JPH11194634A - 定着用加熱ローラ - Google Patents

定着用加熱ローラ

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JPH11194634A
JPH11194634A JP36055397A JP36055397A JPH11194634A JP H11194634 A JPH11194634 A JP H11194634A JP 36055397 A JP36055397 A JP 36055397A JP 36055397 A JP36055397 A JP 36055397A JP H11194634 A JPH11194634 A JP H11194634A
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JP
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heat
insulating layer
resistant insulating
roller
heating roller
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Application number
JP36055397A
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English (en)
Inventor
Yoshiya Tomatsu
義也 戸松
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Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ローラの異常過熱時においても、押圧部材と
しての発泡樹脂材等が発火することのない安全性に優れ
た加熱ローラを提供する。 【解決手段】 加熱ローラ1は、中空円筒形状のアルミ
ニウム製のローラ本体3を基材として、ローラ本体3の
外周面に付着防止層8を形成し、ローラ本体3の内周面
に、外周側から第1耐熱絶縁層5、発熱層7、第2耐熱
絶縁層9の3層を形成し、これら3層をなすフィルム材
を、その内側に配置された圧接弾性体6によって、ロー
ラ本体1との間に挟み込んで保持した構造になってい
る。上記第1耐熱絶縁層5および第2耐熱絶縁層9は、
いずれも、一枚あるいは複数枚のポリイミド樹脂製のフ
ィルム材からなり、優れた耐熱性および絶縁性を備えて
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プリンタやコピー
機等の画像形成装置において、記録媒体上に付着された
記録材を加熱して溶融あるいは軟化させることにより定
着するために備えられる熱定着器の加熱ローラ(以下、
単に「加熱ローラ」という)に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、画像形成装置、例えば電子写真方
式のプリンタやコピー機等において記録材としてのトナ
ーを記録媒体としての用紙に定着させるために備えられ
る定着装置の加熱ローラとしては、アルミニウム又はス
テンレス鋼で形成した中空円筒状のローラの内部にハロ
ゲンランプを配置して、このハロゲンランプの発光によ
って生じる放射熱により、ローラ全体を一定温度に加熱
するものが多く採用されてきた。
【0003】しかし、このような加熱ローラは、ハロゲ
ンランプが加熱ローラの中心に配置され、ローラ表面に
密着していないことから、熱効率が悪く、ハロゲンラン
プに通電を開始してから加熱ローラがトナーの定着に適
した所定温度に達するまでの時間が長くかかるという問
題があった。
【0004】こうした中、例えば、特開平9−1386
05号公報、特開平9−179423号公報に開示され
ているように、加熱ローラの内周面に抵抗発熱体層を設
け、この抵抗発熱体層を熱源とする加熱ローラが提案さ
れている。具体的には、図6(a)に示すように、上記
加熱ローラは、金属パイプ101と、この金属パイプ1
01の内周面に配置された発熱体を備える耐熱絶縁層1
02と、この該耐熱絶縁層の内表面に装着された圧接体
103aとから成り、圧接体103aが耐熱絶縁層10
2を金属パイプ101の内周方向へ押圧固定する構成を
有している。上記圧接体103は、中空円筒形状、ある
いは中実円柱形状の発泡ゴム体あるいは硬化性発泡樹脂
