JPH11184396A - タッチパネル付液晶表示装置 - Google Patents

タッチパネル付液晶表示装置

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Publication number
JPH11184396A
JPH11184396A JP36518097A JP36518097A JPH11184396A JP H11184396 A JPH11184396 A JP H11184396A JP 36518097 A JP36518097 A JP 36518097A JP 36518097 A JP36518097 A JP 36518097A JP H11184396 A JPH11184396 A JP H11184396A
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JP
Japan
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spacer
liquid crystal
crystal display
black matrix
touch panel
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Application number
JP36518097A
Other languages
English (en)
Inventor
Tomonori Sato
友則 佐藤
Tetsuya Goto
哲哉 後藤
Ginjirou Ishii
銀二郎 石井
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Publication date
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Publication of JPH11184396A publication Critical patent/JPH11184396A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 表示特性が良好であり、また、繰り返し打点
した後も表示が劣化しにくく、さらに従来の装置よりも
簡便に作製することができるタッチパネル付液晶表示装
置を提供すること。 【解決手段】 非表示領域に固定されたスペーサーを有
する液晶表示装置と、該液晶表示装置の表示面上に設け
られたタッチパネルとを具備するタッチパネル付液晶表
示装置を提供した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ATM、携帯用パ
ソコン、電子手帳等に用いられるタッチパネル付液晶表
示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年マルチメディア時代の到来を告げ、
マン/マシン・インターフェイスの基幹装置となる表示
装置に対するタッチパネル機能の要求が高まっている。
【0003】一方、表示装置に対する省エネ、省スペー
ス、携帯性等の要求は、液晶表示装置の用途を広げ、タ
ッチパネル付表示装置にも液晶表示装置が好ましく使わ
れるようになっている。
【0004】従来の液晶表示装置は、プラスチックのビ
ーズ状スペーサーやガラスのロッド(棒)状スペーサー
を2枚の基板間に散布して挟み込むだけで液晶層の厚み
(セルギャップ)を保持しているために、タッチパネル
と組み合わせた場合、タッチパネルからのタッチの繰り
返しによりスペーサーが移動したり2枚の基板上に形成
される層内にめり込むことがあり、液晶セル内の構成層
(配向膜、透明電極)を破壊したりセルギャップ不良を
起こしたりして表示不良を起こしやすいという欠点があ
り、さらに、最近の基板の薄型化にともないその欠点が
顕在化する方向にある。
【0005】また、予め片方の基板上にスペーサードッ
トを形成して2枚の基板を固定化する技術が知られてい
るが(例えば特開平8−94995号公報)、そのため
に新たに工程を付加したりセルギャップを保持制御する
