JPH11183784A - 焦点検出装置および焦点検出方法 - Google Patents

焦点検出装置および焦点検出方法

Info

Publication number
JPH11183784A
JPH11183784A JP35773297A JP35773297A JPH11183784A JP H11183784 A JPH11183784 A JP H11183784A JP 35773297 A JP35773297 A JP 35773297A JP 35773297 A JP35773297 A JP 35773297A JP H11183784 A JPH11183784 A JP H11183784A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
focus
sample
light
evaluation
image
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP35773297A
Other languages
English (en)
Inventor
Hitoshi Atsuta
均 熱田
Naohisa Hayashi
尚久 林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd filed Critical Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
Priority to JP35773297A priority Critical patent/JPH11183784A/ja
Publication of JPH11183784A publication Critical patent/JPH11183784A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Automatic Focus Adjustment (AREA)
  • Testing Or Measuring Of Semiconductors Or The Like (AREA)
  • Focusing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 短時間で焦点検出を行うことができる焦点検
出装置を提供する。 【解決手段】 試料9を配置すべき合焦位置を検出する
焦点検出装置において、照明光学系の視野絞りの位置付
近に光軸11J方向に対して異なった位置に複数の遮光
領域RM1〜RM5を設ける。これらの遮光領域におけ
る遮光パターンは合焦位置近傍において結像光学系の光
軸24J方向に異なる結像位置C1〜C5に結ばれる。
試料9を合焦位置近傍に配置すると、試料上の評価領域
VR1〜VR5にはフォーカスの度合いが異なる遮光パ
ターンが形成される。これらの評価領域におけるフォー
カスの度合いを求めて、予め求められているフォーカス
の度合いと合焦位置からの試料9のずれ量との関係から
試料9のずれ量を求める。これにより、試料9を1回撮
像するだけで合焦位置からの試料9のずれ量を検出する
ことができ、短時間で焦点検出を行うことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、試料に対して光
学的な測定を行う際に、試料を配置すべき合焦位置を検
出する焦点検出装置および焦点検出方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】半導体基板上のパターンの検査、生体試
料の検査等のように試料に対して何らかの光学的測定を
行う際には、試料を観察するための結像光学系に対して
試料を焦点の合った位置(以下、「合焦位置」とい
う。)に配置することが必要となる。
【0003】試料を合焦位置に配置する方法として、試
料に照明光を照射する際に試料にパターンを投影してお
き、かつ、試料が合焦位置に配置されると投影されるパ
ターンの鮮鋭度(シャープネス)が最大となるようにし
ておき、試料を結像光学系に対して昇降させることで投
影パターンの鮮鋭度が最大となる位置を見つけ出すとい
う手法が従来より用いられている。すなわち、試料を合
焦位置に配置する際には、試料を結像光学系から離れた
位置から徐々に結像光学系に近づけていき、あるいは試
料を結像光学系に近い位置から徐々に離していき投影パ
ターンの鮮鋭度が最大になったときの試料の位置を合焦
位置として検出するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、試料を微小
量ずつ移動しながら試料上の投影パターンの鮮鋭度を求
めるという手法では、試料を配置すべき合焦位置を求め
る際には試料を多数回微小量ずつ移動させる時間と、多
数回の鮮鋭度を算出する時間とを要する。また、このよ
うな合焦位置の検出を新たに測定される試料ごとに行う
必要がある。したがって、焦点合わせの動作に長時間が
かかってしまうこととなる。
【0005】そこで、この発明は上記課題に鑑みなされ
たものであり、合焦位置を短時間で検出することができ
る焦点検出装置および焦点検出方法を提供することを目
的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、測定
対象である試料が配置されるべき合焦位置を検出する焦
点検出装置であって、光源からの照明光を前記試料へと
導く照明光学系と、前記試料上において前記照明光学系
の光軸と交わる光軸を有し、前記試料からの反射光を所
定の受光位置へと導く結像光学系と、前記受光位置にて
前記反射光を受光することにより前記試料の画像を取得
する受光手段と、前記合焦位置に対する前記試料の相対
位置を変更する位置変更手段と、前記画像中の複数の評
価画像領域におけるフォーカスの度合いを示す複数のフ
ォーカス評価値を求める評価値算出手段と、前記複数の
フォーカス評価値に基づいて前記合焦位置を求める合焦
位置算出手段とを備え、前記照明光学系が、視野絞りの
配置位置付近において前記照明光学系の光軸方向に対し
て互いに異なる位置に設けられた複数の遮光領域を有
し、前記複数の遮光領域による遮光パターンが前記複数
の評価画像領域に対応する前記試料上の複数の評価領域
に画像として形成され、前記合焦位置算出手段が、前記
複数のフォーカス評価値に基づいて合焦状態になってい
る前記評価領域の位置を求め、予め記憶されいている合
焦状態評価領域位置と相対位置との関係から前記合焦位
置を求める。
【0007】請求項2の発明は、測定対象である試料が
配置されるべき合焦位置を検出する焦点検出装置であっ
て、光源からの照明光を前記試料へと導く照明光学系
と、前記試料上において前記照明光学系の光軸と交わる
光軸を有し、前記試料からの反射光を所定の受光位置へ
と導く結像光学系と、前記受光位置にて前記反射光を受
光することにより前記試料の画像を取得する受光手段
