JPH11182214A - 回転位相差可変機構 - Google Patents

回転位相差可変機構

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JPH11182214A
JPH11182214A JP35555397A JP35555397A JPH11182214A JP H11182214 A JPH11182214 A JP H11182214A JP 35555397 A JP35555397 A JP 35555397A JP 35555397 A JP35555397 A JP 35555397A JP H11182214 A JPH11182214 A JP H11182214A
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rotation
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    • F01L1/00Valve-gear or valve arrangements, e.g. lift-valve gear
    • F01L1/34Valve-gear or valve arrangements, e.g. lift-valve gear characterised by the provision of means for changing the timing of the valves without changing the duration of opening and without affecting the magnitude of the valve lift
    • F01L1/344Valve-gear or valve arrangements, e.g. lift-valve gear characterised by the provision of means for changing the timing of the valves without changing the duration of opening and without affecting the magnitude of the valve lift changing the angular relationship between crankshaft and camshaft, e.g. using helicoidal gear
    • F01L1/3442Valve-gear or valve arrangements, e.g. lift-valve gear characterised by the provision of means for changing the timing of the valves without changing the duration of opening and without affecting the magnitude of the valve lift changing the angular relationship between crankshaft and camshaft, e.g. using helicoidal gear using hydraulic chambers with variable volume to transmit the rotating force
    • F01L2001/3445Details relating to the hydraulic means for changing the angular relationship
    • F01L2001/34453Locking means between driving and driven members
    • F01L2001/34466Locking means between driving and driven members with multiple locking devices

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  • Valve Device For Special Equipments (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 エンジンの可変バルブタイミング機構等の回
転位相差可変機構にあって、ロック位置に存在する状態
を一時的に維持するロック補助手段、あるいは相対回動
位置をロック位置に向けて移動させるロック促進手段を
備えることにより、ロックピンと係止穴とを確実に係止
させて、始動性を向上させる。 【解決手段】 クランキング時に正トルクが発生すると
ベーン24が突条25に近づこうとする。しかし、ベー
ン24は第1油圧室30内に突出しているストップピン
80に当接して、内部ロータ19は正トルクが継続して
いる期間、一時的に相対回動を停止する。このためロッ
クピン33と係止穴とが係止できる確率が非常に高ま
り、確実に係止がなされる。したがって、内部ロータ1
9とハウジング16とが迅速かつ確実に一体化され、エ
ンジンの始動時に好適な相対回動位置にバルブタイミン
グが設定される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、2つの回転軸間の
回転位相差を許容領域内で可変設定可能な回転位相差可
変機構に関し、例えば、内燃機関に適用して吸気バルブ
や排気バルブの開閉タイミングを可変制御することを可
能とする回転位相差可変機構に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、内燃機関の運転状態に応じ
て、吸気バルブや排気バルブにおけるバルブタイミング
を変更する可変バルブタイミング機構が実用化されてい
る。この種の可変バルブタイミング機構としては、例え
ば、クランクシャフトに対するカムシャフトの回転位相
(変位角度)を変化させることにより、同カムシャフト
の回転に伴って開閉されるバルブのバルブタイミングを
変更するようにした機構が知られている。
【0003】例えば、特開平1−92504号公報に
は、図23に模式的に示すごとく、クランクシャフトに
同期して回転するタイミングプーリ502とカムシャフ
トに連結された内部ロータ504とを相対回動させるこ
とにより、バルブタイミングを変更するようにした可変
バルブタイミング機構500が示されている。
【0004】この可変バルブタイミング機構500のタ
イミングプーリ502はその内部に複数の液圧室506
を有している。タイミングプーリ502の中心部には内
部ロータ504が配置され、この内部ロータ504には
区画部材(ベーン)508が放射状に設けられて各液圧
室506内に挿入され、各液圧室506内を第1圧力室
510と第2圧力室512とに区画している。
【0005】また、タイミングプーリ502はタイミン
グベルト(図示略)を介してクランクシャフト(図示
略)に連結され、内部ロータ504は上述のごとくカム
シャフト(図示略)に連結されている。
【0006】内燃機関の駆動により発生する液圧はカム
シャフト内の通路(図示略)および内部ロータ504の
通路(図示略)を介して各圧力室510,512に供給
される。そして、各区画部材508の両側にある第1圧
力室510の圧力と第2圧力室512の圧力との相対的
な関係により、液圧室506内での区画部材508の相
対回動位置が所望の位置に設定され、この設定状態にて
タイミングプーリ502および内部ロータ504が一体
に回転する。
【0007】更に、タイミングプーリ502内で各液圧
室506を形成している壁部514の内、対向する2つ
の壁部514は半径方向に延びる長孔516を有し、各
長孔516内にはロックピン518が摺動自在に収容さ
れている。各ロックピン518はバネ520により、内
部ロータ504の軸心に向かって付勢されている。一
方、内部ロータ504は、最変位位置、すなわち相対回
動の許容領域両端の限界位置に来たときに、ロックピン
518に対向する位置にそれぞれ係止穴522を備えて
いる。
【0008】こうした可変バルブタイミング機構500
において、内燃機関の始動時には、内部ロータ504は
最変位位置に存在すると共に、未だ液圧が発生していな
いため、ロックピン518はバネ520の付勢力によっ
て係止穴522に係止し、各区画部材508は最変位位
置、すなわち内部ロータ504はタイミングプーリ50
2に対して最遅角位置に固定される。このようにして、
内燃機関始動時には、タイミングプーリ502と内部ロ
ータ504の相対回動が規制され、内部ロータ504に
連動している吸気バルブタイミングは、最も遅角側に設
定されたタイミング(以下、「最遅角バルブタイミン
グ」という)に保持される。また、内燃機関の始動時
に、内部ロータ504がタイミングプーリ502に対し
て最進角位置に居れば、最も進角側に変更されたタイミ
ング(以下、「最進角バルブタイミング」という)に保
持される。
【0009】内燃機関の始動後に、内燃機関の運転に伴
って十分な液圧が発生すると、係止穴522からロック
