JPH11193221A - 光及び熱に安定な茶ポリフェノール含有組成物 - Google Patents
光及び熱に安定な茶ポリフェノール含有組成物Info
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- JPH11193221A JPH11193221A JP9366875A JP36687597A JPH11193221A JP H11193221 A JPH11193221 A JP H11193221A JP 9366875 A JP9366875 A JP 9366875A JP 36687597 A JP36687597 A JP 36687597A JP H11193221 A JPH11193221 A JP H11193221A
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Abstract
ル含有組成物を提供し、茶ポリフェノールの有する様々
な機能を活用すること。 【解決手段】 茶ポリフェノール及び下記の式1で表さ
れるポリオキシエチレンアルキルスルホコハク酸塩を含
有することを特徴とする光及び熱に安定な茶ポリフェノ
ール含有組成物。 【化1】
Description
茶ポリフェノール含有組成物に関する。この組成物は、
洗浄剤や化粧品等に配合して用いられる。
ル類(タンニン類)は古くから収斂剤もしくは発汗抑制
剤、すなわち皮膚のタンパク質、特に汗腺の開口部を凝
固、収縮させることにより発汗を抑制する薬剤として用
いられてきた。また、近年はポリフェノール類の中でも
特に茶ポリフェノール類であるカテキン類やテアフラビ
ン類が、その抗菌性、抗う蝕性、消臭能、抗酸化性など
の性質が注目され、歯磨き、石けん等に添加されてい
る。しかしながら、茶ポリフェノール類を含む溶液は、
高温に曝されたり、光が照射される条件下で容易に褐変
し、時間の経過と共にその外観が著しく変化する。しか
も、その際に、茶ポリフェノール類は重合や分解が進
み、その生理活性が損なわれてしまう。このような理由
から、ポリフェノール類を含む組成物は、その用途、形
態や使用量が限定されていた。
熱に対して安定性の高い茶ポリフェノール含有組成物を
提供することである。本発明者らは、長年にわたり茶の
機能性について研究を重ね、茶に含まれるカテキン類や
テアフラビン類が優れた抗菌性、抗う蝕性、消臭能、抗
酸化性等の性質を有していることを明らかにしてきた。
一方、上記した如く、光照射下や高温条件下で褐変が起
き易いという茶ポリフェノール類の問題点を克服すべく
鋭意検討を重ねた。その結果、茶ポリフェノール類を特
定の界面活性剤と混合した溶液が光及び熱に安定である
ことを見出し、本発明を完成するに至った。
は、茶ポリフェノール及び下記の式1で表されるポリオ
キシエチレンアルキルスルホコハク酸塩を含有すること
を特徴とする光及び熱に安定な茶ポリフェノール含有組
成物である。
は KまたはNaを示す。)
ルが、(+)−カテキン、(−)−カテキン、(+)−
ガロカテキン、(+)−エピガロカテキン、(+)−ガ
ロカテキンガレート、(+)−エピガロカテキンガレー
ト、(−)−エピカテキン、(−)−エピカテキンガレ
ート、(−)−カテキンガレート、(−)−エピガロカ
テキン、(−)−ガロカテキン、(−)−エピガロカテ
キンガレート、(−)−ガロカテキンガレート、テアフ
ラビンモノガレートA、テアフラビンモノガレートB、
テアフラビンジガレート及び遊離型テアフラビンよりな
る群から選ばれた少なくとも1種のものである請求項1
記載の組成物である。
されるポリオキシエチレンアルキルスルホコハク酸塩を
共存させることを特徴とする茶ポリフェノールの光及び
熱安定性を改善する方法である。
