JPH11189730A - マイクロカプセル型着色剤とその製造法 - Google Patents

マイクロカプセル型着色剤とその製造法

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JPH11189730A
JPH11189730A JP9824398A JP9824398A JPH11189730A JP H11189730 A JPH11189730 A JP H11189730A JP 9824398 A JP9824398 A JP 9824398A JP 9824398 A JP9824398 A JP 9824398A JP H11189730 A JPH11189730 A JP H11189730A
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pigment
resin
colorant
microcapsule
mixer
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JP9824398A
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Takushi Tachibana
卓資 橘
Tatsuya Nozaki
達矢 野崎
Takahiro Kajita
貴裕 梶田
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Tokyo Printing Ink Mfg Co Ltd
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  • Manufacturing Of Micro-Capsules (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 従来より樹脂成形の際に使用する着色剤とし
ては、マスタ−バッチとドライカラ−が一般に使用され
ている。しかし、マスタ−バッチは顔料分散性は良好で
あるが製造が煩雑であること、又、ドライカラ−は製造
が容易であるが顔料分散性に劣る欠点がある。そこで本
発明者らは、マスタ−バッチとドライカラ−の長所を生
かした着色剤の開発を検討した処、粉体樹脂と顔料のみ
からなるマイクロカプセル型着色剤を製造することで解
決出来ることを知り、本発明を完成したのである。 【構成】 本発明は、粉体樹脂と染顔料からなり、染顔
料の大部分が粉体樹脂中に埋没(挿入固着)されてなる
マイクロカプセル型着色剤を開発したのである。本発明
マイクロカプセル型着色剤は、球状容器内底面に沿い周
速度40m/sec以上で回転する下段回転羽と容器中央部
で回転する上段回転羽を設けた球状ミキサ−を用いるこ
とで容易に得られるものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本願発明は、粉体樹脂層に染顔料
の大部分が埋没(挿入固着)されてなるマイクロカプセ
ル型着色剤と、その製造法に関するものである。詳しく
は、該着色剤は分散剤を添加せずにドライカラ−と同様
な簡便な製法で得られ、ナチュラル樹脂との着色成形の
際にはマスタ−バッチと変わらぬ分散性を発揮するマイ
クロカプセル型着色剤を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より樹脂成形の際に使用する着色剤
としては、ドライカラ−及びマスタ−バッチが一般に使
用されている。これらの着色剤では、顔料を高濃度に含
有しており成形品を製造する際に、未着色のナチュラル
樹脂に配合して希望する濃度に希釈して使用されてい
る。マスタ−バッチは、ドライカラ−に比較して着色成
形品中での顔料分散性に優れているが、製造には熱溶融
した坦体樹脂中に顔料を混練し製造している。
【0003】従って、顔料分散性の優れたマスタ−バッ
チを製造するために、高温での充分な溶融混練が必要で
あり、この結果坦体樹脂が熱劣化し易く、これを用いて
着色された熱可塑性樹脂の物性まで低下する。しかも、
マスタ−バッチ製造の際に顔料をより良く拡散するため
には、分散剤としてワックス類を添加しており、これら
分散剤の存在により着色成形の際に、目ヤニや金型汚染
を生じ、連続操業性や機械的物性を低下する原因となっ