と、前記合焦位置に対する前記試料の相対位置を変更す
る位置変更手段と、前記画像中の複数の評価画像領域に
おけるフォーカスの度合いを示す複数のフォーカス評価
値を求める評価値算出手段と、前記複数のフォーカス評
価値に基づいて前記合焦位置を求める合焦位置算出手段
とを備え、前記照明光学系が、視野絞りの配置位置付近
において前記照明光学系の光軸方向に対して互いに異な
る位置に設けられた複数の遮光領域を有し、前記複数の
遮光領域による遮光パターンが前記複数の評価画像領域
に対応する前記試料上の複数の評価領域に画像として形
成され、前記合焦位置算出手段が、予め記憶されている
フォーカス評価値と相対位置との関係、および前記複数
の遮光領域のそれぞれと光学的に共役な複数の結像位置
の関係を用いて、前記複数のフォーカス評価値から前記
合焦位置を求める。
【0008】請求項3の発明は、請求項1または2に記
載の焦点検出装置であって、求められた前記合焦位置に
前記試料を配置するように前記位置変更手段を制御する
手段をさらに備える。
【0009】請求項4の発明は、請求項1ないし3のい
ずれかに記載の焦点検出装置であって、前記照明光学系
が、前記照明光学系の光軸に対して垂直な複数の面を前
記複数の遮光領域として前記光軸方向にずらして形成し
た部材を有する。
【0010】請求項5の発明は、請求項1ないし4のい
ずれかに記載の焦点検出装置であって、前記複数の遮光
領域のそれぞれが前記照明光を遮光するための縦横に交
差する格子状のパターンを有している。
【0011】請求項6の発明は、請求項1ないし4のい
ずれかに記載の焦点検出装置であって、前記複数の遮光
領域のそれぞれが前記照明光を遮光するための線状のパ
ターンを有している。
【0012】請求項7の発明は、測定対象である試料が
配置されるべき合焦位置を検出する焦点検出方法であっ
て、(a) 視野絞りの位置付近において照明光学系の光軸
方向に対して互いに異なる位置に配置された複数の遮光
領域に向けて照明光を出射することにより、前記試料に
前記照明光を照射して前記試料上の複数の評価領域に遮
光パターンを画像として形成する工程と、(b) 前記合焦
位置に対する前記試料の相対位置を所定の初期位置とす
る工程と、(c) 前記試料からの反射光を受光することに
より前記試料の画像を取得する工程と、(d) 前記画像中
の前記遮光パターンが現れる複数の評価画像領域におけ
るフォーカスの度合いを示す複数のフォーカス評価値を
求める工程と、(e) 前記複数のフォーカス評価値に基づ
いて合焦状態になっている前記評価領域の位置を求める
工程と、(f) 予め記憶されいている合焦状態評価領域位
置と相対位置との関係から前記合焦位置を求める工程と
を有する。
【0013】請求項8の発明は、測定対象である試料が
配置されるべき合焦位置を検出する焦点検出方法であっ
て、(a) 視野絞りの位置付近において照明光学系の光軸
方向に対して互いに異なる位置に配置された複数の遮光
領域に向けて照明光を出射することにより、前記試料に
前記照明光を照射して前記試料上の複数の評価領域に遮
光パターンを画像として形成する工程と、(b) 前記合焦
位置に対する前記試料の相対位置を所定の初期位置とす
る工程と、(c) 前記試料からの反射光を受光することに
より前記試料の画像を取得する工程と、(d) 前記画像中
の前記遮光パターンが現れる複数の評価画像領域におけ
るフォーカスの度合いを示す複数のフォーカス評価値を
求める工程と、(e) 予め記憶されているフォーカス評価
値と相対位置との関係、および前記複数の遮光領域のそ
れぞれと光学的に共役な複数の結像位置の関係を用い
て、前記複数のフォーカス評価値から前記合焦位置を求
める工程とを有する。
【0014】請求項9の発明は、請求項7または8に記
載の焦点検出方法であって、(g) 求められた前記合焦位
置へと前記試料を移動する工程をさらに有する。
【0015】
【発明の実施の形態】<1. 第1の実施の形態>図1
はこの発明の第1の実施の形態である焦点検出装置1の
構成を示す図である。この焦点検出装置1は試料9の光
学的測定に先立って試料9を配置すべき合焦位置を検出
する装置であり、合焦位置の検出後に試料9を合焦位置
に配置する焦点合わせの機能(正確には、試料9の観察
面を合焦位置に配置する機能)も有している。
【0016】この焦点検出装置1は試料9へ照射される
照明光11Lを出射する光源部11、光源部11からの
照明光11Lを試料9へと導く照明光学系20a、試料
9からの反射光31Lを所定の受光位置に配置された受
光部31へと導く結像光学系20b、反射光31Lを受
光して試料9の画像信号を発生する受光部31、受光部
31からの画像信号を処理する処理部4、試料9が載置
されるステージ51、処理部4からの制御信号に基づい
て試料9を上下方向(図1中に示すZ方向)に昇降させ
るとともに水平方向にも移動させるステージ駆動部5
2、試料9の画像を表示するモニタ61、および、処理
部4へのキー入力や出力表示を行う入出力部62を有し
ている。
【0017】また、図2に示すように処理部4は、受光
部31からの画像信号をデジタル信号に変換する画像入
力部41、画像から後述するフォーカス評価値を求める
評価値算出部42、求められたフォーカス評価値から合
焦位置を求める合焦位置算出部43、およびステージ5
1の移動を制御するための信号を生成するステージ制御
部44を有している。また、これらの構成の動作関係を
制御するための全体制御部45も設けられている。
【0018】なお、処理部4はこの実施の形態ではコン
ピュータ・システム(以下、「コンピュータ」とい
う。)を利用して構成されており、評価値算出部42、
合焦位置算出部43および全体制御部45はプログラム
を実行することにより動作する形態となっている。ま
た、画像入力部41およびステージ制御部44はコンピ
ュータに設けられた電気的回路として構築されている。
これらの構成は全てソフトウェア的に構築されていても
よく、全てハードウェア的に構築されていてもよい。さ
らには、部分的にのみソフトウェア的に構築されていて
もよい。また、全体制御部45による各構成間の動作関
係の調整は、各構成間で担保されていてもよく、いずれ
かの構成が全体制御部45の役割を兼ねていてもよい。
【0019】次に、この焦点検出装置1において照明光
11Lが試料9に照射され、試料9からの反射光31L
が受光部31にて受光される過程について説明する。
【0020】照明光学系20aは、レンズ21、遮光部
材22、ハーフミラー23および対物レンズ24を有し
ており、光源部11から出射された照明光11Lがレン
ズ21および遮光部材22を介してハーフミラー23に
入射し、ハーフミラー23にて反射した照明光11Lが
対物レンズ24を介して試料9上に照射されるようにな
っている。
【0021】結像光学系20bはハーフミラー23およ
び対物レンズ24を有しており、その光軸と照明光学系
