JPH11182505A - 真空吸着用の流体圧シリンダ - Google Patents

真空吸着用の流体圧シリンダ

Info

Publication number
JPH11182505A
JPH11182505A JP34663297A JP34663297A JPH11182505A JP H11182505 A JPH11182505 A JP H11182505A JP 34663297 A JP34663297 A JP 34663297A JP 34663297 A JP34663297 A JP 34663297A JP H11182505 A JPH11182505 A JP H11182505A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cylinder
vacuum suction
rod
guide
port
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP34663297A
Other languages
English (en)
Inventor
Tadashi Suga
正 菅
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
CKD Corp
Original Assignee
CKD Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by CKD Corp filed Critical CKD Corp
Priority to JP34663297A priority Critical patent/JPH11182505A/ja
Publication of JPH11182505A publication Critical patent/JPH11182505A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 コンパクトで、しかも流体漏れが起こりにく
い真空吸着用の流体圧シリンダを提供すること。 【解決手段】 シリンダ本体2に収容される移動体M1
は、ピストン部13及びロッド部12を備え、流体の給
排により駆動される。シリンダ本体2にガイド体20を
摺動可能に挿通させる。ガイド体20は、移動体M1 と
一体的に移動することでロッド部12をガイドする。ワ
ークW1 は、真空引きポート28を介した真空引きによ
り吸引口27に吸着される。ピストン部13の片方の端
面からロッド部12を突出させる。ガイド体20を挿通
するためのガイド体挿通孔4に連通する真空引きポート
28を、シリンダ本体2に形成する。ガイド体20にお
ける非挿通部位に形成された吸引口27側と、真空引き
ポート28側とを連通させる真空引き流路R1 をガイド
体に設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、真空吸着用の流体
圧シリンダに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体チップ等のようなワークを
真空吸着するための流体圧シリンダがいくつか提案され
ている。
【0003】図6に示される従来例の流体圧シリンダ5
1では、シリンダ本体52の側面に、駆動用のエアを給
排するための一対のシリンダポート53,54が形成さ
れている。シリンダ本体52の内部には、ピストンロッ
ド55を備えるピストン56が往復動可能に収容されて
いる。前記シリンダポート53,54は、ピストン56
が区画する2つの圧力作用室57,58にそれぞれ連通
している。ピストンロッド55は真空引き流路として機
能する貫通孔59を有する中空状部材であって、ピスト
ン56の両端面を貫通するように取り付けられている。
ピストンロッド55の先端側はシリンダ51の下端面側
から外部に突出し、ピストンロッド55の基端側はシリ
ンダ51の上端面側から外部に突出している。ピストン
ロッド55の先端には真空吸着パッド60が装着され、
ピストンロッド55の基端には真空配管チューブ(図示
略)が接続される。ピストンロッド55には、連結手段
61を介してガイドロッド62が連結されている。この
ガイドロッド62は、ピストンロッド55と一体的に移
動することで同ピストンロッド55をガイドする役割を
果たしている。
【0004】従って、図6の流体圧シリンダ51による
