JPH11190553A - 変風量ユニット - Google Patents

変風量ユニット

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JPH11190553A
JPH11190553A JP36044497A JP36044497A JPH11190553A JP H11190553 A JPH11190553 A JP H11190553A JP 36044497 A JP36044497 A JP 36044497A JP 36044497 A JP36044497 A JP 36044497A JP H11190553 A JPH11190553 A JP H11190553A
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JP
Japan
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wind speed
housing
speed sensor
air
air volume
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JP36044497A
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Inventor
Yukio Kuno
幸男 久野
Yoji Mori
陽司 森
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Kyoritsu Air Tech Inc
Original Assignee
Kyoritsu Air Tech Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 平均風速を得るための流れの矯正手段等の複
雑な構造を必要とすることなく、しかもどのような使用
条件においても平均風速を正確に検知できる変風量ユニ
ットを提供する。 【解決手段】 少なくとも上流側に空気調和または給換
気設備用のダクト流路を接続するハウジング1と、この
ハウジング1の内部に、内部流れ空気の風速を検知する
ための風速センサ3と、下流側の供給先への風量を風速
センサ3による検知信号に基づいて調節するダンパ機構
とを備え、風速センサ3を、ハウジング1内の流路断面
の任意の位置に設定できるようにし、ハウジング1内を
通過する空気流の平均風速に対応する部分を選択して風
速検知する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建築物等の空気調
和設備や給換気設備等に用いられ変風量対応型のダンパ
を備える変風量ユニットに係り、特に偏流が避けられな
い内部流れとなる施工条件であっても平均流速を確実に
検出して最適な風量設定の制御を可能とした変風量ユニ
ットに関する。
【0002】
【従来の技術】建築物の空調設備の一つとして、室内の
温度及び湿度を設定された一定値の範囲に維持してその
変動を抑えるための変風量ユニットが従来から知られて
いる。この変風量ユニットは、外気や熱交換器等に流路
を接続した空調用のダクトの一部となるように組み込ま
れたり、室内側への送風のためのターミナルユニットの
手前に設置されるものである。そして、風量制御のため
のダンパ及び内部流れの風速(流速)を検知する風速セ
ンサをそれぞれ備え、この風速センサの検知風速に基づ
いてダンパの開度を制御することで、室内への風量を調
整するというのがその基本的な構成である。
【0003】変風量ユニットをダクトに接続するとき、
ダクト内の内部流れの速度プロフィルが一様であれば、
変風量ユニットに流れ込む空気流れもその内部流路断面
でほぼ一様となる。そして、このような内部流れの一様
化は、たとえばダクトの直径に対して4倍以上の直管状
であって流路曲がりや断面の変化がなければ達成され得
るとされている。したがって、変風量ユニットの上流側
のダクトがこの条件を満たすような直管配管であれば、
風速センサを流路断面のどこに設置しても、正確な風量
を検知することができる。
【0004】ところが、空調用のダクトの施工では、た
とえば天井裏に設けるような場合には電気系統の導管や
上水道の配管等と一緒に設置されることが殆どであり、
建築物躯体の梁の突き出しを避けるような設計とするこ
とが必要である。このため、ダクトには曲がりを伴うこ
とが多く、内部流れの一様化は一般的には難しいとされ
ている。また、ターミナルユニットは天井や壁に沿う配
置として設置されるので、このターミナルユニットの手
