JPH11194584A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JPH11194584A
JPH11194584A JP10150617A JP15061798A JPH11194584A JP H11194584 A JPH11194584 A JP H11194584A JP 10150617 A JP10150617 A JP 10150617A JP 15061798 A JP15061798 A JP 15061798A JP H11194584 A JPH11194584 A JP H11194584A
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康則 児野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 接触帯電方式、転写方式、クリーナレスの画
像形成装置において、接触帯電部材として帯電ローラや
ファーブラシ等の簡易な部材を用いて、しかも該帯電部
材の転写残トナーによる汚染にかかわらず、帯電均一性
に優れかつ低印加電圧でオゾンレスの直接注入帯電を長
期に渡り安定に実現して、画像流れなどのない、長期の
印字において中間調画像においても帯電ムラやゴースト
画像のない、高品位な良好な画像を長期に渡り安定に出
力させること。 【解決手段】 被帯電体1を帯電する帯電手段は、少な
くとも可撓性の帯電部材2と被帯電体1とのニップ部n
に導電粒子mを担持させ且つ帯電部材を被帯電体面に速
度差を持って接触させ、電圧を印加して被帯電体1面を
帯電する接触帯電装置であり、導電粒子塗布部材6aを
有する導電粒子供給手段6を持ち、該塗布部材が被供給
体1に接して該被供給体に対して速度差を持ちながら回
転すること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は複写機やプリンタ等
の画像形成装置に関する。
【0002】より詳しくは、接触帯電方式、転写方式、
クリーナレスの画像形成装置に関する。
【0003】
【従来の技術】従来、例えば、電子写真装置や静電記録
装置等の画像形成装置において、電子写真感光体・静電
記録誘電体などの像担持体(被帯電体)を所要の極性・
電位に一様に帯電処理(除電処理も含む)する帯電装置
としてはコロナ帯電器(コロナ放電器)がよく使用され
ていた。
【0004】コロナ帯電器は非接触型の帯電装置であ
り、例えば、ワイヤ電極等の放電電極と該放電電極を囲
むシールド電極を備え、放電開口部を被帯電体である像
担持体に対向させて非接触に配設し、放電電極とシール
ド電極に高圧を印加することにより、生じる放電電流
(コロナシャワー)に像担持体面をさらすことで像担持
体面を所定に帯電させるものである。
【0005】近時は、コロナ帯電器に比べて低オゾン・
低電力等の利点があることから、前記したように被帯電
体に電圧を印加した帯電部材を当接させて被帯電体を帯
電する接触方式の帯電装置(接触帯電装置)が実用化さ
れてきている。
【0006】接触帯電装置は、像担持体等の被帯電体
に、ローラ型(帯電ローラ)、ファーブラシ型、磁気ブ
ラシ型、ブレード型等の導電性の帯電部材を接触させ、
この帯電部材(接触帯電部材・接触帯電器、以下、接触
帯電部材と記す)に所定の帯電バイアスを印加して、被
帯電体面を所定の極性・電位に帯電させるものである。
【0007】接触帯電の帯電機構(帯電のメカニズム、
帯電原理)には、(1)放電帯電機構と(2)直接注入
帯電機構の2種類の帯電機構が混在しており、どちらが
支配的であるかにより各々の特性が現れる。図7にそれ
ぞれの代表的な帯電特性を示す。
【0008】(1)放電帯電機構 接触帯電部材と被帯電体との間の微小間隙に生じる放電
現象により被帯電体表面が帯電する機構である。
【0009】放電帯電機構は接触帯電部材と被帯電体に
一定の放電閾値を有するため、帯電電位より大きな電圧
を接触帯電部材に印加する必要がある。また、コロナ帯
電器に比べれば発生量は格段に少ないけれども放電生成
物を生じることが原理的に避けられないため、オゾンな
ど活性イオンによる弊害は避けられない。
【0010】たとえば、接触帯電部材として導電ローラ
(帯電ローラ)を用いた帯電方式は帯電の安定性と言う
点で好ましく、広く用いられているが、このローラ帯電
ではその帯電機構は放電帯電機構が支配的である。
【0011】即ち、帯電ローラは導電あるいは中抵抗の
ゴム材あるいは発泡体を用いて生成される。さらにこれ
らを積層して所望の特性を得たものもある。帯電ローラ
は被帯電体との一定の接触を得るために弾性を持たせて
いるが、そのため摩擦抵抗が大きく、多くの場合、被帯
電体に従動あるいは若干の速度差を持って駆動される。
従って、ローラ上の形状のムラや被帯電体の付着物によ
り非接触状態が避けられないため、従来のローラ帯電で
はその帯電機構は放電帯電機構が支配的となる。
【0012】より具体的に説明すると、被帯電体として
の厚さ25μmのOPC感光体に対して帯電ローラを加
圧当接させて帯電処理を行なわせる場合には、帯電ロー
ラに対して約640V以上の電圧を印加すれば感光体の
表面電位が上昇し始め、それ以降は印加電圧に対して傾
き1で線形に感光体表面電位が増加する。以降、このし
きい値電圧を帯電開始電圧Vthと定義する(図7の点
線)。
【0013】つまり、電子写真に必要とされる感光体表
面電位Vdを得るためには帯電ローラにはVd+Vth
という必要とされる以上のDC電圧が必要となる。この
ようにしてDC電圧のみを接触帯電部材に印加して像担
持体の帯電を行なう方式を「DC帯電方式」と称する。
【0014】しかし、DC帯電方式においては環境変動
等によって接触帯電部材の抵抗が変動するため、また像
担持体としての感光体が削れることによって膜厚が変化
するとVthが変動するため、感光体の電位を所望の値
にすることが難しかった。
【0015】このため更なる帯電の均一化を図るために
特開昭63−149669号公報等に開示されるよう
に、所望のVdに相当するDC電圧に2×Vth以上の
ピーク間電圧を持つAC成分を重畳した振動電圧を接触
帯電部材に印加して像担持体の帯電を行なう「AC帯電
方式」が用いられる。これはACによる電位のならし効
果を目的としたものであり、像担持体の電位はAC電圧
のピークの中央であるVdに収束し、環境等の外乱には
影響されることはない。
【0016】しかしながら、このような接触帯電装置に
おいても、その本質的な帯電機構は帯電部材から像担持
体への放電現象を用いているため、先に述べたように帯
電に必要とされる電圧は像担持体表面電位+放電しきい
値以上の値が必要とされ、微量のオゾンは発生する。
【0017】また、帯電均一化のためにAC帯電を行っ
た場合にはさらなるオゾンの発生、AC電圧の電界によ
る接触帯電部材と感光体の振動騒音(AC帯電音)の発
生、また、放電による被帯電体表面の劣化が顕著にな
り、新たな問題点となっていた。
【0018】(2)直接注入帯電機構 接触帯電部材から被帯電体へ電荷が直接注入されること
で、被帯電体表面を帯電する機構である。特開平6−3
921号公報等で提案されている。
【0019】中抵抗の接触帯電部材が被帯電体表面に接
触して、放電現象を介さずに、つまり放電機構を基本的
に用いないで、被帯電体表面に直接電荷注入を行うもの
である。よって、接触帯電部材への印加電圧が放電閾値
以下であっても、被帯電体を印加電圧相当の電位に帯電
することができる(図7の実線)。この直接注入帯電機
構はイオンの発生を伴わないため放電生成による弊害は
生じない。
【0020】より具体的には、帯電ローラ、帯電ブラ
シ、帯電磁気ブラシ等の接触帯電部材に電圧を印加し、
被帯電体(像担持体)表面にあるトラップ順位または電
荷注入層の導電粒子等の電荷保持部材に電荷を注入して
