JPH11189730A - マイクロカプセル型着色剤とその製造法 - Google Patents
マイクロカプセル型着色剤とその製造法Info
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- JPH11189730A JPH11189730A JP9824398A JP9824398A JPH11189730A JP H11189730 A JPH11189730 A JP H11189730A JP 9824398 A JP9824398 A JP 9824398A JP 9824398 A JP9824398 A JP 9824398A JP H11189730 A JPH11189730 A JP H11189730A
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- resin
- colorant
- microcapsule
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 従来より樹脂成形の際に使用する着色剤とし
ては、マスタ−バッチとドライカラ−が一般に使用され
ている。しかし、マスタ−バッチは顔料分散性は良好で
あるが製造が煩雑であること、又、ドライカラ−は製造
が容易であるが顔料分散性に劣る欠点がある。そこで本
発明者らは、マスタ−バッチとドライカラ−の長所を生
かした着色剤の開発を検討した処、粉体樹脂と顔料のみ
からなるマイクロカプセル型着色剤を製造することで解
決出来ることを知り、本発明を完成したのである。 【構成】 本発明は、粉体樹脂と染顔料からなり、染顔
料の大部分が粉体樹脂中に埋没(挿入固着)されてなる
マイクロカプセル型着色剤を開発したのである。本発明
マイクロカプセル型着色剤は、球状容器内底面に沿い周
速度40m/sec以上で回転する下段回転羽と容器中央部
で回転する上段回転羽を設けた球状ミキサ−を用いるこ
とで容易に得られるものである。
ては、マスタ−バッチとドライカラ−が一般に使用され
ている。しかし、マスタ−バッチは顔料分散性は良好で
あるが製造が煩雑であること、又、ドライカラ−は製造
が容易であるが顔料分散性に劣る欠点がある。そこで本
発明者らは、マスタ−バッチとドライカラ−の長所を生
かした着色剤の開発を検討した処、粉体樹脂と顔料のみ
からなるマイクロカプセル型着色剤を製造することで解
決出来ることを知り、本発明を完成したのである。 【構成】 本発明は、粉体樹脂と染顔料からなり、染顔
料の大部分が粉体樹脂中に埋没(挿入固着)されてなる
マイクロカプセル型着色剤を開発したのである。本発明
マイクロカプセル型着色剤は、球状容器内底面に沿い周
速度40m/sec以上で回転する下段回転羽と容器中央部
で回転する上段回転羽を設けた球状ミキサ−を用いるこ
とで容易に得られるものである。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本願発明は、粉体樹脂層に染顔料
の大部分が埋没(挿入固着)されてなるマイクロカプセ
ル型着色剤と、その製造法に関するものである。詳しく
は、該着色剤は分散剤を添加せずにドライカラ−と同様
な簡便な製法で得られ、ナチュラル樹脂との着色成形の
際にはマスタ−バッチと変わらぬ分散性を発揮するマイ
クロカプセル型着色剤を提供するものである。
の大部分が埋没(挿入固着)されてなるマイクロカプセ
ル型着色剤と、その製造法に関するものである。詳しく
は、該着色剤は分散剤を添加せずにドライカラ−と同様
な簡便な製法で得られ、ナチュラル樹脂との着色成形の
際にはマスタ−バッチと変わらぬ分散性を発揮するマイ
クロカプセル型着色剤を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より樹脂成形の際に使用する着色剤
としては、ドライカラ−及びマスタ−バッチが一般に使
用されている。これらの着色剤では、顔料を高濃度に含
有しており成形品を製造する際に、未着色のナチュラル
樹脂に配合して希望する濃度に希釈して使用されてい
る。マスタ−バッチは、ドライカラ−に比較して着色成
形品中での顔料分散性に優れているが、製造には熱溶融
した坦体樹脂中に顔料を混練し製造している。
としては、ドライカラ−及びマスタ−バッチが一般に使
用されている。これらの着色剤では、顔料を高濃度に含
有しており成形品を製造する際に、未着色のナチュラル
樹脂に配合して希望する濃度に希釈して使用されてい
る。マスタ−バッチは、ドライカラ−に比較して着色成
形品中での顔料分散性に優れているが、製造には熱溶融
した坦体樹脂中に顔料を混練し製造している。
【0003】従って、顔料分散性の優れたマスタ−バッ
チを製造するために、高温での充分な溶融混練が必要で
あり、この結果坦体樹脂が熱劣化し易く、これを用いて
着色された熱可塑性樹脂の物性まで低下する。しかも、
マスタ−バッチ製造の際に顔料をより良く拡散するため
には、分散剤としてワックス類を添加しており、これら
分散剤の存在により着色成形の際に、目ヤニや金型汚染
を生じ、連続操業性や機械的物性を低下する原因となっ
ている。
チを製造するために、高温での充分な溶融混練が必要で
あり、この結果坦体樹脂が熱劣化し易く、これを用いて
着色された熱可塑性樹脂の物性まで低下する。しかも、
マスタ−バッチ製造の際に顔料をより良く拡散するため
には、分散剤としてワックス類を添加しており、これら
分散剤の存在により着色成形の際に、目ヤニや金型汚染
を生じ、連続操業性や機械的物性を低下する原因となっ
ている。
【0004】一方、ドライカラ−は、常温での撹拌混合
のみで製造が可能であり、マスタ−バッチ製造のような
高温での溶融混練の必要がなく、このため製造コストが
安く樹脂用着色剤として最適であり需要も旺盛である。
しかし、ドライカラ−は、マスタ−バッチに比較して着