材で形成されている。このため、耐熱絶縁層102と金
属パイプ101の内周面の密着が上記発泡ゴム体あるい
は発泡樹脂材の内圧力により達成され、発熱体の熱が金
属パイプに良好に伝達されるようになった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記加
熱ローラの耐熱絶縁層102は、ポリイミド等のフィル
ム材の表面に発熱体を固着形成したものであり、この発
熱体がシリコーン樹脂等の発泡樹脂材で形成された圧接
体により直接押圧されていたため、何らかの原因で発熱
体が局部的に通常の使用温度を超える異常な高温となっ
た場合には、上記発泡樹脂材が、熱破壊され、最悪の場
合には発火の原因となるおそれがあった。すなわち、上
記耐熱絶縁層として用いられるポリイミド等の絶縁性及
び機械的強度が保証される耐熱性が500℃程度である
のに対し、上記発泡樹脂材として用いられるシリコーン
スポンジ等の耐熱性は350〜360℃と低いため、抵
抗発熱体が異常過熱を引き起こすと、上記シリコーンス
ポンジがいち早く熱破壊をおこす。そして、シリコーン
スポンジが熱破壊をおこすと、シリコーンスポンジの分
子構造が変化して弾力性が低下し、発熱体が形成された
耐熱樹脂層102を金属パイプ101の内周面に密着さ
れなくなる。耐熱性樹脂層102と金属パイプ101と
が密着されないと、発熱体の熱が金属パイプ101に伝
わりにくくなり、放熱されないため、ますます発熱体が
過熱し、上記発熱絶縁層のポリイミドが溶け、金属製の
発熱体と金属パイプとの間で絶縁破壊が生じて電流がリ
ークし、発火の原因ともなる。これら一連の現象は、一
旦シリコーンスポンジの熱破壊が生じると一瞬の間に発
生してしまう。この場合、過熱温度センサ等により、ロ
ーラの過熱を感知することも考えられるが、局所的な過
熱によるシリコーンスポンジの熱破壊は、瞬時にして生
じ、これを事前に感知するためには、ローラ内部の全て
の面の温度を検出するために多数の過熱温度センサを用
意する必要があり、技術的、コスト的に困難であるとい
う問題があった。
【0006】本発明は、このようなローラの異常過熱時
においても、押圧部材としての発泡樹脂材等が熱破壊す
ることのない安全性に優れた加熱ローラを提供すること
を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】上記課題
に鑑みて、本発明にかかる加熱ローラは、本願請求項1
記載のとおり、中空円筒形状のローラ本体と、該ローラ
本体の内表面に配置された第1耐熱絶縁層と、該第1耐
熱絶縁層の内表面に配置された抵抗発熱体と、該抵抗発
熱体の内表面に配置された第2耐熱絶縁層と、該第2耐
熱絶縁層の内表面に装着され、該第2耐熱絶縁層を上記
ローラ本体の内周方向へ押圧する圧接弾性体とを備え、
前記圧接弾性体により、上記第1耐熱絶縁層、上記抵抗
発熱体及び上記第2耐熱絶縁層が、上記ローラ本体に対
して固定されることを特徴とする。
【0008】上記加熱ローラにおいて、抵抗発熱体は、
例えばステンレス鋼あるいは銅等の箔膜を所定のパター
ン状に形成したものであり、外部から給電されて発熱す
る。そして、この発熱した抵抗発熱体により、ローラ本
体は、その表面温度が所定の温度分布になるよう加熱さ
れる。
【0009】また、上記抵抗発熱体の外側には、金属製
のローラ本体との間の絶縁性を保障するために、第1耐
熱絶縁層が設けられている。この第1耐熱絶縁層は、一
枚あるいは複数枚の絶縁樹脂フィルム等から構成された
層であり、その最内層を形成する絶縁樹脂フィルムの内
面には、上記抵抗発熱体が配設されている。
【0010】また、上記抵抗発熱体の内側には、一枚あ
るいは複数枚の絶縁樹脂フィルム等から構成された第2
耐熱絶縁層を介して圧接弾性体が配設されている。この
圧接弾性体は、例えばシリコーンスポンジ等の発泡性樹
脂により形成され、この圧接弾性体により、上記第1耐
熱絶縁層、抵抗発熱体、第2耐熱絶縁層を内側から押圧
して、これらをローラ本体3との間に挟み込んで固定し
ている。上記圧接弾性体と抵抗発熱体との間に配設され
た第2耐熱絶縁層は、抵抗発熱体から発生する熱が直接
圧接弾性体に及ぶことを回避するために設けられたもの
である。
【0011】このように、発熱抵抗体と圧接弾性体との
間には、第2耐熱絶縁層が配置されているため、何らか
の原因で抵抗発熱体が局部的に異常過熱を引き起こした
としても、圧接弾性体の温度が瞬時にして熱破壊する温