は KまたはNaを示す。)
組成物を配合した洗浄剤である。請求項5記載の本発明
は、請求項1記載の組成物を配合した化粧品である。
llia sinensis)から得られる葉、茎、木部、根、実やこ
れらの混合物を意味する。茶としては、飲用茶葉を用い
るのが一般的である。また、茶の種類については制限が
なく、例えば紅茶、プアール茶などの発酵茶、ウーロン
茶、包種茶などの半発酵茶、緑茶、釜煎り緑茶、ほうじ
茶などの不発酵茶並びにこれらの混合物がある。
は、上記の茶を水、熱水、含水有機溶媒、有機溶媒など
で抽出したもので、一般に茶抽出物として知られてい
る。また、本発明には上記の茶抽出物を精製した茶ポリ
フェノール高含有物を用いることもできる。これらは特
公平1-44232 号公報、同2-12474 号公報、同2-22755 号
公報、特開平4-20589 号公報、同5-260907号公報、同8-
109178号公報などに記載された方法により製造すること
ができ、例えば茶葉を水、熱水、有機溶媒、含水有機溶
媒などにより抽出して得た抽出物を、有機溶媒分画や吸
着樹脂などを用いて所望の程度に精製することもでき
る。
フェノール高含有物に含まれる茶ポリフェノールとして
は、具体的にはカテキン類、すなわち(+)−カテキ
ン、(−)−カテキン、(+)−ガロカテキン、(+)
−エピガロカテキン、(+)−ガロカテキンガレート、
(+)−エピガロカテキンガレート、(−) −エピカテ
キン、(−) −エピカテキンガレート、(−)−カテキ
ンガレート、(−) −エピガロカテキン、(−)−ガロ
カテキン、(−) −エピガロカテキンガレート、(−)
−ガロカテキンガレートなど、テアフラビン類、すなわ
ちテアフラビンモノガレートA、テアフラビンモノガレ
ートB、テアフラビンジガレート、遊離型テアフラビン
などが含まれ、これらを単独もしくは組み合わせて用い
る。
入手することもでき、例えばカテキン類を主成分とする
ものとして、商品名:ポリフェノン60(三井農林株式
会社製、茶ポリフェノール含量60%以上)、商品名:
ポリフェノン30(三井農林株式会社製、茶ポリフェノ
ール含量30%以上)等がある。また、テアフラビン類
を主成分とするものとして、商品名:ポリフェノン T
F(三井農林株式会社製、組成:テアフラビン 16.
8%,テアフラビンモノガレートA 19.5%,テア
フラビンモノガレートB 16.1%,テアフラビンジ
ガレート 31.4%)等がある。
ルスルホコハク酸塩は、前記の式1で表される物質であ
るが、このようにスルホコハク酸塩にアルキル基やポリ
オキシエチレンなどが付加した化合物はアニオン界面活
性剤として広く用いられているものである。例えば化粧
品に使用されているウンデシレノイルアミドエチルスル
ホコハク酸二ナトリウム、オレイン酸アミドスルホコハ
ク酸二ナトリウム、ジウンデシレノイルアミドエチルス
ルホコハク酸ナトリウム、スルホコハク酸ラウリル二ナ
トリウム、ポリオキシエチレンスルホコハク酸ラウリル
二ナトリウム、ポリオキシアルキルスルホコハク酸二ナ
トリウム、スルホコハク酸ポリオキシエチレンラウロイ
ルエタノールアミド二ナトリウム、スルホコハク酸ジオ
クチルナトリウムなどが挙げられる。
ル含有組成物は、上記した茶抽出物や茶ポリフェノール
高含有物を水または含水エタノールに溶解し、これをポ
リオキシエチレンアルキルスルホコハク酸塩の溶液と混
合することにより調製することができる。ポリオキシエ
チレンアルキルスルホコハク酸塩の溶媒としては、水の
他に含水エタノールなどの有機溶媒も使用することがで
きる。また、ポリオキシエチレンアルキルスルホコハク
酸塩の濃度は、該組成物の濃度や添加する茶ポリフェノ
ールの濃度にもよるが、0.1〜50%(w/w)、好
ましくは0.5〜20%(w/w)が適当である。この
