JPH11191154A - パタン符号化を用いた符号化装置及び符号化方法 - Google Patents

パタン符号化を用いた符号化装置及び符号化方法

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JPH11191154A
JPH11191154A JP9359900A JP35990097A JPH11191154A JP H11191154 A JPH11191154 A JP H11191154A JP 9359900 A JP9359900 A JP 9359900A JP 35990097 A JP35990097 A JP 35990097A JP H11191154 A JPH11191154 A JP H11191154A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 パタン符号化装置において圧縮率の高い符号
化を実現する。 【解決手段】 パタン記憶部3から出力される入力パタ
ンとライブラリ部4から出力される参照パタンのマッチ
ング処理がマッチング部5において行われ、マッチング
結果判定部6の判定結果に従って、符号化部10への入
力がセレクタ9などで切り替えるられることになる。す
なわち、マッチング結果判定部6において、マッチしな
いと判断された場合には、符号化部10には、入力パタ
ン7が入力されて入力パタン自体の符号化が行われ、マ
ッチすると判断された場合には符号化部10には、エラ
ーマップ8が入力され、エラーマップが符号化されるこ
とになる。これにより、マッチと判断された場合に、参
照パタンとの差分のみを符号化することになり、マッチ
したパタンの圧縮率が向上し、結果的に画像全体として
の圧縮率も向上することになる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像データの符号
化に関し、特にパタンマッチング符号化によって符号化
量を削減する画像符号化装置及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、パタンマッチング符号化は、2値
静止画像の符号化などに利用されている。パタンマッチ
ング符号化では、まず、符号化する画像を連続した黒画
素の集合または文字単位のパタンに分割し、各パタンに
対してマッチング処理を行う。次に、そのマッチング結
果に従って、パタン自体のビットマップ情報並びにパタ
ンの位置及び大きさを表す情報に対し、算術符号化によ
る符号化を行う。
【0003】算術符号化において、対象となる画素の周
辺の画素を参照画素とし、画素の黒白を予測する際に参
照するが、この参照画素としてマッチしたパタンを用い
ることにより、画素の予測的中率を上げることができ
る。その結果、パタンマッチング符号化は圧縮効率の高
い符号化を実現する。
【0004】パタンマッチング符号化方式としてアメリ
カ合衆国特許第5,303,313号明細書に記載され
ているものがある。この従来のパタンマッチング符号化
においては、パタンマッチングを行う際、まず入力画像
からパタンを抽出して入力パタンとする。各入力パタン
はライブラリパタンと呼ばれるパタンの1つとマッチン
グされることになる。ここでライブラリパタン(または
テンプレートともいう)とは、実行中の符号化以前の符
号化において抽出またはマッチング処理が行われたパタ
ンを蓄積したライブラリ中のパタンである。マッチング
においてマッチと判断された入力パタンは、マッチした
ライブラリパタンを参照して符号化していた。
【0005】このように、パタンマッチング符号化にお
いては、ライブラリに登録されたパタンを参照して符号
化処理を行い、ライブラリに未登録のパタンは追加登録
して以降の符号化処理で参照している。つまり、符号化
処理を繰り返すにつれてライブラリの最適化が進むこと
になる。
【0006】パタンマッチング処理を利用したほかの画
像圧縮方式が、Paul G.Howard(AT&
T Bell Labs)により題名『Lossles
sand Lossy Compression of
Test・Imagesby Soft Patte
rn Matching』として、ISO/IEC J
TC 1/SC 29/WGI N205(1995年
6月30日発行、ページ1〜29ページ)に示されてい
