JPH11185697A - 飛行時間型質量分析装置 - Google Patents
飛行時間型質量分析装置Info
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- JPH11185697A JPH11185697A JP9365117A JP36511797A JPH11185697A JP H11185697 A JPH11185697 A JP H11185697A JP 9365117 A JP9365117 A JP 9365117A JP 36511797 A JP36511797 A JP 36511797A JP H11185697 A JPH11185697 A JP H11185697A
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Abstract
を最適に行ない、高い分解能の測定を行なう。 【解決手段】 まず、イオン発生前に第1グリッド26
の印加電圧VGをサンプルスライド11及び第2グリッ
ド27の電圧Vsより低くしておき、レーザ光をサンプ
ル12に照射してサンプル12から発生したイオンを右
方向に引き出して、第1、第2グリッド26、27の間
に溜める。所定時間経過後に第1グリッド26への印加
電圧VGをVsより高くし、第1、第2グリッド26、2
7の間に存在するイオンを一斉に加速して飛行空間22
に導入する。所定時間経過後にサンプル12から発生し
たイオンには加速電圧が加わらないので、見かけ上イオ
ン発生時間幅は所定時間迄に制限される。
Description
装置に関し、更に詳しくは、遅延引き出し(Time-Delay
ed Extraction)法を用いてイオンのもつ初期エネルギ
を収束させる手段を備える飛行時間型質量分析装置に関
する。
MS=Time of Flight Mass Spectrometer」と称す)
は、加速したイオンを電場及び磁場を有さない飛行空間
内に導入し、検出器に到達する迄の飛行時間に応じて各
種イオンを質量数毎に分離するものである。
OFMSの要部の概略構成図である。質量分離部20を
挟んで、左にイオン源10、右に検出部30が配置され
ている。イオン源10のサンプルスライド11と、質量
分離部20の引き出しグリッド21及びエンドプレート
23と、検出部30の検出器31はイオン光軸Cに沿っ
て一直線状に配置されている。サンプルスライド11上
のサンプル12から発生した各種イオンは、サンプルス
ライド11と引き出しグリッド21との電位差Vsによ
り引き出しグリッド21の方向に引き出され、加速され
た後に電場及び磁場を有さない飛行空間22に導入され
る。このとき、質量数の小さなイオンほど高い速度を与
えられるため、より早く飛行空間22を通過して検出器
31に到達する。イオンは検出器31迄直線的に飛行す
るので、この構成のTOFMSは通常リニア型と呼ばれ
る。
能を向上させるためには主として次の条件を考慮する必
要がある。 (1)イオンの初期エネルギの同一化 全てのイオンが初期エネルギを全くもたない状態でサン
プル12から発生した場合には、引き出しグリッド21
の加速によって各イオンは完全に質量数に応じた速度を
付与される。しかしながら、イオンが発生時点で初期エ
ネルギを有していると、質量数が同一であっても上記速
度は必ずしも同一とはならず、検出器31に到達する迄
の飛行時間にばらつきが生じる。すると、或る質量数に
対する検出信号のピークが時間軸方向に広がり、隣接す
る他のピークとの分解が困難になる。従って、より高い
分解能を得るには、各種イオンの発生時の初期エネルギ
をゼロ又は同一に揃える(つまりエネルギを収束させ
る)ことが望ましい。 (2)イオンの発生時間幅の短縮化 イオンの質量数が同一であってもサンプル12からの発
生時刻にずれがあると、該イオンは検出器31に同一時
刻に到達しない。これにより、或る質量数に対する検出
信号のピークは時間軸方向に広がる。従って、より高い
分解能を得るには、イオンの発生時間幅をできるだけ狭
くすることが望ましい。
従来の遅延引き出し法によるTOFMSの要部の構成
図、図7はこのTOFMSにおけるイオン引き出し動作
を説明するための電位分布を示す模式図である。このT
OFMSでは、第1及び第2なる2枚のグリッド24、
25がイオンの引き出し及び加速のために配設されてお
り、サンプルスライド11には一定電圧V0が印加さ
れ、第2グリッド25は接地されている。