ピン518に作用する液圧により、同ロックピン518
はバネ520の付勢力に抗して係止穴522から離脱す
る。そして、運転条件に応じた制御回路等の液圧調整に
より、各区画部材508の両側における第1圧力室51
0と第2圧力室512との液圧に差が生じると、各区画
部材508は液圧の低い方の圧力室510,512へ向
かって移動し、タイミングプーリ502と内部ロータ5
04とは相対回動する。このようにタイミングプーリ5
02と内部ロータ504とが相対回動することにより、
内部ロータ504に連結されたカムシャフトの回転位相
と、内燃機関の基準回転位相、即ち、バルブの回転位相
とクランクシャフトの回転位相との間に位相差が発生す
る。従って、クランク角に対するバルブタイミングが、
進角側、あるいは、遅角側に変更される。
【0010】ところで、吸気バルブあるいは排気バルブ
の各バルブタイミングについてはいずれも、内燃機関を
始動させる上で好適なタイミングが存在しており、始動
時における各バルブのバルブタイミングがこの好適なタ
イミングと大きく異なった場合、始動性が損なわれてし
まうことになる。
【0011】例えば、吸気バルブのバルブタイミングを
変更する可変バルブタイミング機構を備えた内燃機関に
あっては、内燃機関始動時にバルブタイミングを遅角側
に変更しすぎた場合、吸気バルブの閉時期が遅くなるた
め、燃焼室内の吸入混合気が吸気管内に戻るようにな
る。内燃機関回転数が極めて低いクランキング時に吸入
混合気が吸気管内に戻ると、実圧縮比が低下してしま
い、始動が困難になる。
【0012】これに対して、内燃機関始動時にバルブタ
イミングを進角側に変更しすぎた場合、バルブオーバラ
ップ期間が長くなり、燃焼室における内部EGR量(排
気ガス循環量)が増大するため、内燃機関始動性の低下
を招くこととなる。
【0013】また、排気バルブのバルブタイミングを変
更する可変バルブタイミング機構を備えた内燃機関にあ
っても同様に、バルブタイミングを遅角側に変更しすぎ
た場合には、バルブオーバラップ期間が長くなり、内部
EGR量が増大して内燃機関始動性の低下を招くことと
なる。内燃機関始動時に排気バルブのバルブタイミング
を進角側に変更しすぎた場合には、排気バルブの開弁時
期が早められ、爆発行程における排気バルブの開弁期間
が長くなる。その結果、燃焼室における爆発圧力を十分
に利用することをできなくなり始動性の低下を招くよう
になる。
【0014】このように、内燃機関の始動に好適なバル
ブタイミングが存在しているため、上記可変バルブタイ
ミング機構500にあっては、始動時のバルブタイミン
グとなる最遅角バルブタイミング、あるいは最進角バル
ブタイミングが始動性を損なわないタイミングに設定さ
れている必要がある。
【0015】しかしながら、特開平1−92504号公
報に記載された技術のごとく、機関始動時のバルブタイ
ミングを最遅角あるいは最進角バルブタイミングに設定
した場合、バルブタイミングの可変領域がこれ以上の遅
角あるいは進角への調節が不可能となる。例えば、内燃
機関の始動時において、吸気バルブのバルブタイミング
を最遅角バルブタイミングに保持するようにした場合
は、内燃機関の高回転時に、バルブタイミングを始動に
適したバルブタイミングよりも更に遅角側に変更して体
積効率を増大させる等の効果を生じさせることができな
くなる。即ち、吸気バルブの閉時期を更に遅くすれば、
吸気慣性効果による体積効率の増大によって内燃機関出
力の向上を図ることができるのにも関わらず、上記構成
にあってはこのような効果が得られないことになる。
【0016】この問題点を解決するために、可変領域の
両端の限界位置、すなわち最遅角位置および最進角位置
を除いた中間領域にてロックピンが係止穴に係止するよ
うに、ロックピンおよび係止穴を配置することが考えら
れる。このような構成によれば、上述した問題点も一応
は解決される。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このように中
間領域にてロックピンが係止穴に係止する構成にした場
合には、ロックピンと係止穴との移動状態によっては、
うまくロックピンが係止穴に係止できない場合があり、
始動性に問題を生じる場合がある。
【0018】例えば、内燃機関の始動時にタイミングプ
ーリが回転した場合に、未だ液圧の上昇は不十分である
ことから、内部ロータはタイミングプーリの回転よりも
遅れるので、液圧室内においては最遅角位置に移動しよ
うとする。もし上述のごとく中間領域にてロックピンが
係止穴に係止する構成である場合は、ロックピンが係止
穴に係止できる回動位置に存在するのは、きわめて短い
時間であり、ロックピンが係止穴に係止しないまま通り
過ぎて、最遅角位置に至ってしまう場合がある。逆にロ
ックピンが進角側に移動して中間領域で係止穴と係止す
る場合も同じであり、ロックピンが係止穴に係止できる
位置を通り過ぎて最進角位置に至ってしまう場合があ
る。
【0019】本発明は、ロック位置に存在する状態を一
時的に維持するロック補助手段を備えることにより、ロ
ックピンと係止穴とを確実に係止させて、上述した問題
点を解決することを目的とするものである。
【0020】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の回転位相
差可変機構は、2つの回転軸の内の一方の回転軸に連動
する第1回転体と、前記2つの回転軸の内の他方の回転
軸に連動する第2回転体とを備え、前記第1回転体と前
記第2回転体との間の相対回動により、前記2つの回転
軸間の回転位相差を許容領域内で可変設定可能であると
ともに、前記許容領域両端の限界位置を除いた中間領域
内の少なくとも1つのロック位置にて、前記第1回転体
と前記第2回転体との間の相対回動禁止および相対回動
禁止解除が可能な相対回動規制手段を備えた回転位相差
可変機構であって、前記相対回動規制手段が相対回動禁
止することが可能な条件下にある場合に、前記第1回転
体と前記第2回転体とが前記ロック位置に存在する状態
を一時的に維持するロック補助手段を備えたことを特徴
とする。
【0021】このようにロック補助手段は、第1回転体
と第2回転体とがロック位置に存在する状態を一時的に
維持する働きをなすため、ロック位置で行われる相対回
動規制手段による第1回転体と第2回転体との間の相対
回動禁止動作の実行が十分に可能となり、確実に第1回
転体と第2回転体との相対回動を禁止して、前記相対回
動規制手段が相対回動禁止することが可能な条件下にあ
る場合(例えば、内燃機関のバルブタイミングの調整に
用いられている場合は、内燃機関の始動時に十分な油圧
が得られていない条件下にある場合)に、適切な回転位
相差を実現することができる。
【0022】請求項2に示すごとく、前述した2つの回
転体の構成としては、例えば、第1回転体は、内部に少
なくとも1つの液圧室を有し、第2回転体は、前記液圧
室に挿入されることで液圧室の内部を第1圧力室と第2
圧力室とに区画する少なくとも1つの区画部材を有し、
第1圧力室および第2圧力室の一方または両方に対する
液圧の供給により、2つの回転軸間の回転位相差を許容
領域内で可変設定可能とすることができる。
【0023】また、請求項3記載の回転位相差可変機構
は、2つの回転軸の内の一方の回転軸に連動する第1回
転体と、前記2つの回転軸の内の他方の回転軸に連動す
る第2回転体とを備え、前記第1回転体と前記第2回転
体との間の相対回動により、前記2つの回転軸間の回転
位相差を許容領域内で可変設定可能であるとともに、前
記許容領域両端の限界位置を除いた中間領域内の少なく
とも1つのロック位置にて、前記第1回転体と前記第2
回転体との間の相対回動禁止および相対回動禁止解除が
できる相対回動規制手段を備えた回転位相差可変機構で
あって、前記相対回動規制手段が相対回動禁止すること
が可能な条件下にある場合に、前記第1回転体と前記第
2回転体との相対回動位置を前記ロック位置に向けて移
動させるロック促進手段と、前記第1回転体と前記第2
回転体とが前記ロック位置に存在する状態を一時的に維
持するロック補助手段と、を備えたことを特徴とする。
【0024】このようにロック促進手段が、第1回転体
と第2回転体との相対回動位置をロック位置に向けて移
動させるため、当初、第1回転体と第2回転体との相対
回動位置がロック位置からずれていても、ロック位置方
向に第1回転体と第2回転体とを積極的に移動させるの
で、ロック位置で行われる相対回動規制手段による第1
回転体と第2回転体との間の相対回動禁止動作の実行が
十分に可能となり、確実に第1回転体と第2回転体との
相対回動を禁止して、相対回動規制手段が相対回動禁止
することが可能な条件下にある場合に、適切な回転位相
差を実現することができる。また、このようなロック促
進手段と上記ロック補助手段との両者を用いることによ
り、一層確実に第1回転体と第2回転体との相対回動を
禁止して、相対回動規制手段が相対回動禁止することが
可能な条件下にある場合に、より確実に適切な回転位相
差を実現することができる。
【0025】請求項4に示すごとくに、前記ロック促進
手段は、2つの回転軸を回転させる回転駆動源とは別個