る。
【0007】この技術は、主として2値の、文字画像を
含む画像データに対し有効な符号化方法であり、パタン
マッチングを用いている。画像中から文字画像を一文字
単位などの小単位で抽出する(抽出した画像を以下、パ
タンと呼ぶ)。パタンの抽出には、バウンダリトレーシ
ング法などのよく知られている方法を用いる。
【0008】パタンをあらかじめ準備されている文字画
像データ(以下、ライブラリと呼ぶ)と比較し、ライブ
ラリ中に同じ文字画像がある場合はパタンの符号化の際
にライブラリの画像を同時に参照する。パタンとライブ
ラリの参照は、テンプレートと呼ぶ十数画素の領域に対
して行われ、その領域をパタン(及びライブラリ)全体
に移動させつつ逐次符号化を実行する。
【0009】図7は上述したパタン符号化を用いた、画
像符号化装置の符号化部分のブロック図を示すブロック
図である。2値静止画像である符号化対象画像1はパタ
ン抽出部2において、パタンに分割され順に抽出され
る。パタンの抽出方法は、連結した黒画素の固まりの境
界をトレースして、その中身を抽出する境界追跡法や、
画像の水平方向及び垂直方向に対し黒画素の出現頻度を
計測し、その結果にしたがって縦横に画像を分割し、同
様な処理を繰り返して、ほぼ文字単位のパタンとして抽
出する投影分割法などが存在する。このパタン抽出部2
において抽出されたパタンは入力パタンとして後の処理
で使用される。
【0010】抽出された入力パタンは、記憶部3に逐次
記憶される。ここで、記憶部3に記憶されるデータは、
パタンのビットマップデータの他に、パタンサイズ及び
パタンの画像上での座標等がある。
【0011】ライブラリ部4はマッチング時の参照パタ
ンを蓄積しておくメモリであり、その初期状態は、何も
蓄積されておらず、新規に入力パタンが抽出される毎
に、新規入力パタンを蓄積し、蓄積された入力パタン
は、参照パタンとして用いられる。したがって、ライブ
ラリ部4は、画像毎に学習機能を持つものである。ま
た、ライブラリ部4の記憶容量は有限であるため、使用
頻度に応じて優先順位を上げ、順位が低いパタンは削除
していくような更新機能を持つ。記憶部3に記憶されて
いる入力パタンは、ライブラリ部4内の参照パタンとマ
ッチング部5に於いてマッチング処理が行われる。マッ
チング部5では、記憶部3からの入力パタンとほぼ同サ
イズのパタンがライブラリ部4から参照パタンとして選
択し、選択した参照パタンとの入力パタンのマッチング
を行う。参照パタンは、随時参照パターン選択部15に
出力される。
【0012】マッチング部5におけるマッチング処理
は、入力パタンと参照パタンの位置を合わせ、パターン
内の全座標において、入力パタン内の画素データと参照
パタン内の画素データの排他的論理和を計算することに
よって行われる。排他的論理和の計算結果より、エラー
マップを生成する。したがってエラーマップは、入力パ
タンの値と参照パタンの値が一致した座標は値が
“0”、不一致の座標は値が“1”になる。
【0013】生成されたエラーマップ中において、エラ
ーマップのサイズに対するエラー数の割合を計算し、あ
る一定のしきい値より小さい場合はマッチ、大きい場合
はアンマッチとし、マッチまたはアンマッチをマッチン
グ判定部6において判断する。
【0014】マッチング判定部6において判断されたマ
ッチング結果がマッチのとき、参照パタン選択部15
は、参照パタンを符号化部10に出力する。
【0015】また、マッチング判定部6において判断さ
れたマッチング結果にしたがって、符号化部10は符号
化を行う。符号化には主に算術符号化が使用される。算
術符号化はISO/IEC IS11544に記載され
ており、適応予測によって高能率に画像圧縮を行うもの
である。
【0016】マッチング結果判定部5においてアンマッ
チと判断された入力パタン7は、符号化部10において
通常の算術符号化が行われ符号化される。一方、マッチ
と判断された入力パタンは、アンマッチ時と同様に算術
符号化が行われる。算術符号化では符号化対象画素に対
して、その周辺の数画素を参照画素として使用し、符号
化対象画素が白画素か黒画素かを予測することで符号化
を行うものであるが、マッチ時には、その参照画素とし
て、マッチした参照パタン内で符号化対象画素に相当す
る画素とその周辺の画素を用いることにより、予測的中
