JPH11183678A - 原子炉制御棒操作方法及び装置 - Google Patents

原子炉制御棒操作方法及び装置

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JPH11183678A
JPH11183678A JP9346394A JP34639497A JPH11183678A JP H11183678 A JPH11183678 A JP H11183678A JP 9346394 A JP9346394 A JP 9346394A JP 34639497 A JP34639497 A JP 34639497A JP H11183678 A JPH11183678 A JP H11183678A
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control rod
control
reactor
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rods
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JP9346394A
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Tomotaka Sakata
智貴 坂田
Yoshiyuki Miyamoto
義之 宮本
Shoji Tanigawa
尚司 谷川
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 原子炉の制御棒駆動源として誘導電動機を使
用した場合においても、ステップモータを使用した場合
とほゞ同様の制御性と起動時間を満足する制御棒操作方
法及び装置を提供することにある。 【解決手段】 制御棒を所要本数づつギャンググループ
化し、その各グループを更に数本づつサブグループに分
ける。制御モード判定回路19で炉心状態を判定し制御
棒引き抜きモードを判定し、ギャングモードのときは引
き抜きグループ選択回路20でギャンググループを選択
して引き抜き、サブグループモードを判定したときは引
き抜きグループ選択回路20でサブグループを選択して
引き抜く。制御棒駆動制御装置10は引き抜き指令信号
を受けると格納された制御棒引き抜き手順に基づいて、
ギャンググループモード及びサブグループモードで制御
棒を引き抜く。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、沸騰水型原子力発
電プラントの制御棒操作装置に係り、特に、制御棒駆動
機構に誘導電動機を採用した原子炉の制御棒自動操作に
おいて好適な操作方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】沸騰水型原子炉では、プラント起動時、
停止時及び制御棒パターン交換時等に、原子炉出力を調
整するため約200本の制御棒の引き抜き、挿入操作を
行っている。
【0003】制御棒自動化技術の公知例としては、特開
昭50−146796号公報記載の技術がある。この公
知例は、制御棒を自動的に操作して未臨界の原子炉を臨
界にする制御装置に関するものであり、制御棒の操作タ
イミングと引き抜き量を、炉周期に基づいて決定してい
る。
【0004】また、特開昭63−286793号公報記
載のものは、原子炉の状況変化に応じて制御棒の引き抜
き量を変え臨界までの起動時間を最小に制御するもので
ある。
【0005】従来、制御棒操作による原子炉出力調整時
には、予め作成された制御棒引き抜き手順(シーケン
ス)に従って、複数の制御棒をグループ化し、各グルー
プ内の制御棒を同時に操作するギャング引き抜きを行っ
ている。原子炉起動後、原子炉が臨界状態に達するまで
は全制御棒本数の約1/2である第1から第4グループ
が制御棒引き抜き手順に基づいて引き抜かれ、残りのほ
ぼ1/2の制御棒は臨界到達後に連続して引き抜かれ
る。本制御方式に於いては、ある制御棒操作によって同
時に引き抜かれる制御棒の各グループの本数は予め決定
