JPH11187797A - 防虫剤 - Google Patents

防虫剤

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JPH11187797A
JPH11187797A JP9360754A JP36075497A JPH11187797A JP H11187797 A JPH11187797 A JP H11187797A JP 9360754 A JP9360754 A JP 9360754A JP 36075497 A JP36075497 A JP 36075497A JP H11187797 A JPH11187797 A JP H11187797A
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JP
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olefin polymer
cyclic olefin
insect repellent
amorphous cyclic
frame
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JP9360754A
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English (en)
Inventor
Koji Sugiyama
浩二 杉山
Shinsuke Otani
伸介 大谷
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Hakugen Co Ltd
Original Assignee
Hakugen Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、ケースタイプの防虫剤について長
期保存、流通、使用時であっても有効成分がプラスチッ
クに吸収されない防虫剤を提供するにある。 【解決手段】 本発明の防虫剤1は、常温揮散性ピレス
ロイドを合成樹脂、パルプ、またはそれらからなる不織
布に含浸した薬剤含浸体としてのシート材10を、非晶
性環状オレフィンポリマーを用いて構成されたケースと
しての薬剤容器20に収納したことを特徴とする。これ
により、薬剤容器20へのシート材10の有効成分の吸
着を完全に防止することができ、結果として防虫効果を
維持させることが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、常温揮散性ピレス
ロイドを含浸した薬剤含浸体を、ケースに収納した防虫
剤に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、防虫剤特有の臭いがなく、防
虫効果の高い常温揮散性ピレスロイドを含浸したものを
収納するケースの防虫剤が種々提案されている。このよ
うな防虫剤には、例えば、洋服ダンス等に吊支されるも
のや、あるいはタンス・衣装箱等に納めて用いる防虫薬
剤の揮散具等があり、洋服ダンス用としては、実公昭6
3−8223号公報に記載されている考案がある。
【0003】この考案による防虫剤は、ヒンジを介して
二つ折りでき、内部に防虫剤含浸紙収納用の空間を有し
メッシュ状に多数の揮散孔を有する一対の、プラスチッ
ク成型された半収納体よりなり、該半収納体の開閉端部
中央に一対ずつの互に嵌合係止する嵌合片と嵌合孔を或
る間隔をおいて設け、上記半収納体の1個の表面にはヒ
ンジを介して引き上げ得る、外周に低い段差部を有する
吊支具をほぼ「面一」に埋没できる陥没溝中に収め得る
ように設け、該陥没溝のある半収納体のヒンジ近くに、
上記吊支具収納時にその低い段差部を係止する係止爪を
設け、かつ吊支具の引上げ時、これを固定するために吊
支具のヒンジより外側で半収納体上縁部相当位置に外方
に向かう放射状の切込みを伴った嵌入孔を設けるととも
に、他の一方の半収納体のこれと対称位置に上記嵌入孔
に嵌入する吊支具固定用突起を設け、また両半収納体の
内側には防虫剤含浸紙を挟持するための多数の突起を互
いに対向させて設けるとともに、上記含浸紙の位置規制
用のL一字形の枠片を一方の半収納体コーナー部に設け
て構成したことを特徴としている。
【0004】また、タンス・衣装箱等に納めて用いる揮
散具(以下、引き出し用防虫剤として説明する)として
は、実公平5−30622号公報に記載されている考案
がある。この考案による防虫剤は、台板上に蓋板を重な
るようにして開蓋可能とした台板の少なくとも対向し、
かつ殺虫マットの端面と対向する二側縁に、通気可能に
して多数の突条を各側縁に沿って配列配置し、かつ両側
縁の対向する突条間に、常温にて自然に殺虫成分が揮散
する液体状殺虫薬剤を含浸させた殺虫マットを納め、台
板及び蓋板の内側に殺虫マットを台板・蓋板に密接する
事なく支持する突起を設けるとともに、前記突状の長手
方向の長さを殺虫剤による衣類の変色を防止できる程度
の3〜15mmの範囲内に定めて構成したことを特徴と
している。
【0005】ところで、このように構成された従来の防
虫剤のケースには、常温揮散性ピレスロイドを例えば不
織布等に含浸することにより形成された殺虫機能を有す
る殺虫マットまたは殺虫シートが収容される。ところ
が、主にポリプロピレン、ポリエチレンからなるケース
タイプにおいては、上記殺虫マットや殺虫シートとの直
接の接触をなるべく避けるために、その接触面積を極力
低減可能なピン立て等の手段を設けて構成されてはいる
が、ケース材料として主にポリプロピレン、ポリエチレ
ン等が用いられていることから、密封で長期保存した場
合や使用中においては、有効成分がプラスチックに吸収
されてしまい、しかも吸収された有効成分はほとんど揮
散しないため、実質的な有効成分が減少してしまい、結
果として防虫効力の低下を招くといった問題点があっ
た。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記の如く、従来の防
虫剤では、常温揮散性ピレスロイドを含浸した殺虫シー
トにおける有効成分の吸着率を低減するために、ケース
は該殺虫シートとの直接の接触をなるべく避けるための
ピン立て等の手段を設けて構成されてはいるが、ケース
材料としてポリプロピレン、ポリエチレン等が用いられ
ていることから、長期保存、流通、使用時には有効成分
がプラスチックに吸収されてしまい、しかも吸収された
有効成分はほとんど揮散しないため、実質的な有効成分
が減少してしまい、結果として防虫効力の低下を招くと
いった問題点があった。
【0007】そこで、本発明は上記問題点に鑑みてなさ
れたもので、長期保存、流通、使用時であってもプラス
チックケースへの有効成分の吸収がなく、有効成分の減
少を防止することにより、高い防虫効力を得ることので
きる防虫剤の提供を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の本発明