率を向上させ、さらに高能率な圧縮が行われる。そのた
めマッチと判断された場合にのみ、参照パタン選択部1
5により、マッチした参照パタンが出力され、符号が行
われる。
【0017】符号化部10では、入力パタンのビットマ
ップデータ以外に、オフセット算出部11で検出される
直前のパタンとの距離の算出結果からパタンサイズ及び
パタンの座標も算術符号化を用いて符号化する。
【0018】以上のようにパタン符号化では、抽出した
入力パタン自体を算術符号化を用いて符号化している。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】ここで、マッチングで
マッチと判断されたパタンに対する符号化において、参
照画素を参照パタンから抽出してくるわけであるが、参
照パタンのデータは入力パタンであり、入力パタン自体
を符号化することに変わりはない。このため、ライブラ
リ部4に記憶された参照パタンとマッチした入力パタン
が多い場合でも、符号化効率を高くすることはできなか
った。
【0020】本発明は、マッチングにおいてマッチと判
断された入力パタンの圧縮効率の向上、さらには画像全
体としての圧縮効率の向上を目的とした画像符号化装置
を提供する。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明によるパタン符号
化装置は、符号化対象2値静止画像から抽出した入力パ
タンとライブラリ内の参照パタンとのマッチングを行
い、マッチング結果であるエラーマップを符号化するこ
とにより圧縮率の高い符号化を実現するものである。
【0022】パタン記憶部(図1の3)から出力される
入力パタンとライブラリ部(図1の4)から出力される
参照パタンのマッチング処理がマッチング部(図1の
5)において行われ、マッチング結果判定部(図1の
6)の判定結果に従って、符号化部(図1の10)への
入力がセレクタ(図1の9)などで切り替えるられるこ
とになる。すなわち、マッチング結果判定部(図1の
6)において、マッチしないと判断された場合には、符
号化部(図1の10)には、入力パタン(図1の7)が
入力されて入力パタン自体の符号化が行われ、マッチす
ると判断された場合には符号化部(図1の10)には、
エラーマップ(図1の8)が入力され、エラーマップが
符号化されることになる。これにより、マッチと判断さ
れた場合に、参照パタンとの差分のみを符号化すること
になり、マッチしたパタンの圧縮率が向上し、結果的に
画像全体としての圧縮率も向上することになる。
【0023】本発明によれば、さらに、入力画像信号の
パタンを抽出するパタン抽出手段と、前記パタン抽出手
段で抽出された入力パタンと比較されるべき参照パタン
を発生する参照パタン発生手段と、前記パタン抽出手段
で抽出された入力パタンを発生した前記参照パタンとの
差分画像であるエラー画像を生成するエラー画像生成手
段と、前記エラー画像に基づいて前記入力パタンと前記
参照パタンとのマッチングの度合いを判定し、マッチす
るか否かを示すマッチング判定結果を発生するマッチン
グ手段と、前記マッチング判定結果がマッチであるとき
前記入力画像を変形した変形画像を発生する画像変形手
段と、前記マッチング判定結果がマッチであるとき前記
変形画像を符号化し、前記マッチング判定結果がマッチ
しない(アンマッチ)であるとき前記入力パタンを符号
化する符号化手段とを含むパタン符号化を用いた画像符
号化装置が得られる。
【0024】さらに、本発明によれば、入力画像信号か
ら画像のパタンを入力パタンとして抽出し、前記入力パ
タンとサイズが類似する参照パタンとの差分画像である
エラー画像を生成し、前記入力パタンと前記参照パタン
とのマッチングの度合いを判定し、マッチするか否かを
示すマッチング判定結果を発生し、前記マッチング判定
結果がマッチであるとき前記エラー画像を符号化し、前
記マッチング判定結果がマッチしない(アンマッチ)で
あるとき前記入力パタンを符号化することを特徴とする
画像符号化方法が得られる。
【0025】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。
【0026】図1は本発明のパタン符号化装置の実施の
形態を示すブロック図である。図1を参照すると、パタ
ン抽出部2は符号化対象画像1が入力されると、符号化