直接注入帯電を行う機構である。放電現象が支配的でな
いため、帯電に必要とされる電圧は所望する像担持体表
面のみであり、オゾンの発生も無い。
【0021】接触部材として、スポンジローラのような
多孔状のローラに、接触帯電性を向上させるための導電
性粒子をコートしたものを用いる場合には、接触帯電部
材と被帯電体間の接触を極めて密にすることが可能であ
り、良好な帯電性を得ることが可能となる。
【0022】クリーナレス 従来、画像形成装置の小型化やコストダウンのために、
特に専用の感光体クリーニング手段を設けずに、感光体
上の転写後残留トナー(転写残トナー)のクリーニング
(除去)を、帯電装置または現像装置で帯電同時クリー
ニングまたは現像同時クリーニングを行なう方法がいく
つか提案されている。
【0023】即ち、転写方式の画像形成装置において
は、転写後の感光体(像担持体)に残存する転写残トナ
ーはクリーナ(クリーニング装置)によって感光体面か
ら除去されて廃トナーとなるが、この廃トナーは環境保
護の面からも出ないことが望ましい。そこで、クリーナ
をなくし、転写後の感光体上の転写残トナーは現像装置
によって現像同時クリーニングで感光体上から除去し現
像装置に回収・再用する装置構成にしたトナーリサイク
ルプロセスの画像形成装置も出現している。
【0024】現像同時クリーニングとは、転写後に感光
体上に残留したトナーを次工程以降の現像時、即ち引き
続き感光体を帯電し、露光して潜像を形成し、該潜像の
現像時にかぶり取りバイアス(現像装置に印加する直流
電圧と感光体の表面電位間の電位差であるかぶり取り電
位差Vback)によって回収する方法である。この方法に
よれば、転写残トナーは現像装置に回収されて次工程以
後に再用されるため、廃トナーをなくし、メンテナンス
に手を煩わせることも少なくすることができる。またク
リナーレスであることでスペース面での利点も大きく、
画像形成装置を大幅に小型化できるようになる。
【0025】接触帯電部材に対する粉末塗布 接触帯電装置について、帯電ムラを防止し安定した均一
帯電を行なうために、接触帯電部材に被帯電体面との接
触面に粉末を塗布する構成が特公平7−99442号公
報に開示されているが、接触帯電部材が被帯電体に従動
回転であり、スコロトロン等のコロナ帯電器と比べると
オゾン生成物の発生は格段に少なくなっているものの、
帯電原理は前述のローラ帯電の場合と同様に依然として
放電によるコロナ帯電を主としている。特に、より安定
した帯電均一性を得るためにはDC電圧にAC電圧を重
畳した電圧を印加するために、放電によるオゾン生成物
の発生はより多くなってしまう。よって、長期に装置を
使用した場合や、クリーナレスの画像形成装置を長期に
使用した場合において、オゾン生成物による画像流れ等
の弊害が現れやすい。
【0026】また、特開平5−150539号公報に
は、接触帯電を用いた画像形成方法において、長時間画
像形成を繰り返すうちにトナー粒子やシリカ微粒子が帯
電手段の表面に付着することによる帯電阻害を防止する
ために、現像剤中に、少なくとも顕画粒子と、顕画粒子
より小さい平均粒径を有する導電性粒子を含有すること
が開示されている。しかし、この接触帯電は放電帯電機
構によるもので、直接注入帯電機構ではなく、放電帯電
による前述の問題がある。
【0027】
【発明が解決しようとする課題】1)上記の従来の技術
の項に記載したように、接触帯電において、接触帯電部
材として帯電ローラやファーブラシ等の簡易なものを用
いたのでは、直接注入帯電を行なうには該接触帯電部材
の表面が粗くて被帯電体との密な接触が確保されず、直
接注入帯電は不可能であった。
【0028】そのため接触帯電においては、接触帯電部
材として帯電ローラやファーブラシ等の簡易な部材を用
いた場合でも、より帯電均一性に優れ且つ長期に渡り安
定した直接注入帯電を実現する、即ち、低印加電圧でオ
ゾンレスの直接注入帯電を簡易な構成で実現することが
期待されている。
【0029】2)またクリーナレスの画像形成装置にお
いて、被帯電体(像担持体)の帯電手段として接触帯電
装置を採用した場合においては、転写後の被帯電体面に
残存の転写残トナーを除去するクリーナを用いないた
め、転写後の被帯電体面に残存の転写残トナーが被帯電
体と接触帯電部材の接触部である帯電部に被帯電体面の
移動でそのまま持ち運ばれて該転写残トナーが前回の画
像パターンに応じて残留してしまうために、あるいは転
写残トナーが画像パターンに応じて接触帯電部材表面に
付着してしまうために、中間調画像において前回の画像
パターン部がゴースト画像となって現れてしまったり、
長期に渡って画像形成を行なった場合に、トナーの付着
部が帯電不良(帯電ムラ)になり、反転現像の場合にお
いては黒くなってしまうという問題点があった。
【0030】そこで本発明は、接触帯電方式、転写方
式、クリーナレスの画像形成装置において、接触帯電部
材として帯電ローラやファーブラシ等の簡易な部材を用
いて、しかも該接触帯電部材の転写残トナーによる汚染
にかかわらず、帯電均一性に優れかつ低印加電圧でオゾ
ンレスの直接注入帯電を長期に渡り安定に実現する、即
ち帯電ローラやファーブラシ等の接触帯電部材を用いた
簡易な構成で良好な直接注入帯電とトナーリサイクルプ
ロセスを実現して、画像流れなどのない、長期の印字に
おいて中間調画像においても帯電ムラのない、高品位な
良好な画像を長期に渡り安定に出力させることを目的と
する。
【0031】
【課題を解決するための手段】本発明は下記の構成を特
徴とする画像形成装置である。
【0032】(1)被帯電体と、該被帯電体を帯電する
帯電手段と、被帯電体の帯電面に静電潜像を形成する情
報書き込み手段と、その静電潜像を現像剤でトナー像と
して可視化する現像手段と、そのトナー像を記録材に転
写する転写手段を有し、前記現像手段がトナー像を記録
材に転写した後に被帯電体上に残留したトナーを回収す
るクリーニング手段を兼ねており、被帯電体は繰り返し
て作像に供される画像形成装置であり、前記被帯電体を
帯電する前記帯電手段は、少なくとも可撓性の帯電部材
と被帯電体とのニップ部に導電粒子を担持させ且つ帯電
部材を被帯電体面に対して速度差を持って移動させ、該
帯電部材に電圧を印加して被帯電体面を帯電する接触帯
電装置であり、前記導電粒子の塗布部材を有する導電粒
子供給手段を持ち、該導電粒子塗布部材が被供給体に接
して該被供給体に対して速度差を持ちながら移動して被
供給体に導電粒子を塗布供給することを特徴とする画像
形成装置。
【0033】(2)前記導電性粒子塗布部材の表面粗さ
が被供給体の表面粗さよりも大きいことを特徴とする
(1)に記載の画像形成装置。
【0034】(3)前記導電粒子塗布部材が弾性発泡ロ
ーラであることを特徴とする(1)または(2)に記載
の画像形成装置。
【0035】(4)前記導電粒子塗布部材がファーブラ
シローラであることを特徴とする(1)または(2)に
記載の画像形成装置。
【0036】(5)前記導電粒子塗布部材が、被供給体
に対してカウンター回転の速度差を持つことを特徴とす
る(1)から(4)のいずれか1つに記載の画像形成装
置。
【0037】(6)前記導電粒子塗布部材が、被帯電体
面に接触することを特徴とする(1)から(5)のいず
れか1つに記載の画像形成装置。
【0038】(7)前記導電粒子塗布部材が、帯電部材
に接触することを特徴とする(1)から(6)のいずれ
か1つに記載の画像形成装置。
【0039】(8)前記導電粒子の抵抗値が、1×10
12(Ω・cm)以下であることを特徴とする(1)から
(7)のいずれか1つに記載の画像形成装置。
【0040】(9)前記導電粒子の抵抗値が、1×10
10(Ω・cm)以下であることを特徴とする(1)から
(7)のいずれか1つに記載の画像形成装置。
【0041】(10)前記導電粒子の粒径が、10nm