度に達することがない。従って、圧接弾性体の温度が熱
破壊点に達するまでの時間に、ローラ本体の外周に配置
された温度センサ等によりこの異常過熱を感知して、給
電回路を遮断することもでき、火災等の大事に至ること
もない。また、上記第2耐熱絶縁層の厚みを十分にとれ
ば、断熱層としての効果を得ることができる。
【0012】本願請求項2に記載の加熱ローラは、上記
第2耐熱絶縁層の耐熱性が、上記第1耐熱絶縁層の耐熱
性に等しいか、あるいは大きいことを特徴とする。比較
的耐熱温度の低い圧接弾性体が熱破壊しないことはもち
ろんのこと、断熱層としても機能する上記第2耐熱絶縁
層自体が熱破壊しないことが必要とされるからである。
上記構成をとることにより、いっそうの安全性を保障す
ることができる。 上記第2耐熱絶縁層は、第1耐熱絶
縁層と同一の材質で形成されたものでもよいが、その場
合は、抵抗発熱体からの熱伝導をある程度抑制でき、断
熱層としての効果を兼ね備えるだけの厚みを有すること
が必要とされる。
【0013】本願請求項3記載の加熱ローラは、上記第
2耐熱絶縁層の耐熱性が、上記圧接弾性体の耐熱性より
大きいことを特徴とする。上記構成によれば、抵抗発熱
体の異常過熱時において第2耐熱絶縁層が圧接弾性体よ
りも先に熱破壊することがない。また、この第2耐熱絶
縁層により、圧接弾性体に伝わる熱を抑制することがで
き、圧接弾性体の熱破壊を防止することができる。
【0014】本願請求項4記載の加熱ローラは、上記第
2耐熱絶縁層が、ポリイミド樹脂製のシートであること
を特徴とする。上記ポリイミドは、絶縁性、耐熱性、更
に加工性にも優れているからである。本願請求項5に記
載の加熱ローラは、上記第2耐熱絶縁層が、セラミック
ス層であることを特徴とする。
【0015】すなわち、圧接弾性体6がシリコーンスポ
ンジ等の発泡性樹脂で形成されている場合等には、当該
圧接弾性体6の表面に耐熱性に優れるセラミックスを塗
布して耐熱絶縁層を形成してもよい。ただし、この場合
は、その弾性を保障し、かつ、抵抗発熱体と圧接弾性体
との接触を回避できるような態様で塗布する必要があ
る。例えば、圧接弾性体の外表面に周方向および長手方
向に所定の間隔をあけて配設された複数の層を形成した
り、あるいは、多数散点的な水玉模様を形成するように
ようにしてもよい。
【0016】また、逆に、抵抗発熱体自体の表面にセラ
ミックスを塗布したものでもよい。更に、セラミックス
製の繊維で構成されたセラミックスのシートを用いても
よい。セラミックスは、特に耐熱性に優れ、断熱効果を
も有するため、上記第2耐熱絶縁層としての優れた効果
を発揮することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を一層
明確にするため、本発明の好適な実施例を図面と共に説
明する。図1は、本実施例に係る加熱ローラを用いて構
成された画像形成装置としてのプリンタの概略断面図、
図2は、当該加熱ローラを用いて構成された定着装置の
側面断面図、図3は、定着装置の正面断面図、図4は、
当該加熱ローラの断面図を示している。
【0018】図1に示すように、本実施例に係るレーザ
プリンタPは、定着装置10、画像形成機構20、用紙
供給機構30、用紙排出機構60等が筐体70の内部に
収納されて構成されている。上記定着装置10は、画像
形成機構20において記録媒体である用紙上にトナーか
らなる画像(以下、トナー像という)が形成された後、
その用紙を用紙搬送方向下流側へ搬送しながら加熱し、
用紙上でトナーを溶融させてトナー像を用紙に定着させ
るものである。
【0019】また、周知の通り、画像形成機構20は、
電子写真式の画像形成処理を行うもので、ドラム型電子
写真感光体,帯電器,露光器,現像器,転写器,除電器
等を備えている。用紙上にトナー像を形成する際には、
ドラム型電子写真感光体の表面に電荷を与えておいて、
その表面にレーザ光源からの光を投射して静電潜像を作
り、この静電潜像をトナーで現像し、このトナーからな
る画像を用紙搬送方向上流側から下流側へと搬送される
用紙に転写する処理を行う。
【0020】上記画像形成機構20の用紙搬送方向上流
側には、用紙供給機構30が配設されている。用紙供給
機構30は、用紙が積載収納された給紙カセット部4
0、もしくは、一枚ずつ用紙を供給可能な手差し給紙部
50のいずれかから用紙を取り入れ、その用紙を回転す
るローラ間に挟み込みつつ、用紙搬送方向下流側にある
画像形成機構20側へと搬送する。また、上記定着装置