されており、制御棒操作中にそのグループ内で変更する
事はできない。
【0006】制御棒駆動源としてステップモータを使用
している原子炉の一例であるK−6/7では、制御棒は
全制御棒本数205本の約1/8である26本を最大グ
ループ本数としたギャンググループに分けられている。
これは、ギャング引き抜きによりグループの複数の制御
棒を同時に引き抜いた場合に、炉内に投入される反応度
量の影響で原子炉周期(以後ペリオドという)が短くな
り過ぎ、燃料の健全性に悪影響を与える事を防ぐ本数と
なっている。K−6/7では、ペリオドが50秒以下に
なった時には、燃料への影響を考慮し、制御棒の引き抜
きを停止するというロジックを組んである。
【0007】制御棒駆動機構としてステップモータを使
用する原子炉の制御棒駆動系の制御方式は、原子炉の起
動時間を短縮する目的で、原子炉起動時の制御棒操作に
おいて、原子炉の炉心固有値(または、制御棒全挿入時
における中性子束φ0に対し制御棒挿入時点における中
性子束φとの比(φ/φ0)の値)を監視し、その値が
所定値に達するまでは制御棒を高速に引抜き、それ以降
は制御棒を徐々に引き抜いて原子炉を臨界状態にするも
のである。また、前記制御方式は、制御棒引き抜き操作
中にペリオドを監視しながら、未臨界度が高く、制御棒
を連続引き抜きしたとしても確実に臨界に到達しないと
判定される領域では制御棒を連続的に引抜き、それ以降
は制御棒引き抜きによる投入反応度がほぼ等しくなるよ
うに予め設定された量だけ引き抜いた後、一定期間(例
えば10秒)以上制御棒の引き抜きを停止する様な動作
(サブステップ動作)で制御棒を引き抜く。その後臨界
まで制御棒最小操作単位(以後ステップという)にして
10ステップ程度であると判別された後は、制御棒を1
ステップごとに引抜き(ステップ動作)、反応度を微調
整して臨界まで到達させると共に、ペリオドが所定の値
以下になるのを防いでいる。本方式は、連続モード、サ
ブステップモード、ステップモードの3つの制御棒駆動
モードを予め設定し、現在の原子炉条件に基づいて各モ
ードを切り替えながら制御棒操作を行う方法であり、原
子炉を臨界状態にするまでの制御(臨界制御)を迅速に
行うのに有効な方法である。
【0008】一方、制御棒駆動機構に、制御棒駆動源と
してステップモータに替わり、誘導電動機(インダクシ
ョンモータ)を用いた場合がある。
【0009】図6に、制御棒駆動源としてステップモー
タを用いた場合と、誘導電動機を用いた場合の制御棒駆
動機構の概念図を示す。ステップモータによる制御棒駆
動方式は、制御棒位置制御装置63からの指示によりイ
ンバータ64からモータ62に電源周波数を入力する事
によりモータ62の回転を制御して、目標とするステッ
プ幅を確保しており、ステップモータ62の特性から制
御棒61の高精度の位置決め精度が得られる。それに対
し、誘導電動機によって制御棒を駆動する方式は、モー
タ67のオン/オフによって制御している。制御棒61
を目標とするステップ幅だけ移動する場合には、制御棒
位置監視装置66からの信号により制御棒位置制御装置
63が作動し、モータのオン/オフ駆動電源68を制御
して、必要とされる時間だけモータ67に電源電流を流
し(オン状態)、目標位置の近傍であると判断されたと
きにモータ67の電源電流を切り(オフ状態)、モータ
67の励磁を解除すると共に、電磁ブレーキ69を動作
させる事でモータ67の回転を止め、目標位置に制御棒
61を制止させるように制御する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】前記のように、制御棒
駆動機構の制御棒駆動源として誘導電動機を用いると、
制御棒駆動機構のコスト減、保守性、信頼性等が向上す
るが、上記構造上の特性から、ステップモータを用いて
制御した場合に比べて、位置決め精度が悪くなり、制御
可能な最小ステップ幅と制御棒の位置決め精度が悪くな
る。
【0011】すなわち制御棒駆動源として誘導電動機を
用いる場合、誘導電動機の構造上の特性から、最小ステ
ップ幅の増加及び位置決め精度の低下が生ずるため、引