以上1画素の大きさ以下であることを特徴とする(1)
から(9)のいずれか1つに記載の画像形成装置。
【0042】(11)前記被帯電体の最表面層の体積抵
抗が1×1014(Ω・cm)以下であることを特徴とす
る(1)から(10)のいずれか1つに記載の画像形成
装置。
【0043】(12)前記被帯電体は電子写真感光体で
あり、該電子写真感光体の最表面層の体積抵抗が1×1
9 (Ω・cm)以上1×1014(Ω・cm)以下であ
ることを特徴とする(1)から(11)のいずれか1つ
に記載の画像形成装置。
【0044】(13)前記帯電部材が被帯電体に対して
カウンターで回転することを特徴とする(1)から(1
2)のいずれか1つに記載の画像形成装置。
【0045】(14)前記帯電部材が弾性体で構成され
ることを特徴とする請求項1から13のいずれか1つに
記載の画像形成装置。
【0046】(15)前記帯電部材が弾性発泡体で構成
されることを特徴とする(1)から(14)のいずれか
1つに記載の画像形成装置。
【0047】(16)被帯電体の帯電面に静電潜像を形
成する情報書き込み手段が像露光手段であることを特徴
とする(1)から(15)のいずれか1つに記載の画像
形成装置。
【0048】(17)前記導電性粒子塗布部材が被供給
体よりも重力方向の上方に存在することを特徴とする
(1)から(16)のいずれか1つに記載の画像形成装
置。
【0049】〈作 用〉 a)導電粒子は帯電補助を目的とした粒子(帯電促進粒
子)であり、この導電粒子を被帯電体と可撓性の接触帯
電部材とのニップ部(帯電ニップ部)に介存させること
で、該粒子の滑剤効果(潤滑効果、摩擦低減効果)によ
り、接触帯電部材が、例えば、摩擦抵抗が大きくてその
ままでは被帯電体面に対して速度差を持たせて接触させ
ることが困難であった弾性帯電ローラであっても、それ
を被帯電体面に対して無理なく容易に効果的に速度差を
持たせて接触させた状態にすることが可能となると共
に、該接触帯電部材が導電粒子を介して被帯電体面に密
に接触してより高い頻度で被帯電体に接触する構成とな
る。
【0050】接触帯電部材と被帯電体との間に速度差を
設けることにより、接触帯電部材と被帯電体のニップ部
において導電粒子が被帯電体に接触する機会を格段に増
加させ、高い接触性を得ることができ、接触帯電部材と
被帯電体のニップ部に存在する導電粒子が被帯電体表面
を隙間なく摺擦することで被帯電体に電荷を直接注入で
きるようになり、接触帯電部材による被帯電体の接触帯
電は導電粒子の介存により直接注入帯電が支配的とな
る。
【0051】従って、従来のローラ帯電等では得られな
かった高い帯電効率が得られ、接触帯電部材に印加した
電圧とほぼ同等の帯電電位を被帯電体に与えることがで
きる。
【0052】速度差を設ける構成としては、接触帯電部
材を回転駆動して被帯電体と該接触帯電部材に速度差を
設けることになる。好ましくは帯電部に持ち運ばれる被
帯電体上の転写残トナーを接触帯電部材に一時的に回収
し均すために、接触帯電部材を回転駆動し、さらに、そ
の回転方向は被帯電体表面の移動方向とは逆方向(カウ
ンター方向)に回転するように構成することが望まし
い。即ち、逆方向回転で被帯電体上の転写残トナーを一
旦引離し帯電を行なうことにより優位に直接注入帯電を
行なうことが可能である。
【0053】接触帯電部材を被帯電体表面の移動方向と
同じ方向に移動させて速度差をもたせることもできる
が、直接注入帯電の帯電性は被帯電体の周速と接触帯電
部材の周速の比に依存するために、逆方向と同じ周速比
を得るには順方向では接触帯電部材の回転数が逆方向に
比べて大きくなるので、接触帯電部材を逆方向に移動さ
せる方が回転数の点で有利である。ここで記述した周速
比は 周速比(%)=(接触帯電部材周速−被帯電体周速)/
被帯電体周速×100 である(接触帯電部材周速はニップ部において帯電部材
表面が被帯電体表面と同じ方向に移動するとき正の値で
ある)。
【0054】かくして、接触帯電部材として比較的に構
成が簡単な帯電ローラやファーブラシ等を用いた場合で
も、該接触帯電部材に対する帯電に必要な印加バイアス
は被帯電体に必要な帯電電位相当の電圧で十分であり、
放電現象を用いない安定かつ安全な接触帯電方式ないし
装置を実現することができる。
【0055】b)また帯電部材が被帯電体に対して速度
差を持って接触していることで、クリーナレスの画像形
成装置においては転写部から帯電部へ至った転写残トナ
ーのパターンが撹乱されて崩され、転写残トナーが主要
因のゴーストの目立ちやすい中間調画像におけるゴース
ト画像の発生を防止することができる。
【0056】c)帯電部材を被帯電体に対して速度差を
持って接触させることで、弾性体より構成される帯電部
材と被帯電体とのニップ部近傍部は帯電部材が被帯電体
に従動回転する場合に比べて大きく変形し、帯電部材と
被帯電体とのニップ部に介存の導電粒子は被帯電体上に
移行しやすく、装置を使用するにつれて帯電部材と被帯
電体とのニップ部に介存の導電粒子は減少してしまう。
【0057】本発明においては導電粒子供給手段を有す
ることで帯電部材と被帯電体とのニップ部には導電粒子
が逐次に補給されて長期使用においても安定した直接注
入帯電性能を支障なく発揮させることができる。
【0058】導電粒子供給手段の導電粒子塗布部材は被
供給体に対して速度差を持たせて回転させることで被供
給体に対して導電粒子を均一安定に塗布供給することが
できる。
【0059】さらに導電粒子塗布部材の表面性を被供給
体の表面性よりもあれた状態にすることで、より安定に
粒子の塗布供給をすることができる。
【0060】またこの導電粒子塗布部材をクリーナレス
の画像形成装置の転写部から帯電部材と被帯電体とのニ
ップ部である帯電部に至る間において被帯電体に速度差
を持って接触させて配設することにより、この導電粒子
塗布部材により被帯電体面に導電粒子が塗布供給されて
帯電部材の被帯電体とのニップ部に至り該ニップ部に補
給されると共に、導電粒子塗布部材が被帯電体に対して
速度差を持って接触していることで、転写部から帯電部
へ至った転写残トナーのパターンが撹乱されて崩され、
転写残トナーが主要因のゴーストの目立ちやすい中間調
画像におけるゴースト画像の発生を防止することができ
る。
【0061】d)画像形成装置はクリーナレスであるこ
とで、転写後の被帯電体面に残存の転写残トナーは被帯
電体と接触帯電部材のニップ部である帯電部に被帯電体
面の移動で持ち運ばれて接触帯電部材に付着・混入す
る。このように転写残トナーが接触帯電部材に付着・混
入しても、導電粒子が被帯電体と接触帯電部材とのニッ
プ部に介存することにより、接触帯電部材の被帯電体へ
の緻密な接触性と接触抵抗を維持できるため、接触帯電
部材の転写残トナーによる汚染にかかわらず、低印加電
圧でオゾンレスの直接帯電を長期に渡り安定に維持させ
ることができ、均一な帯電性を与えることが出来る。
【0062】また接触帯電部材に付着・混入した転写残
トナーは接触帯電部材から徐々に被帯電体上に吐き出さ
れて被帯電体面の移動とともに現像部に至り、現像手段
において現像同時クリーニング(回収)される。
【0063】e)被帯電体もしくは電子写真感光体の最
表面層の体積抵抗が、1×1014(Ω・cm)以下、も
しくは1×109 (Ω・cm)以上1×1014(Ω・c
m)以下であることにより、静電潜像を維持するととも
に、プロセススピードの速い装置においても、十分な帯
電性を与え、直接注入帯電を優位に実現することができ
る。
【0064】
【発明の実施の形態】〈実施例1〉(図1〜図3) 図1は本発明に従う画像形成装置の一例の概略構成模型
図である。
【0065】本実施例の画像形成装置は、転写式電子写
真プロセス利用、接触帯電方式、クリーナーレス、プロ
セスカートリッジ式のレーザープリンタ(記録装置)で
ある。