と、真空引きを行うことにより真空吸着パッド60でワ
ークを吸着することができる。図7に示される別の従来
例の流体圧シリンダ71では、ピストンロッド55の先
端側のみがシリンダ71から外部に突出しているため、
ピストンロッド55の基端に真空配管チューブを接続す
ることはできない。その代わりにシリンダ本体52に
は、同チューブが接続可能な真空引きポート72が形成
されている。このような真空引きポート72とピストン
ロッド55の基端付近の領域とは、通路73を介して互
いに連通した状態にある。
【0005】従って、図7の流体圧シリンダ71であっ
ても、真空引きを行うことにより真空吸着パッド60で
ワークを吸着することができる。なお、これと同種のも
のとしては、実開平4−13806号公報に開示された
流体圧シリンダ等がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、ピストン5
6の両端面からピストンロッド55が突出している上記
従来技術の場合、構造的に流体圧シリンダ51,71の
全長が長くなりやすく、コンパクトに設計することが困
難であった。
【0007】また、図6の流体圧シリンダ51では、ピ
ストンロッド55が出没動作を行う際に、それに接続さ
れている真空配管チューブも動いてしまう。ゆえに、チ
ューブが緩んでピストンロッド55から外れたり、チュ
ーブ自身に変形・破損が生じたりしやすく、これがエア
漏れを引き起こす原因となっていた。
【0008】本発明は上記の事情に鑑みてなされたもの
であり、その目的は、コンパクトで、しかも流体漏れが
起こりにくい真空吸着用の流体圧シリンダを提供するこ
とにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、請求項1に記載の発明では、ピストン部とロッド
部とを備えかつ流体の給排により駆動される移動体がシ
リンダ本体に収容され、前記移動体と一体的に移動する
ことで前記ロッド部をガイドするガイド体が前記シリン
ダ本体に摺動可能に挿通され、真空引きポートを介した
真空引きにより吸引口にワークが吸着される流体圧シリ
ンダにおいて、前記ロッド部を前記ピストン部の片方の
端面から突出させ、前記ガイド体を挿通するためのガイ
ド体挿通孔に連通する前記真空引きポートを前記シリン
ダ本体に形成し、前記ガイド体における非挿通部位に形
成された吸引口側と前記真空引きポート側とを連通させ
る真空引き流路を前記ガイド体に設けたことを特徴とす
る真空吸着用の流体圧シリンダをその要旨とする。
【0010】請求項2に記載の発明で、請求項1におい
て、前記ガイド体は、前記ロッド部に対して平行に設け
られたガイドロッドと、そのガイドロッドと前記ロッド
部とを連結する連結手段とをその構成要素として含み、
前記真空引き流路は前記ガイドロッドをその軸線方向に
沿って貫通する貫通孔であるとした。
【0011】請求項3に記載の発明は、請求項1または
2において、前記ガイド体挿通孔には前記ガイド体の一
部を支承するための軸受け部材が設けられているとし
た。請求項4に記載の発明は、請求項3において、前記
軸受け部材はボールベアリングであるとしている。
【0012】請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4
のいずれか1項において、前記真空引きポートは前記シ
リンダ本体の側面において開口するように形成されてい
るとした。
【0013】請求項6に記載の発明は、請求項5におい
て、前記真空引きポートは、前記移動体駆動用の流体を
給排するためのシリンダポートと同じ面において開口す
るように形成されているとした。
【0014】以下、本発明の「作用」について説明す
る。請求項1〜6に記載の発明によると、真空引き流
路、ガイド体挿通孔及び真空引きポートを介して真空引
きが行われる結果、ガイド体の非挿通部位にワークが吸
着される。前記真空引きポートは固定側部材であるシリ
ンダ本体に形成されているため、移動体の駆動時におい
ても真空配管チューブが動いてしまうことはない。ゆえ
に、チューブの外れ、変形、破損等が未然に防止され
る。さらに、移動体ではなくガイド体に真空引き流路を
形成したことにより、ロッド部をピストン部の両方の端
面から突出させる必要がなくなる。よって、長いシリン
ダ本体を用いる必要もなくなり、流体圧シリンダの全長
を短くすることができる。
【0015】請求項2に記載の発明によると、連結手段