20aの光軸はハーフミラー23において交わってい
る。すなわち、この焦点検出装置1では試料9上にて照
明光学系20aと結像光学系20bとが光軸24Jを共
有する同軸落射照明の形態が採用されている。試料9か
らの反射光31Lは対物レンズ24およびハーフミラー
23を順に介して受光部31へと導かれる。
【0022】受光部31は2次元に配列された受光素子
を有するCCDカメラからなり、反射光31Lを受光し
て試料9の画像信号を生成するようになっている。生成
されたアナログの画像信号は処理部4へと送られ、その
後、画像入力部41にてデジタルの画像信号に変換され
る。
【0023】この焦点検出装置1では、照明光学系20
aでは遮光部材22がおよそ視野絞りが配置される位置
に設けられている。視野絞りの配置位置とは、試料9が
配置されるべき合焦位置と光学的に共役な関係にある位
置をいう。
【0024】図3は遮光部材22を光源部11側から見
たときの様子を示す平面図である。遮光部材22は視野
絞りとしての役割を果たす絞り部221と試料9上に遮
光によるパターン(以下、「遮光パターン」という。)
を投影する遮光部222とを有しており、これらによっ
て試料9上には図3に示す平面図と同様の投影パターン
が現れるようになっている。図3中において矩形の破線
にて示す領域311aは試料9上における受光部31の
撮像領域に対応する領域を示している。図3に示すよう
に、遮光部222の一部により投影された遮光パターン
が撮像領域の一部に現れるようになっている。
【0025】図4は図3における遮光部222の矢印A
にて示される部分を拡大して示す斜視図である。
【0026】遮光部222は図4に示すように階段状の
形状をしており、照明光学系20aの光軸11Jに垂直
な面に縦横に交差する格子状のパターン(マスクパター
ン)が形成されている。図4では格子状のパターンの部
分を平行斜線を施して示しており、このパターンの部分
では照明光11Lが遮光される。したがって、試料9上
にはこの格子状のパターンが遮光パターンとして投影さ
れることとなる。
【0027】この格子状のパターンは図3に示す撮像領
域に相当する領域311aと遮光部222との重なった
部分におよそ形成されており、以下の説明では階段状の
各面の格子状のパターンが形成された領域を遮光領域と
いう。図4中太破線に示す遮光領域MR1〜MR5は後
述する評価画像領域及び評価領域に対応する領域を示し
ている。遮光部材22はおよそ視野絞りの位置に配置さ
れていることから、これらの遮光領域MR1〜MR5は
視野絞りの配置位置付近にて光軸11J方向に互いに異
なった位置に設けられていることとなる。そして、後述
するようにこの焦点検出装置1では遮光領域MR3は視
野絞りの配置位置に一致するように予め調整されてい
る。
【0028】このように遮光部222を階段状の形状に
することにより、遮光部222を配置するだけで遮光領
域MR1〜MR5が設定され、複数の遮光領域を容易に
取り付けることができるようになっている。なお、この
遮光部222は階段状に加工された石英ガラス上に格子
状のクロムマスクを形成して作られている。
【0029】図5は受光部31からの画像信号に基づい
て画像入力部41において取得される画像311の一例
を示す図である。図5に示すように画像311の左隅
((−X)方向端部)には遮光パターン222aが現
れ、画像311の中央付近には試料9上に存在するパタ
ーン91が映し出されている。
【0030】この画像311中の遮光パターン222a
が現れている領域のうち、図4に示した5つの遮光領域
MR1〜MR5に対応する領域がそれぞれ後述するフォ
ーカス評価値を算出するために用いられる評価画像領域
VIR1〜VIR5となる。図5ではこれらの評価画像
領域VIR1〜VIR5を矩形の破線にて示している。
【0031】以上、焦点検出装置1における照明光11
Lの照射および反射光31Lに基づく画像311の取得
の様子について説明したが、次に、焦点検出装置1にお
ける合焦位置の検出および試料9を合焦位置に配置する
動作(以下、これらの動作をまとめて「焦点検出動作」
という。)の内容について図6ないし図8を参照しなが
ら説明する。
【0032】焦点検出装置1では焦点検出動作に先だっ
て、合焦位置の検出に必要なデータの取得が準備作業と
して行われる。この準備作業は同種類の試料9のそれぞ
れに対する複数回の焦点検出動作に先だって1回だけ行
われる作業である。図6および図7は準備作業における
作業者の作業および焦点検出装置1の動作を示す流れ図
である。
【0033】準備作業では、まず作業者が準備作業用の
試料9(以下、後述する焦点検出動作に用いられる試料
と区別するために「試料90」と表記する。)をステー
ジ51上に載置し、試料90に照明光11Lを照射する
(図6:ステップS11)。なお、ここで載置される試
料90は焦点検出、焦点合わせ、その他必要な光学的測
定が後ほど行われる複数の試料9のうちのいずれかの試
料であればよい。また、実際に測定される試料9ではな
くて準備作業専用のダミーの試料であってもよい。
【0034】試料90がステージ51に載置されると、
作業者が入出力部62のキーボード等を用いて準備作業
の開始を処理部4に入力する。これにより、処理部4の
準備動作が開始される。
【0035】準備動作では、全体制御部45の指示によ
りステージ制御部44がステージ駆動部52を駆動して
ステージ51を図1中に示すZ方向の原点位置まで移動
する(ステップS12)。なお、以下の説明では全体制
御部45の各構成への指示動作を省略して説明する。
【0036】次に、ステージ制御部44がステージ51
をデータ取得開始位置に移動する(ステップS13)。
データ取得開始位置は合焦位置に対して試料90が十分
下方に位置するときのステージ51の位置として予め定
められている。したがって、この動作により試料90が
合焦位置よりも下方に確実に配置される。
【0037】データ取得開始位置に試料90が配置され
ると、このときの試料90の画像が入出力部62のディ
スプレイに表示され、作業者がマウス等を用いて遮光パ
ターン222a中に評価画像領域VIR1〜VIR5を
設定する(図5参照、ステップS14)。
【0038】次に、受光部31からの画像信号に基づい
て画像入力部41が試料90の画像311を取得する
(図7:ステップS21)。そして、この画像311の
うち各評価画像領域VIR1〜VIR5の情報が評価値
算出部42へと送られる。
【0039】評価値算出部42では、各評価画像領域V
IR1〜VIR5におけるフォーカスの度合いを示すフ
ォーカス評価値が求められる(ステップS22)。な
お、この焦点検出装置1ではフォーカス評価値として鮮
鋭度を利用している。
【0040】図9は図5に示した画像311中に遮光パ
ターン222aが映し出される箇所に相当する試料90
上の領域を拡大して示したものである。なお、図5の画
