JPH11185937A - 気化素子ヒ−タ - Google Patents
気化素子ヒ−タInfo
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- JPH11185937A JPH11185937A JP35831297A JP35831297A JPH11185937A JP H11185937 A JPH11185937 A JP H11185937A JP 35831297 A JP35831297 A JP 35831297A JP 35831297 A JP35831297 A JP 35831297A JP H11185937 A JPH11185937 A JP H11185937A
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- JP
- Japan
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- heater
- vaporizer
- heating element
- kerosene
- vaporization
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- Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】省エネタイプの高性能かつ高品質な気化素子ヒ
−タを提供する。 【解決手段】比抵抗が1010Ω・cm以上のセラミック
多孔質体2の内部に、化1で表されるペロブスカイト型
結晶構造のセラッミクスで構成した比抵抗10-2〜10
0Ω・cmの発熱体3を配設した気化素子ヒ−タ1 【化1】
−タを提供する。 【解決手段】比抵抗が1010Ω・cm以上のセラミック
多孔質体2の内部に、化1で表されるペロブスカイト型
結晶構造のセラッミクスで構成した比抵抗10-2〜10
0Ω・cmの発熱体3を配設した気化素子ヒ−タ1 【化1】
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電気ヒータを用いた
各種電気加熱器具、とくに300℃以上の高温加熱が必
要な石油ファンヒータに用いられる気化素子ヒ−タに関
するものである。
各種電気加熱器具、とくに300℃以上の高温加熱が必
要な石油ファンヒータに用いられる気化素子ヒ−タに関
するものである。
【0002】
【従来の技術】石油を燃焼させて大きな熱量を得る石油
ファンヒータは、着火源によって効率よく燃焼させるた
めに、あらかじめ灯油を気化させている。この気化手段
としてブンゼン方式と呼ばれる方法があり、まず多孔質
体(気化素子)に灯油を含浸させた後、この多孔質体を
封入した容器の外側からヒータを使って、容器全体を加
熱し、しかる後に容器に設けた小孔から気化灯油を吹き
出させ、それに着火源を置くことで燃焼させるというも
のである。
ファンヒータは、着火源によって効率よく燃焼させるた
めに、あらかじめ灯油を気化させている。この気化手段
としてブンゼン方式と呼ばれる方法があり、まず多孔質
体(気化素子)に灯油を含浸させた後、この多孔質体を
封入した容器の外側からヒータを使って、容器全体を加
熱し、しかる後に容器に設けた小孔から気化灯油を吹き
出させ、それに着火源を置くことで燃焼させるというも
のである。
【0003】上記ブンゼン方式の気化器として、気化容
器の外側からアルミナ等からなるセラミックスヒータで
加熱する技術が提案されている(特開平4−22230
6および特開平4−363509参照)。
器の外側からアルミナ等からなるセラミックスヒータで
加熱する技術が提案されている(特開平4−22230
6および特開平4−363509参照)。
【0004】しかしながら、この技術においては、発熱
機能のない気化素子をいれた容器全体を外部に設置した
ヒ−タで間接的に加熱するので、非常に熱効率が低下
し、暖房開始までに2分以上の時間を要し、多大な電気
エネルギーを必要としていた。
機能のない気化素子をいれた容器全体を外部に設置した
ヒ−タで間接的に加熱するので、非常に熱効率が低下
し、暖房開始までに2分以上の時間を要し、多大な電気
エネルギーを必要としていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで、気化に至る所
要時間を短縮するために、気化容器内部に直接ヒータを
組み込んだ技術が提案されている(特開昭61−276
614号、特開平1−269808号、特開平7−16
7409号参照)。この技術においては、緻密質の炭化
珪素などからなるヒ−タの周囲に繊維物質や多孔質セラ
ミックスを抱き合わせた方式である。
要時間を短縮するために、気化容器内部に直接ヒータを
組み込んだ技術が提案されている(特開昭61−276
614号、特開平1−269808号、特開平7−16
7409号参照)。この技術においては、緻密質の炭化
珪素などからなるヒ−タの周囲に繊維物質や多孔質セラ
ミックスを抱き合わせた方式である。
【0006】しかしながら、これら炭化珪素等の材料
は、常温から500℃の温度範囲で比抵抗が103 〜1
04 Ω・cmと高いので、断面積を大きくして所要の抵
抗値を達成しているが、その反面、形状を大きくしてい