によってロッド部に連結されたガイドロッドは、シリン
ダ本体のガイド体挿通孔に対して摺動しながら移動体と
一体的に移動する。これによりロッド部の直進がガイド
され、動作性の向上が図られる。また、この構成である
と、ガイドロッド側のみに貫通孔を透設することで真空
引き流路を形成することができるため、特に製造困難性
を伴わない。
【0016】請求項3に記載の発明によると、ガイド体
挿通孔に設けられた軸受け部材によりガイド体の一部が
支承される結果、ガイド体先端の触れ量が低減され、位
置精度が高くなる。よって、例えば超小型部品の真空吸
着に好適な流体圧シリンダとなる。
【0017】請求項4に記載の発明によると、ボールベ
アリングを用いたことにより、ガイド体先端の触れ量が
よりいっそう低減され、位置精度がさらに高くなる。請
求項5に記載の発明によると、真空引きポートをシリン
ダ本体の側面において開口するように形成すれば、移動
体のストローク方向に同ポートの深さ分に相当する長さ
を確保しておく必要がなくなる。従って真空引きポート
をシリンダ本体のいずれかの端面において開口するよう
に形成した場合に比べ、シリンダ本体を短くすることが
できる。
【0018】請求項6に記載の発明によると、シリンダ
ポート及び真空引きポートが同じ面において開口するよ
うに形成されていると、集中配管化が図られ、例えば設
置スペースが限られている場合等において有利な構成と
なる。
【0019】
【発明の実施の形態】[第1の実施形態]以下、本発明
を具体化した一実施形態の真空吸着用の流体圧シリンダ
1を図1〜図3に基づき詳細に説明する。
【0020】図2,図3に示されるように、この流体圧
シリンダ1を構成するシリンダ本体2は断面矩形状であ
って、移動体挿通孔3及びガイド体挿通孔4を備えてい
る。図1に示されるように、両挿通孔3,4は、シリン
ダ本体2の下端面2e側において開口するようにかつ互
いに平行に形成されている。これらの挿通孔3,4は、
シリンダ本体2の上下方向の長さにほぼ匹敵する深さに
形成されている。シリンダ本体2の有する4つの側面2
a,2b,2c,2dのうちの1つ(ここでは2a)に
は、一対のシリンダポート5,6が開口するように形成
されている。第1のシリンダポート5は上端面2f寄り
の位置に形成され、第2のシリンダポート6は第1のシ
リンダポート5の下方位置に形成されている。これらの
シリンダポート5,6に対しては、流体としてのエアを
給排するためのエア給排チューブ(図示略)が接続可能
である。
【0021】図1に示されるように、移動体挿通孔3の
入口部分には、中心にロッド部挿通孔7を有するパッキ
ングケース8が嵌着されている。ロッド部挿通孔7の内
周面にはパッキング収容空間9が形成され、そこには弾
性体からなる環状のロッドパッキング10が収容されて
いる。このロッドパッキング10は、第2の圧力作用室
15側から外部へのエア漏れを防止する役割を果たして
いる。パッキング収容空間9よりも奥側の位置には、軸
受け部材としてのスリーブ11が設けられている。
【0022】この流体圧シリンダ1において移動体挿通
孔3内には、ロッド部12とピストン部13とを備える
移動体M1 が往復動可能に収容されている。本実施形態
において棒状かつ断面円形状のロッド部12は、ピスト
ン部13の片方の端面、つまり下端面のみから突出して
いる。ここではロッド部12とピストン部13とは、同
じ素材を用いて一体的に形成されている。勿論、これら
12,13を別体として形成した後に接合してもよい。
【0023】ピストン部13は、移動体挿通孔3を2つ
の圧力作用室14,15に区画する。図1において上側
(即ちヘッド側)に位置するものを第1の圧力作用室1
4と呼び、図1において下側(即ちロッド側)に位置す
るものを第2の圧力作用室15と呼ぶことにする。第1
の圧力作用室14は第1のシリンダポート5に連通し、
第2の圧力作用室15は第2のシリンダポート6に連通
している。従って、第1のエア給排ポート5にエアを供
給すると、第1の圧力作用室14側のエア圧が相対的に
高くなり、ピストン部13が下方に押圧される。逆に第
2のエア給排ポート6にエアを供給すると、第2の圧力
作用室15側のエア圧が相対的に高くなり、ピストン部
13が上方に押圧される。
【0024】ピストン部13の外周面にはパッキング装
着溝16が形成され、そのパッキング装着溝16には弾
性体からなる環状のピストンパッキング17が装着され