対象画像1からパタンを順次抽出し、パタン記憶部3へ
出力する。パタンの抽出方法は、境界追跡法や投影分割
法等複数あるが特に特定せず、いずれのパタン抽出法も
用いることのできる。パタン抽出部2ではパタンのビッ
トマップデータの他にパタンのサイズ及び画像上での座
標も同時に計測しパタン記憶部3へ出力する。パタン記
憶部3は、パタン抽出部2より出力されたパタン及びサ
イズ等のデータを記憶しておくメモリである。
【0027】ライブラリ部4は、パタンマッチング時の
参照パタンを蓄積しておく参照パタン記憶手段であり、
その中身は新規に抽出されたパタンを記憶し更新され
る。また、後述するマッチング判定結果によってもライ
ブラリ部4の内容は更新されることになる。
【0028】ライブラリ選択部40は、ライブラリ部4
から参照パタンとなるライブラリを選択する。
【0029】マッチング部5は、マッチング結果判定部
6とともにマッチング手段を構成する。マッチング部5
は、エラーマップ作成部50と制御部51とを含む。エ
ラーマップ作成部50は、制御部51の制御によりパタ
ン記憶部3にある抽出パタンを入力パタン、ライブラリ
選択部40から選択したパタンを参照パタンとして、ビ
ット毎にパタンマッチングを行い、2つのパタン間の差
分情報であるエラーマップを作成する。さらにマッチン
グ5の制御部51は、パタンマッチングに使った入力パ
タンと作成されたエラーマップとをそれぞれ入力パタン
7およびエラーマップ8として同時に出力する。エラー
マップ8は、マッチング結果判定部6にも出力される。
【0030】マッチング結果判定部6は、マッチング部
5でマッチングを行ったとき、マッチング部5からの指
示によりマッチング部5において作成されたエラーマッ
プを用いてマッチ又はアンマッチのマッチングの結果を
判定する。判定結果は、セレクタ9、符号化部10及び
ライブラリ部4に出力される。
【0031】セレクタ9はマッチング部5から出力され
た入力パタン7とエラーマップ8を、マッチング結果判
定部6からの判定結果に従って選択し、符号化部10に
出力する。すなわち、アンマッチの場合は入力パタン7
を選択し、マッチの場合はエラーマップ8を選択し出力
する。
【0032】オフセット算出部11はパタン記憶部3に
記憶されている各パタンのサイズ及び座標から、直前の
パタンとの距離を算出するものである。
【0033】符号化部10はセレクタ9から出力された
データとそのパタンに対応するオフセットの符号化を行
う。符号化に算術符号化が使用される。符号化部10の
符号化処理の結果、符号データ12が出力されることに
なる。
【0034】次に図1の動作について説明する。符号化
対象画像1がパタン抽出部2へ入力されると、パタン抽
出部2は符号化対象画像1から順次パタンの抽出を行
う。図2に抽出したパタンの一例を示す。パタンの抽出
方法は特に特定されず、連結した黒画素の境界をトレー
スしてその中身を抽出する境界追跡法や、画像の水平方
向及び垂直方向に対して黒画素の出現頻度をカウント
し、その結果に従って画像を縦横に分割し、前記分割処
理をさらに繰り返すことによりパタンを抽出する投影分
割法など存在するが、パタンの抽出方法が本発明に直接
関係するものではなく、どちらの方法を使用してもかま
わないものとする。
【0035】また、パタン抽出部2では、パタンのビッ
トマップデータの他に、パタンのサイズ及びパタンの画
像上での座標などのパラメータデータを計測、算出す
る。抽出されたそれぞれのデータは、パタン記憶部3に
順次記憶される。
【0036】パタン記憶部3に記憶された抽出パタンは
入力パタンとしてマッチング部5に出力される。マッチ
ング部5の制御部51では、ライブラリ選択部40に対
しライブラリ部4に記憶されたパタンのライブラリから
参照パタンを選択するよう指示し、選択された参照パタ
ンによりパタン記憶部3からの入力パタンとのパタンマ
ッチングを行う。ライブラリ部4に記憶されるマッチン
グの対象となるライブラリのパタンとは、“a”“b”
“c”あるいは、“file”などの文字データであ
る。
【0037】ライブラリ選択部40ではライブラリ部4
内のパタンの中で入力パタンと縦横のサイズが等しい、
または、縦横のサイズが入力パタンのサイズと±1画素
だけ異なるようなパタンを選択する。図2は、入力パタ
ンの一例であり、図3は図2の入力パタンがマッチング