前に変風量ユニットを配置する設備では、この変風量ユ
ニットに接続する部分のダクトはほぼ直角に曲げた形状
としなければならない。このようにダクトの接続部分の
流路が直角に曲がるものでは、変風量ユニットに入り込
む空気の内部流れに偏流を生じることになり、風速セン
サによる平均風速の検知に大きな影響を及ぼす。
【0005】このようなダクトの曲がり配管による偏流
に対して、たとえば特公昭64−626号公報や特公平
2−40943号公報に記載のように、変風量ユニット
の手前で偏流が発生しても、この偏流を矯正して風速セ
ンサによる平均風速の検知を可能としたものがある。
【0006】前者のものは、風速センサの直ぐ上流側の
流路断面をこの風速センサ側に向けて一様に絞る形状と
したリングを配置し、このリングを抜ける間にその上流
側では偏流状態にあったものを収束流れとして風速セン
サ側に導くようにしたものである。また、後者のもの
は、風速センサの直ぐ下流側に多翼ダンパを配置すると
ともにこの多翼ダンパ周りの内部流路をベルマウス状と
し、上流側で偏流を生じていてもベルマウスを抜けると
きに収束流れ化して、この収束流れの中に風速センサさ
を曝すようにしたものである。
【0007】すなわち、これらの公報に記載の風量制御
装置は、偏流が上流側で発生していても、風速センサの
前後での流路の絞りによる収束化や方向性の付与によっ
て、偏流を矯正して風速センサ側への流れを一様化する
という技術思想を基本としたものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】変風量ユニットの施工
では、多くの場合その上流側にはダクトが接続され、下
流側には様々な形状や流路断面を持つターミナルユニッ
トが連結される。したがって、変風量ユニットを抜ける
空気流は、ダクトの内部流れの履歴を受けると同時に下
流側に送り出すときのターミナルユニットの流路抵抗の
影響も受ける。すなわち、空気流は連続流れとして捉え
るべきなので、変風量ユニットだけの内部流れを風速セ
ンサによる検知に最適化しても、上流側からの流れ履歴
や下流側からの抵抗の影響を無視してしまうと、検知精
度の低下を招く。
【0009】一方、従来例のように、流線を風速センサ
に向けて収束させるようなリングを配置したり下流側に
ベルマウスを備えるような構成では、ダクトや下流のタ
ーミナルユニットによる履歴や抵抗が或る範囲に限られ
るとすれば、風速センサによる平均流速の計測は可能で
ある。
【0010】しかしながら、空調用として設備されると
き、空気の流量及び流速,温度,湿度等の条件が様々に
変化するので、ダクトから変風量ユニット及びターミナ
ルユニットまでの連続流路の内部流れを最適化して制御
することは非常に困難である。たとえば、ダクトと変風
量ユニットの接続部分で発生する偏流や淀み点の発生の
状況は、空気の流量及び流速が最も支配的である。した
がって、特に流速が大きめに設定される設備であれば、
ダクト側からの履歴と下流側からの抵抗及びこれらを合
成については、従来例におけるリングやベルマウスによ
る流れの矯正では対処できなくなる。
【0011】すなわち、風速センサに対して平均流速が
及ぶように内部流れを矯正しても、変風量ユニットの上
流側及び下流側の内部流れを勘案した設計としない限
り、特に流量及び流速が大きい使用条件であれば、風速
センサによる平均流速の適切な検知はできないことが実
用面で明らかである。そして、最適設計するにしても、
模型試験による流れの再現によってでしか対応できない
ことから、実用性の面での改善を図ることは困難に近
い。
【0012】このように従来の変風量ユニットでは、風
速センサ周りが平均風速となるように流れ自体を矯正す
るというものであったが、空気流量やユニット自体の設
計仕様が様々に変化する状況では、想定範囲以外の状況
に対しては最適な平均風速の検知ができないという問題
がある。
【0013】本発明において解決すべき課題は、平均風
速を得るための流れの矯正手段等の複雑な構造を必要と
することなく、しかもどのような使用条件においても平
均風速を正確に検知できるようにすることにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、少なくとも上
流側に空気調和または給換気設備用のダクト流路を接続
するハウジングと、このハウジングの内部に、内部流れ
空気の風速を検知するための風速センサと、下流側の供
給先への風量を前記風速センサによる検知信号に基づい
て調節するダンパ機構とを備えた変風量ユニットであっ
て、前記風速センサを、前記ハウジング内の流路断面の