の防虫剤は、常温揮散性ピレスロイドを含浸した薬剤含
浸体を、非晶性環状オレフィンポリマーを用いたケース
に収納したことを特徴とするものである。
【0009】請求項2に記載の発明の防虫剤は、請求項
1に記載の防虫剤において、前記ケースは、それ自体が
少なくとも前記非晶性環状オレフィンポリマーを有する
材料で構成され、または他のプラスチックからなる基材
に非晶性環状オレフィンポリマーでコーティングするこ
とにより少なくとも前記薬剤含浸体との接触部分を構成
されたことを特徴とするものである。
【0010】請求項3に記載の発明の防虫剤は、請求項
1に記載の防虫剤において、前記ケースは、前記薬剤含
浸体を収納して保持する枠体と、この枠体を収納する収
納体とで構成され、該枠体が少なくとも非晶性環状オレ
フィンポリマーを有する材料で構成され、または他のプ
ラスチックからなる基材に非晶性環状オレフィンポリマ
ーでコーティングすることにより少なくとも前記薬剤含
浸体との接触部分を構成されたことを特徴とするもので
ある。
【0011】請求項4に記載の発明の防虫剤は、請求項
3に記載の防虫剤において、前記収納体は、少なくとも
それ自体が前記非晶性環状オレフィンポリマーを有する
材料で構成され、または他のプラスチックからなる基材
の内外周面を非晶性環状オレフィンポリマーでコーティ
ングすることにより構成されたことを特徴とするもので
ある。
【0012】請求項1及び2記載の発明によれば、少な
くとも前記非晶性環状オレフィンポリマーを有する材料
でケースを構成することによって、ケースへの薬剤含浸
体の有効成分の吸着を防止することが可能となり、防虫
効果を維持させることが可能となる。
【0013】請求項3記載の発明によれば、前記ケース
が薬剤含浸体を収納して保持する枠体と、この枠体を収
納する収納体とで構成されているため、シート材との収
納体との直接の接触面積をなくすことが可能となり、有
効成分の吸着防止に寄与する。また、枠体が少なくとも
非晶性環状オレフィンポリマーを有する材料で構成さ
れ、または他のプラスチックからなる基材に非晶性環状
オレフィンポリマーでコーティングすることにより少な
くとも前記薬剤含浸体との接触部分を構成されているこ
とから、上記発明と同様に動作して同様の効果が得ら
れ、また、コーティング処理を採用した場合には、同様
の効果が得られる他に、低コスト化を図ることが可能と
なる。
【0014】請求項4記載の発明によれば、請求項3の
発明による防虫剤と同様に動作するとともに、この収納
体は少なくともそれ自体が非晶性環状オレフィンポリマ
ーを有する材料で構成され、または他のプラスチックか
らなる基材の内外周面を非晶性環状オレフィンポリマー
でコーティングすることにより構成されていることか
ら、確実に有効成分の吸着を防止することができる。
【0015】尚、請求項1乃至請求項4記載の本発明に
おいては、使用する薬剤含浸体としては、合成樹脂、パ
ルプなどに含浸させたものが挙げられる。好ましくは、
合成樹脂、パルプから製造される不織布、フィルム、マ
ット等に含浸して用いられる。
【0016】本発明の使用する非晶性環状オレフィンポ
リマーは、ナフサのC留分中に含まれるシクロペンタジ
エンをベースとし、これから誘導されるモノマーを主成
分とするオレフィン系ポリマーおよびコポリマーであ
る。
【0017】モノマーとしては、ノルボルネン、ジシク
ロペンタジエン、テトラシクロドデセン等があり、必要
に応じてそのアルキル置換体、アリル置換体、極性を含
む置換体をも使用することが出来る。特に好ましいの
は、ノルボルネン、ジシクロペンタジエンである。コポ
リマーの他の成分として特に好ましいのはエチレンであ
る。
【0018】これらのポリマーおよびコポリマーは、開
環メタセシス重合の後、水添するか、チーグラー・ナッ
タ触媒およびメタロセン触媒と呼ばれる有機金属錯体触
媒を用いて重合することができる。
【0019】また、本発明に用いられる非晶性環状オレ
フィンポリマーは、燃焼時に有害ガスを発生せず、使用
後の廃棄の際に環境問題を生じない。
【0020】尚、本発明の非晶性環状オレフィンポリマ
ーには必要に応じ、ガラス繊維やタルク等の無機材料、
エラストマーや各種熱可塑性樹脂、その他酸化防止剤、
耐熱安定剤、耐候安定剤、滑剤、染顔料、帯電防止剤等
を添加することができる。三井化学社のアペル、日本ゼ
オン社のゼオネックス、日本合成ゴム社のアートン等
は、本発明の非晶性環状オレフィンポリマーの代表的な
ものである。
【0021】また、本発明で使用される常温揮散性ピレ
スロイドとしては、4−メチル−4−ヘプテン−1−イ
ン−3−イル d−シス,トランス−クリサンテマート
(以下エムペントリン)、dl−3−アリル−2−メチル
−4−オキソ−2−シクロペンテニル dl−シス,トラン
ス−クリサンテマート(以下アレスリン)、(5−ベン
ジル−3−フリル)メチル d−シス,トランス−クリサ
ンテマート(以下レスメトリン)、2−メチル−4−オ
キソ−3−(2−プロペニル)−2−シクロペンテン−
1−イル 2,2,3,3−テトラメチルシクロプロパンカ
ルボキシラート(以下テラレトリン)等が挙げられ、中
でも、エムペントリンは、常温揮散ピレスロイド防虫剤
としてその高い防虫効果、低毒性を具備していることか
ら広く用いられている。また、エムペントリン、アレス
リン、レスメトリン、テラレトリン等を混合して用いて
も良い。
【0022】また、これらに酸化防止剤、防カビ剤、殺
菌剤、香料、忌避剤などの他の成分を配合することもで
き、合成樹脂、パルプなどに含浸させたものが得られ
る。好ましくは、合成樹脂、パルプから製造される不織
布、フィルム、マット等を用いて有効成分を含浸した薬
剤含浸体を得ることができる。
【0023】有効成分の含浸量は、防虫剤の使用用途、
使用場所、使用期間によって特に限定されないが、例え
ば、5cm×12cmの大きさで、厚さが1mm程度の
パルプシートにエムペントリン0.03〜1.0g含浸
することにより、通常の洋服ダンス内で使用して6ヶ月
防虫効果を持続させることができる。
【0024】本発明のケースの形状、大きさとしては、
特に限定されないが、例えば洋服ダンス用として実公昭
63−8223号公報に記載の防虫剤入れによれば、内
部に防虫剤含浸紙収納用の空間を有しメッシュ状に多数
揮散孔を有する一対のプラスチック成形体からなり、吊
支具も設けたものや、引き出し用として実公平5−30
622号公報に記載の殺虫薬剤の揮散具によれば、台板
上に蓋板を重なるようにして閉蓋可能とした台板に通気
可能にして多数の突条を配列配置し、内部に殺虫マット
を収納したものが挙げられる。
【0025】また、本発明のケースは、請求項3記載の
発明のように薬剤含浸体を保持する非晶性環状オレフィ
ンポリマーからなる枠体と、当該枠体を収納する収納体
であっても良い。この場合、収納体は、非晶性環状オレ
フィンポリマーであっても良く、その他の材質であって
も良く、その他の材質として安価なポリエチレンやポリ
