JPH11192848A - プロペラシャフトの振動低減装置 - Google Patents

プロペラシャフトの振動低減装置

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JPH11192848A
JPH11192848A JP211398A JP211398A JPH11192848A JP H11192848 A JPH11192848 A JP H11192848A JP 211398 A JP211398 A JP 211398A JP 211398 A JP211398 A JP 211398A JP H11192848 A JPH11192848 A JP H11192848A
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JP
Japan
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propeller shaft
mass body
vibration
mass
center
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Application number
JP211398A
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English (en)
Inventor
Kenichiro Muraoka
健一郎 村岡
Hiroshi Okuzumi
宏 奥住
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低回転時のパワプラント曲げ2または3次共
振による車両の振動,騒音と、高回転時のパワプラント
の曲げ1次共振による車両の振動,騒音とを低減するこ
と。 【解決手段】 質量体2の外周面には左ネジ穴加工が施
され、質量体2はプロペラシャフト1と同軸にプロペラ
シャフト1の前端に位置するようにバネ4を介してプロ
ペラシャフト1の端部からプロペラシャフト1の軸線回
りに回転自由に拘束され、プロペラシャフト1の内壁に
は内周に左ネジ穴加工が施された4つのガイド部材3
が、プロペラシャフト1の中心軸に対して対称に配置さ
れ、ガイド部材3はプロペラシャフト1の回転速度が一
定値以下の場合には前記質量体2の外周部と噛み合うよ
うに剛性を整合されたバネ5によりプロペラシャフト1
の内壁から支持されている構成とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 この発明は、低回転時に問
題となりやすいパワプラント曲げ2または3次共振によ
る車両の振動,騒音と、高回転時に問題になりやすいパ
ワプラントの曲げ1次共振による車両の振動,騒音とを
低減するために、プロペラシャフトの回転により生じる
遠心力を利用してプロペラシャフトに内挿した質量体の
位置を車速に応じて前後に動かす機構を設けたことを特
徴とするプロペラシャフトの振動低減装置に関する。
【0002】
【従来の技術】 従来のプロペラシャフトの振動低減装
置としては、例えば特開平1−91115号公報記載の
ものが公知であり、この従来技術は、図22に示すよう
にプロペラシャフト中心軸線上に弾性体によりマスが保
持され、マスの軸直方向振動の共振周波数がプロペラシ
ャフトの曲げ固有値とほぼ一致するように調整されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】 しかしながら、この
ような従来の振動低減装置は、周波数の異なる複数の問
題に対処するためには、それぞれの問題に対して共振周
波数をチューニングした振動低減装置を、それぞれの問
題に対して効果を得ることができる位置に設ける必要が
あるために重量が増大し、また、ある共振周波数にチュ
ーニングした振動低減装置が他の周波数では悪影響を及
ぼして振動騒音が増大する可能性があるという問題点が
あった。この発明は、このような従来の問題点に着目し
てなされたもので、パワプラント曲げ2または3次共振
が問題となりやすい低回転時にはプロペラシャフトの中
央部に、パワプラントの曲げ1次共振が問題になりやす
い高回転時にはプロペラシャフトの前部に質量体が位置
するように、プロペラシャフトの回転により生じる遠心
力を利用して質量体の位置を前後に動かす機構を設けた
ことにより、上記問題点を解決することを目的としてい
