JPH11185931A - コロナ放電装置 - Google Patents

コロナ放電装置

Info

Publication number
JPH11185931A
JPH11185931A JP34908697A JP34908697A JPH11185931A JP H11185931 A JPH11185931 A JP H11185931A JP 34908697 A JP34908697 A JP 34908697A JP 34908697 A JP34908697 A JP 34908697A JP H11185931 A JPH11185931 A JP H11185931A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cleaning
discharge
discharge electrode
electrode
discharge device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP34908697A
Other languages
English (en)
Inventor
Ichirou Katsuie
一郎 勝家
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP34908697A priority Critical patent/JPH11185931A/ja
Publication of JPH11185931A publication Critical patent/JPH11185931A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
  • Spark Plugs (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 放電電極の表面に生成される皮膜状生成物を
除去して放電電極の長寿命化を実現したコロナ放電装置
を提供すること。 【構成】 細線状の導体より成る放電電極10に高電圧
を印加することによって放電電極10の近傍に強い集中
電界を形成し、局所的に大気を電離してイオンを発生す
るコロナ放電装置において、#100〜#2000の研
磨粒子を天然繊維、合成樹脂、ゴム、ガラス又はセラミ
ックの難燃性絶縁材料から成る不織布、シート又は板の
表面に固着した清掃面を有する清掃パッド18と、該清
掃パッド18を4方向以上から前記放電電極10に当接
させて支持する支持部材(ホルダー支持部材13aと清
掃パッドホルダー13b)から成る電極清掃手段13を
設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、細線状の導体電極
に高電圧を印加することによって導体電極近傍に強い集
中電界を形成して局所的に大気を電離し、イオンを発生
させて被放電物を均一に帯電又は除電せしめるコロナ放
電装置に関する。
【0002】
【従来の技術】被放電物を均一に帯電又は除電する目的
で、細線状の導体を放電電極として用いるコロナ放電装
置は従来から広く用いられてきた。
【0003】細線状の放電電極の周囲に放電電極の長手
方向に沿った適当なシールドを設けて高電圧を印加する
と、放電電極の近傍に発生する強い集中電界により大気
が局所的に絶縁破壊して電離し、シールドが設けられた
部分の全域に亘って均一なイオン電流が流れる。
【0004】細線状の放電電極は放電動作に伴いその表
面が放電生成物で汚染され、放電の均一性が損なわれ
る。放電の均一性を乱す放電生成物は、その形状で2種
類に大別される。即ち、放電電極表面に局所的に突出し
て成長する突起状生成物及び放電電極表面を覆うように
成長する皮膜状生成物である。これらの放電生成物の成
長速度は放電電極の表面の材質により異なると言われて
おり、放電電極に放電生成物の成長速度が遅いとされる
金、白金等の貴金属を多く含む表層を設けていることが
多いが、それでも放電生成物の生成そのものを防ぐこと
ができる訳ではない。
【0005】突起状生成物は成長速度が速く、放電の均
一性に対する影響も大きいため、放電時間の累積に伴っ
て最初に観測される均一性の低下はこのタイプの放電生
成物による。突起状生成物はスポンジのような柔軟な弾
性体で撫でるだけで除去できる。従来から行われてきた
放電電極の清掃はこの突起状生成物を除去する清掃であ
る。
【0006】突起状生成物を逐次除去していれば当座は
均一な放電を維持できるが、放電時間の累積に従って清