部5に入力したときにライブラリ選択部40で選択され
る参照パタンの一例である。
【0038】図3の参照パタンを使用することによりマ
ッチング部5の制御部51は、エラーマップ作成部50
に指示を出し、これによりエラーマップ作成部50は入
力パタンと参照パタンの座標位置を合わせ、それぞれ一
致した座標の画素間の排他的論理和を計算し、その計算
結果を利用して、エラーマップを生成する。つまり、エ
ラーマップ中のある画素の画素値は、入力パタンでの対
応する座標の画素の値と参照パタンでの対応する座標の
画素の値が異なる場合は“1”、等しい場合は“0”と
なる。したがって、入力パタンと参照パタンとの差分が
エラーマップに現れることになる。図4は図2の入力パ
タンと図3の参照パタンとのマッチングを行った結果の
エラーマップである。エラーマップ作成部50で作成さ
れたエラーマップは、マッチング部5によりマッチング
結果判定部6とセレクタ9に出力される。
【0039】マッチング結果判定部6は、マッチング部
5の出力からマッチング結果を判定し、さらにエラーマ
ップから入力パタンが参照パタンとマッチしたかどうか
のマッチング結果を判定する。まず、ライブラリ選択部
40がライブラリ部4から入力パタンとほぼ同サイズの
パタンを選択できない(つまり同サイズのパタンがライ
ブラリ部4内に存在しない)場合には、マッチング部5
からマッチしないことを示す指示信号がマッチング結果
判定部6に出力され、これによりアンマッチと判定され
る。
【0040】次に、入力パタンとほぼ同サイズのパタン
が存在した場合、マッチング部5から供給されるエラー
マップを利用して、マッチまたはアンマッチを判断す
る。その判断基準は、エラーマップ中のエラー画素、つ
まり“1”の画素の数をカウントし、そのエラーマップ
のマップサイズに対するエラーの割合であるエラー率を
計算し、計算したエラー率にしてある定められたしきい
値よりも大きいか小さいかで判断する。ここで、大きい
場合はアンマッチ、小さい場合はマッチと判定される。
【0041】セレクタ9は、アンマッチのとき入力パタ
ン7を選択し、マッチのときエラーマップ8を選択す
る。すなわち、マッチング結果判定部6でアンマッチと
判定された入力パタン7は、セレクタ9によって符号化
部10へと出力され、入力パタン7自体が符号化され
る。また、マッチと判定されたときには、セレクタ9に
よって、符号化部10へマッチング時のエラーマップ8
が出力され、エラーマップ8が符号化されることにな
る。
【0042】一方、パタン記憶部3に記憶されているパ
タンサイズ、及びパタン座標は、オフセット算出部11
において、直前に出現した入力パタンとの距離(オフセ
ット)を算出する。
【0043】符号化部10では、算術符号化を用いて符
号化を行う。符号化部10では、入力されてきた入力パ
タン7、またはエラーマップ8とそれぞれの入力に対応
するオフセットの符号化を同時に行う。以上が符号化時
の動作であるが、復号化側は、符号化されたエラーマッ
プとライブラリ内の参照パタンを用いることにより、簡
単にパタンを復元可能である。
【0044】本実施の形態による効果は、マッチする参
照パタンが存在した入力パタンに対し、圧縮効率が向上
し、結果的に画像全体としての圧縮効率も改善させるこ
とである。
【0045】その理由は、従来マッチする参照パタンが
存在する場合には、その参照パタンを参考にして入力パ
タンを符号化していたが、本実施の形態では、入力パタ
ンと参照パタンとの差分画像であるエラーマップを直接
符号化することにより、算術符号化において、白画素の
占める割合が大きい画像を符号化することになり、予測
的中率が向上するためである。
【0046】次に本発明の他の実施例に関して図5を用
いて説明する。
【0047】図5を参照すると、マッチング部5とセレ
クタ9の間にエラー反転部13が設けられている。これ
は、パタン符号化におけるLossy符号化、つまり有
歪み符号化に適用した場合のブロック図であり、Los
sy符号化とは、画像に意図的に変形を加え符号化する
ことを許す方法であり、不可逆符号化である。
【0048】エラーマップ作成部50でにおいて生成さ
れたエラーマップは、マッチング部5からマッチング結
果判定部6に出力されマッチまたはアンマッチが判定さ
れる。ここで、ライブラ選択部40がライブラリ部4か
