JP2011183009A - 液体ディスペンサー - Google Patents

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Abstract

【課題】駆動レバーの短時間での連続押し上げを可能とし、液体の吐出量を容易に調整することができ、さらに、液だれが起きない液体ディスペンサーを提供する。
【解決手段】液体ディスペンサーは、液体を収容する容器と、容器内に設けられて容器内の液体が流れ込む容積可変部材と、容器内から容器の底部から下方向に突出して延びる棒状部材を有し前記容積可変部材の上端に連結する当該棒状部材を下から上方向へ押圧することで容積可変部材を圧縮し容積可変部材内の液体を容器の底部に設けられた液体吐出口から吐出させる液体吐出手段と、棒状部材の下から上方向への移動を制限する移動制限手段と、棒状部材に取り付けられ棒状部材を下方向に付勢する付勢手段と、棒状部材が押圧されると液体吐出口を開口させ棒状部材に対する押圧状態が解放されると液体吐出口を塞ぐ閉塞手段とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、液体を供給する液体ディスペンサーに関し、特に、台所や厨房などに設置され液体洗剤を供給するのに好適な液体ディスペンサーに関する。
台所や厨房で皿やコップなどの食器を洗う場合においては、液体洗剤をスポンジに含ませ、スポンジで食器を擦って食器の付着物を洗い流す。スポンジを液体洗剤に含ませるためには、通常、片手でスポンジを持ち、もう一方の手で液体洗剤の入った容器の液体洗剤の出口を下向きにして、容器の側面を押圧して、スポンジに液体洗剤を垂らしている。
一方、スポンジの液体洗剤を含ませるのに両手を必要とする不便を解消するために、下記特許文献1では、「流し台などに取り付けられる取付け部と、取付け部から上方に延在し、かつ、先端が取付け部側よりも前出した支柱と、支柱の先端に取り付けられ液体洗剤を貯留する貯留容器と、貯留容器に配備されて液体洗剤を汲み出すポンプ機構と、貯留容器底部から下方に露出して設けられたポンプ機構の駆動レバーと、駆動レバー近傍の貯留容器底部に設けられポンプ機構の吐出側に連結された洗剤吹出ノズルとを備えてなることを特徴とする液体洗剤供給器」が提案されている。
特開平11−18986号公報
しかしながら、特許文献1における液体洗剤供給器は、以下の課題を有する。第1に、駆動レバーがポンプ機構の蛇腹体を直接上向きに押し上げる構成となっており、蛇腹体の復元力が比較的小さいため、駆動レバーの押し上げ後、駆動レバーが即戻らず、複数回連続して液体洗剤を吐出させる場合に、比較的長い時間を要する。
第2に、一回の最大吐出量は蛇腹体の容量で決定され、その最大吐出量を調整することができない。また、駆動レバーの押し上げ長さ(ストローク)で吐出量の調整は不可能ではないが、手動で所望の量を吐出させるストロークを調整するのは実質的に困難である。
第3に、駆動レバー押し上げによる液体洗剤の吐出後、逆止弁18からノズル10までに残った液体洗剤が垂れるおそれがある。
そこで、本発明の目的は、駆動レバーの短時間での連続押し上げを可能とし、液体の吐出量を容易に調整することができ、さらに、液だれが起きない液体ディスペンサーを提供することにある。
上記目的を達成するための本発明の液体ディスペンサーの構成は、液体を収容する容器と、前記容器内に設けられ、前記容器内の液体が流れ込む容積可変部材と、前記容器内から前記容器の底部から下方向に突出して延びる棒状部材を有し、前記容積可変部材の上端に連結する当該棒状部材を下から上方向へ押圧することで、前記容積可変部材を圧縮し、前記容積可変部材内の液体を前記容器の底部に設けられた液体吐出口から吐出させる液体吐出手段と、前記棒状部材の下から上方向への移動を制限する移動制限手段と、前記棒状部材に取り付けられ、前記棒状部材を下方向に付勢する付勢手段と、前記棒状部材が押圧されると、前記液体吐出口を開口させ、前記棒状部材に対する押圧状態が解放されると、前記液体吐出口を塞ぐ閉塞手段とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、付勢手段により棒状部材の押し上げ状態からの戻りをスムーズにし、移動制限手段により、液体の吐出量を容易に調整することができ、さらに、閉塞手段により液体吐出からの液だれを防止することができる。
本発明の実施の形態における液体ディスペンサーの第1の構成例を示す図である。 図1の閉塞体11による吐出口の開閉を示す図である。 本発明の実施の形態における液体ディスペンサーの第2の構成例を示す図である。 図3の閉塞体11による吐出口の開閉を示す図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。しかしながら、かかる実施の形態例が、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