のに十分な精度が得られ難い等の欠点があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、スペーサーに起因する上記した表示不良の問題がな
く、また、従来よりも簡便な工程で作製することができ
る、タッチパネル付液晶表示装置を提供することであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本願発明者らは、非表示
領域に固定されたスペーサーを有するカラーフィルター
を具備する液晶表示装置の表示面上にタッチパネルを設
けることにより上記目的を達成することができることを
見出し本発明を完成した。
【0008】すなわち、本発明は、非表示領域に固定さ
れたスペーサーを有するカラーフィルターを具備する液
晶表示装置と、該液晶表示装置の表示面上に設けられた
タッチパネルとを具備するタッチパネル付液晶表示装置
を提供する。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明のタッチパネル付液晶表示
装置に含まれるカラーフィルターとしては、透明基板上
にブラックマトリックスを設け、さらに3原色のそれぞ
れから成る各着色層を複数配列したものが好ましい。ま
た、ブラックマトリックスとしては、樹脂及び遮光剤か
ら成る樹脂ブラックマトリックスが好ましい。カラーフ
ィルターは3原色のそれぞれから成る各着色層により被
覆された画素を一絵素とし、多数の絵素により構成され
ている。ここで言う、ブラックマトリックスは、各画素
間に配列された遮光領域を示し、液晶表示装置の表示コ
ントラストを向上させるために設けられる。なお、本発
明において、ブラックマトリックスは必ずしも必要では
ないが設けた方が表示コントラストが向上するので好ま
しい。
【0010】カラーフィルターに用いられる透明基板と
しては、特に限定されるものではなく、石英ガラス、ホ
ウケイ酸ガラス、アルミノケイ酸塩ガラス、表面をシリ
カコートしたソーダライムガラスなどの無機ガラス類、
有機プラスチックのフィルム又はシート等が好ましく用
いられる。
【0011】好ましい態様では、この透明基板上にブラ
ックマトリックスが設けられる。ブラックマトリックス
は、クロム等の金属又はそれらの酸化物等で形成しても
よいが、樹脂及び遮光剤から成る樹脂ブラックマトリッ
クスを形成することが製造コストや廃棄物処理コストの
面から好ましい。この場合、ブラックマトリックスに用
いられる樹脂としては、特に限定されないが、エポキシ
系樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリエステ
ル系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂な
どの感光性又は非感光性の材料が好ましく用いられる。
ブラックマトリックス用樹脂は、画素や保護膜に用いら
れる樹脂よりも高い耐熱性を有する樹脂が好ましく、ま
た、ブラックマトリックス形成後の工程で使用される有
機溶剤に耐性を持つ樹脂が好ましいことからポリイミド
系樹脂が特に好ましく用いられる。なお、好ましいポリ
イミド樹脂としては、後述のスぺーサーを形成するのに
適した樹脂を挙げることができる。
【0012】ブラックマトリックス用の遮光剤として
は、カーボンブラック、酸化チタン、四酸化鉄等の金属
酸化物粉、金属硫化物粉、金属粉の他に、赤、青、緑色
の顔料の混合物等を用いることができる。この中でも、
特にカーボンブラックは遮光性が優れており、特に好ま
しい。分散の良い粒径の小さいカーボンブラックは主と
して茶系統の色調を呈するので、カーボンブラックに対
する補色の顔料を混合させて無彩色にするのが好まし
い。
【0013】ブラックマトリックス用の樹脂がポリイミ
ドの場合、黒色ペースト溶媒としては、通常、N−メチ
ル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、
N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド系極性溶媒、
γ−ブチロラクトンなどのラクトン系極性溶媒等が好適
に使用される。