ている。
【0004】一方、ドライカラ−は、常温での撹拌混合
のみで製造が可能であり、マスタ−バッチ製造のような
高温での溶融混練の必要がなく、このため製造コストが
安く樹脂用着色剤として最適であり需要も旺盛である。
しかし、ドライカラ−は、マスタ−バッチに比較して着
色成形の際の顔料分散性に劣っており着色成形品の物性
低下や色むら等の原因となり品質安定性が低下する欠点
が大で、このため、ドライカラ−使用成形品の用途が日
用雑貨品や汎用機械部品に限られている。
【0005】従ってドライカラ−の最も改善すべき点
は、着色成形の際にナチュラル樹脂に如何に顔料を均一
分散するかが一番重要な問題であり、この欠点を改良す
るために従来より各種の金属石鹸や脂肪酸アミド等の顔
料分散剤が配合されているが目立った改善は見当たらな
い。このため、ドライカラ−は、高度に顔料分散性が要
求されない日用雑貨品等の着色用途に限定されている。
しかも、粉末状であるために飛散・汚染性の害が大きく
作業性に問題がある。
【0006】また、ドライカラ−を製造する際に使用す
る混合撹拌装置としては、従来より円筒状の混合器、例
えばヘンシエルミキサ−やハイスピ−ドミキサ−等混合
装置が繁用されている。しかし、これらの混合撹拌装
置、例えばヘンシェルミキサ−では、撹拌容器の形態は
底が平面な円筒形容器であるために、試料が容器の底に
滞留されるのみならず円筒壁面にも付着し易い欠点があ
り、試料の充分な撹拌が行われ難く均一な混合物の製造
が期待できず、このため顔料粉末の微細化も困難であ
る。
【0007】一般に使用する顔料粒子の粒径は、サブミ
クロン・レベルであり、このため従来の混合撹拌装置で
は殆んどの顔料は凝集し合った状態で変化せず、これに
より分散剤を顔料中への均一に細かく分散させることを
非常に困難にしている。また、近年、ドライカラ−の欠
点を解決するものとして、着色成形の際に飛散・汚染性
の欠点を改善する着色剤として、樹脂粉末表面を溶剤に
より湿潤したり、熱溶融した分散剤を仲介して顔料を樹
脂粉末表面に被覆したマイクロカプセル型着色剤も開発
されている。
【0008】しかし、これらの方法はドライカラ−に比
較して製造が煩雑になり、しかも着色成形品の分散性が
著しく悪く、このため用途はドライカラ−と同じく日用
雑貨品や汎用成形品に限定されている。また、これら従
来のマイクロカプセル型着色剤は、短期間の保存中にも
坦体樹脂表面から顔料が容易に剥離し、ドライカラ−と
同じく汚染性の欠点があった。
【0009】
【本発明が解決しようとする課題】そこで本願発明者ら
は、ドライカラ−と変わらぬ簡便な方法で製造が可能で
あり、マスタ−バッチに添加するワックス類や、ドライ
カラ−に添加する金属石鹸や脂肪酸アミド等の分散剤を
配合せずに、マスタ−バッチと変わらぬ顔料分散性に優
れた着色剤の開発について検討したのである。
【0010】
【課題を解決するための手段】即ち本発明者らは、粉体
樹脂及び染顔料のみからなり、染顔料(以後、顔料と省
略)が樹脂層に埋没及び樹脂表面に固着されてなること
を特徴とするマイクロカプセル型着色剤を開発したので
ある。特に、顔料の大部分(主要量)が粉体樹脂層中に
埋没(挿入固着)されてなるタイプである請求項2の本
発明のマイクロカプセル型着色剤は、着色成形の際にナ
チュラル樹脂との混合で優れた顔料分散性を発揮するの
で好ましい。
【0011】本発明で使用する樹脂としては、従来より
成形加工に使用されているものであれば特に制限はな
く、例えばポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレ
フイン樹脂及びその共重合体であるエチレン酢酸ビニル
共重合体、エチレンアクリル酸エステル共重合体、ポリ
エステル系樹脂、ポリアミド樹脂、AS樹脂、ABS樹
脂、ポリカ−ボネ−ト樹脂、塩化ビニル樹脂等の熱可塑
性樹脂が挙げられる。粉体樹脂の平均粒径は、2mm〜1
μmのものを使用するが、顔料濃度が大きく取扱いの容
易なマイクロカプセル型着色剤を製造するためには、40
〜700μmの平均粒径が好ましい。
【0012】本発明で使用する顔料としては、従来より
樹脂の成形加工に使用されているものであれば良く、例
えば有機顔料では、アゾ系顔料、アントラキノン系顔
料、フタロシアニン系顔料、キナクリドン系顔料等が、