【0066】(1)プリンタの全体的概略構成 1は被帯電体(像担持体)であり、本実施例はφ30m
mの回転ドラム型の負極性OPC感光体(ネガ感光体、
以下、感光ドラムと記す)である。この感光ドラム1は
矢印の時計方向に周速度50mm/sec(=プロセス
スピードPS、印字速度)をもって回転駆動される。
【0067】2は感光ドラム1に所定の押圧力をもって
接触させて配設した接触帯電部材(接触帯電器)として
の導電性弾性ローラ(以下、帯電ローラと記す)であ
る。nは感光ドラム1と帯電ローラ2との帯電ニップ部
(帯電部)である。この帯電ニップ部nには導電粒子m
(以下、帯電促進粒子と記す)を介存させてある。帯電
ローラ2は帯電ニップ部nにおいて感光ドラム1の回転
方向と逆方向(カウンター)で回転駆動され、感光ドラ
ム1面に対して速度差を持って接触する。また帯電バイ
アス印加電源S1から所定の帯電バイアスが印加され
る。これにより、回転感光ドラム1の周面が直接注入帯
電方式で所定の極性・電位に一様に接触帯電処理され
る。
【0068】本例においては帯電ローラ2に帯電バイア
ス印加電源S1から−700Vの直流電圧を帯電バイア
スとして印加するようにした。感光ドラム1の表面は帯
電ローラ2に対する印加電圧とほぼ等しい電位に直接注
入帯電方式にて一様に帯電処理される。
【0069】上記の帯電ローラ2の構成、帯電促進粒子
m、直接注入帯電についてはより詳しく後述する。
【0070】3はレーザーダイオード・ポリゴンミラー
等を含むレーザービームスキャナ(露光装置)である。
このレーザービームスキャナ3は目的の画像情報の時系
列電気ディジタル画素信号に対応して強度変調されたレ
ーザー光を出力し、該レーザー光で上記回転感光ドラム
1の一様帯電面を走査露光Lする。この走査露光Lによ
り回転感光ドラム1の面に目的の画像情報に対応した静
電潜像が形成される。4は現像器であり、回転感光ドラ
ム1面の静電潜像はこの現像器4により現像部aにてト
ナー像として現像される。本実施例の現像器4は現像剤
tとして一成分磁性トナー(ネガトナー)を用いた反転
現像器4である。4aはマグネットロール4bを内包さ
せた、現像剤担持搬送部材として非磁性回転現像スリー
ブであり、この回転現像スリーブ4aに規制ブレード4
cで現像剤tが薄層にコートされる。現像剤tは規制ブ
レード4cで回転現像スリーブ4aに対する層厚が規制
され、また電荷が付与される。
【0071】回転現像スリーブ4aにコートされた現像
剤はスリーブ4aの回転により、感光ドラム1とスリー
ブ4aの対向部である現像部(現像領域部)aに搬送さ
れる。またスリーブ4aには現像バイアス印加電源S2
より現像バイアス電圧が印加される。現像バイアス電圧
は、−500VのDC電圧と、周波数1800Hz、ピ
ーク間電圧1600Vの矩形のAC電圧を重畳したもの
を用いた。これにより、感光ドラム1側の静電潜像がト
ナー現像される。
【0072】現像剤t即ち一成分磁性トナーは、結着樹
脂、磁性体粒子、電荷制御剤を混合し、混練、粉砕、分
級の各工程を経て作成し、これに流動化剤等を外添剤と
して添加して作成されたものである。トナーの重量平均
粒径(D4)は7μmであった。
【0073】5は接触転写手段としての中抵抗の転写ロ
ーラであり、感光ドラム1に所定に圧接させて転写ニッ
プ部bを形成させてある。この転写ニップ部bに不図示
の給紙部から所定のタイミングで記録材としての転写材
Pが給紙され、かつ転写ローラ5に転写バイアス印加電
源S3から所定の転写バイアス電圧が印加されること
で、感光ドラム1側のトナー像が転写ニップ部bに給紙
された転写材Pの面に順次に転写されていく。本実施例
ではローラ抵抗値は5×108 Ωのものを用い、+20
00VのDC電圧を印加して転写を行なった。即ち、転
写ニップ部bに導入された転写材Pはこの転写ニップ部
bを挟持搬送されて、その表面側に回転感光ドラム1の
表面に形成担持されているトナー画像が順次に静電気力
と押圧力にて転写されていく。
【0074】転写ニップ部bに給紙されて感光ドラム1
側のトナー像の転写を受けた転写材Pは回転感光ドラム
1の面から分離されて熱定着方式等の定着装置9に導入
され、トナー像の定着を受けて画像形成物(プリント、
コピー)として装置外へ排出される。
【0075】6は導電粒子(導電性粒子)すなわち帯電
促進粒子mの供給手段であり、本例においては転写ニッ
プ部bから帯電ローラ2と感光ドラム1との帯電ニップ
部nに至る間において感光ドラム1面に適量の帯電促進
粒子mを塗布供給する。感光ドラム1面に塗布供給され
た帯電促進粒子mは引き続く感光ドラム1の回転により
帯電ローラ2と感光ドラム1との帯電ニップ部nに持ち
運ばれて該帯電ニップ部nに補給される。
【0076】上記の帯電促進粒子供給手段6については
より詳しく後述する。
【0077】本実施例のプリンタはクリーナレスであ
り、転写材Pに対するトナー像転写後の回転感光ドラム
1面に残留の転写残トナーは専用のクリーナ(クリーニ
ング装置)で除去されることなく、感光ドラム1の回転
にともない帯電促進粒子供給手段6部、帯電ローラ2部
を経由して現像部aに至り、現像器4において現像同時
クリーニングにて回収される(トナーリサイクルプロセ
ス)。
【0078】7はプリンタ本体に対して着脱自在のプロ
セスカートリッジである。本実施例のプロセスカートリ
ッジは、感光ドラム1、帯電ローラ2、現像器4、帯電
促進粒子供給手段6の4つのプロセス機器を一括してプ
リンタ本体に対して着脱自在のプロセスカートリッジと
してある。プロセスカートリッジ化するプロセス機器の
組み合わせ等は上記に限られるものではなく任意であ
る。8・8はプリンタ本体に対するプロセスカートリッ
ジの着脱案内・保持部材である。
【0079】(2)帯電ローラ2 本実施例における可撓性の接触帯電部材としての帯電ロ
ーラ2は芯金2a上にゴムあるいは発泡体の中抵抗層2
bを形成することにより作成される。
【0080】中抵抗層2bは樹脂(例えばウレタン)、
導電性粒子(例えばカーボンブラック)、硫化剤、発泡
剤等により処方され、芯金2aの上にローラ状に形成し
た。その後必要に応じて表面を研磨して直径12mm、
長手長さ200mmの導電性弾性ローラである帯電ロー
ラ2を作成した。
【0081】帯電ローラ2の発泡セル径は約20μmで
ある。
【0082】本実施例の帯電ローラ2のローラ抵抗を測
定したところ100kΩであった。ローラ抵抗は、帯電
ローラ2の芯金2aに総圧1kgの加重がかかるようφ
30mmのアルミドラムに帯電ローラ2を圧着した状態
で、芯金2aとアルミドラムとの間に100Vを印加
し、計測した。
【0083】ここで、接触帯電部材である帯電ローラ2
は電極として機能することが重要である。つまり、弾性
を持たせて被帯電体との十分な接触状態を得ると同時
に、移動する被帯電体を充電するに十分低い抵抗を有す
る必要がある。一方では被帯電体にピンホールなどの低
耐圧欠陥部位が存在した場合に電圧のリークを防止する
必要がある。被帯電体として電子写真用感光体を用いた
場合、十分な帯電性と耐リークを得るには104 〜10
7 Ωの抵抗が望ましい。
【0084】帯電ローラ2の硬度は、硬度が低すぎると
形状が安定しないために被帯電体との接触性が悪くな
り、高すぎると被帯電体との間に帯電ニップ部を確保で
きないだけでなく、被帯電体表面へのミクロな接触性が
悪くなるので、アスカーC硬度で25度から50度が好
ましい範囲である。
【0085】帯電ローラ2の材質としては、弾性発泡体
に限定するものでは無く、弾性体の材料として、EPD
M、ウレタン、NBR、シリコーンゴムや、IR等に抵
抗調整のためにカーボンブラックや金属酸化物等の導電
性物質を分散したゴム材や、またこれらを発泡させたも
のがあげられる。また、特に導電性物質を分散せずに、
イオン導電性の材料を用いて抵抗調整をすることも可能
である。