【0014】カーボンブラックや、カーボンブラックに
対して補色の顔料等の遮光剤を分散させる方法として
は、例えば、ポリイミド前駆体溶液中に遮光剤や分散剤
等を混合させた後、三本ロール、サンドグラインダー、
ボールミルなどの分散機中で分散させる方法などがある
が、この方法に特に限定されない。また、カーボンブラ
ックの分散性向上、あるいは塗布性やレベリング性向上
のために種々の添加剤が加えられていてもよい。
【0015】樹脂ブラックマトリックスの製法として
は、黒色ペーストを透明基板上に塗布、乾燥した後に、
パターニングを行う。黒色ペーストを塗布する方法とし
ては、ディップ法、ロールコーター法、スピナー法、ダ
イコーター法、ワイヤバー法などが好適に用いられ、こ
の後、オーブンやホットプレートを用いて加熱乾燥(セ
ミキュア)を行う。セミキュア条件は、使用する樹脂、
溶媒、ペースト塗布量により異なるが、通常60〜20
0℃で1〜60分加熱することが好ましい。
【0016】このようにして得られた黒色ペースト被膜
は、樹脂が非感光性の樹脂である場合は、その上にフォ
トレジストの被膜を形成した後に、また、樹脂が感光性
の樹脂である場合は、そのままかあるいは酸素遮断膜を
形成した後に、露光、現像を行う。必要に応じて、フォ
トレジスト又は酸素遮断膜を除去し、また、加熱乾燥
(本キュア)する。本キュア条件は、前駆体からポリイ
ミド系樹脂を得る場合には、使用するポリイミドの種類
や量により若干異なるが、通常200〜300℃で1〜
60分加熱するのが一般的である。以上のプロセスによ
り、透明基板上にブラックマトリックスが形成される。
【0017】樹脂ブラックマトリックスの膜厚は、好ま
しくは0.5〜2μm、より好ましくは0.8〜1.5
μmである。この膜厚が0.5μmよりも薄い場合には
本発明のスペーサー高さが不足して十分なセルギャップ
の確保が難しくなったり、また、遮光性が不十分になる
ことからも好ましくない。一方、膜厚が2μmよりも厚
い場合には、遮光性は確保できるものの、カラーフィル
ターの平坦性が犠牲になり易く、段差が生じやすい。
【0018】本発明のタッチパネル付液晶表示装置に含
まれるカラーフィルターは、非表示領域に固定されたス
ぺーサーを有する。カラーフィルターが、上記のような
ブラックマトリックスを有するものである場合には、非
表示領域である上記ブラックマトリックス上にスぺーサ
ーを形成することが好ましい。
【0019】スぺーサーの形状、すなわち、スぺーサー
を基板と平行な面で切断した場合の横断面の形状は、特
に限定されないが、円、楕円、角が丸い多角形、十字、
T字又はL字形が好ましい。
【0020】スぺーサーの高さは、1〜9μmが好まし
く、さらには2〜8μmが好ましい。スぺーサーの高さ
が1μmよりも低いと、十分なセルギャップを確保する
ことが困難になり、一方、9μmを超えると液晶表示素
子のセルギャップが大きくなりすぎ、このため駆動に要
する電圧が高くなり、好ましくない。なお、ここで、ス
ぺーサーの高さとは、1個のスぺーサーに着目し、表示
部平坦部(カラーフィルター上に形成されたスペーサー
の場合には着色層、TFT基板上に形成されたスペーサ
ーの場合には透明電極)と該スぺーサーの最上表面との
間の距離を意味する。なお、基板上の表示部平坦部の高
さにムラがある場合には、スぺーサーの最上表面と各表
示部平坦部との間の距離のうち、最大のものを意味す
る。
【0021】また、カラーフィルター基板とこれに対向
する電極基板を貼り合わせて液晶表示素子を形成した場
合に、スぺーサーが対向する基板と接触する面積は1個
当たり10〜1000μm2 が好ましい。この面積が1
0μm2 未満であると、精密なパターンの形成や積層が
難しく、1000μm2 を超えるとスぺーサーの形状に
もよるが非表示領域上に完全に配置することが難しくな
るので好ましくない。
【0022】スぺーサーを構成する材料としては、ポリ
イミド系樹脂、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、ウレ
タン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリオレフィン系樹
