウト部)温度変動値は、減少するため生産品種切替後
に良品ロットが採取されるまでの時間を大幅に短縮する
ことができ、ゴブ重量が安定化することによってゴブ重
量調整作業が減少でき、さらにゴブ温度の安定により不
良品の発生が減少する等生産工程の安定化、歩留りの向
上に寄与するところが著しく大である。
ースの生産品種の型替時間は、短くなり、ゴブ温度(ス
パウト部)温度変動値は、減少するため生産品種切替後
に良品ロットが採取されるまでの時間を大幅に短縮する
ことができ、ゴブ重量が安定化することによってゴブ重
量調整作業が減少でき、さらにゴブ温度の安定により不
良品の発生が減少する等生産工程の安定化、歩留りの向
上に寄与するところが著しく大である。
【図1】本発明方法を実施するフォーハース装置で(a)
はその断面図である。(b) はそのA−A断面図である。
(c) はそのB−B断面図である。
はその断面図である。(b) はそのA−A断面図である。
(c) はそのB−B断面図である。
【図2】本発明方法を実施するフォーハース装置の配置
図である。
図である。
【図3】本発明方法を実施する温度制御装置の制御系統
全体説明図である。
全体説明図である。
【図4】ファジィ制御の制御ブロック説明図である。
【図5】制御機器構成説明図である。
【図6】制御モード切替方式の説明図である。
【図7】立上げ整定時間の短縮制御説明図である。
【図8】制御目標温度変更時の対応制御説明図である。
【図9】メンバーシップ関数である。
【図10】メンバーシップ関数である。
【図11】スパウト部のガラス生地温度の早期安定制御
説明図である。
説明図である。
【図12】スパウト部のガラス生地温度の早期安定制御
説明図である。
説明図である。
【図13】メンバーシップ関数である。
【図14】メンバーシップ関数である。
【図15】メンバーシップ関数である。
【図16】メンバーシップ関数である。
【図17】各ゾーンのガラス生地温度の早期安定制御説
明図である。
明図である。
【図18】各ゾーンのガラス生地温度の早期安定制御説
明図である。
明図である。
【図19】メンバーシップ関数である。
【図20】メンバーシップ関数である。
【図21】メンバーシップ関数である。
【図22】メンバーシップ関数である。
【図23】メンバーシップ関数である。
【図24】クーリングセクションにおけるクーリングバ
ルブ制御説明図である。
ルブ制御説明図である。
【図25】メンバーシップ関数である。
【図26】メンバーシップ関数である。
【図27】(a) は、通常生産時におけるスパウト温度の
安定化制御データ説明図(従来制御データ)である。
(b) は、通常生産時におけるスパウト温度の安定化制御
データ説明図(システム制御データ)である。
安定化制御データ説明図(従来制御データ)である。
(b) は、通常生産時におけるスパウト温度の安定化制御
データ説明図(システム制御データ)である。
【図28】(a) は、型替時における温度の早期安定化制
御データ説明図(従来制御データ)である。(b) は、型
替時における温度の早期安定化制御データ説明図(シス
テム制御データ)である。
御データ説明図(従来制御データ)である。(b) は、型
替時における温度の早期安定化制御データ説明図(シス
テム制御データ)である。
【図29】ステアム稼働前/後比較・制御結果(製品
A)説明図である。
A)説明図である。
【図30】ステアム稼働前/後比較・制御結果(月度比
較)説明図である。
較)説明図である。
1 作業槽 2 フォーハース 3 クーリングブロアー 4 輻射温度計 5 トライレベルT/C 6 スパウト部 7 バーナー 8 空気入口 9 調節計
フロントページの続き (72)発明者 小西 正浩 愛知県一宮市大赤見若年685番の1
Claims (5)
- 【請求項1】 ガラス溶解炉で溶解されたガラスを溶解
炉に隣接して設置された作業槽から燃焼手段が配設され
たフォーハースを経てフィーダーに送給させ、ゴブを形
成するようにしたフォーハース内のガラス温度制御方法
において、(a) フォーハースをNo3、No2、No1の複数
のゾーンに区画形成して、No3ゾーンおよびNo2ゾーン
をクーリングゾーン、No1をコンディショニングゾーン
とし、(b) 前記No1ゾーンの先端部にスパウト部を形成
し、(c) 前記No3ゾーンおよび前記No2ゾーンのそれぞ
れの両側にクーリング手段を配設し、(d) スパウト部に
温度計を設置してガラス温度を計測し、(e) 各ゾーン毎
に複数個の温度計を設置してガラス温度を計測し、(f)
スパウト部、No3ゾーンおよびNo2ゾーンのそれぞれの
ガラス設定温度の変更量およびガラス温度とその設定値
との偏差量の2変数をファジィ推論規則の前件部とし
て、あらかじめ設定されたファジィ集合のメンバーシッ
プ関数と推論規則に基づいてファジィ推論を行ない、ス
パウト部の設定温度が変更された場合には、No3ゾーン
およびNo2ゾーンのガラス設定温度の変更量を制御する
とともにNo1ゾーンのガラス設定温度の変更量を制御
し、No2ゾーンの設定温度が変更された場合には、No2
ゾーンのガラス設定温度の変更量を制御し、No3ゾーン
の設定温度が変更された場合には、No3ゾーンのガラス
設定温度の変更量を制御し、(g) 各クーリングバルブの
開度設定値および各ガラス温度の設定値を調整して、各
バーナーの燃焼ガス量の制御を行うことを特徴とするフ
ォーハース内のガラス温度制御方法。 - 【請求項2】 ガラス溶解炉で溶解されたガラスを溶解
炉に隣接して設置された作業槽から燃焼手段が配設され
たフォーハースを経てフィーダーに送給させ、ゴブを形
成するようにしたフォーハース内のガラス温度制御方法
において、(a) フォーハースをNo3、No2、No1の複数
のゾーンに区画形成して、No3ゾーンおよびNo2ゾーン
をクーリングゾーン、No1をコンディショニングゾーン
とし、(b) 前記No1ゾーンの先端部にスパウト部を形成
し、(c) 前記No3ゾーンおよび前記No2ゾーンのそれぞ