任意の位置に選択的に設定可能としてなることを特徴と
する。
【0015】このような構成において、風速センサを、
ハウジングの外部から操作して位置を設定可能とした
り、風速センサによる空気風速の検知をモニタリングし
てハウジングの外部で風量を表示可能なモニタ装置を備
えることができる。
【0016】また、風速センサをハウジング内に配置す
るために、ハウジングの内部に、流路断面を二次元的に
移動可能に前記風速センサを保持する支持機構を備えた
ものとすることができる。この場合、支持機構は、ハウ
ジングの内部の流路断面を横方向に突っ切るガイドバー
と、このガイドバーとほぼ直交し且つその軸線方向に移
動可能に連接したハンガーと、このハンガーに縦方向に
位置を変更可能に連接され且つ風速センサを保持するブ
ラケットとから構成することができる。そして、ハウジ
ングには、前記ハンガーとブラケットとを外部から操作
するための点検口を備えるものとしてもよい。
【0017】
【発明の実施の形態】図1は本発明の変風量ユニットの
概念を示す概略図である。
【0018】図において、変風量ユニットはハウジング
1によって全体の外郭が構成され、このハウジング1は
図中の矢印方向の空気流の方向とする向きにダクト配管
の中途またはダクトの終端と室内側に設けたターミナル
ユニットとの間に組み込まれる。
【0019】ハウジング1の下流側にはダンパ2を一体
に組み込むとともに、側壁には駆動機構を内蔵したコン
トローラ2aを設ける。ダンパ2には、たとえば実公平
2−36997号公報に記載されているように円弧面を
形成した複数のダンパ羽根を上下方向に配列し、コント
ローラ2a内の駆動機構によってこれらのダンパ羽根を
回転操作可能とする。そして、このダンパ羽根の回転角
度に応じてハウジング1内の出側の流路断面の大きさを
調整することにより、下流側のダクトまたはターミナル
ユニットへの風量が制御される。
【0020】このようなダンパの回転角度の制御は、ハ
ウジング1内を通過する空気の風速に基づくもので、従
来技術の項でも説明したように平均風速を検知して出側
の空気風量を調整する。そして、この平均風速を検知す
るための風速センサ3をダンパ2の上流側に配置する。
この風速センサ3は、たとえば風速によって電気的抵抗
値が変化してこの変化を検知信号として捉えることがで
きる従来周知のホットサーミスタ式のものが利用でき、
その検知信号はコントローラ2aに入力される。そし
て、コントローラ2aには、風速センサ3からの検知信
号を演算する演算系を備えるとともに、演算結果を表示
して単位時間当たりの通過風量を表示するためのモニタ
装置3aを設ける。このモニタ装置3aは、コントロー
ラ2aの表面にたとえばディジタル表示器を臨ませたも
ので、風速センサ3による検知風量の表示が可能であ
る。
【0021】ハウジング1をダクト配管中に組み込んだ
とき、このダクト自身の曲がりやハウジング1との接続
部分が直角の流路となるので、ハウジング1内では偏流
が起きることは既に説明した。そして、このような空気
流の偏流は、ダクトの曲がりや接続部分の流路の曲がり
の方向、ハウジング1の下流側の流路の方向、空気流量
や流速等の様々な因子によって、その形態が様々に変わ
る。すなわち、ダクトの施工の際にハウジング1を組み
込んで空気を実際に流してみないと、偏流がどのような
状態で現れるかは判らず、平均風速を捉えることはでき
ない。
【0022】そこで、本発明では、風速センサ3の位置
をハウジング1の内部に固定的に配置するのに代えて、
位置を調整して変更できるようにし、平均風速を確実に
検知できるようにした。すなわち、ハウジング1内には
流路断面を横切る方向にガイドバー4を架け渡し、この
ガイドバー4には図中の矢印方向に移動可能な棒状のハ
ンガー5を連接する。このハンガー5はガイドバー4と
直交する姿勢とし、風速センサ3を取り付けたブラケッ
ト6を着脱自在としたものである。
【0023】このような構成であれば、ガイドバー4に
沿ってハンガー5を矢印方向に動かすとハウジング1内
の流路断面を横方向に移動し、ブラケット6をハンガー
5に沿って動かすと流路断面を縦方向に移動する。した
がって、ブラケット6に取り付けられた風速センサ3は
空気の流線と直交する面内で二次元的に位置を変えるこ
とができ、ハウジング1内で実際に現れている平均風速
の流れに対応するように風速センサ3をセットすれば、
確実に高い精度で平均風速を検知することができる。
【0024】ここで、ハウジング1内での平均風速は、
先に述べたように、ダクトへの接続やターミナルユニッ
トとの連結の施工を終えた時点でないと捉えることはで