脂等の感光性又は非感光性の材料が好ましく用いられ
る。後述のように、着色層でスぺーサーを形成する場合
には、これらの樹脂中に着色剤を分散又は溶解させて着
色したものをスぺーサーとして用いる。感光性の樹脂と
しては、光分解型樹脂、光架橋型樹脂、光重合型樹脂な
どのタイプがあり、特に、エチレン不飽和結合を有する
モノマ、オリゴマ又はポリマと紫外線によりラジカルを
発生する開始剤とを含む感光性アクリル組成物、感光性
ポリアミック酸組成物等が好適に用いられる。非感光性
の樹脂としては、上記の各種ポリマーなどで現像処理が
可能なものが好ましく用いられるが、透明導電膜の製膜
工程や液晶表示装置の製造工程でかかる熱に耐えられる
ような耐熱性を有する樹脂が好ましく、また、液晶表示
装置の製造工程で使用される有機溶剤への耐性を持つ樹
脂が好ましいことから、ポリイミド樹脂が特に好まし
い。
【0023】ここで、ポリイミド樹脂としては、特に限
定されるものではないが、通常下記一般式[I]で表さ
れる構造単位を主成分とするポリイミド前駆体(n=1
〜2)を、加熱又は適当な触媒によってイミド化したも
のが好適に用いられる。
【0024】
【化1】
【0025】また、ポリイミド系樹脂には、イミド結合
の他に、アミド結合、スルホン結合、エーテル結合、カ
ルボニル結合等のイミド結合以外の結合が含まれていて
も差支えない。
【0026】上記一般式[I] 中、R1 は少なくとも2個
以上の炭素原子を有する3価又は4価の有機基である。
耐熱性の面から、R1 は環状炭化水素、芳香族環又は芳
香族複素環を含有し、かつ、炭素数6〜30の3価又は
4価の基が好ましい。R1 の例として、フェニル基、ビ
フェニル基、ターフェニル基、ナフタレン基、ペリレン
基、ジフェニルエーテル基、ジフェニルスルホン基、ジ
フェニルプロパン基、ベンゾフェノン基、ビフェニルト
リフルオロプロパン基、シクロブチル基、シクロペンチ
ル基等が挙げられるがこれらに限定されない。
【0027】R2 は少なくとも2個以上の炭素原子を有
する2価の有機基であるが、耐熱性の面から、R2 は環
状炭化水素、芳香族環又は芳香族複素環を含有し、かつ
炭素数6〜30の2価の基が好ましい。R2 の例とし
て、フェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基、ナフ
タレン基、ペリレン基、ジフェニルエーテル基、ジフェ
ニルスルホン基、ジフェニルプロパン基、ベンゾフェノ
ン基、ビフェニルトリフルオロプロパン基、ジフェニル
メタン基、シクロヘキシルメタン基等が挙げられるがこ
れらに限定されない。構造単位[I] を主成分とするポリ
マーは、R1 、R2 がこれらのうち各々1種から構成さ
れていてもよいし、各々2種以上から構成される共重合
体であってもよい。さらに、基板との接着性を向上させ
るために、耐熱性を低下させない範囲でジアミン成分と
して、シロキサン構造を有するビス(3−アミノプロピ
ル)テトラメチルジシロキサンなどを共重合するのが好
ましい。
【0028】構造単位[I] を主成分とするポリマーの具
体的な例として、ピロメリット酸二無水物、3,3',4,4'-
ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3',4,4'-
ビフェニルトリフルオロプロパンテトラカルボン酸二無
水物、3,3',4,4'-ビフェニルスルホンテトラカルボン酸
二無水物、2,3,5-トリカルボキシシクロペンチル酢酸二
無水物等から成る群から選ばれた1種以上のカルボン酸
二無水物と、パラフェニレンジアミン、3,3'- ジアミノ
ジフェニルエーテル、4,4'- ジアミノジフェニルエーテ
ル、3,4'- ジアミノジフェニルエーテル、3,3'- ジアミ
ノジフェニルスルホン、4,4'- ジアミノジフェニルスル
ホン、4,4'- ジアミノジシクロヘキシルメタン、4,4'-
ジアミノジフェニルメタンなどの群から選ばれた1種以
上のジアミンから合成されたポリイミド前駆体が挙げら
れるが、これらに限定されない。これらのポリイミド前
駆体は公知の方法、すなわち、テトラカルボン酸二無水