る。しかも、周囲に抱き合わせた繊維物質や多孔質セラ
ミックスの形状も大きくなるので、ヒータ全体の温度を
上昇させて、灯油の気化温度まで高めるには、多大な電
力消費になっていた。その上、容器形状も大きくするこ
とで、燃焼開始後、燃焼熱を利用して、灯油気化を維持
する(燃焼熱循環)までに多大な時間を要してした。
は、常温から500℃の温度範囲で比抵抗が103 〜1
04 Ω・cmと高いので、断面積を大きくして所要の抵
抗値を達成しているが、その反面、形状を大きくしてい
る。しかも、周囲に抱き合わせた繊維物質や多孔質セラ
ミックスの形状も大きくなるので、ヒータ全体の温度を
上昇させて、灯油の気化温度まで高めるには、多大な電
力消費になっていた。その上、容器形状も大きくするこ
とで、燃焼開始後、燃焼熱を利用して、灯油気化を維持
する(燃焼熱循環)までに多大な時間を要してした。
【0007】また、実開平4−68956号によれば、
導電性の多孔質セラミックスを液体に浸漬する構造の液
体蒸発装置が提示されているが、液体全体を蒸発温度ま
で高めるには、ヒ−タを高温度で長時間発熱させなけれ
ばならず、これにより、多大に電力消費し、しかも、大
きな電流値が得られないので、気化までの所要時間が短
縮できなかった。さらに上記導電性多孔質セラミックス
を露出した状態で気化装置内部にセットする構造では、
導電性多孔質セラミックスと気化装置との間で電気的に
絶縁にすることがむずかしく、そのため、漏電をおこし
ていた。加えて、常時多孔質セラミックスを液体に浸漬
する構造の場合、灯油気化に対して最適な気孔率や気孔
径を設定することが困難であった。
導電性の多孔質セラミックスを液体に浸漬する構造の液
体蒸発装置が提示されているが、液体全体を蒸発温度ま
で高めるには、ヒ−タを高温度で長時間発熱させなけれ
ばならず、これにより、多大に電力消費し、しかも、大
きな電流値が得られないので、気化までの所要時間が短
縮できなかった。さらに上記導電性多孔質セラミックス
を露出した状態で気化装置内部にセットする構造では、
導電性多孔質セラミックスと気化装置との間で電気的に
絶縁にすることがむずかしく、そのため、漏電をおこし
ていた。加えて、常時多孔質セラミックスを液体に浸漬
する構造の場合、灯油気化に対して最適な気孔率や気孔
径を設定することが困難であった。
【0008】したがって、本発明の目的は多孔質体の内
部に適当に比抵抗の小さい発熱体を配設し、その発熱体
の断面積を小さくして、さらに発熱体を囲む多孔質体も
小さくし、そして、灯油を気化温度まで高めるのに要す
る電力消費を少なくし、さらにその所要時間も短縮し、
これによって省エネタイプの高性能かつ高品質な気化素
子ヒ−タを提供することにある。
部に適当に比抵抗の小さい発熱体を配設し、その発熱体
の断面積を小さくして、さらに発熱体を囲む多孔質体も
小さくし、そして、灯油を気化温度まで高めるのに要す
る電力消費を少なくし、さらにその所要時間も短縮し、
これによって省エネタイプの高性能かつ高品質な気化素
子ヒ−タを提供することにある。
【0009】また、本発明の他の目的は漏電が発生しな
い長期にわたって高い信頼性を達成した気化素子ヒ−タ
を提供することにある。
い長期にわたって高い信頼性を達成した気化素子ヒ−タ
を提供することにある。
【0010】さらにまた、本発明の他の目的は多孔質セ
ラミックスを使用するにしても、気孔率や気孔径を厳密
に設定しないことで、製造工程管理が容易になり、これ
によって製造コストを低減させた気化素子ヒ−タを提供
することにある。
ラミックスを使用するにしても、気孔率や気孔径を厳密
に設定しないことで、製造工程管理が容易になり、これ
によって製造コストを低減させた気化素子ヒ−タを提供
することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の気化素子ヒ−タ
は、比抵抗が1010Ω・cm以上のセラミック多孔質体
の内部に、化1で表されるペロブスカイト型結晶構造の
セラッミクスで構成した比抵抗10-2〜100Ω・cm
の発熱体を配設したことを特徴とする。
は、比抵抗が1010Ω・cm以上のセラミック多孔質体
の内部に、化1で表されるペロブスカイト型結晶構造の
セラッミクスで構成した比抵抗10-2〜100Ω・cm
の発熱体を配設したことを特徴とする。
【0012】
【化1】
【0013】本発明の他の気化素子ヒ−タは、上記セラ
ッミクスに含まれる不純物が5重量%以下であることを
特徴とする。
ッミクスに含まれる不純物が5重量%以下であることを
特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図1
〜図7により説明する。図1は本発明の気化素子ヒ−タ
を示す斜視図であり、図2は本発明の気化素子ヒ−タを
構成するヒ−タの斜視図である。また、図3は本発明の
気化素子ヒ−タを搭載した気化器の破断面図である。図
4は気化器の給電部構造を示す分解斜視図であり、図5
は図4に示す給電部構造の要部拡大断面図である。さら
にまた、図6は本発明の他の気化素子ヒ−タを示す分解
斜視図であり、図7はその気化素子ヒ−タを構成するヒ
ータの破断面図である。
〜図7により説明する。図1は本発明の気化素子ヒ−タ
を示す斜視図であり、図2は本発明の気化素子ヒ−タを