きない。そこで、ハウジング1の組み込み等の施工が完
了したとき、たとえば室内側の吹出し口からの空気風量
を測定し、この測定された値を実風量と見做し、この風
量に基づく風速値を風速センサ3が検知する位置を偏流
の影響を受けない平均風速の測定点として特定する。
【0025】すなわち、ハウジング1やダクト及びター
ミナルユニットの施工後には、試験として吹出し口から
実際に空気を放出させ、このときの空気風量を測定す
る。この測定では、たとえば吹出し口の幅方向及び縦方
向の何点かを測定点とし、その単純算術平均または最小
自乗法によって平均風速を導き、風量を算出する。この
場合、供給先からの空気流量を変えたものについてデー
タを採るようにしてもよいし、ダンパ側の開度を変更し
たものの測定を含むものであってもよいことは無論であ
る。
【0026】なお、このような試験による風量の割り出
しは、吹出し側だけでなくハウジング1の入側のダクト
内の流路の流速を測定することによっても可能である
が、実際の現場施工では最も測定作業がしやすい吹出し
口側で行うことが好ましい。
【0027】以上のようにして試験により実際の風量を
見いだした後、試験測定時の空気供給流量,ダンパの開
度,温度等の条件を同じとして、風速センサ3の位置を
決める。この作業では、ハウジング1内にセットした風
速センサ3を実際に動かしながら、その検出風速が実際
の平均風速と一致するポイントを試行錯誤的に探せばよ
い。なお、この作業は、ハウジング1の側壁に開けた点
検口1aに腕を差し込んで行うことができる。
【0028】このような風速センサ3の位置の特定作業
のため、風速センサ3からの検知信号を出力してその検
知風量をモニタ装置3aによって表示させる。この風量
の測定では、まずダンパ羽根2b(図2参照)を駆動さ
せるモータを強制的に停止させておき、ダンパ羽根2b
の下流の吹出し口からの風量を携帯用風速計等を用いて
実測する。この実測値が安定していることを確認した
後、ハンガー5及びブラケット6を動かして風速センサ
3の位置を変えながら実測値に近い検知風量が得られる
ように風速センサ3の位置を決める。
【0029】この風速センサ3の位置の特定までの間で
は、下流側のダンパ羽根2bは検知風量に連動しないま
まとなっているが、実際に使用するときには検知風量に
基づいてダンパ羽根2bはモータによって回転駆動さ
れ、その開度も変わる。したがって、風速センサ3の位
置を決めた後には、モータを駆動させて風速センサ3に
よる検知風量に基づいてダンパ羽根2bの開度を制御す
る。このため、このダンパ羽根2bの開度変更によって
偏流等の状況が大幅に変わると、内部の風量の検知値と
吹出し口からの風量にずれがでてくる場合もある。した
がって、このようなずれを補正するため、ダンパ羽根2
bを風速センサ3に連動させないようにして再度風量の
検知を実行し、実測値と風速センサ3による検知風量と
が一致したときの風速センサ3の位置を最終的に決め
る。
【0030】以上のようなモニタリングによって、現場
での送風試験の後に風速センサ3の最適位置を現場合わ
せで知ることができ、これに対応するようにハンガー5
とブラケット6のそれぞれの位置を固定すれば、風速セ
ンサ3を平均風速が流れる場に曝すことができる。した
がって、ハウジング1に接続するダクトやターミナルユ
ニットによる流れの履歴や抵抗等の複雑な要素が絡み合
う条件であっても風速センサ3を偏流等の影響がない部
分に正しくセットでき、供給空気量の正確な把握とダン
パの最適制御が可能となる。
【0031】図2〜図6は本発明の変風量ユニットのよ
り具体的な構造例であって、図2は下流側から見た正面
図、図3は図2の切欠右側面図、図4はハウジング内の
要部の切欠斜視図、図5は風速センサの取付け構造を示
す分解斜視図である。なお、図1で示したものと同じな
部材については共通の名称及び符号により指示する。
【0032】ハウジング1の下流側に組み込んダンパ2
には3枚のダンパ羽根2bが配置され、コントローラ2
aに組み込んだ駆動モータ(図示せず)によってこれら
のダンパ羽根2bは同期して回転して開度を変更し、タ
ーミナルユニット等の末端機器への風量が調整される。
そして、コントローラ2aには風速センサ3によって検
知された検知風量を演算して風量を表示可能なモニタ装
置3aを設ける。このモニタ装置3aは、ディジタル表
示によって風量を数値として表示できるようにしたもの
であればよい。なお、ハウジング1の上流端側には、縦
断面形状を波形としたメッシュ1cを設ける。
【0033】また、ハウジング1の内部には、図示の例