10の用紙搬送方向下流側には、用紙排出機構60が配
設されている。用紙排出機構60は、定着装置10にお
いてトナー像の定着した用紙を、本体上部の受け皿へと
搬送する。
【0021】次に、定着装置10について詳述する。定
着装置10は、図2に示すように、加熱ローラ1と、そ
れと対になったプレッシャローラ2とを備えている。加
熱ローラ1は、後から詳述する通り、アルミニウム製の
円筒体をベースにして、その内周面側に発熱体を固定し
たものである。また、プレッシャローラ2は、金属製の
軸の回りに耐熱性のシリコーンゴムを設けて構成された
ものである。
【0022】これら加熱ローラ1およびプレッシャロー
ラ2は、互いの外周面を接触させて平行に配置されてい
る。プレッシャローラ2は、可動軸受け14によって回
転可能に支持され、可動軸受け14は、バネ16によっ
て付勢されている。これにより、プレッシャローラ2は
加熱ローラ1に圧接した状態になっている。
【0023】加熱ローラ1およびプレッシャローラ2の
近傍には、用紙ガイド12,13が配設されている。用
紙ガイド13は、用紙搬送方向上流側にある画像形成機
構20から搬送されてくる用紙Sを、加熱ローラ1およ
びプレッシャローラ2の圧接面へと案内する部材であ
る。用紙ガイド12は、加熱ローラ1およびプレッシャ
ローラ2の圧接面に挟み込まれて両ローラの回転に伴っ
て送出される用紙Sを、さらに用紙搬送方向下流側にあ
る用紙排出機構60へと案内する部材である。
【0024】また、加熱ローラ1の上方には、用紙Sが
高温になった加熱ローラ1に再接触するのを防止するた
め、用紙ガイド17が設けられたカバー15が配設され
ている。このカバー15には、過熱温度センサ26が装
着されている。この過熱温度センサ26は、加熱ローラ
1の外周面に対向配置されており、制御装置の暴走等に
よって加熱ローラ1の異常過熱が生じた際に、その異常
過熱を感知して給電回路を遮断する。過熱温度センサ2
6として具体的には、温度ヒューズセンサやサーモスタ
ットが使用可能である。なお、この定着装置10は、上
記過熱温度センサ26とは別に、加熱ローラ1の表面温
度を検出する温度センサ(図示略)を備えており、この
温度センサで加熱ローラ1の表面温度を常に監視して、
適切な温度が維持されるように制御を行っている。
【0025】以上のように構成された加熱ローラ1は、
図3に示すように、本体フレームに固定された軸受け4
1,41により回転可能に支持されている。加熱ローラ
1の一端には、駆動ギヤ25が装着され、モータ(図示
略)からの駆動力が駆動ギヤ25に伝えられて、加熱ロ
ーラ1が回転駆動されるようになっている。上記駆動ギ
ヤ25は、耐熱性に優れたPPS(ポリフェニレンサル
ファイド樹脂)を成形加工したものであり、上記軸受け
41は、マトリクスとなるPPS中に導電性フィラーと
してカーボンを分散させた複合樹脂材料を成形加工した
もので、約250℃〜260℃程度までは軟化しない耐
熱性と導電性とを備えている。この結果、加熱ローラ1
が正常な温度条件(約200℃前後)で使用されている
限り、軸受け41および駆動ギヤ25に変形等を招くこ
とはない。また、加熱ローラ1は、軸受け41,41を
介して、接地された金属部品等に電気的に接続された状
態になっており、これにより、加熱ローラ1の帯電が防
止されている。
【0026】さらに、加熱ローラ1の両端には、摺動接
点機構75,75が構成されている。この摺動接点機構
75は、加熱ローラ1に固定されて加熱ローラ1と一体
に回転する回転電極部材71と、本体フレームに固定さ
れて回転電極部材71に接触する静止電極部材72から
なる。回転電極部材71は、加熱ローラ1の内周面側に
固定された後述するシート状発熱体の通電用端子部に電
気的に接続されている。また、静止電極部材72は、弾
性変形を伴って回転電極部材71に圧接した状態になっ
ている。これにより、両電極部材は、加熱ローラ1の回
転時にも接触を維持したまま摺動し、両者が電気的に接
続された状態を維持することができる。なお、上記発熱
体へは、これら摺動接点機構75,75を介して電力が
供給される。 また、加熱ローラ1自体は、図4に示す
ように、中空円筒形状のアルミニウム製のローラ本体3
を基材として、ローラ本体3の外周面に付着防止層8を
形成し、ローラ本体3の内周面に、外周側から第1耐熱
絶縁層5、発熱層7、第2耐熱絶縁層9の3層を形成
し、これら3層をなすフィルム材を、その内側に配置さ