色成形の際の顔料分散性に劣っており着色成形品の物性
低下や色むら等の原因となり品質安定性が低下する欠点
が大で、このため、ドライカラ−使用成形品の用途が日
用雑貨品や汎用機械部品に限られている。
のみで製造が可能であり、マスタ−バッチ製造のような
高温での溶融混練の必要がなく、このため製造コストが
安く樹脂用着色剤として最適であり需要も旺盛である。
しかし、ドライカラ−は、マスタ−バッチに比較して着
色成形の際の顔料分散性に劣っており着色成形品の物性
低下や色むら等の原因となり品質安定性が低下する欠点
が大で、このため、ドライカラ−使用成形品の用途が日
用雑貨品や汎用機械部品に限られている。
【0005】従ってドライカラ−の最も改善すべき点
は、着色成形の際にナチュラル樹脂に如何に顔料を均一
分散するかが一番重要な問題であり、この欠点を改良す
るために従来より各種の金属石鹸や脂肪酸アミド等の顔
料分散剤が配合されているが目立った改善は見当たらな
い。このため、ドライカラ−は、高度に顔料分散性が要
求されない日用雑貨品等の着色用途に限定されている。
しかも、粉末状であるために飛散・汚染性の害が大きく
作業性に問題がある。
は、着色成形の際にナチュラル樹脂に如何に顔料を均一
分散するかが一番重要な問題であり、この欠点を改良す
るために従来より各種の金属石鹸や脂肪酸アミド等の顔
料分散剤が配合されているが目立った改善は見当たらな
い。このため、ドライカラ−は、高度に顔料分散性が要
求されない日用雑貨品等の着色用途に限定されている。
しかも、粉末状であるために飛散・汚染性の害が大きく
作業性に問題がある。
【0006】また、ドライカラ−を製造する際に使用す
る混合撹拌装置としては、従来より円筒状の混合器、例
えばヘンシエルミキサ−やハイスピ−ドミキサ−等混合
装置が繁用されている。しかし、これらの混合撹拌装
置、例えばヘンシェルミキサ−では、撹拌容器の形態は
底が平面な円筒形容器であるために、試料が容器の底に
滞留されるのみならず円筒壁面にも付着し易い欠点があ
り、試料の充分な撹拌が行われ難く均一な混合物の製造
が期待できず、このため顔料粉末の微細化も困難であ
る。
る混合撹拌装置としては、従来より円筒状の混合器、例
えばヘンシエルミキサ−やハイスピ−ドミキサ−等混合
装置が繁用されている。しかし、これらの混合撹拌装
置、例えばヘンシェルミキサ−では、撹拌容器の形態は
底が平面な円筒形容器であるために、試料が容器の底に
滞留されるのみならず円筒壁面にも付着し易い欠点があ
り、試料の充分な撹拌が行われ難く均一な混合物の製造
が期待できず、このため顔料粉末の微細化も困難であ
る。
【0007】一般に使用する顔料粒子の粒径は、サブミ
クロン・レベルであり、このため従来の混合撹拌装置で
は殆んどの顔料は凝集し合った状態で変化せず、これに
より分散剤を顔料中への均一に細かく分散させることを
非常に困難にしている。また、近年、ドライカラ−の欠
点を解決するものとして、着色成形の際に飛散・汚染性
の欠点を改善する着色剤として、樹脂粉末表面を溶剤に
より湿潤したり、熱溶融した分散剤を仲介して顔料を樹
脂粉末表面に被覆したマイクロカプセル型着色剤も開発
されている。
クロン・レベルであり、このため従来の混合撹拌装置で
は殆んどの顔料は凝集し合った状態で変化せず、これに
より分散剤を顔料中への均一に細かく分散させることを
非常に困難にしている。また、近年、ドライカラ−の欠
点を解決するものとして、着色成形の際に飛散・汚染性
の欠点を改善する着色剤として、樹脂粉末表面を溶剤に
より湿潤したり、熱溶融した分散剤を仲介して顔料を樹
脂粉末表面に被覆したマイクロカプセル型着色剤も開発
されている。
【0008】しかし、これらの方法はドライカラ−に比
較して製造が煩雑になり、しかも着色成形品の分散性が
著しく悪く、このため用途はドライカラ−と同じく日用
雑貨品や汎用成形品に限定されている。また、これら従
来のマイクロカプセル型着色剤は、短期間の保存中にも
坦体樹脂表面から顔料が容易に剥離し、ドライカラ−と
同じく汚染性の欠点があった。
較して製造が煩雑になり、しかも着色成形品の分散性が
著しく悪く、このため用途はドライカラ−と同じく日用
雑貨品や汎用成形品に限定されている。また、これら従
来のマイクロカプセル型着色剤は、短期間の保存中にも
坦体樹脂表面から顔料が容易に剥離し、ドライカラ−と
同じく汚染性の欠点があった。
【0009】
【本発明が解決しようとする課題】そこで本願発明者ら
は、ドライカラ−と変わらぬ簡便な方法で製造が可能で
あり、マスタ−バッチに添加するワックス類や、ドライ
カラ−に添加する金属石鹸や脂肪酸アミド等の分散剤を
配合せずに、マスタ−バッチと変わらぬ顔料分散性に優
れた着色剤の開発について検討したのである。
は、ドライカラ−と変わらぬ簡便な方法で製造が可能で
あり、マスタ−バッチに添加するワックス類や、ドライ
カラ−に添加する金属石鹸や脂肪酸アミド等の分散剤を
配合せずに、マスタ−バッチと変わらぬ顔料分散性に優
れた着色剤の開発について検討したのである。
【0010】
【課題を解決するための手段】即ち本発明者らは、粉体
樹脂及び染顔料のみからなり、染顔料(以後、顔料と省
略)が樹脂層に埋没及び樹脂表面に固着されてなること
を特徴とするマイクロカプセル型着色剤を開発したので
ある。特に、顔料の大部分(主要量)が粉体樹脂層中に
埋没(挿入固着)されてなるタイプである請求項2の本
発明のマイクロカプセル型着色剤は、着色成形の際にナ
チュラル樹脂との混合で優れた顔料分散性を発揮するの
で好ましい。
樹脂及び染顔料のみからなり、染顔料(以後、顔料と省
略)が樹脂層に埋没及び樹脂表面に固着されてなること
を特徴とするマイクロカプセル型着色剤を開発したので
ある。特に、顔料の大部分(主要量)が粉体樹脂層中に
埋没(挿入固着)されてなるタイプである請求項2の本
発明のマイクロカプセル型着色剤は、着色成形の際にナ