時点では、第1グリッド24にサンプルスライド11と
同一電圧V0を印加しておく。これにより、イオン光軸
C上の電位分布は図7(b)に示すようになっている。
サンプルスライド11と第1グリッド24との間には電
位傾斜がないので、サンプル12から発生したイオンは
全く加速されず、各イオンは初期エネルギのみを有す
る。このため、初期エネルギの大きい(つまり初速度が
大きい)イオンほどサンプル12表面から遠ざかる。従
って、イオン発生から所定の遅延時間が経過した時点で
は、初期エネルギの大きいイオンほど第1グリッド24
に近い位置に存在している。
sec〕程度)経過後に、第1グリッド24の印加電圧
VEはV0よりも低いVE1に降下される。これにより、図
7(c)に示すように、サンプルスライド11から第1
グリッド24に向かって電位が下傾する電場が形成され
る。この結果、サンプルスライド11に近い位置に存在
するイオンほど、つまり初期エネルギの小さなイオンほ
ど高い加速電圧が印加される。従って、同一質量数イオ
ンのうち初期エネルギの小さなものほど大きな速度をも
って飛行空間22に導入されるので、飛行中に前方を飛
行している初期エネルギの大きな同一質量数のイオンに
徐々に追いつき、最終的にほぼ同一時刻に検出器31に
到達する。すなわち、初期エネルギのばらつきの影響が
排除されて(つまりエネルギ収束が行なわれて)、分解
能の高い測定が可能となる。
Sの構成では、サンプル12から各種イオンが同一時刻
に発生せず、或る程度の時間幅の間イオンが発生し続け
る場合、イオンの発生が終了した後に第1グリッド24
の印加電圧VEをV0→VE1とすれば、見かけ上殆ど全て
のイオンがほぼ同一時刻に発生したことになる。従っ
て、イオン発生時間の短縮化という観点でも分解能を高
めることができる。
FMSでは、イオン源10としてマトリックス支援レー
ザ脱離イオン化(MALDI=Matrix-assisted Laser
Desorption Ionization)法がよく用いられる。このM
ALDIでは通常数nsecというごく狭い半値幅のレ
ーザ光をサンプルに照射してイオン化を行なう。従っ
て、レーザ光が照射されている間だけサンプルからイオ
ンが発生するのならば、イオン発生時間幅は極めて狭い
ものとすることができる。
イオン発生時間幅は測定対象試料の種類(イオン化の容
易性や分子量)又はレーザ光強度等に大きく依存してお
り、条件によってはレーザ光の照射後にも比較的長い時
間に亘って少しずつイオンが発生する。このような場
合、上記遅延引き出し法を用いたTOFMSにおいて最
適な遅延時間を決定するのは大変困難である。すなわ
ち、遅延時間が短過ぎると、該遅延時間が経過して多数
のイオンを加速した後にもサンプル12から発生したイ
オンが時間ずれをもって次々に加速されるので、実際
上、同一質量数の全イオンを同時加速することができな
い。その結果、測定の分解能が低下する。一方、イオン
の発生が完全に終了する迄遅延時間を伸ばすと、初期に
発生したイオンが加速される前に分解する恐れが高く、
感度が甚だしく劣化する、或いは測定化可能な質量範囲
が狭くなるという問題がある。
成されたものであり、その目的とするところは、イオン
の初期エネルギのばらつきの影響を排除し且つイオン発
生時間幅を狭くすることにより、高い分解能をもって測
定が行なえる飛行時間型質量分析装置を提供することに
ある。
に成された本発明は、サンプルより発生した各種イオン
を加速した後に飛行空間内に導入して飛行させ、イオン
の質量数に応じて相異なる飛行時間をもって検出器に到
達させる飛行時間型質量分析装置において、 a)イオンをサンプル表面から引き出して加速するため
に、該サンプルを装着したサンプル支持台から離間して
順に配設された第1、第2及び第3なる少なくとも3段
階のグリッドと、 b)イオンの発生開始時点より所定の遅延時間が経過する
迄は、サンプル支持台及び第2グリッドの電位をそれぞ
れ第1グリッドの電位よりも高く保ち、該遅延時間が経
過した後には、第1グリッドの電位をサンプル支持台及
び第2グリッドの電位よりも高く、且つ第2グリッドの
電位を第3グリッドの電位よりも高くするように、サン
プル支持台及び第1乃至第3グリッドの電位を設定する
電位設定手段と、 を備えることを特徴としている。
装置では、上記遅延時間が経過する迄の期間は、電位設
定手段により、サンプル支持台から第1グリッドに向か
って下傾する傾斜電場が形成されている。このため、サ