像311中の評価画像領域VIR1〜VIR5に相当す
る試料90上の領域を評価領域VR1〜VR5と呼ぶも
のとし、図9中にこれらの領域を矩形の太破線にて示し
ている。
【0041】試料90上の評価領域VR1〜VR5には
図4に示した遮光部222の格子状のマスクにより格子
状の遮光パターン222aが形成される。これらの格子
状の遮光パターン222aは試料90の画像311中の
評価画像領域VIR1〜VIR5に映し出される。評価
値算出部42は評価画像領域VIR1〜VIR5のそれ
ぞれにおいて、数1にて示す演算を行ってフォーカス評
価値F1〜F5を求める。なお、以下の説明において、
フォーカス評価値F1〜F5のいずれかを示す際にフォ
ーカス評価値Fと表現する。
【0042】
【数1】
【0043】ただし、数1中のP(x,y)は図5中に示す
各評価画像領域におけるX方向にx番目、Y方向にy番
目の画素の画素値(輝度値)を示しており、評価画像領
域における(+X)側端の1列および(+Y)側端の1
行に存在する画素については算入されない。また、mは
各評価画像領域において数1の演算対象となる画素数で
ある。
【0044】フォーカス評価値Fを求める式は、コント
ラストや鮮鋭度(シャープネス)等のフォーカスの度合
いを表す値であればどのようなものでもよく、例えば数
2に示す計算式を用いてもよい。
【0045】
【数2】
【0046】数1では図10に示すように隣接画素との
画素値の差分の絶対値の和を画素数mで割って得られる
値をフォーカス評価値Fとしており、数2では隣接画素
との画素値の差分の2乗和を画素数mで割って得られる
値をフォーカス評価値Fとしている。
【0047】図9では遮光パターン222aとして格子
状のパターンを用いているが、遮光パターン222aの
形態はフォーカスの度合いを求めることができるのであ
るならばどのようなものであってもよい。例えば、図1
1に示すようにY方向に伸びる線状のパターンを試料9
上に形成するようにしてもよい。この場合は、X方向に
隣接する画素間において画素値が変化するので、数1や
数2に示した計算はX方向についてのみ行えばよい。こ
のようにこれらのマスクパターンの場合にはX、Y方向
に規則正しい遮光パターンが形成されるので、フォーカ
ス評価値を求める計算も簡単なものとなる。
【0048】評価値算出部42においてフォーカス評価
値F1〜F5が求められるとこれらのフォーカス評価値
はステージ51のZ方向に関する位置(以下、「ステー
ジ高さ」という。)とともに記憶される。そして、ステ
ージ51を微小量の移動単位である1ピッチだけ上昇さ
せて再び画像入力部41が画像311を取得し、評価値
算出部42がフォーカス評価値F1〜F5を算出して記
憶する(ステップS24、S21、S22)。このよう
なステージ51の移動およびフォーカス評価値の算出
が、ステージ51がデータ取得終了位置に到達するまで
繰り返し行われる(ステップS23)。なお、データ取
得終了位置とは試料90が十分に合焦位置よりも上方に
位置するときのステージ51の位置として予め定められ
ている位置をいう。
【0049】以上の動作により、ピッチごとのステージ
高さに対する各評価領域VR1〜VR5についてのフォ
ーカス評価値F1〜F5が求められ、これらのフォーカ
ス評価値は合焦位置算出部43へと送られる。
【0050】フォーカス評価値F1〜F5のそれぞれを
ステージ高さに関する関数として捉えた場合、各フォー
カス評価値は互いに異なったステージ高さにおいて最大
値となる関数となる。なぜならば、図12に示すように
遮光部222の遮光領域MR1〜MR5は照明光学系2
0aの光軸11J方向に対して異なった位置に配置され
ているので、これらの遮光領域MR1〜MR5の結像位
置C1〜C5も試料90近傍の光軸24J方向に対して
異なった位置となる。そして、試料90がステージ51
とともに上昇すると試料90上の各評価領域VR1〜V
R5は順番に結像位置C1〜C5と一致することとな
り、評価領域と結像位置とが一致するときに遮光パター
ンが最も鮮明となってフォーカス評価値が最大となるか
らである。なお、この焦点検出装置1では図12に示す
ように結像位置C3が結像光学系20bにおける合焦位
置と一致するように予め遮光領域MR3の位置が調整さ
れている。
【0051】合焦位置算出部43では受け取ったフォー
カス評価値F1〜F5が最大となるときのステージ高さ
が取得され、フォーカス評価値F3が最大となるときの
ステージ高さと他のフォーカス評価値F1、F2、F
4、F5が最大となるときのステージ高さとの差をずれ
量として求める。これにより、図12中の結像位置C1
〜C5の上下関係が正確に求められることとなる。
【0052】図13は、合焦状態にある評価領域のY方
向の位置(合焦状態評価領域位置)とずれ量(合焦位置
に対する試料90の相対位置)との関係をプロットした
図である。例えば、評価領域VR4の中心で合焦となっ
ていれば、ずれ量が10ピッチであることを示す。な
お、以下の説明では説明を簡単に行うために、図13に
示すように各評価領域VR1〜VR5のY方向に関する
位置は等間隔であるものとし、図12に示した結像位置
C2、C4が結像位置C3に対して上下に10ピッチず
れており、結像位置C1、C5が結像位置C3に対して
上下に20ピッチずれていることが求められ、これらが
ずれ量としてプロットされたものとする。
【0053】各評価領域VR1〜VR5に関するずれ量
が図13に示すようにプロットされると、合焦位置算出
部43ではこれらのプロット位置を直線で補間する。こ
のようにして得られる合焦状態評価領域位置とずれ量と
の関係はデータとして合焦位置算出部43のデータ記憶
部43aに記憶される(ステップS25)。なお、処理
部4としてコンピュータを利用する場合にはこのデータ
記憶部43aとしての記憶領域は記憶時に生成されて確
保されるようになっていればよい。
【0054】合焦位置算出部43ではさらにフォーカス
評価値F3が最大となるときのステージ高さを焦点検出
高さとして決定する(ステップS26)。焦点検出高さ
とは後述する焦点検出動作においてステージ51が最初
に位置する初期位置の高さである。
【0055】以上、この焦点検出装置1における準備作
業について説明してきたが、次に焦点検出装置1による
焦点検出動作について説明する。なお、この焦点検出装
置1では焦点検出後に合焦位置に試料9を配置するよう
に動作するようになっており、焦点合わせ装置としての
機能を有している。したがって、図8に示す焦点検出動
作では、合焦位置の検出に続いて試料9を合焦位置に配
置する焦点合わせ動作が行われるようになっている。
【0056】焦点検出に際して、まず、作業者が焦点検
出後の焦点合わせの対象となる試料9をステージ51上
に載置して照明光11Lを試料9に照射する(図8:ス
テップS31)。そして、ステージ51がステップS2
6にて求められた焦点検出高さに移動する(ステップS