チュラル樹脂との混合で優れた顔料分散性を発揮するの
で好ましい。
【0011】本発明で使用する樹脂としては、従来より
成形加工に使用されているものであれば特に制限はな
く、例えばポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレ
フイン樹脂及びその共重合体であるエチレン酢酸ビニル
共重合体、エチレンアクリル酸エステル共重合体、ポリ
エステル系樹脂、ポリアミド樹脂、AS樹脂、ABS樹
脂、ポリカ−ボネ−ト樹脂、塩化ビニル樹脂等の熱可塑
性樹脂が挙げられる。粉体樹脂の平均粒径は、2mm〜1
μmのものを使用するが、顔料濃度が大きく取扱いの容
易なマイクロカプセル型着色剤を製造するためには、40
〜700μmの平均粒径が好ましい。
成形加工に使用されているものであれば特に制限はな
く、例えばポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレ
フイン樹脂及びその共重合体であるエチレン酢酸ビニル
共重合体、エチレンアクリル酸エステル共重合体、ポリ
エステル系樹脂、ポリアミド樹脂、AS樹脂、ABS樹
脂、ポリカ−ボネ−ト樹脂、塩化ビニル樹脂等の熱可塑
性樹脂が挙げられる。粉体樹脂の平均粒径は、2mm〜1
μmのものを使用するが、顔料濃度が大きく取扱いの容
易なマイクロカプセル型着色剤を製造するためには、40
〜700μmの平均粒径が好ましい。
【0012】本発明で使用する顔料としては、従来より
樹脂の成形加工に使用されているものであれば良く、例
えば有機顔料では、アゾ系顔料、アントラキノン系顔
料、フタロシアニン系顔料、キナクリドン系顔料等が、
又、無機顔料では、群青、二酸化チタン、カ−ボンブラ
ック、酸化クロム、酸化鉄等が挙げられる。染料につい
ても、従来より樹脂の成形加工に使用されているもので
あれば良く、例えばロ−ダミンレ−キ、メチルバイオレ
ット、キノリンエロ−レ−キ、マラカイトグリ−ンレ−
キ、アリザリンレ−キ等が挙げられる。
樹脂の成形加工に使用されているものであれば良く、例
えば有機顔料では、アゾ系顔料、アントラキノン系顔
料、フタロシアニン系顔料、キナクリドン系顔料等が、
又、無機顔料では、群青、二酸化チタン、カ−ボンブラ
ック、酸化クロム、酸化鉄等が挙げられる。染料につい
ても、従来より樹脂の成形加工に使用されているもので
あれば良く、例えばロ−ダミンレ−キ、メチルバイオレ
ット、キノリンエロ−レ−キ、マラカイトグリ−ンレ−
キ、アリザリンレ−キ等が挙げられる。
【0013】本発明のマイクロカプセル型着色剤は、分
散剤や溶剤を使用せず押出機やニ−ダ−等による高温で
の樹脂と顔料の混練を行わずに、室温付近の温度で高速
回転する混合装置を使用して粉体樹脂表面に顔料を衝突
することで、顔料を樹脂層に埋没もしくは樹脂表面に強
力に固着して得られるものである。このようにして得ら
れる本発明のマイクロカプセル型着色剤は、分散剤を使
用しないために、着色成形過程で目ヤニの発生や金型の
汚染が全く見られず長時間の連続操業が可能であり、従
って得られる成形品は機械的物性及び耐候性に優れてい
る。
散剤や溶剤を使用せず押出機やニ−ダ−等による高温で
の樹脂と顔料の混練を行わずに、室温付近の温度で高速
回転する混合装置を使用して粉体樹脂表面に顔料を衝突
することで、顔料を樹脂層に埋没もしくは樹脂表面に強
力に固着して得られるものである。このようにして得ら
れる本発明のマイクロカプセル型着色剤は、分散剤を使
用しないために、着色成形過程で目ヤニの発生や金型の
汚染が全く見られず長時間の連続操業が可能であり、従
って得られる成形品は機械的物性及び耐候性に優れてい
る。
【0014】この際に使用する粉体樹脂としては、着色
成形の際に使用するナチュラル樹脂と同質の樹脂を使用
することが好ましい。本発明のマイクロカプセル型着色
剤製造の際に粉体樹脂の表面付近該樹脂層へ顔料を埋没
する技術は、周速度が40m/sec以上発揮する混合撹拌
装置を使用することで容易に得られるものである。特
に、本願出願人等が開発した下記に述べる球状ミキサ−
を使用することで、本発明のマイクロカプセル型着色剤
の製造が可能である。
成形の際に使用するナチュラル樹脂と同質の樹脂を使用
することが好ましい。本発明のマイクロカプセル型着色
剤製造の際に粉体樹脂の表面付近該樹脂層へ顔料を埋没
する技術は、周速度が40m/sec以上発揮する混合撹拌
装置を使用することで容易に得られるものである。特
に、本願出願人等が開発した下記に述べる球状ミキサ−
を使用することで、本発明のマイクロカプセル型着色剤
の製造が可能である。
【0015】即ち本発明のマイクロカプセル型着色剤を
製造の際に、容器内底面に沿って回転する周速度40m/
sec以上の回転羽を設けた球状ミキサ−を用いること
で、粉体樹脂の表面付近該樹脂層中に顔料の大部分(主
要量)を埋没してなることを特徴とするマイクロカプセ
ル型着色剤の製造法を開発したのである。特に、回転羽
が容器内底面に沿って回転する下段回転羽と容器中央部
に上段回転を設け、該下段回転羽が周速度40m/sec以
上で回転する球状ミキサ−を用いることで、より優れた
本発明のマイクロカプセル型着色剤の製造法を確立した
のである。
製造の際に、容器内底面に沿って回転する周速度40m/
sec以上の回転羽を設けた球状ミキサ−を用いること
で、粉体樹脂の表面付近該樹脂層中に顔料の大部分(主
要量)を埋没してなることを特徴とするマイクロカプセ
ル型着色剤の製造法を開発したのである。特に、回転羽
が容器内底面に沿って回転する下段回転羽と容器中央部
に上段回転を設け、該下段回転羽が周速度40m/sec以
上で回転する球状ミキサ−を用いることで、より優れた
本発明のマイクロカプセル型着色剤の製造法を確立した
のである。
【0016】尚、顔料の粉体樹脂への埋没の確認は、測
定法(a)の電子顕微鏡によるマイクロカプセル型着色