き抜きステップ数での制御では、ステップモータを駆動
源に用いた場合と同様の制御棒位置精度を確保するのは
難しい。また、最小ステップ幅が増加する為、1ステッ
プあたりに投入される反応度量が大きくなり、ペリオド
が設定値より短かくなるのを防ぐ為の最大ギャング本数
は、ステップモータを用いた場合に比べて少なくする必
要がある。これにより、原子炉起動までに引き抜く制御
棒のグループ数が多くなる。よって、制御棒の全引抜き
に時間がかかり、制御棒反応度が小さい領域では目標値
への追従が悪く、また、原子炉の起動にかかる時間が長
くなってしまう。
【0012】例えば、最大ギャンググループの26本の
制御棒を同時に引き抜いた場合に炉心に投入される反応
度と同じだけの反応度を炉心に投入するには、単純計算
でも8本のグループを3つ程度引き抜かなくてはならな
い。
【0013】制御棒の定常駆動中(スクラム以外)に、
炉心に投入される反応度が急変することを防ぐ為に、制
御棒の定常駆動速度は決定されている。よって、制御棒
の連続引き抜きをした場合に、各ギャンググループの全
挿入から全引き抜きまでにかかる時間はグループの構成
本数に関わらず一定である。
【0014】また、制御棒の引き抜きは、炉心の安全性
維持の観点から、あるギャンググループの引き抜きが終
了するまで、次のギャンググループの引き抜きを禁止す
るロジックを設けてあるので、炉心に26本のギャング
グループを引き抜くときと同じ反応度を投入するには、
8本のギャンググループでは約3倍の時間がかかる。
【0015】同様に、26本のギャンググループの場合
に出力が目標値に追従していたとした場合、8本のギャ
ンググループの場合には、出力が目標値に達するまで3
倍以上の時間がかかる。
【0016】本発明の目的は、上記の原子炉の制御棒駆
動源として誘導電動機を使用した場合においても、ステ
ップモータを使用した場合とほぼ同様の制御性と起動時
間を満足する制御棒操作方法及び装置を提供することに
ある。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、以下の手
段によって達成される。制御棒の自動操作において、制
御棒のギャンググループの本数を所要本数にグルーピン
グしておき、そのグループを更に数本ずつの制御棒引き
抜き(挿入)時に炉内の出力分布が妥当なものとなるよ
うなサブグループに分ける。制御棒をあるギャンググル
ープ本数だけ同時引き抜き(挿入)をしているときに、
原子炉固有値、原子炉周期(ペリオド)あるいは目標出
力との偏差等から判定される判定基準が満足されなくな
った場合、制御棒を駆動する制御棒駆動装置に対し、そ
のギャンググループの引き抜き(挿入)を停止し、グル
ープ内の任意のサブグループを引き抜く(挿入する)指
令を与える。これは、同時に操作する制御棒本数を減少
(増加)することによって、炉心に投入される反応度が
所定の値以下(以上)になるようにするものである。例
えば、原子炉の臨界制御において、原子炉の未臨界が保
証されている領域で、且つペリオドが設定値以下である
場合は、制御棒を最大のグループ本数だけ同時に引き抜
く。しかし、中性子検出器近傍の制御棒を引き抜いた場
合には、局所的に中性子束が増加する為、一時的にペリ
オドが短くなる。よって、この領域では擬似的なペリオ
ド短を防ぐ為、制御棒の引き抜きグループを任意のサブ
グループとし、引き抜き本数を減らす。また、炉心が臨
界に近くなったと判定された場合は、制御棒の引き抜き
グループを任意のサブグループとし、引抜き本数を少な
くする事によって炉心への投入反応度を微調整し、原子
炉周期が短かくなることを防ぐ。また、原子炉の出力上
昇過程において、原子炉出力の設定された最終目標値と
実際の原子炉出力との偏差に基づいて、決められたギャ
ング本数だけ引き抜かれている状態で、実際の原子炉出
力が目標値を下回(上回)ったと判定された場合、制御
棒の引き抜きグループを任意のサブグループとし、引き
抜き本数を多く(少なく)する事によって原子炉出力を
目標値に追従させる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