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】 上述の目的を達成する
ため、請求項1記載の発明は、プロペラシャフトにプロ
ペラシャフトの内径よりも外径が小さい質量体を内挿し
たプロペラシャフトの振動低減装置であって、質量体の
外周面には左ネジ加工が施され、質量体はプロペラシャ
フトと同軸にプロペラシャフトの前端に位置するように
バネを介してプロペラシャフトの端部からプロペラシャ
フトの軸線回りに回転自由に拘束され、プロペラシャフ
トの内壁には内周に左ネジ穴加工が施された少なくとも
2つ以上のガイド部材が、プロペラシャフトの中心軸に
対して対称に配置され、ガイド部材はプロペラシャフト
の回転速度が一定値以下の場合には前記質量体の外周部
と噛み合うように剛性を整合されたバネによりプロペラ
シャフトの内壁から支持されている構成とした。請求項
2記載の発明は、請求項1記載のプロペラシャフトの振
動低減装置において、質量体の中心に穴部が設けられ、
プロペラシャフトの中心軸線上に質量体の穴部を貫通す
るプロペラシャフトの端部から支持された質量体支持棒
を設けた構成とした。請求項3記載の発明は、プロペラ
シャフトに質量体を内挿したプロペラシャフトの振動低
減装置であって、質量体の中心には右ネジ穴加工が施さ
れ、質量体はプロペラシャフトの中央部付近に位置する
ようにバネを介してプロペラシャフトの端部からプロペ
ラシャフトの軸線回りに回転自由に拘束され、ガイド部
材支持棒はプロペラシャフトの中心軸線上にプロペラシ
ャフトの前端及び後端で支持され、外周に右ネジ状に加
工が施された少なくとも2つ以上のガイド部材が、プロ
ペラシャフトの中心軸に対して対称に配置され、プロペ
ラシャフトの回転速度が一定値以上の場合には前記質量
体のネジ穴と噛み合うように剛性を整合されたバネによ
りガイド部材支持棒から支持されている構成とした。請
求項4記載の発明は、プロペラシャフトにプロペラシャ
フトの内径よりも外径が小さい質量体を内挿したプロペ
ラシャフトの振動低減装置であって、質量体の外周面に
は左ネジ加工が施され、質量体の中心には右ネジ穴加工
が施され、プロペラシャフトの内壁には内周に左ネジ穴
状の加工が施された少なくとも2つ以上の外側ガイド部
材が、プロペラシャフトの中心軸に対して対称に配置さ
れ、外側ガイド部材はプロペラシャフトの回転速度が一
定値以下の場合には前記質量体の外周部と噛み合うよう
に剛性を整合されたバネにより支持され、ガイド部材支
持棒がプロペラシャフトの中心軸線上にプロペラシャフ
トの前端及び後端で支持され、外周に右ネジ加工が施さ
れた少なくとも2つ以上のガイド部材が、プロペラシャ
フトの中心軸に対して対称に配置され、プロペラシャフ
トの回転速度が一定値以上の場合には前記質量体のネジ
穴と噛み合うように剛性を整合されたバネによりガイド
部材支持棒から支持されている構成とした。請求項5記
載の発明は、プロペラシャフトに質量体を内挿したプロ
ペラシャフトの振動低減装置であって、質量体には少な
くとも2つ以上のH字型ガイド部材がプロペラシャフト
の中心軸線に対して対称に、剛性を整合されたバネを介
して結合され、プロペラシャフトの内壁には前端部から
中央部に向かってプロペラシャフトの内径が小さくなる
ようにスロープが設けられ、スロープには断面がT字型
の切り欠き部がプロペラシャフトの軸方向に質量体に結
合されたH字型ガイド部材と噛み合うようにH字型部材
と同数設けられ、質量体は、H字型ガイド部材がスロー
プの切り欠き部と噛み合うようにプロペラシャフトに挿
入されている構成とした。請求項6記載の発明は、請求
項5記載のプロペラシャフトの振動低減装置において、
プロペラシャフト内に質量体が少なくとも2つ以上挿入
され、それぞれの質量体にH字型部材を結合しているバ
ネの剛性が異なる構成とした。
【0005】
【発明の実施の形態】 以下、この発明を図面に基づい
て説明する。 <実施の形態1>図1は、この発明の実施の形態1を示
す図である。まず構成を説明すると、プロペラシャフト
1内に外周部に左ネジ状の加工を施された外径がプロペ
ラシャフト1の内径よりも小さい質量体2が挿入され、
質量体2はプロペラシャフト1の端部からバネ4によ
り、バネ4に力が作用していない場合にプロペラシャフ
ト1の前端に位置するようにプロペラシャフト1と同軸
に、プロペラシャフト1の中心軸回りには回転自由に拘
束されている。