プロピレンを用いるのが好ましい。
【0026】本発明の非晶性環状オレフィンポリマーを
用いた容器としては、上記薬剤含浸体との接触部分を非
晶性環状オレフィンポリマーで形成しても良く、好まし
くは、容器全体を非晶性環状オレフィンポリマーで形成
した方が良い。この理由として、長期保存、流通、使用
時の際に、非晶性環状オレフィンポリマーと上記薬剤含
浸体が接触している部分の吸収は防げても、その他の部
分は、揮散した成分と接触するため、容器全体を非晶性
環状オレフィンポリマーで形成した方が好ましい。 ま
た、請求項2に記載の発明のように前記ケースを構成す
る他のプラスチックからなる基材に非晶性環状オレフィ
ンポリマーでコーティングすることにより少なくとも前
記薬剤含浸体との接触部分を構成しても良い。
【0027】また、ケースの製造方法としては、射出成
形、中空成形、押し出し成形、プレス成形等によって非
晶性環状オレフィンポリマーを用いて成形され、薬剤含
浸体を収納することにより本発明の防虫剤を得ることが
できる。
【0028】本発明の防虫剤は、バリヤ性のあるプラス
チックフィルムに収納し、密閉保存されるが、長期保
存、流通、使用時での保存においても有効成分が吸収さ
れず、使用開始後、洋服ダンス、引き出し等で、有効成
分を効率的に揮散し、衣類害虫、生活害虫に対し効果を
発揮することが可能となる。また、請求項3に記載の発
明によって、有効期間をすぎた場合に収納している枠体
を他の枠体に詰め替えることが可能であるため、ケース
自体を繰り返して使用することも可能となり、低コスト
化にも寄与する。さらに、請求項2乃至4に記載の発明
によって、例えば低コストなポリプロピレンやポリエチ
レン等で構成されるケースの面上に対し、上述の非晶性
環状オレフィンポリマーによってコーティングするとい
う方法を採用した場合でも、上記発明と同様の効果が得
られる。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、発明の実施の形態について
図面を参照しながら説明する。
【0030】図1乃至図3は本発明に係る防虫剤の第1
実施形態例を示し、図1は洋服ダンス用防虫剤として構
成した場合の全体構成を示す構成斜視図、図2は該防虫
剤の断面図、図3は容器本体のA−A線断面図である。
【0031】図1に示すように、防虫剤1は、揮散性薬
剤である例えばエムペントリンが不織布等に均一に含浸
して形成されたシート材10と、このシート材10を収
納する薬剤容器20とで構成されている。
【0032】シート材10は、不織布等に含浸されるエ
ムペントリン等の有効成分が揮散することにより防虫能
力の効果が得られるもので、薬剤容器20内の収納可能
な大きさでシート状に形成されている。薬剤容器20
は、薬剤収納体である容器本体21の上側に湾曲状のフ
ック部30と略山型のストッパー部31とを形成した構
造となっている。
【0033】容器本体21は、シート材10の有効成分
を吸着しない非晶性環状オレフィンポリマー(三井化学
社製:商品名アペル)の材質で楕円状に形成された表側
筐体22と裏側筐体23とで表裏分割した構造になって
おり、上記エムペントリンが含浸したシート材10を内
部に収納できるようになっている。つまり、表側筐体2
2及び裏側筐体23は、それ自体が前記非晶性環状オレ
フィンポリマーで形成されるようになっている。
【0034】表側筐体22には、容器本体21の内部と
外部との間を連通させる連通部としての連通孔24が形
成され、またその面上の中央近傍にも、複数の開口部2
5が形成されるようになっている。また、裏側筐体23
についても同様に容器本体21の内部の外部との間を連
通させる連通部としての連通孔24が形成され、またそ
の面上の中央近傍にも、複数の開口部25が形成される
ようになっている。これらの連通孔24及び開口部25
は、容器本体21の内部と外部との間でシート材10の
有効成分の通過を可能にしている。また、連通孔24
は、シート材10の所定位置に設けられた有効成分の有
効期間がすぎたことを示す表示(インジケータ部ともい
う)を覗けるようになっている。
【0035】フック部30は、前記容器本体21から上
方へ延設して先端部をこの容器本体21側へ向け、この
容器本体21との先端部との間に脱着口32を形成して
いる。ストッパー部31は、略山型に形成されており、
前記フック部30の先端部に対向させて前記脱着口32
を狭めるように容器本体21から突出して設けられてい
る。この場合、フック部30は、弾性を有する部材によ
り適宜肉厚を調整させており、適切な力で弾性変形可能
になっている。これと同様にストッパー部31も弾性を
有する部材により形成されており、適切な力で弾性変形
可能になっている。これにより、脱着口32の径は可変
となる。
【0036】また、裏側筐体23の内側には、図2の断
面図に示すように、シート材10を表側筐体22の定位
置に固定するためのリブ37が複数形成されるようにな
っている。
【0037】本発明の防虫剤では、上述したように容器
本体21がシート材10の有効成分を吸着しない非晶性
環状オレフィンポリマー(三井化学社製:商品名アペ
ル)の材質を用いて形成されており、その実施様態が図
2の断面図に示されている。さらに分かりやすく説明す
ると、図2中のA−A線断面図である図3に示すよう
に、容器本体21の裏側筐体23は、それ自体が前記非
晶性環状オレフィンポリマーで形成されたものであり、
また表側筐体22についても同様に非晶性環状オレフィ
ンポリマーで形成されるようになっている。
【0038】このようにして用いられる非晶性環状オレ
フィンポリマーは課題解決するためには極めて有効なも
のである。このような非晶性環状オレフィンポリマーの
特性を知りうるために行った試験例を下記に示す。
【0039】この試験例では、本発明の各実施形態例と
同様にして三井化学社製の非晶性環状オレフィンポリマ
ー(商品名アペル)を用いて、プラスチックサンプルを
作成し試験例1とした。また、特性を比較するために試
験例2〜7として表1に記載の汎用的な樹脂(低密度ポ
リエチレン,直鎖状低密度ポリエチレン,高密度ポリエ
チレン,ポリプロピレン,AS樹脂及びポリメタクリル
酸メチル:以下、PMMAと称す)を用いてプラスチッ
クサンプルを作成した。
【0040】試験方法としては、予め初期重量を測定し
た上記のプラスチックサンプルを40℃恒温にしたエム
ペントリンに漬け込み、一ヶ月後取り出して重量を測定
した。プラスチックサンプル自体の吸湿、放湿等による
影響を補正するため、エムペントリンに漬け込まないコ
ントロールサンプルも用意した。このコントロールサン
プルの重量変化を測定し、プラスチックサンプルへの吸
着量に補正を加えて吸着率を算出した。尚、吸着率の算
出式は、 吸着率(%)=(浸漬後重量−初期重量−コントロール
重量変化)/初期重量 であり、またPMMAの減量は、エムペントリン中に溶
出したことによるものとする。このような試験方法で試