構成するヒ−タの斜視図である。また、図3は本発明の
気化素子ヒ−タを搭載した気化器の破断面図である。図
4は気化器の給電部構造を示す分解斜視図であり、図5
は図4に示す給電部構造の要部拡大断面図である。さら
にまた、図6は本発明の他の気化素子ヒ−タを示す分解
斜視図であり、図7はその気化素子ヒ−タを構成するヒ
ータの破断面図である。
【0015】図1の気化素子ヒ−タ1は、セラミックス
からなる一対の半円柱形状の多孔質体2の間に、図2に
示す平板形状をなす発熱体3を挟み込んだ構造であっ
て、この発熱体3は抵抗値調整のために蛇行状に溝入れ
をおこなっている。4は発熱体3の電極部であって、こ
の電極部4には白金ペーストやモリブデン等のメタライ
ズ層を介して白金等からなる給電用金具を固定する。こ
の発熱体3は平板形状等の板状体の他に、円筒等の筒状
体、円柱や角柱等の柱状体でもよく、このような板状
体、筒状体もしくは柱状体にすることで、加工性および
強度の点で良好となる。
からなる一対の半円柱形状の多孔質体2の間に、図2に
示す平板形状をなす発熱体3を挟み込んだ構造であっ
て、この発熱体3は抵抗値調整のために蛇行状に溝入れ
をおこなっている。4は発熱体3の電極部であって、こ
の電極部4には白金ペーストやモリブデン等のメタライ
ズ層を介して白金等からなる給電用金具を固定する。こ
の発熱体3は平板形状等の板状体の他に、円筒等の筒状
体、円柱や角柱等の柱状体でもよく、このような板状
体、筒状体もしくは柱状体にすることで、加工性および
強度の点で良好となる。
【0016】また、図2に示すように発熱体3にスリッ
ト5を入れ、これによって発熱体のL寸法を調整しても
よい。そして、スリット5の配設数によって抵抗値を精
度よく調整できるとともに、発熱量を増加できる。
ト5を入れ、これによって発熱体のL寸法を調整しても
よい。そして、スリット5の配設数によって抵抗値を精
度よく調整できるとともに、発熱量を増加できる。
【0017】また、上記構成の発熱体3において、電極
部4を、発熱体3の主要部に比べ厚くすることで、電極
部4を低抵抗化させ、温度上昇を防止することができ、
電極部4を発熱部3の主要部より低温に保つことがで
き、これにより、上記のような給電用金具の酸化に起因
する気化素子ヒ−タ全体の寿命低下を防止でき、Ass
y精度を長期にわたって維持することができる。たとえ
ば発熱体3の主要部の厚みを0.5〜10mm、好適に
は1〜5mmにした場合には、電極部4の厚みを1〜2
0mm、好適には2〜10mmにするとよい。
部4を、発熱体3の主要部に比べ厚くすることで、電極
部4を低抵抗化させ、温度上昇を防止することができ、
電極部4を発熱部3の主要部より低温に保つことがで
き、これにより、上記のような給電用金具の酸化に起因
する気化素子ヒ−タ全体の寿命低下を防止でき、Ass
y精度を長期にわたって維持することができる。たとえ
ば発熱体3の主要部の厚みを0.5〜10mm、好適に
は1〜5mmにした場合には、電極部4の厚みを1〜2
0mm、好適には2〜10mmにするとよい。
【0018】上記多孔質体2は比抵抗が1010Ω・cm
以上であるセラミックスで作製した。また、このセラミ
ックスの気孔率を20〜50%、好適には35〜45%
にすると、表面積が大きくなり、被加熱の液体を効果的
に加熱でき、そして、気化させる。気孔率が20%未満
の場合には、灯油を充分に含浸・気化できず、加熱効率
が不十分となり、50%を越えるとセラミックス多孔質
体強度が大幅に低下する。
以上であるセラミックスで作製した。また、このセラミ
ックスの気孔率を20〜50%、好適には35〜45%
にすると、表面積が大きくなり、被加熱の液体を効果的
に加熱でき、そして、気化させる。気孔率が20%未満
の場合には、灯油を充分に含浸・気化できず、加熱効率
が不十分となり、50%を越えるとセラミックス多孔質
体強度が大幅に低下する。
【0019】また、上記セラミックスの平均細孔径(多
孔質体全気孔の平均径)を50〜200μmにすると、
灯油(粘性流体)を充分に含浸・気化することができる
が、平均細孔径が50μm未満では灯油を充分含浸・気
化できず、加熱効率が不十分となり、200μmを越え
るとセラミックス多孔質体強度が大幅に低下する。
孔質体全気孔の平均径)を50〜200μmにすると、
灯油(粘性流体)を充分に含浸・気化することができる
が、平均細孔径が50μm未満では灯油を充分含浸・気
化できず、加熱効率が不十分となり、200μmを越え
るとセラミックス多孔質体強度が大幅に低下する。
【0020】本発明においては、上記発熱体3が十分に
高い発熱量を得るために、比抵抗を10-2〜100Ω・
cm、好適には10-2〜1Ω・cmにして、液体を直接
加熱し、瞬時に気化させることができた。そのための発
熱材料としては、下記の化1に示すペロブスカイト型の
結晶構造をもつセラッミクスがあり、一例としてランタ
ンカルシウムクロマイト(LaCaCrO3 )がある。
高い発熱量を得るために、比抵抗を10-2〜100Ω・
cm、好適には10-2〜1Ω・cmにして、液体を直接
加熱し、瞬時に気化させることができた。そのための発
熱材料としては、下記の化1に示すペロブスカイト型の
結晶構造をもつセラッミクスがあり、一例としてランタ
ンカルシウムクロマイト(LaCaCrO3 )がある。