により説明する。
【0019】図2は本発明の一実施形態の制御棒操作装
置の構成図である。図において、1は原子炉、2は原子
炉炉心、3は制御棒、4は炉内中性子計測器、5は制御
棒駆動装置、6は制御棒駆動モータ(誘導電動機)、7
は制御棒駆動制御回路、8は制御棒位置検出器、9は制
御棒選択装置、10は制御棒駆動制御装置、11は制御
棒引き抜き監視装置による炉出力、12は自動出力制御
装置、13は中性子束計測装置である。14は5から1
3を含む制御棒自動操作装置を示している。
【0020】以下、本実施形態における制御棒操作装置
14の動作を臨界制御を例に説明する。原子炉起動の
際、まず自動出力制御装置12から制御棒駆動制御装置
10に起動の指令を出す。制御棒選択装置9の中には図
3に示す制御棒引き抜き手順(シーケンス)15を備
え、この制御棒引き抜き手順15に従って制御棒駆動制
御装置10が制御棒駆動制御回路7に信号を送る。制御
棒駆動制御回路7は制御棒駆動指令を出し、この指令に
従って制御棒駆動モータ(誘導電動機)6が動くと、制
御棒駆動装置5が制御棒3を引き抜く。制御棒位置検出
器8は、モータ6の駆動量から制御棒引き抜き位置を検
出し、制御棒駆動制御装置10では制御棒引き抜き手順
15に示されたある手順番号に対応した制御棒操作が終
わったかどうかを判定する。制御棒3が引き抜かれてい
くと原子炉1の炉心2内の中性子束が増加し、炉内中性
子検出器4に計測されるカウント数が増す。このカウン
ト数からペリオドを計測し、自動出力制御装置12でペ
リオドの値が制限値以下かどうかを判断する。ペリオド
が制限条件を満足していれば、制御棒駆動制御装置10
に制御棒操作を続けるよう指令する。
【0021】図1に本発明における自動出力制御装置1
2の主要な構成を示す。自動出力制御装置12は、中性
子束計測装置13からの出力信号を受け、炉周期判定回
路16によってペリオドが制限値以下かどうか判定す
る。ペリオドが制限値以下と判定された場合、制御棒駆
動制御装置10に対し制御棒停止指令信号を出力する。
ペリオドが制限条件を満足している場合、中性子束計測
装置13から出力される中性子束レベル18とペリオ
ド、制御棒駆動装置10から出力される制御棒位置信号
22及び炉出力11から、制御モード判定回路19で現
在の炉心の状態を判断し、制御棒引き抜きモード(ギャ
ングモード、サブグループモード)を決定する。
【0022】ギャングモードで制御棒を引き抜くと判定
した場合には、引き抜きグループ選択回路20で引き抜
くべきギャンググループを選択し、制御棒操作指示回路
21から、ギャンググループ引き抜き信号を制御棒駆動
制御装置10に出力する。制御棒駆動制御装置10は、
ギャンググループ引き抜き信号を受けると、制御棒選択
装置9に格納された制御棒引き抜き手順15に基づい
て、制御棒をギャングモードで引き抜く。
【0023】サブグループモードで制御棒を引き抜くと
判定した場合には、引き抜きグループ選択回路20に予
め格納された、各制御領域での制御棒の引き抜きサブグ
ループの決定ロジックに基づいて引き抜くべきサブグル
ープを決定し、制御棒操作指示回路21から制御棒駆動
装置10にサブグループ引き抜き指令信号を出力する。
ギャンググループモードの場合と同様に、制御棒駆動制
御装置10は、サブグループ引き抜き指令信号を受ける
と、制御棒選択装置9に格納された制御棒引き抜き手順
15に基づいて、制御棒をサブグループモードで引き抜
く。
【0024】制御棒のギャンググループは、制御棒のギ
ャングモード引き抜き操作によって、炉内の出力分布が
大きく歪まないように反応度が投入される制御棒の組合
せで決定される。また、ギャンググループを分割するサ
ブグループは、サブグループモードによる制御棒引き抜
き操作によって炉心に投入される個々の制御棒の反応度
が小さく、原子炉が適切な炉心性能を維持できるような
制御棒の組合せで決定される。
【0025】ここで、ある特定のギャンググループA
を、ギャングモードによって制御棒引き抜き(挿入)操
作している途中に、ある判定基準によってギャング引き
抜き(挿入)を停止し、サブグループモードによる引き