又、無機顔料では、群青、二酸化チタン、カ−ボンブラ
ック、酸化クロム、酸化鉄等が挙げられる。染料につい
ても、従来より樹脂の成形加工に使用されているもので
あれば良く、例えばロ−ダミンレ−キ、メチルバイオレ
ット、キノリンエロ−レ−キ、マラカイトグリ−ンレ−
キ、アリザリンレ−キ等が挙げられる。
【0013】本発明のマイクロカプセル型着色剤は、分
散剤や溶剤を使用せず押出機やニ−ダ−等による高温で
の樹脂と顔料の混練を行わずに、室温付近の温度で高速
回転する混合装置を使用して粉体樹脂表面に顔料を衝突
することで、顔料を樹脂層に埋没もしくは樹脂表面に強
力に固着して得られるものである。このようにして得ら
れる本発明のマイクロカプセル型着色剤は、分散剤を使
用しないために、着色成形過程で目ヤニの発生や金型の
汚染が全く見られず長時間の連続操業が可能であり、従
って得られる成形品は機械的物性及び耐候性に優れてい
る。
【0014】この際に使用する粉体樹脂としては、着色
成形の際に使用するナチュラル樹脂と同質の樹脂を使用
することが好ましい。本発明のマイクロカプセル型着色
剤製造の際に粉体樹脂の表面付近該樹脂層へ顔料を埋没
する技術は、周速度が40m/sec以上発揮する混合撹拌
装置を使用することで容易に得られるものである。特
に、本願出願人等が開発した下記に述べる球状ミキサ−
を使用することで、本発明のマイクロカプセル型着色剤
の製造が可能である。
【0015】即ち本発明のマイクロカプセル型着色剤を
製造の際に、容器内底面に沿って回転する周速度40m/
sec以上の回転羽を設けた球状ミキサ−を用いること
で、粉体樹脂の表面付近該樹脂層中に顔料の大部分(主
要量)を埋没してなることを特徴とするマイクロカプセ
ル型着色剤の製造法を開発したのである。特に、回転羽
が容器内底面に沿って回転する下段回転羽と容器中央部
に上段回転を設け、該下段回転羽が周速度40m/sec以
上で回転する球状ミキサ−を用いることで、より優れた
本発明のマイクロカプセル型着色剤の製造法を確立した
のである。
【0016】尚、顔料の粉体樹脂への埋没の確認は、測
定法(a)の電子顕微鏡によるマイクロカプセル型着色
剤の内部形状の観察と(c)溶剤による顔料の溶出実験
による確認を行い、請求項2記載のマイクロカプセル型
着色剤が得られる事実が、各実施例で確認されている。
本発明で使用する球状ミキサ−の容器内面の構造とし
ては、眞球のみならず、ほぼ球状のもの、例えば卵型や
断面が楕円状の球状容器等が挙げられる。また、容器内
で回転する攪拌羽は、容器底面に沿って回転する下段回
転羽と、中央部で回転する上段回転羽の2種の回転羽を
設けると、より品質の高い本発明のマイクロカプセル型
着色剤が得られるので好ましい。
【0017】その代表例として
【図1】で示す上下二本の回転羽を有する球状ミキサ−
により説明すると、球状ミキサ−は、試料の投入口(1)
及び取出口(2)を有し、内部が球状であり、球状容器底
面に沿って下段回転羽(3)と中央部で回転する上段回転
羽(4)を有する。そして、容器内の底面中央部分に存在
する試料は、下段回転羽(3)の回転力で強く攪拌され、
容器底部から周辺部分へと、そして下方から上方へと壁
面に沿って押し上げられる。容器壁面に沿って押し上げ
られた試料は容器内が球状のために、中央部で回転する
上段回転羽(4)上に落ち、強烈に攪拌混合される。
【0018】即ち、本願発明者等は、球状ミキサ−の下
段回転羽の周速度を40m/secより大きくすると、本発明
の粉体樹脂と顔料の2成分のみで撹拌混合し得られるマ
イクロカプセル型着色剤は、従来のマイクロカプセル型
着色剤に比較して着色成形の際にも優れた顔料分散性が
得られることを知見したのである。尚、球状ミキサ−の
回転羽の周速度を高くした場合には、球状ミキサ−を冷
水などによって冷却すると、攪拌効果も向上するので適
宜冷却することが好ましい。
【0019】また、
【図1】で説明すると、回転羽の駆動軸(5)が上段回転
部分付近から球状容器底面に向かって広がる円錐形の回
転軸を装置すると、球状容器内の底面部分に試料が滞留
せず、効率よく攪拌されるためにために処理が均一に行
われ好ましい。この様にして得られたマイクロカプセル
型着色剤を使用してナチュラル樹脂との着色成形が容易
であるが、本発明のマイクロカプセル型着色剤の優れた