験した結果を下記の表1に示す。
【0041】
【表1】
【0042】したがって、上記表1に示す試験結果から
も解るように、試験例2〜7に示されているような汎用
的なプラスチックは、エムペントリンの吸着がかなり認
められたが、これに対し、本発明に用いられる非晶性環
状オレフィンポリマーの場合は、エムペントリンの吸着
が全く認められなかった。すなわち、この非晶性環状オ
レフィンポリマーを用いてシート材10を収納する薬剤
容器20を構成すれば、シート材10に含浸したエムペ
ントリンは該薬剤容器20に吸着されることはなく、長
期保存中には有効成分が吸着されないので、防虫効果の
低下を防止することができ、また使用時には、高い防虫
効果を得ることが十分に期待できる。
【0043】このような特性の有する非晶性環状オレフ
ィンポリマーを用いて例えば図1に示すように薬剤容器
20を実際に形成し、図1に示す本実施形態例の洋服ダ
ンス用防虫剤として構成した場合の実験例を下記に示
す。尚、この場合の防虫剤の構成は、図1に示す防虫剤
1と同様のものを用いている。
【0044】例えば、5×11cm、厚さ0.5mmの
パルプ紙にエムペントリン500mgを均一に含浸さ
せ、この薬剤含浸体(シート材10)を洋服ダンスに用
いられる防虫剤として、三井化学社製非晶性環状オレフ
ィンポリマー(商品名アペル、APL6509)を用い
て成形した6.5×12.5cm、厚み1.2cm、重
量19.639g、開口面積30cm2 のケース(薬剤
容器20)に収納し、塩化ビニリデンコートしたバリア
性袋に入れ、40℃恒温槽内に1か月間放置後のエムペ
ントリンのプラスチックへの吸着量を測定した(実験例
1)。
【0045】また、上記の防虫剤との効果を比較するた
めの比較例1として、上記実験例1と同様に、薬剤含浸
体(シート材10)をポリプロピレンを用いて成形した
6.5×12.5cm、厚み1.2cm、重量14.9
43g、開口面積30cm2のケースに収納し、塩化ビ
ニリデンコートしたバリア性袋に入れ、40℃恒温槽内
に1か月間放置後のエムペントリンのプラスチックへの
吸着量を測定した。
【0046】また、比較例2として、実験例1と同様
に、薬剤含浸体をポリエチレンを用いて成形した6.5
×12.5cm、厚み1.2cm、重量15.242
g、開口面積30cm2 のケースに収納し、塩化ビニリ
デンコートしたバリア性袋に入れ、40℃恒温槽内に1
か月間放置後のエムペントリンのプラスチックへの吸着
量を測定し、次の表2に示す結果を得ることができた。
【0047】
【表2】
【0048】上記表2に示す試験結果からも解るよう
に、一般的に用いられるポリプロピレンやポリエチレン
の場合、エムペントリンの吸着が認められたが、これに
対し、本実施形態例に用いられた非晶性環状オレフィン
ポリマーはエムペントリンの吸着が全く認められなかっ
た。
【0049】したがって、本実施形態例によれば、この
ようなシート材10の有効成分、つまりエムペントリン
を全く吸着しない非晶性環状オレフィンポリマーを用い
て薬剤容器20(容器本体21)自体を構成しているの
で、袋体に収容した状態で長期保存した場合や使用時に
おいても、有効成分の吸着による減少を防止することが
可能となり、高い防虫効果を得ることが可能となる。
【0050】また、本発明では、コスト面、製造面を考
慮し、薬剤容器20・容器本体21自体を非晶性環状オ
レフィンポリマーのみで形成するのではなく、この薬剤
容器20を通常のポリプロピレンやポリエチレンで形成
し、さらにこの容器本体21を構成する表側筐体22及
び裏側筐体23の内外周面の面上、あるいは少なくとも
シート材10に対向配置される内側の面上に対して、上
記非晶性環状オレフィンポリマーのコーティング処理を
施して薬剤容器20を形成することにより、防虫効果を
得られる他に低コスト化を図ることも可能である。この
ような実施形態例を図4に示す。
【0051】図4は本発明に係る防虫剤の第2実施形態
例を示し、図2に示す容器本体の内外周面に非晶性環状
オレフィンポリマーでコーティングした場合の容器のA
−A線断面図である。
【0052】本実施形態例では、前記実施形態例のよう
に薬剤容器20自体を非晶性環状オレフィンポリマーで
形成するのではなく、容器本体を構成する表側筐体22
及び裏側筐体23の内外周の面上に対し前記非晶性環状
オレフィンポリマーをコーティングすることにより、容
器本体を構成したことが前記実施形態例と異なる点であ
る。
【0053】具体的には、図4に示すように、容器本体
21の例えば裏側筐体23は、一般に使用されるポリプ
ロピレンやポリエチレン等のプラスチックで形成された
基材26を備え、この基材26の内外周面の両面に対し
非晶性環状オレフィンポリマーでコーティングすること
により形成したコーティング層33を有している。ま
た、表側筐体22についても、同様にポリプロピレンや
ポリエチレン等のプラスチックで形成された基材26の
内外周面の両面に非晶性環状オレフィンポリマーでコー
ティングすることによりコーティング層33を形成する
ようにしても良い。このコーティング層33について
は、前記表側筐体22及び裏側筐体23の各基材26の
少なくともシート材10に対向配置する内側面上の少な
くともシート材10との接触部分に設けるように構成す
れば良い。
【0054】以上、説明したように本実施形態例によれ
ば、形成したコーティング層33によって、図4に示す
ように低価格のポリプロピレンやポリエチレンからなる
基材26を気密に被覆することができるため、前記実施
形態例と同様の効果が得られる。
【0055】次に、本発明の防虫剤の第3実施形態例を
以下に説明する。
【0056】図5乃至図7は本発明に係る防虫剤の第3
実施形態例を示し、図5はシート材を収納した枠体を薬
剤容器に収納するように構成した洋服ダンス用防虫剤の
全体構成を示す構成斜視図、図6は図5に示す枠体の断
面図、図7はこの枠体のB−B線断面図である。
【0057】本実施形態例では、薬剤収納体である薬剤
容器を改良したもので、さらに該薬剤容器とシート材1
0bとの接触面積をなくすための枠体43を設け、この
枠体43内に前記シート材10bを収納し、この枠体4
3を前記薬剤容器40内に収容するように構成するとと
もに、この枠体43自体を前記実施形態例と同様の非晶
性環状オレフィンポリマーを用いて構成し、さらに枠体
43の収納体としての薬剤容器40を構成する表側筐体
41及び裏側筐体42がポリプロピレンやポリエチレン
からなるように構成したことが、前記実施形態例とは異
なる点である。
【0058】具体的には、図5に示すように、洋服ダン
ス用防虫剤3は、シート材10bと、このシート材10
bを所定位置に保持しながら収納可能な枠体43と、こ
の枠体43を収納する薬剤容器40とで構成されてい
る。
【0059】シート材10bは、不織布等に含浸される
エムペントリン等の有効成分が揮散することにより防虫
能力の効果が得られるもので、枠体43内の収納可能な