上限を超えると、種々の用途に適した処方の作成が困難
となり、また下限未満では、望ましい効果が得られな
い。また、本発明の茶ポリフェノール含有組成物のpH
は7以下、特に6.5以下に調整することが好ましい。
該組成物のpHが7を超えると、茶ポリフェノールが不
安定となり、望ましい効果が得られない。
有組成物は、洗浄剤や化粧品などの成分として用いるこ
とができ、それによって前記した機能を賦与することが
できる。このうち洗浄剤とは、界面活性剤を含有し、衣
類、食器、各種家庭用品、食品、ヒトの身体・頭髪、ペ
ットを清潔に保つために用いる洗浄剤を指し、例えば衣
類用洗剤、台所用洗剤、風呂用洗剤、トイレ用洗剤、野
菜・果物用洗剤、石けん、ハンドソープ、ボディーシャ
ンプー、洗髪用シャンプー、ベビーシャンプー、ペット
用シャンプー、洗顔クリームなどがある。さらに、石け
んには皮膚の殺菌消毒を目的とした、またシャンプーに
はフケや痒みの防止を目的とした医薬部外品なども含ま
れる。洗浄剤を調製する場合、常用の成分に加えて、水
又は含水エタノールに茶ポリフェノールを10〜500
0ppm、好ましくは50〜2000ppm溶解したも
のに対し、ポリオキシエチレンアルキルスルホコハク酸
塩を1〜50%(w/w)、特に5〜20%(w/w)
の割合で混合したものを添加すればよい。なお、茶ポリ
フェノールを安定させるため、洗浄剤のpHを微酸性と
することが望ましい。
及び医薬部外品として用いるクリーム、乳液、化粧水、
歯磨きなどがある。クリームにはその使用目的から、皮
膚の清浄・化粧落とし用としてクレンジングクリーム、
皮膚の血液循環促進用としてマッサージクリーム、皮膚
の保護・保湿・柔軟用としてエモリエントクリーム、ナ
リシングクリーム、ナイトクリーム、化粧下地としてベ
ースクリームなどのほか、にきび用の外用剤(医薬部外
品)などがある。乳液にはその使用目的から、皮膚の清
浄・化粧落とし用としてクレンジングローション、クレ
ンジングミルク、皮膚の保護・保湿・柔軟用としてエモ
リエントローション、ハンドローション、ボディーロー
ション、皮膚の血行促進用としてマッサージミルク、マ
ッサージローションなどがある。
(化粧品)及び虫歯、歯槽膿漏、歯肉炎などの予防を目
的に薬効成分を配合した製品(医薬部外品)があり、そ
の形態としては液体状、粉末状、練り状等がある。化粧
水には、その機能や使用目的から清浄用化粧水、収斂性
化粧水、柔軟性化粧水や多層状化粧水(シェークローシ
ョン、カラミンローション)などがある。化粧品を調製
する場合は、水又は含水エタノールに茶ポリフェノール
を10〜5000ppm、好ましくは50〜2000p
pm溶解したものに対し、ポリオキシエチレンアルキル
スルホコハク酸塩を0.1〜20%(w/w)、好まし
くは0.5〜10%(w/w)になるように加えて混合
したものを、常用の成分に加えて、添加すればよい。ま
た、茶ポリフェノールの安定性を考慮すると、該化粧品
は微酸性とすることがよい。
フェノール含有組成物は、光及び熱に対して安定である
ため、該物質の有する様々な生理活性等を洗浄剤や化粧
品などに付与することができる。しかも、褐変などの変
化が起こりにくく、これら製品の外観に悪影響を与えな
い。
するが、本発明はこれらによって限定されるものではな
い。 実施例1 蒸留水に所定量のポリオキシエチレンアルキルスルホコ
ハク酸二ナトリウム(商品名:コハクールL−400 、東
邦化学工業株式会社製、ポリオキシエチレンアルキルス
ルホコハク酸二ナトリウム含量27%)及び茶ポリフェ
ノール(商品名:ポリフェノン60、三井農林株式会社
製、茶ポリフェノール含量60%)を添加した後、溶液
のpHを6.0に調整した。続いて、蒸留水で定容し、
これを茶ポリフェノール含有組成物とした。組成物中の
