JPH1118986A - 液体洗剤供給器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 洗剤容器に触れることなく片手で液体洗剤を
取り出すことができ、洗い作業効率を向上し得る液体洗
剤供給器を提供すること。 【解決手段】 この液体洗剤供給器１は、流し台３０に
取り付けられる吸盤４と、吸盤４の取付け部分から上方
に延在し、かつ、先端のリング部３ｂが吸盤４の取付け
部分側よりも前出した支柱３と、リング部３ｂに取り付
けられ液体洗剤３１を貯留する貯留容器２と、貯留容器
２に配備されて液体洗剤３１を汲み出すポンプ機構６
と、貯留容器２底部から下方に露出して設けられたポン
プ機構６の駆動レバー９と、駆動レバー９近傍の貯留容
器２底部に設けられポンプ機構６の吐出側に連結された
洗剤吹出ノズル１０とを備える構成にしてある。また、
貯留容器を、市販の液体洗剤容器を収納できる上面開口
を有して形成するとともに、貯留容器内に、市販の液体
洗剤容器を倒立状態で保持する保持手段を配備すること
もできる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、例えば台所の流し
台などに設置されるものであって、洗剤容器自体に触れ
ることなく片手で液体洗剤を取り出せる液体洗剤供給器
に関する。

【０００２】

【従来の技術】一般に台所の流し台において食器などの
洗浄にあたっては、洗剤を含ませたスポンジなどを用い
て食器がこすり洗いされる。そして、洗剤をスポンジな
どに含ませる際に従来は、片手でスポンジを持ち、他方
の手で市販の液体洗剤容器を持ったうえ液体洗剤容器を
逆さに傾けてスポンジに液体洗剤を垂らして使用してい
た。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところが、従来のよう
に片手でスポンジを持ち、他方の手で洗剤容器を持って
スポンジに洗剤を付ける方法であれば、次のような問題
点が内在する。 洗剤を付けるに際し両手を使用しなければならないた
め、作業効率が極めて悪くなる。 液体洗剤容器を手で持ち逆さに傾けて使用するため、
容器を元の姿勢に戻したとき洗剤取出口から液垂れして
流し台を汚すことが多々ある。 液垂れなどにより洗剤が付着している液体洗剤容器の
外面を手でもった際に、誤って手が滑り容器を落下させ
るおそれがある。 食器を洗っている途中でスポンジに洗剤を追い付けす
るにあたり、泡や水などが手に付いたまま液体洗剤容器
を直接つかむと、泡や水などが容器に付着し、容器自体
ならびに容器保管場所の周囲を汚すことになる。また、
上記のように汚れた容器や容器保管場所の周囲をそのま
まにしておくと、衛生上好ましくないので、その都度掃
除をし清潔にしておく必要がある。

【０００４】本発明は、上記した従来の問題点に鑑みて
なされたものであって、洗剤容器に触れることなく片手
で液体洗剤を取り出すことができ、洗い作業効率を向上
し得る液体洗剤供給器の提供を目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る液体洗剤供給器は、流し台などに取り
付けられる取付け部と、取付け部から上方に延在し、か
つ、先端が取付け部側よりも前出した支柱と、支柱の先
端に取り付けられ液体洗剤を貯留する貯留容器と、貯留
容器に配備されて液体洗剤を汲み出すポンプ機構と、貯
留容器底部から下方に露出して設けられたポンプ機構の
駆動レバーと、駆動レバー近傍の貯留容器底部に設けら
れポンプ機構の吐出側に連結された洗剤吹出ノズルとを
備えた構成にしてある。

【０００６】また、前記構成における取付け部が、吸盤
で構成されているものである。

【０００７】更に、前記の各構成における貯留容器は、
市販の液体洗剤容器を収納できる上面開口を有して形成
されるとともに、貯留容器内に、市販の液体洗剤容器を
倒立状態で保持する保持手段が配備されたものである。

【０００８】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図１は本発明の一実施形態に係る
液体洗剤供給器を示す正面図、図２はこの液体洗剤供給
器を示す側面図、図３は図１におけるＡ−Ａ線断面図で
ある。各図において、符号１はこの実施形態による液体
洗剤供給器である。この液体洗剤供給器１は、流し台３
０のシンクに取り付けられる吸盤４，４（取付け部の一
例）と、吸盤４の取付位置から上方に延在するとともに
上端のリング部３ｂが吸盤４取付側よりも前出した形状
の支柱３と、支柱３のリング部３ｂに取り付けられて液
体洗剤３１を貯留する貯留容器２を備えている。

