JPH11188030A - X線ct装置 - Google Patents

X線ct装置

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JPH11188030A
JPH11188030A JP9366239A JP36623997A JPH11188030A JP H11188030 A JPH11188030 A JP H11188030A JP 9366239 A JP9366239 A JP 9366239A JP 36623997 A JP36623997 A JP 36623997A JP H11188030 A JPH11188030 A JP H11188030A
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ray
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JP9366239A
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English (en)
Inventor
Mikio Matsuoka
幹夫 松岡
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Hitachi Healthcare Manufacturing Ltd
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Hitachi Medical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 X線源の回転軌道の歪みを補正することでス
トリーク・アーチファクト等の偽画像を低減したX線C
T装置を提供する。 【解決手段】 上記課題は、データ前処理5が検出デー
タに含まれるX線管装置1の回転歪み量を補正演算する
ファン−パラレル変換部53および等距離変換部54を
備えたことで解決される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の検出データ
を投影データに変換する前処理手段を具備するX線CT
装置に係り、特に前記X線源の回転時の歪みによる本来
の回転軌道からのずれ量を補正して、断層像の画質を改
良したX線CT装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のX線CT装置は、X線を被検体に
照射するX線源と,前記被検体の所望断層部位について
前記X線源を回転して複数の角度から複数の検出データ
を得るX線データ検出系と,前記検出データを投影デー
タに変換する前処理演算手段と,前記投影データに基づ
き前記所望断層部位の断層像を得る画像再構成手段とを
有していた。
【0003】また、前記前処理演算手段は、前記X線源
の回転する回転軌道が真円を描くことを前提として検出
データから投影データへの変換処理していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記回
転軌道が歪むことが配慮されていない投影データで画像
再構成処理を行うと、X線吸収係数が大きく異なる組織
(例えば骨とその周辺の組織)の境界周辺に線状のアー
チファクト(ストリーク・アーチファクト、という)が
表れるので、診断者は解剖学的知識に基づいて画像診断
をするから誤診を招くおそれはないものの、断層像の画
質に対する信頼性を欠くおそれがあるという問題があっ
た。
【0005】また、上記従来技術は、X線源に多用され
るX線管装置をいかに強固なフレームで固定しても、X
線管装置の焦点を形成する陽極は回転する機構が必要で
あるので、前記焦点を固定できないから、重力や遠心力
の影響を原理的に回避できないという問題があった。
【0006】また、X線CT装置の撮影時間も1スキャ
ン毎秒以下に短縮する要求があり、その要求に伴いX線
源の回転速度も高速化するので、この高速化されたX線
源の回転速度の下で更に遠心力の影響が大きくなると想
定されることから、X線管の遠心力と重力による回転軌
道のずれの補正は根本的に対策すべき問題となりつつあ
る。
【0007】本発明は、上記問題点の少なくとも一つを
解決するためになされたものであり、その目的は、X線
源の回転軌道の歪みを補正することでストリーク・アー
チファクト等の偽画像を低減したX線CT装置を提供す
ることにある。また、X線源の高速化による遠心力が起
こすあらゆる不具合について対処できるX線CT装置を
提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的は、X線を被検
体に照射するX線源と,前記被検体の所望断層部位につ
いて前記X線源を回転して複数の角度から複数の検出デ
ータを得るX線データ検出系と,前記検出データに含ま
れる前記X線源の回転歪み量を補正演算する手段と,前
記補正演算手段で補正した検出データを投影データに変
換する前処理演算手段と,前記投影データに基づき前記
所望断層部位の断層像を得る画像再構成手段を備えたX
線CT装置によって達成される。
【0009】また、X線を被検体に照射するX線源と,
前記被検体の所望断層部位について前記X線源を回転し
て複数の角度から複数の検出データを得るX線データ検
出系と,前記検出データを投影データに変換する前処理
演算手段と,前記投影データに含まれる前記X線源の回
転歪み量を補正演算する手段と,前記補正演算手段で補
正した投影データに基づき前記所望断層部位の断層像を
得る画像再構成手段を備えたX線CT装置によって達成
される。
【0010】また、X線を被検体に照射するX線源と,
前記被検体の所望断層部位について前記X線源を回転し
て複数の角度から複数の検出データを得るX線データ検
出系と,前記検出データを投影データに変換する前処理
演算手段と,前記投影データに基づき前記所望断層部位
の断層像を得る画像再構成手段を備えたX線CT装置
は、データ収集時における計測系の幾何学的な歪みを検
出する手段を備えたことで達成される。
【0011】また、検出された歪みデータにより、(臨
床時に用いる)実測データの歪みがない計測系で得られ
たように前記実測データを補正する手段を備えたことで
達成される。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明のX線CT装置の実施の形
態について、図面を用いて説明する。図1は本発明の実
施の形態を説明するX線CT装置のブロック図である。
まず、本発明を適用するX線CT装置の構成を図1を用
いて説明する。
【0013】X線CT装置は、X線管装置1(X線源に
相当)と,X線管装置1に対向配置されるX線検出器2
と,X線管装置1とX線検出器2を固定するスキャナ部
3(X線データ検出系に相当)と,装置設置床に配置さ
れる患者ベッド4と,X線検出器2と電気的に接続され
るデータ前処理部5と,データ前処理部5と電気的に接
続される画像再構成部6と,画像再構成部6と電気的に
接続される表示器7と,X線管装置1と電気的に接続さ
れるX線制御部8と,スキャナ部3と電気的に接続され
るスキャナ制御部9と,データ前処理部5と画像再構成
部6と表示器7とX線制御部8とスキャナ制御部9とを
それぞれ電気的に接続される統括制御部10と,統括制
御部10と電気的に接続される操作卓11を備えてい
る。
【0014】X線管装置1は被検体の所望の断層面方向
へ扇状のX線ビームを照射する。X線検出器2は前記被
検体を透過したX線ビームを検出し、電気信号に変換す
る。また、X線検出器2は扇状のX線ビームを同時に検
出することができるようにX線のビーム形状に沿った複
数チャンネルのX線検出素子を配列してなる。本実施の
形態では、図面右方を第1チャンネル(Ch1),左方
を第nチャンネル(Chn)としている。スキャナ部3
はX線管装置1とX線検出器2を被検体の所望の断層面
方向に回転できるようにそれぞれを支持する。患者ベッ
ド4は前記被検体を乗せ、被検体をスキャナ部3の開口
部(X線管装置1とX線検出器2の間)に位置させる。
データ前処理部5はX線検出器2で検出した電気信号を
増幅,積分,A/D変換および対数変換し、この対数変
換した電気信号を扇状ビームから平行ビームに変換し、
平行ビームを逆投影変換処理して投影データを求める。
画像再構成部6は所望の断層面に関する複数の投影デー
タから画像再構成処理して所望の断層像を得る。表示器
7は画像再構成部6で得た断層像データをその接続線で
転送し、表示器7の画面に断層像を表示する。X線制御
部8はX線管装置1に供給する電源の電圧,電流および
X線の照射時間等のX線発生条件を制御する。スキャナ
制御部9はスキャナ部3にあるX線管装置1とX線検出
器2を対向位置のまま回転するように、回転速度および
その方向を制御する。操作卓11はオペレータ(図示し
ない)がX線発生条件,スキャナの回転条件などを入力
する。統括制御部10は操作卓11に入力された各種条
件が機能するようにデータ前処理部5と画像再構成部6
と表示器7とX線制御部8とスキャナ制御部9のそれぞ
れと制御信号を送信,受信の少なくとも一方の信号のや
り取りをして制御する。
【0015】図2は図1のデータ前処理部のブロック図
である。データ前処理部5は、X線検出器2と電気的に
接続される計測値データ記憶部51と,計測値データ記
憶部51と理論値データ記憶部52とそれぞれ電気的に
接続されるファン−パラレル変換部53と,ファン−パ
ラレル変換部53と電気的に接続される等距離変換部5
4とから構成される。また、等距離変換部54の出力端
は画像再構成部6と電気的に接続される。
【0016】計測値データ記憶部51は、X線検出器2
からのφ10mm程度の棒状のテフロン材(ロッド、と
いう)を検出した検出データ(通常、信号増幅され、デ
ジタル信号に変換されている)を一時的に記憶する。理
論値データ記憶部52は、距離方向ずれおよび相対ずれ
のない本来ロッドが検出されるべき理論値の検出データ
が予め記憶されている。ファン−パラレル変換部53
は、扇状ビームのX線で得た検出データを不等間隔の平
行ビームのX線データに変換する。等距離変換部54
は、不等間隔の平行ビームを後述する数7で示される基
準長のサンプル点での検出データを補間で求めて投影デ
ータとし、この投影データを画像再構成部6に出力す
る。この変換の際には距離方向ずれおよび相対ずれが後
述する数4に示される如く加味され演算される。
【0017】次に、計測データ収集の実際上の問題点の
概説する。被検体の周囲を回転するX線管装置は、その
回転運動に係る遠心力と重力加速度の影響を受けてX線
の焦点が移動する原因の一つとなる。すなわち焦点が描
く回転軌跡は円でなく歪んでいる。
【0018】このような状況で収集された計測データで
円軌道として再構成画像演算をしてしまうと、前記ずれ
のため再構成画像にストリーク・アーチファクト等の偽
画像が生じる。
【0019】上記実際上の問題点の対策について、図3
を用いて説明する。図3は180度対向計測データ相関
の説明図である。X線管の焦点に働く遠心力の方向はX
線管の回転軌道の位置に依存する。この回転軌道のうち
の特異な点を例として説明することとし、図3(a)の
上方の点を角度0度,右方の点を角度90度,下方の点
を角度180度,左方の点を角度270度とする。
【0020】X線管の焦点の回転中心にロッドを配置し
て、X線CTの通常の較正計測モード(エアキャリブレ
ーション計測,ファントムキャリブレーション計測とい
っている)と同等の手順で検出データを収集する。
【0021】収集したロッドの検出データは、本来のプ
ロファイル(理論プロファイル)を点線で、実際のプロ
ファイル(実プロファイル)を実線で表すとき、重力と
遠心力が作用してX線管の焦点位置がずれるために実プ
ロファイルが理論プロファイルからずれるので、このず
れについてそれぞれのスキャナの回転角度位置で説明す
る。
【0022】スキャナの回転角度0度位置ではX線管の
焦点には図面下方向に重力が働くと共に、X線管の回転
に係る遠心力(遠心力>重力)が図面上方向に働くこと
から、焦点の回転半径の理論値より大きな位置f0とな
り、実プロファイルは理論プロファイルより上方に伸び
た位置にずれるが、重力によってずれが若干抑制される
(図3(b))。
【0023】スキャナの回転角度90度位置ではX線管
の焦点には図面下方向に重力が働くと共に、X線管の回
転に係る遠心力が図面右方向に働くことから、重力と遠
心力の合成力によりX線管の焦点はスキャナの回転角度
より進んだ位置でかつその回転半径も理論値より大きい
位置f90となるので、実プロファイルは理論プロファ
イルより上方に若干伸びてかつX線検出器側から見たと
き進んだ即ち、第1チャンネル側にずれる(図3
(c))。
【0024】スキャナの回転角度180度位置ではX線
管の焦点には図面下方向に重力が働くと共に、X線管の
回転に係る遠心力が重力と同一方向に働くことから、重
力と遠心力が合成されて焦点位置はf180となるか
ら、実プロファイルは理論プロファイルより上方に大き
く伸びた位置にずれる(図3(d))。
【0025】スキャナの回転角度270度位置ではX線
管の焦点には図面下方向に重力が働くと共に、X線管の
回転に係る遠心力が図面左方方向に働くことから、重力
と遠心力の合成力によりX線管の焦点はスキャナの回転
角度より遅れた位置でかつその回転半径も理論値より大
きい位置f270となるので、実プロファイルは理論プ
ロファイルより上方に若干伸びてかつX線検出器側から
見たとき遅れた即ち、第nチャンネル側ににずれる(図
3(e))。
【0026】このような特異点を含めX線管装置の各回
転角度でロッドの検出データを得て、理論プロファイル
と実プロファイルのデータずれを計算によって求める。
上記求められた理論プロファイルと実プロファイルのデ
ータずれをパラメータとしてメモリに記憶し、実際の被
検体の検出データの補正を前記パラメータで行う。この
補正は対向した検出データの補間計算での等距離変換の
際に補正計算することが望ましい。
【0027】これらのデータ処理は、次のステップから
概ね説明される。 (1)ロッドを有効視野内に挿入して較正計測モードで
計測することにより、断層像を計測するに足りる全ての
検出データに前記ロッドが入っており、それらに180
度の対向した検出データを得る。 (2)対向データのロッドの射影の大きさ、片より(具
体的には重心等)を計算して回転座標上でのずれ方向の
ずれ量を計算する。 (3)計測した扇状ビームを平行ビームに変換した後、
平行ビームデータを等距離変換する際、上記ずれ量を参
照して検出データを補正する。 (4)補正された平行ビームを従来から知られたデータ
処理でもって再構成画像を求めて、偽画像のない断層像
を得る。
【0028】上記概説した処理を、図4を用いて具体的
に上記ステップ(1)〜(3)に対応づけて説明する。
図4は、180度対向ビームの関係を説明する図であ
る。
【0029】(1)簡単のためオフセットデテクタなし
のNチャンネルのX線検出器を例示する。従って、扇状
ビームを平行ビームに変換した後、あるビューのiチャ
ンネルとその180度対向ビューのN−iチャンネルは
同一パスを通ることとなる。 (2)回転座標上のずれは、X線管装置の回転中心から
X線管装置までの距離方向に関するずれ(距離方向ず
れ、という)と、対向データの相対的な位置ずれ(相対
ずれ、という)の2方向に大別され、それぞれ個別に計
算する必要がある。
【0030】(a)距離方向ずれの計算 扇状ビームデータを平行ビームに変換したデータにてロ
ッドの射影の大きさを180度対向データと比較する。
平行ビームに変換された検出データは、歪みがなければ
全ビューともロッドの値の総和値(SUM)は同じ値の
はずである。そこでロッドの射影が入りきる部分のチャ
ンネルの検出データの総和値を180度対向データのも
のと差をとり、距離方向ずれ量を計算する。
【0031】具体的には、ある位置Aのビューの総和値
をSUM_A、その対向位置Bのビューの総和値をSU
M_Bとした場合、位置Aのビューのずれ量は数1から
計算される。
【数1】
【0032】SUM_A<SUM_BであればdAに負
の符号をつけ、SUM_A>SUM_BであればdAに
正の符号をつける。このようなdAをX線管装置の回転
軌道に係る全てのビューについて同様に求め、それぞれ
dA1,dA2,dA3,…,dAvとする。
【0033】(b)相対ずれの計算 上記(a)と同様に、扇状ビームデータを平行ビームに
変換したデータにてロッドの射影データの重心を求め、
重心位置のずれをパスのずれとするものである。
【0034】具体的には、ある位置Aのロッドの重心を
通るX線検出器のチャンネルをfAチャンネル(実数部
と小数部を含む)とし、位置Aの180度対向ビューB
のロッドの重心を通るX線検出器のチャンネルをfBチ
ャンネル(fBは位置Aのビュー相当のチャンネル表
示)とすると、位置Aにおける相対ずれ量は数2で求め
る。
【数2】
【0035】このようなαAをX線管装置の回転軌道に
係る全ての位置のビューについて同様に求め、それぞれ
αA1,αA2,αA3,…,αAv(単位はチャンネ
ル)とする。
【0036】(3)以上で求めた「距離方向ずれ」と
「相対ずれ」を等間隔データへの変換時に利用する。な
お、ファンビームを平行ビームに変換してバックプロジ
ェクション(逆投影)演算をする方式において、ファン
ビームを一旦不等間隔の平行ビームに変換する処理は本
発明の主旨とは直接関係しないので説明を省略し、等間
隔データへの変換処理について、図6,図7を用いて説
明する。
【0037】図6は、不等間隔の平行ビームを等間隔へ
変換する必要性を説明する図である。ファンビームから
平行ビームに変換されただけのデータは、チャンネル方
向のサンプル間隔は同じ長さではなく、データ中心から
端に向かって余弦関数的にサンプル間隔が次第に小さく
なっている。この様子を図6(a)に示す。図中、Tp
はX線の焦点から見た時の隣り合う検出素子間の開き角
度,LはX線の焦点と検出器と間の距離,u1,u2,
u3…は、再構成平面でのサンプル点を示すものであ
る。またサンプル点間隔の最小関係は、u0−u1間隔
>u1−u2間隔>u2−u3間隔>…となっている。
このような不等間隔の平行ビームデータをフィルタリン
グ処理して逆投影演算するためには、図6(b)に示す
ように、上記不等間隔のサンプルデータを再構成の幾何