ている。このピストンパッキング17は、両圧力作用室
14,15間でのエアの流通を遮断してシール性を高め
る役割を果たしている。
【0025】ロッド部12においてピストン部13のあ
る側を基端側とすると、その先端側はロッド部挿通孔7
を介してシリンダ本体2の下方外部に突出している。図
1に示されるように、ガイド体挿通孔4の入口部分にお
ける内周面には、ガイド体20の一部を支承する軸受け
部材として、上記と同様のスリーブ11が設けられてい
る。そのスリーブ11のすぐ奥側の位置にはパッキング
収容空間18が形成され、そこには弾性体からなる環状
のガイドロッドパッキング19が収容されている。この
ガイドロッドパッキング19は、真空引き時においてシ
リンダ本体2の外部から内部へのエア流入を防止する役
割を果たしている。
【0026】図1に示されるように、この流体圧シリン
ダ1はガイド体20を備えている。本実施形態のガイド
体20は、ガイドロッド21と連結手段としての連結ブ
ロック22とをその構成要素として含む。棒状の部材で
あるガイドロッド21は、例えばステンレス(例えばS
US304等)のように、アルミニウム製のシリンダ本
体2や移動体M1 等よりも硬質の材料を用いて形成され
る。勿論、相対的に硬質の材料を用いることなく前記ガ
イドロッド21を形成してもよい。ガイドロッド21は
ガイド体挿通孔4に摺動可能に挿通されていて、ロッド
部12に対して平行に設けられている。
【0027】図1,図2に示されるように、連結ブロッ
ク22の2箇所には固定孔23が平行に形成されてい
る。それらの固定孔23のうちの一方には、シリンダ本
体2から突出しているロッド部12の先端が挿入されか
つ固定されている。固定孔23のうちの他方には、同じ
くシリンダ本体2から突出しているガイドロッド21が
挿入されかつ固定されている。即ち、ロッド部12の非
挿通部位とガイドロッド21の非挿通部位とが、連結ブ
ロック22を介して連結されている。従って、ロッド部
12が移動すると、ガイドロッド21及び連結ブロック
22を有するガイド体20もそのロッド部12と一体的
に移動する。
【0028】図1に示されるように、前記ガイドロッド
21は、ロッド部12とは異なり、固定孔23を貫通し
て連結ブロック22のさらに下方に飛び出している。そ
のようなガイドロッド21の先端には、弾性体からなる
真空吸着パッド24を備えるアダプタ25が着脱可能に
装着される。このようなパッド24は、具体的にはシリ
コーンゴム、ウレタンゴム、NBR等といったゴム材料
製である。弾性体としてゴム材料を選択したのは、ワー
クW1 に確実に密着することで高い真空吸着力が得られ
るからである。また、ワークW1 に当接させたときで
も、ワークW1 に与える物理的ダメージが緩和されるか
らである。
【0029】このシリンダ本体2は、図示しない真空配
管チューブが接続可能な真空引きポート28を備えてい
る。この真空引きポート28は、図3のごとくシリンダ
本体2の上端面2fにおいて開口するように形成されて
いる。本実施形態では、前記真空引きポート28はガイ
ド挿通孔4と同軸上に形成され、かつ同ガイド挿通孔4
と連通している。
【0030】本実施形態のガイドロッド21は、その軸
線方向に沿って貫通する断面円形状の貫通孔26を真空
引き流路R1 として備えている。貫通孔26の上端開口
は常にガイド体挿通孔4内にある。一方、ワークW1 を
吸着するための吸引口27となる下端開口は、常にガイ
ド体挿通孔4外に、即ちガイドロッド21における非挿
通部位にある。もっとも、真空吸着パッド24及びアダ
プタ25の装着時には、真空吸着パッド24側にある吸
引口27aが実質的な吸引口となる。従って、吸引口2
7側(パッド装着時には吸引口27a側)と真空引きポ
ート28側とは、前記真空引き通路R1 によって連通さ
れた状態となっている。
【0031】次に、この流体圧シリンダ1の動作につい
て説明する。まず、シリンダポート5,6をエア供給源
に接続するとともに、真空引きポート28を真空配管チ
ューブを介して真空ポンプ等の真空引き手段に接続す
る。また、真空吸着パッド24を備えるアダプタ25を
ガイドロッド21の先端に装着しておく。
【0032】この状態で第1のエア給排ポート5にエア
を供給すると、移動体M1 が下方に移動してロッド部1
2がシリンダ本体2から大きく突出する。そして、この