剤の内部形状の観察と(c)溶剤による顔料の溶出実験
による確認を行い、請求項2記載のマイクロカプセル型
着色剤が得られる事実が、各実施例で確認されている。
本発明で使用する球状ミキサ−の容器内面の構造とし
ては、眞球のみならず、ほぼ球状のもの、例えば卵型や
断面が楕円状の球状容器等が挙げられる。また、容器内
で回転する攪拌羽は、容器底面に沿って回転する下段回
転羽と、中央部で回転する上段回転羽の2種の回転羽を
設けると、より品質の高い本発明のマイクロカプセル型
着色剤が得られるので好ましい。
定法(a)の電子顕微鏡によるマイクロカプセル型着色
剤の内部形状の観察と(c)溶剤による顔料の溶出実験
による確認を行い、請求項2記載のマイクロカプセル型
着色剤が得られる事実が、各実施例で確認されている。
本発明で使用する球状ミキサ−の容器内面の構造とし
ては、眞球のみならず、ほぼ球状のもの、例えば卵型や
断面が楕円状の球状容器等が挙げられる。また、容器内
で回転する攪拌羽は、容器底面に沿って回転する下段回
転羽と、中央部で回転する上段回転羽の2種の回転羽を
設けると、より品質の高い本発明のマイクロカプセル型
着色剤が得られるので好ましい。
【0017】その代表例として
【図1】で示す上下二本の回転羽を有する球状ミキサ−
により説明すると、球状ミキサ−は、試料の投入口(1)
及び取出口(2)を有し、内部が球状であり、球状容器底
面に沿って下段回転羽(3)と中央部で回転する上段回転
羽(4)を有する。そして、容器内の底面中央部分に存在
する試料は、下段回転羽(3)の回転力で強く攪拌され、
容器底部から周辺部分へと、そして下方から上方へと壁
面に沿って押し上げられる。容器壁面に沿って押し上げ
られた試料は容器内が球状のために、中央部で回転する
上段回転羽(4)上に落ち、強烈に攪拌混合される。
により説明すると、球状ミキサ−は、試料の投入口(1)
及び取出口(2)を有し、内部が球状であり、球状容器底
面に沿って下段回転羽(3)と中央部で回転する上段回転
羽(4)を有する。そして、容器内の底面中央部分に存在
する試料は、下段回転羽(3)の回転力で強く攪拌され、
容器底部から周辺部分へと、そして下方から上方へと壁
面に沿って押し上げられる。容器壁面に沿って押し上げ
られた試料は容器内が球状のために、中央部で回転する
上段回転羽(4)上に落ち、強烈に攪拌混合される。
【0018】即ち、本願発明者等は、球状ミキサ−の下
段回転羽の周速度を40m/secより大きくすると、本発明
の粉体樹脂と顔料の2成分のみで撹拌混合し得られるマ
イクロカプセル型着色剤は、従来のマイクロカプセル型
着色剤に比較して着色成形の際にも優れた顔料分散性が
得られることを知見したのである。尚、球状ミキサ−の
回転羽の周速度を高くした場合には、球状ミキサ−を冷
水などによって冷却すると、攪拌効果も向上するので適
宜冷却することが好ましい。
段回転羽の周速度を40m/secより大きくすると、本発明
の粉体樹脂と顔料の2成分のみで撹拌混合し得られるマ
イクロカプセル型着色剤は、従来のマイクロカプセル型
着色剤に比較して着色成形の際にも優れた顔料分散性が
得られることを知見したのである。尚、球状ミキサ−の
回転羽の周速度を高くした場合には、球状ミキサ−を冷
水などによって冷却すると、攪拌効果も向上するので適
宜冷却することが好ましい。
【0019】また、
【図1】で説明すると、回転羽の駆動軸(5)が上段回転
部分付近から球状容器底面に向かって広がる円錐形の回
転軸を装置すると、球状容器内の底面部分に試料が滞留
せず、効率よく攪拌されるためにために処理が均一に行
われ好ましい。この様にして得られたマイクロカプセル
型着色剤を使用してナチュラル樹脂との着色成形が容易
であるが、本発明のマイクロカプセル型着色剤の優れた
効果を発揮するには、周速度40m/sec以上で撹拌混合
すると着色成形の際に、最も優れた顔料分散性を発揮す
るので好ましい。
部分付近から球状容器底面に向かって広がる円錐形の回
転軸を装置すると、球状容器内の底面部分に試料が滞留
せず、効率よく攪拌されるためにために処理が均一に行
われ好ましい。この様にして得られたマイクロカプセル
型着色剤を使用してナチュラル樹脂との着色成形が容易
であるが、本発明のマイクロカプセル型着色剤の優れた
効果を発揮するには、周速度40m/sec以上で撹拌混合
すると着色成形の際に、最も優れた顔料分散性を発揮す
るので好ましい。
【0020】尚、有機顔料を使用する場合には、撹拌混
合する際に有機顔料が加熱凝集されることを防ぐために
球状ミキサ−を冷却して製造することで、より顔料分散
性の優れた本発明のマイクロカプセル型着色剤が得られ
る。本発明のマイクロカプセル型着色剤には、その特徴
を損なわない程度で酸化防止剤、紫外線吸収剤等の添加
剤を任意に配合しても良い。以下に実施例及び比較例を
述べる。
合する際に有機顔料が加熱凝集されることを防ぐために
球状ミキサ−を冷却して製造することで、より顔料分散
性の優れた本発明のマイクロカプセル型着色剤が得られ
る。本発明のマイクロカプセル型着色剤には、その特徴
を損なわない程度で酸化防止剤、紫外線吸収剤等の添加
剤を任意に配合しても良い。以下に実施例及び比較例を
述べる。
【0021】
【実施例】実施例1 フタロシアニンブル−(C.I.Pigment blue 15:1)10重
量部、及び坦体樹脂として平均粒径100μm、MI値30の
ポリエチレン樹脂90重量部を
量部、及び坦体樹脂として平均粒径100μm、MI値30の
ポリエチレン樹脂90重量部を
【図1】記載の内容積40リットルの球状ミキサ−に仕込み、
該球状ミキサ−を冷却しながら下段回転羽(3)を周速度5
0m/secに調整し10分間攪拌混合して、本発明のマイク
ロカプセル型着色剤を得た。
該球状ミキサ−を冷却しながら下段回転羽(3)を周速度5
0m/secに調整し10分間攪拌混合して、本発明のマイク