効果を発揮するには、周速度40m/sec以上で撹拌混合
すると着色成形の際に、最も優れた顔料分散性を発揮す
るので好ましい。
【0020】尚、有機顔料を使用する場合には、撹拌混
合する際に有機顔料が加熱凝集されることを防ぐために
球状ミキサ−を冷却して製造することで、より顔料分散
性の優れた本発明のマイクロカプセル型着色剤が得られ
る。本発明のマイクロカプセル型着色剤には、その特徴
を損なわない程度で酸化防止剤、紫外線吸収剤等の添加
剤を任意に配合しても良い。以下に実施例及び比較例を
述べる。
【0021】
【実施例】実施例1 フタロシアニンブル−(C.I.Pigment blue 15:1)10重
量部、及び坦体樹脂として平均粒径100μm、MI値30の
ポリエチレン樹脂90重量部を
【図1】記載の内容積40リットルの球状ミキサ−に仕込み、
該球状ミキサ−を冷却しながら下段回転羽(3)を周速度5
0m/secに調整し10分間攪拌混合して、本発明のマイク
ロカプセル型着色剤を得た。
【0022】次に該マイクロカプセル型着色剤につい
て、下記の測定(a)〜(d)を行い、その結果を
【表1】 に記載した。 (a).カプセル化:透過型電子顕微鏡(EF−TEM)によ
る観察 本発明のマイクロカプセル型着色剤及び比較試料につい
て、エポキシ樹脂で包埋し、ダイヤモンドナイフ装着の
超ミクロト−ムを用いて−110℃で厚さ0.1〜0.2μmの
切片を制作して観察試料として用いた。
【0023】該観察試料中の顔料の存在を、エネルギ−
・フイルタ−を内蔵した透過型電子顕微鏡(カ−ルツア
イス社製:CEM−902型)に、イメ−ジング・プレ−ト
(富士写真フイルム社製)を組合わせた装置を使用し
て、倍率を1万〜8万倍程度に拡大して顔料化合物中の
元素の存在を確認することによって、樹脂層中への顔料
の埋没状況を測定した。 ○……使用した顔料の大部分(主要量)が、樹脂層に埋
没していることが確認される(樹脂表面より100〜200n
m付近までに)、
【0024】△……樹脂層中への顔料の埋没も見られる
が、樹脂表面にも多くの顔料が付着している、 ×……樹脂層中への顔料の埋没が非常に少なく、使用顔
料の大部分が樹脂表面に付着した、従来の顔料被覆型着
色剤である。 (b).耐汚染性 得られた着色剤20グラムを、樹脂ペレット100グラムを
充填可能なポリエチレン袋に詰めて、手動により10分間
振った後に、袋内面の汚染性について目視により下記の
条件で確認する。
【0025】○……全く汚染見られず、△……やや汚染
あり、×……著しく汚染 (c).固着性 得られた着色剤10グラムとメタノ−ル100ccを300ccビ−
カ−中で10分間撹拌した後に、メタノ−ル溶液の着色状
況により、粉体樹脂へ顔料埋没の状態を目視により確認
する。 ○……全く着色が見られず、△……やや着色あり、×…
…著しく着色
【0026】(d).昇圧試験 先端に500メッシュの金網を装着したスクリユ−径30mm
特殊単軸押出機を用い試料5キログラム押出して、金網
の目詰まり状況をダイズ部での圧力上昇値によって測定
する。この際に生じる圧力上昇は、着色剤中の未分散願
料の存在により発生するものである。従って、成形品製
造の際に良好な顔料分散性を得るためには、本測定に於
いて圧力上昇の小さな着色剤を製造することが必要であ
る。
【0027】実施例1で得られた本発明のマイクロカプ
セル型着色剤は、測定法(a)によるフタロシアニンブ
ル−化合物中の銅元素の存在の確認、又、測定法(b)
及び(c)の結果から顔料の大部分が粉体樹脂中に埋没
(挿入固着)しており、樹脂表面に固着の顔料が少量で
ある請求項2記載の本発明品が得られている事実が確認
できる。また、実施例1の本発明のマイクロカプセル型
着色剤は、測定法(d)に於いても良好であり、市販の
カラ−マスタ−バッチと遜色のない顔料分散性の優れた
着色剤が得られることを証明してる。
【0028】以上の通り、本発明のマイクロカプセル型
着色剤としての取扱が容易であり、熱可塑性樹脂の着色
成形の際にも優れた効果を発揮することを示している。
以下の実施例及び比較例についても、(a)〜(d)測
定を行い、その結果を
【表1】に示す。
【0029】実施例2 二酸化チタン60重量部、及び坦体樹脂として平均粒径20
0μm、MI値30のポリエチレン樹脂40重量部を