【0086】帯電ローラ2は被帯電体としての感光ドラ
ム1に対して弾性に抗して所定の押圧力で圧接させて配
設し、本実施例では幅3mmの帯電ニップ部を形成させ
てある。
【0087】本実施例では、帯電ローラ2と感光ドラム
1との帯電ニップ部nに帯電促進粒子mを介存させた状
態において帯電ローラ2を帯電ニップ部nにおいて帯電
ローラ表面と感光体表面とが互いに逆方向に等速で移動
するよう凡そ80rpmで矢印の時計方向に回転駆動さ
せた。即ち接触帯電部材としての帯電ローラ2の表面は
被帯電体としての感光ドラム1の面に対して速度差を持
たせるようにした。
【0088】また帯電ローラ2の芯金2aには帯電バイ
アス印加電源S1から−700Vの直流電圧を帯電バイ
アスとして印加するようにした。
【0089】(3)帯電促進粒子供給手段6、帯電促進
粒子m .本実施例の帯電促進粒子供給手段6は、帯電促進粒
子塗布部材としてのローラ6aと、帯電促進粒子mを充
填収容させたハウジング6bを有し、ローラ6aは一部
を外部露出させてハウジング6b内に格納させてあり、
ハウジング6b内の帯電促進粒子mと接している。そし
てローラ6aの外部露出部を感光ドラム1面に接触させ
てある。
【0090】帯電促進粒子塗布ローラ6aは、発泡体ま
たは表面に凹凸を持っている部材が適しており、発泡ウ
レタンや発泡EPDM、またファーブラシ等が望まし
い。
【0091】本実施例では、回転軸に同心一体にローラ
状に形成した外径10mm・長手幅250mmの発泡ウ
レタンローラを帯電促進粒子塗布ローラ6aとして用い
た。本帯電促進粒子塗布ローラ6aの表面セル径は約2
0μmである。感光ドラム1は該塗布ローラ6aと比較
すると非常に均一な表面性である。そして本実施例では
この帯電促進粒子塗布ローラ6aを感光ドラム1に当接
させ当接部において感光ドラム1の回転方向に順方向に
感光ドラム1の回転周速に対して150%の早回しで回
転させて速度差を持たせた。
【0092】ここで、図2に示すように、帯電促進粒子
塗布ローラ6aと感光ドラム1の表面状態の違いによ
り、回転する帯電促進粒子塗布ローラ6aの周面にハウ
ジング6b内の帯電促進粒子mが付着してハウジング6
b外に運び出され、回転感光ドラム1面に塗布供給さ
れ、その帯電促進粒子mが帯電ローラ2と感光ドラム1
帯電ニップ部nに至り該帯電ニップ部nに補給される。
【0093】また、図3に示すように、帯電促進粒子塗
布ローラ6aを感光ドラム1の重力方向上方に配するこ
とにより、塗布ローラ6aの表面より離脱した帯電促進
粒子mも感光ドラム1上に的確に塗布することができ
る。
【0094】.帯電促進粒子mとして、本実施例で
は、比抵抗が106 Ω・cm、平均粒径3μmの導電性
酸化亜鉛粒子を用いた。
【0095】粒子mの材料としては、他の金属酸化物な
どの導電性無機粒子や有機物との混合物、あるいは、こ
れらに表面処理を施したものなど各種導電粒子が使用可
能である。
【0096】粒子抵抗は粒子を介した電荷の授受を行う
ため比抵抗としては1012Ω・cm以下が望ましく、さ
らには、1010Ω・cm以下がより望ましい。
【0097】抵抗測定は、錠剤法により測定し正規化し
て求めた。即ち、底面積2.26cm2 の円筒内に凡そ
0.5gの粉体試料を入れ上下電極に15kgの加圧を
行うと同時に100Vの電圧を印加し抵抗値を計測、そ
の後正規化して比抵抗を算出した。
【0098】また帯電促進粒子は露光の妨げにならない
ように、白色または透明に近いことが望ましく、よって
非磁性であることが好ましい。
【0099】粒径は良好な帯電均一性を得るために50
μm以下が望ましい。粒径の下限値は、粒子が安定して
得られるものとして10nmが限界である。本発明にお
いて、粒子が凝集体を構成している場合の粒径は、その
凝集体としての平均粒径として定義した。粒径の測定に
は、光学あるいは電子顕微鏡による観察から、100個
以上抽出し、水平方向最大弦長をもって体積粒度分布を
算出し、その50%平均粒径をもって決定した。
【0100】帯電促進粒子は、一次粒子の状態で存在す
るばかりでなく二次粒子の凝集した状態で存在すること
もなんら問題はない。どのような凝集状態であれ、凝集
体として帯電促進粒子としての機能が実現できればその
形態は重要ではない。
【0101】帯電促進粒子は特に感光体の帯電に用いる
場合に潜像露光時に妨げにならないよう、無色あるいは
白色に近い粒子が適切である。さらに、カラー記録を行
なう場合、帯電促進粒子が感光体上から記録材Pに一部
転写されてしまうことを考えると無色、あるいは白色に
近いものが望ましい。また、画像露光時に粒子による光
散乱を防止するためにもその粒径は構成画素サイズ以下
であることが望ましい。
【0102】(4)直接注入帯電 .導電粒子(導電性粒子)である帯電促進粒子mを被
帯電体である感光ドラム1と接触帯電部材である帯電ロ
ーラ2との帯電ニップ部nに介存させることで、該粒子
mの滑剤効果により、それ自体は摩擦抵抗が大きくてそ
のままでは感光ドラム1面に対して速度差を持たせて接
触させることが困難であった弾性帯電ローラであって
も、それを感光ドラム1面に対して無理なく容易に効果
的に速度差を持たせて接触させた状態にすることが可能
となると共に、該帯電ローラ2が帯電促進粒子mを介し
て感光ドラム1面に密に接触してより高い頻度で感光ド
ラム面に接触する構成となる。
【0103】帯電ローラ2と感光ドラムとの間に速度差
を設けることにより、帯電ローラ2と感光ドラム1のニ
ップ部において帯電促進粒子mが感光ドラムに接触する
機会を格段に増加させ、高い接触性を得ることができ、
帯電ローラ2と感光ドラム1のニップ部に存在する帯電
促進粒子mが感光ドラム表面を隙間なく摺擦することで
感光ドラム面に電荷を直接注入できるようになり、帯電
ローラ2による感光ドラムの接触帯電は帯電促進粒子m
の介存により直接注入帯電が支配的となる。従って、従
来のローラ帯電等では得られなかった高い帯電効率が得
られ、接触帯電部材に印加した電圧とほぼ同等の帯電電
位を被帯電体に与えることができる。
【0104】かくして、接触帯電部材として比較的に構
成が簡単な帯電ローラ2を用いた場合でも、該帯電ロー
ラ2に対する帯電に必要な印加バイアスは感光ドラム1
に必要な帯電電位相当の電圧で十分であり、放電現象を
用いない安定かつ安全な接触帯電方式ないし装置を実現
することができる。
【0105】感光ドラム1と接触帯電部材としての帯電
ローラ2との帯電ニップ部nにおける帯電促進粒子mの
介在量は、少なすぎると、該粒子による潤滑効果が十分
に得られず、帯電ローラ2と感光ドラム1との摩擦が大
きくて帯電ローラ2を感光ドラム1に速度差を持って回
転駆動させることが困難である。つまり、駆動トルクが
過大となるし、無理に回転させると帯電ローラ2や感光
ドラム1の表面が削れてしまう。更に該粒子による接触
機会増加の効果が得られないこともあり十分な帯電性能
が得られない。一方、該介在量が多過ぎると、帯電促進
粒子の帯電ローラ2からの脱落が著しく増加し作像上に
悪影響が出る。
【0106】実験によると該介在量は103 個/mm2
以上が望ましい。103 個/mm2より低いと十分な潤
滑効果と接触機会増加の効果が得られず帯電性能の低下
が生じる。
【0107】より望ましくは103 〜5×105 個/m
2 の該介在量が好ましい。5×105 個/mm2 を超
えると、該粒子の感光体1へ脱落が著しく増加し、粒子
自体の光透過性を問わず、感光ドラム1への露光量不足
が生じる。5×105 個/mm2 以下では脱落する粒子
量も低く抑えられ該悪影響を改善できる。該介在量範囲
において感光ドラム1上に脱落した粒子の存在量を測る
と102 〜105 個/mm2 であったことから、作像上
弊害がない該存在量としては105 個/mm2以下が望
まれる。
【0108】該介在量及び感光ドラム1上の該存在量の