ロカプセル型着色剤を得た。
【0022】次に該マイクロカプセル型着色剤につい
て、下記の測定(a)〜(d)を行い、その結果を
て、下記の測定(a)〜(d)を行い、その結果を
【表1】 に記載した。 (a).カプセル化:透過型電子顕微鏡(EF−TEM)によ
る観察 本発明のマイクロカプセル型着色剤及び比較試料につい
て、エポキシ樹脂で包埋し、ダイヤモンドナイフ装着の
超ミクロト−ムを用いて−110℃で厚さ0.1〜0.2μmの
切片を制作して観察試料として用いた。
る観察 本発明のマイクロカプセル型着色剤及び比較試料につい
て、エポキシ樹脂で包埋し、ダイヤモンドナイフ装着の
超ミクロト−ムを用いて−110℃で厚さ0.1〜0.2μmの
切片を制作して観察試料として用いた。
【0023】該観察試料中の顔料の存在を、エネルギ−
・フイルタ−を内蔵した透過型電子顕微鏡(カ−ルツア
イス社製:CEM−902型)に、イメ−ジング・プレ−ト
(富士写真フイルム社製)を組合わせた装置を使用し
て、倍率を1万〜8万倍程度に拡大して顔料化合物中の
元素の存在を確認することによって、樹脂層中への顔料
の埋没状況を測定した。 ○……使用した顔料の大部分(主要量)が、樹脂層に埋
没していることが確認される(樹脂表面より100〜200n
m付近までに)、
・フイルタ−を内蔵した透過型電子顕微鏡(カ−ルツア
イス社製:CEM−902型)に、イメ−ジング・プレ−ト
(富士写真フイルム社製)を組合わせた装置を使用し
て、倍率を1万〜8万倍程度に拡大して顔料化合物中の
元素の存在を確認することによって、樹脂層中への顔料
の埋没状況を測定した。 ○……使用した顔料の大部分(主要量)が、樹脂層に埋
没していることが確認される(樹脂表面より100〜200n
m付近までに)、
【0024】△……樹脂層中への顔料の埋没も見られる
が、樹脂表面にも多くの顔料が付着している、 ×……樹脂層中への顔料の埋没が非常に少なく、使用顔
料の大部分が樹脂表面に付着した、従来の顔料被覆型着
色剤である。 (b).耐汚染性 得られた着色剤20グラムを、樹脂ペレット100グラムを
充填可能なポリエチレン袋に詰めて、手動により10分間
振った後に、袋内面の汚染性について目視により下記の
条件で確認する。
が、樹脂表面にも多くの顔料が付着している、 ×……樹脂層中への顔料の埋没が非常に少なく、使用顔
料の大部分が樹脂表面に付着した、従来の顔料被覆型着
色剤である。 (b).耐汚染性 得られた着色剤20グラムを、樹脂ペレット100グラムを
充填可能なポリエチレン袋に詰めて、手動により10分間
振った後に、袋内面の汚染性について目視により下記の
条件で確認する。
【0025】○……全く汚染見られず、△……やや汚染
あり、×……著しく汚染 (c).固着性 得られた着色剤10グラムとメタノ−ル100ccを300ccビ−
カ−中で10分間撹拌した後に、メタノ−ル溶液の着色状
況により、粉体樹脂へ顔料埋没の状態を目視により確認
する。 ○……全く着色が見られず、△……やや着色あり、×…
…著しく着色
あり、×……著しく汚染 (c).固着性 得られた着色剤10グラムとメタノ−ル100ccを300ccビ−
カ−中で10分間撹拌した後に、メタノ−ル溶液の着色状
況により、粉体樹脂へ顔料埋没の状態を目視により確認
する。 ○……全く着色が見られず、△……やや着色あり、×…
…著しく着色
【0026】(d).昇圧試験 先端に500メッシュの金網を装着したスクリユ−径30mm
特殊単軸押出機を用い試料5キログラム押出して、金網
の目詰まり状況をダイズ部での圧力上昇値によって測定
する。この際に生じる圧力上昇は、着色剤中の未分散願
料の存在により発生するものである。従って、成形品製
造の際に良好な顔料分散性を得るためには、本測定に於
いて圧力上昇の小さな着色剤を製造することが必要であ
る。
特殊単軸押出機を用い試料5キログラム押出して、金網
の目詰まり状況をダイズ部での圧力上昇値によって測定
する。この際に生じる圧力上昇は、着色剤中の未分散願
料の存在により発生するものである。従って、成形品製
造の際に良好な顔料分散性を得るためには、本測定に於
いて圧力上昇の小さな着色剤を製造することが必要であ
る。
【0027】実施例1で得られた本発明のマイクロカプ
セル型着色剤は、測定法(a)によるフタロシアニンブ
ル−化合物中の銅元素の存在の確認、又、測定法(b)
及び(c)の結果から顔料の大部分が粉体樹脂中に埋没
(挿入固着)しており、樹脂表面に固着の顔料が少量で
ある請求項2記載の本発明品が得られている事実が確認
できる。また、実施例1の本発明のマイクロカプセル型
着色剤は、測定法(d)に於いても良好であり、市販の
カラ−マスタ−バッチと遜色のない顔料分散性の優れた
着色剤が得られることを証明してる。
セル型着色剤は、測定法(a)によるフタロシアニンブ
ル−化合物中の銅元素の存在の確認、又、測定法(b)
及び(c)の結果から顔料の大部分が粉体樹脂中に埋没
(挿入固着)しており、樹脂表面に固着の顔料が少量で
ある請求項2記載の本発明品が得られている事実が確認
できる。また、実施例1の本発明のマイクロカプセル型
着色剤は、測定法(d)に於いても良好であり、市販の
カラ−マスタ−バッチと遜色のない顔料分散性の優れた
着色剤が得られることを証明してる。
【0028】以上の通り、本発明のマイクロカプセル型
着色剤としての取扱が容易であり、熱可塑性樹脂の着色
成形の際にも優れた効果を発揮することを示している。
以下の実施例及び比較例についても、(a)〜(d)測
定を行い、その結果を
着色剤としての取扱が容易であり、熱可塑性樹脂の着色
成形の際にも優れた効果を発揮することを示している。
以下の実施例及び比較例についても、(a)〜(d)測
定を行い、その結果を
【表1】に示す。
【0029】実施例2 二酸化チタン60重量部、及び坦体樹脂として平均粒径20
0μm、MI値30のポリエチレン樹脂40重量部を