の駆動源にて、第1回転体と第2回転体との相対回動位
置をロック位置に向けて移動させることとしてもよい。
このように2つの回転軸を回転させる回転駆動源と異な
る駆動源を用いた場合は、例えば内燃機関などの出力機
関による2つの回転軸を回転させる回転駆動源が利用で
きない状態にある場合にも、確実に第1回転体と第2回
転体との相対回動位置をロック位置に向けて移動させる
ことができる。
【0026】また、請求項5に示すごとく、ロック促進
手段は、2つの回転軸を回転させる回転駆動源と同一の
駆動源にて、第1回転体と第2回転体との相対回動位置
をロック位置に向けて移動させることとしてもよい。こ
のように2つの回転軸を回転させる回転駆動源と同一の
駆動源を用いた場合は、請求項6に示すごとく、ロック
促進手段は、第1回転体および第2回転体の一方が他方
から駆動されて、相対回動位置をロック位置に向けて移
動させるように構成してもよい。このようにすることに
より他の駆動源が不要となる。
【0027】請求項7に示すごとく、前述した2つの回
転体の構成としては、例えば、第1回転体は、内部に少
なくとも1つの液圧室を有し、第2回転体は、前記液圧
室に挿入されることで液圧室の内部を第1圧力室と第2
圧力室とに区画する少なくとも1つの区画部材を有し、
第1圧力室および第2圧力室の一方または両方に対する
液圧の供給により、2つの回転軸間の回転位相差を許容
領域内で可変設定可能とすることができる。
【0028】請求項8に示すごとく、ロック補助手段の
構成としては、例えば、補助ピンとこの補助ピンを液圧
室内へ突出させる方向へ付勢する付勢手段とを備え、補
助ピンが液圧室から受ける液圧が付勢手段の付勢力より
も小さい条件を、前記相対回動規制手段が相対回動禁止
することが可能な条件として、この条件下にある場合
に、補助ピンが液圧室内に突出することにより区画部材
の移動を規制することで、第1回転体と第2回転体とが
ロック位置に存在する状態を一時的に維持することとし
てもよい。液圧の上昇があれば、例えば、2つの回転軸
を回転させる回転駆動源である内燃機関が始動を開始し
て液圧が上がれば、補助ピンは液圧室内へ突出しなくな
るので、回転位相差可変機構本来の機能である第1回転
体と第2回転体との間の相対回動による2つの回転軸間
の回転位相差の可変設定には支障はない。
【0029】請求項9に示すごとく、出力機関を前記2
つの回転軸を回転させる回転駆動源とすると、回転位相
差可変機構は、この出力機関の駆動により生じる液圧が
調節されて供給されることにより、2つの回転軸間の回
転位相差を許容領域内で可変設定可能とすることができ
る。
【0030】請求項10に示すごとく、相対回動規制手
段の構成としては、例えば、第1回転体および第2回転
体の一方に形成された係止穴と、第1回転体および第2
回転体の他方に移動可能に設けられ、対向する位置に回
動してきた係止穴に挿入することで第1回転体と第2回
転体との間の相対回動禁止を行い、係止穴から離脱する
ことで第1回転体と第2回転体との間の相対回動禁止解
除を行うロックピンと、を備えたものとすることがで
き、回転体同士の相対回動位置を確実に固定することが
できる。
【0031】請求項11に示すごとく、2つの回転軸
は、内燃機関を駆動源としてこの内燃機関の回転に同期
して回転する駆動軸と、内燃機関の吸気バルブまたは排
気バルブを開閉駆動する被駆動軸とからなることによ
り、吸気バルブに対する排気バルブの開閉タイミングを
調整する構成が挙げられる。このように内燃機関のバル
ブタイミングの調整に本発明の回転位相差可変機構を適
用することにより、請求項12に示すごとく、内燃機関
の始動時に、相対回動規制手段が設定されているロック
位置にて確実に相対回動禁止を行って内部ロータとタイ
ミングプーリとを適切な相対回動位置に配置できるとと
もに、始動後は、相対回動規制手段が相対回動禁止解除
を行って、内燃機関始動時の相対回動位置よりも、内部
ロータおよびタイミングプーリの一方を、他方に対し
て、より遅角させたり、より進角させたりすることがで
き、内燃機関の運転条件に応じて、最適なバルブタイミ
ングを実現することができる。
【0032】また、請求項13記載の回転位相差可変機
構は、内燃機関の駆動軸から内燃機関の吸気弁および排
気弁の少なくとも一方を開閉する従動軸に駆動力を伝達
する駆動力伝達系に設けられ、前記駆動軸または従動軸
のいずれか一方とともに回転するハウジング部材と、前
記駆動軸または従動軸の他方とともに回転し、前記ハウ
ジング部材内に形成された収納室に所定角度範囲に限っ
て前記ハウジング部材に対して相対回動可能に収納され
るベーン部材と、前記ベーン部材とハウジング部材のい
ずれか一方に収納され、付勢手段によって所定方向へ変
位可能とされたピン部材と、前記ベーン部材とハウジン
グ部材の他方に設けられ、ベーン部材とハウジング部材
との相対回動許容領域両端を除いた中間領域内の少なく
とも1つのロック位置にて前記ピン部材を受け入れ可能
なピン部材受け入れ孔とからなる相対回動拘束手段と、
液圧によって前記ピン部材を前記付勢手段に抗して変位
させて前記ハウジング部材と前記ベーン部材との拘束を
解除するとともに、液圧によって前記ハウジング部材と
前記ベーン部材とを相対回動させる駆動手段と、前記相
対回動拘束手段による相対回動の拘束が可能な条件下に
ある場合に前記ハウジング部材と前記ベーン部材とが前
記ロック位置に存在する状態を一時的に維持する相対回
動拘束補助手段とを備えたことを特徴とする。
【0033】このようなかたちで相対回動拘束手段及び
相対回動拘束補助手段を備えることで、いわゆるロック
ピンを有するベーン式の可変バルブタイミング機構とし
て、内燃機関の始動時等、相対回動拘束手段によるハウ
ジング部材とベーン部材との相対回動の拘束が可能な条
件下での同相対回動の拘束を確実なものとすることがで
きる。
【0034】
【発明の実施の形態】[実施の形態1]内燃機関として
のガソリンエンジンにおいて、その吸気側カムシャフト
に対して設けられた可変バルブタイミング機構(VV
T)について説明する。なお、本実施の形態では、ガソ
リンエンジンとして、L型4気筒、V型6気筒、V型8
気筒などのクランキング時にカムシャフトに逆トルクが
発生するエンジンを用いている。
【0035】図2は吸気側カムシャフト11及び排気側
カムシャフト70の配置を示す平面図である。同図2に
おいて、左側をカムシャフト11,70の先端側、右側
をカムシャフト11,70の基端側とする。
【0036】吸気側カムシャフト11及び排気側カムシ
ャフト70はシリンダヘッド14の上面において回転可
能に支持されている。両カムシャフト11,70は複数
のカム75を有する。同カム75の下方には吸気バルブ
77及び排気バルブ78が配置されている。VVT12
は吸気側カムシャフト11の先端に設けられている。排
気側カムシャフト70の先端に設けられた駆動ギア74
と、吸気側カムシャフト11の先端に設けられた被動ギ
ア17とは互いに噛み合っている。排気側カムシャフト
70の基端にはプーリ71が設けられ、同プーリ71は
タイミングベルト72を介してクランクシャフト(図示
しない)に連結されている。
【0037】クランクシャフトが回転されることによ
り、その回転力はタイミングベルト72を介してプーリ
71に伝わり、排気側カムシャフト70が回転される。
排気側カムシャフト70の回転力はギア74,17を介
して吸気側カムシャフト11に伝わり、同吸気側カムシ
ャフト11が回転される。このように、両カムシャフト
11,70が回転されることにより、吸気バルブ77及
び排気バルブ78が開閉される。
【0038】図1は、吸気側カムシャフト11の先端に
設けられたVVT12を示す断面図である。図3は図1
の3−3線に沿った断面を示す。なお、図1に示す内部
ロータ19及びその関連部分の図は、この図3の1−1
線に沿った断面図として描かれている。
【0039】図1に示すように、シリンダヘッド14の
上端部及びベアリングキャップ15は、吸気側カムシャ
フト11のジャーナル11aを回転可能に支持する。吸
気側カムシャフト11の先端面にボルト22により固定
された内部ロータ19は、ノックピン(図示しない)に
より吸気側カムシャフト11に対して回り止めされ吸気
側カムシャフト11と一体的に回転する。内部ロータ1
9はその外周面に複数のベーン24(区画部材に相当す
る)を有する。
【0040】一方、吸気側カムシャフト11の先端部を
覆うように、かつ吸気側カムシャフト11に対して相対
回動可能に設けられた被動ギア17は、その外周に複数
の外歯17aを有する。被動ギア17の先端面に順に取
り付けられた側板18、ハウジング(ハウジング本体)
16及びカバー20はいずれもハウジングの一部として
ボルト21により被動ギア17に固定され、同被動ギア
17と一体的に回転する。また、カバー20はハウジン
グ16及び内部ロータ19の先端面を覆っている。ハウ
ジング16は内部ロータ19を内包するように設けら
れ、その内周面に複数の突条25を有する。
【0041】ベーン24の1つは、吸気側カムシャフト
11の軸方向に沿って延びる貫通孔32を有する。貫通