【0021】
【化1】
【0022】上記比抵抗が10-2Ω・cm未満の場合に
は、発熱体の抵抗値が低すぎ、そこで、充分な発熱量を
得るために断面積を著しく小さくして、L寸法を長くす
る必要がある(たとえば断面積を3mm2 、L寸法を1
00mmにすると、抵抗値が約1Ωとなり、100W程
度の発熱量を得るために10A以上の電流が必要とな
る)。したがって、発熱体自体細長くなり、絶縁ケース
等で支えなければ保持できない形状となる。
は、発熱体の抵抗値が低すぎ、そこで、充分な発熱量を
得るために断面積を著しく小さくして、L寸法を長くす
る必要がある(たとえば断面積を3mm2 、L寸法を1
00mmにすると、抵抗値が約1Ωとなり、100W程
度の発熱量を得るために10A以上の電流が必要とな
る)。したがって、発熱体自体細長くなり、絶縁ケース
等で支えなければ保持できない形状となる。
【0023】また、比抵抗が100Ω・cmを越える場
合には、発熱体の抵抗値が高くなりすぎ、そこで、発熱
体の断面積を大きくして、L寸法を短くする必要がある
(たとえば断面積を100mm2 、L寸法を100mm
にすると、抵抗値が約1kΩとなり、100Vの電圧下
で0.1Aの電流しか流れず、発熱量としては10W程
度しか得られない)。そのために発熱体自体相当に大き
な形状となる。
合には、発熱体の抵抗値が高くなりすぎ、そこで、発熱
体の断面積を大きくして、L寸法を短くする必要がある
(たとえば断面積を100mm2 、L寸法を100mm
にすると、抵抗値が約1kΩとなり、100Vの電圧下
で0.1Aの電流しか流れず、発熱量としては10W程
度しか得られない)。そのために発熱体自体相当に大き
な形状となる。
【0024】そして、上記発熱体3を比抵抗が1010Ω
・cm以上の多孔質体2の内部に配設することで、電気
的な絶縁性が維持される。この多孔質体2は主にアルミ
ナセラミックス(Al2 O3 )により構成するが、助剤
としてMgO、SiO2 を加える。その他にマグネシ
ア、ムライト、コージライト、Si3 N4 、AlNなど
のセラミック多孔質体を使用してもよい。
・cm以上の多孔質体2の内部に配設することで、電気
的な絶縁性が維持される。この多孔質体2は主にアルミ
ナセラミックス(Al2 O3 )により構成するが、助剤
としてMgO、SiO2 を加える。その他にマグネシ
ア、ムライト、コージライト、Si3 N4 、AlNなど
のセラミック多孔質体を使用してもよい。
【0025】つぎに図3により上記構成の気化素子ヒ−
タ1を用いた気化器5でもって説明すると、気化器5の
容器6の内部には気化素子ヒ−タ1が組み込まれ、気化
素子ヒ−タ1の端には絶縁治具7が配設され、発熱体3
の電極部4からリード線8を引出し、このリード線8が
絶縁治具7を通して外部に導出されている。9は給油
管、10は小孔(ニードル弁)であり、液体燃料を気化
することで、1000倍程に体積膨張し、そのため、小
孔10でもって気化した液体燃料が噴出される。
タ1を用いた気化器5でもって説明すると、気化器5の
容器6の内部には気化素子ヒ−タ1が組み込まれ、気化
素子ヒ−タ1の端には絶縁治具7が配設され、発熱体3
の電極部4からリード線8を引出し、このリード線8が
絶縁治具7を通して外部に導出されている。9は給油
管、10は小孔(ニードル弁)であり、液体燃料を気化
することで、1000倍程に体積膨張し、そのため、小
孔10でもって気化した液体燃料が噴出される。
【0026】たとえば、石油ファンヒータの場合には、
気化素子ヒ−タ1に対しあらかじめ灯油を電磁ポンプで
定量的で圧送し、しみ込ませる。そして、電源をONに
すると直接加熱により瞬時に灯油の気化が始まり、小孔
10から気化した灯油が噴出する。ここで、着火源によ
り点火すると灯油の燃焼がおこなわれ、その熱エネルギ
ーをファンによって室内循環させる。
気化素子ヒ−タ1に対しあらかじめ灯油を電磁ポンプで
定量的で圧送し、しみ込ませる。そして、電源をONに
すると直接加熱により瞬時に灯油の気化が始まり、小孔
10から気化した灯油が噴出する。ここで、着火源によ
り点火すると灯油の燃焼がおこなわれ、その熱エネルギ
ーをファンによって室内循環させる。
【0027】かくして本発明の気化素子ヒ−タ1におい
ては、比抵抗が1010Ω・cm以上の多孔質体2の内部
に10-2〜100Ω・cmの比抵抗を有する発熱体3を
配設した気化素子ヒ−タ1を気化器5の内部に設けたこ
とで、従来の間接加熱方式に比べ、直接的に加熱でき、
すなわち、気化素子ヒ−タ1の多孔質体2に含浸させた
液体燃料にほぼ直接的に熱を与えることができるため、
効率的かつ短時間で燃料の気化をおこなうことができ、
これにより、暖房開始までの待ち時間が大幅に短縮で
き、しかも、電気エネルギーが大幅に削減できた。しか
も、気化素子表面が完全に絶縁されているため、気化器
に気化素子表面が接触するような構造をとっても漏電等
の心配がない。
ては、比抵抗が1010Ω・cm以上の多孔質体2の内部
に10-2〜100Ω・cmの比抵抗を有する発熱体3を
配設した気化素子ヒ−タ1を気化器5の内部に設けたこ
とで、従来の間接加熱方式に比べ、直接的に加熱でき、
すなわち、気化素子ヒ−タ1の多孔質体2に含浸させた
液体燃料にほぼ直接的に熱を与えることができるため、