0μm、MI値30のポリエチレン樹脂40重量部を
【図1】記載の内容積40リットルの球状ミキサ−に仕込み、
該球状ミキサ−を60℃に加熱しながら下段回転羽(3)を
周速度60m/secに調整し10分間攪拌混合して、本発明
のマイクロカプセル型着色剤を得た。該マイクロカプセ
ル型着色剤は、
該球状ミキサ−を60℃に加熱しながら下段回転羽(3)を
周速度60m/secに調整し10分間攪拌混合して、本発明
のマイクロカプセル型着色剤を得た。該マイクロカプセ
ル型着色剤は、
【表1】に記載の通り(a)〜(c)の測定結果の事実
から、大部分の顔料が樹脂中に埋没しており、樹脂表面
に固着の顔料が少量である請求項2記載のマイクロカプ
セル型着色剤が得られている。そして、ナチュラル樹脂
との着色成形にも優れた効果(d)を発揮することが示
されている。
から、大部分の顔料が樹脂中に埋没しており、樹脂表面
に固着の顔料が少量である請求項2記載のマイクロカプ
セル型着色剤が得られている。そして、ナチュラル樹脂
との着色成形にも優れた効果(d)を発揮することが示
されている。
【0030】実施例3 フタロシアニンブル−(C.I.Pigment blue 15:1)10重
量部、二酸化チタン50重量部及び坦体樹脂として平均粒
径150μm、MI値30のポエリチレン樹脂50重量部を
量部、二酸化チタン50重量部及び坦体樹脂として平均粒
径150μm、MI値30のポエリチレン樹脂50重量部を
【図1】記載の内容積40リットルの球状ミキサ−に仕込み、
該球状ミキサ−を冷却しながら下段回転羽周速度を100
m/secに調整し15分間攪拌混合して、本発明のマイク
ロカプセル型着色剤を得た。該マイクロカプセル型着色
剤は、
該球状ミキサ−を冷却しながら下段回転羽周速度を100
m/secに調整し15分間攪拌混合して、本発明のマイク
ロカプセル型着色剤を得た。該マイクロカプセル型着色
剤は、
【表1】に記載の通り(a)〜(d)の測定結果から、
実施例1と同じく大部分の顔料が樹脂中に埋没した請求
項2記載の着色剤が得られ、ナチュラル樹脂との着色成
形にも優れた効果を発揮することが示されている。
実施例1と同じく大部分の顔料が樹脂中に埋没した請求
項2記載の着色剤が得られ、ナチュラル樹脂との着色成
形にも優れた効果を発揮することが示されている。
【0031】実施例4 二酸化チタン12重量部、カ−ボンブラック10重量部、チ
タンイエロ−(C.I.Pigment brown 24)5重量部、ベン
ガラ(C.I.Pigment red 101)3重量部、及び坦体樹脂と
して平均粒径40μm、MI値30のポリエチレン樹脂70重
量部を
タンイエロ−(C.I.Pigment brown 24)5重量部、ベン
ガラ(C.I.Pigment red 101)3重量部、及び坦体樹脂と
して平均粒径40μm、MI値30のポリエチレン樹脂70重
量部を
【図1】記載の内容積40リットルの球状ミキサ−に仕込み、
該球状ミキサ−の下段回転羽周速度を120m/secに調整
し15分間攪拌混合して、本発明のマイクロカプセル型着
色剤を得た。該マイクロカプセル型着色剤は、
該球状ミキサ−の下段回転羽周速度を120m/secに調整
し15分間攪拌混合して、本発明のマイクロカプセル型着
色剤を得た。該マイクロカプセル型着色剤は、
【表1】に記載の通り(a)〜(d)の測定結果から、
実施例1と同じく大部分の顔料が樹脂中に埋没した着色
剤が得られ、ナチュラル樹脂との着色成形にも優れた効
果を発揮することが示されている。但し、粉体樹脂が微
細のため、気流により飛散し易い欠点がある。
実施例1と同じく大部分の顔料が樹脂中に埋没した着色
剤が得られ、ナチュラル樹脂との着色成形にも優れた効
果を発揮することが示されている。但し、粉体樹脂が微
細のため、気流により飛散し易い欠点がある。
【0032】実施例5 二酸化チタン15重量部、カ−ボンブラック5重量部、タ
ルク(C.I.Pigment white 26) 10重量部、及び坦体樹
脂として平均粒径150μm、MI値32のポリプロレン樹脂6
0重量部を
ルク(C.I.Pigment white 26) 10重量部、及び坦体樹
脂として平均粒径150μm、MI値32のポリプロレン樹脂6
0重量部を
【図1】記載の内容積40リットルの球状ミキサ−に仕込み、
該球状ミキサ−を冷却しながら下段回転羽周速度を100
m/secに調整し15分間攪拌混合して、本発明のマイク
ロカプセル型着色剤を得た。該マイクロカプセル型着色
剤は、
該球状ミキサ−を冷却しながら下段回転羽周速度を100
m/secに調整し15分間攪拌混合して、本発明のマイク
ロカプセル型着色剤を得た。該マイクロカプセル型着色
剤は、
【表1】に記載の通り(a)〜(d)の測定結果から、
実施例1と同様に大部分の顔料が樹脂中に埋没した着色
剤が得られ、ナチュラル樹脂との着色成形の際にも優れ
た効果を発揮することが示されている。
実施例1と同様に大部分の顔料が樹脂中に埋没した着色
剤が得られ、ナチュラル樹脂との着色成形の際にも優れ
た効果を発揮することが示されている。
【0033】実施例6 フタロシアニンブル−(C.I.Pigment blue 15:1)2重量
部、二酸化チタン10重量部、カ−ボンブラック5重量部
及び坦体樹脂として平均粒径120μm、MI値45のABS
樹脂83重量部を
部、二酸化チタン10重量部、カ−ボンブラック5重量部
及び坦体樹脂として平均粒径120μm、MI値45のABS
樹脂83重量部を
【図1】記載の内容積40リットルの球状ミキサ−に仕込み、
該球状ミサ−の下段回転羽周速度を80m/secに調整し3
0分間攪拌混合して、本発明のマイクロカプセル型着色
剤を得た。該マイクロカプセル型着色剤は、
該球状ミサ−の下段回転羽周速度を80m/secに調整し3
0分間攪拌混合して、本発明のマイクロカプセル型着色
剤を得た。該マイクロカプセル型着色剤は、