孔32内において移動可能に収容されたロックピン33
は、その内部に収容孔33aを有する。この収容孔33
a内に設けられたスプリング35は、ロックピン33を
側板18へ向かって付勢する。ロックピン33が側板1
8に設けられた係止穴34に対向していた場合には、ロ
ックピン33がスプリング35の付勢力により係止穴3
4に係止し、側板18に対する内部ロータ19の相対回
動位置が固定される。これにより、ハウジング16に対
する内部ロータ19の相対回動が規制され、相対回動位
置関係を維持して吸気側カムシャフト11と被動ギア1
7とが一体的に回転する。
【0042】また、内部ロータ19はその先端面に形成
された油溝36を有する。同油溝36はカバー20に形
成された長穴37と、貫通孔32とを連通する。油溝3
6及び長穴37は、貫通孔32の内部においてロックピ
ン33よりも先端側にある空気あるいは油を外部に排出
する機能を有する。
【0043】図3に示すように、内部ロータ19は、そ
の中央部に位置する円筒状のボス23と、同ボス23を
中心に例えば90°毎の等間隔をもって形成された4つ
のベーン24とを備える。
【0044】一方、ハウジング16は、その内周面にお
いて、上記ベーン24同様、互いにほぼ等間隔をもって
配置された4つの突条25を有する。各突条25の間に
それぞれ形成された凹部26(液圧室に相当する)には
各ベーン24が挿入されている。各ベーン24の外周面
は各凹部26の内周面に接し、各突条25の先端面はボ
ス23の外周面に接している。 このように各凹部26
がベーン24により区画されることによって、回転方向
における各ベーン24の両側にはそれぞれ第1油圧室3
0(第1圧力室に相当する)及び第2油圧室31(第2
圧力室に相当する)が形成される。ベーン24は隣接す
る2つの突条25の間を移動可能とされており、このた
め、内部ロータ19はベーン24が両側の突条25に当
接する位置を相対回動の限界位置とする。そして、その
2つの限界位置とその間の中間領域とが内部ロータ19
の相対回動の許容領域に相当する。
【0045】被動ギア17の回転方向(図3において矢
印で示す)と逆方向(以下、この方向を「遅角方向」と
定義する)の側に位置する第1油圧室30には、バルブ
タイミングを進める(進角させる)際に油が供給され
る。回転方向と同方向(以下、この方向を「進角方向」
と定義する)の側に位置する第2油圧室31には、バ
ルブタイミングを遅らせる(遅角させる)際に油が供給
される。
【0046】また、各ベーン24及び各突条25はその
先端にそれぞれ溝27,40を有する。各ベーン24の
溝27内には、シールプレート28と、同シールプレー
ト28を付勢する板バネ29とが配設されている。同様
に、各突条25の溝40内にも、シールプレート41
と、同シールプレート41を付勢する板バネ42とが配
設されている。
【0047】図4は図3の5−5線に沿った断面を示
す。同図はベーン24と突条25との間に存在する第1
油圧室30部分を示している。第1油圧室30部分の側
板18には、吸気側カムシャフト11の軸方向に沿って
延びる貫通孔82を有する。同貫通孔82内には、スト
ップピン80が第1油圧室30方向に移動可能に収容さ
れている。同ストップピン80は、内部に収容孔80a
を有する。この収容孔80aと被動ギア17との間に圧
縮状態で配置されたスプリング80bは、ストップピン
80を第1油圧室30へ向けて付勢する。エンジンが停
止時や始動時などの場合、あるい図示しない電子制御装
置(ECU)による油圧制御が開始されていない場合な
どで、第1油圧室30の油圧が十分に上昇していないと
きには、ストップピン80の大径部80cが貫通孔82
の段部82aに当接するまで、ストップピン80はスプ
リング80bの付勢力により第1油圧室30側に移動
し、ストップピン80の先端が第1油圧室30内に突出
する。
【0048】このような場合には、ベーン24は、突条
25に近づく方向、すなわち最大遅角位置に移動しよう
としても、図4の位置にて、第1油圧室30内に突出し
ているストップピン80に当接し、内部ロータ19はハ
ウジング16に対する遅角方向への相対回動が規制され
る。このようにベーン24がストップピン80に当接す
る相対回動位置は、図1,3に示したごとくに、ロック
ピン33が係止穴34に挿入できる相対回動位置に相当
する。
【0049】ロックピン33は図7及び図8に示すごと
く動作する。図7及び図8は図3の4−4線に沿った断
面図である。図7においては、内部ロータ19は最遅角
位置にあり、ベーン24が突条25と接して静止状態に
ある。このときには、ロックピン33は係止穴34に対
向していないので、ロックピン33の先端部33bは係
止穴34には挿入されていない。
【0050】エンジンが始動時などの場合、あるい図示
しない電子制御装置(ECU)による油圧制御が開始さ
れていない場合などで、第1油圧室30の油圧がゼロあ
るいは十分に上昇していないときに、始動時のクランキ
ング動作により、カムシャフト11に逆トルクが生じ
て、内部ロータ19がハウジング16に対して進角方向
に相対回動すると、ロックピン33が係止穴34に挿入
できる相対回動位置に到達し、図8に示すごとくロック
ピン33が係止穴34に挿入し係止する。このようにロ
ックピン33が係止穴34に係止した場合には、内部ロ
ータ19とハウジング16との相対回動が禁止され、内
部ロータ19とハウジング16とは一体となって回転す
ることができる。
【0051】なお、係止穴34に係止されたロックピン
33の解除は、図7及び図8に示す油路59を介して第
2油圧室31から環状油空間13に油圧が供給されるこ
とにより行われる。すなわち、環状油空間13に供給さ
れる油圧が上昇することにより、スプリング35の付勢
力に抗してロックピン33が係止穴34から外れ、同ロ
ックピン33の係止が解除される。また、油路54を介
して第1油圧室30から係止穴34に油圧が供給され
て、ロックピン33の解除状態が確実に保持される。こ
のように、ロックピン33の係止が解除された状態で、
ハウジング16及び内部ロータ19間の相対回動が許容
され、第1油圧室30及び第2油圧室31に供給される
油圧に対応して、ハウジング16に対する内部ロータ1
9の相対回動位相が調整可能となる。
【0052】次に、図1に基づき各第1油圧室30及び
各第2油圧室31に対して油の給排を行うための油給排
構造について説明する。シリンダヘッド14は、その内
部に形成された第1油路38、第2油路39を有する。
第1油路38は、吸気側カムシャフト11の全周に形成
された油溝44、ジャーナル11aの内部に形成された
油孔45を介して、吸気側カムシャフト11の内部に形
成された油通路46に通じている。同油通路46の先端
側は、環状空間47に開口する。ボス23の内部におい
て、放射状に形成された4つの油孔48は、環状空間4
7と各第1油圧室30とを連通し、環状空間47内に供
給された油を各第1油圧室30に供給する。
【0053】第2油路39は、吸気側カムシャフト11
の全周に形成された油溝50に通じている。吸気側カム
シャフト11内に形成された油孔56、油通路57、油
孔53及び被動ギア17に形成された油溝58は、この
油溝50と、側板18に形成された環状の油溝51とを
連通する。側板18は、図1及び図3に示すように各突
条25の側面近傍にて開口する4つの油孔52を有す
る。各油孔52は、油溝51と各第2油圧室31とを連
通し、各第2油圧室31内に油溝51内の油を供給す
る。
【0054】第1油路38、油溝44、油孔45、油通
路46、環状空間47及び各油孔48は、各第1油圧室
30に油を供給するための油路P1を構成する。第2油
路39、油溝50、油孔56、油通路57、油孔53、
油溝58、油溝51及び各油孔52は、各第2油圧室3
1に油を供給するための油路P2を構成する。図示しな
い電子制御装置(ECU)は、これら油路P1,P2を
通じて第1油圧室30及び第2油圧室31へ供給される
油圧を制御する。 なお、こうした油圧の制御に際し、
オイルコントロールバルブ等の流量制御弁が用いられる
ことは周知の通りある。
【0055】一方、貫通孔32を有するベーン24に
は、図3等に示すように油路54が設けられ、同油路5
4は第1油圧室30及び前記係止穴34に連通してお
り、第1油圧室30に供給された油圧が係止穴34にも
供給可能となっている。
【0056】また、貫通孔32において、ロックピン3
3とベーン24との間には環状油空間13が形成されて
いる。この環状油空間13は図3等に示す油路59を介
して第2油圧室31と連通しており、第2油圧室31に
供給された油圧は同環状油空間13にも供給可能となっ
ている。
【0057】次に、このように構成された本実施の形態
にかかるVVT12の動作について以下に説明する。V
VT12において、エンジンが始動される前には、第1
油圧室30及び第2油圧室31内に油が供給されておら
ず、両油圧室30,31のほとんどの部分は空気で満た
されている。このとき、エンジン停止時のECUによる
制御により、既に、図9に示すごとく、内部ロータ19
がハウジング16に対して最遅角位置に存在しているも