測定方法について述べる。
【0109】該介在量は帯電ローラ2と感光ドラム1の
帯電ニップ部nを直接測ることが望ましいが、帯電ロー
ラ2に接触する前に感光ドラム1上に存在した粒子の多
くは逆方向に移動しながら接触する帯電ローラ2に剥ぎ
取られることから、本発明では帯電ニップ部nに到達す
る直前の帯電ローラ2表面の粒子量をもって該介在量と
した。
【0110】具体的には、帯電バイアスを印加しない状
態で感光ドラム1及び帯電ローラ2の回転を停止し、感
光ドラム1及び帯電ローラ2の表面をビデオマイクロス
コープ(OLYMPUS製OVM1000N)及びデジ
タルスチルレコーダ(DELTIS製SR−3100)
で撮影した。
【0111】帯電ローラ2については、帯電ローラ2を
感光ドラム1に当接するのと同じ条件でスライドガラス
に当接し、スライドガラスの背面からビデオマイクロス
コープにて該接触面を1000倍の対物レンズで10箇
所以上撮影した。得られたデジタル画像から個々の粒子
を領域分離するため、ある閾値を持って2値化処理し、
粒子の存在する領域の数を所望の画像処理ソフトを用い
て計測した。
【0112】また、感光ドラム1上の該存在量について
も感光ドラム1上を同様のビデオマイクロスコープにて
撮影し同様の処理を行い計測した。該介在量の調整は、
ハウジングとローラとの侵入量を変化させることで行っ
た。
【0113】.帯電ローラ2を感光ドラム1に対して
速度差を持って接触させることで、弾性体より構成され
る帯電ローラ2と感光ドラム1との帯電ニップ部近傍部
は帯電ローラ2が感光ドラム1に従動回転する場合に比
べて大きく変形し、帯電ローラ2と感光ドラム1とのニ
ップ部に介存の帯電促進粒子mは感光ドラム上に移行し
やすく、装置を使用するにつれて帯電ローラ2と感光ド
ラム1とのニップ部に介存の導電粒子は減少してしま
う。
【0114】帯電促進粒子供給手段6は帯電ローラ2と
感光ドラム1とのニップ部に対して帯電促進粒子mを逐
次補給してニップ部における帯電促進粒子介存量を常に
所定範囲内に維持させることで長期使用においても安定
した直接注入帯電性能を支障なく発揮させる役目をす
る。
【0115】本例においては、前記したように、転写ニ
ップ部bから帯電ローラ2と感光ドラム1との帯電ニッ
プ部nに至る間において、帯電促進粒子供給手段6によ
り感光ドラム1面に適量の帯電促進粒子mを塗布供給す
る。感光ドラム1面に塗布供給された帯電促進粒子mは
引き続く感光ドラム1の回転により帯電ローラ2と感光
ドラム1との帯電ニップ部nに持ち運ばれて該帯電ニッ
プ部nに補給される。
【0116】帯電促進粒子供給手段6の帯電促進粒子塗
布部材であり、感光ドラムよりも表面があれている塗布
ローラ6aを感光ドラム1に対して速度差を持たせて回
転させることで、感光ドラム1に対して帯電促進粒子を
均一安定に塗布供給することができる。即ち帯電ローラ
2と感光ドラム1との帯電ニップ部nに所定量の帯電促
進粒子を均一安定に供給することができる。
【0117】(5)クリーナレスとゴースト画像発生防
止 .本実施例のプリンタはクリーナレスであり、転写材
Pに対するトナー像転写後の回転感光ドラム1面に残留
の転写残トナーは専用のクリーナで除去されることな
く、感光ドラム1の回転にともない帯電促進粒子供給手
段6部、帯電ローラ2部を経由して現像部aに至り、現
像器4において現像同時クリーニングにて回収される。
【0118】転写残トナーが帯電ローラ2に付着・混入
しても、帯電促進粒子mが感光ドラム1と帯電ローラ2
とのニップ部nに介存することにより、帯電ローラ2の
感光ドラム1への緻密な接触性と接触抵抗を維持できる
ため、帯電ローラ2の転写残トナーによる汚染にかかわ
らず、低印加電圧でオゾンレスの直接注入帯電を長期に
渡り安定に維持させることができ、均一な帯電性を与え
ることが出来る。
【0119】また帯電ローラ2に付着・混入した転写残
トナーは帯電ローラ2から徐々に感光ドラム1上に吐き
出されて感光ドラム面の移動とともに現像部aに至り、
現像器4において現像同時クリーニングされる。現像同
時クリーニングは前述したように、転写後に感光体1上
に残留したトナーを引き続く画像形成工程の現像時、即
ち引き続き感光体を帯電し、露光して潜像を形成し、そ
の潜像の現像時において、現像装置のかぶり取りバイア
ス、即ち現像装置に印加する直流電圧と感光体の表面電
位間の電位差であるかぶり取り電位差Vback によ
って回収するものである。本実施例におけるプリンタの
ように反転現像の場合では、この現像同時クリーニング
は、感光体の暗部電位から現像スリーブにトナーを回収
する電界と、現像スリーブから感光体の明部電位へトナ
ーを付着させる電界の作用でなされる。
【0120】.本実施例においては、転写ニップ部b
から帯電ローラ2と感光ドラム1との帯電ニップ部nに
至る間において帯電促進粒子供給手段6が配設され、帯
電促進粒子塗布ローラ6aが感光ドラム1に対して速度
差を持って接触していること、また帯電ローラ2も感光
ドラム1に対して速度差を持って接触しているから、転
写材Pに対するトナー像転写後の回転感光ドラム1面に
残留の転写残トナーが感光ドラム1の回転にともない帯
電促進粒子塗布ローラ6a部、帯電ローラ2部を経由す
るとき、転写残トナーのパターンが撹乱されて崩され、
転写残トナーが主要因のゴーストの目立ちやすい中間調
画像におけるゴースト画像の発生が防止される。
【0121】本実施例において帯電促進粒子供給手段6
の帯電促進粒子塗布ローラ6aは、前述したように、ウ
レタン発泡ローラであり、このローラ6aを感光ドラム
1に対して150%の早回しで回転させており、ハウジ
ング6b内に収容の帯電促進粒子mを感光ドラム1面に
塗布供給しつつ転写残トナーを攪乱できる。これによ
り、クリーナがない画像形成装置構成において転写残ト
ナーによる画像パターンが帯電促進粒子塗布部材として
のウレタン発泡ローラ6aの表面形状によってかき乱さ
れ、転写効率が低下した場合においても、転写残トナー
が原因の中間調画像でのゴースト画像の発生を防止する
効果がある。
【0122】〈実施例2〉(図4) 本実施例は前述実施例1のプリンタ(図1)において、
帯電促進粒子供給手段6の帯電促進粒子塗布ローラ6a
を図4のように感光ドラム1に対してカウンター回転の
速度差を持たせて当接回転させて感光ドラム1面に帯電
促進粒子mを塗布供給するようにしたものである。これ
により帯電促進粒子をより安定に供給でき、さらに長期
に装置を使用した場合においてもゴースト画像のない安
定した画質を得ることが出来る。
【0123】その他のプリンタ構成は実施例1のプリン
タと同様であるから再度の説明は省略する。
【0124】本実施例では、帯電促進粒子供給手段6の
帯電促進粒子塗布部材であるウレタン発泡ローラ6aを
感光ドラム1に当接させ感光ドラム1とカウンター等速
の50%の速度(周速が25mm/sec)で回転し
(回転方向は同方向)、ハウジング6b内に充填されて
いる帯電促進粒子mを感光ドラミ1面に塗布供給してい
る。これによりクリーナがない画像形成装置構成におい
て転写残トナーによる画像パターンを発泡ローラ6aの
表面形状と周速差のある回転によって攪乱しながら帯電
促進粒子mを感光ドラム1面に均一に塗布できるので、
転写効率が低下した場合においても、転写残トナーが原
因の中間調画像で目立ちやすいゴースト画像を防止する
効果がありかつ帯電性能も良い。
【0125】〈実施例3〉(図5) 本実施例は図5のように帯電ローラ2に対して帯電促進
粒子供給手段6で帯電促進粒子mを塗布供給して、帯電
ローラ2と感光ドラム1の帯電ニップ部nに補給するよ
うにしたものである。
【0126】その他のプリンタ構成は実施例1のプリン
タと同様であるから再度の説明は省略する。
【0127】本実施例では、帯電促進粒子供給手段6の
