JP3992389B2 - X線ct装置及びファントム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、X線CT装置に関し、特に、コーンビームX線CT装置における撮影系の走査機構(スキャナ)の回転中心軸の位置決めに適用して有効な技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図6は従来のコーンビームX線CT装置の一般的な構成を示す図である。従来のコーンビームX線CT装置は、計測を行なう計測部1と、計測された画像データを処理するデータ処理部2とに分かれていた。全体制御部3は、計測部1およびデータ処理部2に対する全体の制御を行っていた。
【0003】
計測部1は、被写体を介してX線源5と二次元検出器6とが対向配置されていた。X線源5と二次元検出器6とは、回転中心軸9を回転中心として被写体7のまわりを回転する走査機構であるスキャナ4に配置されていた。スキャナ4は、予め決められた角度毎に回転し、その回転角毎に二次元検出器6が被写体7を透過したX線の透過X線強度の計測を行うことによって、被写体7の透過X線強度画像の撮影を行っていた。二次元検出器6で撮影された透過X線強度画像はデジタルの画像データに変換され、データ処理部2に出力されていた。ただし、以下の説明では、スキャナ4の回転角を投影角aと記す。
【0004】
データ処理部2では、まず、前処理手段10においてガンマ補正、画像歪み補正、対数変換及び二次元検出器6の感度むら補正等の前処理を行っていた。次に、再構成演算手段11が、前処理後の全ての透過X線強度画像(全投影像)をもとに、被写体7の視野領域内の三次元的なX線吸収係数分布である三次元再構成画像を再構成していた。この再構成演算方法としては、(L.A.Feldkamp etal. Practical cone beam algorithm,J.Opt.Soc.Am.A, Vol.1,No.6,pp612-619,1984)(以下、「文献1」と記す)に記載のFeldkampによるコーンビーム再構成演算法等が知られている。
【0005】
最終的には、三次元再構成画像に対し、画像化手段12がボリュームレンダリング処理あるいは最大値投影処理等の画像処理を施し、画像表示手段13上に二次元画像として表示していた。このとき、キーボード、マウス及びトラック・ボール等の図示しない指示装置を介して入力された観察したい視点及び部位等のパラメータに基づいて、画像化手段12が画像処理を行っていた。
【0006】
このように、従来のコーンビームX線CT装置では、X線源5と二次元検出器6とからなる撮影系をスキャナ4を回転させ、被写体7の全周方向からの透過X線強度画像を撮影し、再構成演算手段11が装置本体に固定された静止座標系に置かれる被写体7の三次元的なX線吸収係数分布を求めていた。静止座標系は、撮影系すなわちスキャナ4の回転中心軸9であるZ軸と、X線源5のX線焦点14の回転軌道の載っている平面(以下、「ミッドプレーン」と記す)上の直交座標であるX軸及びY軸とによって規定されていた。
【0007】
二次元検出器7の各検出素子で計測されるX線ビーム8の位置は、X線焦点14からXYZ座標系の原点を通り二次元検出器6に至る直線とX軸とがなす角度(投影角)aと、回転中心軸9が二次元検出器6の入射面においた仮想的な平面(投影面)に投影された回転中心軸投影と、ミッドプレーンと投影面との交点が描く直線であるミッドプレーン投影とによって特定されていた。すなわち、被写体7の三次元的なX線吸収係数分布の再構成を行う場合の基準となる座標軸は、投影面上の回転中心軸投影とミッドプレーン投影であった。現実の透過X線強度画像の計測は、連続的なアナログ計測ではなく離散的なデジタル計測を行うこととなるので、再構成演算を行うにあたっては、投影面上におけるサンプリングピッチDPも必要であった。さらには、X線焦点14から回転中心軸9に至る距離SODと、X線焦点14から回転中心軸投影17に至る距離SIDとが必要であった。ただし、以下の説明では、X線焦点14と二次元検出器6と回転中心軸9との相対的な位置関係を計測系のジオメトリと称す。具体的には、計測系のジオメトリは、X線焦点14から回転中心軸9及び回転中心軸投影17までの距離SOD,SID、投影面上の回転中心軸投影、及びミッドプレーン投影によって定義される。
【0008】
計測系のジオメトリを決定するパラメータの内で、回転中心軸投影、ミッドプレーン投影及びサンプリングピッチDPは、X線焦点14から回転中心軸9及び回転中心軸投影17までの距離SOD,SIDに比較して高い精度が必要とされることが周知である。たとえば、二次元検出器6の有効開口幅が30cm、解像度が512×512画素の場合、回転中心軸投影及びミッドプレーン投影並びにサンプリングピッチDPの精度は、0.1画素すなわち0.05ミリ程度が要求であった。これは、回転中心軸投影及びミッドプレーン投影の位置並びにサンプリングピッチDPに微少な誤差があっても、再構成画像に画質低下をもたらすためであった。回転中心軸投影及びミッドプレーン投影の位置並びにサンプリングピッチDPの内でも特に回転中心軸投影は重要であり、微少な誤差であっても再構成画像に著しい偽像を発生させることが知られている。
【0009】
一方、回転中心軸投影及びミッドプレーン投影の位置並びにサンプリングピッチDPを直接計測することは困難であった。回転中心軸投影及びミッドプレーン投影の位置並びにサンプリングピッチDPの値が、二次元検出器6の特性や装置の据え付け状態に依存しているためであった。
【0010】
計測系のジオメトリを精度よく設定する方法として、たとえば、同一出願による特開平9−173330号公報(以下、「文献2」と記す)に記載の「X線断層撮影装置」があった。文献2に記載のX線断層撮影装置では、まず、図7に示す支持材20と小球状高吸収材21とからなる被写体(ファントム)を、回転中心軸9の近傍(3〜数センチ離れた位置)に配置し全周方向から透過X線強度画像を撮影する。ただし、以下の説明では、図7に示すような、計測系のジオメトリを補正するための専用のファントムを「ジオメトリ推定ファントム」と記す。
【0011】
画像歪み補正や感度むら補正等の必要な前処理を行った後に、全周分の透過X線強度画像を加算すると、たとえば、図8に示すように、ジオメトリ推定ファントム19上の各小球状高吸収材21が、加算画像22上では楕円状の軌跡23を描くこととなっていた。
【0012】
ジオメトリ推定ファントム19の撮影条件より、楕円状軌跡23の中心を繋いだ直線が回転中心軸投影17となるので、回転中心軸投影位置CPが特定できていた。一方、ミッドプレーン投影位置MPは、回転中心軸方向の径(楕円状軌跡23の短径)の長さの変化から求めていた。すなわち、計測された複数の楕円状軌跡23の短径の長さと、その回転中心軸方向の位置とをグラフ化等し、短径の長さががゼロとなる位置を推定することにより、ミッドプレーン投影位置MPを求めていた。