れた圧接弾性体6によって、ローラ本体1との間に挟み
込んで保持した構造になっている。
【0027】これらの内、付着防止層8は、定着処理時
に記録媒体上のトナーが加熱ローラ1の表面に付着する
のを防止するために設けられたもので、ローラ本体3の
外周面に耐熱性,離型性に優れたフッ素樹脂系材料をコ
ーティングして形成され、その厚さは約10〜30μm
となっている。
【0028】第1耐熱絶縁層5および第2耐熱絶縁層9
は、いずれも、一枚あるいは複数枚のポリイミド樹脂製
のフィルム材からなり、優れた耐熱性および絶縁性を備
えている。これらは、予期しない短絡や感電事故を防止
するため、発熱層7を両側から挟み込んで、発熱層7を
ローラ本体3やその他の部材等から電気的に隔離してい
る。
【0029】圧接弾性体6は、シリコーンスポンジで形
成された中空円筒形状のもので、無応力状態の外径は、
加熱ローラ10の内部に配置された時の外径よりも大き
くされている。加熱ローラ1の内部へ配置する際には、
圧接弾性体6を軸方向へ引き延ばして外径を細くし、そ
の状態のまま加熱ローラ10の内部へ配置して、引き延
ばしを中止する。その結果、圧接弾性体36は軸方向に
縮んで外径が元に戻る方向へ膨らみ、第1耐熱絶縁層
5、発熱層7、第2耐熱絶縁層9を押圧して、これらを
ローラ本体3との間に挟み込んだ状態となる。
【0030】上記発熱層7は、図5に示すシート状発熱
体57によって構成されている。このシート状発熱体5
7は、ポリイミド樹脂製のフィルムからなる絶縁基材5
1に、ステンレス鋼の箔膜からなる抵抗発熱体55を張
り付けた可撓性を有するシートである。加熱ローラ1内
へ配置する際には、抵抗発熱体55が第2耐熱絶縁層9
に接する向きにして配置される。なお、上記絶縁基材5
1は、第1耐熱絶縁層5(図4参照)の一部、すなわ
ち、第1耐熱絶縁層5の最内層を形成する。
【0031】上記抵抗発熱体55は、発熱体として機能
するパターン部55aと、パターン部55aの両端部に
それぞれ接続された第1通電用端子部55b、および第
2通電用端子部55cとから構成され、両通電用端子部
55b、55cの間に電流を流すと、パターン部55a
が発熱する構造になっている。このような抵抗発熱体5
5のパターン部55aは、絶縁基材51にステンレス鋼
の箔膜を張り付け、そのステンレス鋼に対してエッチン
グ処理を施すことによって形成できる。
【0032】また、抵抗発熱体55は、上記パターン部
55aにおけるパターンの形状、断面積等により、発熱
量の温度分布を調整している。すなわち、断面積の小さ
い領域では、発熱量が大きく、断面積の大きい領域では
発熱量が小さくなることを利用して、加熱ローラ1の外
周面の温度分布が均一になるように発熱量を調整してい
る。本実施形態においては、パターンの断面積が、図5
に示したパターンAからパターンDの順に大きくなって
おり、加熱ローラ1の両端に近いほど加熱されるように
なっている。これは、加熱ローラ1の両端部は、中央部
分に比べて放熱量が大きく、全体にわたって発熱量を同
じにすると、両端部に近いほど中央部分より表面温度が
低くなってしまう傾向があるからである。
【0033】本実施例では、上記のように、発熱層7と
圧接弾性体6との間に圧接弾性体6よりも耐熱性に優れ
ているポリイミド樹脂製のフィルム材を使用した第2耐
熱絶縁層9を配設したため、加熱シート7の抵抗発熱体
55が異常過熱した場合においても、熱は、第2耐熱絶
縁層9を介して圧接弾性体6に伝えられるため、圧接弾
性体6の温度が瞬時にして熱破壊点に達することがな
い。従って、圧接弾性体6の温度が熱破壊点に達するま
での時間に、加熱ローラ1の外周に配置された過熱温度
センサ26等によりこの異常過熱を感知して、給電回路
を遮断することもでき、火災等の大事に至ることがな
い。また、上記第2耐熱絶縁層9の厚みを十分にとれ
ば、圧接弾性体6が熱破壊をおこす可能性は極めて低く
なる。
【0034】以上本発明の実施例を説明したが、本発明
はこれに限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲内
の種々なる態様を採用することができる。例えば、本実
施例においては、画像形成装置としてレーザプリンタを
使用したが、複写機、ファクシミリ、その他の画像形成
装置であってもよいことはもちろんである。画像形成方
式もトナーを用いる電子写真方式に限らず、熱溶融性の
インクを用いるホットメルト式インクジェット方式であ