ら入力パタンとほぼ同サイズのパタンが選択され、エラ
ーマップに基づいて前述の実施の形態と同様にマッチン
グ判定を行いマッチと判定された場合には、エラー画素
処理部13において、入力パタンが変形されることにな
る。
【0049】エラー画素処理部13は、エラーマップ中
で孤立した1画素の黒画素、及び孤立した2画素の黒画
素を検出し、入力パタンとエラーマップの両方の画素に
対して、その孤立した1画素及び2画素に対応する座標
の画素の値を反転、すなわち黒画素の場合は白画素、白
画素の場合は黒画素にする。その結果変形された入力パ
タンはライブラリ部4に新規に登録され、またエラーマ
ップは、反転後のエラーマップ14として符号化部10
へと出力され、符号化が行われる。図4のエラーマップ
に反転処理を行ったときのエラーマップを図6に示す。
【0050】以上が符号化時の説明になるが、復号化側
は符号から復号化されたエラーマップと参照パタンから
元のパタンを復元することになる。
【0051】この実施例では、エラー画素処理部13に
おいて、エラーマップ中のエラー画素が反転すなわち、
消去されることになり、エラーマップ中での白画素の占
める割合がさらに増加し、符号化部10での算術符号化
において、画素の予測的中率が向上し、結果的にさらに
圧縮効率が向上する。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
マッチする参照パタンが存在した入力パタンに対し、圧
縮効率が向上し、結果的に画像全体としての圧縮効率も
改善させることである。
【0053】その理由は、従来マッチする参照パタンが
存在する場合には、その参照パタンを参考にして入力パ
タンを符号化していたが、本実施の形態では、入力パタ
ンと参照パタンとの差分画像であるエラーマップを直接
符号化することにより、算術符号化において、白画素の
占める割合が大きい画像を符号化することになり、予測
的中率が向上するためである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の符号化装置の第1の実施の形態を示す
ブロック図である。
【図2】入力パタンの例を示す図である。
【図3】参照パタンの例を示す図である。
【図4】エラーマップの例を示す図である。
【図5】本発明の符号化装置の第2の実施の形態を示す
ブロック図である。
【図6】第2の実施の形態により変形した画像の例を示
す図である。
【図7】従来の符号化装置の例を示すブロック図であ
る。
【符号の説明】
1 符号化対象画像 2 パタン抽出部 3 パタン記憶部 4 ライブラリ部 5 マッチング部 6 マッチング結果判定部 7 入力パタン 8 エラーマップ 9 セレクタ 10 符号化部
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年2月5日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項6
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図4
【補正方法】変更
【補正内容】
【図4】

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力画像信号のパタンを抽出するパタン
    抽出手段と、 前記パタン抽出手段で抽出された入力パタンと比較され
    るべき参照パタンを発生する参照パタン発生手段と、 前記パタン抽出手段で抽出された入力パタンを発生した
    前記参照パタンとの差分画像であるエラー画像を生成す
    るエラー画像生成手段と、 前記入力パタンと前記参照パタンとのマッチングの度合
    いを判定し、マッチするか否かを示すマッチング判定結
    果を発生するマッチング手段と、 前記マッチング判定結果がマッチであるとき前記エラー
    画像を符号化し、前記マッチング判定結果がマッチしな
    い(アンマッチ)であるとき前記入力パタンを符号化す
    る符号化手段とを含むパタン符号化を用いた画像符号化
    装置。
  2. 【請求項2】 前記参照パタン発生手段は、前記入力パ
    タンと比較されるべき複数のパタンを記憶する前記参照
    パタン記憶手段と、前記参照パタン記憶手段から前記入