掃で改善できない不均一放電が始まり、場合によって
は、払子コロナを発生するまでに均一性は悪化する。こ
れは放電時間の累積に伴って放電電極表面に不同の厚さ
で皮膜状生成物が成長したり、放電電極を鞘状に覆って
しまい、その一部が破壊する等して放電電極表面のイン
ピーダンスを不均一にすることによる。従来行われてき
た放電電極の清掃ではこの皮膜状生成物を十分に除去で
きないため、皮膜状生成物による放電の不均一が顕著に
なった段階で放電電極の交換を行っていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】皮膜状生成物を除去す
るためには清掃手段の研磨力を上げれば良いことは自明
であるが、それだけでは十分ではない。
【0008】清掃手段の研磨力を上げるためには放電電
極に当接する清掃パッドの当接面に固着する研磨粒子の
番手を下げれば良い。従来の突起状生成物を除去する清
掃パッドには、中途半端に皮膜状生成物を傷付けて放電
ムラを起こすことを避けるために#6000程度の研磨
粒子を用いている。これに対し、皮膜状生成物を研削除
去するためには#2000以下の番手の研磨粒子を用い
る必要がある。この場合、#100以下の番手は適当で
はない。研磨粒子が大き過ぎると粒子と放電電極との接
点が限られるため、発生する研削ムラや過度の研削力で
放電電極を傷付ける等の不具合が生じる。尚、研磨粒子
の材質としては、コストと研削性能の観点からアルミナ
や炭化珪素等が推奨されるが、表面生成物の主成分であ
るシリカより高い硬度を有する材料であれば使用でき
る。
【0009】上記の研磨材を用いても、清掃面が過度に
弾性的に柔軟であると放電電極への当接圧を上げにく
く、又、研磨に必要な当接圧に対して清掃面が損傷し易
いため適当ではない。これを防ぐためには、清掃面の弾
性的な柔軟性を制限する必要がある。
【0010】従って、本発明は、合成樹脂、ゴム、ガラ
ス、セラミック等の難燃性の絶縁材料から成る不織布、
シート、板等の柔軟性清掃部材の表面に研磨粒子を固着
して清掃面を形成することによって清掃面の弾性的な柔
軟性を制限することを提案する。
【0011】突起状生成物は放電電極を撫でるように清
掃すれば除去でき、又、或る程度清掃できない領域があ
っても放電の均一性が悪化するようなことはなく、柔軟
な清掃面を対向する2方向から当接する構成で可成りの
効果が得られる。これに対して、皮膜状生成物は清掃残
があると却ってひどい放電ムラを起こすため、中途半端
な研削清掃では突起状生成物のみを清掃する場合よりも
早く放電の均一性の維持ができなくなる。このことは、
従来皮膜状生成物の研削清掃が実施されなかった大きな
理由の一つである。
【0012】皮膜状生成物を除去するためには清掃面が
皮膜状生成物に直接接して研削することが必須である。
従って、清掃面が放電電極の全周に亘って接触するよう
に清掃パッドを配置する必要がある。
【0013】ところが、清掃面の柔軟性を抑えたことの
副作用として、図8に示すように放電電極10に対する
清掃パッド18の1つの清掃面の清掃範囲が柔軟な清掃
面よりも狭くなるため、図9に示すように互いに対向若
しくは直交する異なる4方向、若しくはそれ以上の適当
な方向からの清掃パッド18の放電電極10への当接が
必須である。3方向以下の当接では、図10に示すよう
に放電電極の全周に亘る接触を確保できない。
【0014】放電電極を極端に歪めることなく清掃面の
放電電極に対する当接を安定に保つためには、清掃面を
弾性的に放電電極に押し当てることが望ましい。弾性的
な当接は清掃パッドの支持部材側にバネ等の弾性部材を
設けて実現することもできるが、清掃パッドに清掃面を
支持する弾性材料を基体として用いることで支持部材の
構成を簡素化し、且つ、清掃面を最大限に放電電極に接
触させる当接が可能になる。
【0015】以上により、皮膜状生成物の研削清掃によ
る放電均一性の維持が可能になる。この場合の均一性維
持の限界は清掃面の研削性能の低下で決まる。清掃面の
研削性能の低下は、清掃面の研磨粒子の脱粒と清掃面の
目詰まりによる。清掃面の目詰まりは、清掃面で削り落
とした放電生成物が研磨粒子の間に溜ることによって起
こる。清掃面の弾性的な柔軟性が制限されている場合、
脱粒は起こりにくく、清掃面が平らな場合、目詰まりは
脱粒による研削性能の低下よりも遥かに早い段階で起き
る。このことも、皮膜状生成物の研削清掃を難しくして
いる理由の一つである。
【0016】従って、本発明は、清掃面の目詰まりに対
して清掃面に適当な凹凸を設けることを提案する。