【0013】
サンプリングピッチDPは、まず、二次元検出器6の受光面すなわち投影面15に所定の長さの薄い物体として、たとえば、等間隔の穴(ピンホール)をあけた金属板すなわちホールチャート等を貼り付け、一枚分の透過X線強度画像を撮影する。この透過X線強度画像に対し、画像歪み補正及び感度むら補正等の必要な前処理を加えた後に、薄い物体の像のサイズあるいはホール部分が何画素分に相当するか、実際のサイズと付き合わせて投影面上のサンプリングピッチDPを求めていた。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者は、前記従来技術を検討した結果、以下の問題点を見いだした。
従来のX線CT装置では、前述するように、計測系のジオメトリの推定には多くの人手や時間を要する作業であった。特に、回転中心軸投影位置CPに関しては高い精度が要求されるにも関わらず、従来のジオメトリ推定方法では、操作者による操作を要し、操作者に負担をかけるという問題があった。また、従来のジオメトリの推定方法で得られる精度は、人間である操作者の感覚に依存する部分が大きく、操作者によって十分な精度を得られないという問題があった。さらには、楕円状軌跡23の中心位置の特定等の作業が必要となるので、計測系のジオメトリの推定に多くの時間がかかることとなり、診断効率が低下して示すという問題があった。
【0015】
この問題を解決する方法として、画像認識処理等を行うことによって、文献2に記載のジオメトリ推定を自動的に行うことも可能である。しかし、高精度な推定を行うためには複雑な画像処理を行う必要があるので、装置の製造コストが上昇してしまうという問題があった。
【0016】
本発明の目的は、再構成像の高画質化に大きく寄与する回転中心軸投影位置を高精度に求めることが可能な技術を提供することにある。
本発明の他の目的は、操作者の感覚に依存せず計測系のジオメトリを定義するパラメータを推定することが可能な技術を提供することにある。
【0017】
本発明のその他の目的は、自動的に計測系のジオメトリを定義するパラメータを推定することが可能な技術を提供することにある。
本発明のその他の目的は、診断効率を向上させることが可能な技術を提供することにある。
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述及び添付図面によって明らかになるであろう。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、下記のとおりである。
放射状のX線を被写体に照射するX線源と該X線源に対向配置され被写体を透過したX線の透過X線強度画像を撮影する撮像手段とを備える撮影系と、該撮影系を前記被写体の周囲に回転させる回転手段と、前記透過X線強度画像から前記被写体の再構成像を再構成する再構成手段と、前記透過X線強度画像上に投影される撮影系の回転中心軸位置を変化させる回転中心軸投影手段とを具備し、前記回転軸投影手段が投影された回転中心軸位置を変化させて再構成した三次元X線分布像のコントラストに基づいて、撮影系の回転中心軸位置を推定し、推定された回転中心軸位置を利用して再構成された再構成像から前記被写体のX線断層像又は/及びX線3次元像を生成し表示する。
【0019】
前述した手段によれば、投影された回転中心軸の位置がずれた状態で再構成演算を行うと、得られる再構成画像には円弧上の偽像が生じるために、コントラストが低下するという性質を利用し、再構成像のコントラストが最大となる回転中心軸投影位置を、正しい回転中心軸投影位置とする。その結果、再構成像のコントラストという操作者の感覚に依存しない値を用いて計測系のジオメトリを定義するパラメータである回転中心軸投影位置を推定できる。従って、再構成像の高画質化に大きく寄与する回転中心軸投影位置を高精度に求めることができる。
【0020】
また、再構成像のコントラストを計測系のジオメトリを定義するパラメータとすることによって、投影された回転中心軸を変数とする再構成像のコントラストの関数を定義することが可能となるので、自動的に計測系のジオメトリを定義するパラメータである投影された回転中心軸位置を推定することができる。その結果、計測系のジオメトリの推定に要する時間、すなわち、X線CT装置の調整に要する時間を短縮することが可能となり、診断効率を向上できる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について、発明の実施の形態(実施例)とともに図面を参照して詳細に説明する。
なお、発明の実施の形態を説明するための全図において、同一機能を有するものは同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略する。
【0022】
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1のX線CT装置であるコーンビームX線CT装置の概略構成を示す図である。
実施の形態1のコーンビームX線CT装置は、被写体7の全周方向からの透過X線強度画像の撮影を行う計測部1、撮影されたX線強度画像から画像再構成を行うデータ処理部2、及び、計測系のジオメトリを推定するジオメトリ推定部(推定手段、回転中心軸投影位置設定手段)24から構成される。また、計測部1、データ処理部2及びジオメトリ推定部24の全体制御を行う全体制御部3を有する。ただし、計測部1は、従来と同じ構成であり、コーンビーム状にX線を照射するX線源5、回転中心軸9付近に設定された被計測物体を透過した透過X線強度画像を計測する二次元X線検出器(撮像手段)6、及び、対向配置されたX線源5と二次元X線検出器6とからなる撮影系を回転中心軸9の周囲に回転させるスキャナ(回転手段)4から構成される。
【0023】
次に、図1に基づいて、各構成手段において行われる処理、及び、各構成手段間でやり取りされるデータの流れに関して説明する。ただし、個々の処理の詳細については、後述する。
【0024】
データ処理部2は、前処理手段10、再構成演算手段(再構成手段)11、画像化手段12及び画像表示手段13から構成される。ただし、前処理手段10を除く再構成演算手段11、画像化手段12及び画像表示手段13は、従来のコーンビームX線CT装置と同様の構成となるので、詳細な説明は省略する。
【0025】
前処理手段10は、通常の再構成時には、従来の前処理手段と同様、計測画像データに対するガンマ補正、画像歪み補正、対数変換及び感度むら補正等の必要な前処理を加える。一方、計測系のジオメトリ推定時には、予め指定された領域のみに、計測画像データに対するガンマ補正、画像歪み補正、対数変換及び感度むら補正等前の処理を加える。予め指定された領域としては、たとえば、ミッドプレーン投影18にあたる投影像を生成するために必要な最小限の範囲(以下、「ミッドプレーン領域」と記す)に設定することによって、計測系のジオメトリの推定に要する時間を短縮することが可能となる。なお、その詳細については後述する。