のとする。この状態では、ロックピン33にはスプリン
グ35に対向する油圧が作用していない。しかし、ロッ
クピン33は係止穴34からはずれた相対回動位置に存
在するので、スプリング35により付勢されたロックピ
ン33は図7に示すごとく側板18の表面に当接し、係
止穴34に係止することはない。さらに、ストップピン
80はベーン24にて上から覆われているので、図5に
示すごとく貫通孔82に収納された状態のまま、スプリ
ング80bの付勢力にてベーン24に当接している。
【0058】この状態からエンジンの始動のためにクラ
ンキングが開始されると、本実施の形態のエンジンの性
質上、カムシャフト11,70には正トルクと逆トルク
とが発生する。このとき、エンジン始動時であることと
ECUの制御が開始されていないことから両油圧室3
0,31は未だ油圧が上昇していないので、逆トルクの
発生タイミングで、内部ロータ19がハウジング16に
対して進角する。
【0059】この進角によりベーン24が突条25から
離れる、すなわち最遅角位置から進角すると、図10に
示すごとくストップピン80の上部が解放される。この
ことにより、図6に示すごとく、ストップピン80はス
プリング80bの付勢力により、未だ十分な油圧が存在
しない第1油圧室30内に突出する。なお、ベーン24
が突条25から離れる際に、ロックピン33と係止穴3
4とが一致する回動位置となるが、この一致は一瞬であ
り、ロックピン33が係止穴34に係止しない場合があ
る。この説明では、ロックピン33が係止穴34に係止
しなかった状況が発生したものとする。
【0060】次に正トルクが発生すると、内部ロータ1
9がハウジング16に対して遅角方向に相対回動しよう
とし、ベーン24が突条25に近づこうとする。しかし
このとき、ストップピン80は上部が解放された時点で
第1油圧室30内に突出しているので、図4及び図11
に示すごとく、ベーン24がストップピン80に当接し
て、内部ロータ19は正トルクが継続している期間、一
時的に相対回動を停止する。
【0061】この一時的に停止した相対回動位置は、前
述したごとくロックピン33と係止穴34とが係止でき
る相対回動位置である。この相対回動位置にて一時的に
停止するので、ロックピン33と係止穴34とが係止で
きる確率が非常に高まり、現実には確実に係止がなされ
る。したがって、クランキング時に確実にロックピン3
3と係止穴34とが係止し、内部ロータ19とハウジン
グ16とが迅速かつ確実に一体化される。この一体化し
た状態は、エンジンの始動時に好適な相対回動位置(す
なわち、最遅角位置近傍の相対回動位置であり、ロック
位置に相当する)にバルブタイミングがなるように設定
されている。
【0062】このような好適な相対回動位置に固定され
た状態でエンジンが始動すると、最初、第2油圧室31
に油圧が供給され、同第2油圧室31は数秒後には油で
満たされる。ただし、このとき、油圧制御を行うECU
(図示しない)は、第2油圧室31が油で完全に満たさ
れるまでの期間は、第1油圧室30への油圧の供給制御
を行わない。すなわち、ECUのこうした制御によっ
て、ロックピン33の係止がしばらく継続される。すな
わち、始動に好適な相対回動位置がしばらく継続する。
【0063】次に、ECUの油圧制御が開始されて、第
1油圧室30へ油圧が供給されるとともに第2油圧室3
1の油圧がスプリング35の付勢力を越えると、前述し
たように、ロックピン33が貫通孔32に収納され、係
止穴34に対するロックピン33の係止が解除される。
この結果、ハウジング16と内部ロータ19との間の相
対回動が可能となる。
【0064】これと同時に、第1油圧室30の油圧がス
プリング80bの付勢力を越えると、第1油圧室30に
突出していたストップピン80が貫通孔82内に戻り、
ベーン24が更に遅角側へ移動することに対して規制が
なくなる。このため、内部ロータ19がハウジング16
に対して、始動時よりも更に遅角側へ相対回動させて、
吸気側カムシャフト11を始動時よりも遅角制御するこ
とが可能となる。すなわち、カムシャフト11,70間
の回転位相差を許容領域内で自由に設定できるようにな
り、自由度の高い制御が可能となる。
【0065】こうしてロックピン33の係止が解除され
た後は、上記第2油圧室31から油路59を介して環状
油空間13に油圧が供給されるとともに油路54を介し
て第1油圧室30から係止穴34にも油圧が供給され
る。このことにより、その後エンジンが停止される等に
より、油圧がスプリング35,80bの付勢力未満とな
るまで、ロックピン33が貫通孔32に収納され、スト
ップピン80が貫通孔82に収納された状態が継続し、
係止解除状態が保持される。
【0066】このように、ロックピン33の係止解除後
は、ECUは両油圧室30,31に対する油圧の供給を
制御することにより、吸気バルブ77のバルブタイミン
グを最遅角のタイミングと最進角のタイミングとの間で
所定のタイミングに連続的(無段階)に変更したり、そ
のバルブタイミングを保持することができる。
【0067】そしてエンジンが停止されたとき、前記E
CUから最遅角命令が出されて、第2油圧室31の圧力
が第1油圧室30の圧力よりも高くされることにより、
ベーン24が最遅角位置に向かう。このとき、ロックピ
ン33が貫通孔32に収納され、ストップピン80が貫
通孔82に収納された状態が継続しているので、貫通孔
32に収納されているロックピン33は係止穴34に係
止することなく、係止穴34の上部を通り過ぎて、最遅
角位置に達し、図5及び図9に示した状態に戻る。
【0068】以上説明したように、本実施の形態によれ
ば、内部ロータ19の最遅角位置および最進角位置を除
いた中間領域にてロックピン33が係止穴34に係止す
るようにそれらロックピン33および係止穴34を配置
する場合であれ、エンジン始動時におけるカムシャフト
11のトルク変動を利用して迅速かつ確実にロックピン
33を係止穴34に係止させることができるようにな
る。
【0069】[実施の形態2]実施の形態1では、エン
ジンの始動時に、クランキング時の逆トルクの発生タイ
ミングで、一旦、内部ロータ19がハウジング16に対
して進角した後、正トルクの発生タイミングで遅角側に
戻ることにより、ベーン24が、第1油圧室30に存在
するストップピン80に当接する。このことで、内部ロ
ータ19は一時的に相対回動を停止させていた。本実施
の形態では、図12に示すごとく、最遅角状態にあるベ
ーン24に対して第2油圧室31側にストップピン90
を配置している。なお、このストップピン90に対し
て、実施の形態1と同様に、側板18には、収容孔80
a、スプリング80bおよび貫通孔82が存在する。
【0070】この状態からエンジンを始動すると、前述
のごとく両油圧室30,31は未だ油圧が上昇していな
いので、クランキング時にはカムシャフト11,70に
は正トルクと逆トルクとが発生する。この内、逆トルク
の発生タイミングで、内部ロータ19がハウジング16
に対して進角する。
【0071】このとき、油圧は上昇していないのでスト
ップピン90は第2油圧室31内に突出している。した
がって内部ロータ19の進角により、ベーン24が突条
25から離れて、図13に示すごとく、ベーン24がス
トップピン90に当接し、内部ロータ19は、逆トルク
の期間、一時的に相対回動を停止する。
【0072】この一時的に停止した相対回動位置は、前
述したごとくロックピン33と係止穴34とが係止でき
る相対回動位置となるように、ストップピン90の位置
が設定してある。したがって、ロックピン33と係止穴
34とが係止できる確率が非常に高まるので、クランキ
ング時に確実にロックピン33が係止穴34に係止し、
内部ロータ19とハウジング16とが迅速かつ確実に一
体化される。
【0073】このように、本実施の形態においても実施
の形態1と同じ効果を生じる。また、本実施の形態にあ
っては、カムシャフト11がはじめ逆トルクによるトル
ク変動を生じた時点でロックピン33が係止穴34に係
止されるようになるため、それらロックピン33および
係止穴34によるハウジング16と内部ロータ19との
間の相対回動の規制も更に迅速に行われるようになる。
【0074】[実施の形態3]本実施の形態は、前記実
施の形態2の構成に対して、図14に示すごとく吸気側
カムシャフト11の基端側を延長して、先端にハス歯ギ
ヤ100を設けたものである。そして、更に、吸気側カ
ムシャフト11と平行な回転軸104を有するモータ1
02を隣接して設け、この回転軸104の先端のハス歯
ギヤ106と吸気側カムシャフト11のハス歯ギヤ10
0とを噛み合わせたものである。
【0075】モータ102、回転軸104およびハス歯
ギヤ106は一体にて、矢印で示すごとく、図14に示
した位置をB方向への限界として、AB両方向に移動可
能にシリンダヘッド14に支持されている。
【0076】モータ102の回転は、吸気側カムシャフ
ト11を介して内部ロータ19をハウジング16に対し
て進角させる方向に回転させる。このモータ102の回
転制御は、イグニッション・オン後に、スタータ・オン
と前記ECUが油圧制御とを行う前に、内部ロータ19