抜き(挿入)を行った場合に、ギャンググループAを構
成するサブグループa1,a2,・・・,anの引き抜き(挿
入)が全て終了するまで、次のギャンググループBの引
き抜き(挿入)を禁止するロジックを設ける。これは、
制御棒引き抜き(挿入)操作により近接する制御棒の挿
入位置の偏差が大きくなり、炉内の出力分布が大きく歪
むことを防ぐ為である。
【0026】図3は、第4グループまでの制御棒引き抜
き手順とグルーピングの一例を示したものである。ここ
では、従来の技術の項で述べた制御棒ギャンググループ
の第1グループに属するA本の制御棒をそれぞれa1、
a2、a3、・・・本(a1+a2+a3+・・・=A)のサブ
グループに分けて操作する手順を示している。同様に、
第2グループに属する各B本の制御棒をそれぞれb1、
b2、b3、・・・本(b1+b2+b3+・・・=B)本のサ
ブグループに、第3グループに属するC本の制御棒をそ
れぞれc1、c2、c3、・・・本(c1+c2+c3+・・・
=C)のサブグループに、第4グループに属する各B本
の制御棒をそれぞれd1、d2、d3、・・・本(d1+d2
+d3+・・・=D)本のサブグループに分ける。
【0027】図4に、自動出力制御装置12に組込まれ
た臨界制御における制御アルゴリズムの一例を示す。
【0028】図4の信号の流れで、ペリオドτ計算は図
1における炉周期判定回路16で行う。ペリオドと前回
引き抜き完了から一定時間経過の信号とφ/φ0の計算
値を制御モード判定回路19で処理し、ギャングモード
乃至サブグループモードを決定する。その信号を受け
て、引き抜きグループ選択回路20に予め格納された各
制御領域での制御棒引き抜きロジックに基づいて、ギャ
ンググループ乃至サブグループを引き抜く指令を、制御
棒操作指示装置21から制御棒駆動制御装置10に出力
する。
【0029】中性子束計測装置13から検出された中性
子束レベル18(SRNM中性子束)を入力処理し、そ
こから炉周期判定回路16によってペリオドを計算し、
ペリオドが設定値(例えば50秒)より長く、且つ制御
棒停止時にペリオドが設定値(例えば200秒)より長
く、且つ前回の制御棒引き抜き完了から一定時間(例え
ば10秒)経過していると判定された場合のみ、制御棒
の引き抜きを許可し、それが満足されない場合には制御
棒の引き抜きを停止する。
【0030】また、中性子束レベル18(SRNM中性
子束)からφ/φ0を計算し、ペリオドが上記設定条件
を満たし、且つ制御棒の前回引き抜きから一定時間経過
し、且つφ/φ0の値が予め設定された設定値Xよりも
小さい場合(φ/φ0<X)、臨界に達するまで十分余
裕があると判定し、ギャング引き抜きを行う。
【0031】すなわち、ギャンググループの中で第1、
第2グループまでの様な、臨界から遠い未臨界状態にお
いてはA本あるいはB本のギャング引き抜きを行い、高
速起動が行えるようにしている。また、第3グループに
おいては、ペリオドが設定値(例えば50秒)より長
く、且つ制御棒停止時にペリオドが設定値(例えば20
0秒)より長く、且つ前回の制御棒引き抜き完了から一
定時間(例えば10秒)経過し、且つ制御棒全挿入時に
おける中性子束φ0に対し制御棒挿入時点における中性
子束φとの比が予め決定された設定値Xより小さい場合
(φ/φ0<X)は、臨界に達するまで充分余裕がある
と判定し、C本ギャング引き抜きを行う。
【0032】また、ペリオドが上記設定条件を満たし、
且つ制御棒の前回引き抜きから一定時間経過し、且つφ
/φ0の値が設定値Xより大きくなった場合(X<φ/
φ0)は、臨界近傍であると判定し、C本引き抜きを停
止し、新たに設定したサブグループ3,3,3を
引き抜く事によって、炉心に投入される反応度を調整す
る。
【0033】φ/φ0の値が予め決められた設定値α,
β,γ(γ<β<α)に対し、αより大きい場合(α<
φ/φ0)は、サブグループ3を引き抜き、φ/φ0
の値が予め決められた設定値βより大きい場合(β<φ
/φ0)は、サブグループ3を引き抜く。同様にφ/
φ0の値が予め決められた設定値γより大きい場合(γ