れの両側にクーリング手段を配設し、(d) スパウト部に
トライレベル計を設置してガラス生地温度を計測し、
(e) 各ゾーン毎にゾーンの後部にガラス表面温度計を設
置して、ガラス表面温度を計測し、(f) 各ゾーン毎に複
数個のトライレベル計を設置してガラス生地温度を計測
し、(g) スパウト部、No3ゾーンおよびNo2ゾーンのそ
れぞれのガラス生地設定温度の変更量およびガラス生地
温度とその設定値との偏差量の2変数をファジィ推論規
則の前件部として、あらかじめ設定されたファジィ集合
のメンバーシップ関数と推論規則に基づいてファジィ推
論を行ない、スパウト部の設定温度が変更された場合に
は、No3ゾーンおよびNo2ゾーンのガラス生地設定温度
の変更量を制御するとともにNo1ゾーンのガラス表面設
定温度の変更量を制御し、No2ゾーンの設定温度が変更
された場合には、No2ゾーンのガラス表面設定温度の変
更量を制御し、No3ゾーンの設定温度が変更された場合
には、No3ゾーンのガラス表面設定温度の変更量を制御
し、(h) 各クーリングバルブの開度設定値および各ガラ
ス生地温度の設定値を調整して、各バーナーの燃焼ガス
量の制御を行うことを特徴とするフォーハース内のガラ
ス温度制御方法。 - 【請求項3】 スパウト部のガラス生地温度と設定温度
との偏差量、今回計測温度と前回計測温度との時間的変
化量によりファジィ推論を行なう第1制御領域(I)
と、ガラス生地温度が、設定温度から大きく離れている
場合には操作量を連続して出力する第2制御領域(II)
とにより構成し、第1制御領域(I)において、スパウ
ト部のガラス生地温度について、その設定温度との偏差
量および今回計測温度と前回計測温度との差の時間的変
化量、第2制御領域(II) において、スパウト部のガラ
ス生地温度について、その設定温度との偏差量およびNo
1ゾーンのバーナーバルブの開度量によってファジィ推
論を行ない、No1ゾーンのガラス表面設定温度の変更量
を制御するようにしたことを特徴とする特許請求の範囲
第2項記載のフォーハース内のガラス温度制御方法。 - 【請求項4】 No3ゾーン及びNo2ゾーンにおけるそれ
ぞれのガラス生地温度について、その設定温度との偏差
量および今回計測温度と前回計測温度との時間的変化量
によりファジィ推論を行なう第1制御領域(I)と、ガ
ラス生地温度が設定温度から大きく離れている場合に
は、操作量を連続して出力する第2制御領域(II) とに
より構成し、第1制御領域(I)において、No3ゾーン
およびNo2ゾーンのそれぞれのガラス生地温度につい
て、その設定温度との偏差量および今回計測温度と前回
計測温度との差の時間的変化量、第2制御領域(II) に
おいて、No3ゾーンおよびNo2ゾーンのそれぞれのガラ
ス生地温度について、その設定温度との偏差量およびNo
3ゾーンおよびNo2ゾーンのバーナーバルブの開度量に
よってファジィ推論を行ない、第1制御領域(I)にお
いて、No3ゾーンおよびNo2ゾーンのそれぞれのガラス
表面設定温度の変更量を制御し、第2制御領域(II) に
おいて、No3ゾーンおよび第2ゾーンのそれぞれのガラ
ス表面設定温度の変更量を制御するようにしたことを特
徴とする特許請求の範囲第2項または第3項記載のフォ
ーハース内のガラス温度制御方法。 - 【請求項5】 No3ゾーンおよびNo2ゾーンのそれぞれ
の両側にクーリング手段を配設し、上記各ゾーンのバー
ナーバルブ開度と適正開度の偏差量および上記各ゾーン
のガラス生地温度と設定温度の偏差量によってファジィ
推論を行ない、上記各ゾーンのクーリングバルブの開度
の変更量を制御するようにしたことを特徴とする特許請
求の範囲第2乃至4項中のいずれか一項記載のフォーハ
ース内のガラス温度制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5162657A JP2523260B2 (ja) | 1993-06-30 | 1993-06-30 | フォ―ハ―ス内のガラス温度制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5162657A JP2523260B2 (ja) | 1993-06-30 | 1993-06-30 | フォ―ハ―ス内のガラス温度制御方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0717721A JPH0717721A (ja) | 1995-01-20 |
JP2523260B2 true JP2523260B2 (ja) | 1996-08-07 |
Family
ID=15758801
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5162657A Expired - Fee Related JP2523260B2 (ja) | 1993-06-30 | 1993-06-30 | フォ―ハ―ス内のガラス温度制御方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2523260B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR2781786B1 (fr) * | 1998-07-29 | 2000-10-13 | Stein Heurtey | Dispositif de conduite des fours de fusion et/ou d'affinage de verre |
-
1993
- 1993-06-30 JP JP5162657A patent/JP2523260B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0717721A (ja) | 1995-01-20 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |