JPH11192257A - 吸収性製品及びその製造方法 - Google Patents

吸収性製品及びその製造方法

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JPH11192257A
JPH11192257A JP9369433A JP36943397A JPH11192257A JP H11192257 A JPH11192257 A JP H11192257A JP 9369433 A JP9369433 A JP 9369433A JP 36943397 A JP36943397 A JP 36943397A JP H11192257 A JPH11192257 A JP H11192257A
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sheet
absorbent
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JP9369433A
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Katsushi Tsutsui
克志 筒井
Yoshio Hoshina
喜男 保科
Yoichi Nakada
洋一 仲田
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Original Assignee
Pigeon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コンパクトにできるとともに、使用の際に剥
離紙を剥がす作業を解消し、使い勝手を向上することが
できる吸収性製品とその製造方法を提供すること。 【解決手段】 一方向に長い形状を備える吸収性製品に
おいて、この吸収性製品の長手方向の各端部付近であっ
て、前記第1のシート材11表面側にそれぞれ設けた第
1及び第2の領域31,32を備え、前記製品の前記各
端部をそれぞれ内側に折り返し、かつこの製品の中央付
近をさらに曲折することによって前記第1及び第2の領
域どうしを重ね合わせるように位置決めされており、さ
らに、前記第1及び第2の領域のうち、一方の領域は、
対象物に対して着脱できる接着部であり、他方の領域
は、この接着部31に重ねられる剥離部32とされてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えばオシメを
着用する際にこのオシメの内側に配置されて、尿等の排
泄物を吸収するための吸収性製品とその製造方法の改良
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】このような吸収製品のうち、上述のよう
に、オシメを着用する際にその内側に配置される吸収性
製品は、たとえば吸収パットと呼ばれている。この吸収
パッドは、排泄された尿等の水分を吸収して保持するこ
とによって、オシメの機能を補助したり、オシメの取り
替え回数の節約をはかることができるものであり、例え
ば図20に示すように構成されている。
【0003】図において、吸収パット1は、一方向に長
い本体を有しており、その表面側に配置されたバックシ
ート2と、内側に配置されたトップシート3を有してい
て、このバックシート2とトップシート3の間には、液
体を吸収して保持するための吸収体(図示せず)が収容
されている。
【0004】上記トップシート3は、液体透過性のシー
ト材で、尿等の液体排泄物を内部の吸収体へ透過させる
ようになっている。バックシート2は吸収体が保持した
尿等の液体が外部に透過しないように液体不透過性のシ
ート材で形成されている。そして、吸収パッド1のバッ
クシート2の表面側には、接着部4が形成されており、
この接着部4には、予め剥離紙9が貼られている。
【0005】したがって、この吸収パッド1の使用の際
には、図21に示すように、オシメ5の内側に、吸収パ
ッド1を配置し、使用者の身体とオシメ5との間に吸収
パッド1が介在するようにして、このオシメ5を着用す
る。この際、図20の剥離紙9を剥がすことにより、接
着部4を露出させ、この接着部4をオシメ5の内側表面
に貼るようにして、吸収パッド1をオシメ5の内側に固
定するようにしている。
【0006】また、図22に示すような吸収パッド6も
知られている。この吸収パッド6は、バックシート2の
表面側の両端部よりに、それぞれ接着部7,8が形成さ
れ、各接着部には、剥離紙7a,8aが貼られている。
このような吸収パッド6を使用する際には、剥離紙7a
を剥がして、吸収パッド6を図23に示すように、バッ
クシート2が外側になるようにまるめる。このとき、図
23の右奥行き側が閉じるように円錐形状にまるめて、
一方の接着部7が吸収パッド6の他方の端部の内側に接
着されるようにして、図示の形状を保持するように固定
する。次いで、トップシート3が露出している内側に男
性の性器を挿入した状態で剥離紙8aを剥がし、オシメ
5を着用する。この場合、このオシメ5に対しては、吸
収パッド6の他方の接着部8により固定するようになっ
ている。
【0007】また、上記吸収パッド6は、図22に示す
ように、各端部が折り線L1及びL2の箇所で折り曲げ
られて、全体を三つ折りにして包装されている。この
点、吸収パッド1についても同様に処理されており、こ
れによって、全体をコンパクトにして、携帯に適するよ
うにされている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
吸収パッドでは、これをオシメの内側に配置して固定
し、位置ずれを生じないようにするために、上述のよう
な接着部を備えている。そして、例えば図20の吸収パ
ッド1では、ひとつの接着部4を備えており、これに
は、剥離紙9が貼られた状態で販売されている。
【0009】このため、使用者は、これを使用する際に
は、剥離紙9を剥がす作業が必要であり、これを剥がし
たら、棄てなければならないが、たとえば外出先等の使
用において、投棄施設や場所がない場合には、きわめて
不便である。
【0010】この点、上記吸収パッド6の場合には、接
着部が二箇所設けられていることから、使用に際して