ときガイドロッド21もガイド体挿通孔4に対して摺動
しながら、移動体M1 と一体的に移動する。ガイドロッ
ド21とロッド部12とは連結ブロック22により連結
されているため、ロッド部12は左右方向にガタついた
り回転したりすることなくスムーズに直進することがで
きる。逆に、第2のエア給排ポート6にエアを供給する
と、移動体M1 が上方に移動して、今度はロッド部12
がシリンダ本体2内に没入する。勿論、このときもロッ
ド部12はスムーズに直進することができる。
【0033】さらに真空ポンプを駆動させた場合には、
真空引き流路R1 、ガイド体挿通孔4及び真空引きポー
ト28という経路を介し、吸引口27a付近のエアが真
空引きされる。従って、流体圧シリンダ1をワークW1
上方に移動し、かつ真空吸着パッド24をワークW1 と
充分に近接させておけば、真空吸着パッド24の吸引口
27aにワークW1 を吸着することができる。このよう
にしてワークW1 を吸着した後、所定の箇所まで流体圧
シリンダ1を移動させて真空引きを一時停止する。その
結果、当該所定の箇所にてワークW1 が釈放される。
【0034】さて、以下に本実施形態において特徴的な
作用効果を列挙する。 (イ)本実施形態の流体圧シリンダ1では、真空引きポ
ート28が固定側部材であるシリンダ本体2に形成され
ている。そのため、移動体M1 の駆動時においても真空
配管チューブが動いてしまうことはない。ゆえに、チュ
ーブが緩んで外れたり、チューブ自身に変形・破損が生
じたりすることがない。よって、接続部分や変形・破損
部分からのエア漏れが確実に解消され、信頼性及び耐久
性に優れた流体圧シリンダ1とすることができる。
【0035】(ロ)この流体圧シリンダ1では、移動体
M1 ではなくガイド体20に真空引き流路R1 を形成し
ている点が従来と異なっている。従って、ロッド部12
の上端面側に真空引き通路R1 を形成せんとして、ロッ
ド部12をピストン部13の両方の端面から突出させる
必要がない。よって、長いシリンダ本体2を用いる必要
もなくなり、流体圧シリンダ1の全長を従来に比べて短
くすることができる。その結果、コンパクトな流体圧シ
リンダ1とすることができる。また、ロッド部12をピ
ストン部13の片方の端面のみから突出させた構造は、
移動体M1 の軽量化にもつながる。
【0036】(ハ)この流体圧シリンダ1では、上記の
ようなガイドロッド21と連結ブロック22とを構成要
素として含むガイド体20を採用している。そして、こ
のようなガイド体20によってロッド部12の直進がガ
イドされ、動作性の向上が図られる。また、この構成で
あると、ガイドロッド21側のみに貫通孔26を直線的
に透設することで真空引き流路R1 を形成することがで
きるため、特に製造困難性を伴わないという利点があ
る。
【0037】(ニ)この流体圧シリンダ1では、ガイド
体挿通孔4に設けられたスリーブ11によりガイド体2
0の一部、即ちガイドロッド21の外周面が支承され
る。その結果、ガイドロッド21の出没時においてその
先端の触れ量が低減され、ガイドロッド21の直進性が
向上する。従って、ガイドロッド21の先端にある真空
吸着パッド24が左右にがたつくこともなく、高い位置
精度が確保される。よって、ICチップ、各種チップ部
品、半導体パッケージ等のような超小型部品の真空吸着
に好適な流体圧シリンダ1とすることができる。 [第2の実施形態]次に、図4に基づいて実施形態2の
真空吸着用の流体圧シリンダ31を説明する。ここでは
実施形態1と共通する構成については同じ部材番号を付
すのみとし、相違する構成について述べる。
【0038】図4に示されるように、この流体圧シリン
ダ31では、実施形態1のときと比べてガイドロッド2
1が若干長く形成されている。従って、それを摺動可能
に挿通するためのガイド体挿通孔4もやや深めに形成さ
れている。また、この流体圧シリンダ31では、実施形
態1のスリーブ11に代えて、異なるタイプの軸受け部
材が、具体的にはボールベアリング32が使用されてい
る。ボールベアリング32とは、複数の硬球を周回空間
内に転動可能に収容した構造を有する軸受けをいう。こ
のようなボールベアリング32を用いた場合、複数の硬
球がガイドロッド21の外周面に対して摺接することに
より、ガイドロッド21がガイドされる。ガイドロッド
21の外周面に自身の長手方向に沿って延びる溝を形成
しておき、その溝に硬球を摺接させてもよい。