大きさでシート状に形成されている。またシート材10
bの所定位置には、図示はしないが有効成分の有効期間
がすぎたことを表示可能なお取り替えサイン表示手段が
設けられている。
【0060】枠体43は、例えばシート材10bの有効
成分を吸着しない非晶性環状オレフィンポリマー(三井
化学社製:商品名アペル)の材質で形成された表側枠体
部43aと裏側枠体部43bとで表裏分割した構造にな
っており、上記シート材10bを内部に収納できるよう
になっている。この場合、シート材10bは、上記枠体
部内部のそれぞれの内周面に設けられた複数のリブ43
cによって挟持されることにより、枠体43内部の所定
位置に該シート材10bを保持し且つ固定することがで
きるようになっている。
【0061】さらに詳細に説明すると、図6に示す断面
図のように、前記表側枠体部43aと裏側枠体部43b
とは、それ自体が前記非晶性環状オレフィンポリマーを
用いて形成されており、すなわち枠体43自体、この非
晶性環状オレフィンポリマーで形成されたものとなる。
したがって、前記裏側枠体部43bの拡大断面を示す
と、図7に示すB−B線断面図のように非晶性環状オレ
フィンポリマーのみで構成されたものとなる。また、前
記表側枠体部43aについても同様にそれ自体が非晶性
環状オレフィンポリマーのみで構成されるようになって
いる。
【0062】また、表側枠体部43a及び裏側枠体部4
3bのそれぞれの面上には、枠体43の内部と外部との
間を連通させる連通部としての連通孔43dが形成され
るようになっている。これらの連通孔43dは、枠体4
3の内部からのシート材10bの有効成分が薬剤容器4
0の揮散孔41b,42a及び覗き窓41aを介して外
部へと通過させることを可能にしている。
【0063】一方、上記構成の枠体43を収納する薬剤
容器40は、例えば従来用いられていた低コストなポリ
プロピレンやポリエチレン等の材質で形成された表側筐
体41と裏側筐体42とで表裏分割した構造になってお
り、前記枠体43を内部に収納できるようになってい
る。表側筐体41と裏側筐体42とは、2つのヒンジ4
4を介して二つ折りにでき、またそれぞれの内面には、
枠体43内のシート材10bからの有効成分を外部へと
揮散するための揮散孔41b,42aが形成されてい
る。
【0064】表側筐体41には、収容したシート材10
bの前記お取り替えサイン表示手段によるお取り替えサ
インの表示を覗くための覗き窓41aが形成されてい
る。この覗き窓41aは、シート材10bの有効期間を
すぎたことを示す表示を見るためのものではあるが、薬
剤容器40の内部と外部との間でシート材10bの有効
成分を通過させる役割もある。
【0065】また、表側筐体41,裏側筐体42の開閉
端部中央には、一対ずつの互いに係止する係止爪部45
aと係止片45bが所定間隔で形成されており、さらに
開閉基端部の両側には、一対ずつの互いに嵌合係止する
嵌合片46aと嵌合孔46bとが形成されている。した
がって、枠体43の収納後にヒンジ44を介して表側筐
体41,裏側筐体42のどちらか一方を閉じた場合に
は、嵌合片46a,嵌合孔46bによって嵌合係止する
とともに、係止爪部45a,係止片45bによって係止
することにより、表側筐体41と裏側筐体42との閉じ
た状態を確実に保持し且つ固定することが可能となり、
収納した枠体43が外部に出てしまうこともない。
【0066】フック部30aは、前記表側筐体41から
上方へ延設して先端部をこの薬剤容器40側へ向け、こ
の薬剤容器40との先端部との間に脱着口32aを形成
している。尚、フック部30aは、弾性を有する部材に
より適宜肉厚を調整させており、適切な力で弾性変形可
能になっている。これにより、脱着口32aの径は可変
となる。 上記構成によれば、薬剤容器40の他にシー
ト材10bを収納する枠体43設けたことにより、シー
ト材10bと薬剤容器40との接触面積をなくすことが
可能となる。また、この枠体43自体が非晶性環状オレ
フィンポリマーを用いて形成されているため、シート材
の有効成分であるエムペントリンの吸着を完全に防止す
ることが可能となり、高い防虫効果が得られる。さら
に、薬剤容器40については、繰り返して使用すること
が可能である他、シート材10bを収納した枠体43の
みを詰め替え用として実施すれば、使用上についても大
変便利であり、また低コスト化にも寄与する。
【0067】そこで、このような構成の洋服ダンス用防
虫剤3を実際に形成した場合の実験例を下記に示し、他
の比較例と比較しながら本実施形態例における効果を説
明する。
【0068】例えば、三井化学社製非晶性環状オレフィ
ンポリマー(商品名アペル、グレードAPL6509)
を用いて成形した5.6×12cm、厚み1.0cm、
重量6.366g、開口面積28cm2 の表裏分割した
構造の枠体43の内部に5×11cm、厚さ0.5mm
のパルプ紙にエムペントリン500mgを均一に含浸さ
せた薬剤含浸体(シート材10b)を収納し、これを洋
服ダンスに用いられる防虫剤としてポリプロピレンで形
成した6.5×12.5cm、厚み1.2cm、重量1
4.943g、開口面積30cm2 の収納体(薬剤容器
40)に収納し、塩化ビニリデンコートしたバリア袋に
入れ、40℃恒温槽内に1か月放置後の前記枠体のエム
ペントリン吸着量を測定した(実験例2)。
【0069】また、上記の防虫剤との効果を比較するた
めの比較例3として、実験例2と同様に、薬剤含浸体を
ポリプロピレンを用いた成形した5.6×12cm、厚
み1.0cm、重量5.382g、開口面積28cm2
の表裏分割した構造の枠体の内部に5×11cm、厚さ
0.5mmのパルプ紙にエムペントリン500mgを均
一に含浸させた薬剤含浸体(シート材10b)を収納
し、これを洋服ダンスに用いられる防虫剤としてポリプ
ロピレンで形成した6.5×12.5cm、厚み1.2
cm、重量14.943g、開口面積30cm2 の収納
体(薬剤容器40)に収納し、塩化ビニリデンコートし
たバリア袋に入れ、40℃恒温槽内に1か月放置後の前
記枠体のエムペントリン吸着量を測定した。
【0070】また、比較例4として、実験例2と同様
に、薬剤含浸体をポリエチレンを用いて成形した5.6
×12cm、厚み1.0cm、重量5.489g、開口
面積28cm2 の表裏分割した構造の枠体の内部に5×
11cm、厚さ0.5mmのパルプ紙にエムペントリン
500mgを均一に含浸させた薬剤含浸体(シート材1
0b)を収納し、これを洋服ダンスに用いられる防虫剤
としてポリプロピレンで形成した6.5×12.5c
m、厚み1.2cm、重量14.943g、開口面積3
0cm2 の収納体(薬剤容器40)に収納し、塩化ビニ
リデンコートしたバリア袋に入れ、40℃恒温槽内に1
か月放置後の前記枠体のエムペントリン吸着量を測定
し、次の表3に示す結果を得ることができた。
【0071】
【表3】
【0072】上記表3に示す試験結果からも解るよう