帯電促進粒子塗布ローラ6aを帯電ローラ2に当接さ
せ、該塗布ローラ6aを帯電ローラ2の回転方向と順方
向に帯電ローラ2に対して150%で早回し回転させて
ハウジング6b内に充填されている帯電促進粒子mを帯
電ローラ2に塗布する構成をとる。
【0128】よって、該塗布ローラ6aは、帯電ローラ
2に接しており、本実施例では、帯電ローラ2の表面セ
ル径は実施例1と同じ約20μmで、塗布ローラ6aの
表面セル径は約50μmとした。
【0129】帯電ローラ2に対して帯電促進粒子供給手
段6により帯電促進粒子を塗布供給する装置構成をとる
ことで、感光ドラム回りの装置を増やすことなく帯電促
進粒子の塗布供給が出来るので、装置の小型化に有効で
ある。本構成において、転写効率が低下し転写残トナー
が帯電ローラ表面に付着しても帯電促進粒子塗布ローラ
6aが帯電ローラ面の転写残像を乱しながら帯電促進粒
子を塗布することが出来、帯電性を維持しつつゴースト
画像の発生を防止でき、さらに装置の小型化も可能であ
る。
【0130】また、塗布ローラ6aを帯電ローラ2に対
してカウンター回転させることで転写残トナーの乱しや
帯電促進粒子の塗布効果はより向上する。
【0131】〈実施例4〉(図6) 本実施例は前記実施例1乃至3のプリンタにおいて、被
帯電体である感光ドラム1の表面層の抵抗を調整するこ
とにより、更に安定して均一に帯電を行なう。本実施例
では感光ドラム1の感光体表面に電荷注入層を具備させ
て更に安定して均一に帯電を行なう。
【0132】また本実施例で使用した電荷注入層表面は
転写効率を向上させるために4フッ化エチレン樹脂(商
品名テフロン)などの滑材が入っており、粒子の離型性
が良い。そこで帯電促進粒子を実施例1(図1)や2
(図4)のように感光ドラム1に塗布する構成よりも、
実施例3(図5)のように帯電ローラ2に塗布する構成
の方がより有効である。よって本実施例では実施例3
(図5)のように帯電ローラ2に塗布する構成のプリン
タにおいて感光ドラム1の感光体表面に電荷注入層を具
備させてた。
【0133】図6は、本実施例で使用した、表面に電荷
注入層を設けた感光ドラム1の層構成模型図である。即
ち該感光ドラム1は、アルミドラム基体(Alドラム基
体)11上に下引き層12、正電荷注入防止層13、電
荷発生層14、電荷輸送層15の順に重ねて塗工された
一般的な有機感光ドラムに電荷注入層16を塗布するこ
とにより、帯電性能を向上したものである。
【0134】電荷注入層16は、バインダーとしての光
硬化型のアクリル樹脂に、導電性粒子(導電フィラー)
としてのSnO2 超微粒子16a(径が約0.03μ
m)、4フッ化エチレン樹脂などの滑剤、重合開始剤等
を混合分散し、塗工後、光硬化法により膜形成したもの
である。
【0135】電荷注入層16として重要な点は、表層の
抵抗にある。電荷の直接注入による帯電方式において
は、感光ドラム1側の抵抗を下げることでより効率良く
電荷の授受が行えるようになる。一方、感光体として用
いる場合には静電潜像を一定時間保持する必要があるた
め、電荷注入層16の体積抵抗値としては1×109
1×1014(Ω・cm)の範囲が適当である。
【0136】また本構成のように電荷注入層16を用い
ていない場合でも、例えば電荷輸送層15が上記抵抗範
囲に或る場合は同等の効果が得られる。
【0137】さらに、表層の体積抵抗が約1013Ωcm
であるアモルファスシリコン感光体等を用いても同様な
効果が得られる。
【0138】〈実施例1〜4の評価〉比較例とともに実
施例1〜4の優位性を表1にまとめた。
【0139】
【表1】 〔比較例〕比較例は、実施例1または2のプリンタにお
いて、帯電促進粒子供給手段6の帯電促進粒子塗布ロー
ラ6aを感光ドラム1に従動で回転させて感光ドラム1
に帯電促進粒子を塗布供給した場合である。
【0140】〔帯電性能の評価〕各々の例において帯電
性能の評価は印字速度の異なる画像記録装置(プリン
タ、印字速度50mm/secと100mm/sec)
を用い、ゴースト画像の優劣で評価した。印字速度の異
なる画像記録装置に対しても帯電ローラ2の回転数は周
速比が等しくなるように設定した。
【0141】ゴースト(ゴーストパターン)には露光ゴ
ーストと転写残ゴーストがあり、露光ゴーストは、感光
ドラム1の1周目において画像露光した部分が、帯電性
が不十分の場合には、2周目帯電不良を起こすため、現
像されてゴースト画像になることを言う。また転写残ゴ
ーストは、クリーナレスの場合に、転写残トナーが帯電
を阻害して帯電不良を起こし、ゴースト画像となる。こ
のでは、その両方のゴースト画像を以下の基準で一緒に
評価した。ゴースト評価は枚数の記述のない限り100
枚(A4縦方向)の印字を行なったのちに行なった。
【0142】×:露光後の白地部においてゴーストパタ
ーンが見られないが、露光後の中間調部においてゴース
トパターンが見られる。
【0143】△:露光後の白地部に及び中間調部の何れ
においてもゴーストパターンが見られない。
【0144】○:1000枚印字後露光後の白地部及び
中間調部の何れにおいてもゴーストパターンが見られな
い。
【0145】◎:5000枚印字後露光後の白地部及び
中間調部の何れにおいてもゴーストパターンが見られな
い。
【0146】表1から明らかなように、塗布ローラ6a
を感光ドラム1に対して従動回転させた比較例では何れ
の速度の装置でも帯電性を満足することがなかった。
【0147】塗布ローラ6aを感光ドラム1に対して早
回し回転させた実施例1は、何れの速度においても、初
期であればゴーストのない良好な画像であった。
【0148】実施例2のように塗布ローラ6aを感光ド
ラム1に対してカウンター回転することで、1000枚
印字後においても良好な画像であった。
【0149】実施例3のように塗布ローラ6aを帯電ロ
ーラ2に当接させ該塗布ローラ6aを帯電ローラ2に対
して早回しすることで、装置の小型化が可能で、かつ実
施例1と同程度のゴースト防止効果がある。
【0150】さらに、実施例4のように感光体最表層を
電荷注入層とすることで、5000枚印字後においても
ゴーストのない良好な画像を維持することが出来る。
【0151】また、オゾン生成物の吸着などにより感光
体表面が低抵抗化し、潜像がぼける(流れる)ために生
じる画像流れは高温高湿環境下で起きやすいのである
が、どの構成に於いても特に画像流れはみられなかっ
た。
【0152】〈その他〉 1)可撓性接触帯電部材としての帯電ローラ2は実施形
態例の帯電ローラに限られるものではない。
【0153】また接触帯電部材は帯電ローラの他に、フ
ァーブラシ、フェルト、布などの形状・材質のものも使
用可能である。また、これらを積層し、より適切な弾性
と導電性を得ることも可能である。
【0154】パイル1本1本が弾性を持つファーブラシ
等の弾性体も使用可能である。例えば、抵抗調整された
繊維(ユニチカ製−Rec等)を植え密度155本/m
2、繊維長3mmでパイル状に形成し、その後そのパ
イルをφ6mmの芯金に巻き固定し、ローラ状に成形し
たファーブラシローラ等である。
【0155】2)帯電促進粒子塗布部材としての塗布ロ
ーラ6aも実施例の発泡ウレタンローラに限るものでは
なく、ファーブラシローラ等でも同様の効果が得られ
る。
【0156】3)帯電ローラ2や現像スリーブ4aに対
する印加帯電バイアスあるいは印加現像バイアスは直流
電圧に交番電圧(交流電圧)を重畳してもよい。
【0157】交番電圧の波形としては、正弦波、矩形
波、三角波等適宜使用可能である。また、直流電源を周
期的にオン/オフすることによって形成された矩形波で
あっても良い。このように交番電圧の波形としては周期
的にその電圧値が変化するようなバイアスが使用でき
る。
【0158】4)静電潜像形成のための画像露光手段と
しては、実施形態例の様にデジタル的な潜像を形成する