【0006】プロペラシャフト1の内壁には、少なくと
も2つ以上の内側に左ネジ穴状の加工が施されたガイド
部材3がプロペラシャフト1の中心軸に対して対称に配
置され、プロペラシャフト1の内壁からバネ5により、
プロペラシャフト1の回転速度が一定速以下の状態では
質量体2の外周部と噛み合って、プロペラシャフト1の
回転により質量体がプロペラシャフト1の中央部付近に
位置するように互いに雌ネジと雄ネジの関係を作るよう
に支持されている。プロペラシャフト1内はこれらの機
構が滑らかに動作することができるように潤滑剤が入れ
られている。
【0007】次に作用を説明する。後輪駆動車では、高
速走行時にエンジンの燃焼圧力及び回転による慣性力が
加振力となるエンジン回転の低次成分が、図2に示すト
ランスミッションの後端が大きく振動するパワプラント
曲げ1次共振を励起して車両に振動騒音が発生するとい
う問題があり、また低速走行時でエンジンの燃焼圧力及
び回転による慣性力が小さい場合には、チェーンやポン
プ等のエンジンに付随する補器から発生するエンジン回
転の高次成分が、図3に示すプロペラシャフト1の中央
部が大きく振動するパワプラント曲げ2次または3次共
振を励起して車両に振動騒音が発生するという問題があ
る。
【0008】本実施の形態の振動低減装置では、図5に
示すようにプロペラシャフト1の回転速度が低い低速走
行時には、バネ5の力によりガイド部材3の内側が質量
体2の外周部と噛み合っている。質量体2はバネ4によ
ってプロペラシャフト1に対し、プロペラシャフト1の
中心軸回りには拘束されていないため、ガイド部材3と
質量体2の外周部が噛み合っても慣性力の作用により質
量体2はプロペラシャフト1の中心軸回りには回転しな
い。
【0009】従って、プロペラシャフト1と質量体2の
間には、質量体2の外周部とガイド部材3で形成される
左ネジの働きにより、質量体2が車両の後方に移動する
方向のプロペラシャフト1の中心軸回りの相対回転速度
が生じる。このためにプロペラシャフト1の回転速度が
低くなると質量体2は後方に移動してプロペラシャフト
1の中央部付近に位置する。
【0010】また、図4,図6に示すようにプロペラシ
ャフト1の回転速度が高い高速走行時には、遠心力Fに
よりガイド部材3は外側に移動してガイド部材3と質量
体2は噛み合わなくなり、質量体2はバネ4の力でプロ
ペラシャフト1の前端部に移動する。
【0011】上記のように、質量体2が、低速走行時に
はプロペラシャフト1の中央部に位置してパワプラント
の曲げ2または3次共振による車両の振動騒音を低減
し、高速走行時にはプロペラシャフト1の前端部に位置
してパワプラントの曲げ1次共振による車両の振動騒音
を低減することが可能なプロペラシャフトの振動低減装
置を提供できる。
【0012】<実施の形態2>図7には、実施の形態2
を示す。この実施の形態2は、実施の形態1に対して質
量体2の中心に穴部を設け、質量体2をプロペラシャフ
ト1と同軸に支持するための質量体支持棒6をプロペラ
シャフト1の中心軸線上にプロペラシャフト1の両端か
ら支持して質量体2の穴部を通したことにより、質量体
2を安定してプロペラシャフト1と同心に保持すること
ができ、プロペラシャフト1のアンバランスによる振れ
回りが発生しづらい構成となっている。
【0013】<実施の形態3>図8には実施の形態3を
示す。まず構成を説明すると、プロペラシャフト1内に
挿入された質量体2は、中心に右ネジ穴があけられてお
り、プロペラシャフト1の前端部からバネ4により、バ
ネに力が作用していない場合にプロペラシャフト1の中
央部付近に位置するように、プロペラシャフト1の中心
軸回りに回転自由に拘束されている。プロペラシャフト
1の中心軸線上にはガイド部材8を支持するガイド支持
棒7が取り付けられ、外側に右ネジ状の加工が施された
少なくとも2つ以上のガイド部材8がプロペラシャフト
1の中心軸に対して対称に配置され、ガイド部材8はガ
イド支持棒7から剛性を整合されたバネ5により、プロ
ペラシャフト1の回転速度が一定速以上の状態では質量
体2のネジ穴と噛み合って、プロペラシャフト1の回転
により質量体2がプロペラシャフト1の前端部に位置す
るように互いに雌ネジと雄ネジの関係を作るように支持
されている。プロペラシャフト1内はこれらの機構が滑
らかに動作することができるように潤滑剤が入れられて
いる。
【0014】本実施の形態3においては、図8,図10
に示すようにプロペラシャフト1の回転速度が低い低速