をハウジング16に対して進角方向に相対回動させるた
めに行う。
【0077】したがって、本実施の形態では、クランキ
ング時のトルク変動によらずに、クランキング前に、迅
速かつ確実に、図13に示したごとく内部ロータ19の
ベーン24をストップピン90に当接させることがで
き、迅速かつ確実に、ロックピン33を係止穴34に係
止させることができる。
【0078】なお、モータ102側のハス歯ギヤ106
から吸気側カムシャフト11側のハス歯ギヤ100へ回
転力が伝達されている際は、ハス歯ギヤ106はB方向
に付勢されるように両ハス歯ギヤ100,106が形成
されているので、モータ102、回転軸104およびハ
ス歯ギヤ106は支持部材108にて、これ以上のB方
向への移動が阻止されて両ハス歯ギヤ100,106の
噛み合いが維持される。このため図13の状態が維持さ
れる。
【0079】そして、ベーン24がストップピン90に
当接してロックピン33が係止穴34に係止した後に、
スタータ・オンによるクランキングが行われエンジンが
始動した後には、前記ECUが油圧制御を開始するとと
もに、モータ102の回転を停止する。更に、エンジン
の駆動により、逆に吸気側カムシャフト11側のハス歯
ギヤ100からモータ102側のハス歯ギヤ106へ回
転力が伝達されるので、ハス歯ギヤ106はA方向に付
勢される。このため、モータ102、回転軸104およ
びハス歯ギヤ106は、全体をB方向に付勢しているス
プリング110に抗して、A方向に移動し、図15に示
すごとく、両ハス歯ギヤ100,106は分離する。以
後の動作は、実施の形態2の場合と同じである。
【0080】そして、エンジンが停止すれば、スプリン
グ110の付勢力により、図15の状態から図14の状
態に戻る。このことにより、再度、モータ102による
内部ロータ19の積極的な進角側への相対回動による、
迅速かつ確実なロックピン33の係止が可能となる。
【0081】このように、本実施の形態によっても、エ
ンジンの始動時、迅速かつ確実にロックピン33を係止
穴34に係止させることができるようになる。また、本
実施の形態にあっては、モータ102を用いて、いわば
強制的にカムシャフト11を進角せしめるものであるこ
とから、同カムシャフト11に必ずしも逆方向へのトル
ク変動が生じない場合であっても、こうしたロックピン
33の係止穴34への係止を確実ならしめることができ
る。
【0082】しかも、こうしたカムシャフト11の強制
進角はクランキング前に行われることから、同ロックピ
ン33および係止穴34によるハウジング16と内部ロ
ータ19との間の相対回動の規制も、これまでの実施の
形態以上に迅速に行われるようになる。
【0083】[実施の形態4]本実施の形態は、前記実
施の形態2の構成に対して、図16に示すごとくハウジ
ング16と一体に回転する被動ギア17の基端側に同軸
の円筒部120を形成して、内側に内面ギヤ122を形
成したものである。そして、更に、被動ギア17側(吸
気側カムシャフト11側でもよい)に、それぞれ軸支さ
れた第1ギヤ124、第2ギヤ126および第3ギヤ1
28を設け、それらギヤ124,126および128を
介して、内面ギヤ122を吸気側カムシャフト11に設
けられた補助ギヤ130に連動させる構成を採用してい
る。
【0084】なお、第2ギヤ126および第3ギヤ12
8は同軸にて回転するが、その回転軸132には、クラ
ッチ機構134が設けられている。第2ギヤ126、第
3ギヤ128およびクラッチ機構134の内、第2ギヤ
126およびクラッチ機構134が回転軸132と一体
に回転するが、第3ギヤ128はクラッチ機構134に
より回転軸132に接続されている場合に、第2ギヤ1
26、クラッチ機構134および回転軸132と共に一
体回転する。
【0085】図17(a)に示すごとく、クラッチ機構
134は、第3ギヤ128の一面に密着し、その密着面
に開口するピン収容室136を有している。ピン収容室
136内部には、スプリング138により第3ギヤ12
8方向へ付勢された補助ピン140が存在する。補助ピ
ン140は、先端にテーパー面140aを形成してい
る。
【0086】クラッチ機構134が密着している第3ギ
ヤ128の面には1つまたは複数の係止凹部142が設
けられている。補助ピン140のテーパー面140aの
部分が、スプリング138の付勢力により、第3ギヤ1
28の係止凹部142に挿入すると、図16及び図17
(a)に示すごとくクラッチ機構134による回転軸1
32と第3ギヤ128との接続がなされる。
【0087】また、図17(b)に示すごとく、補助ピ
ン140の位置に第3ギヤ128の係止凹部142が存
在しない場合には、スプリング138の付勢によって、
補助ピン140の先端は第3ギヤ128の一面に当接す
るが、第3ギヤ128を回転させるほどの摩擦力はない
ので、第3ギヤ128の一面で摺動してしまう。したが
って、クラッチ機構134による回転軸132と第3ギ
ヤ128との接続はなされない。
【0088】クランキング時に、図17(b)に示す状
態にあるとすると、内面ギヤ122の回転は、第1ギヤ
124、第2ギヤ126および回転軸132を介して、
クラッチ機構134を回転させ、補助ピン140は第3
ギヤ128の一面で摺動する。この摺動により補助ピン
140の位置に第3ギヤ128の係止凹部142が来る
と、補助ピン140の先端は係止凹部142に挿入し、
図16及び図17(a)に示す状態となり、内面ギヤ1
22の回転は、第1ギヤ124、第2ギヤ126及び回
転軸132を介して第3ギヤ128に伝達される。
【0089】このため第3ギヤ128は吸気側カムシャ
フト11を進角方向に回転させる。吸気側カムシャフト
11の回転は、内部ロータ19をハウジング16に対し
て進角方向に相対回動させることになる。このことによ
り、図13に示すごとく内部ロータ19のベーン24は
ストップピン90に当接する。
【0090】このように、本実施の形態では、クランキ
ング時のカムシャフト11トルク変動によらずに、ハウ
ジング16の回転、すなわちエンジンの図示しないクラ
ンクシャフトの回転を利用して、迅速かつ確実に、図1
3に示したごとく内部ロータ19のベーン24をストッ
プピン90に当接させることができ、迅速かつ確実に、
ロックピン33を係止穴34に係止させることができ
る。
【0091】そして、ベーン24がストップピン90に
当接したことにより、吸気側カムシャフト11および補
助ギヤ130を介して、第3ギヤ128の回転負荷が高
まるので、図19に示すごとく、補助ピン140のテー
パー面140aに当接していた係止凹部142の縁部1
42aからのテーパー面140aへの圧力が高まり、ス
プリング138の付勢力に抗して補助ピン140を押し
上げ、図17(b)に示す状態となる。このため、第3
ギヤ128は回転軸132に連動せず、回転しなくな
る。
【0092】そして、エンジンが始動した後には、前記
ECUが油圧制御を開始する。このことにより、油路1
36aを介して、補助ピン140の先端側のピン収容室
136内に油圧が供給され、スプリング138の付勢力
に抗して補助ピン140が移動して、図18に示すごと
く、補助ピン140の先端は第3ギヤ128から完全に
離れる。このため、エンジンの駆動中に、補助ピン14
0の先端は第3ギヤ128の表面を傷つけることはな
い。
【0093】以後の動作は、実施の形態2の場合と同じ
である。そして、エンジンが停止すれば、スプリング1
38の付勢力により、補助ピン140は図18の状態か
ら図17(a)または図17(b)の状態に戻る。
【0094】以上説明したように、本実施の形態によれ
ば、エンジン始動時に、その出力軸であるクランクシャ
フトの回転を利用して迅速かつ確実にロックピン33を
係止穴34に係止させることができるようになる。
【0095】なお、ベーン24がストップピン90に当
接した際に、補助ピン140を係止凹部142から抜き
出す構成として、係止凹部142の代わりに図20に示
すごとく、係止凹部152の内、回転方向(矢印C方
向)側に斜面152aを設けて、補助ピン140を押し
上げるようにしてもよい。
【0096】また、ベーン24がストップピン90に当
接した場合には、直ちに、ロックピン33が係止穴34
に係止するため、その後、第3ギヤ128は補助ギヤ1
30を介して吸気側カムシャフト11からの回転力を受
けて、クラッチ機構134からの回転力の伝達によらず
に、矢印C方向にクラッチ機構134よりも速く回転し
はじめる。したがって、係止凹部142,152の代わ
りに、図21に示すごとく、回転方向(図矢印C方向)
とは反対側の側面を斜面162aとした係止凹部162
を設けて、第3ギヤ128の回転力にて補助ピン140
を押し上げるようにしてもよい。
【0097】[実施の形態5]本実施の形態は、前記実
施の形態2の構成に対して、被動ギア17の代わりに、
図22に示すごとくハウジング16より大径で、ハウジ
ング16と一体に回転する被動ギア170を設け、被動
ギア170の先端側の円筒部172の内側に内面ギヤ1
74を形成したものである。ただし、図22ではハウジ
ング16の構成は省略して示している。