【0017】例えば、図6に示すように清掃パッド18
の清掃面18aを畝状に形成すれば良い。凹凸は畝状で
なく、格子状若しくはその他の周期的又は非周期的配置
を採用しても良い。清掃面に18aに適当な凹凸がある
と、凸部で放電電極10に接触して削り落とした放電生
成物が凹部に逃げることができるため、目詰まりが起こ
りにくい(図11)。又、脱粒が発生した場合にも、脱
粒に応じて放電電極10が凸部に食い込むと新たな研磨
粒子に接触するため、この点でも有利である(図1
2)。尚、凹凸の間隔は、余り広いと放電電極10との
接点が少なくなり、又、狭過ぎると放電生成物の収容が
できなくなるため、0.05mm〜1mmが適当であ
る。凹凸の深さは、浅過ぎると放電生成物の収容に支障
を来し、深過ぎると清掃パッド18の厚さを厚くし、実
装に支障を来すため、0.05〜2mmが適当である。
【0018】清掃面に凹凸を形成する方法としては、清
掃面の柔軟性を制限するための不織布、シート、板等と
して予め凹凸のあるものを選び、その上に粒子固着処理
を行えば良い。他の方法として、図13に示すように複
数の番手の研磨粒子P1,P2を複数の粒子固着工程に
分けて固着して清掃面18aを形成する方法がある。即
ち、柔軟性清掃部材18bの上に最初に粒径の大きい研
磨粒子P1を付着若しくは固着させる1次粒子処理を施
した後、粒径の大きい研磨粒子P1の表面に粒径の小さ
い研磨粒子P2を付着させて固着する2次粒子処理を行
う。1次粒子処理で用いる研磨粒子P1は#50〜#3
00番、2次粒子処理で用いる研磨粒子P2は#500
〜#2000番の番手のものが適当である。
【0019】又、1次粒子処理で用いる研磨粒子P1は
余り鋭く尖った形は好ましくなく、材質的に比較的鋭い
角を作りにくい炭化珪素の粒子を用いると良い。又、1
次粒子処理で用いる研磨粒子P1として、樹脂、エラス
トマー等の粒子を用いても良い。2次粒子処理では、上
述の番手の研磨粒子P1に更に3〜10倍細かい研磨粒
子P2を重量30%〜200%混合して処理しても良
い。これを行うと、脱粒と放電電極の傷を防ぐ効果があ
る。
【0020】上述のような清掃面を持つ清掃パッドを用
いることで、放電電極の寿命を飛躍的に延ばすことが可
能になる。均一性維持の限界は、清掃面の研磨粒子の脱
粒による研削性能の低下で決まる。従って、清掃の頻度
を適当に保つことで放電電極の寿命を最大限に引き延ば
すことができる。
【0021】清掃手段を放電電極に沿って有効放電域の
全域に亘って1往復以上往復移動させる清掃動作を行う
ための清掃駆動手段を放電装置に設け、一定の累積放電
時間おきに自動的に放電動作を行うことでこれを実現す
る。累積放電時間の代わりに、これを近似的に推定でき
る他の指標を用いても良い。装置全体の動作が停止する
と過去の履歴が失われる場合、装置が再び動作状態に入
ったとき、放電を開始する前に清掃動作を実施すること
で、装置の停止により清掃頻度が落ちるのを防ぐことが
できる。
【0022】又、間欠的な清掃では僅かな清掃残が必ず
発生するが、一定の清掃動作の累積回数おきに複数回の
清掃動作を連続して行うことで、清掃残を殆ど除去する
ことが可能である。連続清掃は2往復から清掃残除去の
効果があり、往復回数を増やすことで更に効果が上がる
が、20往復以上では往復回数を増やしても効果が増す
ことはない。尚、手動でも清掃できる構成であれば、メ
ンテナンス時に素早く連続清掃を入れることが可能にな
る。
【0023】清掃手段を設計する上で、清掃手段が放電
電極の位置をずらさないよう留意することは非常に重要
なことである。放電電極が所定の位置からずれると、放
電電極の長手方向で電流分布に傾きを生じてしまう。放
電電極のずれを防ぐためには、清掃手段が放電電極と垂
直な方向に自由に動くようにして清掃手段の位置が放電
電極に倣うようにすれば良い。これを実現するために
は、清掃手段を清掃パッドを支持する清掃パッドホルダ
ーと該清掃パッドホルダーをコロナ放電装置に対して支
持するホルダー支持部材とに分割し、清掃パッドホルダ
ーとホルダー支持部材との連結部が放電電極に平行な方
向以外の向きには一定の範囲で自由に動けるよう構成す
れば良い。
【0024】これまでも清掃パッドホルダーをホルダー
支持部材に対して摺動により移動可能にした構成は用い
られてきたが、清掃手段と放電電極とのフリクションが
非常に大きいため、この構成では清掃パッドホルダーが
傾いて清掃不良を来したり、摺動部が引っ掛って移動で
きなくなり、放電電極の位置をずらしてしまったりする