ンプルにて発生したイオンは、この傾斜電場によりサン
プル表面から引き出されて第1グリッドの方向に移動す
る。一方、第1グリッドから第2グリッドに向かって
は、上傾する傾斜電場が形成されている。このため、第
1グリッドによりサンプル表面から引き出されて第1グ
リッドを通過したイオンの速度は減速され、イオンの大
部分は第1グリッドと第2グリッドとの間の空間に停滞
する。このとき、イオン発生時に与えられた初期エネル
ギが小さなイオンほど移動速度は遅いので、該空間内の
第1グリッドに近い位置に存在する。
より電位が切り替えられ、第1グリッドから第2グリッ
ドに向かって、更に第2グリッドから第3グリッドに向
かって下傾する傾斜電場が形成される。この傾斜電場に
より、第1グリッドと第2グリッドとの間の空間に停滞
していたイオンは一斉に加速され、第3グリッドを介し
て飛行空間に導入される。このとき、第1グリッドに近
い位置に存在するイオンほど加速電圧は高いので、より
大きな速度を付与されて飛行空間に導入される。このた
め、同一質量数のイオンであって先行して飛行していた
イオンに対し、初期エネルギが低いために後方から加速
されたイオンは飛行途中で徐々に追いつき、ほぼ同一時
刻に検出器に到達する。従って、イオン発生時の初期エ
ネルギのばらつきの影響が除去され、高い分解能を得る
ことができる。
持台から第1グリッドに向かって上傾する傾斜電場が形
成される。このため、サンプル支持台と第1グリッドと
の間の空間に存在しているイオン及び上記遅延時間の経
過後にサンプルから発生したイオンは、第1グリッドの
方向に引き出されず飛行空間に導入されることもない。
すなわち、イオンの発生が長時間に亘っていても、イオ
ンの発生時間幅は上記遅延時間により制限されるので、
イオン発生時間幅は見かけ上短縮化され、分解能の低下
は回避できる。
装置によれば、イオンのエネルギ収束がなされるととも
に、イオンが比較的長時間に亘って発生し続ける場合で
あっても見かけ上イオンの発生時間幅が短くなる。この
結果、サンプルにて発生した同一質量数のイオンがほぼ
同一時刻に検出器に到達するので、検出ピークの時間軸
方向に広がらず、他の質量数による検出ピークとの分離
がよくなる。これにより、高い分解能をもって測定を行
なうことができる。また、遅延時間を質量数に応じて適
宜に設定することにより、比較的質量数が大きく分解し
易いイオンも高い感度をもって測定することができる。
支援レーザー脱離イオン化飛行時間型質量分析装置(M
ALDI−TOFMS=Matrix-assisted Laser Desorp
tion Ionization /Time of Flight Mass Spectromete
r)を図1〜図4を参照して説明する。図1は本実施例
のMALDI−TOFMSの要部の構成図、図2は本実
施例のMALDI−TOFMSにおけるイオン光軸C上
の電位分布を示す模式図、図3は本実施例のMALDI
−TOFMSの動作を説明するためのタイミング図、図
4は本実施例のMALDI−TOFMSにおけるイオン
発生状態を示す模式図である。
−TOFMSでは、サンプルスライド11、第1グリッ
ド26、第2グリッド27、第3グリッド28、反射電
極29及び第1検出器31がイオン光軸Cに沿って一直
線状に配置されている。サンプルスライド11は金属板
であって、マトリックスと呼ばれるシナピン酸等の物質
に固体又は液体試料を混入したサンプル12(通常、そ
の混入比率はモル比で試料:マトリックス=1:100
〜1:10000程度)が塗布されている。このサンプ
ル12には、レーザ発振器13、反射鏡14、フィルタ
16、集光レンズ17及び光検出器15から成るレーザ
光学系から、制御部41の指示によりレーザ光が照射さ
れる。また、サンプルスライド11、第1及び第2グリ
ッド26、27には、電位設定切替部40を介して制御
部41より電圧が印加されている。反射電極29による
折り返し位置には第2検出器32が配設されており、信
号処理部42は第1検出器31及び第2検出器32の検
出信号をデジタル値に変換して一旦蓄積した後、所定の
データ処理を実行して質量スペクトルを作成する。
R2と手動のスイッチSWとから構成され、スイッチS
Wの切替えにより、後述のようなエネルギ収束モード
(切替位置a)と図5でもって説明したエネルギ収束を
行なわない常時加速モード(切替位置b)とが選択でき
るようになっている。このMALDI−TOFMSにお