32)。準備作業で用いられた試料90と試料9との厚
さは同一とは限らないので、この動作により試料9の観
察面はおよそ合焦位置に配置されることとなる。
【0057】次に、準備動作と同様の動作により画像入
力部41が試料9の画像311を取得し、各評価画像領
域VIR1〜VIR5におけるフォーカス評価値F1〜
F5を求める(ステップS33、S34)。図14はこ
のようにして求められたフォーカス評価値F1〜F5を
試料9上の評価領域VR1〜VR5のY方向の位置に対
してプロットした図である。合焦位置算出部43ではプ
ロットされたこれらのフォーカス評価値F1〜F5を補
間してこの補間曲線のピークのY方向の位置を評価値ピ
ーク位置Pkとして求める(ステップS35)。なお、
補間の方法はベジェ曲線によるものであってもよいし、
例えばフォーカス評価値F3が最大の時にはフォーカス
評価値F2、F3、F4に関するプロット位置を2次曲
線等で補間するようにしてもよい。さらには、このよう
な補間によるのではなくて5つのフォーカス評価値F1
〜F5にY方向の位置を掛け合わせてフォーカス評価値
F1〜F5の合計で除したもの(すなわち、フォーカス
評価値F1〜F5を重みとみなしたときのY方向の重心
位置)を評価値ピーク位置Pkとしてもよい。
【0058】このようにして求められる評価値ピーク位
置Pkは評価領域VR1〜VR5の何れの位置で合焦が
得られているか、換言すれば、合焦状態になっている評
価領域VR1〜VR5の位置を示している。従って図1
4から求められる評価値ピーク位置Pkを図13に示す
グラフに対応させて求められるずれ量Eは合焦位置から
の試料9の相対位置を表すこととなる。
【0059】以上の原理に基づいて、合焦位置算出部4
3ではピーク位置Pkから図13に示すデータを参照し
てずれ量Eを求める(ステップS36)。求められたず
れ量Eはステージ制御部44に送られ、ステージ制御部
44では(ずれ量E×(−1))だけステージ51を移
動するようにステージ駆動部52に信号を送る。これに
より試料9が合焦位置に配置されることとなる(ステッ
プS37)。
【0060】以上、焦点検出装置1の焦点検出動作につ
いて説明したが、図8に示した作業および動作の流れの
うちステップS32〜S36が実際に合焦位置を検出す
る動作となっており、ステップS37は合焦位置の検出
結果に付随して行われる焦点合わせの動作となってい
る。
【0061】以上説明してきたように、この焦点検出装
置1では照明光学系20aの視野絞りが配置される位置
に遮光部材22を設けて光軸11J方向の異なった位置
に遮光領域MR1〜MR5が設定され、これによりステ
ップS32〜S36にて説明したように試料9が載置さ
れたステージ51を焦点検出高さに位置させるだけで合
焦位置を検出することができるようになっている。その
結果、従来のようにステージを1ピッチずつ移動させな
がらその都度画像を取得する必要がなく、短時間で焦点
検出を行うことができる。また、この焦点検出動作によ
り試料9に対する焦点合わせも短時間で完了することが
できる。
【0062】<2. 第2の実施の形態>次に、この発
明に係る第2の実施の形態として、第1の実施の形態で
ある焦点検出装置1における合焦位置算出部43の動作
の変形例を説明する。したがって、第2の実施の形態に
係る焦点検出装置は図1および図2に示した構成と同様
の構成となっており、以下の説明では同様の符号を用い
て説明する。また、主として合焦位置算出部43の動作
について説明する。
【0063】第2の実施の形態における準備作業は図6
および図7に示した準備作業および動作とほぼ同様であ
り、ステップS25を図15に示すステップS25a、
S25bに置き換えたものとなっている。すなわち、第
1の実施の形態と同様に、まず初期作業後に評価画像領
域VIR1〜VIR5の設定が行われ(図6:ステップ
S14)、ステージ51を1ピッチずつ上昇させながら
フォーカス評価値F1〜F5がステージ高さの関数とし
て取得される(図7:ステップS21〜S24)。
【0064】ここで、合焦位置算出部43はステージ5
1の移動に伴うフォーカス評価値F3の変化曲線FW3
をデータ記憶部43aに記憶する。図16はデータ記憶
部43aに記憶されているデータを示す図であり、横軸
はフォーカス評価値F3が最大となるときのステージ高
さを0としたときのステージ51の相対移動量である相
対ピッチ数を示している(図15:ステップS25
a)。なお、この実施の形態においても第1の実施の形
態と同様、図12に示すように遮光領域MR3の結像位
置C3が合焦位置と一致しているものとし、図16にお
いて相対ピッチ数が0の状態は試料90の観察面が合焦
位置と一致している状態を表す。すなわち、相対ピッチ
数は合焦位置に対する試料90の相対位置を示す。
【0065】また、合焦位置算出部43は上記データと
ともに各評価画像領域VIR1〜VIR5においてフォ
ーカス評価値F1〜F5が最大となるときのステージ高
さの相対関係もデータ記憶部43aに記憶する。このと
き、試料90上の評価領域VR3に対応するフォーカス
評価値(画像311中の評価画像領域VIR3のフォー
カス評価値)F3が最大となるときのステージ高さを0
とし、評価領域VR1、VR2、VR4、VR5に対応
するフォーカス評価値F1、F2、F4、F5が最大と
なるときの相対的なステージ高さを記憶する(ステップ
S25b)。記憶されたこれらの相対的なステージ高さ
を図16中に評価領域の符号VR1〜VR5を用いて示
す。相対的なステージ高さは図12においては結像位置
C1〜C5の位置関係に相当する。なお、図16に示す
ようにこの処理により第1の実施の形態の場合と同様、
評価領域VR1、VR2、VR4、VR5に対応するフ
ォーカス評価値F1、F2、F4、F5がそれぞれ、−
20、−10、+10、+20の相対ステージ高さにお
いて最大値となることが明らかになったものとする。
【0066】その後、第1の実施の形態と同様に準備作
業用の試料90についてフォーカス評価値F3が最大と
なるときのステージ高さを焦点検出高さとして合焦位置
算出部43が決定し(図7:ステップS26)、準備作
業および動作が終了する。
【0067】次に、第2の実施の形態における焦点検出
動作について説明する。第2の実施の形態における焦点
検出動作は、図8に示した焦点検出動作とほぼ同様であ
るが、図8中のステップS35、S36を図17に示す
ステップS35aに置き換えたものとなっている点で異
なっている。
【0068】焦点検出動作では第1の実施の形態と同
様、まず焦点検出高さにて画像入力部41が試料9の画
像を取得し(図8:ステップS32、S33)、評価値
算出部42が各評価画像領域VIR1〜VIR5におけ
るフォーカス評価値F1〜F5を求める(ステップS3
4)。
【0069】次に、図16に示したデータ中にこれらの
フォーカス評価値F1〜F5をステップS25bにて求