不具合が生じる。
【0025】これに対して、本発明では、放電電極に平
行な2つ以上のヒンジを介して清掃パッドホルダーとホ
ルダー支持部材を連結する構成を提案する。これにより
放電電極方向の遊びと清掃パッドホルダーの傾きを極小
に抑えながら、放電電極と垂直な方向には自由に移動可
能な維持を実現できる。
【0026】尚、本発明で用いる清掃パッドの清掃面は
強い研削力を持つため、放電電極そのものも削ってしま
い兼ねない。従って、放電電極は摩耗しにくい硬い材料
で構成されている必要がある。勿論、コロナ放電電極で
あることから、高い耐腐食性も要求される。これらの条
件を満たす材料としては、チタン、ジルコニウム、タン
タル、タングステン等を主要な構成要素とする合金が挙
げられる。コストを考えると、タングステンをベースに
した合金が適当であると言える。
【0027】又、従来、貴金属を多く含む表層を持つ放
電電極が多いことは前述の通りであるが、本発明で用い
る清掃パッドはこの表面層を削り取ってしまう。放電電
極の表面に不均一に残った僅かな表面層は軽微ながら放
電の不均一を来す。従って、高い均一性が要求される放
電装置にはこのような表層を持つ放電電極を用いるべき
ではない。
【0028】反面、僅かに残った表層の成分は放電生成
物の成長を幾分遅らせる効果を持つために清掃頻度を減
らすことができ、寿命の点で有利である。従って、高い
均一性を要求されない用途には、このような表面層を持
つ放電電極を用いることも有効である。但し、初期の清
掃動作で削り取った表面層の切り粉が放電電極の表面に
付着して異常放電を起こすことがあるため、新しい放電
電極を放電装置に取り付ける場合には、放電動作を始め
る前に3〜20回の清掃を実施し、予め表面層を大方除
去しておく必要がある。
【0029】従って、本発明は、放電電極の表面に生成
される皮膜状生成物を除去して放電電極の長寿命化を実
現したコロナ放電装置を提供することを目的とする。
【0030】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、細線状の導体より成る放電
電極に高電圧を印加することによって放電電極近傍に強
い集中電界を形成し、局所的に大気を電離してイオンを
発生するコロナ放電装置において、#100〜#200
0の研磨粒子を天然繊維、合成樹脂、ゴム、ガラス又は
セラミックの難燃性絶縁材料から成る不織布、シート又
は板の表面に固着した清掃面を有する清掃パッドと、該
清掃パッドを4方向以上から前記放電電極に当接させて
支持する支持部材から成る電極清掃手段を設けたことを
特徴とする。
【0031】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明において、前記清掃面を支持する清掃パッドの基体が
弾性体又は多孔質の弾性体で構成されることを特徴とす
る。
【0032】請求項3記載の発明は、請求項1又は2記
載の発明において、前記清掃パッドの表面が空間周波数
1〜20mm-1で振幅0.05〜2mmの起伏を有する
ことを特徴とする。
【0033】請求項4記載の発明は、請求項1,2又は
3記載の発明において、前記清掃パッドの清掃面に固着
された研磨粒子が複数の番手の粒子を含むことを特徴と
する。
【0034】請求項5記載の発明は、請求項1〜3又は
4記載の発明において、前記電極清掃手段を前記放電電
極に沿って有効放電域の全域に亘って往復移動させて清
掃動作を行わしめる清掃駆動手段を有することを特徴と
する。
【0035】請求項6記載の発明は、請求項5記載の発
明において、前記電極清掃手段は一定の累積放電時間お
きに清掃動作を行うことを特徴とする。
【0036】請求項7記載の発明は、請求項6記載の発
明において、前記電極清掃手段は一定の動作停止時間を
過ぎて再度作動状態に入り放電を開始する前に清掃動作
を行うことを特徴とする。
【0037】請求項8記載の発明は、請求項6又は7記
載の発明において、前記電極清掃手段は一定の清掃動作
の累積回数おきに2〜20往復の連続清掃動作を行うこ
とを特徴とする。
【0038】請求項9記載の発明は、請求項1〜7又は
8記載の発明において、前記電極清掃手段を手動で前記
放電電極に沿って有効放電域の全域に亘って往復移動さ
せて清掃動作を行うことができることを特徴とする。
【0039】請求項10記載の発明は、請求項1〜8又
は9記載の発明において、前記電極清掃手段は、清掃面
を放電電極に当接した状態で清掃パッドを支持する清掃
パッドホルダーと、該清掃パッドホルダーを前記放電電