効率的かつ短時間で燃料の気化をおこなうことができ、
これにより、暖房開始までの待ち時間が大幅に短縮で
き、しかも、電気エネルギーが大幅に削減できた。しか
も、気化素子表面が完全に絶縁されているため、気化器
に気化素子表面が接触するような構造をとっても漏電等
の心配がない。
【0028】本発明においては、図6および図7に示す
他の気化素子ヒ−タ1aでもよい。この気化素子ヒ−タ
1aはセラミックスからなる一対の半円柱形状の多孔質
体2aの間に、図6に示すような円柱状をなす発熱体3
aを挟み込んだ構造である。そして、図7に示す気化器
5aによれば、容器6aの内部に気化素子ヒ−タ1aを
装着し、気化素子ヒ−タ1aの両端に電極金具15を設
け、さらにリード線8で導出する。また、同様に電磁ポ
ンプで灯油を給油管9を通して定量的に圧送し、液体燃
料を気化することで、1000倍程に体積膨張され、小
孔10で気化した液体燃料が噴出される。
他の気化素子ヒ−タ1aでもよい。この気化素子ヒ−タ
1aはセラミックスからなる一対の半円柱形状の多孔質
体2aの間に、図6に示すような円柱状をなす発熱体3
aを挟み込んだ構造である。そして、図7に示す気化器
5aによれば、容器6aの内部に気化素子ヒ−タ1aを
装着し、気化素子ヒ−タ1aの両端に電極金具15を設
け、さらにリード線8で導出する。また、同様に電磁ポ
ンプで灯油を給油管9を通して定量的に圧送し、液体燃
料を気化することで、1000倍程に体積膨張され、小
孔10で気化した液体燃料が噴出される。
【0029】(例1)本発明者は図1に示す本発明の気
化素子ヒ−タ1を用いたブンゼン式の石油ファンヒータ
用気化器を作製した。
化素子ヒ−タ1を用いたブンゼン式の石油ファンヒータ
用気化器を作製した。
【0030】この気化素子ヒ−タ1の多孔質体2はアル
ミナで構成し、長さ65mm、外径φ15mmの円柱体
を中心軸に沿って割断した半円柱形状である。
ミナで構成し、長さ65mm、外径φ15mmの円柱体
を中心軸に沿って割断した半円柱形状である。
【0031】また、発熱体3はランタンカルシウムクロ
マイト(La0.8 Ca0.22CrO3)で構成し、長さ7
0mm、幅13mm、厚み1.5mmの平板形状であ
り、電極部4は厚さ3mm、高さ5mmとした。さらに
抵抗値を調整するために、図2に示すように幅0.5〜
1mmのスリット5を入れた。そして、この発熱体3を
多孔質体2で挟み込み、気化素子ヒ−タ1を作製した。
マイト(La0.8 Ca0.22CrO3)で構成し、長さ7
0mm、幅13mm、厚み1.5mmの平板形状であ
り、電極部4は厚さ3mm、高さ5mmとした。さらに
抵抗値を調整するために、図2に示すように幅0.5〜
1mmのスリット5を入れた。そして、この発熱体3を
多孔質体2で挟み込み、気化素子ヒ−タ1を作製した。
【0032】上記多孔質体2を作製するには、Al2 O
3 を主成分とする原料にSiO2 や有機バインダー、水
等を添加し、混練し、円筒形状に押し出して成形した
り、あるいは上述の原料粉体にバインダー等を加え、ス
プレードライ装置によって造粒し、粉体の流動性、保形
性を向上させ、ついで乾式プレス装置によって成形す
る。しかる後にこの成形体を焼成し、所定の形状に研削
加工を施し、気孔率45%、平均細孔径110μm、比
抵抗1×1014の多孔質体2を得た。
3 を主成分とする原料にSiO2 や有機バインダー、水
等を添加し、混練し、円筒形状に押し出して成形した
り、あるいは上述の原料粉体にバインダー等を加え、ス
プレードライ装置によって造粒し、粉体の流動性、保形
性を向上させ、ついで乾式プレス装置によって成形す
る。しかる後にこの成形体を焼成し、所定の形状に研削
加工を施し、気孔率45%、平均細孔径110μm、比
抵抗1×1014の多孔質体2を得た。
【0033】また、ランタンカルシウムクロマイトから
なる発熱体3については、原料粉体にバインダ−等を添
加し、スプレ−ドライ装置によって造粒し、その後、プ
レス成形し、その成形体を焼成し、所定の形状に研削加
工し、発熱体3を得た。
なる発熱体3については、原料粉体にバインダ−等を添
加し、スプレ−ドライ装置によって造粒し、その後、プ
レス成形し、その成形体を焼成し、所定の形状に研削加
工し、発熱体3を得た。
【0034】かくして得られた気化素子ヒ−タ1を、図
3に示す気化器5にセットし、実際に灯油を気化させる
気化テストを実施した。本例においては、このテストに
使用した気化器5のさらに具体的な構造を図4と図5に
示す。
3に示す気化器5にセットし、実際に灯油を気化させる
気化テストを実施した。本例においては、このテストに
使用した気化器5のさらに具体的な構造を図4と図5に
示す。
【0035】同図において、多孔質体2で発熱体3を挟
み込み、発熱体3の電極部4にアルミナ、コ−ジライト
等からなるセラミックス板11を当て、さらに白金ある
いはインコネルからなる電極金具12とセラミックス板
11との間で電極部4をネジ13(インコネル、SUS
等)で固定し、そして、気化素子ヒ−タ1を挿入口14
に挿入し、担持する。また、白金やインコネルからなる
電極金具12に接続したリード線8は耐熱絶縁樹脂から
なる絶縁治具7を介在させることで気化器5との間で電
気的な絶縁をなしている。
み込み、発熱体3の電極部4にアルミナ、コ−ジライト