【表1】に記載の通り(a)〜(d)の測定結果から、
実施例1と同様に大部分の顔料が樹脂中に埋没した着色
剤が得られ、ナチュラル樹脂との着色成形にも優れた効
果を発揮することが示されている。
実施例1と同様に大部分の顔料が樹脂中に埋没した着色
剤が得られ、ナチュラル樹脂との着色成形にも優れた効
果を発揮することが示されている。
【0034】実施例7 二酸化チタン60重量部、及び坦体樹脂として平均粒径10
0μm、MI値20の熱可塑性ポリエステル樹脂40重量部を
0μm、MI値20の熱可塑性ポリエステル樹脂40重量部を
【図1】記載の内容積40リットルの球状ミキサ−に仕込み、
該球状ミキサ−を冷却しながら下段回転羽周速度を80m
/secに調整し30分間攪拌混合して、本発明のマイクロ
カプセル型着色剤を得た。該マイクロカプセル型着色剤
は、
該球状ミキサ−を冷却しながら下段回転羽周速度を80m
/secに調整し30分間攪拌混合して、本発明のマイクロ
カプセル型着色剤を得た。該マイクロカプセル型着色剤
は、
【表1】に記載の通り(a)〜(d)の測定結果から、
実施例1と同様に大部分の顔料が樹脂中に埋没した着色
剤が得られ、ナチュラル樹脂との着色成形にも優れた効
果を発揮することが示されている。
実施例1と同様に大部分の顔料が樹脂中に埋没した着色
剤が得られ、ナチュラル樹脂との着色成形にも優れた効
果を発揮することが示されている。
【0035】実施例8 二酸化チタン6重量部、ベンガラ7重量部、カ−ボンブラ
ック2重量部、複合酸化系顔料(C.I.Pigment Green 5
0)1重量部及び坦体樹脂として平均粒径100μm、MI値8
のポリスチレン樹脂84重量部を
ック2重量部、複合酸化系顔料(C.I.Pigment Green 5
0)1重量部及び坦体樹脂として平均粒径100μm、MI値8
のポリスチレン樹脂84重量部を
【図1】記載の内容積40リットルの球状ミキサ−に仕込み、
該球状ミキサ−を冷却しながら下段回転羽(3)を周速
度60m/secに調整し10分間攪拌混合して、本発明のマ
イクロカプセル型着色剤を得た。該マイクロカプセル型
着色剤は、
該球状ミキサ−を冷却しながら下段回転羽(3)を周速
度60m/secに調整し10分間攪拌混合して、本発明のマ
イクロカプセル型着色剤を得た。該マイクロカプセル型
着色剤は、
【表1】に記載の通り(a)〜(d)の測定結果から、
実施例1と同様に大部分の顔料が樹脂中に埋没した着色
剤が得られ、ナチュラル樹脂との着色成形にも優れた効
果を発揮することが示されている。
実施例1と同様に大部分の顔料が樹脂中に埋没した着色
剤が得られ、ナチュラル樹脂との着色成形にも優れた効
果を発揮することが示されている。
【0036】比較例1 実施例1において、周速度10m/secとする以外は、実
施例1と同じである。 比較例2 実施例1で使用の球状ミキサ−を円筒形状である内容積
40リットルヘンシェルミキサ−に交換して周速度を20m/sec
に変更する以外は、実施例1と同じ条件で操作を行っ
た。ヘンシェルミキサ−は、容器底面が平面であり壁面
が筒状になっているために、粉体樹脂及び顔料が容器内
の底や壁面に滞り易く均一な撹拌混合が困難で、試料が
底や壁面に残留している。
施例1と同じである。 比較例2 実施例1で使用の球状ミキサ−を円筒形状である内容積
40リットルヘンシェルミキサ−に交換して周速度を20m/sec
に変更する以外は、実施例1と同じ条件で操作を行っ
た。ヘンシェルミキサ−は、容器底面が平面であり壁面
が筒状になっているために、粉体樹脂及び顔料が容器内
の底や壁面に滞り易く均一な撹拌混合が困難で、試料が
底や壁面に残留している。
【0037】このため得られた着色剤には、単に顔料と
粉体樹脂が混合された部分があり、本願発明のマイクロ
カプセル型着色剤に比較して、耐汚染性、耐固着性及び
昇圧試験でも著しく劣っている。この傾向は、比較例3
〜比較例9でも同様の結果であった。 比較例3〜比較例9 実施例3〜実施例9に於いて使用の球状ミキサ−を円筒
形状である内容積40リットルヘンシェルミキサ−に交換して
周速度を20m/secに変更する以外は、実施例3〜実施例
9と同じ条件で操作を行った。
粉体樹脂が混合された部分があり、本願発明のマイクロ
カプセル型着色剤に比較して、耐汚染性、耐固着性及び
昇圧試験でも著しく劣っている。この傾向は、比較例3
〜比較例9でも同様の結果であった。 比較例3〜比較例9 実施例3〜実施例9に於いて使用の球状ミキサ−を円筒
形状である内容積40リットルヘンシェルミキサ−に交換して
周速度を20m/secに変更する以外は、実施例3〜実施例
9と同じ条件で操作を行った。
【0038】
【表1】
【0039】
【発明の効果】本発明による製造法では、球状ミキサ−
を使用することで容器内での粉体樹脂と顔料が偏在滞留
することなく均一に高速度で撹拌混合され、これにより
従来品に見当たらないマイクロカプセル型着色剤が得ら
れたのである。本発明のマイクロカプセル型着色剤は、
製造がドライカラ−と変わらぬ簡便法により得られ、ナ
チュラル樹脂に希釈して得られる着色成形品の諸物性
(顔料分散性、耐候性、機械的物性等)は、従来からの
マスタ−バッチを使用した成形品の物性と遜色のない優
れた効果を発揮している。本発明のマイクロカプセル型
着色剤は、樹脂表面に固着した顔料も、強く固着してい
るために保存中に顔料が全く剥離せず環境を汚染するこ
ともない。また、本発明のマイクロカプセル型着色剤
は、顔料分散剤が配合されておらずナチュラル樹脂を使
用した成形でも目ヤニや金型汚染の心配もない。従っ
て、着色成形でも容易に連続操業が可能である。
を使用することで容器内での粉体樹脂と顔料が偏在滞留
することなく均一に高速度で撹拌混合され、これにより
従来品に見当たらないマイクロカプセル型着色剤が得ら
れたのである。本発明のマイクロカプセル型着色剤は、
製造がドライカラ−と変わらぬ簡便法により得られ、ナ