レーザー走査露光手段に限定されるものではなく、通常
のアナログ的な画像露光やLEDなどの他の発光素子で
も構わないし、蛍光燈等の発光素子と液晶シャッター等
の組み合わせによるものなど、画像情報に対応した静電
潜像を形成できるものであるなら構わない。
【0159】感光ドラム1は静電記録誘電体等であって
も良い。この場合は、該誘電体面を所定の極性・電位に
一様に一次帯電した後、除電針ヘッド、電子銃等の除電
手段で選択的に除電して目的の静電潜像を書き込み形成
する。
【0160】5)現像手段4は実施形態例では一成分磁
性トナーによる反転現像器4を例に説明したが、現像器
4の構成について特に限定するものではない。正規現像
器であってもよい。
【0161】6)感光ドラム1からトナー画像の転写を
受ける記録媒体は転写ドラム等の中間転写体であっても
よい。
【0162】7)トナー粒度の測定方法の1例を述べ
る。測定装置としては、コールターカウンターTA−2
型(コールター社製)を用い、個数平均分布、体積平均
分布を出力するインターフェイス(日科機製)及びCX
−1パーソナルコンピュータ(キヤノン製)を接続し、
電解液は一級塩化ナトリウムを用いて1%NaCl水溶
液を調製する。
【0163】測定法としては、前記電解水溶液100〜
150ml中に分散剤として界面活性剤、好ましくは、
アルキルベンゼンスルホン酸塩0.1〜5ml加え、更
に測定試料を0.5〜50mg加える。
【0164】試料を懸濁した電解液は、超音波分散器で
約1〜3分間分散処理を行い、前記コールターカウンタ
ーTA−2型により、アパーチャーとして100μアパ
ーチャーを用いて2〜40μmの粒子の粒度分布を測定
して、体積平均分布を求める。これらの求めた体積平均
分布より体積平均粒径を得る。
【0165】
【発明の効果】以上説明したように、接触帯電方式、転
写方式、クリーナレスの画像形成装置において、接触帯
電部材として帯電ローラやファーブラシ等の簡易な部材
を用いて、しかも該接触帯電部材の転写残トナーによる
汚染にかかわらず、帯電均一性に優れかつ低印加電圧で
オゾンレスの直接注入帯電を長期に渡り安定に実現す
る、即ち帯電ローラやファーブラシ等の接触帯電部材を
用いた簡易な構成で良好な直接注入帯電とトナーリサイ
クルプロセスを実現して、画像流れなどのない、長期の
印字において中間調画像においても帯電ムラやゴースト
画像のない、高品位な良好な画像を長期に渡り安定に出
力させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の画像形成装置の概略構成図
【図2】実施例1の説明のための模型図(その1)
【図3】実施例1の説明のための模型図(その2)
【図4】実施例2の画像形成装置の部分図
【図5】実施例3の画像形成装置の概略構成図
【図6】実施例4における、表面に電荷注入層を設けた
感光体の層構成模型図
【図7】帯電特性グラフ
【符号の説明】
1 感光ドラム(被帯電体、像担持体) 2 帯電ローラ(接触帯電部材) 3 レーザービームスキャナ(露光器) 4 現像器 4a 現像スリーブ 4d マグネットロール t 現像剤(トナー) 5 転写ローラ 6 帯電促進粒子供給手段 6a 帯電促進粒子塗布部材(塗布ローラ) 6b ハウジング m 帯電促進粒子(導電粒子) 7 プロセスカートリッジ 9 定着装置 P 転写材

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被帯電体と、該被帯電体を帯電する帯電
    手段と、被帯電体の帯電面に静電潜像を形成する情報書
    き込み手段と、その静電潜像を現像剤でトナー像として
    可視化する現像手段と、そのトナー像を記録材に転写す
    る転写手段を有し、前記現像手段がトナー像を記録材に
    転写した後に被帯電体上に残留したトナーを回収するク
    リーニング手段を兼ねており、被帯電体は繰り返して作
    像に供される画像形成装置であり、 前記被帯電体を帯電する前記帯電手段は、少なくとも可
    撓性の帯電部材と被帯電体とのニップ部に導電粒子を担
    持させ且つ帯電部材を被帯電体面に対して速度差を持っ
    て移動させ、該帯電部材に電圧を印加して被帯電体面を
    帯電する接触帯電装置であり、 前記導電粒子の塗布部材を有する導電粒子供給手段を持
    ち、該導電粒子塗布部材が被供給体に接して該被供給体
    に対して速度差を持ちながら移動して被供給体に導電粒
    子を塗布供給することを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 前記導電性粒子塗布部材の表面粗さが被
    供給体の表面粗さよりも大きいことを特徴とする請求項
    1に記載の画像形成装置。
  3. 【請求項3】 前記導電粒子塗布部材が弾性発泡ローラ
    であることを特徴とする請求項1または2に記載の画像
    形成装置。
  4. 【請求項4】 前記導電粒子塗布部材がファーブラシロ
    ーラであることを特徴とする請求項1または2に記載の
    画像形成装置。
  5. 【請求項5】 前記導電粒子塗布部材が、被供給体に対
    してカウンター回転の速度差を持つことを特徴とする請
    求項1から4のいずれか1つに記載の画像形成装置。
  6. 【請求項6】 前記導電粒子塗布部材が、被帯電体面に
    接触することを特徴とする請求項1から5のいずれか1
    つに記載の画像形成装置。
  7. 【請求項7】 前記導電粒子塗布部材が、帯電部材に接
    触することを特徴とする請求項1から6のいずれか1つ
    に記載の画像形成装置。
  8. 【請求項8】 前記導電粒子の抵抗値が、1×10
    12(Ω・cm)以下であることを特徴とする請求項1か
    ら7のいずれか1つに記載の画像形成装置。
  9. 【請求項9】 前記導電粒子の抵抗値が、1×10
    10(Ω・cm)以下であることを特徴とする請求項1か
    ら7のいずれか1つに記載の画像形成装置。
  10. 【請求項10】 前記導電粒子の粒径が、10nm以上
    1画素の大きさ以下であることを特徴とする請求項1か
    ら9のいずれか1つに記載の画像形成装置。
  11. 【請求項11】 前記被帯電体の最表面層の体積抵抗が
    1×1014(Ω・cm)以下であることを特徴とする請
    求項1から10のいずれか1つに記載の画像形成装置。
  12. 【請求項12】 前記被帯電体は電子写真感光体であ
    り、該電子写真感光体の最表面層の体積抵抗が1×10
    9 (Ω・cm)以上1×1014(Ω・cm)以下である
    ことを特徴とする請求項1から11のいずれか1つに記
    載の画像形成装置。
  13. 【請求項13】 前記帯電部材が被帯電体に対してカウ
    ンターで回転することを特徴とする請求項1から12の
    いずれか1つに記載の画像形成装置。
  14. 【請求項14】 前記帯電部材が弾性体で構成されるこ
    とを特徴とする請求項1から13のいずれか1つに記載
    の画像形成装置。
  15. 【請求項15】 前記帯電部材が弾性発泡体で構成され
    ることを特徴とする請求項1から14のいずれか1つに
    記載の画像形成装置。
  16. 【請求項16】 被帯電体の帯電面に静電潜像を形成す
    る情報書き込み手段が像露光手段であることを特徴とす
    る請求項1から15のいずれか1つに記載の画像形成装
    置。
  17. 【請求項17】 前記導電性粒子塗布部材が被供給体よ
    りも重力方向の上方に存在することを特徴とする請求項
    1から16のいずれか1つに記載の画像形成装置。
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