に、一般的に用いられるポリプロピレンやポリエチレン
の場合、エムペントリンの吸着が認められたが、これに
対し、本実施形態例に用いられた非晶性環状オレフィン
ポリマーはエムペントリンの吸着が全く認められなかっ
た。
【0073】したがって、本実施形態例によれば、エム
ペントリンを全く吸着しない非晶性環状オレフィンポリ
マーを用いて枠体43を構成するとともに、シート材1
0bと薬剤容器40との接触を完全遮断しているので、
袋体に収容した状態で長期保存した場合や使用時におい
て、前記第1実施形態例と同様に有効成分の吸着による
減少を防止することが可能となり、高い防虫効果を得る
ことが可能となる。
【0074】また、本発明では、前記第2実施形態例と
同様にコスト面、製造面を考慮し、枠体43自体を非晶
性環状オレフィンポリマーのみで形成するのではなく、
この薬剤容器40を通常のポリプロピレンやポリエチレ
ンで形成し、さらにこの枠体43を構成する表側枠体部
43a及び裏側枠体部43bの内外周面の面上、あるい
は少なくともシート材10bに対向配置される内側面上
の少なくともシート材10bとの接触部分に上記非晶性
環状オレフィンポリマーのコーティング処理を施して枠
体43を形成することで、防虫効果を得られる他に低コ
スト化を図ることも可能である。このような実施形態例
を図8に示す。
【0075】図8は本発明に係る防虫剤の第4実施形態
例を示し、図6に示す枠体の内外周面に非晶性環状オレ
フィンポリマーでコーティングした場合の枠体のB−B
線断面図である。
【0076】本実施形態例では、前記第3実施形態例の
ように枠体43自体を非晶性環状オレフィンポリマーで
形成するのではなく、枠体43を構成する表側枠体部4
3a及び裏側枠体部43bの内外周面の両面に対し前記
非晶性環状オレフィンポリマーをコーティングすること
により、枠体を構成したことが前記第3実施形態例とは
異なる点である。
【0077】具体的には、図8に示すように、枠体43
の例えば裏側枠体部43bは、一般に使用されるポリプ
ロピレンやポリエチレン等のプラスチックで形成された
基材47を備え、この基材47の内外周面の両面に対し
非晶性環状オレフィンポリマーでコーティングすること
により形成したコーティング層50を有している。ま
た、表側枠体部43aについても、同様にポリプロピレ
ンやポリエチレン等のプラスチックで形成された基材4
7の内外周面の両面に非晶性環状オレフィンポリマーで
コーティングすることによりコーティング層50が形成
されるようになっている。このコーティング層50につ
いては、前記表側枠体部43a及び裏側枠体部43bの
各基材47のシート材10bに対向配置する内側面上の
少なくともシート材10bとの接触部分に設けるように
構成しても良い。
【0078】以上、説明したように本実施形態例によれ
ば、形成したコーティング層50によって、図8に示す
ように低価格のポリプロピレンやポリエチレンからなる
基材47を気密に被覆することができるため、前記実施
形態例と同様の効果が得られる。
【0079】尚、本実施形態例においては、一般のポリ
プロピレンやポリエチレン等のプラスチックで形成され
た基材47の内外周の面上に非晶性環状オレフィンポリ
マーでコーティングすることにより、枠体43として形
成した場合について説明したが、これに限定されること
はなく、例えば低価格であるポリプロピレンやポリエチ
レン等のプラスチックで形成される基材と非晶性環状オ
レフィンポリマーとを積層するようにして枠体を形成し
ても良い。この場合、非晶性環状オレフィンポリマー層
がシート材に対向するように配置させ、また、最適な防
虫効果が得られるように上記非晶性環状オレフィンポリ
マーの肉厚を変化させて形成するようにしても良い。
【0080】ところで、上記第3及び第4実施形態例で
は、洋服ダンス用防虫剤3として構成する枠体43と薬
剤容器40のうち、枠体43のみが非晶性環状オレフィ
ンポリマーを用いて形成されたことについて説明した
が、この場合薬剤容器40についても同様に非晶性環状
オレフィンポリマーを用いて形成することも可能であ
る。このような実施形態例を図9乃至図11に示す。
【0081】図9及び図10は本発明に係る防虫剤の第
5実施形態例を示し、図9は図5に示す薬剤容器自体を
非晶性環状オレフィンポリマーを用いて構成した場合の
容器の断面図、図10はこの容器のC−C線断面図であ
る。
【0082】本実施形態例では、前記第3及び第4実施
形態例において薬剤容器40が一般に使用されるポリプ
ロピレンやポリエチレン等のプラスチックで形成されて
いたのに対し、この薬剤容器40自体を非晶性環状オレ
フィンポリマーを用いて構成したことが異なる点であ
る。
【0083】具体的には、図9に示す断面図のように、
薬剤容器40を構成する表側筐体41と裏側筐体42と
は、それ自体が前記非晶性環状オレフィンポリマーを用
いて形成されており、すなわち薬剤容器40自体、この
非晶性環状オレフィンポリマーで形成されたものとな
る。したがって、前記裏側筐体42の拡大断面を示す
と、図10に示すC−C線断面図にように非晶性環状オ
レフィンポリマーのみで構成されたものとなる。また、
前記表側筐体41についても同様にそれ自体が非晶性環
状オレフィンポリマーのみで構成されるようになってい
る。
【0084】したがって、本実施形態例によれば、前記
第3実施形態例、あるいは前記第4実施形態例にて使用
した枠体43を、非晶性環状オレフィンポリマーで形成
された薬剤容器40に収納することにより、さらに、シ
ート材10bの有効成分であるエムペントリンの非吸着
作用を確実なものにでき、結果としてより高い防虫効果
を得ることは勿論である。
【0085】また、本発明では、前記第4実施形態例と
同様にコスト面を考慮し、薬剤容器40自体を非晶性環
状オレフィンポリマーのみで形成するのではなく、この
薬剤容器40を通常のポリプロピレンやポリエチレンで
形成し、さらにこの薬剤容器40を構成する表側筐体4
1及び裏側筐体42の内外周面の両面に対して、上記非
晶性環状オレフィンポリマーのコーティング処理を施し
て薬剤容器40を形成することで、防虫効果を得られる
他に低コスト化を図ることも可能である。このような実
施形態例を図11に示す。
【0086】図11は本発明に係る防虫剤の第6実施形
態例を示し、図9に示す薬剤容器の内外周面に非晶性環
状オレフィンポリマーでコーティングした場合の薬剤容
器のC−C線断面図である。
【0087】本実施形態例では、前記第5実施形態例の
ように薬剤容器40自体を非晶性環状オレフィンポリマ
ーのみで形成するのではなく、薬剤容器40を構成する
表側筐体41及び裏側筐体42の内外周面の両面に対し
前記非晶性環状オレフィンポリマーをコーティングする
ことにより、薬剤容器40を構成したことが前記第5実
施形態例とは異なる点である。
【0088】具体的には、図11に示すように、薬剤容
器40の例えば裏側筐体42は、一般に使用されるポリ