【0039】さて、以下に本実施形態において特徴的な
作用効果を列挙する。 (イ)本実施形態の流体圧シリンダ31であっても、前
記実施形態1において列挙した作用効果イ、ロ、ハを奏
することは明らかである。
【0040】(ロ)特にこの流体圧シリンダ31ではボ
ールベアリング32を軸受け部材として用いていること
から、ガイドロッド21の先端の触れ量がよりいっそう
低減され、真空吸着パッド24にさらに高い位置精度を
確保することができる。よって、超小型部品の真空吸着
に最適な流体圧シリンダ31とすることができる。
【0041】なお、本発明は上記実施形態に限定される
ことはなく、例えば次のような別の形態に変更すること
が可能である。 ◎ 実施形態2の流体圧シリンダ31について、例えば
ガイドロッド21を実施形態1と同程度の長さに止める
等のことを行ってシリンダ本体2を短くすれば、実施形
態1と同じくらい全体をコンパクトにすることが可能で
ある。
【0042】◎ 図5に示される別例の流体圧シリンダ
41のように構成してもよい。この流体圧シリンダ41
では、真空引きポート28がシリンダ本体2の上端面2
fではなく側面2cにおいて開口するように形成されて
いる。この場合、真空引きポート28及びシリンダポー
ト5,6は、図5のように、移動体M1 の非突出側端が
到達する位置よりも突出端側(同図では下方)に位置し
ていることが好ましい。上記のようにすると、移動体M
1 のストローク方向に同ポート28の深さ分に相当する
長さを確保しておく必要がなくなる。従って、真空引き
ポート28をシリンダ本体2の上端面において開口する
ように形成した場合に比べ、シリンダ本体2を短くする
ことができ、さらなるコンパクト化を達成することがで
きる。
【0043】◎ 図5の別例の構成を採用した場合、さ
らに前記真空引きポート28は、シリンダポート5,6
が存在する側面2aにおいて開口するように形成されて
もよい。シリンダポート5,6及び真空引きポート28
が同じ面において開口するように形成しておけば、集中
配管化を図ることができるからである。従って、例えば
設置スペースが限られている場合等において有利な構成
となる。
【0044】◎ 吸引口27はガイド体20における非
挿通部位に形成されていれば足りるので、例えばそれを
連結ブロック22の下端面等に形成すること等も許容さ
れる。また、このような場合には真空引き通路R1 の一
部を連結ブロック22内に形成すればよい。
【0045】◎ ガイドロッド21と連結ブロック22
とを構成要素として含みそれらが互いに固定された構成
のガイド体20に代え、例えばガイドロッド21及び連
結ブロック22といった区別のない一体物を使用しても
構わない。
【0046】◎ 連結手段としての連結ブロック22に
代え、例えば肉薄に形成された連結プレートを使用すれ
ば、さらなるコンパクト化を図ることが可能である。こ
こで、特許請求の範囲に記載された技術的思想のほか
に、前述した実施形態によって把握される技術的思想を
その効果とともに以下に列挙する。
【0047】(1) 請求項5,6において、前記真空
引きポート及び前記シリンダポートは、前記移動体の非
突出側端が到達する位置よりも突出端側に位置している
ことを特徴とする真空吸着用の流体圧シリンダ。この構
成であると、よりいっそうコンパクト化を図ることがで
きる。
【0048】(2) 請求項1乃至6、技術的思想1の
いずれか1項において、前記ガイド体の先端には弾性体
からなる真空吸着パッドを備えるアダプタが着脱可能に
装着されることを特徴とする真空吸着用の流体圧シリン
ダ。この構成であると、高い真空吸着力が得られるとと
もにワークに与える物理的ダメージを緩和することがで
きる。
【0049】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1〜6に記
載の発明によれば、コンパクトで、しかも流体漏れが起
こりにくい真空吸着用の流体圧シリンダを提供すること
ができる。
【0050】請求項2に記載の発明によれば、製造困難
性を伴うことなく動作性に優れた流体圧シリンダを提供
することができる。請求項3に記載の発明によれば、位
置精度が高くなることで、例えば超小型部品の真空吸着
に好適なものとすることができる。
【0051】請求項4に記載の発明によれば、位置精度
がさらに高くなるため、超小型部品の真空吸着に最適な
ものとすることができる。請求項5に記載の発明によれ