学系にあわせて等間隔に再サンプルする必要がある。こ
の再サンプルには、図6(c)に示すような座標系を考
える必要がある。図中、l0は再構成面における中心検
出器と隣り合う検出素子間の距離を示すものである。そ
の等間隔サンプルは不等間隔サンプルデータを線形ある
いはラグランジュ補間等の高次補間することで求められ
る。
【0038】ラグランジュ補間により求める方式を数
3,数4に示す。
【数3】
【数4】
【0039】本発明の特徴点のうちの一つは、計測時平
行不等間隔サンプル(Ps)の位置を実際の計測に即し
て正確に求めることにより、それと等間隔サンプル(A
j)の差(xj)を求めラグランジュパラメータ(Ii
j)に反映させることにある。この具体的な手順につい
て、図7を用いて説明する。
【0040】図7は、不等間隔の平行ビームを等間隔へ
変換する一例を説明する図である。i番目のサンプル
(Pi)の、再構成平面での中心からの距離Diは、図
7(a),図7(b)の如く表され、Diを求める数式
は、数5で示される。
【数5】
【0041】そして、数6は、数5においての長さLを
パラメータ作成の際の相対的なものとしてと表現し、さ
らに距離ずれと相対ずれを反映させた再構成平面での中
心からの距離を補正した距離Cijである。
【数6】
【0042】このCijにより平行不等間隔サンプル点
Psが定まりそれをもとに平行間隔サンプルAjとの差
xjが求まり、それから計測の実態に合致するラグラン
ジュパラメータIijを計算できる。
【0043】つまり、Cijは平行変換された不均一の
平行ビームデータであるので、Cijを等間隔のサンプ
ル点を補間することにより最終的に等距離平行ビームに
変換される。この際等等間隔サンプルの基準長は、数7
で与えられる。
【数7】
【0044】補間計算はラグランジェ多項式を用いる。
この補間計算に上記ずれ量が適用されることにより、適
切な補間データを得ることができ、この補間データを従
来から知られた方法で画像再構成すれば偽画像のない断
層像を得ることができる。
【0045】また、上述したずれ量の計算は、上記説明
した方法が一般的であるが、要は理論値プロファイルと
計測値プロファイルのデータずれを求めればよいのであ
って、このずれを求めるためのあらゆる数学的手法は本
発明の技術思想に含まれる。また、ロッドを入れないで
空気をスキャンしたデータすなわちエアキャルデータで
もロッド有の場合と同様に上記ずれ量の計算が可能であ
る。また、予め補正用のスキャンを行わなくとも実際の
被検体の検出データで直接に対向するデータを比較して
も同様に上記ずれ量の計算が可能である。しかしなが
ら、ロッドの射影データを用いてずれ量を補正するやり
方がより好適である。
【0046】次に、本発明のX線CT装置の具体的動作
について、図5を用いて説明する。図5は図1のX線C
T装置の動作を説明するフローチャートである。
【0047】統括制御部11は、スキャナ制御部9を介
してスキャナ部3に被検体の所望断層部位の複数の回転
角度で検出データを収集させる(ステップ501)。
【0048】統括制御部11は、前ステップで収集した
検出データを計測値データ記憶部51に時的に記憶させ
る(ステップ502)。
【0049】統括制御部11は、ファン−パラレル変換
部53に、距離方向ずれおよび相対ずれのない本来ロッ
ドが検出されるべき理論値の検出データが予め記憶され
ている理論値データ記憶部52を参照して、扇状ビーム
のX線で得た検出データを不等間隔の平行ビームのX線
データに数4に従って変換させる(ステップ503)。
【0050】統括制御部11は、等距離変換部54に、
不等間隔の平行ビームを数5で示される基準長のサンプ
ル点での検出データを補間で求めて投影データとし、こ
の投影データを画像再構成部6に出力させる(ステップ
504)。
【0051】統括制御部11は、画像再構成部6に前ス
テップの投影データを従来から知られたデータ処理でも
って再構成画像を演算させる(ステップ505)。
【0052】以上の説明したように、距離方向ずれと相
対ずれをそれぞれを含む検出データから理論値との差を
参照しながら扇状ビームのX線で得た検出データを不等
間隔の平行ビームのX線データに変換し、不等間隔の平
行ビームを基準長のサンプル点での検出データを補間で
求めて投影データに変換し、画像再構成部6に補正され
た平行ビームを従来から知られたデータ処理でもって再
構成画像を演算することで、再構成画像のストリーク・
アーチファクト等の偽画像を低減できる。
【0053】また、上記は検出データに含まれる距離方