    力パタンとサイズが類似するパタンを前記参照パタンと
    して選択する選択手段を含み、前記エラー画像生成手段
    は、前記選択手段で選択された前記参照パタンと前記入
    力パタンとの差分画像をエラー画像として生成すること
    を特徴とする請求項1に記載されたパタン符号化を用い
    た画像符号化装置。
  3. 【請求項3】 前記マッチング手段は、前記参照パタン
    記憶手段に前記入力パタンとサイズが類似するパタンが
    記憶されているか否かを判定し、記憶されていないとき
    マッチしない(アンマッチ)ことを示し、記憶されてい
    るときマッチすることを示すマッチング判定結果を発生
    することを特徴とする請求項2に記載されたパタン符号
    化を用いた画像符号化装置。
  4. 【請求項4】 前記マッチング手段は、前記参照パタン
    記憶手段に前記入力パタンとサイズが類似するパタンが
    記憶されているか否かを判定し、記憶されていないとき
    マッチしない(アンマッチ)と判定したマッチング判定
    結果を発生し、記憶されているとき、前記エラー画像に
    基づいて前記入力パタンと前記参照パタンとのマッチン
    グの度合いを判定し、その判定からさらにマッチするか
    否かを示すマッチング判定結果を発生することを特徴と
    する請求項2に記載されたパタン符号化を用いた画像符
    号化装置。
  5. 【請求項5】 前記マッチング判定結果がマッチである
    ときの参照パタンが入力パタンに対する参照パタンとし
    て前記参照パタン記憶手段に登録されることを特徴とす
    る請求項1、2、3または4に記載されたパタン符号化
    を用いた画像符号化装置。
  6. 【請求項6】 入力画像信号のパタンを抽出するパタン
    抽出手段と、 前記パタン抽出手段で抽出された入力パタンと比較され
    るべき参照パタンを発生する参照パタン発生手段と、 前記パタン抽出手段で抽出された入力パタンを発生した
    前記参照パタンとの差分画像であるエラー画像を生成す
    るエラー画像生成手段と、 前記エラー画像に基づいて前記入力パタンと前記参照パ
    タンとのマッチングの度合いを判定し、マッチするか否
    かを示すマッチング判定結果を発生するマッチング手段
    と、 前記マッチング判定結果がマッチであるとき前記入力画
    像を変形した変形画像を発生する画像変形手段と、 前記マッチング判定結果がマッチであるとき前記変形画
    像を符号化し、前記マッチング判定結果がマッチしない
    (アンマッチ)であるとき前記入力パタンを符号化する
    符号化手段とを含むパタン符号化を用いた画像符号化装
    置。
  7. 【請求項7】 前記画像変形手段は、前記エラー画像中
    で孤立した1画素の黒画素、及び孤立した2画素の黒画
    素を検出し、入力パタンとエラー画像の両方の画素に対
    して、その孤立した1画素及び2画素に対応する座標の
    画素の値を反転、すなわち黒画素の場合は白画素、白画
    素の場合には黒画素にすることを特徴とする請求項6に
    記載されたパタン符号化を用いた画像符号化装置。。
  8. 【請求項8】 入力画像信号から画像のパタンを入力パ
    タンとして抽出し、 前記入力パタンとサイズが類似する参照パタンとの差分
    画像であるエラー画像を生成し、 前記入力パタンと前記参照パタンとのマッチングの度合
    いを判定し、マッチするか否かを示すマッチング判定結
    果を発生し、 前記マッチング判定結果がマッチであるとき前記エラー
    画像を符号化し、前記マッチング判定結果がマッチしな
    い(アンマッチ)であるとき前記入力パタンを符号化す
    ることを特徴とする画像符号化方法。
  9. 【請求項9】 参照パタン記憶手段に前記入力パタンと
    サイズが類似するパタンが記憶されているか否かを判定
    し、記憶されていないときマッチしない(アンマッチ)
    ことを示し、記憶されているときマッチすることを示す
    マッチング判定結果を発生することを特徴とする請求項
    8に記載された画像符号化方法。
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