走行時には、質量体2のネジ穴とガイド部材8は噛み合
っていないため、バネ4の力で質量体2はプロペラシャ
フト1の中央部付近に位置する。また、図9,図11に
示すようにプロペラシャフト1の回転速度が高い高速走
行時には、遠心力によりガイド部材8は外側に移動して
質量体2のネジ穴とガイド部材8が噛み合う。このと
き、実施の形態1のプロペラシャフト1の回転数が低い
場合と同様のメカニズムにより質量体2とプロペラシャ
フト1の間に相対速度が生じているためにガイド部材8
と質量体2のネジ穴により形成される左ネジの働きによ
り、質量体2は移動してプロペラシャフト1の前端部に
位置する。上記のように、質量体2が、低速走行時には
プロペラシャフト1の中央部に位置してパワプラントの
曲げ2または3次共振による車両の振動騒音を低減し、
高速走行時はプロペラシャフト1の前端部に位置してパ
ワプラントの曲げ1次共振による車両の振動騒音を低減
することが可能なプロペラシャフトの振動低減装置を提
供できる。本実施の形態3においては、実施の形態1,
2に対して可動部をプロペラシャフト1の中心付近に集
めているためにアンバランスによる振れ回りが発生しづ
らくなっている。
【0015】<実施の形態4>図12には実施の形態4
を示す。まず構成を説明すると、プロペラシャフト1内
には、外周部に左ネジ状の加工が施され、中心に右ネジ
穴があけられ、外径がプロペラシャフト1の内径よりも
小さい質量体2が挿入されている。プロペラシャフト1
の内壁には少なくとも2つ以上の内側に左ネジ穴状の加
工が施された外側ガイド部材3aがプロペラシャフト1
の中心軸に対して対称に配置され、プロペラシャフト1
の内壁からバネ5により、プロペラシャフト1の回転速
度が一定速以下の状態では質量体2の外周部と噛み合っ
て、プロペラシャフト1の回転により質量体2がプロペ
ラシャフト1の中央部付近に位置するように互いに雌ネ
ジと雄ネジの関係を作るように支持されている。
【0016】プロペラシャフト1の中心軸線上には内側
ガイド部材8aを支持するガイド支持棒7が取り付けら
れ、外側に右ネジ状の加工が施された少なくとも2つ以
上の内側ガイド部材8aがプロペラシャフト1の中心軸
に対して対称に配置され、ガイド支持棒7から剛性を整
合されたバネ9により、プロペラシャフト1の回転速度
が一定速以上の状態では質量体2のネジ穴と噛み合っ
て、プロペラシャフト1の回転により質量体2がプロペ
ラシャフト1の前端部に位置するように互いに雌ネジと
雄ネジの関係を作るように支持されている。プロペラシ
ャフト1内はこれらの機構が滑らかに動作することがで
きるように潤滑剤が入れられている。
【0017】本実施の形態4の振動低減装置では図1
2,図14に示すようにプロペラシャフト1の回転速度
が低い低速走行時には、バネ5の力により外側ガイド部
材3aの内側が質量体2の外周部と噛み合っているため
に質量体2はプロペラシャフト1の中央部付近に位置す
る。また、図13,図15に示すようにプロペラシャフ
ト1の回転速度が高い高速走行時には、遠心力により外
側ガイド部材3aは外側に移動して外側ガイド部材3a
と質量体2は噛み合わなくなり、換わって遠心力により
内側ガイド部材8aが外側に移動して質量体2のネジ穴
と噛み合うため、質量体2はプロペラシャフト1の前端
部に位置する。車速によって質量体2の位置が変わるメ
カニズムは実施の形態1のプロペラシャフト1の回転速
度が低い場合、実施の形態3のプロペラシャフト1の回
転速度が高い場合と同様である。
【0018】上記のように、質量体2が、低速走行時に
はプロペラシャフト1の中央部に位置してパワプラント
の曲げ2または3次共振による車両の振動騒音を低減
し、高速走行時にはプロペラシャフト1の前端部に位置
してパワプラントの曲げ1次共振による車両の振動騒音
を低減することが可能なプロペラシャフトの振動低減装
置を提供できる。本実施の形態においては、質量体2の
前後方向の移動にバネの力を使わないために、質量体2
が滑らかに移動するので質量体2の移動により生じる振
動が小さい。
【0019】<実施の形態5>図16には実施の形態5
を示す。プロペラシャフト1の内壁には前端部から中央
部に向かって内径が小さくなるようにスロープ10が設
けられ、スロープには断面がT字型の切り欠き部がプロ
ペラシャフト1の軸方向にプロペラシャフト1の中心軸
線に対して対称に少なくとも2本以上配置されている。