プロピレンやポリエチレン等のプラスチックで形成され
た基材48を備え、この基材48の内外周面の両面に対
し非晶性環状オレフィンポリマーでコーティングするこ
とにより形成したコーティング層60を有している。ま
た、表側筐体41についても、同様にポリプロピレンや
ポリエチレン等のプラスチックで形成された基材48の
内外周面の両面に非晶性環状オレフィンポリマーでコー
ティングすることによりコーティング層60が形成され
るようになっている。このコーティング層60について
は、前記表側筐体41及び裏側筐体42の各基材48の
シート材10bに対向配置する内側面上の少なくともシ
ート材10bとの接触部分に設けるように構成しても良
い。
【0089】以上、説明したように本実施形態例によれ
ば、形成したコーティング層60によって、図11に示
すように低価格のポリプロピレンやポリエチレンからな
る基材48を気密に被覆することができるため、前記実
施形態例と同様に高い防虫効果が得られる。
【0090】尚、本発明に係る第3乃至第6実施形態例
においては、それ自体が非晶性環状オレフィンポリマー
で形成されまたは基材の内外周面の少なくともシート材
との接触部分が非晶性環状オレフィンポリマーでコーテ
ィングされた枠体と、枠体以外の容器をポリプロピレン
やポリエチレン等のプラスチックで形成され、またはそ
れ自体が非晶性環状オレフィンポリマーで形成されまた
は基材の内外周面が非晶性環状オレフィンポリマーでコ
ーティングされた薬剤容器との組み合わせは、自由に構
成することが可能であり、防虫効果やコスト面に応じて
最適な防虫効果が得られるよう組み合わせれば良い。
【0091】また、本発明に係る前記第2,4,6実施
形態例においては、一般のポリプロピレンやポリエチレ
ン等のプラスチックで形成された基材の内外周面の少な
くともシート材10bとの接触部分を非晶性環状オレフ
ィンポリマーでコーティングすることにより、薬剤容器
や枠体として形成した場合について説明したが、これに
限定されることはなく、例えば低価格であるポリプロピ
レンやポリエチレン等のプラスチックで形成される基材
と非晶性環状オレフィンポリマーとを積層するようにし
て形成しても良い。この場合、非晶性環状オレフィンポ
リマー層がシート材に対向するように配置させ、また、
最適な防虫効果が得られるように上記非晶性環状オレフ
ィンポリマーの肉厚を変化させて形成するようにすれば
効果的である。
【0092】ところで、上述した本発明に係る防虫剤の
第1乃至第6実施形態例では、洋服ダンス用防虫剤とし
て構成した場合について説明したが、本発明では、上記
同様の実施形態を、タンスや衣装箱等に納める引き出し
用防虫剤についても適用することも可能であり、この場
合も前記洋服ダンス用防虫剤と同様な防虫効果を得るこ
とができる。
【0093】そこで、実際に前記第1実施形態例と同様
に容器自体を非晶性環状オレフィンポリマーのみで構成
した場合の引き出し用防虫剤と、前記第3実施形態例と
同様に薬剤容器が非晶性環状オレフィンポリマーで構成
した枠体とこの枠体を収納する収納体とからなるように
構成した場合の引き出し用防虫剤とを用いて、それぞれ
実験した場合の実験結果を下記に示す。
【0094】先ず、容器自体が非晶性環状オレフィンポ
リマーのみで構成した場合の引き出し用防虫剤の実験で
は、例えば、2×5cm、厚さ0.5mmのパルプ紙に
エムペントリン100mgを均一に含浸させ、この薬剤
含浸体(シート材)を引き出しに用いられる防虫剤とし
て、三井化学社製非晶性環状オレフィンポリマー(商品
名アペル、グレードAPL6509)を用いて成形した
3.0×6.5cm、厚み0.7cm、重量3.925
g、開口面積8cm2 のケース(薬剤容器)に収納し、
塩化ビニリデンコートしたバリア性袋に入れ、40℃恒
温槽内に1か月間放置後のエムペントリンのプラスチッ
クへの吸着量を測定した(実験例3)。
【0095】また、上記の防虫剤との効果を比較するた
めの比較例5として、実験例3と同様に、薬剤含浸体を
ポリプロピレンを用いて成形した3.0×6.5cm、
厚み0.7cm、重量3.165g、開口面積8cm2
のケースに収納し、塩化ビニリデンコートしたバリア性
袋に入れ、40℃恒温度槽内に1か月間放置後のエムペ
ントリンのプラスチックへの吸着量を測定した。
【0096】また、比較例6として、実験例3と同様
に、薬剤含浸体をポリエチレンを用いて成形した3.0
×6.5cm、厚み0.7cm、重量3.228g、開
口面積8cm2 のケースに収納し、塩化ビニリデンコー
トしたバリア性袋に入れ、40℃恒温槽内に1か月間放
置後のエムペントリンのプラスチックへの吸着量を測定
し、次の表4に示す結果を得ることができた。
【0097】
【表4】
【0098】上記表4に示す試験結果からも解るよう
に、一般的に用いられるポリプロピレンやポリエチレン
の場合、エムペントリンの吸着が認められたが、これに
対し、本実施形態例に用いられた非晶性環状オレフィン
ポリマーはエムペントリンの吸着が全く認められなかっ
た。
【0099】したがって、上記構成の引き出し用防虫剤
についても、前記第1実施形態例と同様にシート材の有
効成分、つまりエムペントリンを全く吸着しない非晶性
環状オレフィンポリマーを用いて引き出し用防虫剤の薬
剤容器を構成しているので、袋体に収容した状態で長期
保存した場合や使用時においても、有効成分の吸着によ
る減少を防止することが可能となり、高い防虫効果を得
ることが可能となる。これにより、引き出し用防虫剤を
構成した場合でも前記第1実施形態例と同様の効果が得
られる。
【0100】また、前記第3実施形態例と同様に枠体を
非晶性環状オレフィンポリマーで構成した場合の引き出
し用防虫剤の実験では、例えば、三井化学社製非晶性環
状オレフィンポリマー(商品名アペル、グレードAPL
6509)を用いて成形した2.3×5.5cm、厚み
1.0mm、重量2.534g、開口面積7.5cm2
の表裏分割した構造の枠体の内部に2×5cm、厚さ
0.5mmのパルプ紙にエムペントリン100mgを均
一に含浸させた薬剤含浸体(シート材)を収納し、これ
を引き出しに用いられる防虫剤としてポリプロピレンで
形成した3.0×6.5cm、厚み0.7cm、重量
3.165g、開口面積8cm2 の収納体(薬剤容器)
に収納し、塩化ビニリデンコートしたバリア袋に入れ、
40℃恒温槽内に1か月放置後の前記枠体のエムペント
リン吸着量を測定した(実験例4)。
【0101】また、上記防虫剤との効果を比較するため
の比較例7として、実験例4と同様に、薬剤含浸体(シ
ート材)をポリプロピレンを用いて成形した2.3×
5.5cm、厚み1.0mm、重量1.863g、開口
面積7.5cm2 の表裏分割した構造の枠体の内部に2
×5cm、厚さ0.5mmのパルプ紙にエムペントリン
100mgを均一に含浸させた薬剤含浸体(シート材)
を収納し、これを引き出しに用いられる防虫剤としてポ
リプロピレンで形成した3.0×6.5cm、厚み0.