チュラル樹脂に希釈して得られる着色成形品の諸物性
(顔料分散性、耐候性、機械的物性等)は、従来からの
マスタ−バッチを使用した成形品の物性と遜色のない優
れた効果を発揮している。本発明のマイクロカプセル型
着色剤は、樹脂表面に固着した顔料も、強く固着してい
るために保存中に顔料が全く剥離せず環境を汚染するこ
ともない。また、本発明のマイクロカプセル型着色剤
は、顔料分散剤が配合されておらずナチュラル樹脂を使
用した成形でも目ヤニや金型汚染の心配もない。従っ
て、着色成形でも容易に連続操業が可能である。
【0040】
【図1】本発明で用いる球状ミキサ−本体の構成例を示
す部分断面図である。
す部分断面図である。
1.試料の投入口 2.試料の取出口 3.下段の回転羽 4.上段の回転羽 5.回転羽の駆動軸
Claims (5)
- 【請求項1】粉体樹脂及び染顔料からなり、染顔料が樹
脂層に埋没及び樹脂表面に固着されてなることを特徴と
するマイクロカプセル型着色剤。 - 【請求項2】粉体樹脂及び染顔料からなり、染顔料の大
部分が樹脂層に埋没されてなることを特徴とする請求項
1記載のマイクロカプセル型着色剤。 - 【請求項3】粉体樹脂の平均粒子径が、2mm〜1μmで
ある請求項1及び請求項2記載のマイクロカプセル型着
色剤。 - 【請求項4】容器内底面に沿って周速度40m/sec以上
で回転する回転羽を設けた球状ミキサ−を用いて得られ
る請求項2記載のマイクロカプセル型着色剤の製造法。 - 【請求項5】容器内底面に沿って周速度40m/sec以上
で回転する下段回転羽と容器中央部で回転する上段回転
羽を設けた球状ミキサ−を用いて得られる請求項2記載
のマイクロカプセル型着色剤の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9824398A JPH11189730A (ja) | 1997-10-23 | 1998-03-27 | マイクロカプセル型着色剤とその製造法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9-308138 | 1997-10-23 | ||
JP30813897 | 1997-10-23 | ||
JP9824398A JPH11189730A (ja) | 1997-10-23 | 1998-03-27 | マイクロカプセル型着色剤とその製造法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11189730A true JPH11189730A (ja) | 1999-07-13 |
Family
ID=26439443
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9824398A Pending JPH11189730A (ja) | 1997-10-23 | 1998-03-27 | マイクロカプセル型着色剤とその製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11189730A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001354810A (ja) * | 2000-06-12 | 2001-12-25 | Tokyo Printing Ink Mfg Co Ltd | 斑点模様成形品及び着色樹脂組成物とその製造方法 |
JP2006206681A (ja) * | 2005-01-26 | 2006-08-10 | Toda Kogyo Corp | 複合粒子粉末並びに該複合粒子粉末を用いた着色組成物及び樹脂組成物 |
JP2023093413A (ja) * | 2021-12-22 | 2023-07-04 | インベンテージ ラボ インコーポレイテッド | 溶媒除去装置およびこれを用いた微小球体の製造方法 |
-
1998
- 1998-03-27 JP JP9824398A patent/JPH11189730A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001354810A (ja) * | 2000-06-12 | 2001-12-25 | Tokyo Printing Ink Mfg Co Ltd | 斑点模様成形品及び着色樹脂組成物とその製造方法 |
JP4700168B2 (ja) * | 2000-06-12 | 2011-06-15 | 東京インキ株式会社 | 斑点模様成形品及び着色樹脂組成物とその製造方法 |
JP2006206681A (ja) * | 2005-01-26 | 2006-08-10 | Toda Kogyo Corp | 複合粒子粉末並びに該複合粒子粉末を用いた着色組成物及び樹脂組成物 |
JP2023093413A (ja) * | 2021-12-22 | 2023-07-04 | インベンテージ ラボ インコーポレイテッド | 溶媒除去装置およびこれを用いた微小球体の製造方法 |
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---|---|---|---|
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Effective date: 20050317 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 |
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A131 | Notification of reasons for refusal |
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