【0026】
実施の形態1の前処理手段10は、通常の再構成時には、計測画像データの全範囲に渡って前処理を加える第一の前処理手段と、回転中心軸投影位置の自動推定時には、計測画像データのミッドプレーン領域のみに前処理を加えるための第二の前処理手段とによって構成可能である。
【0027】
ジオメトリ推定部24は、回転中心軸投影位置初期値設定手段(初期値格納手段)25、ミッドプレーン再構成手段(部分再構成手段)26、評価対象領域設定手段27、評価関数演算手段28、及び、最適化手段29から構成され、計測系のジオメトリの内で、特に回転中心軸投影位置CPの推定を行う。
【0028】
回転中心軸投影位置初期値設定手段25は、回転中心軸投影位置CPの初期値CP0を求める手段である。実施の形態1の回転中心軸投影位置初期値設定手段25は、初期値CP0として、投影像の回転接線方向の幅の中心の座標値、すなわち、検出器6の開口幅の中心の座標値を出力する。回転中心軸投影位置初期値設定手段25は、求めた初期値CP0を最適化手段29に出力する。
【0029】
ミッドプレーン再構成手段26は、最適化手段29で指定された回転中心軸投影位置CPの推定値を用いて再構成演算を行い、ミッドプレーン投影16上の断層像(以下、「ミッドプレーン断面像」と記す)を求める演算手段である。実施の形態1では、ミッドプレーン再構成手段26は、単にミッドプレーン全面を再構成するのでなく、予め設定された領域あるいは評価対象領域設定手段27が定めた評価対象領域のみを再構成する。評価対象領域設定手段27による評価対象領域の設定手順については、後述する。
【0030】
実施の形態1では、ミッドプレーン再構成手段26が、ミッドプレーン断面像を求める構成としたが、これに限定されることはなく、たとえば、通常の再構成演算を行う再構成手段11をミッドプレーン再構成手段26として用いてもよいことは言うまでもない。再構成手段11をミッドプレーン再構成手段26として用いる場合、再構成手段11は、通常の再構成を行う際には操作者の指定する再構成領域全域を再構成し、ジオメトリ推定処理を行う際にはミッドプレーン断面像、予め設定された領域あるいは評価対象領域設定手段27が定めた評価対象領域のみを再構成する。
【0031】
評価対象領域設定手段27は、回転中心軸投影位置CPの推定処理を行う際、評価関数の評価の対象になる評価対象領域を設定する手段である。実施の形態1では、操作者の負担を減らし、回転中心軸位置の自動推定を安定に行うために、評価対象領域設定手段27が評価対象領域の自動設定を行う。ただし、評価対象領域は、予め設定しておいてもよいし、初期再構成画像をもとに操作者が指定してもよい。
【0032】
回転中心軸投影位置推定ファントム31を利用する時には、回転中心軸投影位置推定ファントム31のX線の吸収の高い物質の再構成像が存在する部位周辺のみを評価対象領域にできる。そこで、回転中心軸投影位置の初期値CP0をもとに、ミッドプレーン断面全域、あるいはミッドプレーン断面上で回転中心軸投影位置推定ファントム31のX線の吸収の高いインサート32の再構成像が確実に存在することが保証される範囲内の領域を再構成する。この段階では初期値CP0は正しい回転中心軸投影位置ではないので、ミッドプレーン再構成像には偽像が含まれ、全体にコントラストは低い。しかし、再構成画像中で最大値を示す部位は、回転中心軸投影位置推定ファントム31のX線の吸収の高いインサート32の再構成像がある部位の近傍であると仮定しても実際上問題はない。なお、コントラストとしては、再構成像のCT値の最大値を用いることができる。
【0033】
従って、実施の形態1では、初期値CP0を用いて再構成したミッドプレーン断面像のうち、最大値を取る点を含む、あるいは該最大値を取る点を中心とする所定の範囲を評価対象領域として、以降の最適化演算をすすめることができる。
【0034】
評価関数演算手段28は、評価対象領域にあるミッドプレーン断層像を評価し、評価関数値E(CP)を求める手段である。評価関数演算手段28は、求めた評価関数値E(CP)を最適化手段29に渡す。ただし、評価関数値E(CP)については、後述する。
【0035】
最適化手段29は、回転中心軸投影位置CP推定処理の流れを制御する手段である。最適化手段29は、回転中心軸投影位置CPの推定値の設定と更新を行い、回転中心軸投影位置CPの推定値をミッドプレーン再構成手段26に渡す。また、最適化手段29は、評価関数演算手段28が求めた回転中心軸投影位置CPの推定値に対する評価関数値E(CP)を受け取る。最適化手段29は回転中心軸投影位置CPの推定値変化に対する評価関数値E(CP)の変化を記録し、評価関数値E(CP)の変化の動向を元に、回転中心軸投影位置CPの推定値を更新し回転中心軸投影位置CP推定処理を継続するか、あるいは、回転中心軸投影位置CP推定処理を終了させるかを判断する。最終的に評価関数値E(CP)を所定の誤差の範囲内で最大にする回転中心軸投影位置CPを最適値CPfとして出力し、データ処理部2に渡す。この段階で回転中心軸投影位置CP推定処理は終了である。データ処理部2では以降、この回転中心軸投影位置CPの最適値CPfを用いて再構成処理を行う。
【0036】
図2は実施の形態1のファントムであり、特に、回転中心軸投影位置CPの自動推定に適した専用のファントム(以下、「回転中心軸投影位置推定ファントム」と記す)である。図2において、20は支持材、32はインサート、31は回転中心軸投影位置推定ファントムの本体を示す。ただし、回転中心軸投影位置推定ファントム31も本発明の請求するところである。
【0037】
回転中心軸投影位置推定ファントム31は、X線の吸収の低い支持材20のなかにX線の吸収の高い物質からなるインサート32が埋め込まれた構成である。
【0038】
支持材20は、X線吸収係数の小さい、たとえば、アクリル樹脂、塩化ビニル、ポリカーボネート等のプラスチック材料・高分子樹脂、あるいは、木材に代表されるX線を透過すると共に、機械的破壊に対する強度が強い材料で棒状に形成される。
【0039】
インサート32は、タングステン、白金、あるいは、鉄−ニッケル−クロム合金等のX線吸収係数の大きな材料からなる所定の長さを持った柱状体であり、針金状あるいは棒状に形成される。
【0040】
回転中心軸投影位置推定ファントム31としては、たとえば、直径1cm程度の棒状の支持材20の軸方向に、インサート32として、直径が0.5〜1mm程度の棒状に成形された鉄−ニッケル−クロム合金を埋め込んだものがよい。また、インサート32は、回転中心軸投影位置推定ファントム31を回転中心軸9付近に設置する際に、ミッドプレーンを横切るように設定する必要があるので、インサート32の長さは、肉眼で設定できる程度以上の長さが必要である。ただし、支持材20及びインサート32の素材に関しては、所望のコントラストを得られるならば、上記以外の素材でもよいことは言うまでもない。さらには、支持材21はインサート32の変形等を防止する、あるいは、回転中心軸投影位置推定ファントム31の所定位置への設置を容易にするために設けたものである。従って、回転中心軸投影位置推定ファントム31としては、インサート32のみでもよいことはいうまでもない。