ってもよい。また、加熱ローラ1のローラ本体3の材質
をアルミニウムとしたが、この材質は、導電体、非導電
体を問わず、熱伝導性の良好なものであればよい。
【0035】また、上記実施例において、第2耐熱絶縁
層は、発熱層7と圧接弾性体6との間に配設されたポリ
イミド樹脂製のフィルム材としたが、圧接弾性体6が発
泡性の部材で形成されている場合等には、圧接弾性体6
の表面にポリイミド樹脂、あるいは更に耐熱性に優れる
セラミックスを塗布して耐熱絶縁層を形成してもよい。
ただし、この場合は、その弾性を保障できるような態様
で塗布する必要がある。例えば、圧接弾性体6の外表面
に周方向および長手方向に所定の間隔をあけて配設され
た複数の層を形成するようにしてもよい。
【0036】また、発熱層7の抵抗発熱体55の表面に
ポリイミド樹脂、あるいはセラミックを塗布したもので
もよい。更に、第2耐熱絶縁層としてセラミックス製の
繊維からなるセラミックスのシートを用いてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例としての加熱ローラを備えるレーザプ
リンタの概略断面図である。
【図2】 実施例の加熱ローラを利用した定着装置の拡
大断面図である。
【図3】 図2のA−A方向矢視図である。
【図4】 実施例の加熱ローラの断面図(図3のB−B
断面図)である。
【図5】 実施例の加熱ローラの発熱体シートの説明図
である。
【図6】 従来の加熱ローラの概略を示した説明図であ
る。
【符号の説明】
1・・・加熱ローラ、 2・・・プレッシャローラ、3
・・・ローラ本体、5・・・第1耐熱絶縁層、 6・・
・圧接弾性体、 7・・・発熱層、8・・・付着防止
層、 9・・・第2耐熱絶縁層、 10・・・定着装
置、51・・・絶縁膜材、 55・・・抵抗発熱体、
55a・・・パターン部、P・・・レーザプリンタ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中空円筒形状のローラ本体と、 該ローラ本体の内表面に配置された第1耐熱絶縁層と、 該第1耐熱絶縁層の内表面に配置された抵抗発熱体と、 該抵抗発熱体の内表面に配置された第2耐熱絶縁層と、 該第2耐熱絶縁層の内表面に装着され、該第2耐熱絶縁
    層を前記ローラ本体の内周方向へ押圧する圧接弾性体と
    を備え、 前記圧接弾性体により、前記第1耐熱絶縁層、前記抵抗
    発熱体及び前記第2耐熱絶縁層が、前記ローラ本体に対
    して固定されることを特徴とする定着用加熱ローラ。
  2. 【請求項2】 前記第2耐熱絶縁層の耐熱性が、前記第
    1耐熱絶縁層の耐熱性に等しいか、あるいは大きいこと
    を特徴とする請求項1記載の定着用加熱ローラ。
  3. 【請求項3】 前記第2耐熱絶縁層の耐熱性が、前記圧
    接弾性体の耐熱性より大きいことを特徴とする請求項1
    又は2に記載の定着用加熱ローラ。
  4. 【請求項4】 前記第2耐熱絶縁層が、ポリイミド樹脂
    製のシートであることを特徴とする請求項1〜3のいず
    れかに記載の定着用加熱ローラ。
  5. 【請求項5】 前記第2耐熱絶縁層が、セラミックス層
    であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載
    の定着用加熱ローラ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6272308B1 (en) * 1999-05-26 2001-08-07 Sharp Kabushiki Kaisha Roller-shaped heater and fusing unit using a roller-shaped heater
KR100782841B1 (ko) 2006-03-30 2007-12-06 삼성전자주식회사 화상형성장치의 정착롤러

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US6272308B1 (en) * 1999-05-26 2001-08-07 Sharp Kabushiki Kaisha Roller-shaped heater and fusing unit using a roller-shaped heater
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