向ずれと相対ずれを補正することで説明したが、投影デ
ータに含まれる距離方向ずれと相対ずれを補正すること
としてもよい。また、第3世代方式と呼ばれる計測方式
のX線CT装置で説明したが、あらゆる世代のX線CT
装置に採用できることはいうまでもない。また、特開昭
62−87137号公報、特開昭62−139630号
公報に開示されているら旋走査式のX線CT装置が描く
軌道にも、データ補間処理を行えば採用できることはい
うまでもない。
【0054】
【発明の効果】本発明は、X線源の回転軌道の歪みを補
正することでストリーク・アーチファクト等の偽画像を
低減したX線CT装置を提供するという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を説明するX線CT装置の
ブロック図。
【図2】図1のデータ前処理部のブロック図。
【図3】180度対向計測データ相関の説明図。
【図4】180度対向ビームの関係を説明する図。
【図5】図1のX線CT装置の動作を説明するフローチ
ャート。
【図6】不等間隔の平行ビームを等間隔へ変換する必要
性を説明する図。
【図7】不等間隔の平行ビームを等間隔へ変換する一例
を説明する図。
【符号の説明】
5 データ前処理部 51 計測値データ記憶部 52 理論値データ記憶部 53 ファン−パラレル変換部 54 等距離変換部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 X線を被検体に照射するX線源と,前記
    被検体の所望断層部位について前記X線源を回転して複
    数の角度から複数の検出データを得るX線データ検出系
    と,前記検出データに含まれる前記X線源の回転歪み量
    を補正演算する手段と,前記補正演算手段で補正した検
    出データを投影データに変換する前処理演算手段と,前
    記投影データに基づき前記所望断層部位の断層像を得る
    画像再構成手段を備えたX線CT装置。
JP9366239A 1997-12-25 1997-12-25 X線ct装置 Pending JPH11188030A (ja)

Priority Applications (1)

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JP9366239A JPH11188030A (ja) 1997-12-25 1997-12-25 X線ct装置

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JP9366239A JPH11188030A (ja) 1997-12-25 1997-12-25 X線ct装置

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JP9366239A Pending JPH11188030A (ja) 1997-12-25 1997-12-25 X線ct装置

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Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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US6830846B2 (en) 2001-11-29 2004-12-14 3M Innovative Properties Company Discontinuous cathode sheet halfcell web
JP2008253794A (ja) * 2003-09-29 2008-10-23 Ge Medical Systems Global Technology Co Llc 投影データ評価方法およびx線ct装置
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JP2013188355A (ja) * 2012-03-14 2013-09-26 Ge Medical Systems Global Technology Co Llc 画像生成方法、画像生成装置および放射線断層撮影装置並びにプログラム
JP2015119901A (ja) * 2013-12-25 2015-07-02 ジーイー・メディカル・システムズ・グローバル・テクノロジー・カンパニー・エルエルシー 画像生成装置および放射線断層撮影装置並びにプログラム

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