極に沿って有効放電域の全域に亘って移動可能に支持す
るホルダー支持部材とで構成され、これらの清掃パッド
ホルダーとホルダー支持部材との連結部が放電電極に平
行な方向以外の向きには一定の範囲で自由に動けるよう
構成されていることを特徴とする。
【0040】請求項11記載の発明は、請求項10記載
の発明において、前記清掃パッドホルダーとホルダー支
持部材が前記放電電極に平行な2つ以上のヒンジを介し
て連結されていることを特徴とする。
【0041】請求項12記載の発明は、請求項1〜10
又は11記載の発明において、前記放電電極がチタン、
タングステン、タンタル又はジルコニウムを50%以上
含むことを特徴とする。
【0042】請求項13記載の発明は、請求項1〜11
又は12記載の発明において、前記放電電極が表面に貴
金属を20%以上含む層を有さないことを特徴とする。
【0043】請求項14記載の発明は、請求項1〜11
又は12記載の発明において、前記放電電極が表面に貴
金属を20%以上含む層を有し、放電電極を新規に設置
した直後に清掃動作を3〜20回行い、その後、放電動
作を行うことを特徴とする。
【0044】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を添付
図面に基づいて説明する。
【0045】本発明の実施の形態に係るコロナ放電装置
の構成を示す斜視図である。
【0046】本発明に係るコロナ放電装置1は、コロナ
放電を行うコロナ放電器2と、放電電極に高電圧を印加
する高圧電源(H.V.)3及びこれらを制御する制御
装置4とで構成されている。このような構成を有するコ
ロナ放電装置1は、これの帯電又は除電の機能を利用し
て何らかの目的を達成する不図示の本体装置内に組み込
まれている。尚、コロナ放電装置1の制御装置4は本体
装置の制御装置に対して独立しているものとする。
【0047】ところで、コロナ放電器2は両端に絶縁体
から成る端部ブロック5,6を有し、両端部ブロック
5,6間は導体で構成されたシールドケース7によって
接続されている。尚、図1において、コロナ放電器2の
下側は開口部になっており、ここに帯電若しくは除電を
受ける被放電体が対向する。又、シールドケース7は接
地されている。
【0048】而して、両端の端部ブロック5,6内には
放電電極支持部材8,9が設けられており、両支持部材
8,9間には放電電極10が張り渡されている。尚、放
電電極10は表面層を持たないタングステンワイヤーで
ある。
【0049】又、図1の右側の端部ブロック6内からは
放電電極支持部材9を介して放電電極10に接続された
高圧ケーブル11が引き出されており、この高圧ケーブ
ル11は前記高圧電源(H.V.)3に接続されてい
る。そして、シールドケース7の上方には清掃手段駆動
スクリュー12が端部ブロック5,6に両端を支持され
て設けられており、この清掃手段駆動スクリュー12に
は清掃手段13が支持されている。
【0050】更に、図1の右側の端部ブロック6の上部
には清掃動作を行っていないときに清掃手段13を格納
するためのホームポジションが設けられており、ここに
は清掃手段13の有無を検知するホームポジションスイ
ッチ14が設けられ、このホームポジションスイッチ1
4は前記制御装置4に電気的に接続されている。
【0051】一方、図1の左側の端部ブロック5内に
は、清掃動作時に清掃手段13の到達を検知する不図示
の到達検知スイッチと、清掃動作時に清掃手段駆動スク
リュー12を回転駆動して清掃手段13を移動させる清
掃手段駆動モータ15が設けられており、これらは共に
制御装置4に電気的に接続されている。
【0052】ここで、本実施の形態における清掃手段1
3の詳細を図2乃至図6に基づいて説明する。尚、図2
は清掃手段13の正面図、図3は同清掃手段13の側面
図、図4は図3のA−A線断面図、図5は図3のB−B
線断面図、図6は清掃パッドの斜視図である。
【0053】図2及び図3に示すように、清掃手段13
の上半分のホルダー支持部材13aは清掃手段駆動スク
リュー12に貫通支持されている。そして、図4に示す
ように清掃手段駆動スクリュー12の溝には板バネ16
でボールポイント17が押し当てられており、これによ
り清掃手段駆動スクリュー12の回転に伴う清掃手段1
3の駆動力が得られる。尚、ホルダー支持部材13aの
上部に形成された突起13a−1を放電電極10の方向
に押すと、板バネ16が撓んでボールポイント17が清
掃手段駆動スクリュー12の溝から外れるため、手動清
掃が可能である。