【0098】そして、更に、吸気側カムシャフト11側
にそれぞれ軸支された第1ギヤ176、第2ギヤ178
および第3ギヤ180を設け、それらギヤ176,17
8および180を介して、内面ギヤ174を吸気側カム
シャフト11の先端に設けられた補助ギヤ182に連動
させる構成を採用している。
【0099】なお、第2ギヤ178および第3ギヤ18
0は、その回転軸184にてギヤ対186として一体に
回転するとともに、図示矢印のDまたはE方向に移動可
能である。また、ギヤ対186をE方向に付勢するスプ
リング188が設けられている。更に、回転軸184の
一端には、油圧室190が設けられ、エンジンが駆動す
ることにより発生する油圧が油圧室190に供給される
と、ギヤ対186をD方向に付勢する。
【0100】噛み合っている第1ギヤ176と第2ギヤ
178とにはハス歯ギヤが採用されている。したがっ
て、クランキング時には、第1ギヤ176、第2ギヤ1
78、第3ギヤ180および補助ギヤ182を介して、
ハウジング16(クランクシャフト)とともに回転する
被動ギア170の回転が、吸気側カムシャフト11を回
転させ、内部ロータ19をハウジング16に対して進角
させる方向に回転させる。そして図13に示したごと
く、ベーン24がストップピン90に当接すると、第1
ギヤ176と第2ギヤ178との間の負荷が増加して、
ハス歯ギヤの機能により、ギヤ対186はスプリング1
88の付勢力に抗して、D方向に移動し、第1ギヤ17
6と第2ギヤ178とが分離し、これ以上の内部ロータ
19の相対回動は停止する。
【0101】したがって、本実施の形態では、クランキ
ング時のトルク変動によらずに迅速かつ確実に、図13
に示したごとく内部ロータ19のベーン24をストップ
ピン90に当接させることができ、迅速かつ確実に、ロ
ックピン33を係止穴34に係止させることができる。
【0102】なお、ロックピン33が係止穴34に係止
して、エンジンが駆動すれば、前記ECUが油圧制御を
開始して、油路192を介して油が供給されて油圧室1
90が油に満たされ、更に油圧がスプリング188の付
勢力に抗してD方向にギヤ対186を移動させ、完全に
第1ギヤ176から切り離す。
【0103】以後の動作は、実施の形態2の場合と同じ
である。そして、エンジンが停止すれば、スプリング1
88の付勢力により、図22の状態に戻る。以上のよう
に、本実施の形態によっても、エンジン始動時に、その
出力軸であるクランクシャフトの回転を利用して迅速か
つ確実にロックピン33を係止穴34に係止させること
ができるようになる。
【0104】なお、上述した各実施の形態は、次のよう
に変更することも可能である。 ・各実施の形態においては、ベーン24の1つにロック
ピン33を備える構成とした。これに対して、2つ以上
のベーン24にそれぞれロックピン33を備える構成と
してもよい。
【0105】・各実施の形態においては、内部ロータ1
9に4つのベーン24を形成した。これに対して、ベー
ン24を3つ以下、あるいは5つ以上有した構成とする
こともできる。この場合においても、少なくともベーン
24の1つにロックピン33を備える構成とする。
【0106】・各実施の形態においては、内部ロータ1
9を吸気側カムシャフト11に、ハウジング16を被動
ギア17,170にそれぞれ連結する構成であった。こ
れに対して、内部ロータ19を被動ギア17,170
に、ハウジング16を吸気側カムシャフト11にそれぞ
れ連結する構成としてもよい。
【0107】・各実施の形態において、駆動ギア74お
よび被動ギア17,170をスプロケット若しくはカム
プーリに変更するとともに、同スプロケット若しくはカ
ムプーリにタイミングチェーン若しくはタイミングベル
トが掛装される構成としてもよい。
【0108】・各実施の形態においては、吸気バルブ7
7のバルブタイミングを変更するようにした。これに対
して、排気側カムシャフト70にVVT12を設け、排
気バルブ78のバルブタイミングを変更するようにして
もよい。また、VVT12を吸気側カムシャフト11及
び排気側カムシャフト70の双方に設け、吸気バルブ7
7及び排気バルブ78の双方のバルブタイミングを変更
するようにしてもよい。更に、吸気側カムシャフト11
のみにVVT12を設けることでも、排気バルブ78の
バルブタイミングを変更することができる。この場合、
排気側カムシャフト70の基端側にプーリ71及びタイ
ミングベルト72を設けることに代えて、吸気側カムシ
ャフト11の基端側にプーリ71及びタイミングベルト
72を設け、同吸気側カムシャフト11をクランクシャ
フト(図示しない)に駆動連結する。なお、プーリ71
の代わりにスプロケットを用い、タイミングベルト72
の代わりにチェーンを用いてもよい。
【0109】・実施の形態1では、ガソリンエンジンと
して、L型4気筒、V型6気筒、V型8気筒などのクラ
ンキング時にカムシャフト11,70に逆トルクが発生
するエンジンを用いたが、他の実施の形態ではこのよう
なタイプのエンジンに限らない。
【0110】・実施の形態3〜5においては、ロック補
助手段とロック促進手段との両方を用いていたが、ロッ
ク促進手段のみでも、直接、積極的に内部ロータ19を
ハウジング16に対してロック位置、すなわちロックピ
ン33が係止穴34に係止する方向に相対回転させるの
で、クランキング時のトルク変動のみによるよりも確実
にロックピン33を係止穴34に係止させることができ
る。
【0111】[その他]上述した実施の形態1におい
て、ストップピン80、収容孔80a、スプリング80
bおよび貫通孔82を備える構成がロック補助手段に相
当する。
【0112】上述した実施の形態2〜5において、スト
ップピン90と、このストップピン90に対して、実施
の形態1と同様に存在する収容孔80a、スプリング8
0bおよび貫通孔82を備える構成がロック補助手段に
相当する。
【0113】更に、実施の形態3において、ハス歯ギヤ
100、モータ102、回転軸104、ハス歯ギヤ10
6、支持部材108およびスプリング110を備える構
成がロック促進手段に相当する。実施の形態4におい
て、円筒部120、内面ギヤ122、第1ギヤ124、
第2ギヤ126、第3ギヤ128、補助ギヤ130、回
転軸132、クラッチ機構134および油路136aを
備える構成がロック促進手段に相当する。実施の形態5
において、円筒部172、内面ギヤ174、第1ギヤ1
76、補助ギヤ182、ギヤ対186、スプリング18
8、油圧室190および油路192を備える構成がロッ
ク促進手段に相当する。
【0114】
【発明の効果】請求項1記載の回転位相差可変機構は、
ロック補助手段が、第1回転体と第2回転体とがロック
位置に存在する状態を一時的に維持するため、ロック位
置で行われる相対回動規制手段による第1回転体と第2
回転体との間の相対回動禁止動作の実行が十分に可能と
なり、確実に第1回転体と第2回転体との相対回動を禁
止して、前記相対回動規制手段が相対回動禁止すること
が可能な条件下にある場合に、適切な回転位相差を実現
することができる。
【0115】請求項2に示すごとくの回転体の構成とす
ることにより、2つの回転軸間の回転位相差を許容領域
内で可変設定可能とすることができる。請求項3記載の
回転位相差可変機構は、ロック促進手段が、第1回転体
と第2回転体との相対回動位置をロック位置に向けて移
動させるため、当初、第1回転体と第2回転体との相対
回動位置がロック位置からずれていても、ロック位置方
向に第1回転体と第2回転体とを積極的に移動させるの
で、ロック位置で行われる相対回動規制手段による第1
回転体と第2回転体との間の相対回動禁止動作の実行が
十分に可能となり、確実に第1回転体と第2回転体との
相対回動を禁止して、相対回動規制手段が相対回動禁止
することが可能な条件下にある場合に、適切な回転位相
差を実現することができる。また、ロック補助手段の併
用により、一層確実に第1回転体と第2回転体との相対
回動を禁止して、相対回動規制手段が相対回動禁止する
ことが可能な条件下にある場合に、より確実に適切な回
転位相差を実現することができる。
【0116】請求項4は、前記ロック促進手段として、
2つの回転軸を回転させる回転駆動源と異なる駆動源を
用いたので、例えば内燃機関などの出力機関による2つ
の回転軸を回転させる回転駆動源が利用できない状態に
ある場合にも、確実に第1回転体と第2回転体との相対
回動位置をロック位置に向けて移動させることができ
る。
【0117】請求項5,6は、ロック促進手段として、
2つの回転軸を回転させる回転駆動源と同一の駆動源を
用いたので、他の駆動源が不要となる。請求項7は、第
1圧力室および第2圧力室の一方または両方に対する液
圧の供給により、2つの回転軸間の回転位相差を許容領
域内で可変設定可能とすることができる。
【0118】請求項8は、液圧の上昇、例えば、2つの
回転軸を回転させる回転駆動源である内燃機関が始動を
開始して液圧が上がれば、補助ピンは液圧室内へ突出し
なくなるので、回転位相差可変機構本来の機能である第
1回転体と第2回転体との間の相対回動による2つの回
転軸間の回転位相差の可変設定には支障はない。