図1は、本発明の実施の形態における液体ディスペンサーの第1の構成例を示す図であり、図1(a)は断面図、図1(b)は上面図である。容器1は、液体洗剤などの液体を収容する円筒形の容器であり、容器1の上面に設けられた注ぎ口(開口部)は蓋体2により閉じられている。蓋体2を取り外すことで、液体を容器1の開口部から注ぎ入れることができる。
容器1の底部には、容器1内の液体を吐出する吐出口3が設けられ、さらに、容器1の底部より下から容器の底部を貫通し、容器1内に延びる作動棒4を貫通する孔部があり、作動棒4と孔部間の隙間を密封されている。作動棒4のストッパ4aは、作動棒4が底部から抜けるのを防止する。吐出口3は、作動棒4の押し上げ時の下端位置よりも高い位置に設けられ、吐出口3と作動棒4は、一般的に用いられるスポンジの寸法を考慮して、近接して配置される。具体的には、スポンジを持った片手で作動棒4を押し上げたときに、吐出口3から吐出される液体洗剤がそのスポンジに落ちる程度の間隔である。
容器1内には、容器1内の作動棒4、コイルバネ5、連結板6、支柱7、押子8及び中空伸縮部材9を収容する内部仕切り面体10が設けられ、容器1内の底部の固定されている。内部仕切り面体10には、容器1内において、内部仕切り面体10の内外を開閉する開口部10aが設けられ、容器1内の液体は、開口部10aを通じて、中空伸縮部材9内に流入することができる。中空伸縮部材9は、図示されるように好ましくは蛇腹形状を有し、容積可変部材である。
支柱7は、作動棒4の押し上げ動作を中空伸縮部材9に対する押し下げ動作に変換する連結部材6の支点を提供し、また、コイルバネ5のストッパ7aが支柱7から横方向に延びて取り付けられている。作動棒4は、ストッパ7aを貫通している。
コイルバネ5は、作動棒4のストッパ4aと支柱7のストッパ7aの間の作動棒4に取り付けられ、作動棒4の押し上げ動作に対して作動棒4を下方向に付勢する。そして、作動棒4が押し上げ動作から解放されると、コイルバネ5の付勢力により、作動棒4は、すばやく押し下げられ、押し上げ前の元の位置まで下がる。これにより、作動棒4はスムーズにすばやく戻るため、短時間に連続して作動棒4の押し上げ動作を行うことができる。
連結板6は、支柱7の支点を中心に回転可能に作動棒4と押子8に取り付けられ、作動棒4の押し上げ動作を中空伸縮部材9に対する押し下げ動作に変換する。
作動棒4が手などにより押し上げられると、連結板6を介して、押子8が押し下げられ、中空伸縮部材9が収縮させられる。それにより、中空伸縮部材8内の液体が吐出口3から吐出される。
吐出口3は、閉塞体11によって閉塞可能である。閉塞体11は、図示されるように、例えば吐出口3の径より大きい球体で形成され、吊り下げ線12により押子8から吊り下げられた状態で、吐出口3を閉塞する。
図2は、図1の閉塞体11による吐出口の開閉を示す図である。図2(a)に示されるとおり、吐出口3を塞いでいる平常状態から、押子8の押し下げに連動して閉塞体11が下降することで、図2(b)に示されるとおり、吐出口3が開口し、液体が吐出する。そして、押子8の上昇に伴い、閉塞体11も上昇して図2(a)の状態に戻り吐出口3を閉じる。吊り下げ線12の引張力により吐出口3は密閉される。閉塞体11により、作動棒4が押し上げられているときのみ、吐出口3が開口し、それ以外のときは、吐出口3は閉じられるので、吐出口3からの液だれを防止することができる。吊り下げ線12は、図示されるように、コイルバネ部分を含んでいてもよく、このコイルバネ部分の上方向への付勢により、より大きな引張力を得ることができる。
内部仕切り面体10の開口部10aには、内部仕切り面体10の内側に開く弁部材13が設けられ、弁部材13は、中空伸縮部材9の収縮による加圧により開口部10aを閉じ、中空伸縮部材9内の液体が開口部10aから流出するのを防止し、反対に、中空伸縮部材9の伸長による減圧により開口部10aを開け、容器1内の液体を開口部10aから中空伸縮部材9内に液体を流入させる。
液体が液体洗剤のような粘性の高い液体の場合、流体抵抗が大きいので、収縮した中空伸縮部材9に液体が流入し元の長さに戻るのに比較的長い時間を要することになるが、上述のコイルバネ5の付勢力により、中空伸縮部材9への液体流入を促進させ、戻り時間を短縮することができる。