【０００９】貯留容器２は雪だるま形状の中空容器とし
て形成されている。貯留容器２の上部には洗剤取入口１
９が設けられ、この洗剤取入口１９は空気孔２１を有す
る口栓２０で蓋止される。貯留容器２の底部開口にはポ
ンプ機構６のスリーブ１１が嵌着されている。支柱３は
例えばステンレス鋼板製であって、貯留容器２取付位置
と吸盤４取付位置の間にクランク状に屈折した段部３ａ
が形成されており、貯留容器２側が吸盤４側よりも前出
している。これにより、近年多用されているシンクの上
縁に内出部３０ａが設けられた流し台３０であっても、
支柱３が内出部３０ａと干渉することがなく、シンクの
内側面に液体洗剤供給器１を支障なく取付けられる。

【００１０】ポンプ機構６は、底面前部に洗剤吹出ノズ
ル１０を有するスリーブ１１と、スリーブ１１上に立設
された逆Ｕ字状の支持フレーム８と、支持フレーム８に
上端が支持される蛇腹体７と、蛇腹体７の洗剤吸込側に
接続された吸入管１５と、吸入管１５に介設された逆止
弁１６と、蛇腹体７の洗剤吐出側と洗剤吹出ノズル１０
とを連通して接続する吐出管１７と、吐出管１７に介設
された逆止弁１８と、上端が蛇腹体７の底面に接続され
下端が貯留容器２底部から下方に露出している駆動レバ
ー９とからなっている。駆動レバー９はスリーブ１１の
貫通穴に摺動自在に装着されており、埋込ネジ１３で固
定されたシールリング１４により液封されている。ま
た、スリーブ１１は、貯留容器２の底部開口外周に支柱
３のリング部３ｂが嵌挿され更に底部開口下端にシール
リング１２が装着された状態で、ユニオンナット５の螺
合によって貯留容器２に固定される。

【００１１】引続き、上記のように構成された液体洗剤
供給器１を使用する態様について説明する。まず、スポ
ンジ２２を片手で持ち（図２参照）、そのままスポンジ
２２で駆動レバー９を上方に軽く押し上げると、蛇腹体
７が縮められる。すると、内部の液体洗剤３１が押し出
され、駆動レバー９近傍の洗剤吹出ノズル１０からスポ
ンジ２２上に落ちる。この場合、多量の液体洗剤３１が
必要なときは駆動レバー９のストロークを上向きに大き
くすればよく、少量しか必要としないときは駆動レバー
９のストロークを小さくすることにより、液体洗剤３１
の取出量の調節が可能となる。

【００１２】このように、この実施形態の液体洗剤供給
器１によれば、片手で液体洗剤３１の取出操作を行うこ
とができるので、食器洗い作業の効率が向上する。ま
た、支柱３が前屈していて貯留容器２が流し台３０のシ
ンクの上方に位置することから、液体洗剤３１が洗剤吹
出ノズル１０から垂れてもシンクに落ちるにとどまる。
そして、例えば貯留容器２が蛇口などと干渉して邪魔に
なるような場合は、シンクの壁面から吸盤４，４を外し
たのち、液体洗剤供給器１を他の場所に移して取付ける
こともできる。

【００１３】尚、上記では、流し台３０への取付け態様
として吸盤４による着脱自在の構成を採用したが、これ
に限らず、例えば図４に示す液体洗剤供給器１ａのよう
に、丸鋼製の支柱２３を用いるとともに、支柱２３下端
部に設けられた円板状の取付け部２４（取付け部の別
例）を流し台３０の上面にネジ止め固定するようにして
もよい。

【００１４】他方、市販洗剤容器から液体洗剤を全て移
し入れることなく、市販洗剤容器に入れたままで使用す
ることもできる。このような実施形態を図５および図６
に示す。この実施形態に係る液体洗剤供給器１ｂは、前
出の液体洗剤供給器１と比べて、貯留容器２ａの構成が
異なっている。また、市販洗剤容器３２を直に用いるた
めの容器アダプタ３６も使用される。貯留容器２ａは楕
円筒状に形成されており、上面開口２５を有している。
この上面開口２５は市販洗剤容器３２とこれに装着され
る容器アダプタ３６の双方を挿通できる大きさに設定さ
れている。また、上面開口２５の周囲には防塵カバー３
９が被着されている。