7cm、重量3.165g、開口面積8cm2 の収納体
に収納し、塩化ビニリデンコートしたバリア袋に入れ、
40℃恒温槽内に1か月放置後の前記枠体のエムペント
リン吸着量を測定した。
【0102】また、比較例8として、実験例4と同様
に、薬剤含浸体(シート材)をポリエチレンを用いて成
形した2.3×5.5cm、厚み1.0mm、重量1.
900g、開口面積7.5cm2 の表裏分割した構造の
枠体の内部に2×5cm、厚さ0.5mmのパルプ紙に
エムペントリン100mgを均一に含浸させた薬剤含浸
体(シート材)を収納し、これを引き出しに用いられる
防虫剤としてポリプロピレンで形成した3.0×6.5
cm、厚み0.7cm、重量3.165g、開口面積8
cm2 の収納体に収納し、塩化ビニリデンコートしたバ
リア袋に入れ、40℃恒温槽内に1か月放置後の前記枠
体のエムペントリン吸着量を測定し、次の表5に示す結
果を得ることができた。次の結果を得た。
【0103】
【表5】
【0104】上記表5に示す試験結果からも解るよう
に、一般的に用いられるポリプロピレンやポリエチレン
の場合、エムペントリンの吸着が認められたが、これに
対し、本実施形態例に用いられた非晶性環状オレフィン
ポリマーはエムペントリンの吸着が全く認められなかっ
た。
【0105】したがって、上記構成の引き出し用防虫剤
についても、前記第3実施形態例と同様にエムペントリ
ンを全く吸着しない非晶性環状オレフィンポリマーを用
いて枠体を構成するとともに、シート材と薬剤容器との
接触を完全遮断しているので、袋体に収容した状態で長
期保存した場合や使用時において、前記第3実施形態例
と同様に有効成分の吸着による減少を防止することが可
能となり、高い防虫効果を得ることが可能となる。
【0106】
【発明の効果】以上、説明したように本発明によれば、
長期保存、流通、使用時であっても防虫剤の有効成分が
ケースに吸収されず、成分の有効利用と高い防虫効果を
維持することができる。また、一般に使用される低コス
トなプラスチックと非晶性環状オレフィンポリマーとを
併用して製造することができるため、防虫剤の低コスト
化にも寄与することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る防虫剤の第1実施形態例を示し、
洋服ダンス用防虫剤の全体構成を示す構成斜視図。
【図2】図1に示す薬剤容器の断面図。
【図3】図2の薬剤容器のA−A線断面図。
【図4】本発明に係る防虫剤の第2実施形態例を示し、
非晶性環状オレフィンポリマーでコーティングされた場
合の図2の薬剤容器のA−A線断面図。
【図5】本発明に係る防虫剤の第3実施形態例を示し、
枠体を用いて構成される洋服ダンス用防虫材の全体構成
を示す構成斜視図。
【図6】図5に示す枠体の断面図。
【図7】図6に示す枠体のB−B線断面図。
【図8】本発明に係る防虫剤の第4実施形態例を示し、
非晶性環状オレフィンポリマーでコーティングされた場
合の図6の枠体のA−A線断面図。
【図9】本発明に係る防虫剤の第5実施形態例を示し、
一般のプラスチックで形成した場合の図5の薬剤筐体の
断面図。
【図10】図9の薬剤筐体のC−C線断面図。
【図11】本発明に係る防虫剤の第6実施形態例を示
し、非晶性環状オレフィンポリマーでコーティングされ
た場合の図9の枠体のC−C線断面図。
【符号の説明】
1,3…洋服ダンス用防虫剤、 10,10b…シート材、 20,40…薬剤容器、 21…容器本体、 22…表側筐体、 23…裏側筐体、 24…連通孔、 25…開口部、 30…フック部、 32…脱着口、 33,50,60…コーティング層(非晶性環状オレフ
ィンポリマー層)、 26,47,48…基材。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 常温揮散性ピレスロイドを含浸した薬剤
    含浸体を、非晶性環状オレフィンポリマーを用いたケー
    スに収納したことを特徴とする防虫剤。
  2. 【請求項2】 前記ケースは、それ自体が少なくとも前
    記非晶性環状オレフィンポリマーを有する材料で構成さ
    れ、または他のプラスチックからなる基材に非晶性環状
    オレフィンポリマーでコーティングすることにより少な
    くとも前記薬剤含浸体との接触部分を構成されたことを
    特徴とする請求項1に記載の防虫剤。
  3. 【請求項3】 前記ケースは、前記薬剤含浸体を収納し
    て保持する枠体と、この枠体を収納する収納体とで構成
    され、該枠体が少なくとも非晶性環状オレフィンポリマ
    ーを有する材料で構成され、または他のプラスチックか
    らなる基材に非晶性環状オレフィンポリマーでコーティ
    ングすることにより少なくとも前記薬剤含浸体との接触
    部分を構成されたことを特徴とする請求項1に記載の防
    虫剤。
  4. 【請求項4】 前記収納体は、少なくともそれ自体が前
    記非晶性環状オレフィンポリマーを有する材料で構成さ
    れ、または他のプラスチックからなる基材の内外周面を
    非晶性環状オレフィンポリマーでコーティングすること
    により構成されたことを特徴とする請求項3に記載の防
    虫剤。
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