各成分の最終濃度は、ポリオキシエチレンアルキルスル
ホコハク酸二ナトリウムは0〜7.5%の各量、茶ポリ
フェノールは600ppmである。次に、上記組成物を
それぞれ透明のガラスビンに入れて密封した後、日が当
たる窓際〔室温:平均18℃、日照時間(日光が直接照
射する時間、以下同じ。):平均6時間〕に6日間放置
した。6日後に該組成物の色の変化を、波長380nm
における吸光度を分光光度計により測定することにより
調べた。結果を第1表に示す。
ルホコハク酸二ナトリウムを添加したいずれの区におい
ても、吸光度の変化はごく僅かだったが、添加しない区
では吸光度が大幅に上昇した。従って、ポリオキシエチ
レンアルキルスルホコハク酸二ナトリウムを茶ポリフェ
ノールと共存させることにより、光や熱による茶ポリフ
ェノールの褐変を抑制できることが明らかとなった。
%安息香酸ナトリウムを含む)に、各種スルホン酸塩ま
たはコハク酸ナトリウムと、茶ポリフェノール(商品
名:ポリフェノン60、三井農林株式会社製、茶ポリフ
ェノール含量60%)を添加し、これを試験管に入れ密
封した後、日が当たる窓際(室温:平均18℃、日照時
間:平均6時間)に6日間放置した。このときの最終濃
度は、スルホン酸塩は-SO3Naとして1%(w/w)、コ
ハク酸ナトリウムは 1. 4%(w/w)、茶ポリフェノ
ールは300ppmである。なお、対照区には、茶ポリ
フェノール300ppmのみを添加した。6日間放置後
の水溶液の色の変化を、波長380nmにおける吸光度
を分光光度計により測定することにより調べた。結果を
第2表に示す。
合物により異なったが、保存前の対照区と比較して吸光
度がほとんど変化しなかったのは、ポリオキシエチレン
アルキルスルホコハク酸二ナトリウムを添加した区のみ
であった。
二ナトリウム(商品名:コハクールL−400 、東邦化学
工業株式会社製、ポリオキシエチレンアルキルスルホコ
ハク酸二ナトリウム含量27%)及び茶ポリフェノール
(商品名:ポリフェノン60、三井農林株式会社製、茶
ポリフェノール含量60%)を添加した後、pHを6.
0に調整した。次に、蒸留水で定容し、これを茶ポリフ
ェノール含有組成物とした。溶液中の各成分の最終濃度
は、ポリオキシエチレンアルキルスルホコハク酸二ナト
リウムは0〜5.4%の各量、茶ポリフェノールは0〜
1800ppmである。なお、対照区には、各量の茶ポ
リフェノールのみを加えた。次に、これら組成物を透明
のガラスビンに入れて密封し、日が当たる窓際(室温:
平均18℃、日照時間:平均6時間)に4日間放置し
た。4日後、該組成物の色の変化を、波長380nmに
おける吸光度として分光光度計により測定することによ
り調べた。結果を図1に示す。図中、─●─は茶ポリフ
ェノールのみ(保存前)、─▲─は茶ポリフェノールの
み(保存後)、─■─は茶ポリフェノール+ポリオキシ
エチレンアルキルスルホコハク酸二ナトリウム1.4
%、─△─は茶ポリフェノール+ポリオキシエチレンア
ルキルスルホコハク酸二ナトリウム2.7%、─○─は
茶ポリフェノール+ポリオキシエチレンアルキルスルホ
コハク酸二ナトリウム5.4%を示す。図から明らかな
ように、保存前の対照区では、茶ポリフェノール添加量
の増加に伴って吸光度が直線的に上昇し、保存後はさら
に上昇した。一方、ポリオキシエチレンアルキルスルホ
コハク酸塩を2.7%又は5.4%添加した区では、い
ずれの茶ポリフェノール濃度でも、吸光度は保存前の対
照区とほぼ同じだった。
ナトリウム(商品名:コハクールL−400 、東邦化学工
業株式会社製、ポリオキシエチレンアルキルスルホコハ
ク酸二ナトリウム含量27%)及び茶ポリフェノール
(商品名:ポリフェノン60、三井農林株式会社製、茶
ポリフェノール含量60%)を添加した後、pHを6.