【００１５】市販洗剤容器３２は、一般に上下中央部分
が若干窪んだ形状をなしたものが多く、上端の洗剤出入
口周囲には雄ねじ部３８（図７参照）が設けられてい
る。この雄ねじ部３８には洗剤取出口３７を有するキャ
ップ３３が装着される。このキャップ３３は上下スライ
ドして洗剤取出口３７を開閉するようになっている。容
器アダプタ３６はほぼ截頭楕円錐状の筒体として形成さ
れ、市販洗剤容器３２の肩部形状に適合する内面形状を
有している。この容器アダプタ３６は内面形状の部分で
倒立状態の市販洗剤容器３２を保持する。また、容器ア
ダプタ３６は貯留容器２ａの内周面に突設された複数の
保持突起３５，３５，・・で保持される。

【００１６】このように構成した液体洗剤供給器１ｂの
場合は、まず洗剤メーカから販売されている中身入りの
市販洗剤容器３２を用意する。そして、キャップ３３の
洗剤取出口３７を開栓した状態の市販洗剤容器３２に、
容器アダプタ３６を装着する。その状態のまま倒立した
姿勢にし、キャップ３３側から貯留容器２ａに差し込
む。これにより、市販洗剤容器３２は容器アダプタ３６
を介して保持突起３５，３５，・・に保持される。すな
わち、保持突起３５および容器アダプタ３６から、保持
手段２６が構成される。

【００１７】このとき、図６を参照するように、キャッ
プ３３の洗剤取出口３７は、ポンプ機構６上方の規定高
さに位置する。この規定高さは、通常使用時における液
体洗剤３１の液面３４に相当するものである。洗剤取出
口３７からの液体洗剤３１は貯留容器２ａ底部に貯留さ
れているが、食器洗いなどで消費されて液面３４が洗剤
取出口３７を下回ると、新たな液体洗剤３１が市販洗剤
容器３２から貯留容器２ａ内に自動的に供給される。

【００１８】従って、この液体洗剤供給器１ｂによれ
ば、中身を移し替える手間をかけたり手を汚したりする
ことなく、液体洗剤３１を貯留容器２ａに供給できる。
また、市販洗剤容器３２は常に倒立した状態でセットさ
れているので、市販洗剤容器３２内に液体洗剤３１を残
すことなく、使い切ることができる。加えて、市販洗剤
容器３２内の液体洗剤３１がなくなったときでも、市販
洗剤を購入するまでの１両日程度は貯留容器２ａ底部の
液体洗剤３１でまかなえるので、液体洗剤３１を切らす
ことがない。

【００１９】更に、この液体洗剤供給器１ｂに用いられ
る容器アダプタとしては、上記の容器アダプタ３６の他
に、例えば図７に示すような容器アダプタ３６ａが挙げ
られる。この容器アダプタ３６ａはほぼ楕円錐状の筒体
として形成され、市販洗剤容器３２のキャップ３３を取
り外した雄ねじ部３８および肩部の形状と適合する内面
形状を有している。容器アダプタ３６ａの先端には、洗
剤取出孔３６ｂが設けられている。

【００２０】このように構成した容器アダプタ３６ａを
用いる場合は、まず、市販洗剤容器３２からキャップ３
３を取り外し、雄ねじ部３８の廻りにシールリング４０
を嵌挿しておく。その状態で市販洗剤容器３２を容器ア
ダプタ３６ａに装着すると、市販洗剤容器３２は容器ア
ダプタ３６ａ内の先端部分で蓋止めされ、液体洗剤３１
は洗剤取出孔３６ｂから流出可能となる。

【００２１】そうして、前記の市販洗剤容器３２と容器
アダプタ３６ａの双方を貯留容器２ａ内にセットする
と、図７を参照するように、市販洗剤容器３２は容器ア
ダプタ３６ａを介して保持突起３５，３５，・・に保持
される。このとき、洗剤取出孔３６ｂは規定の液面３４
の高さに位置する。すなわち、保持突起３５、容器アダ
プタ３６ａ、およびシールリング４０から、保持手段２
６ａが構成される。但し、洗剤取出孔３６ｂから貯留容
器２ａへ補給される液体洗剤３１の態様は、前述の容器
アダプタ３６およびキャップ３３を用いた場合と同じで
あるので、説明は省略する。