では、2本のガイドバー4を流路断面を横切って水平と
なるように配置し、これらのガイドバー4にハンガー5
を連接している。このハンガー5は下流側に向けて先細
りするほぼ台形状のプレートであり、下流端側にはガイ
ドバー4に対して移動可能に外挿されるボス5aを設
け、このボス5aにはねじ孔5a−1を半径方向に貫通
させて設けこのネジ孔5a−1に固定ねじ5bを螺合し
ている。固定ねじ5bはネジ孔5a−1を貫通してねじ
込まれ、その先端をガイドバー4の周面に突き当てるこ
とによりガイドバー4にハンガー5が固定される。そし
て、ハンガー5の上流端側には縦方向に一定のピッチで
雌ネジ孔5cを開けている。
【0034】風速センサ3を保持したブラケット6は板
状であり、ハンガー5の取付け孔5cと同じピッチで取
付け孔6aを開けたものである。そして、雌ネジ孔5c
に螺合する取付けねじ7を取付け孔6aから差し込んで
締め付けることにより、図4に示すように風速センサ3
をハウジング1内に組み込むことができる。
【0035】なお、これらのハンガー5及びブラケット
6は風速センサ3周りでの空気流を無用に乱さないよう
に薄肉の金属板とすることが好ましく、ハンガー5の大
きさもできるだけ小さなものとする。
【0036】ここで、ハンガー5はそのボス5aが外挿
しているガイドバー4に沿って流路断面を横切る方向に
移動できるので、風速センサ3も同じ方向に位置を変え
ることができる。また、ブラケット6はその上下の取付
け孔6aを、ハンガー5の雌ネジ孔5cの上下の2個の
いずれにか整合させて高さ方向の位置が変えられるの
で、風速センサ3も高さを変更できる。したがって、風
速センサ3はハウジング1の中で上下左右に位置を変え
ることができ、モニタリングした後に風速センサ3の位
置を決めて固定すれば、ハウジング1内を流れる空気流
の中で平均風速に相当する流路断面の位置にセットされ
る。
【0037】風速センサ3の位置の調整のため、ハウジ
ング1の右側面には点検口1aを設ける。この点検口1
aは、作業者が腕を差し込んで固定ねじ5b及び取付け
ねじ7を回せる操作ができる程度の大きさであり、作業
が終わればカバー1bを被せて固定するものとする。し
たがって、ハウジング1をダクトやターミナルユニット
の間に施工した後でも、点検口1aを開けてハンガー5
及びブラケット6の位置を調整でき、風速センサ3の位
置の最適化を現場で簡単に作業することができる。
【0038】図6は風速センサの別の取付け構造を示す
分解斜視図である。
【0039】この例では、ハンガー5には取付けネジ7
を差し通せる開口幅の長孔5dを縦方向に開け、ブラケ
ット6には取付けネジ7をねじ込むための雌ネジ孔6b
を設ける。そして、点検口1aから見てハンガー5を手
前側としブラケット6をハンガー5の裏面に臨ませる配
置とし、長孔5dに雌ネジ孔6bを合わせて取付けネジ
7をねじ込めば、ブラケット6をハンガー5に固定する
ことができる。
【0040】このようにハンガー5に長孔5dを設けた
ものでは、先の例における雌ネジ孔5cを設ける場合に
比べると無段階で上下方向の風速センサ3の位置を変え
ることができる。したがって、平均風速の流れの場に対
して風速センサ3をより一致させて配置でき、平均風速
の検知精度が更に向上する。
【0041】なお、図示の例では、風速センサ3の位置
の設定を、点検口1aから作業者が手を差し込んでハン
ガー5やブラケット6を動かす手作業によるものとして
いるが、遠隔操作によって実行させるようにしてもよ
い。この場合では、ハウジング1の内部にその断面を二
次元的に移動可能に風速センサ3を保持する機構に駆動
部を設けておき、この駆動部をリモートコントローラに
よって制御することにより、風速センサ3の位置を変え
られるようにすればよい。このような遠隔操作方式であ
れば、ハウジング1を組み込んだ部分に作業者が近づけ
なくても、簡単に風速センサ3の位置の設定のための測
定を行うことができる。
【0042】
【発明の効果】請求項1の発明では、ハウジングの中の
流路断面の任意の位置に風速センサを配置するので、ハ
ウジングの上流側からの流れの履歴や下流側からの抵抗
等の複雑な因子が絡む偏流を避けて平均風速を確実に風
速センサによって捉えることができ、ダンパによる風量
制御の最適化が可能となる。
【0043】請求項2の発明では、ハウジングの外から
風速センサの位置を変える作業ができるので、変風量ユ
ニットをダクトどうしの間はターミナルユニットの間に
施工した後でも、風速センサの位置の設定が行える。
【0044】請求項3の発明では、変風量ユニットを施
工した後に実際に空気を流して内部流れを風速センサ自