等からなるセラミックス板11を当て、さらに白金ある
いはインコネルからなる電極金具12とセラミックス板
11との間で電極部4をネジ13(インコネル、SUS
等)で固定し、そして、気化素子ヒ−タ1を挿入口14
に挿入し、担持する。また、白金やインコネルからなる
電極金具12に接続したリード線8は耐熱絶縁樹脂から
なる絶縁治具7を介在させることで気化器5との間で電
気的な絶縁をなしている。
【0036】上記構成の気化器5を用いて、電磁ポンプ
で毎分8ccずつの灯油を送り、気化素子ヒ−タ1を加
熱すると、気化した灯油が小孔10より噴出する。そし
て、着火源として別に設置した点火ヒータにより点火さ
せ、さらにファンヒータにより燃焼エネルギーを送風フ
ァンによって外部に送り出す。
で毎分8ccずつの灯油を送り、気化素子ヒ−タ1を加
熱すると、気化した灯油が小孔10より噴出する。そし
て、着火源として別に設置した点火ヒータにより点火さ
せ、さらにファンヒータにより燃焼エネルギーを送風フ
ァンによって外部に送り出す。
【0037】かかる気化テストにより灯油の気化状況を
調べたところ、毎分8ccの灯油を300℃の蒸気に変
換できた。すなわち、本発明の気化器5より毎時約45
00kcalの燃焼エネルギーを取り出すことができ
た。また、灯油を気化温度まで高めるのに要する時間は
約30秒程度であり、従来の間接加熱方式の2分間、ま
た、本発明のペロブスカイト型結晶構造のセラミックス
を用いない気化器内蔵型ヒータの所要時間(1分30
秒)と比べても、ヒートアップタイムが大幅に短縮でき
た。
調べたところ、毎分8ccの灯油を300℃の蒸気に変
換できた。すなわち、本発明の気化器5より毎時約45
00kcalの燃焼エネルギーを取り出すことができ
た。また、灯油を気化温度まで高めるのに要する時間は
約30秒程度であり、従来の間接加熱方式の2分間、ま
た、本発明のペロブスカイト型結晶構造のセラミックス
を用いない気化器内蔵型ヒータの所要時間(1分30
秒)と比べても、ヒートアップタイムが大幅に短縮でき
た。
【0038】なお、本例ではアルミナ多孔質体を用いた
自己発熱型気化素子で実施したが、マグネシア多孔質体
を用いた自己発熱気化素子についても同様の優れた特性
が得られた。
自己発熱型気化素子で実施したが、マグネシア多孔質体
を用いた自己発熱気化素子についても同様の優れた特性
が得られた。
【0039】(例2)発熱体3を化1に示すペロブスカ
イト型の結晶構造をもつセラッミクスで構成した場合、
不純物量が発熱体の高温変形に、どのように及ぼすか、
下記のとおりに実験した。
イト型の結晶構造をもつセラッミクスで構成した場合、
不純物量が発熱体の高温変形に、どのように及ぼすか、
下記のとおりに実験した。
【0040】ランタンカルシウムクロマイト(組成La
0.8 Ca0.23CrO3 )の粉末中にAl、Si、Tiの
各不純物を表1に示すように、総量で0.37〜5.6
7重量%の範囲になるように、それら酸化物粉末で添加
した。そして、この原料粉末を成形・焼成し、これによ
ってテストピ−スを製作した。
0.8 Ca0.23CrO3 )の粉末中にAl、Si、Tiの
各不純物を表1に示すように、総量で0.37〜5.6
7重量%の範囲になるように、それら酸化物粉末で添加
した。そして、この原料粉末を成形・焼成し、これによ
ってテストピ−スを製作した。
【0041】
【表1】
【0042】ついで、大気中1000℃で200時間焼
鈍して、変形率と外径の変化率(収縮率)を測定したと
ころ、表1に示すような結果が得られた。
鈍して、変形率と外径の変化率(収縮率)を測定したと
ころ、表1に示すような結果が得られた。
【0043】変形・収縮率測定には外径7mm、長さ1
00mmの円柱状焼結体を、また、1000℃電気抵抗
測定には3×3×65mmの角柱状焼結体を用いた。そ
して、変形率については、円柱状焼結体を電気炉に支点
間距離が80mmとなるように横置きに設置して、試料
のたわみ量を支点間距離80mmで除したもので、すな
わち、〔試料のたわみ量/支点間距離〕でもって示し
た。試料中の不純物量はICP分析により測定し、A
l、Si、Tiの合量を示した。
00mmの円柱状焼結体を、また、1000℃電気抵抗
測定には3×3×65mmの角柱状焼結体を用いた。そ
して、変形率については、円柱状焼結体を電気炉に支点
間距離が80mmとなるように横置きに設置して、試料
のたわみ量を支点間距離80mmで除したもので、すな
わち、〔試料のたわみ量/支点間距離〕でもって示し
た。試料中の不純物量はICP分析により測定し、A
l、Si、Tiの合量を示した。
【0044】表1の結果から明らかなとおり、不純物総
量が5.0重量%を越える試料No.7の場合には変形
率、収縮率とも急激に大きくなった。したがって、試料
No.1〜6のように不純物総量が5重量%以下である
La0.8 Ca0.23CrO3 を用いるとよい。
量が5.0重量%を越える試料No.7の場合には変形
率、収縮率とも急激に大きくなった。したがって、試料
No.1〜6のように不純物総量が5重量%以下である
La0.8 Ca0.23CrO3 を用いるとよい。
【0045】(例3)つぎに(例1)に示すブンゼン式
の石油ファンヒータ用気化器において、発熱体3の材質