【0041】
実施の形態1の回転中心軸投影位置推定ファントム31は、X線の吸収の高いインサート32が針金状あるいは棒状に形成されているので、ミッドプレーン断面で再構成したとき、その再構成像は点になり、コントラストの評価が容易になる。また、回転中心軸投影位置推定ファントム31は、所定位置に設定したときに、回転中心軸9とほぼ平行な方向に所定の長さを持って延びることとなるので、計測の際に、回転中心軸投影位置推定ファントム31が回転中心軸方向に多少ずれて設置されていたとしても、ずれが再構成像に影響を与えない。すなわち、回転中心軸投影位置推定ファントム31が前記素材より成り、前記形状をしているので、計測およびコントラストの評価が容易となる。
【0042】
また、実施の形態1の回転中心軸投影位置推定ファントム31を利用すれば、評価対象領域をさらに限定することができる。すなわち、再構成演算の可能なミッドプレーン断面全域を再構成する必要はなく、ミッドプレーン断面上で回転中心軸投影位置推定ファントム31のX線の吸収の高いインサート32の再構成像が存在する部位周辺のみを再構成すれば十分である。再構成する領域が最小限で済むため、回転中心軸投影位置推定ファントム31を構成する部分のうちコントラストの評価に不都合な部位の影響を受けずに済む。不都合な部位とは、たとえば、回転中心軸投影位置推定ファントム31を支持するための治具やネジ等である。また、評価対象領域を限定すれば再構成演算量も必要最小限でよいことになる。結果として、コントラストの評価をより安定した条件のもとに行うことができる。
【0043】
以上説明したように、計測系のジオメトリの推定時に、回転中心軸投影位置推定ファントム31を利用することによって、再構成像上でコントラストの評価が容易になる。
【0044】
次に、図3にX線焦点14、二次元検出器6及び回転中心軸9間の相対的な位置関係すなわち計測系のジオメトリを説明するための図を示し、以下、図3に基づいて、計測系のジオメトリについて説明する。ただし、以下の説明では、計測系の構成要素を抽象化し、二次元検出器6の位置に仮想的な平面を置き、これを投影面15と記す。
【0045】
X線焦点14の回転軌道の載っている平面がミッドプレーン16であり、回転中心軸9が投影面15上に投影されて作る直線が回転中心軸投影17である。
【0046】
ミッドプレーンが投影面15上に投影されてつくる直線、すなわち、ミッドプレーン16と投影面15の交線がミッドプレーン投影18である。
【0047】
計測系のジオメトリは、X線焦点14と投影面15との距離SID、X線焦点14と回転中心軸9との距離SOD、投影面15上の回転中心軸投影位置CPとミッドプレーン投影位置MPとによって定義される。また、現実の計測では離散的な計測を行うことになるので、再構成演算を行うにあたっては、投影面15上のサンプリングピッチDPも必要となる。
【0048】
前述するように、ジオメトリを決定するパラメータのなかで、X線焦点14と投影面15との距離SID、及び、X線焦点14と回転中心軸9との距離SODに関しては、多少誤差を含んでいたとしても最終的に得られる再構成画像の画質を著しく低下させることはない。よって、装置の組み立て後に直接計測できる。あるいは、設計段階で指定した機械誤差の範囲内で組み立てることによって、距離SID,SODを決定できる。
【0049】
一方、回転中心軸投影位置CP、ミッドプレーン投影位置MP及びサンプリングピッチDPに関しては、距離SID,SODに比べて高い精度が要求される。たとえば、検出器6の有効開口幅を30cm、解像度を512×512画素とすると、CP、MP、DPは0.1画素、すなわち0.05ミリ程度の精度が要求される。これは、回転中心軸投影位置CP、ミッドプレーン投影位置MPおよびサンプリングピッチDPに微少な誤差があっても、再構成画像に画質低下をもたらすためである。
【0050】
計測系のジオメトリの内で、特に回転中心軸投影位置CPは重要であり、微少な誤差があっても再構成画像に著しい偽像を発生させる。しかしながら、これらの値を直接計測することは困難である。これは、回転中心軸投影位置CP、ミッドプレーン投影位置MPおよびサンプリングピッチDPの値が、検出器6の特性や、装置の据え付け状態に依存しているためである。
【0051】
次に、図4に実施の形態1のコーンビームX線CT装置による計測系のジオメトリの推定手順を説明するためのフローを示す。以下、図4に示すフローに基づいて、実施の形態1のコーンビームX線CT装置による計測系のジオメトリの自動推定動作を説明する。ただし、ミッドプレーン16及びミッドプレーン投影18について、従来と同様となるので、詳細な説明は省略する。
【0052】
まず、回転中心軸投影位置推定ファントム31を所定の位置に設置し、コーンビーム計測を行い、全周分の透過X線強度画像(計測画像データ)を収集する(ステップ401)。
【0053】
次に、全周分の計測画像データに対し、前処理手段10がガンマ補正や画像歪み補正、対数変換、感度むら補正等必要な前処理を加え、投影像を生成する(ステップ402)。このとき、前処理を加えるのはミッドプレーン投影位置上の投影像を生成するのに必要な範囲内だけでよい。
【0054】
回転中心軸投影位置初期値設定手段25が、回転中心軸投影位置CPの初期値CP0を定める(ステップ403)。初期値CP0としては、たとえば、検出器6の開口幅の中心の座標位置とする。
【0055】
初期値CP0を利用して、ミッドプレーン再構成手段26が、ミッドプレーン断層像あるいはミッドプレーン上の所定領域を再構成する(ステップ404)。
【0056】
評価対象領域設定手段27が、ステップ404で求めたミッドプレーン断層像上で最大値を示す画素位置を検出し、その位置を含むあるいはその位置を中心とする所定の範囲内を評価対象領域と設定する(ステップ405)。
【0057】
評価対象領域の再構成、評価関数の計算を繰り返し、所定の誤差eの範囲内で最適化を行い、回転中心軸投影位置CPを推定する(ステップ406)。ただし、最適化とは、前記評価関数E(CP)を最大にする回転中心軸投影位置CP、すなわち、最適値CPfを求めることである。より詳しく説明すると最適化は次のように行われる。
【0058】
推定値CPkを回転中心軸投影位置としてミッドプレーン上の評価対象領域を再構成し、ミッドプレーン断層像を得る(ステップ407)。
ステップ407で得たミッドプレーン断層像に対し、評価関数Ek=E(CPk)を求める(ステップ408)。
E0,E1,E2,…Ekの系列から、評価関数E(CP)を最大にする回転中心軸投影位置CPを推定し、CP{k+1}とする(ステップ409)。
【0059】