0に調整した。次に、蒸留水で定容し、これを茶ポリフ
ェノール含有組成物とした。なお、該組成物中の各成分
の最終濃度はポリオキシエチレンアルキルスルホコハク
酸二ナトリウムは6.8%、茶ポリフェノール600p
pmである。次に、該組成物を透明のガラスビンに入れ
て密封した後、日が当たる窓際(室温:平均18℃、日
照時間:平均6時間)に8日間放置した。8日後、液中
に含まれる主要な茶カテキン類の残存量を高速液体クロ
マトグラフィー(HPLC)法により測定した。このHPLCの
条件は、カラムは商品名:カプセルパックAG−120
(株式会社資生堂製)、流速1ml/min、サンプル
量10μl、移動相はアセトニトリル:酢酸エチル:
0.5%リン酸水=12:0.6:90である。結果を
第3表に示す。表中、EGC は(−)−エピガロカテキ
ン、ECは(−)−エピカテキン、EGCgは(−)−エピガ
ロカテキンガレート、ECg は(−)−エピカテキンガレ
ート、GCg は(−)−ガロカテキンガレート、Cg:
(−)−カテキンガレートを表している。
ンアルキルスルホコハク酸二ナトリウムを添加しなかっ
た処理区2では、EGC やEGCgなどが保存前の処理区1の
半分以下に減少し、全カテキン量も半分程度に減少し
た。一方、ポリオキシエチレンアルキルスルホコハク酸
二ナトリウムを添加した処理区3では、EGC とCgが僅か
に減少したこと以外はカテキン量に大きな変化はなく、
全カテキンとしては保存前の94%が残存していた。
製し、8日間の放置前後における茶ポリフェノールの抗
酸化作用の変化を検討した。茶ポリフェノールの抗酸化
作用の指標として、ジフェニルピクリルヒドラジル(1,
1-Diphenyl-2-picrylhydrazyl、DPPH)ラジカルの消去
能を以下の方法により測定した。まず、DPPHをエタノー
ル−酢酸緩衝液(エタノール:0.1M酢酸緩衝液=
1:1、pH6.0)に、最終濃度が120μMとなる
ように溶解させた。この溶液2.4mlに、150倍希
釈した茶ポリフェノール含有組成物を0.1ml加え、
5 分後に517nmにおける吸光度を分光光度計により
測定した。その結果、ポリオキシエチレンアルキルスル
ホコハク酸二ナトリウムを添加しないで保存した場合、
茶ポリフェノールの抗酸化作用は保存前の73.5%に
低下したのに対し、添加した場合には保存前の94.5
%が残存していた。
塩(商品名:コハクールL−400 、東邦化学工業株式会
社製、ポリオキシエチレンアルキルスルホコハク酸二ナ
トリウム含量27%)、茶ポリフェノール(商品名:ポ
リフェノン60、三井農林株式会社製、茶ポリフェノー
ル含量60%)及び安息香酸ナトリウムをそれぞれ添加
した後、pHを6.0に調整した。次に、蒸留水で定容
し、これを茶ポリフェノール含有組成物とした。なお、
該組成物中の各成分の最終濃度はポリオキシエチレンア
ルキルスルホコハク酸二ナトリウムは6.8%(w/
w)、茶ポリフェノールは600ppm、安息香酸ナト
リウムは0.1%(w/w)である。次に、該組成物を
アルミホイルで光が入らないように遮光した容器に入
れ、4℃または55℃で保存した。混合直後、24時間
及び48時間保存後における該組成物の色の変化を38
0nmにおける吸光度を分光光度計で測定することによ
り調べた。結果を第4表に示す。
合、ポリオキシエチレンアルキルスルホコハク酸二ナト
リウムと茶ポリフェノールを共存させた処理区2におい
ても吸光度は上昇したが、茶ポリフェノールのみの処理
区3と比較すると、吸光度の変化は僅かであった。従っ
て、ポリオキシエチレンアルキルスルホコハク酸二ナト
リウムを茶ポリフェノールと共存させることによって、
茶ポリフェノールの高温条件下での褐変を防止できるこ
とが明らかとなった。
入れ、日の当たる窓際(室温:平均18℃、日照時間:
平均6時間)に1ヵ月間放置した。放置後、シャンプー
の色の変化を、波長380nmにおける吸光度として分
光光度計により測定することにより調べた。その結果、
吸光度は保存前では0.36、保存後では0.45を示
し、吸光度に大きな変化はなかった。また、外観を目視
で評価したところ、変化はほとんど認められなかった。
以上のことから、ポリオキシエチレンアルキルスルホコ
ハク酸二ナトリウムを茶ポリフェノールと共存させるこ
とにより、光や熱による茶ポリフェノールの褐変を抑制
できることが明らかとなった。
たものを本実施例において用いた。1) ポリオキシエチレンアルキルスルホコハク酸二ナトリ
ウム含量27%2) 茶ポリフェノール含量60%