【００２２】尚、上記したような容器アダプタ３６，３
６ａは、洗剤メーカごとや製品ごとの市販洗剤容器に適
合する形状のものをそれぞれ製造し用意しておけば、多
種多様なメーカおよび製品に対応できて、便利である。

【００２３】また、各貯留容器２，２ａの前面に、上下
にわたる帯状の透明部分を設けておけば、液体洗剤３１
の残量を一目で視認できるので、液体洗剤３１の継ぎ足
し時期や市販洗剤容器３２ごとの交換時期を逸すること
がない。

【００２４】

【発明の効果】以上述べたように、本発明に係る液体洗
剤供給器によれば、スポンジなどに液体洗剤を付ける際
に両手を必要としないので、片手で簡単かつスピーディ
に液体洗剤を取り出すことができ、例えば食器などを洗
っている途中でも食器を片手で持ったまま容易に液体洗
剤をスポンジに含ませることができる。従って、洗い作
業の効率が向上する。また、洗剤容器を直接手で触れる
必要がなく洗剤容器自体を移動させる必要もないので、
従来のように洗剤容器自体や容器保管場所などが洗剤，
泡，水などで汚れたりすることがなくなって洗う手間が
省け、流し台廻りが非常に美しく衛生的となる。

【００２５】また、取付け部を吸盤で構成した場合は、
流し台に対し液体洗剤供給器を着脱できるので、例えば
蛇口と干渉して邪魔になる場所を避けるなど、流し台に
おける取付け場所を自由に選択することができる。

【００２６】そして、市販の液体洗剤容器を倒立状態で
保持する保持手段を貯留容器内に配した構成の場合は、
中身を移し替える手間をかけたり手を汚したりすること
なく、液体洗剤を貯留容器に供給できる。また、市販洗
剤容器内に液体洗剤を残すことなく、使い切ることがで
きる。更には、市販洗剤容器内の液体洗剤がなくなった
ときでも、暫くの間は貯留容器底部の液体洗剤でまかな
うことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施形態に係る液体洗剤供給器を示
す正面図である。

【図２】この液体洗剤供給器を示す側面図である。

【図３】図１におけるＡ−Ａ線断面図である。

【図４】本発明の別の実施形態に係る液体洗剤供給器を
示す斜視図である。

【図５】本発明の更に別の実施形態に係る液体洗剤供給
器を示す正面図である。

【図６】図５におけるＢ−Ｂ線断面図である。

【図７】図６とは別の容器アダプタを用いる態様を示す
状態説明図である。

【符号の説明】

１，１ａ，１ｂ 液体洗剤供給器 ２，２ａ 貯留容器 ３ 支柱 ４ 吸盤（取付け部） ６ ポンプ機構 ７ 蛇腹体 ９ 駆動レバー １０ 洗剤吹出ノズル １７ 吐出管 ２３ 支柱 ２４ 取付け部 ２５ 上面開口 ２６，２６ａ 保持手段 ３１ 液体洗剤 ３２ 市販洗剤容器 ３５ 保持突起 ３６，３６ａ 容器アダプタ ４０ シールリング

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 流し台などに取り付けられる取付け部
   と、取付け部から上方に延在し、かつ、先端が取付け部
   側よりも前出した支柱と、支柱の先端に取り付けられ液
   体洗剤を貯留する貯留容器と、貯留容器に配備されて液
   体洗剤を汲み出すポンプ機構と、貯留容器底部から下方
   に露出して設けられたポンプ機構の駆動レバーと、駆動
   レバー近傍の貯留容器底部に設けられポンプ機構の吐出
   側に連結された洗剤吹出ノズルとを備えてなることを特
   徴とする液体洗剤供給器。
2. 【請求項２】 取付け部が、吸盤で構成されていること
   を特徴とする請求項１に記載の液体洗剤供給器。
3. 【請求項３】 貯留容器は、市販の液体洗剤容器を収納
   できる上面開口を有して形成されるとともに、貯留容器
   内に、市販の液体洗剤容器を倒立状態で保持する保持手
   段が配備されていることを特徴とする請求項１または請
   求項２に記載の液体洗剤供給器。