められた相対ステージ高さの位置にプロットする。図1
8はフォーカス評価値F1〜F5をプロットした際の様
子を示す図である。さらに合焦位置算出部43では、こ
れらのプロット位置に最も適合するようにフォーカス評
価値F3の変化曲線FW3を相対ピッチ軸方向に移動す
る。そして、この移動量をずれ量Eとして求める(図1
7:ステップS35a)。図18中、移動後の変化曲線
を一点鎖線にて示し、符号FWを付す。
【0070】このずれ量Eは次のように捉えることがで
きる。評価領域VR3が合焦位置に存在するときはフォ
ーカス評価値F3が最大値となる。また、このとき評価
領域VR1、VR2、VR3、VR4、VR5は図12
に示したように結像位置からそれぞれ、−20、−1
0、0、+10、+20のピッチ数だけずれた位置に存
在することとなる。したがって、フォーカス評価値F
1、F2、F3、F4、F5は図18の変化曲線FW3
の上のこれらの所定ピッチ数だけ離れた位置(図18
中、符号VR1〜VR5で示す位置)におけるフォーカ
ス評価値となる。一方、フォーカス評価値F4が最大と
なるときには、図12において試料9が結像位置C4に
位置する場合であり、評価領域VR1、VR2、VR
3、VR4、VR5は結像位置から、−30、−20、
−10、0、+10のピッチ数だけずれた位置に存在す
ることとなる。これらの位置は図18において相対ピッ
チ数10の位置から符号VR1〜VR5で示す位置まで
の相対距離であり、相対ピッチ数10の位置でフォーカ
ス評価値F4が最大となることから、フォーカス評価値
F1、F2、F3、F4、F5は変化曲線FW3を相対
ピッチ数方向に10ピッチだけ移動したときの変化曲線
FW4における符号VR1〜VR5を付した位置でのフ
ォーカス評価値となるといえる。
【0071】以上のことから、図18に示すように実際
に求められたフォーカス評価値F1〜F5のプロット位
置に変化曲線FW3を適合させるために必要な移動量は
フォーカス評価値F3が最大となるときの試料9の位置
からのずれ量、すなわち合焦位置からのずれ量Eを示す
値となっている。
【0072】以上のようにして、データ記憶部43aの
データを参照しながら合焦位置算出部43にてずれ量E
が求められると、第1の実施の形態と同様にしてステー
ジ51を移動して試料9が合焦位置に配置される(図
8:ステップS37)。
【0073】このように、第2の実施の形態に係る焦点
検出装置1では、データ記憶部43aにステージ51の
移動とフォーカス評価値F3の変化との関係を記憶する
とともに、各評価領域VR1〜VR5に対応するフォー
カス評価値が最大となるときのステージの相対位置関係
を記憶しているので、焦点検出高さに位置するステージ
51上の試料9の画像を1度取得するだけで合焦位置を
求めることができるようになっている。その結果、第1
の実施の形態と同様に、短時間で焦点検出を行うことが
でき、また試料9の焦点合わせも短時間で完了すること
ができる。
【0074】<3. 変形例>以上、この発明の実施の
形態である焦点検出装置について説明してきたが、この
発明は上記実施の形態の限定されるものではなく様々な
変形が可能である。
【0075】上記実施の形態において説明した焦点検出
装置1では、遮光部材22の遮光部222を図4に示す
ような階段形状としているが、このような形状は薄い板
ガラスを重ね合わせることにより形成されていてもよ
い。
【0076】また、階段状ではなく、複数のガラス板の
それぞれに遮光領域を形成して、これらのガラス板を光
軸11J方向に対して異なった位置に配置するようにし
てもよい。さらには、遮光用のマスクパターンが形成さ
れた金属板を階段状に折り曲げるようにしてもよい。
【0077】また、遮光部材は階段状の形状に限定され
るものではなく、マスクパターンを形成した平らなガラ
ス板を視野絞りの位置で光軸11Jに対して傾斜して設
けるようにしてもよい。
【0078】また、上記実施の形態ではステージ51を
昇降させることで合焦位置と試料9との相対位置を変化
させているが、相対位置を変化させることができるので
あるならばどのような構成であってもよい。例えば、受
光部31および結像光学系20bをステージ51に対し
て昇降させるようにしてもよいし、結像光学系20b内
に合焦位置を移動させる機構を設けるようにしてもよ
い。
【0079】また、上記実施の形態では評価領域を5つ
設けているが、第2の実施の形態における方法の場合に
は評価領域を2以上設けるのであれば焦点検出が可能で
ある。また、第1の実施の形態の方法の場合であっても
評価領域を3以上設けることにより図14における3以
上のプロット(評価領域のY方向の位置とフォーカス評
価値との関係)を補間することにより評価値ピーク位置
Pkを求めることができ、焦点検出が可能である。
【0080】また、上記実施の形態では遮光領域MR3
が視野絞りの位置に配置されているが、いずれの遮光領
域も視野絞りの位置と一致していなくても、図12に示
す結像位置C1〜C5のうちいずれかの結像位置と合焦
位置との関係が明らかであれば合焦位置を検出すること
ができる。例えば、結像位置C3と合焦位置との距離
(ピッチ数)が判明している場合には、第1の実施の形
態では図13に示すように求められる直線をこのピッチ
数分上下に移動することとなり、第2の実施の形態では
図16に示すように求められる変化曲線FWを相対ピッ
チ軸方向にこのピッチ数分移動することとなる。そし
て、図13や図16に示されるデータに基づいて合焦位
置を求める計算が行われることとなる。
【0081】また、遮光パターンは図9や図11に示し
たものに限定されるのではなく、フォーカスの度合いを
求めることができるのであればどのようなパターンであ
ってもよい。
【0082】さらに、第1の実施の形態では図14に示
すように求められたフォーカス評価値F1〜F5をY方
向を横軸としてプロットした上でこれらのプロット位置
を曲線にて補間しているが、簡易に合焦位置を求めるの
であるならば図19に示すようにフォーカス評価値が最
大となる評価領域の位置を評価値ピーク位置Pkとして
取得するようにしてもよい。
【0083】
【発明の効果】請求項1ないし9記載の発明では、試料
の画像を1回取得するだけで試料を配置すべき合焦位置
を求めることができる。これにより、従来のように試料
を多数回移動することなく合焦位置を求めることができ
るので、短時間で合焦位置を検出することができる。
【0084】また、請求項3および9記載の発明では、
求められた合焦位置に試料を移動することで、試料に対
する焦点合わせを短時間で完了することができる。
【0085】また、請求項4記載の発明では、複数の遮
光領域を1つの部材に設けることで、複数の遮光領域を
容易に配置することができる。
【0086】また、請求項5および6記載の発明では、
照明光を遮光するためのパターンを格子状や線状のパタ
ーンとしているので、フォーカス評価値を簡単に求める