物とジアミンを選択的に組み合わせ、溶媒中で反応させ
ることにより合成される。
【0029】スぺーサーは、上記のような材料から構成
されるが、着色層をこのような材料で構成し、着色層を
フォトリソグラフィーでパターニングする際に、着色層
がブラックマトリックス上に残留するようにパターニン
グすることによりブラックマトリックス上にスぺーサー
を形成してもよい。カラーフィルターの場合、着色層
は、赤(R)、緑(G)、青(B)の3層を包含するも
のであり、各画素にはこれらの3色のいずれかの1つの
着色層が設けられる。スぺーサーは、これらの着色層の
1層、2層又は3層で構成することができる。着色層1
層でスぺーサーを構成する場合には、スぺーサーが着色
剤を含んだ樹脂の単一色から成り、2層又は3層でスぺ
ーサーを構成する場合には、スぺーサーは着色剤を含ん
だ樹脂の色重ねから成ることになる。十分なセルギャッ
プを確保するために、着色層3層でスぺーサーを形成す
ることが通常好ましい。
【0030】カラーフィルターを構成する着色層は、少
なくとも3原色の色彩を含む。すなわち、加色法により
カラー表示を行う場合は、赤(R)、緑(G)、青
(B)の3原色が選ばれ、減色法によりカラー表示を行
う場合は、シアン(C)、マゼンダ(M)、イエロー
(Y)の3原色が選ばれる。一般には、これらの3原色
を含んだ要素を1単位としてカラー表示の絵素とするこ
とができる。着色層には、着色剤により着色された樹脂
が用いられる。
【0031】着色層に用いられる着色剤としては、有機
顔料、無機顔料、染料等を好適に用いることができ、さ
らには、紫外線吸収剤、分散剤、レベリング剤等の種々
の添加剤を添加してもよい。有機顔料としては、フタロ
シアニン系、アジレーキ系、縮合アゾ系、キナクリドン
系、アントラキノン系、ペリレン系、ペリノン系が好適
に用いられる。
【0032】着色層を形成する方法としては、樹脂ブラ
ックマトリックスを形成した基板上に塗布、乾燥した後
に、パターニングを行う工程を採用することができる。
着色剤を分散又は溶解させ着色ペーストを得る方法とし
ては、溶媒中に樹脂と着色剤を混合させた後、三本ロー
ル、サンドグラインダー、ボールミルなどの分散機中で
分散させる方法などがあるが、この方法に特に限定され
ない。
【0033】着色ペーストを塗布する方法としては、黒
色ペーストの場合と同様、ディップ法、ロールコーター
法、スピナー法、ダイコーター法、ワイヤーバー法等が
好適に用いられ、この後、オーブンやホットプレートを
用いて加熱乾燥(セミキュア)を行う。セミキュア条件
は、使用する樹脂、溶媒、ペースト塗布量により異なる
が通常60〜200℃で1〜60分加熱することが好ま
しい。
【0034】このようにして得られた着色ペースト被膜
は、樹脂が非感光性の樹脂である場合は、その上にフォ
トレジストの被膜を形成した後に、また、樹脂が感光性
の樹脂である場合は、そのままかあるいは酸素遮断膜を
形成した後に、露光、現像を行う。必要に応じて、フォ
トレジスト又は酸素遮断膜を除去し、加熱乾燥(本キュ
ア)する。本キュア条件は、樹脂により異なるが、前駆
体からポリイミド系樹脂を得る場合には、通常200〜
300℃で1〜60分加熱するのが一般的である。以上
のプロセスにより、ブラックマトリックスを形成した基
板上にパターニングされた着色層が形成される。
【0035】スペーサーは、ブラックマトリックス上
に、着色層を積層することにより形成することが好まし
い。この場合には、上記のようにブラックマトリックス
を形成した基板上に第1色目の着色層を全面にわたって
形成した後に、不必要な部分をフォトリソグラフィ法に
より除去し、所望の第1色目の着色層のパターンを形成
する。この場合、ブラックマトリックスの開口部を少な
くとも被覆する部分と、着色層の積層によりスぺーサー
を形成する部分に着色層を残す。第2色目、第3色目も
同様な操作を繰り返し、ブラックマトリックスの開口部
上には1層の着色層が、また、スぺーサーとして好まし
くは3層の着色層が残るように着色層を形成する。開口
部上の着色層とスぺーサーを形成する着色層とは連続し
ていても、また、分離されていてもよい。もっとも、カ