質量体2にはH字型ガイド部材11が剛性を整合された
バネ12を介して結合され、質量体2は、H字型ガイド
部材11がスロープの切り欠き部と噛み合うようにプロ
ペラシャフト1に挿入されている。
【0020】本実施の形態5においては、図17に示す
ように車速が低くなるとバネ12の力によりH字型ガイ
ド部材11が内側にスロープ10を引くために質量体2
は切り欠きに沿ってプロペラシャフト1の中央部付近に
移動する。図18に示すように車速が高くなるとプロペ
ラシャフト1の回転による遠心力の作用により質量体2
のH字型ガイド部材11が外側にスロープ10を押すた
めに質量体2は切り欠きに沿ってプロペラシャフト1の
前端部に移動する。
【0021】上記のように、質量体2が、低速走行時に
はプロペラシャフト1の中央部に位置してパワプラント
の曲げ2または3次共振による車両の振動騒音を低減
し、高速走行時はプロペラシャフト1の前端部に位置し
てパワプラントの曲げ1次共振による車両の振動騒音を
低減することが可能なプロペラシャフトの振動低減装置
を提供できる。
【0022】<実施の形態6>図19には実施の形態6
を示す。本実施の形態6では、実施の形態5に対して質
量体2を複数設け、それぞれのH字型ガイド部材11を
結合するバネ12の剛性が異なるように設定する。本実
施の形態6では各質量体2が移動する車速を多段階に設
定できるので、より効果的に車両の振動騒音を低減でき
る。
【0023】
【発明の効果】 以上説明してきたように、この発明に
よれば、その構成をプロペラシャフトの内部に挿入した
質量体とプロペラシャフトの回転による遠心力を利用し
て質量体を前後に移動する手段とし、質量体は低速走行
時にはプロペラシャフトの中央部に位置し、高速走行時
はプロペラシャフトの前端部に位置するため、複数のパ
ワプラント共振が増幅系となる車両の振動騒音を一つの
質量体で低減することができるので、重量の増大を防ぐ
ことができ、質量体は振動騒音が発生する車両の走行条
件でのみ振動を低減する作用をするために他の走行条件
で悪影響を及ぼすことがなくなるという効果がある。ま
た、質量体は低速走行時にのみプロペラシャフトの中央
部に位置するため、質量体を付加したことによる危険回
転速度の低下を防ぐという効果もある。本発明による車
両振動のエンジン回転高次成分の振動低減効果を図20
に、エンジン回転低次成分の振動低減効果を図21に示
す。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1の外見図である。
【図2】 後輪駆動車のパワプラント曲げ1次モード図
である。
【図3】 後輪駆動車のパワプラント曲げ2次モード図
である。
【図4】 本発明の実施の形態1の高速走行時の状態を
示す図である。
【図5】 図1のA−A断面図である。
【図6】 図4のA−A断面図である。
【図7】 本発明の実施の形態2の外見図である。
【図8】 本発明の実施の形態3の外見図である。
【図9】 本発明の実施の形態3の高速走行時のA−A
断面図である。
【図10】 図8のB−B断面図である。
【図11】 図9のB−B断面図である。
【図12】 本発明の実施の形態4の外見図である。
【図13】 本発明の実施の形態4の高速走行時の状態
を示す図である。
【図14】 図12のC−C断面図である。
【図15】 図13のC−C断面図である。
【図16】 本発明の実施の形態5の外見図である。
【図17】 図16のD−D断面図である。
【図18】 図16のD−D断面図である。(高速走行
時)
【図19】 本発明の実施の形態6の構成図である。
【図20】 本発明による車両の振動のエンジン回転高
次成分の低減効果を示す図である。
【図21】 本発明による車両の振動のエンジン回転低
次成分の低減効果を示す図である。
【図22】 従来のプロペラシャフトの振動低減装置を
示す図である。
【符号の説明】
1 プロペラシャフト 2 質量体 3 ガイド部材 3a 外側ガイド部材 4 バネ 5 バネ 6 質量体指示棒 7 ガイド指示棒 8 ガイド部材 8a 内側ガイド部材 9 バネ 10 スロープ 11 H字型ガイド部材 12 バネ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プロペラシャフトにプロペラシャフトの
    内径よりも外径が小さい質量体を内挿したプロペラシャ
    フトの振動低減装置であって、 質量体の外周面には左ネジ加工が施され、質量体はプロ