けるエネルギ収束モード動作は次の通りである。
レーザスタート信号LDが送られると(図3(a)参
照)、その立ち上がりをトリガとしてレーザ発振器13
は所定パルス幅のレーザ光を出射する。このレーザ光は
反射鏡14に当たって方向を変え、フィルタ16を介し
てレンズ17により集光されてサンプルスライド11上
のサンプル12に照射される。反射鏡14に付設された
光検出器15では、レーザ光出射に対応するモニタ信号
PDが得られる(図3(b)参照)。これにより制御部
41はレーザ光の照射を認識し、その時点を時刻0とし
てタイマの計時を開始するとともに、第1及び第2検出
器31、32の検出信号の蓄積を開始すべく信号処理部
42に蓄積開始指示信号TRを送る(図3(c)参
照)。
以前の適宜に時点t0において、第1グリッド26の印
加電圧VGを電圧Vsよりも低い正電圧VG1に設定する
(図3(d)参照)。このとき、サンプルスライド11
と第2グリッド27には電圧Vsが印加されており、第
3グリッド28は接地されているから、イオン光軸C上
の電位分布は図2(b)に示す状態となっている。すな
わち、サンプルスライド11と第1グリッド26とに挟
まれた領域Iと、第1グリッド26と第2グリッド27
とに挟まれた領域IIとにおいて、ともに第1グリッド2
6に向かって下傾する電場が形成されている。
サンプル12中のマトリックスと目的試料とが共に気化
し、目的試料がイオン化される。図4(a)、(b)に
示すように、レーザ光照射の後に或る時間t1経過した
時点でイオンの発生は始まり、多量のイオンが発生した
後もその発生は長く継続する。サンプルスライド11表
面近傍で発生したイオンは、図2(b)に示した、サン
プルスライド11と第1グリッド26との電位差(Vs
−VG1)により右方向に引き出される。この電位傾斜に
よって加速度を与えられたイオンは領域Iを通過して領
域IIに突入するが、この領域IIは領域Iとは逆向きの電
位傾斜になっているためイオンは減速される。このた
め、領域IIに入った各イオンの速度は鈍化し、その大部
分が領域II中に留まる。サンプル12から発生するイオ
ンは様々な初期エネルギを有しており、大きな初期エネ
ルギをもつイオンほど大きな速度でもって領域IIに突入
するため、初期エネルギの大きなイオンは領域II中にお
いて第2グリッド27に近い位置により多く存在する。
の遅延時間t2が経過したときに、第1グリッド26の
印加電圧VGをVsよりも高いVG2に上昇させる(図3
(d)参照)。一方、サンプルスライド11及び第2グ
リッド27の印加電圧Vsはそれ以前と同一電圧値に維
持される。これにより、イオン光軸C上の電位分布は図
2(c)に示す状態に変化する。すなわち、領域Iでは
第1グリッド26からサンプルスライド11に向かっ
て、また領域IIでは第1グリッド26から第2グリッド
27に向かって、それぞれ下傾する電場が形成される。
のイオンに最大VG2−Vsなる加速電圧が一斉に与えら
れて右方向に引き出され、更に領域IIIに突入した後に
は第2グリッド27と第3グリッド28との電位差Vs
により一層加速されて飛行空間22に導入される。領域
IIにおいて第1グリッド26に近い位置に存在するイオ
ンほど高い加速電圧が印加されるため、大きな速度でも
って飛行空間22に導入される。このようなイオンは、
領域IIにおいて第2グリッド27に近い位置に存在した
イオンよりも時間的に後から飛行空間22に導入される
が、飛行速度はより大きいので、後述のように飛行途中
で徐々に先行しているイオンに追いつき、ほぼ同一時刻
に検出器31、32に到達することができる。すなわ
ち、エネルギの収束が行なえる。
生したものの領域II迄進まず領域I内に存在しているイ
オン及び時刻t2以降にサンプル12から発生したイオ
ンは、領域Iの電場に妨げられて右方向へは進むことが
できず、飛行空間22へ導入されることはない。このた
め、図4(c)に示すように、イオン発生時間幅は実際
上時刻t1〜t2の範囲に制限され、図4(d)に示すよ
うに時刻t2においてイオンが同時加速されるから、見
かけ上イオン発生時間幅は狭くなる。すなわち、イオン
の発生時間の収束が行なえる。
せるリニア型とする場合、制御部41は反射電極29の
印加電圧VRを0〔V〕にしておく。すると、上記のよ
うに飛行空間22に導入されたイオンは反射電極29の
影響を受けずに直進し、第1検出器31に到達する。上
述の如きエネルギ収束及びイオン発生時間収束により、