身とモニタ装置によってモニタリングできるので、その
結果に基づいて風速センサを現場合わせにより高い精度
で位置設定できる。
【0045】請求項4の発明では、支持機構によって風
速センサを流路断面のほぼ全域の任意の位置に設定でき
るので、内部流れの偏流の現れかたが多様であっても、
この偏流を避けて平均風速に対応する位置に風速センサ
を配置できる。
【0046】請求項5の発明では、ガイドバー,ハンガ
ー,ブラケットの簡単な部材で支持機構を構成するの
で、これらの部材を小さくして流路断面に対する干渉を
小さくすることができ、風速センサによる検知精度を高
く維持できる。
【0047】請求項6の発明では、点検口をハウジング
に設けることで、ハンガーとブラケットを動かすことが
できるので、変風量ユニットを現場に据え付けた後でも
風速センサの位置設定ができるほか、保守の際の位置点
検も簡単に行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の変風量ユニットの概念を示す要部の
斜視図である。
【図2】 本発明の変風量ユニットの具体的な構造例で
あって下流側から見た正面図である。
【図3】 図2の切欠右側面図である。
【図4】 風速センサの取付け構造を示すハウジング内
の要部の示す切欠図である。
【図5】 風速センサの取付け構造を示す分解斜視図で
ある。
【図6】 風速センサの別の取付け構造を示す分解斜視
図である。
【符号の説明】
1 ハウジング 1a 点検口 1b カバー 2 ダンパ 2a コントローラ 2b ダンパ羽根 3 風速センサ 3a モニタ装置 4 ガイドバー 5 ハンガー 5a ボス 5b 固定ねじ 5c 雌ネジ孔 5d 長孔 6 ブラケット 6a 取付け孔 6b 雌ネジ孔 7 取付けねじ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも上流側に空気調和または給換
    気設備用のダクト流路を接続するハウジングと、このハ
    ウジングの内部に、内部流れ空気の風速を検知するため
    の風速センサと、下流側の供給先への風量を前記風速セ
    ンサによる検知信号に基づいて調節するダンパ機構とを
    備えた変風量ユニットであって、前記風速センサを、前
    記ハウジング内の流路断面の任意の位置に選択的に設定
    可能としてなる変風量ユニット。
  2. 【請求項2】 前記風速センサを、前記ハウジングの外
    部から操作して位置を設定可能としてなる変風量ユニッ
    ト。
  3. 【請求項3】 前記風速センサによる空気風速の検知を
    モニタリングして前記ハウジングの外部で風量を表示可
    能なモニタ装置を備えてなる請求項1または2記載の変
    風量ユニット。
  4. 【請求項4】 前記ハウジングの内部に、流路断面を二
    次元的に移動可能に前記風速センサを保持する支持機構
    を備えてなる請求項1から3のいずれかに記載の変風量
    ユニット。
  5. 【請求項5】 前記支持機構は、前記ハウジングの内部
    の流路断面を横方向に突っ切るガイドバーと、このガイ
    ドバーとほぼ直交し且つその軸線方向に移動可能に連接
    したハンガーと、このハンガーに縦方向に位置を変更可
    能に連接され且つ前記風速センサを保持するブラケット
    とからなる請求項4記載の変風量ユニット。
  6. 【請求項6】 前記ハウジングには、前記ハンガーとブ
    ラケットとを外部から操作するための点検口を備えてな
    る請求項5記載の変風量ユニット。
JP36044497A 1997-12-26 1997-12-26 変風量ユニット Pending JPH11190553A (ja)

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JP2009168325A (ja) * 2008-01-16 2009-07-30 Panasonic Corp ファンフィルターユニット
JP2013181696A (ja) * 2012-03-01 2013-09-12 Kyoritsu Air Tech Inc 風量調整ダンパ
KR101522299B1 (ko) * 2014-11-19 2015-05-22 주식회사성일 티이씨 방화용 댐퍼
CN116771932A (zh) * 2023-08-18 2023-09-19 江苏华东正大空调设备有限公司 一种vav变风量阀

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