を表2に示すようにSiC、MoSiO2 、グラファイ
トおよび本発明のLaCaCrO3 の4とおりにして、
それぞれ図1および図2に示すような構造の気化素子ヒ
−タ1を作製し、抵抗値を測定した。また、同表には各
材質の比抵抗も示す。
の石油ファンヒータ用気化器において、発熱体3の材質
を表2に示すようにSiC、MoSiO2 、グラファイ
トおよび本発明のLaCaCrO3 の4とおりにして、
それぞれ図1および図2に示すような構造の気化素子ヒ
−タ1を作製し、抵抗値を測定した。また、同表には各
材質の比抵抗も示す。
【0046】そして、灯油気化試験をおこなって、灯油
気化温度300℃までの発熱試験をおこなって、その
後、実際に気化器5に組み込み、気化試験をおこなった
ところ、表2に示すような結果が得られた。
気化温度300℃までの発熱試験をおこなって、その
後、実際に気化器5に組み込み、気化試験をおこなった
ところ、表2に示すような結果が得られた。
【0047】
【表2】
【0048】この表から明らかなとおり、本発明のLa
CaCrO3 材質を使用した場合には、300℃まで定
電流2Aで温度上昇し、灯油気化試験において良好であ
った。これに対し、SiCの場合には100Vの電圧印
加に対し、抵抗値が大きいので、電流が流れなくなり、
そのために発熱しなかった。MoSiO2 の場合には、
100Vの電圧印加に対し、抵抗値が小さすぎるので、
大電流を流しても、300℃まで温度上昇しなかった。
また、グラファイトを使用すると、酸化によって抵抗値
変化(抵抗値の上昇)が著しくなった。
CaCrO3 材質を使用した場合には、300℃まで定
電流2Aで温度上昇し、灯油気化試験において良好であ
った。これに対し、SiCの場合には100Vの電圧印
加に対し、抵抗値が大きいので、電流が流れなくなり、
そのために発熱しなかった。MoSiO2 の場合には、
100Vの電圧印加に対し、抵抗値が小さすぎるので、
大電流を流しても、300℃まで温度上昇しなかった。
また、グラファイトを使用すると、酸化によって抵抗値
変化(抵抗値の上昇)が著しくなった。
【0049】
【発明の効果】以上のとおり、本発明の気化素子ヒ−タ
によれば、比抵抗が1010Ω・cm以上のセラミック多
孔質体の内部に、ペロブスカイト型結晶構造のセラッミ
クスで構成した比抵抗10-2〜100Ω・cmの発熱体
を配設したことで、発熱体の断面積を小さくして、さら
に発熱体を囲む多孔質体も小さくし、そして、灯油を気
化温度まで高めるのに要する電力消費を少なくし、さら
にその所要時間も短縮し、これによって省エネタイプの
高性能かつ高品質な気化素子ヒ−タが提供できた。
によれば、比抵抗が1010Ω・cm以上のセラミック多
孔質体の内部に、ペロブスカイト型結晶構造のセラッミ
クスで構成した比抵抗10-2〜100Ω・cmの発熱体
を配設したことで、発熱体の断面積を小さくして、さら
に発熱体を囲む多孔質体も小さくし、そして、灯油を気
化温度まで高めるのに要する電力消費を少なくし、さら
にその所要時間も短縮し、これによって省エネタイプの
高性能かつ高品質な気化素子ヒ−タが提供できた。
【0050】また、本発明の気化素子ヒ−タによれば、
比抵抗が1010Ω・cm以上のセラミック多孔質体を使
用したことで、漏電が発生しなくなり、長期にわたって
高い信頼性を達成した気化素子ヒ−タが提供できた。
比抵抗が1010Ω・cm以上のセラミック多孔質体を使
用したことで、漏電が発生しなくなり、長期にわたって
高い信頼性を達成した気化素子ヒ−タが提供できた。
【0051】さらにまた、本発明の気化素子ヒ−タによ
れば、従来のように多孔質セラミックスの気孔率や気孔
径を厳密に設定しないでも、比抵抗を1010Ω・cm以
上にするだけでよく、これによって製造工程管理が容易
になり、製造コストが低減できた。しかも、ペロブスカ
イト型結晶構造のセラッミクスに対し、不純物を5重量
%以下にすることで、変形率および収縮率ともに小さく
なり、このように不純物量を規定することで、高い品質
の気化素子ヒ−タが得られる点でも、生産管理が容易に
なった。
れば、従来のように多孔質セラミックスの気孔率や気孔
径を厳密に設定しないでも、比抵抗を1010Ω・cm以
上にするだけでよく、これによって製造工程管理が容易
になり、製造コストが低減できた。しかも、ペロブスカ
イト型結晶構造のセラッミクスに対し、不純物を5重量
%以下にすることで、変形率および収縮率ともに小さく
なり、このように不純物量を規定することで、高い品質
の気化素子ヒ−タが得られる点でも、生産管理が容易に
なった。
【0052】しかも、本発明においては、下記のような
効果もある。
効果もある。
【0053】(1)発熱体およびセラミック多孔質体を
所望形状に加工できるとともに、気化器内部を気化素子
ヒ−タにそった大きさにできるので、気化装置を小型化
にできた。
所望形状に加工できるとともに、気化器内部を気化素子
ヒ−タにそった大きさにできるので、気化装置を小型化
にできた。
【0054】(2)発熱体を高温まで昇温することによ
って、多孔質体細孔内部に堆積した灯油の未燃焼成分
(タ−ル)の分解が可能である。すなわち、定期的にタ
ールの燃焼温度である600℃まで加熱させることによ
って、発熱体を挿入したセラミックス多孔質体の気孔の