ラーフィルター上に透明電極として形成する酸化インジ
ウムスズ(ITO)膜などを開口部上の着色層とスぺー
サー間で断線させ、カラーフィルター側と対向基板との
導通を防止する場合は、開口部上の着色層とスぺーサー
を形成する着色層とは分離、分画されているほうが好ま
しい。
【0036】次に、上記カラーフィルターとTFT基板
とを用いて作製したカラー液晶表示素子について説明す
る。図1には、該カラー液晶表示素子の好ましい具体例
の断面図が模式的に示されている。図1中、1は透明基
板、2は樹脂ブラックマトリックス、3は着色層例えば
(B)、4は着色層例えば(R)、5は着色層例えば
(G)、6は透明電極、7は配向膜である。一方、13
は、カラーフィルターと対向する透明電極基板の透明基
板であり、12は液晶駆動回路付属電極、11は絶縁
膜、10は画素電極、9は配向膜である。8はカラーフ
ィルターと透明電極基板の間に挟持される液晶である。
図1に示されるように、液晶表示素子は、上記カラーフ
ィルターと透明電極基板とを対向させて作製する。カラ
ーフィルターには、必要に応じて着色層上に透明保護膜
を設けても差支えないが、構成が複雑になり、製造コス
トはアップする。一方、透明保護膜のレベリング性によ
って、スペーサー高さはのばらつき緩和される。また、
カラーフィルター上にはITO膜等の透明電極を形成す
る。カラーフィルターと対向する透明電極基板として
は、ITO膜などの透明電極が透明基板上にパターン化
されて設けられる。透明電極基板上には、透明電極以外
に、TFT素子や薄膜ダイオード(TFD)素子、及
び、走査線、信号線等を設け、TFT液晶表示素子やT
FD液晶表示素子を作製することができる。透明電極を
有するカラーフィルター及び透明電極基板上には液晶配
向膜が設けられ、ラビング等による配向処理が施され
る。配向処理後にシール剤を用いてカラーフィルター及
び透明電極基板を貼り合わせ、シール部に設けられた注
入口から液晶を注入した後に、注入口を封止する。偏光
板を基板の外側に貼り合わせた後にICドライバーなど
を実装することによりモジュールが完成する。カラーフ
ィルター側に透明電極を設けない液晶表示素子、例えば
イン・プレイン・スイッチング(IPS)と呼ばれる方
式の場合もこれに準じた構成となる。
【0037】本発明のタッチパネル付液晶表示装置は、
上記した液晶表示装置の表示面に設けられたタッチパネ
ルを具備する。タッチパネル自体は、この分野において
周知であり、独立して市販されており、また、これを液
晶表示装置の表示面に電気的、システム的に結合する方
法もこの分野において周知である。タッチパネルは、光
学方式、抵抗膜方式、静電容量方式、静電/電磁誘導方
式等いずれの方式のものであってもよい。
【0038】本発明のタッチパネル付液晶表示は、金融
機関のATM、携帯用パソコン、電子手帳等、種々の用
途に用いることができる。
【0039】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づきさらに具体的
に説明する。もっとも、本発明は下記実施例に限定され
るものではない。
【0040】実施例1 (1) 樹脂ブラックマトリックス及びシール部パターン
の作製 3,3',4,4'-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、4,4'
- ジアミノジフェニルエーテル、及び、ビス(3−アミ
ノプロピル)テトラメチルジシロキサンをN−メチル−
2−ピロリドン溶媒中で反応させ、ポリマー濃度20重
量%のポリイミド前駆体(ポリアミック酸)溶液を得
た。
【0041】下記の組成を有するカーボンブラックミル
ベースをホモジナイザーを用いて7000 rpmで30分間分
散し、ガラスビーズをろ過してブラックペーストを調製
した。
【0042】 カーボンブラックミルベース カーボンブラック(MA100 、三菱化学(株)製) 4.6部 ポリイミド前駆体溶液 24.0部 N−メチルピロリドン 61.4部 ガラスビーズ 90.0部
【0043】300 x 350 mmのサイズの無アルカリガラス
(日本電気ガラス(株)製、OA−2)基板上にスピナ