|CPk−CP{k+1}|>e(ただし、eは予め設定した誤差である)であれば、推定値CP{k+1}を用いて、kをk+1として、ステップ407から繰り返す(ステップ410)。一方、|CPk − CP{k+1}|≦eであれば、次のステップ411へ進む。
ステップ411では、CP{k+1}を最適値CPfとして出力する。
【0060】
以上が、本発明の典型的な実施例である実施の形態1のコーンビームX線CT装置を利用した回転中心軸投影位置CPの自動推定の処理の流れである。
【0061】
実施の形態1のコーンビームX線CT装置では、ステップ401〜411で示す推定処理によって推定した回転中心軸投影位置CPの最適値CPfを用いて、再構成演算部11で再構成演算を行う。
【0062】
実施の形態1のX線CT装置における回転中心軸投影の推定手順は、以下のようになる。
ステップ401の透過X線強度画像である計測画像データを収集する工程と、ステップ402の計測画像データに前処理補正を行う工程と、ステップ403の回転中心軸投影位置初期値設定手段25が、回転中心軸投影位置CPの初期値CP0を定める工程と、ステップ404の回転中心軸投影位置初期値設定手段25によって予め設定された回転中心軸位置に基づいて、ミッドプレーン再構成手段26が計測画像データから被写体のミッドプレーン断層像を再構成する工程と、前記ミッドプレーン断層像のコントラストが大きくなる位置を透過X線強度画像上に投影される前記撮影系の回転中心軸位置に指定する工程と、ステップ405の評価対象領域設定手段27が最大値画素位置を含むあるいは最大値画素位置を中心とする範囲内を評価対象領域と設定する工程と、ステップ406の評価対象領域の再構成、評価関数の計算を繰り返し、所定の誤差eの範囲内で最適化を行い、回転中心軸投影位置CPを推定する工程と、推定された回転中心軸投影位置CPを用いて再構成した再構成像からX線断層像又は/及びX線3次元像を生成する工程と、生成されたX線断層像又は/及びX線3次元像を表示する工程とからなる。
【0063】
また、実施の形態1のコーンビームX線CT装置の計測部1では、被写体7が図示しない寝台に固定され、X線源5と検出器6を有するスキャナ4がその周りを回転する構成を取っていたが、これ以外の構成を持った計測部1であってもよい。たとえば、X線源5と二次元検出器6とが、図示しない支持アーム等によって固定されており、計測時には被写体7が回転するような構成の計測部1を有するコーンビームX線CT装置が考えられる。この場合、計測系のジオメトリを容易に変更することが可能になるため、本発明による回転中心軸投影位置の自動推定はより効果的である。
【0064】
(回転中心軸投影位置CPの推定演算)
次に、実施の形態1のコーンビームX線CT装置に用いる回転中心軸投影位置CPの推定演算について説明する。
まず、はじめに、本願発明によって実現される回転中心軸位置CPの自動推定の基本原理を説明する。
【0065】
一般に、回転中心軸投影位置CPがずれた状態で再構成演算を行うと、得られる再構成画像には円弧上の偽像が生じ、またコントラストが低下することが知られている。すなわち、正しい回転中心軸投影位置CPpを用いて再構成演算を行った場合には、再構成画像のコントラストは最大になる。従って、本願発明では、再構成画像のコントラストが最大となる回転中心軸投影位置CPを求めることによって、正しい回転中心軸投影位置CPpを計算する。具体的には、回転中心軸位置CPを変数とし、回転中心軸位置CPを用いて所定の関心領域内の再構成断層像を再構成する。再構成断層像のコントラストを評価する評価関数E(CP)を考えると、CPを変数としたとき、評価関数E(CP)を最大にするCPが正しい回転中心軸位置CPpとなる。
【0066】
所定の関数を最大(あるいは場合によっては最小)にする変数を求める方法は、数値計算の分野で「最適化」と称され、周知である。従って、回転中心軸投影位置CPの自動推定とは、評価関数E(CP)の最適化の問題に帰着する。ただし、一般的には、有限の演算によって誤差のまったくない最適化を行うことができないということが知られている。一方、X線撮影では、最適化のもととなる計測画像データ自体に誤差が含まれていることから、本願発明では、予め設定された所定の誤差eの範囲内で最適値CPf≒CPpを求める。
【0067】
以上の定式化を行うと、つぎに問題となるのは最適化の方法と評価関数E(CP)の計算方法とである。最適化の方法としては、数値計算の分野で既に様々な方法が提案されている。従って、以下の説明では、周知の最適化方法及び評価関数を本願発明に適用させる方法について説明する。
【0068】
最も単純な最適化方法は、回転中心軸投影位置CPを初期値CP0から微少量の変化量dCPずつ変化させながら順次再構成演算を行い、得られた再構成画像に対する評価関数E(CP)を計算し、その値が最大となる回転中心軸投影位置CPを最適値CPfとする方法である。
【0069】
すなわち、任意の回転中心軸投影位置をCPiとし、その評価関数をEiとすると、任意の回転中心軸投影位置をCPiは、CPi=CP0+i*dCP(ただし、i=0,1,…nとする)となる。従って、各i=0,1,…nに対する評価関数Ei=E(CPi)を求め、Eiが最大となるCPiを求めることによって、回転中心軸投影位置の最適値CPfとなる。
【0070】
この場合、変化量dCPより高い精度で回転中心軸投影位置CPを推定することができない。そこで、一旦、上記の手順で変化量dCPに対する回転中心軸投影位置の最適値CPfを推定する。次に、あらたに回転中心軸投影位置CPの変化量をdCP’=dCP/nとし、初期値をCP0’=CPi−dCP’×n/2とする。この後に、前述の過程と同様にして、回転中心軸投影位置CPを初期値CP0’から微少量の変化量dCP’ずつ変化させていき(すなわち、CPi’=CP0’+i*dCP’)、評価関数E(CPi’)が最大になる回転中心軸投影位置CPi’を求め、得られた回転中心軸投影位置CPi’を新しい最適値CPf’とする。回転中心軸投影位置CPの微少変化量が所望の誤差内に収まる程度まで同様の処理を繰り返すことによって、所望の精度の回転中心軸投影位置の最適値CPfを求めることができる。ただし、一般的には、再構成演算は計算コストが高く、すなわち、演算に相当の時間を要することとなるので、再構成演算を行う回数は少ない方がよい。従って、実験等によって、再構成演算を行う回数の最適を見つける必要がある。
【0071】
(評価関数)
次に評価関数E(CP)の計算方法について説明する。前述のように回転中心軸投影位置CPがずれている場合、再構成画像には円弧上の偽像が発生し、コントラストが低下するという影響が現れる。この性質を利用して、回転中心軸投影位置CPが正しい値になったときに最大値(あるいは最小値)をとるような評価関数E(CP)を設定することができる。
【0072】