<φ/φ0)は、サブグループ3を引き抜き、以下、
予め決められた設定値とφ/φ0の偏差に応じて特定の
サブグループを引き抜く。これによって、炉心に投入さ
れる反応度を微調整する事が可能になる。
【0034】また、より臨界に近い状態と考えられる第
4グループに於いては、制御棒本数を第1、第2、第3
グループと比較して、より多くのサブグループに細かく
分ける事により、炉心に投入される反応度量を臨界に近
づくにつれてだんだん小さくし、微調整ができるように
する。この場合の制御方法も第3グループと同様に、予
め決められた設定値とφ/φ0との偏差に応じて制御棒
の引き抜きサブグループを決定する。
【0035】以上説明した制御棒操作方法は、臨界制御
において原子炉起動時間を短縮する目的で行われてい
る。しかし、ギャンググループ引き抜き、サブグループ
引き抜きの2つの制御棒駆動モードを利用した制御棒操
作方法は、昇温昇圧制御や原子炉出力制御、発電機出力
上昇制御等の、出力上昇制御においても利用可能であ
る。この場合の装置構成は、図2と同じで良い。
【0036】図5は、自動出力制御装置12に組込まれ
た出力上昇制御での制御アルゴリズムの一実施形態を示
す図である。
【0037】図5の信号の流れで目標値31を制御モー
ド判定回路19に入力し、制御パラメータ,等を用
いて諸々の処理を行い、制御モードを選択して引き抜き
グループ選択回路20に信号を出力する。それにより、
予め格納されたロジックに基づいて引き抜くグループを
決定し、制御棒操作指示装置21から制御棒駆動制御装
置10に制御棒引き抜き指令信号を出力する。まず、目
標値31と制御パラメータ32との偏差を計測し、そ
れにPI制御33を施して、目標出力34を得る。次
に、目標出力34と制御パラメータ35との差から出
力偏差信号36(ΔΦ)を求める。
【0038】出力偏差信号ΔΦが事前に設定した正数a
より大きく、且つ制御棒停止後一定時間(例えば10
秒)以上経過しているときには制御棒引き抜き許可信号
を発生する。また、出力偏差信号ΔΦが事前に設定した
負数bより小さく、且つ制御棒停止後一定時間以上経過
しているときには制御棒挿入許可信号を発生する。さら
に、出力偏差信号ΔΦは制御棒駆動モードの判定にも用
いる。出力偏差信号ΔΦの絶対値が、事前に設定した正
数cより大きい(c<|ΔΦ|)ときはギャンググルー
プ引き抜きを選択する。また、出力偏差信号△Φの値が
cより小さい(|ΔΦ|<c)の場合、制御棒はサブグ
ループ引き抜きを行う。更に、|ΔΦ|<cのときに、
事前に設定されたcより小さい正数d、e(e<d<
c)に対し、e<d<|ΔΦ|<cの場合にはサブグル
ープを引き抜き、e<|ΔΦ|<d<cの場合にはサ
ブグループを引き抜く。定数a,b,c,dは制御系
や原子炉の応答特性によって決定される。本方式によっ
て、臨界制御時と同様に、炉心に投入される反応度を微
調整し、制御棒操作量の最適化を図る事で、速やかに出
力を目標出力に追従させる事ができる。
【0039】また出力上昇制御において、制御棒操作中
に制御棒のステップ位置を監視し、現在の制御棒位置と
予め設定された制御棒位置との偏差に基づいて、制御棒
駆動モードを判定する事もできる。制御棒は、引き抜き
ステップ数によって、炉心に投入される反応度が大きく
変化する。制御棒全挿入状態から引き抜きを開始して、
初めの数10ステップまでは炉心に投入される反応度は
小さく、あるステップ数に到達すると投入反応度が大き
くなっていく。また、全引き抜き状態の前の数10ステ
ップまでは、前記と同様に反応度が小さい領域になって
いる。よって、目標ステップ数と実際のステップ数に偏
差が生じると、炉心に投入される反応度に大きな偏差が
生ずる可能性がある。
【0040】制御棒の現在のステップ位置が、制御棒駆
動機構の位置決め精度、位置検出精度等の影響によりシ
ーケンスに基づいて決定された制御棒ステップ位置に対
して偏差を持っている場合、炉内に投入される反応度が
変わる為、出力が目標出力に追従できなくなる。よっ
て、出力を目標出力に追従させる為、制御棒位置の偏差
量に応じて引き抜き本数を変える。制御棒位置偏差が予