ーを用いて、ブラックペーストを塗布し、オーブン中1
35℃で20分間セミキュアした。続いて、ポジ型レジ
スト(Shipley "Microposit"RC100 30cp)をスピナーで
塗布し、90℃で10分間乾燥した。レジスト膜厚は
1.5μmとした。露光機を用い、フォトマスクを介し
て露光を行った。
【0044】次に、テトラメチルアンモニウムヒドロキ
シドを2重量%含む23℃の水溶液を現像液に用い、基
板を現像液にディップさせ、同時に10cm幅を5秒で
1往復するように基板を揺動させて、ポジ型レジストの
現像とポリイミド前駆体のエッチングを同時に行った。
現像時間は60秒であった。その後、メチルセルソルブ
アセテートでポジ型レジストを剥離し、さらに、300
℃で30分間キュアし、ポリイミドに転換し、樹脂ブラ
ックマトリックス基板を得た。樹脂ブラックマトリック
スの膜厚は、1.0±0.2μmであった。また、ブラ
ックマトリックスのOD値は、3.0±0.5内に収ま
っていた。
【0045】(2) 着色層とスぺーサーの作製 次に、赤、緑、青の顔料として各々Color Index No.653
00 Pigment Red 177で示されるジアントラキノン系顔
料、Color Index No. 74265 Pigment Green 36で示され
るフタロシアニングリーン系顔料、Color Index No.741
60 Pigment Blue15-4で示されるフタロシアニンブルー
系顔料を用意した。ポリイミド前駆体溶液と上記顔料を
各々(ポリイミド前駆体/顔料)重量比6/4の割合で
混合分散させて、赤、緑、青の3種類の着色ペーストを
得た。
【0046】まず、樹脂ブラックマトリックスが形成さ
れた基板上に青ペーストを塗布し、80℃で10分間熱
風乾燥し、120℃20分間セミキュアした。この後、
ポジ型レジスト(Shipley "Microposit" RC100 30cp)を
スピナーで塗布後、80℃で20分間乾燥した。マスク
を用いて露光し、アルカリ現像液(Shipley "Microposi
t" 351) に基板をディップし、同時に基板を揺動させな
がら、ポジ型レジストの現像及びポリイミド前駆体のエ
ッチングを同時に行った。その後、ポジ型レジストをメ
チルセルソルブアセテートで剥離し、さらに、300℃
で30分間キュアした。着色画素部の膜厚は1.9±
0.2μmであった。このパターニングにより青色画素
の形成とともに樹脂ブラックマトリックス上にスぺーサ
ーの1段目を形成した。
【0047】水洗後、同様にして、赤色画素の形成とと
もに樹脂ブラックマトリックス上にスぺーサーの2段目
を形成した。赤色画素部の膜厚も1.9±0.2μmで
あった。
【0048】さらに水洗後、同様にして緑色画素の形成
とともに樹脂ブラックマトリックス上にスぺーサーの3
段目を形成し、カラーフィルターを作製した。緑色画素
部の膜厚も1.9±0.2μmであった。
【0049】着色層の積層により樹脂ブラックマトリッ
クス上に設けられたスぺーサー底部の面積は1個当たり
約500μm2 であった。スぺーサーの高さは約5μm
であり、3色の各膜厚の合計値(5.7μm)より小さ
い値であった。また、スぺーサーの密度は12個/mm
2 であった。また、スぺーサーの形状はほぼ円形であっ
た。また、画面周辺に樹脂ブラックマトリックスで形成
した額縁上の一部にも画面内と同様な密度で色重ねによ
るスぺーサーを設けた。
【0050】この遮光層と赤画素、緑画素、青画素を有
し、表示画面部及び額縁、額縁周辺部のシール部の樹脂
ブラックマトリックス上にスぺーサーを有する無アルカ
リガラス基板上に、スパッタリング法にてITO膜を形
成し、液晶表示素子用基板として用いられるカラーフィ
ルターを得た。ITO膜の膜厚は140±20nmであ
った。
【0051】(3) カラー液晶表示素子の作製 このスぺーサーが設けられたカラーフィルターのITO
膜上にポリイミド系の配向膜を設け、ラビング処理を施
した。また、同様に対向するTFT基板についてもポリ
イミド系の配向膜を設け、ラビング処理を施した。この
2枚の基板をエポキシ接着剤をシール剤として用いて貼