実用的には単に評価関数E(CP)を設定するだけでなく、評価関数E(CP)の計算が容易になるように、撮影条件、撮影対象、及び再構成する関心領域を適切に整えることによって、計測系のジオメトリの推定に要する時間を短縮することが可能となる。ただし、以下の説明では、再構成し、評価を行う対象となる関心領域を、特に、「評価対象領域」と記す。また、本願発明では、特定の回転中心軸投影位置CPに対して、再構成によって得られる評価対象領域中の最大値を評価関数E(CP)とする。
【0073】
一般にコントラストが高い再構成画像では、再構成画像中の最大値がより大きくなる。従って、評価対象領域の最大値を評価関数E(CP)とすれば、それはコントラストの高低を反映した値を示すこととなる。ただし、本願発明の請求する範囲内においては、評価対象領域の標準偏差、平均値、最小値、それらに基づいて計算される値、あるいは最適値CPfにおいて、最大値あるいは最小値を持ついかなる関数を評価関数E(CP)としてよいことはいうまでもない。また、画像認識による偽像の検出等を行い、該検出結果に基づいて、評価関数E(CP)を求めてもよいことはいうまでもない。
【0074】
評価関数E(CP)すなわち再構成画像のコントラストを計算するためには、再構成演算の可能な全領域を再構成する必要はなく、後述する条件を満たす特定の領域のみを再構成するだけで十分である。従って、本願発明では再構成演算の可能な全領域を評価対象領域とせず、ミッドプレーン断面のみを評価対象領域とする。評価関数E(CP)すなわち再構成画像のコントラストを計算するためには、再構成演算の可能な全領域を再構成する必要はなく、特定の領域のみを再構成するだけで十分である。このとき、ミッドプレーン断面のみの再構成演算で済ませば、Feldkampによるコーンビーム再構成演算の性質上、再構成演算に要する演算量が最小限で済む。また、必要な投影像も、ミッドプレーン投影上の投影像だけで済むため、ガンマ補正や画像歪み補正、対数変換、感度むら補正等必要な前処理も最小限で済むこととなるので、計測系のジオメトリの推定に要する時間を大きく低減させることが可能となり、その結果、診断効率を向上させることが可能となる。
【0075】
(回転中心軸投影位置CPの他の推定演算)
より効率よく最適な回転中心軸投影位置CPを求める最適化方法として、周知の「Brentの方法」と称される演算法を用いることができる。「Brentの方法」は、「黄金分割法」と称される演算法と、「放物線補間法」と称される演算法とを組み合わせたもので、少ない演算量で最適値、すなわち評価関数E(CP)を最大にするCPを求めることができる最適化法である。
【0076】
黄金分割法は、最適値の存在が推定される範囲を順次確実に絞り込んでいく方法である。一方、放物線補間法は、与えられた3点に放物線をあてはめ、その放物線の頂点を求め、得られた頂点と与えられた3点との内の2点を用いて、さらに放物線をあてはめるという作業を繰り返しおこない、高速に最適値を求める方法である。放物線補間法は、黄金分割法よりすみやかに最適値を探し出すことができるが、条件によっては適用できないことがある。
【0077】
Brentの方法は両者を組み合わせた実用的な方法である。Brentの方法に関する詳細は、たとえば William H.Press etal. ``Numerical Recipes in C’’, Cambridge University Press, 1988(日本語訳「ニューメリカルレシピ・イン・シー」技術評論社,1993)等を参照されたい。
もちろん、最適値CPfを求めるために、前述した以外の最適化法を利用できることは言うまでもない。
【0078】
(三次元X線吸収係数分布像の再構成手順)
次に、以上のようにして推定された回転中心軸投影位置CPを利用して、X線吸収係数分布像すなわち再構成像を得る手順を説明する。
【0079】
まず、この段階で必要な前処理、すなわち計測画像データに対するガンマ補正、画像歪み補正、対数変換及び感度むら補正は行われ、全ての投影像が得られるものとする。この全投影像をもとに再構成演算を行い、再構成象を得る。この再構成演算処理としては、文献1に記載のFeldkampによるコーンビーム再構成演算方が知られている。
【0080】
以下、図3に示す計測系のジオメトリを元に説明する。文献1に記載の再構成演算においては、投影角aと投影面上の座標(u,v)、及び再構成空間中の座標(x,y,z)に基づいて演算を行うが、これら座標と実際に計測された計測画像データから求めた投影像との対応関係が明かでなければならない。なぜなら、実際に求まる上記投影像は離散的にサンプリングされたデータだからである。
【0081】
理想的な投影像を投影角a、投影面上の位置u,vを用いてP(a,u,v)と表す。一方、実際に得られた投影像をPr(i,j,k)とする。後者の投影像は、離散的にサンプリングされているので、インデックスi,j,kは、それぞれi=0,1,…N−1、j=0,1,…M−1、k=0,1,…L−1という整数値をとる。また、Nは投影数、M,Nはそれぞれu,v方向の解像度を意味する。この投影像は、実際には、インデックスi,j,kで指定されるメモリ上の特定位置に保存されるデータに対応している。このとき、P(a,u,v)とPr(i,j,k)との間には、下記の数1の関係が成立する。ただし、数1におけるInt(x)とは、xの小数点以下を切り捨てる関数である。
【0082】
【数1】
P(a,u,v)=Pr(Int(a/dA),Int((u+CP)/dU,Int((v+MP)/dV)) …(1)
この数1により、再構成演算に用いる座標と、実際の計測画像データから得られた離散的サンプリングされた投影像との対応関係がついた。再構成演算は、数1に基づいて離散的サンプリングされた投影像を利用すればよい。
【0083】
もちろん、投影像からの再構成演算方は、文献1に記載のFeldkampの再構成演算方のみに限定されることはない。しかし、どのような再構成演算方を用いるにせよ、計測系のジオメトリは演算の根幹であり、数1によって実際の計測画像データから得られた投影像と、再構成演算における座標との対応関係がつくことに変わりはない。
【0084】
以上説明したように、実施の形態1のコーンビームX線CT装置では、投影面15に投影された回転中心軸投影17の位置がずれた状態で再構成演算を行うと、得られる再構成画像には円弧上の偽像が生じるために、コントラストが低下するということを利用する。
【0085】
すなわち、回転中心軸投影位置初期値設定手段25によって設定された値を回転中心軸投影位置の初期値として、まず、ミッドプレーン再構成手段26が再構成像の再構成を行い、評価関数演算手段28が再構成像のコントラストに対応する評価関数値E(CP0)を計算する。次に、最適化手段29が回転中心軸投影位置の初期値を更新し、ミッドプレーン再構成手段26が更新された回転中心軸投影位置に基づいた再構成像の再構成を行い、評価関数演算手段28が更新された回転中心軸投影位置での再構成像のコントラストに対応する評価関数値E(CP1)を計算し、最適化手段が評価関数値E(CP0)とE(CP1)との比較を行うという動作を繰り返すことによって、コントラストが最大となる回転中心軸投影17の位置を計算することによって、正しい回転中心軸投影位置CPpを求めることができる。その結果、再構成像のコントラストという操作者の感覚に依存しない値を用いて計測系のジオメトリを定義するパラメータである回転中心軸投影17を操作者の感覚に依存せず自動的に推定できる。従って、計測系のジオメトリの推定に要する時間、すなわち、X線CT装置の調整に要する時間を短縮することが可能となり、診断効率を向上できる。