め設定された規定値以上である場合、操作する制御棒本
数を増やし、目標とされる制御棒位置まで速やかに移動
させる。制御棒位置偏差が予め決定された規定値以内に
あると判定された場合、操作する制御棒本数を減らし、
炉内に投入される反応度量を微調整し、出力を目標出力
に追従させる。
【0041】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、制御棒駆
動源として誘導電動機を用いた場合においても、制御棒
操作において、従来のステップモータを用いた場合とほ
ぼ同様の起動時間と制御性能が確保できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の自動出力調整装置の構成
図。
【図2】本発明の一実施形態の原子炉制御棒自動操作装
置の構成図。
【図3】本発明の一実施形態の原子炉制御棒自動操作装
置に用いられる制御棒の引き抜き手順とグルーピングの
説明図。
【図4】本発明の一実施形態の原子炉制御棒自動制御装
置の臨界制御時の処理アルゴリズムを示す図。
【図5】本発明の一実施形態の原子炉制御棒自動制御装
置の出力上昇制御時の処理アルゴリズムを示す図。
【図6】制御棒駆動源としてステップモータを用いた原
子炉と、誘導電動機を用いた原子炉の構造の概念図。
【符号の説明】
1・・・原子炉、2・・・原子炉炉心、3・・・制御棒、4・・・炉
内中性子計測器、5・・・制御棒駆動装置、6・・・誘導電動
機、7・・・制御棒駆動制御回路、8・・・制御棒位置検出
器、9・・・制御棒選択装置、10・・・制御棒駆動制御装
置、11・・・炉出力、12・・・自動出力制御装置、13・・
・中性子束計測装置、14・・・制御棒自動操作装置、15
・・・制御棒引き抜き手順(シーケンス)、16・・・炉周期
判定回路、17・・・制御棒引き抜き停止信号、18・・・中
性子束レベル、19・・・制御モード判定回路、20・・・引
き抜きグループ選択回路、21・・・制御棒操作指示回
路、22・・・制御棒位置信号、31・・・目標値、32・・・
制御パラメータ、33・・・PI制御器、34・・・目標出
力、35・・・制御パラメータ、36・・・出力偏差信号。

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原子力発電プラントの、複数の制御棒を
    グループ化し、各グループ内の制御棒を同時に操作する
    原子炉制御棒操作方法において、制御棒操作中に炉心状
    態によって前記同時に操作される各グループ内の制御棒
    の引き抜き又は挿入本数を変更することを特徴とする原
    子炉制御棒操作方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の原子炉制御棒操作方法に
    おいて、制御棒操作中に原子炉周期を監視して該炉周期
    が規定値となったときに、該炉周期の値に応じて制御棒
    の引き抜き又は挿入本数を変更することを特徴とする原
    子炉制御棒操作方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の原子炉制御棒操作方法に
    おいて、制御棒操作中の中性子束レベルを監視して該レ
    ベルの値が規定値となったときに、該レベルの値に応じ
    て制御棒の引き抜き又は挿入本数を変更することを特徴
    とする原子炉制御棒操作方法。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の原子炉制御棒操作方法に
    おいて、設定された制御目標値と実制御パラメータとの
    偏差が規定値となったときに、該偏差の値に応じて制御
    棒の引き抜き又は挿入本数を変更することを特徴とする
    原子炉制御棒操作方法。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の原子炉制御棒操作方法に
    おいて、設定された目標出力変化率を満足していないと
    判定されたとき、該変化率の値に応じて制御棒の引き抜