は、剥離紙7a,8aをそれぞれ二枚剥離する作業が必
要であり、煩雑であるとともに、棄てなければならない
剥離紙の数も多くなり、この点においてもさらに不便で
ある。
【0011】また、各吸収パッド1及び6は、それぞれ
上記したように三つ折りに折り畳まれて、携帯に適する
ようにされているが、未だ大きくて、たとえば小さなバ
ックに収納して持ち運ぶには大きく、目立つ形状であっ
た。
【0012】本発明は、上述のような問題を同時に解決
するためになされたもので、従来よりコンパクトにでき
るとともに、使用の際に剥離紙を剥がす作業を解消し、
使い勝手を向上することができる吸収性製品とその製造
方法を提供することを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的は、請求項1の
発明にあっては、液体不透過性の第1のシート材と、こ
の第1のシート材に対して組み合わされる液体透過性の
第2のシート材と、前記第1のシート材と第2のシート
材との間に配置された吸収部材とを備え、一方向に長い
形状を備える吸収性製品において、この吸収性製品の長
手方向の各端部付近であって、前記第1のシート材表面
側にそれぞれ設けた第1及び第2の領域を備え、前記製
品の前記各端部をそれぞれ内側に折り返し、かつこの製
品の中央付近をさらに曲折することによって前記第1及
び第2の領域どうしを重ね合わせるように位置決めされ
ており、さらに、前記第1及び第2の領域のうち、一方
の領域は、対象物に対して着脱できる接着部であり、他
方の領域は、この接着部に重ねられる剥離部とされてい
る、吸収性製品により、達成される。
【0014】請求項1の構成によれば、使用者がこの吸
収性製品を着用した状態において、前記第2のシート材
が使用者の尿等の液体成分を内側に透過し、この液体成
分は前記吸収部材に吸収され、第1のシート材の機能に
より外部に透過しないようになっている。また、使用前
の包装されるべき製品の形態としては、吸収性製品の長
手方向の各端部付近であって、前記第1のシート材表面
側にそれぞれ設けた第1及び第2の領域を備え、前記製
品の前記各端部をそれぞれ内側に折り返し、かつこの製
品の中央付近をさらに曲折すると、吸収性製品は四つ折
りのコンパクトな形態となる。
【0015】しかもこの状態において、前記第1及び第
2の領域のうち、一方の領域は、対象物に対して着脱で
きる接着部であり、他方の領域は、この接着部に重ねら
れる剥離部とされているので、接着部と剥離部とは互い
に向かい合う状態となっている。このため、使用の際に
吸収性製品の各端部を拡げると、接着部を露出すること
ができるので、従来のように、この接着部に剥離紙を貼
っておく必要はない。したがって、使用者が剥離紙を剥
がし、これを棄てる手間はなくなり、また、全体が四つ
折りで形成されるから、その分コンパクトになり、携帯
もし易くなる。
【0016】また、上記目的は、請求項2の発明によれ
ば、液体不透過性の第1のシート材と、この第1のシー
ト材に対して組み合わされる液体透過性の第2のシート
材と、前記第1のシート材と第2のシート材との間に配
置された吸収部材とを備え、一方向に長い形状を備える
吸収性製品において、この吸収性製品の長手方向の各端
部付近であって、前記第1のシート材表面側にそれぞれ
設けた第1及び第2の領域を備え、この第1及び第2の
領域は、各領域がそれぞれ複数に分割された領域に区分
されており、これら各区分領域毎に前記接着部と剥離部
とを設けるようにし、前記製品の前記各端部をそれぞれ
内側に折り返し、かつこの製品の中央付近をさらに曲折
することによって前記第1及び第2の領域どうしを重ね
合わせたとき、第1の領域の単位区分領域には対象物に
着脱できる接着部が設けられ、第2の領域の単位区分領
域には、前記接着部に対して重ねられる剥離部が設けら
れている、吸収性製品により、達成される。
【0017】請求項2の構成によれば、四つ折りにコン
パクトに形成できる点は請求項1の構成と同じである。
請求項2の発明では、前記第1のシート材表面側にそれ
ぞれ設けた第1及び第2の領域を備え、この第1及び第
2の領域は、各領域がそれぞれ複数に分割された領域に
区分されており、これら各区分領域毎に前記接着部と剥
離部とを設けるようにし、第1の領域の単位区分領域に
は対象物に着脱できる接着部が設けられ、第2の領域の
単位区分領域には、前記接着部に対して重ねられる剥離
部が設けられているので、第1のシート材の各端部の第
1及び第2の各領域にそれぞれ接着部を設けることがで
きる。したがって、両方の端部に接着部を設けた形態の
吸収性製品を剥離紙を用いることなく実現できる。
【0018】請求項3の発明によれば、請求項2の構成
において、前記第1及び第2の領域のそれぞれに関し
て、分割された各区分領域は、前記接着部と剥離部とが
交互に隣接して設けられている。
【0019】請求項3の構成によれば、第1のシート材
の各端部の第1及び第2の各領域に接着部を設ける上
で、バランスよく容易に設けることができる。
【0020】請求項4の発明によれば、請求項2または
3の構成において、前記接着部は前記剥離部より狭い範
囲を占めるように構成されている。
【0021】請求項4の構成によれば、前記製品の折り
畳み状態において、前記接着部が、無用な箇所に接着さ
れてしまうことを有効に防止できる。
【0022】また、上記目的は、請求項5の発明によれ
ば、液体不透過性のバックシートを供給する工程と、前
記バックシート上に配置される吸収部材を製造する工程
と、前記吸収部材上に配置するために、フラップ部を構
成するシート部材とトップシートを構成するシート部材
とから表面材を製造する工程と、前記バックシートと前
記吸収部材と前記表面材とを積層した製品材料の長手方
向の各端部をそれぞれ内側に折り返し、かつこの製品の
中央付近をさらに曲折することによって前記各端部どう
しが重ね合わせるように位置決めすることにより製品を
四つ折り加工する工程とを含む吸収性製品の製造方法に
より、達成される。請求項6の発明によれば、請求項5
の構成において、前記四つ折り加工工程に先行して、剥
離剤の塗布工程と接着剤の塗布工程とを含むようにして
もよい。
【0023】請求項7の発明によれば、請求項5または
6の構成において、前記剥離剤の塗布工程は、剥離剤の
貯留槽と、この貯留槽内に収容された液体状の剥離剤の
上方に回転可能に支持された塗布ロールと、この塗布ロ
ールの上面に隣接して、製品を搬送する二段キャタピラ
ロールとを備えて行われるようにしてもよい。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、この発明の好適な実施形態
を添付図面を参照しながら、詳細に説明する。尚、以下
に述べる実施形態は、本発明の好適な具体例であるか
ら、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本
発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定す
る旨の記載がない限り、これらの態様に限られるもので
はない。
【0025】図1は、本発明の実施形態による吸収性製
品の一例としての吸収パッドをその内側を上にして示し
た上面図であり、第2図はその概略斜視図である。図3
(a)は、図1のA−A線断面図、図3(b)は図1の
B−B線断面図である。
【0026】図1及び図2において、吸収パッド10
は、外側に第1のシート材11を有し、図3に示すよう
に、その内側には、吸収部材16を配置し、さらに内側
には、第2のシート材12を備えている。上記第1のシ
ート材11は、液体を通さないが、好ましくは水蒸気を
透過させて蒸れを防止でき、ある程度可撓性を備えてい
る材料が選択されることにより、吸収パッド10の内側
の内容物(汚物)が外部に漏れで無いようになってい
る。このため、この第1のシート材11の材質として
は、薄いプラスチックフィルム,具体的には、ポリエチ
レンフィルムやポリエチレンラミネート紙等が選択され
る。
【0027】第2のシート材12は、直接使用者の肌に
触れるため、肌を必要以上に損なうことなく、肌触りの
よい点等を考慮して、これに適した材料が選択される。
さらには、第2のシート材12は、液体を透過させ、特
に速やかに液体成分が透過されるのに適した材質の繊維
として、種々の天然繊維、合成繊維、あるいはこれらの
組み合わせから適宜選択される。上記合成繊維として
は、例えばポリエステルやポリオレフィン系のファイバ
ーを素材として、液体透過性をよくするように形成した
不織布が好適である。
【0028】上記第1のシート材11及び第2のシート
材12は、例えば図1に示すように、吸収パッドとして
使用した場合に適した大きさと形状にされて、少なくと
も図1の上下の縁部において互いに固定されている。こ
の固定方法は、例えば上記縁部において、接着したり、
縫着したりして、適宜固定される。ここで、第2のシー
ト材12は、吸収体16よりも大きく、その上面を十分
覆い得る形状でなっていればよい。これに対して、図3
に示されているように、第1のシート材11は、第2の
シート材12よりも、少なくともその幅方向において大
きく、外方に向かって延出している。
【0029】図1において、この吸収パッド10は、全
体としてほぼ長方形を呈しており、各長辺を構成する互
いに対向する縁部17及び18を有している。第1のフ
ラップ部13は、これら縁部17,18に沿うようにし
て、後述するように一対設けられる。
【0030】図3に示すように、上記第1のシート材1
1と第2のシート材12の間には吸収部材16が配置さ
れる。この吸収体16は、図1においては一点鎖線で表
されている。この吸収部材16は、第2のシート材12
を透過して浸透した液体成分を吸収して、保持する役割
を果たす。ここで、吸収部材16は、第1の吸収体2
1,22と、第1の吸収体21の周囲を覆うティシュ2
3及び第2の吸収体22の上に配置されるティシュ24
とを備えている。
【0031】上記第1及び第2の吸収体21,22は、
液体吸収性にすぐれ、これをそのまま,あるいは半固化
もしくは固化して保持する機能を備える材質のものが使
用される。このような材料としては、例えば吸水性の重
合体が適しており、例えばポリアクリル酸塩系共重合
体、澱粉−アクリロニトリルグラフト共重合体の加水分
解物、澱粉−アクリル酸グラフト共重合体、ポリビニル
アルコール−アクリル酸塩共重合体、カルボキシメチル
セルロース変成物等が挙げられる。さらに、この吸収部
材16には、殺菌剤を含有させることができ、これによ
り、尿中の尿素から細菌がアンモニアを生成することが
防止できる。したがって、肌あれを生じる事などを有効
に防止できる。このような殺菌剤としては、例えば塩化
ベンザルコニウム、グルコン酸クロルヘキシジン等が挙
げられる。吸収体21,22は、さらに、これらの材料
に対して、パルプを混ぜることにより、形成される。
【0032】また、図3において、上記第1のシート1
1の側方に延出した各延出部11a,11aに重ねるよ
うにして、内側から(図3において上側から)図1に示
す帯状の第3のシート材25及び26が配置されてい
る。この第3のシート材25及び26は、例えば一定の
剛性と可撓性とを備えた防水性の材質のものが適してお
り、例えばポリエステル系やポリオレフィン系の不織布
等にて構成されている。この第3のシート材25及び2
6は、それぞれ、図3に示すように内側領域25a,2
6aと、外側領域25b,26bを有している。第3の
シート材25及び26の各外側領域25a,26aは、
それぞれ第1のシート材11の各延出部11a,11a
と重ねられて、各重合部がそれぞれ第1のフラップ1
3,13を構成する。第3のシート材25及び26の各
内側領域25b,26bは、各先端側を折り返して、ト
ンネル状の部分をつくり、この中に図1の縦方向に延び
る例えばゴム状の弾性部材27を通すことにより、第2
のフラップ28,28とされている。
【0033】第2のフラップ部28,28の先端側は、
図3(a)に示すように、図1の吸収パッド10の縦方
向端部において、第2のシート材12の表面に対して固
定されており、図3(b)に示すように、図1の吸収パ
ッド10の中央付近では、固定されていない。これによ
り、図3(b)に示されているように、この領域では、
第2のフラップ部28の先端側は、自由端として、弾性
部材27の張力により、起立するように付勢されてい
る。これによって、第2のフラップ部28は、吸収パッ
ド10を使用者が着用した状態に応じて、その自由端側
が着用者の肌に向かうようにされており、尿等の液体
は、この第2のフラップ部28の内側にシールされるよ
うになっている。
【0034】一方、上記第1のフラップ部13は、第3
のシート材25及び26の各外側領域25a,26a
と、第1のシート材11の各延出部11a,11aとが
重ねられて先端側が固定され、かつこの先端部の内側
に、弾性部材27が通されることにより、ギャザーを構
成している。これにより、吸収パッド10を使用者が着
用した状態に応じて、各フラップ部13,13は、着用
者の股部の脚部周囲において、尿等の排泄物をシールす
る役割を果たす。
【0035】さらに、この吸収パッド10は、第1の実
施形態として、図4に示すように、その長手方向の各端
部33,34付近であって前記第1のシート材11の表
面側に、第1の領域31と第2の領域32とを有してい
る。すなわち、図4において、吸収パッド10の長手方
向に関して、仮想の中心線L3を定めたとき、この中心
線L3によって二分される各部分に関して、それぞれ仮
想の二分割線L4およびL5により全体を四つの均等な
領域に区分する。この場合に、それぞれ長手方向の各端
部33,34のほぼ中心となる位置ににそれぞれ上記第
1及び第2の領域31,32を設ける。この第1及び第
2の領域は、この実施形態では、第1の領域31が接着
剤を施された接着部であり、第2の領域32が、剥離剤
を施された剥離部とされている。これにより、この吸収
パッド10は、接着部を一方の端部にひとつだけそなえ
るタイプとなっている。
【0036】そして、矢印Bに示すように、製品10の
両側縁を内側に折り曲げ、かつ各端部33,34を図4
の矢印Aの方向に内側に折り曲げると、図5及び図6に
示すようにこの各端部33,34は、中心線L3に関し
て対称の位置となり、この中心線L3に沿って吸収パッ
ド10をさらに折り曲げると、各端部領域33,34は
重なり合う状態となるように位置決めされている。この
とき、接着部31と剥離部32も対称の位置になるよう
に設けられており、重なり合うようになっている。以上
の四つ折り構成ならびに接着部及び剥離部の形成方法に
ついては、後述する製造工程にて詳しく説明する。
【0037】第1の実施形態に係る吸収パッド10は、
以上のように構成されており、製品を四つ折りして包装
すれば、全体がきわめてコンパクトとなり、携帯のさい
にバック等にも収容する上で便利であり、使用に先立っ
て、これを取り出したときにも、十分小さいので、他人
に視認されにくい。しかも、使用にあたっては、上記吸
収パッド10を、図6,図5,図4の順に開いていけ
ば、図4に示されているように、接着部31を簡単に露
出することができるので、従来のように剥離紙を棄てる
手間も必要なく、使用することができる。
【0038】以上の第1の実施形態に係る吸収パッド1
0の構成は、各端部領域33,34に、接着部と剥離部
を形成する形成の仕方以外の点では、本発明の各実施形
態に関して、全て共通する構成である。したがって、以
下の実施形態では、共通する構成には第1の実施形態と
同一の符号を付して重複する説明は省略し、これとの相
違点を中心に説明する。
【0039】図7は、吸収性製品の第2の実施形態を示
している。第2の実施形態に係る吸収パッド40は、第
1の領域31と第2の領域32の構成以外は第1の実施
形態の吸収パッド10と同じである。図7において、吸
収パッド40は、第1及び第2の領域41,42がそれ
ぞれ5つの区分領域に分割されている。第1の領域41
は、製品の幅方向に沿って5等分に分割されており、5
つの区分領域(単位区分領域)41a,41b,41
c,41d,41eを備えている。第2の領域42は、
製品の幅方向に沿って5等分に分割されており、5つの
区分領域(単位区分領域)42a,42b,42c,4
2d,42eを備えている。
【0040】そして、第1の領域41にあっては、接着
部と剥離部が交互に設けられており、幅方向の両端部4
1aと41eと、中央の区分領域41cが接着部として
構成されており、これらの間の区分領域41bと41d
はそれぞれ剥離部とされている。これに対して、第2の
領域42にあっては、接着部と剥離部が交互に設けられ
ており、幅方向の両端部42aと42eと、中央の区分
領域42cが剥離部として構成されており、これらの間
の区分領域42bと42dはそれぞれ接着部とされてい
る。
【0041】これによって、第1の実施形態における図
6のように折り畳んだときには、接着部41aには、剥
離部42aが重ねられ、接着部42bには、剥離部41
bが重ねられるというように、それぞれ互いに重なる区
分領域が接着部と剥離部の組み合わせとなるようにされ
ている。
【0042】第2の実施形態に係る吸収パッド40は以
上のように構成されており、第1の実施形態と同じ作用
効果を発揮するとともに、使用に際して図7のように開
いたときには、製品の両方の端部33,34にそれぞれ
接着部を設けることができるので、図23にて説明した
ような使用方法を適用して男性用の吸収パッドとして使
用できるし、これに限らず、オシメ(図示せず)の内面
に対して端部33と34のふたつの端部もしくは領域4
1,42に設けた接着部で固定して、女性が使用するこ
ともできる。この場合、使用に際しては、図7に示した
ように、製品を拡げるだけの作業で両端部領域の接着部
を同時に露出することができるので、作業性が極めて優
れているし、棄てるべき剥離紙も発生しないので、外出
先等での使用にも便利である。
【0043】図8は、吸収性製品の第3の実施形態を示
している。第3の実施形態に係る吸収パッド50は、第
1の領域41と第2の領域42に設けられる区分領域の
設け方が異なるだけで、他の構成は第2の実施形態と同
じである。第1の領域41にあっては、接着部と剥離部
が交互に設けられており、幅方向の両端部41aと41
eと、中央の区分領域41cが接着部として構成されて
おり、これらの間の区分領域41bと41dはそれぞれ
剥離部とされている。また、第2の領域42にあって
は、接着部と剥離部が交互に設けられており、幅方向の
両端部42aと42eと、中央の区分領域42cが剥離
部として構成されており、これらの間の区分領域42b
と42dはそれぞれ接着部とされている。これらの構成
は吸収パッド40と同じであるが、各接着部は剥離部よ
りも幅が狭くなっている。これにより、各接着部の範囲
は剥離部の占める範囲よりも小さく設定されている。
【0044】これにより、第3の実施形態では、第2の
実施形態の作用効果を全て発揮するとともに、これに加
えて次のような作用効果を発揮する。すなわち、図8に
示されているように吸収パッド50を折り畳んだとき
に、各接着部が剥離部からはみ出して、剥離剤を適用し
ていない領域に接着されてしまうことがないようになっ
ている。図9は、吸収性製品の第4の実施形態を示して
いる。第4の実施形態に係る吸収パッド55において、
第1の実施形態と同じ符号を付した箇所は同一の構成で
あるから重複する説明は省略し、相違点を中心に説明す
る。吸収パッド55の各端部33,34のほぼ中心とな
る位置ににそれぞれ上記第1及び第2の領域31,32
を設け、第1の領域31が接着剤を施された接着部であ
り、第2の領域32が、剥離剤を施された剥離部とされ
ている点は第1の実施形態と同じである。この実施形態
の吸収パッド55では、上記第1の領域31に隣接し
て、その側方に第3の領域56を設け、第2の領域32
に隣接して、その側方に第4の領域57を設けている。
第3の領域56は、剥離剤が適用される剥離部であり、
第4の領域57には接着剤が塗布されて、第3の領域と
対応する接着部とされている。これにより、吸収パット
55では、四つ折りにされた状態において、上記接着部
57には、剥離部56が重ねられるようになっている。
そして、図9のように開いた状態では、吸収パット55
は、一方の端部33に接着部31が、他方の端部34に
接着部57が形成されることになり、両端部がそれぞれ
接着部を備えることになる。これにより、吸収パット5
5は第2の実施形態と同様の作用効果を備えるだけでな
く、これに加えて、接着部57は、吸収パット55の幅
方向に関して側縁よりに配置されていることから、図2
3にて説明したような使用方法をとる場合に、円錐形
状,あるいは漏斗型にした場合に固定し易い。尚、この
吸収パット55においても第3の実施形態のように接着
部31,57を剥離部の面積よりも小さく形成すること
ができることは言うまでもない。
【0045】次に、上述の各実施形態にかかる吸収パッ
ドの製造工程を説明することにより、その製造方法を説
明する。尚、上述の各実施形態においては、接着部と剥
離部の数が相違しているが、この点は、以下の製造方法
において、適宜これを変更することができるから、図3
及び図4にて説明した吸収パッドの構造に基づいてその
製造方法を説明する。
【0046】図10は、製造工程の全体を概略的に示す
図であり、製造装置100は、吸収部材製造部91と、
バックシート供給部80と、表面材製造部92と、バッ
クシート面加工部121と、四つ折り加工部93とを備
えている。
【0047】バックシート供給部80は、第1のシート
材11を供給する工程であり、上述の材質でなる第1の
シート材11を供給ロール等から帯状の状態で図10の
工程上のBの位置に連続的に供給する。
【0048】吸収部材製造部91は、図3及び図4の吸
収部材16を製造するユニットである。図10におい
て、第1のティシュ供給部93は、送りベルト123上
に図3及び図4のティシュ23を帯状の状態で供給す
る。一方、第1の吸収体供給部94は、上記ティシュ2
3の上にポリマーとパルプを混合したものを吹きつけ
て、吸収体を形成する。すなわち、パルプ供給部88か
ら送られるパルプに対して、ポリマーの供給手段89a
によりポリマーを散布することによって、パタンドラム
96の周面上には、吸収体21が単位量ごとに形成され
る。この吸収体21は、パタンドラム96から、送りベ
ルト123上のティシュ23上に間隔をおいて、図10
の材料124にて示すように載置される。尚、上記吸収
体は、パルプ供給手段88にて予めポリマーとパルプを
混合する構成としてもよい。ここで、以下の工程におい
ては、製品10の材料段階と、加工途中の段階のものを
符号124を用いて示す。
【0049】この状態で、材料124は、プレスベルト
111及びプレスロール112を通って所定の形状とさ
れて、次に材料124は、折り工程113にて、符号1
25に示されるように処理される。つまりこの折り工程
では、ティシュ23の両側縁を内側に折り込む(C折
り)することによって、吸収体21をティシュ23で包
み込む。
【0050】また、第2の吸収体供給部97は、第1の
吸収体供給部94と同様にして、パルプ供給部88から
のパルプとポリマー供給手段89bからノズル99を介
して吹きつけられるパルプとを混合して、パタンドラム
98の周面上に吸収体22をを単位量ごとに形成する。
この各吸収体22は、パタンドラム98から、送りベル
ト110上に載置される。この吸収体22の上には第2
のティシュ供給部114からティシュ24が供給され
て、この吸収体22及びティシュ24は、図示のAの箇
所にて、上記材料124に重ねられる。このようにされ
た吸収体22及びティシュ24と上記材料124でなる
吸収体16は、送りベルト125にて送られる過程で、
エンボスロール115にて、エンボス加工により強度を
与えられ、マットカッター116を経て、図11に示す
ような吸収体16とされる。この吸収体16は、送りベ
ルト125のBの箇所において、表面材製造部92から
送られる表面材と、上記したバックシート供給部80か
ら送られる第1のシート材11に図11に示すように重
ね合わされて、全体として帯状となる。
【0051】表面材製造部92は、図11の表面材12
6を製造するユニットである。表面材製造部92は、ト
ップシート供給部117と、フラップ供給部119と、
弾性部材の供給部118とを備えている。トップシート
供給部117は、図11の帯状のトップシート(第2の
シート材)12を送りベルト128上に送りだす。一
方、フラップ供給部119は、図3及び図4にて説明し
た第3のシート部材25及び26を、両者が幅方向に一
体となった帯状のシート材131として送りベルト12
9上に送りだす。このシート材131は、図12に示す
ように、スリッター120により加工される。すなわ
ち、スリッター120は、帯状のシート材131の幅方
向に中心付近に配置されるカッターでなり、図示されて
いるように、シート材131を幅方向の中心付近でカッ
トし、2枚の帯状のシート材25及び26にカットす
る。
【0052】この第3のシート材25及び26は、送り
ベルト127に送られ、この送りベルト127上で、弾
性部材供給部118からの例えばゴム状の紐部材27,
27がそれぞれ長さ方向にそって配置される。このゴム
状紐部材27,27は各シート部材25及び26に対し
て複数配置されてもよい。このようにして、送りベルト
のBの箇所にて、各材料が図11に示すように、順序を
きめて積層され、図3及び図4にて説明したように互い
に固定される。そして、この積層された材料は、バック
シート面加工部121に送られる。
【0053】バックシート面加工部121は、図13に
示す工程を備えている。図11にて示した各材料が積層
された帯状の材料124は、図13において、送りベル
ト171上を送られて、エンドシール手段172及びサ
イドシール手段173により、製品単位の前後端部及び
両側部をシールされる。この状態では、製品124はま
だ帯状に連続しており、次に、左右の折り手段174に
よって、図4に示したL6及びL7に沿った位置で折り
曲げられて、二段キャタピラロール175に送られる。
ここからは、製品124は、図15に示すような二段キ
ャタピラロール175にて搬送される。
【0054】図15において、二段キャタピラロール1
75は、無限軌道状のベルトもしくはロールを左右位置
に平行に一対配置し、この対となったキャタピラロール
188,189でなる対ロール190を上下に190,
191のように配置したものであり、各対ロール190
と191の間に製品124を挟んだ状態で搬送するよう
になっている。これにより、製品124(10)の上面
及び下面がベルトもしくはロールから露出した状態で押
さえ込まれる。
【0055】図13において、この二段キャタピラロー
ル175により搬送された状態で製品124は、剥離剤
塗布工程176に送られる。剥離剤塗布工程176は、
剥離剤の貯留漕183と、この貯留漕183の貯留剥離
剤の上方に回転可能に支持された塗布ロール184とを
備えており、塗布ロール184の下面は、貯留されてい
る剥離剤(例えばシリコン)に接している。そして、二
段キャタピラロール175は、図14に鎖線で示すよう
に、配置されており、製品124の下面,すなわちバッ
クシート11の表面がこの塗布ロール184に触れるよ
うになっている。
【0056】上記塗布ロール184のロール周面には、
並列的に複数の凸状185,185と、これと所定の間
隔をおいて、並列的に複数の凸状186,186,18
6が設けられている。最初の複数の凸状185,185
は、製品124の第1の領域の剥離部41b,41dに
対応しており、この領域41から第2の領域42までの
距離は、上記塗布ロール184の上記所定の間隔に対応
している。したがって、凸状186,186,186
は、製品124の第2の領域の剥離部42a,42c,
42eに対応している。したがって、塗布ロール184
が回転すると、その周面に形成された上記各凸状に剥離
剤としての例えばシリコン187が付着する。
【0057】これにより、二段キャタピラロール175
により製品124が搬送さると、この剥離剤塗布工程1
76において、上記塗布ロール184の回転により、こ
の塗布ロール184の上記凸状と接する製品124の下
面,すなわちバックシートの表面には、上記凸状の配置
位置に対応して、上記各剥離部が製品の長さ方向に連続
して形成される。したがって、塗布ロール184の凸状
の配置は上述の製品の各実施形態に対応して、決定され
ている。つまり、上述の塗布ロール184の凸状の配置
は、第2及び第3の実施形態にかかる吸収性製品を製造
するためのもので、第1の実施形態に対応する場合に
は、所定間隔の凸面を備えるようにすればよい。
【0058】次いで、剥離剤が適用された製品124
は、図13に示すように、固化部177において、紫外
線が照射され、シリコンの場合には、約1秒程度の紫外
線照射により、剥離剤が固化する。次に、製品折り返し
部178にて、製品124の上下面が反転され、バック
シート11の表面を上にした状態で、所定の間隔に並ん
だディスペンサ179,181により接着剤が塗布され
る。ここで、このディスペンサ179及び181は、紙
面の背後方向にそれぞれ複数のノズルを備えている。こ
のノズルの数と、ディスペンサ179,181の間隔
は、製品124の各領域41,42の各接着部に対応し
て、その数と位置が決定されている。
【0059】尚、このディスペンサ179,181の組
は、製品の搬送方向に複数備えると、上記塗布ロール1
84について同様の構成すれば、その分製造に要する速
度を早く設定できる。次いで、製品裁断部182におい
て、帯状の製品124について、個別製品単位となるよ
うに幅方向にカットされる。
【0060】このカットされた製品124は、四つ折り
加工部93に送られる。この四つ折り加工部93は、図
16に示すように、折り案内部132と、第1の折り加
工部141,第2の折り加工部142、第3の折り加工
部151を備えている。
【0061】折り案内部132は、図17に示すように
構成されている。製造ラインにおいて、少なくともここ
からは、送りベルト125は、第1のベルト125aと
125bとを備えるようになっている。つまり、送りベ
ルト125は、製品材料である吸収パッド10が載置さ
れる第1のベルト125aと、この吸収パッド10の上
面に面して配置された第2のベルト125bとから構成
される二重送りベルトとなっている。尚、二重送りベル
トは、上記した二段キャタピラロールで構成してもよ
い。
【0062】この送り案内部132においては、折り加
工前の吸収パッド10を送る第1の二重送りベルト12
5は、その終端付近で、下側の第1のベルト125aが
とぎれた開口部135を有している。第1の二重送りベ
ルトの後段には、上方の凸状に構成された第2の二重送
りベルト134が配置されている。そして、この第2の
二重送りベルト134もその終端付近で下側の第1のベ
ルト134aがとぎれた開口部136を有している。第
2の二重送りベルトの後段には、やや上方に向かって延
びる第3の二重送りベルト137が配置されている。
【0063】上記第1の二重送りベルト125の開口1
35に臨んで下側から上方に進退する第1の折り加工部
141が備えられている。また、この開口135の縁部
に臨んで例えば位置測定センサ143が設けられてい
る。上記第2の二重送りベルト134の開口136に臨
んで略水平かやや斜めに進退する第2の折り加工部14
2が備えられている。また、この開口136の縁部に臨
んで例えば位置測定センサ144が設けられている。
【0064】上記位置測定センサ143及び144は例
えば、インタラプタ型のフォトセンサを使用することが
できる。このフォトセンサは、送られてくる吸収パッド
10が各開口135及び136を越えた場合に、相対的
にその越えた距離を検出し、この検出結果は例えば図示
しないエンコーダ等により処理されて、その検出結果が
予め設定された数値に達すると、各折り加工部141,
142を駆動するようになっている。
【0065】したがって、上記折り案内部132におい
て、吸収パッド10が図17に示されているように、第
1の二重送りベルト125により送られてくると、この
状態では、吸収パッド10はバックシート11が上面を
向いている。そして、吸収パッド10が上記開口部13
5の縁部を越えると、位置測定センサにより吸収パッド
10の先端側33が、開口部135の縁部を越えた距離
が計測され、所定の距離に達すると、第1の折り加工部
141が駆動されて、図示のように先端が下を向くよう
に折り返される。次いで、吸収パッド10は、第2の二
重送りベルト134に送られる。この間は、吸収パッド
10は先端側33の上記折り状態が上ベルト134bに
抑えられる。そして、吸収パッド10が第2の二重送り
ベルト134の終端部に達して、開口部136の縁部を
越えると、上記と同様にして、吸収パッド10が送られ
ながら、その縁部を越えた距離が位置測定センサ144
により計測される。計測値が予め定めた所定の距離に達
すると、第2の折り加工部142が駆動されて、吸収パ
ッド10の後端側が、その後端部を内側に向けるように
折り曲げられる。このとき、吸収パッド10の先端側
は、第3の二重送りベルト137の下ベルト137aの
上面よりも下に突出した位置まで送られていることか
ら、上記第2の折り加工部142のアーム等の押動によ
り、図17に示すように吸収パッド10は裏返されて、
トップシート12が上を向いた状態で、第3の二重送り
ベルト137に送られる。
【0066】次に、吸収パッド10は、図18に示す第
3の折り加工部151に送られる。第3の二重送りベル
ト137の終端部においては、位置測定センサ157が
配置されている。また、第3の二重送りベルト137の
後段には、さらに第4の二重送りベルト154が開口部
156を隔てて配置されており、この開口部156の大
きさは少なくとも吸収パッド10の全長より短く設定さ
れている。また、この開口部156の下方には、縦方向
に延びる二重送りベルト138が設けられている。さら
に、上記開口部155の上方には、折り手段152が備
えられえいる。
【0067】これにより、製品である吸収パッド10
(124)が第3の二重送りベルト137により送られ
てくると、位置測定センサ157がこれを検出して、開
口部155の縁部を越えた距離を測定し、所定の距離を
計測したときに、折り手段152を駆動する。この状態
では、開口部156の中心に製品10の中央がほぼ位置
する。ここで、折り手段152を下降させて、製品10
の中央を折り曲げ加工する。図示の場合、折り手段15
3は折り鍬により形成されており、この折り鍬153
は、吸収パッド10のほぼ中央付近を下方に押しつける
ようにして二つ折りとする。尚、折り手段153は、同
期して互いに逆方向に図19に示すように回転する回転
ディスクにそれぞれ固定された2つの羽でなる折り羽に
より構成してもよい。また、図17に示した第1及び第
2の折り加工部141,142もこれらと同様の折り手
段で構成してもよいし、押動アームにより押しつけて折
る構成としてもよい。
【0068】これにより、吸収パッド10は、図19に
示すように、その中央を二つ折りにされて、全体で四つ
折りとなった状態で、第4の二重送りベルト138によ
り下方に送られる。この場合、吸収パッド10は第1及
び第2のベルト138aと138bにより抑えられて、
四つ折り状態が保持されて、図示しない包装工程に送ら
れる。
【0069】以上により、この実施形態の製造装置10
0によれば、吸収性製品の例えば吸収パッド10を上述
したようにコンパクトな四つ折り構造とすることがで
き、さらに、剥離剤の塗布工程と、接着剤の塗布工程に
より、各実施形態の吸収パッドに接着部と剥離部を形成
することができる。
【0070】本発明は上述の実施形態に限定されない。
上述の実施形態の第1及び第2のシート材と吸収部材な
らびに各フラップ部を適用して、吸収パッド以外のこれ
より大きな吸収性製品,例えばオシメや女性用生理用品
等種々の製品に応用することができる。
【0071】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、従
来よりコンパクトにできるとともに、使用の際に剥離紙
を剥がす作業を解消し、使い勝手を向上することができ
る吸収性製品とその製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による吸収性製品の第1の実施形態とし
ての吸収パッドの上面図である。
【図2】図1の吸収パッドの概略斜視図である。
【図3】(a)は、図1のA−A線概略断面図、(b)
は図1のB−B線概略断面図である。
【図4】吸収性製品の第1の実施形態に係る吸収パッド
の四つ折りの折り位置を示す説明図である。
【図5】図4の吸収パッドの四つ折りの折り位置を示す
説明図である。
【図6】図4の吸収パッドの四つ折りの折り位置を示す
説明図である。
【図7】吸収性製品の第2の実施形態を示す図である。
【図8】吸収性製品の第3の実施形態を示す図である。
【図9】吸収性製品の第4の実施形態を示す図である。
【図10】本発明の実施形態にかかる吸収パッドの製造
装置の構成を示す全体図である。
【図11】図10の製造装置における吸収パッドの積層
構造を示す斜視図である。
【図12】図11の吸収パッドの第3のシート材の処理
の様子を示す図である。
【図13】図10の製造装置のバックシート加工部の構
成を示す図である。
【図14】図10の製造装置のバックシート加工部の剥
離剤塗布工程の構成を示す図である。
【図15】図10の製造装置における吸収パッドの送り
工程の一部を示す図である。
【図16】図10の製造装置の四つ折り加工部を示す図
である。
【図17】図10の製造装置の四つ折り加工部の折り案
内部を示す図である。
【図18】図17の折り案内部の第3の折り加工部を示
す図である。
【図19】図17の折り案内部の第3の折り加工部の別
の構成例を示す図である。
【図20】従来の吸収パッドの一例を示す斜視図であ
る。
【図21】図20の吸収パッドの使用例を示す図であ
る。
【図22】図20の吸収パッドの三つ折り状態を示す図
である。
【図23】図20の吸収パッドの別の使用例を示す図で
ある。
【符号の説明】
10・・・吸収パッド、11・・・第1のシート材、1
2・・・第2のシート材、13・・・第1のフラップ
部、16・・・吸収部材、21・・・第1の吸収体、2
2・・・第2の吸収体、23,24・・・ティシュ、2
5,26・・・第3のシート材、27・・・弾性部材、
31,32・・・接着部、33,34・・・端部領域、
41・・・剥離部材(剥離紙)、80・・・バックシー
ト供給部、91・・・吸収部材製造部、92・・・表面
材製造部、93・・・四つ折り加工部、100・・・製
造装置、132・・・折り案内部、141,142,1
51・・・折り加工部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A61F 13/18 370

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体不透過性の第1のシート材と、この
    第1のシート材に対して組み合わされる液体透過性の第
    2のシート材と、前記第1のシート材と第2のシート材
    との間に配置された吸収部材とを備え、一方向に長い形
    状を備える吸収性製品において、 この吸収性製品の長手方向の各端部付近であって、前記
    第1のシート材表面側にそれぞれ設けた第1及び第2の
    領域を備え、 前記製品の前記各端部をそれぞれ内側に折り返し、かつ
    この製品の中央付近をさらに曲折することによって前記
    第1及び第2の領域どうしを重ね合わせるように位置決
    めされており、 さらに、前記第1及び第2の領域のうち、一方の領域
    は、対象物に対して着脱できる接着部であり、他方の領
    域は、この接着部に重ねられる剥離部とされていること
    を特徴とする、吸収性製品。
  2. 【請求項2】 液体不透過性の第1のシート材と、この
    第1のシート材に対して組み合わされる液体透過性の第
    2のシート材と、前記第1のシート材と第2のシート材
    との間に配置された吸収部材とを備え、一方向に長い形
    状を備える吸収性製品において、 この吸収性製品の長手方向の各端部付近であって、前記
    第1のシート材表面側にそれぞれ設けた第1及び第2の
    領域を備え、 この第1及び第2の領域は、各領域がそれぞれ複数に分
    割された領域に区分されており、 これら各区分領域毎に前記接着部と剥離部とを設けるよ
    うにし、前記製品の前記各端部をそれぞれ内側に折り返
    し、かつこの製品の中央付近をさらに曲折することによ
    って前記第1及び第2の領域どうしを重ね合わせたと
    き、第1の領域の単位区分領域には対象物に着脱できる
    接着部が設けられ、第2の領域の単位区分領域には、前
    記接着部に対して重ねられる剥離部が設けられているこ
    とを特徴とする、吸収性製品。
  3. 【請求項3】 前記第1及び第2の領域のそれぞれに関
    して、分割された各区分領域は、前記接着部と剥離部と
    が交互に隣接して設けられていることを特徴とする、請
    求項2に記載の吸収性製品。
  4. 【請求項4】 前記接着部は前記剥離部より狭い範囲を
    占めるように構成されていることを特徴とする、請求項
    2または3のいずれかに記載の吸収性製品。
  5. 【請求項5】 液体不透過性のバックシートを供給する
    工程と、 前記バックシート上に配置される吸収部材を製造する工
    程と、 前記吸収部材上に配置するために、フラップ部を構成す
    るシート部材とトップシートを構成するシート部材とか
    ら表面材を製造する工程と、 前記バックシートと前記吸収部材と前記表面材とを積層
    した製品材料の長手方向の各端部をそれぞれ内側に折り
    返し、かつこの製品の中央付近をさらに曲折することに
    よって前記各端部どうしが重ね合わせるように位置決め
    することにより製品を四つ折り加工する工程とを含むこ
    とを特徴とする、吸収性製品の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記四つ折り加工工程に先行して、剥離
    剤の塗布工程と接着剤の塗布工程とを含むことを特徴と
    する、請求項5に記載の吸収性製品の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記剥離剤の塗布工程は、剥離剤の貯留
    槽と、この貯留槽内に収容された液体状の剥離剤の上方
    に回転可能に支持された塗布ロールと、この塗布ロール
    の上面に隣接して、製品を搬送する二段キャタピラロー
    ルとを備えて行われることを特徴とする、請求項5また
    は6のいずれかに記載の吸収性製品の製造方法。
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