目詰まりを防ぐことができ、長年の使用によって燃焼効
率の低下がなく、その結果、初期特性を長期間にわたっ
て維持することができた。
って、多孔質体細孔内部に堆積した灯油の未燃焼成分
(タ−ル)の分解が可能である。すなわち、定期的にタ
ールの燃焼温度である600℃まで加熱させることによ
って、発熱体を挿入したセラミックス多孔質体の気孔の
目詰まりを防ぐことができ、長年の使用によって燃焼効
率の低下がなく、その結果、初期特性を長期間にわたっ
て維持することができた。
【0055】(3)発熱体を高温まで昇温しても、電極
部は低温を維持することができ、電極部に使用した金属
金具の酸化による劣化を防ぎ、その結果、気化素子ヒ−
タの寿命低下を防止することができた。
部は低温を維持することができ、電極部に使用した金属
金具の酸化による劣化を防ぎ、その結果、気化素子ヒ−
タの寿命低下を防止することができた。
【0056】(4)燃焼熱の循環方式(従来の石油ファ
ンヒータは、点火前は気化器外側に取り付けられた加熱
用ヒータを発熱させ、その熱を気化器を通して気化素子
へ伝熱し、灯油気化をおこなっているが、点火後は加熱
用ヒータの発熱をストップし、燃焼炎を直接気化器の一
部にあて、その熱を気化器から気化素子へ伝え、灯油気
化をおこなっている。)を考慮した場合、本発明は気化
器内壁部と絶縁性セラミックス多孔質体のクリアランス
を極小化でき、これにより、燃焼熱を直接気化素子に伝
えることができ、伝熱効率を高くすることができた。
ンヒータは、点火前は気化器外側に取り付けられた加熱
用ヒータを発熱させ、その熱を気化器を通して気化素子
へ伝熱し、灯油気化をおこなっているが、点火後は加熱
用ヒータの発熱をストップし、燃焼炎を直接気化器の一
部にあて、その熱を気化器から気化素子へ伝え、灯油気
化をおこなっている。)を考慮した場合、本発明は気化
器内壁部と絶縁性セラミックス多孔質体のクリアランス
を極小化でき、これにより、燃焼熱を直接気化素子に伝
えることができ、伝熱効率を高くすることができた。
【0057】(5)灯油を瞬時に気化できるため、不完
全燃焼ガスの発生が激減し、石油ファンヒ−タ特有の臭
いの発生が少なくなった。
全燃焼ガスの発生が激減し、石油ファンヒ−タ特有の臭
いの発生が少なくなった。
【図1】本発明の気化素子ヒ−タを示す斜視図である。
【図2】発熱体の斜視図である。
【図3】本発明の気化素子ヒ−タを搭載した気化器の破
断面図である。
断面図である。
【図4】気化器の給電部構造を示す分解斜視図である。
【図5】図4に示す給電部構造の要部拡大断面図であ
る。
る。
【図6】本発明の他の気化素子ヒ−タを示す分解斜視図
である。
である。
【図7】本発明の気化素子ヒ−タを構成するヒータの破
断面図である。
断面図である。
【符号の説明】 1 気化素子ヒ−タ 2 多孔質体 3 発熱体 4 電極部 5 スリット
Claims (2)
- 【請求項1】比抵抗が1010Ω・cm以上のセラミック
多孔質体の内部に、化1で表されるペロブスカイト型結
晶構造のセラッミクスで構成した比抵抗10-2〜100
Ω・cmの発熱体を配設したことを特徴とする気化素子
ヒ−タ。 【化1】 - 【請求項2】前記セラッミクスに含まれる不純物が5重
量%以下であることを特徴とする請求項1の気化素子ヒ
−タ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35831297A JPH11185937A (ja) | 1997-12-25 | 1997-12-25 | 気化素子ヒ−タ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35831297A JPH11185937A (ja) | 1997-12-25 | 1997-12-25 | 気化素子ヒ−タ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11185937A true JPH11185937A (ja) | 1999-07-09 |
Family
ID=18458650
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP35831297A Pending JPH11185937A (ja) | 1997-12-25 | 1997-12-25 | 気化素子ヒ−タ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11185937A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011521213A (ja) * | 2008-05-08 | 2011-07-21 | ナニューム リミテッド | 凝縮装置 |
-
1997
- 1997-12-25 JP JP35831297A patent/JPH11185937A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011521213A (ja) * | 2008-05-08 | 2011-07-21 | ナニューム リミテッド | 凝縮装置 |
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