    ペラシャフトと同軸にプロペラシャフトの前端に位置す
    るようにバネを介してプロペラシャフトの端部からプロ
    ペラシャフトの軸線回りに回転自由に拘束され、プロペ
    ラシャフトの内壁には内周に左ネジ穴加工が施された少
    なくとも2つ以上のガイド部材が、プロペラシャフトの
    中心軸に対して対称に配置され、ガイド部材はプロペラ
    シャフトの回転速度が一定値以下の場合には前記質量体
    の外周部と噛み合うように剛性を整合されたバネにより
    プロペラシャフトの内壁から支持されていることを特徴
    とするプロペラシャフトの振動低減装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のプロペラシャフトの振動
    低減装置において、 質量体の中心に穴部が設けられ、プロペラシャフトの中
    心軸線上に質量体の穴部を貫通するプロペラシャフトの
    端部から支持された質量体支持棒を設けたことを特徴と
    するプロペラシャフトの振動低減装置。
  3. 【請求項3】 プロペラシャフトに質量体を内挿したプ
    ロペラシャフトの振動低減装置であって、 質量体の中心には右ネジ穴加工が施され、質量体はプロ
    ペラシャフトの中央部付近に位置するようにバネを介し
    てプロペラシャフトの端部からプロペラシャフトの軸線
    回りに回転自由に拘束され、ガイド部材支持棒はプロペ
    ラシャフトの中心軸線上にプロペラシャフトの前端及び
    後端で支持され、外周に右ネジ状に加工が施された少な
    くとも2つ以上のガイド部材が、プロペラシャフトの中
    心軸に対して対称に配置され、プロペラシャフトの回転
    速度が一定値以上の場合には前記質量体のネジ穴と噛み
    合うように剛性を整合されたバネによりガイド部材支持
    棒から支持されていることを特徴とするプロペラシャフ
    トの振動低減装置。
  4. 【請求項4】 プロペラシャフトにプロペラシャフトの
    内径よりも外径が小さい質量体を内挿したプロペラシャ
    フトの振動低減装置であって、 質量体の外周面には左ネジ加工が施され、質量体の中心
    には右ネジ穴加工が施され、プロペラシャフトの内壁に
    は内周に左ネジ穴状の加工が施された少なくとも2つ以
    上の外側ガイド部材が、プロペラシャフトの中心軸に対
    して対称に配置され、外側ガイド部材はプロペラシャフ
    トの回転速度が一定値以下の場合には前記質量体の外周
    部と噛み合うように剛性を整合されたバネにより支持さ
    れ、ガイド部材支持棒がプロペラシャフトの中心軸線上
    にプロペラシャフトの前端及び後端で支持され、外周に
    右ネジ加工が施された少なくとも2つ以上のガイド部材
    が、プロペラシャフトの中心軸に対して対称に配置さ
    れ、プロペラシャフトの回転速度が一定値以上の場合に
    は前記質量体のネジ穴と噛み合うように剛性を整合され
    たバネによりガイド部材支持棒から支持されていること
    を特徴とするプロペラシャフトの振動低減装置。
  5. 【請求項5】 プロペラシャフトに質量体を内挿したプ
    ロペラシャフトの振動低減装置であって、 質量体には少なくとも2つ以上のH字型ガイド部材がプ
    ロペラシャフトの中心軸線に対して対称に、剛性を整合
    されたバネを介して結合され、プロペラシャフトの内壁
    には前端部から中央部に向かってプロペラシャフトの内
    径が小さくなるようにスロープが設けられ、スロープに
    は断面がT字型の切り欠き部がプロペラシャフトの軸方
    向に質量体に結合されたH字型ガイド部材と噛み合うよ
    うにH字型部材と同数設けられ、質量体は、H字型ガイ
    ド部材がスロープの切り欠き部と噛み合うようにプロペ
    ラシャフトに挿入されていることを特徴とするプロペラ
    シャフトの振動低減装置。
  6. 【請求項6】 請求項5記載のプロペラシャフトの振動
    低減装置において、 プロペラシャフト内に質量体が少なくとも2つ以上挿入
    され、それぞれの質量体にH字型部材を結合しているバ
    ネの剛性が異なることを特徴とするプロペラシャフトの
    振動低減装置。
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