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る焦点検出装置の構成を示す図で
ある。
【図2】図1に示す焦点検出装置の処理部の構成を示す
ブロック図である。
【図3】遮光部材の構成を示す図である。
【図4】図3に示す遮光部材のうち、遮光部の形状を示
す斜視図である。
【図5】試料および遮光パターンの画像を示す図であ
る。
【図6】準備作業および動作を示す流れ図である。
【図7】準備作業および動作を示す流れ図である。
【図8】焦点検出動作を示す流れ図である。
【図9】図4に示す遮光部による遮光パターンを示す平
面図である。
【図10】隣接する画素の位置関係を説明するための図
である。
【図11】遮光パターンの他の例を示す図である。
【図12】遮光領域と遮光パターンの結像位置との関係
を示す図である。
【図13】データ記憶部に記憶されているデータである
合焦状態評価領域位置とずれ量との関係を示す図であ
る。
【図14】合焦位置算出部における評価値ピーク位置の
算出の様子を説明するための図である。
【図15】この発明に係る第2の実施の形態である焦点
検出装置における準備動作の一部を示す流れ図である。
【図16】データ記憶部に記憶されているデータである
相対ピッチ数とフォーカス評価値の変化との関係を示す
図である。
【図17】この発明に係る第2の実施の形態である焦点
検出装置における焦点検出動作の一部を示す流れ図であ
る。
【図18】合焦位置算出部におけるずれ量の算出の様子
を説明するための図である。
【図19】ピーク位置の算出方法の他の例を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 焦点検出装置 9 試料 11 光源部 11J 光軸 11L 照明光 20a 照明光学系 20b 結像光学系 24J 光軸 31 受光部 31L 反射光 41 画像入力部 42 評価値算出部 43 合焦位置算出部 44 ステージ制御部 52 ステージ駆動部 222 遮光部 222a 遮光パターン 311 画像 C1〜C5 結像位置 F1〜F5 フォーカス評価値 FW3 変化曲線 MR1〜MR5 遮光領域 Pk ピーク位置 S31〜S37 ステップ VIR1〜VIR5 (画像中の)評価画像領域 VR1〜VR5 (試料上の)評価領域

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 測定対象である試料が配置されるべき合
    焦位置を検出する焦点検出装置であって、 光源からの照明光を前記試料へと導く照明光学系と、 前記試料上において前記照明光学系の光軸と交わる光軸
    を有し、前記試料からの反射光を所定の受光位置へと導
    く結像光学系と、 前記受光位置にて前記反射光を受光することにより前記
    試料の画像を取得する受光手段と、 前記合焦位置に対する前記試料の相対位置を変更する位
    置変更手段と、 前記画像中の複数の評価画像領域におけるフォーカスの
    度合いを示す複数のフォーカス評価値を求める評価値算
    出手段と、 前記複数のフォーカス評価値に基づいて前記合焦位置を
    求める合焦位置算出手段と、を備え、 前記照明光学系が、視野絞りの配置位置付近において前
    記照明光学系の光軸方向に対して互いに異なる位置に設
    けられた複数の遮光領域を有し、 前記複数の遮光領域による遮光パターンが前記複数の評
    価画像領域に対応する前記試料上の複数の評価領域に画
    像として形成され、 前記合焦位置算出手段が、前記複数のフォーカス評価値
    に基づいて合焦状態になっている前記評価領域の位置を
    求め、予め記憶されいている合焦状態評価領域位置と相
    対位置との関係から前記合焦位置を求めることを特徴と
    する焦点検出装置。
  2. 【請求項2】 測定対象である試料が配置されるべき合
    焦位置を検出する焦点検出装置であって、 光源からの照明光を前記試料へと導く照明光学系と、 前記試料上において前記照明光学系の光軸と交わる光軸
    を有し、前記試料からの反射光を所定の受光位置へと導
    く結像光学系と、 前記受光位置にて前記反射光を受光することにより前記
    試料の画像を取得する受光手段と、 前記合焦位置に対する前記試料の相対位置を変更する位
    置変更手段と、 前記画像中の複数の評価画像領域におけるフォーカスの
    度合いを示す複数のフォーカス評価値を求める評価値算
    出手段と、 前記複数のフォーカス評価値に基づいて前記合焦位置を
    求める合焦位置算出手段と、を備え、 前記照明光学系が、視野絞りの配置位置付近において前
    記照明光学系の光軸方向に対して互いに異なる位置に設
    けられた複数の遮光領域を有し、 前記複数の遮光領域による遮光パターンが前記複数の評
    価画像領域に対応する前記試料上の複数の評価領域に画
    像として形成され、 前記合焦位置算出手段が、予め記憶されているフォーカ
    ス評価値と相対位置との関係、および前記複数の遮光領
    域のそれぞれと光学的に共役な複数の結像位置の関係を
    用いて、前記複数のフォーカス評価値から前記合焦位置
    を求めることを特徴とする焦点検出装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の焦点検出装置
    であって、 求められた前記合焦位置に前記試料を配置するように前
    記位置変更手段を制御する手段、をさらに備えることを
    特徴とする焦点検出装置。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれかに記載の焦
    点検出装置であって、 前記照明光学系が、 前記照明光学系の光軸に対して垂直な複数の面を前記複
    数の遮光領域として前記光軸方向にずらして形成した部
    材、を有することを特徴とする焦点検出装置。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれかに記載の焦
    点検出装置であって、 前記複数の遮光領域のそれぞれが前記照明光を遮光する
    ための縦横に交差する格子状のパターンを有しているこ
    とを特徴とする焦点検出装置。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし4のいずれかに記載の焦
    点検出装置であって、 前記複数の遮光領域のそれぞれが前記照明光を遮光する
    ための線状のパターンを有していることを特徴とする焦
    点検出装置。
  7. 【請求項7】 測定対象である試料が配置されるべき合
    焦位置を検出する焦点検出方法であって、 (a) 視野絞りの位置付近において照明光学系の光軸方向
    に対して互いに異なる位置に配置された複数の遮光領域