ば、よりコンパクトな流体圧シリンダとすることができ
る。
【0052】請求項6に記載の発明によれば、狭いスペ
ースへの設置等に好適な流体圧シリンダとすることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1の真空吸着用の流体圧シリンダを示
す断面図。
【図2】図1のA−A線における断面図。
【図3】図1のシリンダの平面図。
【図4】実施形態2の真空吸着用の流体圧シリンダの断
面図。
【図5】別例の真空吸着用の流体圧シリンダの断面図。
【図6】従来例の真空吸着用の流体圧シリンダの断面
図。
【図7】従来例の真空吸着用の流体圧シリンダの断面
図。
【符号の説明】
1,31,41…真空吸着用の流体圧シリンダ、2…シ
リンダ本体、2a〜2d…シリンダ本体の側面、4…ガ
イド体挿通孔、5,6…シリンダポート、11…軸受け
部材としてのスリーブ、12…ロッド部、13…ピスト
ン部、20…ガイド体、21…ガイドロッド、22…連
結手段としての連結ブロック、26…貫通孔、27,2
7a…吸引口、28…真空引きポート、32…軸受け部
材としてのボールベアリング、R1 …真空引き流路、M
1 …移動体、W1 …ワーク。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ピストン部とロッド部とを備えかつ流体の
    給排により駆動される移動体がシリンダ本体に収容さ
    れ、前記移動体と一体的に移動することで前記ロッド部
    をガイドするガイド体が前記シリンダ本体に摺動可能に
    挿通され、真空引きポートを介した真空引きにより吸引
    口にワークが吸着される流体圧シリンダにおいて、 前記ロッド部を前記ピストン部の片方の端面から突出さ
    せ、前記ガイド体を挿通するためのガイド体挿通孔に連
    通する前記真空引きポートを前記シリンダ本体に形成
    し、前記ガイド体における非挿通部位に形成された吸引
    口側と前記真空引きポート側とを連通させる真空引き流
    路を前記ガイド体に設けたことを特徴とする真空吸着用
    の流体圧シリンダ。
  2. 【請求項2】前記ガイド体は、前記ロッド部に対して平
    行に設けられたガイドロッドと、そのガイドロッドと前
    記ロッド部とを連結する連結手段とをその構成要素とし
    て含み、前記真空引き流路は前記ガイドロッドをその軸
    線方向に沿って貫通する貫通孔であることを特徴とする
    請求項1に記載の真空吸着用の流体圧シリンダ。
  3. 【請求項3】前記ガイド体挿通孔には前記ガイド体の一
    部を支承するための軸受け部材が設けられていることを
    特徴とする請求項1または2に記載の真空吸着用の流体
    圧シリンダ。
  4. 【請求項4】前記軸受け部材はボールベアリングである
    ことを特徴とする請求項3に記載の真空吸着用の流体圧
    シリンダ。
  5. 【請求項5】前記真空引きポートは前記シリンダ本体の
    側面において開口するように形成されていることを特徴
    とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の真空吸着
    用の流体圧シリンダ。
  6. 【請求項6】前記真空引きポートは、移動体駆動用の流
    体を給排するためのシリンダポートと同じ面において開
    口するように形成されていることを特徴とする請求項5
    に記載の真空吸着用の流体圧シリンダ。
JP34663297A 1997-12-16 1997-12-16 真空吸着用の流体圧シリンダ Pending JPH11182505A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34663297A JPH11182505A (ja) 1997-12-16 1997-12-16 真空吸着用の流体圧シリンダ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34663297A JPH11182505A (ja) 1997-12-16 1997-12-16 真空吸着用の流体圧シリンダ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11182505A true JPH11182505A (ja) 1999-07-06