作動棒4には、調整ネジ14が取り付けられている。調整ネジは、ねじ切りされた作動棒に対して水平方向に突出する突出部材であって、上下に移動可能に取り付けられ、容器1の底部から下に延びて形成されたストッパ15に当接することで、作動棒4の移動距離を制限する。移動制限手段である調整ネジ14がストッパ15に当接するまで押し上げることで、一回の押し上げによる吐出量を一定にすることができ、調整ネジ14の取り付け位置を上下動させることで、一回の押し上げ動作による吐出量を容易に調整することができる。
なお、ストッパ15が設けられず、調整ネジ15が容器1の底部に直接当接する構成であってもよい。
図3は、本発明の実施の形態における液体ディスペンサーの第2の構成例を示す断面図である。図3(a)は断面図、図3(b)は上面図である。第2の構成例は、第1の構成例と比較して、以下の点で異なる。中空伸縮部材9は蛇腹体ではなく円筒形の筒であり、可動式の押子8の上下動により容積が可変となる構造を有する。また、閉塞体11は、吐出口3を塞いでいる状態から、作動棒4に対する押圧に応じて中空伸縮部材9から押し出される液体の圧力により撓むことで、吐出口3を開口させ、作動棒4に対する押圧状態の解放により復元して吐出口3を塞ぐ。図2に示されるように、閉塞体11は、吐出口3を覆うように取り付けられる膜状体であり、吐出口3の断面の中心から十字に切り込み(4本の切り込み線)が施されている。また、閉塞体11は例えばシリコンゴムなど、圧力により撓み、圧力が解放されると復元する可撓性を有する材質で形成される。
図4は、図3の閉塞体11による吐出口の開閉を示す図である。図4(a)に示されるとおり、吐出口3を塞いでいる平常状態から、液体の圧力により切り込み部分から閉塞体11が撓むことで、図4(b)に示されるとおり吐出口3が開口する。そして、圧力が解放されると図4(a)の状態に復元し、液だれを防止する。なお、切り込みの本数は4本(十字形状)に限られず、閉塞体11の材質、厚さなどを考慮して、適切な切り込みが設けられる。
液体ディスペンサーの容器1に液体洗剤を収容した場合、スポンジを持った片手で作動棒4を押し上げることで、吐出口3から液体洗剤が吐出し、スポンジに落ちる。このように、スポンジを持った片手で液体洗剤の吐出動作を行うことができ、台所や厨房での食器洗い作業の効率が向上する。液体ディスペンサーは、図示されない取り付け具を用いて、流し台やその近辺に固定される。液体ディスペンサーの各構成要素の材料は、プラスチックや金属(ステンレスなど)など強度、耐久性、使い勝手、デザイン、コストなどを考慮して適宜選択される。
1:容器、2:蓋体、3:吐出口、4:作動棒、4a:ストッパ、5:コイルバネ、6:連結板、7:支柱、7a:ストッパ、8:押子、9:中空伸縮部材、10:内部仕切り面体、10a:開口部、11:閉塞体、12:吊り下げ線、13:弁部材、14:調整ネジ、15:ストッパ

Claims (6)

  1. 液体を収容する容器と、
    前記容器内に設けられ、前記容器内の液体が流れ込む容積可変部材と、
    前記容器内から前記容器の底部から下方向に突出して延びる棒状部材を有し、前記容積可変部材の上端に連結する当該棒状部材を下から上方向へ押圧することで、前記容積可変部材を圧縮し、前記容積可変部材内の液体を前記容器の底部に設けられた液体吐出口から吐出させる液体吐出手段と、
    前記棒状部材の下から上方向への移動を制限する移動制限手段と、
    前記棒状部材に取り付けられ、前記棒状部材を下方向に付勢する付勢手段と、
    前記棒状部材が押圧されると、前記液体吐出口を開口させ、前記棒状部材に対する押圧状態が解放されると、前記液体吐出口を塞ぐ閉塞手段とを備えることを特徴とする液体ディスペンサー。
  2. 請求項1において、
    前記棒状部材が押圧されている状態で、前記容器内の液体の前記容積可変部材への流れ込みを遮断する弁を備えることを特徴とする液体ディスペンサー。
  3. 請求項1又は2において、
    前記付勢手段はコイルバネであることを特徴とする液体ディスペンサー。
  4. 請求項1又は2において、
    前記閉塞手段は、前記容積可変部材の容積変化に応じて上下動することで前記液体吐出口を開閉させることを特徴とする液体ディスペンサー。
  5. 請求項1又は2において、
    前記閉塞手段は、前記液体吐出口を塞いでいる状態から、前記棒状部材に対する押圧に応じて前記容積可変部材から押し出される液体の圧力により撓むことで、前記液体吐出口を開口させ、前記棒状部材に対する押圧状態の解放により復元して前記液体吐出口を塞ぐことを特徴とする液体ディスペンサー。
  6. 請求項1又は2において、
    前記移動制限手段は、前記棒状部材における前記容器の底部から下方向に突出している部位に位置変更可能に固定される突出部材であることを特徴とする液体ディスペンサー。
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