【0054】又、清掃手段13の下半分である清掃パッ
ドホルダー13bには放電電極10が貫通しており、図
5に示すように、清掃パッドホルダー13bの中では清
掃パッド18が互いに対向若しくは直交する4方向から
放電電極10を挟み込んでいる。図6に示すように、清
掃パッド18は凹凸のある不織布の上に#1000のア
ルミナを固着した清掃面18aを発泡クロロプレンゴム
の基体18bの上に貼り付けて構成されて。尚、清掃パ
ッド18の表面は空間周波数1〜20mm-1で振幅0.
05〜2mmの起伏を有している。又、基体18bを多
孔質の弾性体で構成しても良い。
【0055】ところで、清掃パッド18の放電電極10
への当接においては、図7に示すように清掃パッド18
を互いにずらして配置しても良い。この場合、清掃パッ
ド18の放電電極10への高い当接圧での安定した当接
が可能であり、目詰まりにも有利であるが、清掃パッド
ホルダー13bが大きくなってしまう。
【0056】而して、図2に示すように、ホルダー支持
部材13aと清掃パッドホルダー13bとは2つのヒン
ジ19,20と連結板21,22を介して連結されてい
る。これにより、放電電極10の向き及び力と捩りモー
メントに対して清掃パッドホルダー13bはホルダー支
持部材13aに剛結合に近い結合をしていながら、放電
電極10と垂直な向きには極めて容易に移動できるた
め、清掃パッド18の放電電極10への当接を極めて安
定に保ちながらも、放電電極10を押してその位置をず
らしてしまうことがない。図7に示した清掃パッドホル
ダー13bの場合、清掃パッド18と放電電極10との
間に働くフリクションとモーメントが共に大きくなるた
め、このような支持が必須となる。
【0057】他方、コロナ放電装置1の制御装置4は、
本体装置の電源が投入されると清掃動作を実行した後、
本体装置からの放電開始信号を待つ。
【0058】清掃動作は以下の手順で実行される。
【0059】即ち、先ず、制御装置4は本体装置に放電
不能を知らせるイネーブル信号を送る。次いで、清掃手
段駆動モータ15を清掃手段13が図1の右から左へ移
動するように駆動し、不図示の到達検知スイッチを監視
する。清掃手段13が図1の左側の端部ブロック5に到
達し、到達検知スイッチが閉じると、清掃手段駆動モー
タ15を逆向きに回転させて清掃手段13を図1の左か
ら右に移動させ、ホームポジションスイッチ14を監視
する。そして、清掃手段13がホームポジションに達し
てホームポジションスイッチ14が閉じると、制御装置
4は清掃手段駆動モータ15を停止させ、本体装置に放
電可能を告げるスタンバイ信号を送り、清掃動作を終了
する。
【0060】その後、制御装置4は本体装置から放電開
始信号を受けて高圧電源3を起動して放電動作を開始
し、放電停止信号を受けて高圧電源3の出力を止めて放
電動作を終了する。
【0061】而して、制御装置4は放電累積時間を計測
しており、この放電累積時間が一定値になると動作の停
止を要求する停止要求信号を送り、本体装置からの放電
停止信号を待って放電動作を終了し、本体装置の動作が
停止していることを示す停止信号を受けて清掃動作を実
行し、放電累積時間を0にして放電開始信号を待つ。
又、制御装置4は累積清掃回数をカウントしており、清
掃動作時に累積清掃回数が一定値であれば5回の連続清
掃を行った後、累積清掃回数を0にして清掃動作を終了
する。
【0062】而して、本実施の形態における上記のよう
な構成と動作により、コロナ放電装置1は長期に亘って
放電の均一性を維持することができる。
【0063】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
よれば、細線状の導体より成る放電電極に高電圧を印加
することによって放電電極近傍に強い集中電界を形成
し、局所的に大気を電離してイオンを発生するコロナ放
電装置において、#100〜#2000の研磨粒子を天
然繊維、合成樹脂、ゴム、ガラス又はセラミックの難燃
性絶縁材料から成る不織布、シート又は板の表面に固着
した清掃面を有する清掃パッドと、該清掃パッドを4方
向以上から前記放電電極に当接させて支持する支持部材
から成る電極清掃手段を設けたため、放電電極の表面に
生成される皮膜状生成物を除去して放電電極の長寿命化
を実現することができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るコロナ放電装置の斜視図である。
【図2】清掃手段の正面図である。
【図3】清掃手段の側面図である。