Family

ID=18384765

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP34663297A Pending JPH11182505A (ja) 1997-12-16 1997-12-16 真空吸着用の流体圧シリンダ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11182505A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003071768A (ja) * 2001-09-03 2003-03-12 Ckd Corp 吸着パッド取付構造
JP2008087151A (ja) * 2006-09-22 2008-04-17 Mire Kk 電子部品ピッカー及びこれを備えたハンドラー用ヘッドアセンブリー
JP2014213394A (ja) * 2013-04-22 2014-11-17 西部電機株式会社 ピッキング装置
JP2014231845A (ja) * 2013-05-28 2014-12-11 Smc株式会社 流体圧シリンダ
CN114873260A (zh) * 2022-05-06 2022-08-09 深圳市恒拓高工业技术股份有限公司 一种集成式真空吸附系统

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003071768A (ja) * 2001-09-03 2003-03-12 Ckd Corp 吸着パッド取付構造
JP2008087151A (ja) * 2006-09-22 2008-04-17 Mire Kk 電子部品ピッカー及びこれを備えたハンドラー用ヘッドアセンブリー
JP2014213394A (ja) * 2013-04-22 2014-11-17 西部電機株式会社 ピッキング装置
JP2014231845A (ja) * 2013-05-28 2014-12-11 Smc株式会社 流体圧シリンダ
CN114873260A (zh) * 2022-05-06 2022-08-09 深圳市恒拓高工业技术股份有限公司 一种集成式真空吸附系统

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US3912317A (en) Vacuum suction type manipulator
KR100255294B1 (ko) 선형 가이드식 에어척
TW510950B (en) Belt guide mechanism
JPH11182505A (ja) 真空吸着用の流体圧シリンダ
KR100420922B1 (ko) 자동조심 가압장치
JP2008180088A (ja) 送液ポンプ
CN111001538A (zh) 一种注油装置
JPH098107A (ja) ワーク保持装置およびその駆動方法
JP3811284B2 (ja) エアベアリングシリンダ、エアベアリングシリンダ用ロッド及びマニホールドシリンダ
JPH0632499A (ja) 無接触保持装置
WO2005102616A1 (ja) ロッドの保持装置
JP2001271808A (ja) エアベアリングシリンダ
US5259462A (en) Soft mount air distributor
JP2000356204A (ja) 流体圧シリンダ
CN111867348A (zh) 模仿装置
JP2968697B2 (ja) 軸受け、実装機の真空吸着装置、lcd搬送機の真空吸着装置
JPH08213796A (ja) 実装機の真空吸着装置及び静圧軸受け
KR102526531B1 (ko) 롤링 다이어프램 펌프
JPH0810521Y2 (ja) 流体圧作動装置
JP3944776B2 (ja) 部品供給装置
JP3905248B2 (ja) 往復動テーブル付き流体圧アクチュエータ
JP3767650B2 (ja) スライドシリンダ
JP2001162616A (ja) 自己冷却型回転ドリル
JP3991145B2 (ja) 吸着装置
JPH0115922Y2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050721

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050802

A521 Written amendment

Effective date: 20050930

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

A02 Decision of refusal

Effective date: 20051220

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02