同一質量数を有するイオンはほぼ同一時刻に第1検出器
31に到達するので、第1検出器31ではピーク幅が狭
く且つピークトップが高い信号が得られる。従って、信
号処理部42では、この検出信号を用いて高い分解能を
もって各イオンを質量数毎に分離し質量スペクトルを作
成することができる。
飛行させるリフレクトロン型とする場合、制御部41は
反射電極29にイオンの進行方向に対して0〜VRの間
で所定の電位勾配を有する電圧を印加する。この反射電
極29により生じる電位勾配により、右方向に飛行して
いるイオンは矢印Aのように折り返されて第2検出器3
2に到達する。例えば同一質量数のイオンが飛行途中で
開裂して質量の異なるイオンと中性粒子に分解した場
合、イオンの折り返し位置はそのイオンの質量に依存
し、小さなイオンほど手前で折り返して早く第2検出器
32に到達する。従ってリフレクトロン型では、イオン
発生時点において同一質量数を有するイオンに対する分
解後の各種イオンを、質量に応じて分離して検出するこ
とが可能になる。これにより、イオンの分解の状態を調
べれば、目的試料の粒子の構成や内部構造の解析が行な
える。
切替位置bに切り替えると、第1及び第2グリッド2
6、27ともに電圧VGが印加される。従って、電圧VG
をサンプルスライド11の印加電圧Vsよりも低い正電
圧に維持することにより、従来のようにサンプル12か
ら発生したイオンのエネルギ収束を行なうことなく常に
加速することができる。このような常時加速モードで
は、サンプル12から発生した全てのイオンを飛行空間
22に導入し、且つ遅延引き出しを行なわないので比較
的寿命が短いイオンもあまり分解することなく、第1又
は第2検出器31、32迄導くことができる。このた
め、一般的にリニア型よりも高感度の測定が行なえる。
は、MALDIに限定されるものではなく或る時間幅を
もってイオンが発生するイオン源に対して同様の効果を
奏することは明白である。
の趣旨の範囲で適宜変更や修正を行なえることは明らか
である。
Sの要部の構成図。
を示す模式図。
図。
の概略構成図。
束を行なうTOFMSの要部の構成図。
電位分布を示す模式図。
ド 27…第2グリッド 28…第3グリッ
ド 29…反射電極 31…第1検出器 32…第2検出器 40…電位設定切
替部 41…制御部 42…信号処理部
Claims (1)
- 【請求項1】 サンプルより発生した各種イオンを加速
した後に飛行空間内に導入して飛行させ、イオンの質量
数に応じて相異なる飛行時間をもって検出器に到達させ
る飛行時間型質量分析装置において、 a)イオンをサンプル表面から引き出して加速するため
に、該サンプルを装着したサンプル支持台から離間して
順に配設された第1、第2及び第3なる少なくとも3段
階のグリッドと、 b)イオンの発生開始時点より所定の遅延時間が経過する
迄は、サンプル支持台及び第2グリッドの電位をそれぞ
れ第1グリッドの電位よりも高く保ち、該遅延時間が経
過した後には、第1グリッドの電位をサンプル支持台及
び第2グリッドの電位よりも高く、且つ第2グリッドの
電位を第3グリッドの電位よりも高くするように、サン
プル支持台及び第1乃至第3グリッドの電位を設定する
電位設定手段と、 を備えることを特徴とする飛行時間型質量分析装置。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP36511797A JP3695111B2 (ja) | 1997-12-18 | 1997-12-18 | 飛行時間型質量分析装置 |
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JP36511797A JP3695111B2 (ja) | 1997-12-18 | 1997-12-18 | 飛行時間型質量分析装置 |
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JP3695111B2 JP3695111B2 (ja) | 2005-09-14 |
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JP36511797A Expired - Fee Related JP3695111B2 (ja) | 1997-12-18 | 1997-12-18 | 飛行時間型質量分析装置 |
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