ルキルスルホコハク酸塩を茶ポリフェノールと共存させ
ることにより、光や熱に対して安定性が高く、しかも茶
ポリフェノール自体の有する種々の有用な生理活性を保
持した組成物が提供される。この組成物は、洗浄剤や化
粧品などに配合して、茶ポリフェノールの有する機能を
賦与することができる。
に対する安定性を測定したものである。
Claims (5)
- 【請求項1】 茶ポリフェノール及び下記の式1で表さ
れるポリオキシエチレンアルキルスルホコハク酸塩を含
有することを特徴とする光及び熱に安定な茶ポリフェノ
ール含有組成物。 【化1】 (式中、RはC12H25又はC14H29、nは1〜5の整数、M
は KまたはNaを示す。) - 【請求項2】 茶ポリフェノールが、(+)−カテキ
ン、(−)−カテキン、(+)−ガロカテキン、(+)
−エピガロカテキン、(+)−ガロカテキンガレート、
(+)−エピガロカテキンガレート、(−)−エピカテ
キン、(−)−エピカテキンガレート、(−)−カテキ
ンガレート、(−)−エピガロカテキン、(−)−ガロ
カテキン、(−)−エピガロカテキンガレート、(−)
−ガロカテキンガレート、テアフラビンモノガレート
A、テアフラビンモノガレートB、テアフラビンジガレ
ート及び遊離型テアフラビンよりなる群から選ばれた少
なくとも1種のものである請求項1記載の組成物。 - 【請求項3】 下記の式1で表されるポリオキシエチレ
ンアルキルスルホコハク酸塩を共存させることを特徴と
する茶ポリフェノールの光及び熱安定性を改善する方
法。 【化2】 (式中、RはC12H25又はC14H29、nは1〜5の整数、M
は KまたはNaを示す。) - 【請求項4】 請求項1記載の組成物を配合した洗浄
剤。 - 【請求項5】 請求項1記載の組成物を配合した化粧
品。
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---|---|---|---|
JP36687597A JP3748488B2 (ja) | 1997-12-26 | 1997-12-26 | 光及び熱に安定な茶ポリフェノール含有組成物 |
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JPH11193221A true JPH11193221A (ja) | 1999-07-21 |
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ID=18487910
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Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2003094878A1 (fr) * | 2002-05-10 | 2003-11-20 | Suntory Limited | Composition de gallocatechine contenant du gallate |
JP2007031420A (ja) * | 2005-07-27 | 2007-02-08 | Anagen Therapeutics Inc | カテキン又はその派生物の安定した製薬及び化粧品構成 |
JP2009073952A (ja) * | 2007-09-21 | 2009-04-09 | Kao Corp | 抗菌性洗浄剤組成物 |
JP2014521698A (ja) * | 2011-08-05 | 2014-08-28 | ステムテック インターナショナル, インコーポレイテッド | 天然原料の組み合わせを含有するスキンケア組成物 |
JP2016069442A (ja) * | 2014-09-29 | 2016-05-09 | 株式会社アリミノ | 洗浄剤組成物 |
-
1997
- 1997-12-26 JP JP36687597A patent/JP3748488B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP2016069442A (ja) * | 2014-09-29 | 2016-05-09 | 株式会社アリミノ | 洗浄剤組成物 |
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---|---|
JP3748488B2 (ja) | 2006-02-22 |
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