    き又は挿入本数を変更することを特徴とする原子炉制御
    棒操作方法。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の原子炉制御棒操作方法に
    おいて、原子炉が臨界又は出力目標値から遠い状態では
    グループ化した各ギャンググループの制御棒を引き抜き
    又は挿入をし、臨界又は出力目標値に近い状態では前記
    各グループを分割したサブグループの制御棒を引き抜き
    又は挿入をすることを特徴とする原子炉制御棒操作方
    法。
  7. 【請求項7】 原子力発電プラントの、複数の制御棒を
    グループ化し、各グループ内の制御棒を同時に操作する
    原子炉制御棒操作装置において、制御棒操作中に炉心状
    態によって前記各グループ内の制御棒の引き抜き又は挿
    入本数を変更する制御手段を備えたことを特徴とする原
    子炉制御棒操作装置。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の原子炉制御棒操作装置に
    おいて、前記制御手段は、制御棒操作中に原子炉周期を
    監視する監視手段の監視によって、該炉周期が規定値と
    なったときに、該炉周期の値に応じて制御棒の引き抜き
    又は挿入本数を変更するものであることを特徴とする原
    子炉制御棒操作装置。
  9. 【請求項9】 請求項7記載の原子炉制御棒操作装置に
    おいて、前記制御手段は、制御棒操作中の中性子束レベ
    ルを監視する監視手段の監視によって、該レベルの値が
    規定値となったときに、該レベルの値に応じて制御棒の
    引き抜き又は挿入本数を変更するものであることを特徴
    とする原子炉制御棒操作装置。
  10. 【請求項10】 請求項7記載の原子炉制御棒操作装置
    において、前記制御手段は、設定された制御目標値と実
    制御パラメータの偏差を算出する計算手段の算出によっ
    て、該偏差が規定値となったときに、該偏差の値に応じ
    て制御棒の引き抜き又は挿入本数を変更するものである
    ことを特徴とする原子炉制御棒操作装置。
  11. 【請求項11】 請求項7記載の原子炉制御棒操作装置
    において、前記制御手段は、出力変化率の値に応じて制
    御棒の引き抜き又は挿入本数を変更するものであること
    を特徴とする原子炉制御棒操作装置。
  12. 【請求項12】 請求項7記載の原子炉制御棒操作装置
    において、前記制御手段は、原子炉が臨界又は出力目標
    値から遠い状態ではグループ化した各ギャンググループ
    の制御棒を引き抜き又は挿入を行ない、臨界又は出力目
    標値に近い状態では前記各ギャンググループを分割した
    サブグループの制御棒を引き抜き又は挿入をする制御棒
    操作を行なうものであることを特徴とする原子炉制御棒
    操作装置。
  13. 【請求項13】 原子炉において、請求項7から12の
    いずれかに記載の前記原子炉制御棒操作装置を搭載した
    ことを特徴とする原子炉。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN114077845A (zh) * 2020-08-12 2022-02-22 中广核(北京)仿真技术有限公司 核电站仿真模拟机平台的功率-棒位曲线测定方法及系统

Cited By (2)

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CN114077845A (zh) * 2020-08-12 2022-02-22 中广核(北京)仿真技术有限公司 核电站仿真模拟机平台的功率-棒位曲线测定方法及系统
CN114077845B (zh) * 2020-08-12 2024-01-30 中广核(北京)仿真技术有限公司 核电站仿真模拟机平台的功率-棒位曲线测定方法及系统

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