り合わせた後に、シール部に設けられた注入口から液晶
を注入した。液晶を注入後、注入口を封止し、さらに偏
光板を基板の外側に貼り合わせ液晶表示素子を作製し
た。得られたTFTカラー液晶表示装置の表示は良好で
あった。
【0052】(4) タッチパネル付液晶表示装置の作製
と評価 得られた液晶表示装置に抵抗膜感圧方式のアナログ式タ
ッチパネル(日本写真印刷製ファインタッチ(商品
名))を電気的、システム的に結合し、タッチパネル付
液晶表示装置モジュールを作製した。表示は良好であ
り、従来のスペーサーを使用しないことによる液晶表示
装置のコントラスト向上分だけすっきりした感覚の表示
が得られている。
【0053】使用したタッチパネルの打点寿命は、ペン
打点で100万回以上(ペン先R0.8、打鍵加重25
0g、打鍵速度3回/秒)、指打点で120万回以上
(R0.8 シリコンラバー、打鍵加重250g、打鍵
速度3回/秒)であったが、タッチパネルの寿命時点で
の液晶表示の劣化は、通常目視では認識できず、タッチ
の操作感にも不自然さはなかった。
【0054】また、文字摺動耐性(30万字以上/ペン
先R 0.8、打鍵加重250g)にも十分な耐性を示
した。
【0055】比較のため、着色層からなるスペーサーに
代えて、ビーズを分散させてスペーサーとしたこと以外
は上記と同様に作製した従来のタッチパネル付液晶表示
装置では、タッチパネルの寿命後の打点部周辺にセルギ
ャップムラに起因すると思われる表示不良が発生し、そ
れによる視覚的操作感の微妙な不自然さがあった。
【0056】
【発明の効果】本発明のタッチパネル付液晶表示装置で
は、スペーサーがカラーフィルターの非表示領域に固定
されているので、表示特性が良好であり、また、繰り返
し打点した後も表示が劣化しにくい。また、スペーサー
の散布工程を省略することができ、従来の装置よりも簡
便に作製することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のタッチパネル付液晶表示装置の液晶表
示装置部分の模式断面図である。
【符号の説明】
1 透明基板(ガラス基板) 2 樹脂ブラックマトリックス 3 着色層(B) 4 着色層(R) 5 着色層(G) 6 透明電極 7 配向膜 8 液晶 9 配向膜 10 画素電極 11 絶縁膜 12 液晶駆動回路付属電極 13 透明基板(ガラス基板)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非表示領域に固定されたスペーサーを有
    する液晶表示装置と、該液晶表示装置の表示面上に設け
    られたタッチパネルとを具備するタッチパネル付液晶表
    示装置。
  2. 【請求項2】 前記スペーサーは、カラーフィルターを
    構成するブラックマトリックス及び各着色層が1層又は
    2層以上積層されたものから成る請求項1記載のタッチ
    パネル付液晶表示装置。
  3. 【請求項3】 前記スペーサーは、ブラックマトリック
    ス上に形成されたものである請求項2記載のタッチパネ
    ル付液晶表示装置。
  4. 【請求項4】 前記スペーサーは、フォトリソグラフィ
    ー法により形成されたものである請求項1ないし3のい
    ずれか1項に記載のタッチパネル付液晶表示装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010165333A (ja) * 2009-01-16 2010-07-29 Samsung Mobile Display Co Ltd タッチスクリーンパネル及びその製造方法
WO2011122345A1 (ja) * 2010-03-29 2011-10-06 シャープ株式会社 圧力検出装置およびその製造方法、表示装置およびその製造方法、ならびに圧力検出装置付きtft基板
US8054297B2 (en) 2008-10-29 2011-11-08 Chunghwa Picture Tubes, Ltd. Touch display panel

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