【図1】記載の内容積40リットルの球状ミキサ−に仕込み、
該球状ミキサ−を60℃に加熱しながら下段回転羽(3)を
周速度60m/secに調整し10分間攪拌混合して、本発明
のマイクロカプセル型着色剤を得た。該マイクロカプセ
ル型着色剤は、
【表1】に記載の通り(a)〜(c)の測定結果の事実
から、大部分の顔料が樹脂中に埋没しており、樹脂表面
に固着の顔料が少量である請求項2記載のマイクロカプ
セル型着色剤が得られている。そして、ナチュラル樹脂
との着色成形にも優れた効果(d)を発揮することが示
されている。
【0030】実施例3 フタロシアニンブル−(C.I.Pigment blue 15:1)10重
量部、二酸化チタン50重量部及び坦体樹脂として平均粒
径150μm、MI値30のポエリチレン樹脂50重量部を
【図1】記載の内容積40リットルの球状ミキサ−に仕込み、
該球状ミキサ−を冷却しながら下段回転羽周速度を100
m/secに調整し15分間攪拌混合して、本発明のマイク
ロカプセル型着色剤を得た。該マイクロカプセル型着色
剤は、
【表1】に記載の通り(a)〜(d)の測定結果から、
実施例1と同じく大部分の顔料が樹脂中に埋没した請求
項2記載の着色剤が得られ、ナチュラル樹脂との着色成
形にも優れた効果を発揮することが示されている。
【0031】実施例4 二酸化チタン12重量部、カ−ボンブラック10重量部、チ
タンイエロ−(C.I.Pigment brown 24)5重量部、ベン
ガラ(C.I.Pigment red 101)3重量部、及び坦体樹脂と
して平均粒径40μm、MI値30のポリエチレン樹脂70重
量部を
【図1】記載の内容積40リットルの球状ミキサ−に仕込み、
該球状ミキサ−の下段回転羽周速度を120m/secに調整
し15分間攪拌混合して、本発明のマイクロカプセル型着
色剤を得た。該マイクロカプセル型着色剤は、
【表1】に記載の通り(a)〜(d)の測定結果から、
実施例1と同じく大部分の顔料が樹脂中に埋没した着色
剤が得られ、ナチュラル樹脂との着色成形にも優れた効
果を発揮することが示されている。但し、粉体樹脂が微
細のため、気流により飛散し易い欠点がある。
【0032】実施例5 二酸化チタン15重量部、カ−ボンブラック5重量部、タ
ルク(C.I.Pigment white 26) 10重量部、及び坦体樹
脂として平均粒径150μm、MI値32のポリプロレン樹脂6
0重量部を
【図1】記載の内容積40リットルの球状ミキサ−に仕込み、
該球状ミキサ−を冷却しながら下段回転羽周速度を100
m/secに調整し15分間攪拌混合して、本発明のマイク
ロカプセル型着色剤を得た。該マイクロカプセル型着色
剤は、
【表1】に記載の通り(a)〜(d)の測定結果から、
実施例1と同様に大部分の顔料が樹脂中に埋没した着色
剤が得られ、ナチュラル樹脂との着色成形の際にも優れ
た効果を発揮することが示されている。
【0033】実施例6 フタロシアニンブル−(C.I.Pigment blue 15:1)2重量
部、二酸化チタン10重量部、カ−ボンブラック5重量部
及び坦体樹脂として平均粒径120μm、MI値45のABS
樹脂83重量部を
【図1】記載の内容積40リットルの球状ミキサ−に仕込み、
該球状ミサ−の下段回転羽周速度を80m/secに調整し3
0分間攪拌混合して、本発明のマイクロカプセル型着色
剤を得た。該マイクロカプセル型着色剤は、
【表1】に記載の通り(a)〜(d)の測定結果から、
実施例1と同様に大部分の顔料が樹脂中に埋没した着色
剤が得られ、ナチュラル樹脂との着色成形にも優れた効
果を発揮することが示されている。
【0034】実施例7 二酸化チタン60重量部、及び坦体樹脂として平均粒径10
0μm、MI値20の熱可塑性ポリエステル樹脂40重量部を
【図1】記載の内容積40リットルの球状ミキサ−に仕込み、
該球状ミキサ−を冷却しながら下段回転羽周速度を80m
/secに調整し30分間攪拌混合して、本発明のマイクロ
カプセル型着色剤を得た。該マイクロカプセル型着色剤
は、
【表1】に記載の通り(a)〜(d)の測定結果から、
実施例1と同様に大部分の顔料が樹脂中に埋没した着色
剤が得られ、ナチュラル樹脂との着色成形にも優れた効
果を発揮することが示されている。
【0035】実施例8 二酸化チタン6重量部、ベンガラ7重量部、カ−ボンブラ