【0086】
また、操作者の感覚に依存せずに計測系のジオメトリを定義するパラメータ自動的に推定できるので、再構成像の高画質化に大きく寄与する回転中心軸投影位置を高精度に求めることができる。
【0087】
(実施の形態2)
図5は本発明の実施の形態2のコーンビームX線CT装置における計測系のジオメトリの推定に用いる回転中心軸投影位置推定ファントムの概略構成を説明するための図である。図2に示す回転中心軸投影位置推定ファントム31を用いた実施の形態1では、ミッドプレーン投影位置の推定のための撮影と、回転中心軸投影位置の推定のための撮影とを別々に行わなければならなかった。これに対して、実施の形態2は、ミッドプレーン投影位置の推定のための撮影と、回転中心軸投影位置の推定のための撮影とを1回で済ませるためのファントムに関するものである。
【0088】
図5において、20は支持材、21は小球状高吸収材、32はインサート、31は回転中心軸投影位置推定ファントムの本体を示す。
【0089】
図5に示すように、実施の形態2の回転中心軸投影位置推定ファントム31は、X線の吸収の低い支持材20のなかにX線の吸収の高い物質からなるインサート32が埋め込まれた図2に示すファントム(以下、「第一のファントム」と記す)と、X線の吸収の低い支持材20のなかに、該支持材20の軸方向にX線の吸収の高い物質からなる直径が1〜2mm程度の小球状高吸収材21を2cm程度の間隔で埋め込んだ図7に示すファントム(以下、「第二のファントム」と記す)とを第二の支持材22で固定したものである。ただし、図5に示す回転中心軸投影位置推定ファントム31も本発明の請求するところである。
【0090】
支持材20は、X線吸収係数の小さい、たとえば、アクリル樹脂、塩化ビニル、ポリカーボネート等のプラスチック材料・高分子樹脂、あるいは、木材に代表されるX線を透過すると共に、機械的破壊に対する強度が強い材料で棒状に形成される。
【0091】
小球状高吸収材21は、X線吸収係数の大きい、たとえば、タングステン、白金、あるいは、鉄−ニッケル−クロム合金等で形成される。小球状高吸収材21の個数は、たとえば、2個以上必要である。また、小球状高吸収材21の位置は、支持材20の軸方向であれば任意であるが、少なくともインサート32がミッドプレーン16を横切るように回転中心軸投影位置推定ファントム31を設置したときに、少なくとも2個の小球状高吸収材21がミッドプレーン16を挟むように配置されるように、小球状高吸収材21を配置することによって、全周方向からの1回の透過X線強度画像の撮影で計測系のジオメトリの推定を行うことが可能となる。
【0092】
インサート32は、タングステン、白金、あるいは、鉄−ニッケル−クロム合金等のX線吸収係数の大きな材料から構成される所定の長さを持った柱状体であり、針金状あるいは棒状に形成される。
【0093】
第二の支持材22は、支持材20と同様に、X線吸収係数の小さい、たとえば、アクリル樹脂、塩化ビニル、ポリカーボネート等のプラスチック材料・高分子樹脂、あるいは、木材に代表されるX線を透過すると共に、機械的破壊に対する強度が強い材料で棒状に形成される。
【0094】
実施の形態2におけるコーンビームX線CT装置においては、前述する第2のファントムを用いることにより、ミッドプレーン投影位置MPの推定と、回転中心軸投影位置CPの推定とを連続して、1回の撮影による計測データから行うことができる。ミッドプレーン投影位置MPの推定は、従来法に示したとおりである。
【0095】
以上説明したように、実施の形態2のコーンビームX線装置では、図5に示す回転中心軸補正ファントム31を用いた全周方向からの透過X線強度画像を撮影することによって、1回の同一のファントムの撮影による計測データからミッドプレーン投影位置MPの推定に続けて、回転中心軸投影位置CPの推定を行うことができるという効果がある。
【0096】
実施の形態1,2のX線CT装置において、前処理手段10によって処理を加えられた一部の投影像をジオメトリ推定処理の間保管しておくための記憶手段(一時保持手段)として、ミッドプレーン投影記憶手段30を有していてもよい。ジオメトリ推定に必要な投影像はミッドプレーン投影18にあたる部分だけでよいので、投影像全体を記憶しておく記憶手段とは別に高速なデータ読み出しが可能な記憶手段として、たとえば、周知の半導体記憶装置を用いた記憶手段をミッドプレーン投影記憶手段30として用意することによって、ミッドプレーン再構成を高速に行うことができる。その結果、計測系のジオメトリの推定に要する時間をさらに低減できる。
【0097】
二次元検出器6としては、X線イメージ・インテンシファイア−TVカメラ系、あるいはフォトダイオードとTFTスイッチ等とを二次元的に配置した二次元X線検出器である。
【0098】
また、本願発明は、被写体として人体を撮影対象とする医療用のX線CT装置に適用して特にその効果を得ることができる。この場合には、得られるX線断層像又は/及び三次元X線像を高画質化できるので、早期癌等の比較的小さい腫瘍等の発見も容易となり、診断効率のみならず診断精度も向上させることが可能となる。ただし、荷物に代表されるように、人体以外を被写体とした場合であっても、本願発明を適用可能なことはいうまでもない。
【0099】
以上、本発明者によってなされた発明を、前記発明の実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は、前記発明の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは勿論である。
【0100】
【発明の効果】
本願において開示される発明のうち代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、下記の通りである。
(1)三次元X線吸収係数分布像の高画質化に大きく寄与する回転中心軸投影位置を高精度に求めることができる。
(2)操作者の感覚に依存せず計測系のジオメトリを定義するパラメータを推定することができる。
(3)自動的に計測系のジオメトリを定義するパラメータを推定することができる。
(4)診断効率を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1のX線CT装置であるコーンビームX線CT装置の概略構成を示す図である。