【図4】図3のA−A線断面図である。
【図5】図3のB−B線断面図である。
【図6】清掃パッドの斜視図である。
【図7】清掃パッドの別配置例を示す図5と同様の図で
ある。
【図8】放電電極の清掃状態を示す図である。
【図9】放電電極の清掃状態を示す図である。
【図10】放電電極の清掃状態を示す図である。
【図11】放電電極の清掃状態を示す図である。
【図12】放電電極の清掃状態を示す図である。
【図13】清掃パッドの清掃面の形成方法を説明するた
めの図である。
【符号の説明】
1 コロナ帯電装置 2 コロナ帯電器 3 高圧電源(H.V.) 4 制御装置 12 清掃手段駆動スクリュー 13 清掃手段(電極清掃手段) 13a ホルダー支持部材 13b 清掃パッドホルダー 15 清掃手段駆動モータ 18 清掃パッド 18a 清掃面 18b 基体 19,20 ヒンジ 21,22 連結板

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 細線状の導体より成る放電電極に高電圧
    を印加することによって放電電極近傍に強い集中電界を
    形成し、局所的に大気を電離してイオンを発生するコロ
    ナ放電装置において、 #100〜#2000の研磨粒子を天然繊維、合成樹
    脂、ゴム、ガラス又はセラミックの難燃性絶縁材料から
    成る不織布、シート又は板の表面に固着した清掃面を有
    する清掃パッドと、該清掃パッドを4方向以上から前記
    放電電極に当接させて支持する支持部材から成る電極清
    掃手段を設けたことを特徴とするコロナ放電装置。
  2. 【請求項2】 前記清掃面を支持する清掃パッドの基体
    が弾性体又は多孔質の弾性体で構成されることを特徴と
    する請求項1記載のコロナ放電装置。
  3. 【請求項3】 前記清掃パッドの表面が空間周波数1〜
    20mm-1で振幅0.05〜2mmの起伏を有すること
    を特徴とする請求項1又は2記載のコロナ放電装置。
  4. 【請求項4】 前記清掃パッドの清掃面に固着された研
    磨粒子が複数の番手の粒子を含むことを特徴とする請求
    項1,2又は3記載のコロナ放電装置。
  5. 【請求項5】 前記電極清掃手段を前記放電電極に沿っ
    て有効放電域の全域に亘って往復移動させて清掃動作を
    行わしめる清掃駆動手段を有することを特徴とする請求
    項1〜3又は4記載のコロナ放電装置。
  6. 【請求項6】 前記電極清掃手段は一定の累積放電時間
    おきに清掃動作を行うことを特徴とする請求項5記載の
    コロナ放電装置。
  7. 【請求項7】 前記電極清掃手段は一定の動作停止時間
    を過ぎて再度作動状態に入り放電を開始する前に清掃動
    作を行うことを特徴とする請求項6記載のコロナ放電装
    置。
  8. 【請求項8】 前記電極清掃手段は一定の清掃動作の累
    積回数おきに2〜20往復の連続清掃動作を行うことを
    特徴とする請求項6又は7記載のコロナ放電装置。
  9. 【請求項9】 前記電極清掃手段を手動で前記放電電極
    に沿って有効放電域の全域に亘って往復移動させて清掃
    動作を行うことができることを特徴とする請求項1〜7
    又は8記載のコロナ放電装置。
  10. 【請求項10】 前記電極清掃手段は、清掃面を放電電
    極に当接した状態で清掃パッドを支持する清掃パッドホ
    ルダーと、該清掃パッドホルダーを前記放電電極に沿っ
    て有効放電域の全域に亘って移動可能に支持するホルダ
    ー支持部材とで構成され、これらの清掃パッドホルダー
    とホルダー支持部材との連結部が放電電極に平行な方向
    以外の向きには一定の範囲で自由に動けるよう構成され
    ていることを特徴とする請求項1〜8又は9記載のコロ
    ナ放電装置。
  11. 【請求項11】 前記清掃パッドホルダーとホルダー支
    持部材が前記放電電極に平行な2つ以上のヒンジを介し
    て連結されていることを特徴とする請求項10記載のコ
    ロナ放電装置。
  12. 【請求項12】 前記放電電極がチタン、タングステ
    ン、タンタル又はジルコニウムを50%以上含むことを
    特徴とする請求項1〜10又は11記載のコロナ放電装
    置。
  13. 【請求項13】 前記放電電極が表面に貴金属を20%
    以上含む層を有さないことを特徴とする請求項1〜11
    又は12記載のコロナ放電装置。