ック2重量部、複合酸化系顔料(C.I.Pigment Green 5
0)1重量部及び坦体樹脂として平均粒径100μm、MI値8
のポリスチレン樹脂84重量部を
【図1】記載の内容積40リットルの球状ミキサ−に仕込み、
該球状ミキサ−を冷却しながら下段回転羽(3)を周速
度60m/secに調整し10分間攪拌混合して、本発明のマ
イクロカプセル型着色剤を得た。該マイクロカプセル型
着色剤は、
【表1】に記載の通り(a)〜(d)の測定結果から、
実施例1と同様に大部分の顔料が樹脂中に埋没した着色
剤が得られ、ナチュラル樹脂との着色成形にも優れた効
果を発揮することが示されている。
【0036】比較例1 実施例1において、周速度10m/secとする以外は、実
施例1と同じである。 比較例2 実施例1で使用の球状ミキサ−を円筒形状である内容積
40リットルヘンシェルミキサ−に交換して周速度を20m/sec
に変更する以外は、実施例1と同じ条件で操作を行っ
た。ヘンシェルミキサ−は、容器底面が平面であり壁面
が筒状になっているために、粉体樹脂及び顔料が容器内
の底や壁面に滞り易く均一な撹拌混合が困難で、試料が
底や壁面に残留している。
【0037】このため得られた着色剤には、単に顔料と
粉体樹脂が混合された部分があり、本願発明のマイクロ
カプセル型着色剤に比較して、耐汚染性、耐固着性及び
昇圧試験でも著しく劣っている。この傾向は、比較例3
〜比較例9でも同様の結果であった。 比較例3〜比較例9 実施例3〜実施例9に於いて使用の球状ミキサ−を円筒
形状である内容積40リットルヘンシェルミキサ−に交換して
周速度を20m/secに変更する以外は、実施例3〜実施例
9と同じ条件で操作を行った。
【0038】
【表1】
【0039】
【発明の効果】本発明による製造法では、球状ミキサ−
を使用することで容器内での粉体樹脂と顔料が偏在滞留
することなく均一に高速度で撹拌混合され、これにより
従来品に見当たらないマイクロカプセル型着色剤が得ら
れたのである。本発明のマイクロカプセル型着色剤は、
製造がドライカラ−と変わらぬ簡便法により得られ、ナ
チュラル樹脂に希釈して得られる着色成形品の諸物性
(顔料分散性、耐候性、機械的物性等)は、従来からの
マスタ−バッチを使用した成形品の物性と遜色のない優
れた効果を発揮している。本発明のマイクロカプセル型
着色剤は、樹脂表面に固着した顔料も、強く固着してい
るために保存中に顔料が全く剥離せず環境を汚染するこ
ともない。また、本発明のマイクロカプセル型着色剤
は、顔料分散剤が配合されておらずナチュラル樹脂を使
用した成形でも目ヤニや金型汚染の心配もない。従っ
て、着色成形でも容易に連続操業が可能である。
【0040】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で用いる球状ミキサ−本体の構成例を示
す部分断面図である。
【符号の説明】
1.試料の投入口 2.試料の取出口 3.下段の回転羽 4.上段の回転羽 5.回転羽の駆動軸

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】粉体樹脂及び染顔料からなり、染顔料が樹
    脂層に埋没及び樹脂表面に固着されてなることを特徴と
    するマイクロカプセル型着色剤。
  2. 【請求項2】粉体樹脂及び染顔料からなり、染顔料の大
    部分が樹脂層に埋没されてなることを特徴とする請求項
    1記載のマイクロカプセル型着色剤。
  3. 【請求項3】粉体樹脂の平均粒子径が、2mm〜1μmで
    ある請求項1及び請求項2記載のマイクロカプセル型着
    色剤。
  4. 【請求項4】容器内底面に沿って周速度40m/sec以上
    で回転する回転羽を設けた球状ミキサ−を用いて得られ
    る請求項2記載のマイクロカプセル型着色剤の製造法。
  5. 【請求項5】容器内底面に沿って周速度40m/sec以上
    で回転する下段回転羽と容器中央部で回転する上段回転
    羽を設けた球状ミキサ−を用いて得られる請求項2記載
    のマイクロカプセル型着色剤の製造法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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