    に向けて照明光を出射することにより、前記試料に前記
    照明光を照射して前記試料上の複数の評価領域に遮光パ
    ターンを画像として形成する工程と、 (b) 前記合焦位置に対する前記試料の相対位置を所定の
    初期位置とする工程と、 (c) 前記試料からの反射光を受光することにより前記試
    料の画像を取得する工程と、 (d) 前記画像中の前記遮光パターンが現れる複数の評価
    画像領域におけるフォーカスの度合いを示す複数のフォ
    ーカス評価値を求める工程と、 (e) 前記複数のフォーカス評価値に基づいて合焦状態に
    なっている前記評価領域の位置を求める工程と、 (f) 予め記憶されいている合焦評価領域位置と相対位置
    との関係から前記合焦位置を求める工程と、を有するこ
    とを特徴とする焦点検出方法。
  8. 【請求項8】 測定対象である試料が配置されるべき合
    焦位置を検出する焦点検出方法であって、 (a) 視野絞りの位置付近において照明光学系の光軸方向
    に対して互いに異なる位置に配置された複数の遮光領域
    に向けて照明光を出射することにより、前記試料に前記
    照明光を照射して前記試料上の複数の評価領域に遮光パ
    ターンを画像として形成する工程と、 (b) 前記合焦位置に対する前記試料の相対位置を所定の
    初期位置とする工程と、 (c) 前記試料からの反射光を受光することにより前記試
    料の画像を取得する工程と、 (d) 前記画像中の前記遮光パターンが現れる複数の評価
    画像領域におけるフォーカスの度合いを示す複数のフォ
    ーカス評価値を求める工程と、 (e) 予め記憶されているフォーカス評価値と相対位置と
    の関係、および前記複数の遮光領域のそれぞれと光学的
    に共役な複数の結像位置の関係を用いて、前記複数のフ
    ォーカス評価値から前記合焦位置を求める工程と、を有
    することを特徴とする焦点検出方法。
  9. 【請求項9】 請求項7または8に記載の焦点検出方法
    であって、 (g) 求められた前記合焦位置へと前記試料を移動する工
    程、をさらに有することを特徴とする焦点検出方法。
JP35773297A 1997-12-25 1997-12-25 焦点検出装置および焦点検出方法 Pending JPH11183784A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP35773297A JPH11183784A (ja) 1997-12-25 1997-12-25 焦点検出装置および焦点検出方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP35773297A JPH11183784A (ja) 1997-12-25 1997-12-25 焦点検出装置および焦点検出方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11183784A true JPH11183784A (ja) 1999-07-09

Family

ID=18455641

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP35773297A Pending JPH11183784A (ja) 1997-12-25 1997-12-25 焦点検出装置および焦点検出方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11183784A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004062167A (ja) * 2002-06-03 2004-02-26 Olympus Corp 画像処理装置
JP2006139182A (ja) * 2004-11-15 2006-06-01 V Technology Co Ltd オートフォーカス装置及びオートフォーカス方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004062167A (ja) * 2002-06-03 2004-02-26 Olympus Corp 画像処理装置
JP4522668B2 (ja) * 2002-06-03 2010-08-11 オリンパス株式会社 画像処理装置
JP2006139182A (ja) * 2004-11-15 2006-06-01 V Technology Co Ltd オートフォーカス装置及びオートフォーカス方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6046929B2 (ja) 光学測定装置
US20050270611A1 (en) Microscope system
JPWO2005114293A1 (ja) 顕微鏡装置
KR20060004963A (ko) 샘플의 이미징동안 초점위치를 결정하는 방법 및 어레이
KR101921762B1 (ko) 높이 측정 방법 및 높이 측정 장치
CN106814546A (zh) 焦面检测装置、焦面标定方法与硅片曝光方法
JP2004309240A (ja) 3次元形状測定装置
JP6147006B2 (ja) 撮像装置、顕微鏡システム及び撮像方法
JP2010101959A (ja) 顕微鏡装置
EP2568326A1 (en) Imaging device and imaging method for an imaging device
JP5508734B2 (ja) パターン描画装置およびパターン描画方法
JP2014106094A (ja) 形状測定装置
JP2002098901A (ja) 走査型レーザ顕微鏡
JP2009288162A (ja) 3次元測定装置
JP5057848B2 (ja) 透明膜の屈折率測定方法およびその装置並びに透明膜の膜厚測定方法およびその装置
JP2007229786A (ja) レーザ加工装置及び焦点合わせ制御方法
JPH11183784A (ja) 焦点検出装置および焦点検出方法
JP3749142B2 (ja) 焦点検出装置
JP6312410B2 (ja) アライメント装置、顕微鏡システム、アライメント方法、及びアライメントプログラム
JPH05190423A (ja) 投影露光装置
JP2006153636A (ja) 3次元計測方法および3次元計測方法をコンピュータに実行させるプログラム
JP4930834B2 (ja) 形状測定方法
JP4829055B2 (ja) 微小高さ測定方法及び微小高さ測定装置
JP2015210396A (ja) アライメント装置、顕微鏡システム、アライメント方法、及びアライメントプログラム
JP6086720B2 (ja) 顕微鏡システム