  14. 【請求項14】 前記放電電極が表面に貴金属を20%
    以上含む層を有し、放電電極を新規に設置した直後に清
    掃動作を3〜20回行い、その後、放電動作を行うこと
    を特徴とする請求項1〜11又は12記載のコロナ放電
    装置。
JP34908697A 1997-12-18 1997-12-18 コロナ放電装置 Pending JPH11185931A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34908697A JPH11185931A (ja) 1997-12-18 1997-12-18 コロナ放電装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34908697A JPH11185931A (ja) 1997-12-18 1997-12-18 コロナ放電装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11185931A true JPH11185931A (ja) 1999-07-09

Family

ID=18401405

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP34908697A Pending JPH11185931A (ja) 1997-12-18 1997-12-18 コロナ放電装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11185931A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006024528A (ja) * 2004-07-09 2006-01-26 Vessel Industrial Co Ltd 静電気除去装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006024528A (ja) * 2004-07-09 2006-01-26 Vessel Industrial Co Ltd 静電気除去装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11278916B2 (en) Wire electrode cleaning in ionizing blowers
US7706120B2 (en) Ion generating element, ion generator and neutralizer
KR101099510B1 (ko) 방전 전극 청소 기구가 부착된 이오나이저
JP5714821B2 (ja) 交流電流を使用して生成される気体フローにより駆動される、低保守タイプの静電気除去装置および方法
US8405951B2 (en) Cleaning mechanism with tandem movement over emitter and collector surfaces
JPS6232468B2 (ja)
JP3590426B2 (ja) コロナ発生電極取り替え工具及びコロナ発生電極取り替え方法
JPH11185931A (ja) コロナ放電装置
JP4706046B2 (ja) イオン発生素子、イオン発生器及び除電器
WO2011163052A2 (en) Granular abrasive cleaning of an emitter wire
JP3015618U (ja) チャージャワイヤの清掃部材
US2428224A (en) Wiper for rotary electrodes
KR200157657Y1 (ko) 이오나이저의 에미터 구조
JPH0326525Y2 (ja)
JP4653329B2 (ja) 放電装置及びこれを用いた画像形成装置
JPH0231155Y2 (ja)
JPS6099356A (ja) 電気集塵装置
RU2680550C1 (ru) Коронирующий электрод электрофильтра
JP2003080110A (ja) イオン発生装置
JP3116820B2 (ja) 接点電極およびそれを備えたプロセスユニット
JP2572673Y2 (ja) 帯電器
JPH03226995A (ja) 極細線を用いた電気式イオナイザー
JPS61184569A (ja) 放電電極用ワイヤ清掃器
JPS5919929Y2 (ja) レコ−ド盤の静電気除去器
JPS62168173A (ja) 帯電装置