【図2】本発明の実施の形態1のファントムの概略構成を説明するための図である。
【図3】X線焦点、二次元検出器及び回転中心軸間の相対的な位置関係である計測系のジオメトリを説明するための図である。
【図4】実施の形態1のコーンビームX線CT装置による計測系のジオメトリの推定手順を説明するためのフローである。
【図5】本発明の実施の形態2のコーンビームX線CT装置における計測系のジオメトリの推定に用いる回転中心軸投影位置推定ファントムの概略構成を説明するための図である。
【図6】従来のコーンビームX線CT装置の概略構成を示す図である。
【図7】従来のファントムの概略構成を説明するための図である。
【図8】従来のコーンビームX線CT装置による計測系のジオメトリの推定手順を説明するための図である。
【符号の説明】
1…計測部、2…データ処理部、3…全体制御部、4…スキャナ、5…X線源、6…二次元検出器、8…X線ビーム、9…回転中心軸、10…前処理手段、11…再構成演算手段、12…画像化手段、13…画像表示手段、14…X線焦点、15…投影面、16…ミッドプレーン、17…回転中心軸投影、18…ミッドプレーン投影、19…ジオメトリ推定ファントム、20…支持体、21…小球状高吸収材、22…第二の支持材、23…楕円状の軌跡、24…ジオメトリ推定部、25…回転中心軸投影位置初期値設定手段、26…ミッドプレーン再構成演算手段、27…評価対象領域設定手段、28…評価関数演算手段、29…最適化手段、30…ミッドプレーン投影記憶手段、31…回転中心軸投影位置推定ファントム、32…インサート。

Claims (12)

  1. 放射状のX線を被写体に照射するX線源と該X線源に対向配置され被写体を透過したX線の透過X線強度画像を撮影する撮像手段とを備える撮影系と、該撮影系を前記被写体の周囲に回転させる回転手段と、前記透過X線強度画像から前記被写体の三次元X線吸収係数分布像を再構成する再構成手段と、撮影系の回転中心軸を前記透過X線強度画像上に投影した位置である回転中心軸投影位置を変化させる回転中心軸投影位置設定手段とを具備し、
    前記回転中心軸投影位置設定手段が設定した回転中心軸投影位置を用いて再構成したX線吸収係数分布像のコントラストに基づいて、撮影系の回転中心軸投影位置を求め、該求められた回転中心軸投影位置で再構成された三次元X線吸収係数分布像から前記被写体のX線断層像又は/及びX線3次元像を生成し表示することを特徴とするX線CT装置。
  2. 請求項1に記載のX線CT装置において、
    前記透過X線強度画像は、ファントムを撮影系の回転中心軸近傍に設置して撮影した画像であることを特徴とするX線CT装置。
  3. 放射状のX線を被写体に照射するX線源と、被写体を透過したX線の透過X線強度画像を撮影する撮像手段とを備える撮影系と、該撮影系を前記被写体の周囲に回転させる回転手段と、前記透過X線強度画像から前記被写体の三次元X線吸収係数分布像を再構成する再構成手段とを有するX線CT装置において
    前記透過X線強度画像上に投影される回転中心軸投影位置を変化させて再構成したX線吸収係数分布像に基づいて、回転中心軸投影位置を求める手段を具備することを特徴とするX線CT装置。
  4. 請求項3に記載のX線CT装置において、
    前記回転中心軸投影位置を求める手段は、回転中心軸投影位置の初期値を格納する初期値格納手段と、該初期値格納手段が格納する回転中心軸投影位置に基づいて、X線吸収係数分布像の一部を再構成する部分再構成手段と、該部分再構成手段が再構成したX線吸収係数分布像の最大値または最大値と最小値の差を評価関数とする評価関数演算手段と、前記回転中心軸投影位置を変化させ、得られた評価関数値に基づいて、回転中心軸投影位置を求める最適化手段とからなることを特徴とするX線CT装置。
  5. 請求項4に記載のX線CT装置において、
    前記初期値格納手段は、撮影系の回転接線方向となる前記撮像手段の開口方向の中心位置を初期値として格納する手段であることを特徴とするX線CT装置。
  6. 請求項4に記載のCT装置において、
    前記部分再構成手段は、前記X線源の回転軌道面上にあたる透視X線強度画像からX線吸収係数分布像を再構成する手段であることを特徴とするX線CT装置。
  7. 請求項4乃至6の内の何れか1項に記載のX線CT装置において、
    前記評価関数が最も大きくなる回転中心軸投影位置で再構成した三次元X線吸収係数分布像から前記被写体のX線断層像又は/及びX線3次元像を生成し表示することを特徴とするX線CT装置。
  8. 請求項4乃至の内の何れか1項に記載のX線CT装置において、
    前記部分再構成手段が再構成したX線吸収係数分布像におけるCT値が最大値となる画素位置を特定する評価対象領域設定手段を具備し、前記最適化手段は、前記画素位置を含む領域から回転中心軸投影位置を求めることを特徴とするX線CT装置。
  9. 請求項3乃至の内の何れか1項に記載のX線CT装置において、
    前記X線源の回転軌道面上にあたる部分の透過X線強度画像に対して、必要な前処理を行う前処理手段と、前処理後の透過X線強度画像を回転中心軸投影位置を求める期間中保持する一時保持手段とを具備することを特徴とするX線CT装置。
  10. 透過X線強度画像を収集する手段と、予め設定された回転中心軸投影位置に基づいて、前記透過X線強度画像から被写体のX線吸収係数分布像を再構成する手段と、前記X線吸収係数分布像のコントラストが最大となる回転中心軸投影位置を透過X線強度画像上の前記回転中心軸投影位置に指定する手段と、前記指定された回転中心軸投影位置に基づいて、前記透過X線強度画像から被写体の三次元X線吸収係数分布像を再構成する手段と、前記三次元X線吸収係数分布像からX線断層像又は/及びX線3次元像を生成する手段と、前記X線断層像又は/及びX線3次元像を表示する手段とを有することを特徴とするX線撮像装置。
  11. 透過X線強度画像を収集する手段と、予め設定された撮影系の回転中心軸を前記透過X線強度画像上に投影した位置である回転中心軸投影位置に基づいて、前記透過X線強度画像から被写体のX線吸収係数分布像を再構成する手段と、前記X線吸収係数分布像から回転中心軸投影位置を求める手段と、前記求められた回転中心軸投影位置に基づいて、前記透過X線強度画像から被写体の三次元X線吸収係数分布像を再構成する手段と、前記三次元X線吸収係数分布像からX線断層像又は/及びX線3次元像を生成する手段と、前記X線断層像又は/及びX線3次元像を表示する手段とを有することを特徴とするX線撮像装置
  12. X線を吸収しないあるいはX線吸収係数の小さい支持部材と、該支持部材よりもX線吸収係数が大きい柱状体とからなり、前記支持部材は柱状形に形成されており、撮影系の回転中心軸方向と前記柱状体の軸方向とがほぼ同じ方向に形成されていることを特徴とするファントム。
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