【0119】請求項9は、回転位相差可変機構には、出
力機関の駆動により生じる液圧が調節されて供給される
ことにより、2つの回転軸間の回転位相差を許容領域内
で可変設定可能とすることができる。
【0120】請求項10は、回転体同士の相対回動位置
を確実に固定することができる。請求項11,12は、
内燃機関のバルブタイミングの調整に本発明の回転位相
差可変機構を適用することにより、内燃機関の始動時
に、相対回動規制手段が設定されているロック位置にて
確実に相対回動禁止を行って内部ロータとタイミングプ
ーリとを適切な相対回動位置に配置できるとともに、始
動後は、相対回動規制手段が相対回動禁止解除を行っ
て、始動時の相対回動位置よりも、内部ロータおよびタ
イミングプーリの一方を、他方に対して、より遅角させ
たり、進角させたりすることができ、内燃機関の運転条
件により適切なバルブタイミングを実現することができ
る。
【0121】請求項13は、いわゆるロックピンを有す
るベーン式の可変バルブタイミング機構として、内燃機
関の始動時等、相対回動拘束手段によるハウジング部材
とベーン部材との相対回動の拘束が可能な条件下での同
相対回動の拘束を確実なものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のバルブタイミング制御装置の実施の形
態1を示す断面図。
【図2】実施の形態1における動弁機構を示す平面図。
【図3】図1の3−3線に沿った断面図。
【図4】実施の形態1におけるストップピンの周辺構造
を示す断面図。
【図5】実施の形態1におけるストップピンの周辺構造
を示す断面図。
【図6】実施の形態1におけるストップピンの周辺構造
を示す断面図。
【図7】実施の形態1におけるロックピン及び係止穴の
周辺構造を示す断面図。
【図8】実施の形態1におけるロックピン及び係止穴の
周辺構造を示す断面図。
【図9】実施の形態1における内部ロータとハウジング
との相対回動位置を示す概略平面図。
【図10】実施の形態1における内部ロータとハウジン
グとの相対回動位置を示す概略平面図。
【図11】実施の形態1における内部ロータとハウジン
グとの相対回動位置を示す概略平面図。
【図12】実施の形態2における内部ロータとハウジン
グとの相対回動位置を示す概略平面図。
【図13】実施の形態2における内部ロータとハウジン
グとの相対回動位置を示す概略平面図。
【図14】実施の形態3における動弁機構を示す平面
図。
【図15】実施の形態3における動弁機構を示す平面
図。
【図16】実施の形態4における進角機構を示す部分断
面図。
【図17】実施の形態4における進角機構の一部の構成
を示す説明図。
【図18】実施の形態4における進角機構の一部を示す
部分断面図。
【図19】実施の形態4における進角機構の一部を示す
部分断面図。
【図20】実施の形態4における進角機構の変形例の一
部を示す部分断面図。
【図21】実施の形態4における進角機構の変形例の一
部を示す部分断面図。
【図22】実施の形態5における進角機構を示す部分断
面図。
【図23】従来例における内部ロータとハウジングとの
相対回動位置を模式的に示す概略平面図。
【符号の説明】
11…吸気側カムシャフト、11a…ジャーナル、12
…バルブタイミング可変機構(VVT)、13…環状油
空間、14…シリンダヘッド、15…ベアリングキャッ
プ、16…ハウジング(ハウジング本体)、17…被動
ギア、17a…外歯、18…側板、19…ベーン体(内
部ロータ)、20…カバー、21,22…ボルト、23
…ボス、24…ベーン、25…突条、26…凹部、27
…溝、28…シールプレート、29…板バネ、30…第
1油圧室、31…第2油圧室、32…貫通孔、33…ロ
ックピン、33a…収容孔、33b…先端部、34…係
止穴、35…スプリング、36…油溝、37…長穴、3
8…第1油路、39…第2油路、40…溝、41…シー
ルプレート、42…板バネ、44…油溝、45…油孔、
46…油通路、47…環状空間、48…油孔、50…油
溝、51…油溝、52…油孔、53…油孔、54…油
路、56…油孔、57…油通路、58…油溝、59…油
路、70…排気側カムシャフト、71…プーリ、72…
タイミングベルト、74… 駆動ギア、75…カム、7
7…吸気バルブ、78…排気バルブ、80…ストップピ
ン、80a…収容孔、80b…スプリング、80c…大
径部、82…貫通孔、82a…段部、90…ストップピ
ン、100…ハス歯ギヤ、102…モータ、104…回
転軸、106…ハス歯ギヤ、108…支持部材、110
…スプリング、120…円筒部、122…内面ギヤ、1
24…第1ギヤ、126…第2ギヤ、128…第3ギ
ヤ、130…補助ギヤ、132…回転軸、134…クラ
ッチ機構、136…ピン収容室、136a…油路、13
8…スプリング、140…補助ピン、140a…テーパ
ー面、142…係止凹部、142a…縁部、152…係
止凹部、152a…斜面、162…係止凹部、162a
…斜面、170…被動ギア、172…円筒部、174…
内面ギヤ、176…第1ギヤ、178…第2ギヤ、18
0…第3ギヤ、182…補助ギヤ、184…回転軸、1
86…ギヤ対、188…スプリング、190…油圧室、
P1,P2…油路。

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2つの回転軸の内の一方の回転軸に連動
    する第1回転体と、前記2つの回転軸の内の他方の回転
    軸に連動する第2回転体とを備え、前記第1回転体と前
    記第2回転体との間の相対回動により、前記2つの回転
    軸間の回転位相差を許容領域内で可変設定可能であると
    ともに、前記許容領域両端の限界位置を除いた中間領域
    内の少なくとも1つのロック位置にて、前記第1回転体
    と前記第2回転体との間の相対回動禁止および相対回動
    禁止解除が可能な相対回動規制手段を備えた回転位相差
    可変機構であって、 前記相対回動規制手段が相対回動禁止することが可能な
    条件下にある場合に、前記第1回転体と前記第2回転体
    とが前記ロック位置に存在する状態を一時的に維持する
    ロック補助手段を備えたことを特徴とする回転位相差可
    変機構。
  2. 【請求項2】 前記第1回転体は、内部に少なくとも1
    つの液圧室を有し、前記第2回転体は、前記液圧室に挿
    入されることで前記液圧室の内部を第1圧力室と第2圧
    力室とに区画する少なくとも1つの区画部材を有し、前
    記第1圧力室および前記第2圧力室の一方または両方に
    対する前記液圧の供給により、前記2つの回転軸間の回
    転位相差を前記許容領域内で可変設定可能としているこ
    とを特徴とする請求項1記載の回転位相差可変機構。
  3. 【請求項3】 2つの回転軸の内の一方の回転軸に連動
    する第1回転体と、前記2つの回転軸の内の他方の回転
    軸に連動する第2回転体とを備え、前記第1回転体と前
    記第2回転体との間の相対回動により、前記2つの回転
    軸間の回転位相差を許容領域内で可変設定可能であると
    ともに、前記許容領域両端の限界位置を除いた中間領域
    内の少なくとも1つのロック位置にて、前記第1回転体
    と前記第2回転体との間の相対回動禁止および相対回動
    禁止解除ができる相対回動規制手段を備えた回転位相差
    可変機構であって、 前記相対回動規制手段が相対回動禁止することが可能な
    条件下にある場合に、前記第1回転体と前記第2回転体
    との相対回動位置を前記ロック位置に向けて移動させる
    ロック促進手段と、前記第1回転体と前記第2回転体と
    が前記ロック位置に存在する状態を一時的に維持するロ
    ック補助手段と、を備えたことを特徴とする回転位相差
    可変機構。
  4. 【請求項4】 前記ロック促進手段は、 前記2つの回転軸を回転させる回転駆動源とは別個の駆
    動源にて、前記第1回転体と前記第2回転体との相対回
    動位置を前記ロック位置に向けて移動させることを特徴
    とする請求項3記載の回転位相差可変機構。
  5. 【請求項5】 前記ロック促進手段は、 前記2つの回転軸を回転させる回転駆動源と同一の駆動
    源にて、前記第1回転体と前記第2回転体との相対回動
    位置を前記ロック位置に向けて移動させることを特徴と
    する請求項3記載の回転位相差可変機構。
  6. 【請求項6】 前記ロック促進手段は、 前記第1回転体および前記第2回転体の一方が他方から
    駆動されて、相対回動位置を前記ロック位置に向けて移
    動させることを特徴とする請求項5記載の回転位相差可
    変機構。
  7. 【請求項7】 前記第1回転体は、内部に少なくとも1
    つの液圧室を有し、前記第2回転体は、前記液圧室に挿
    入されることで前記液圧室の内部を第1圧力室と第2圧
    力室とに区画する少なくとも1つの区画部材を有し、前
    記第1圧力室および前記第2圧力室の一方または両方に
    対する前記液圧の供給により、前記2つの回転軸間の回
    転位相差を許容領域内で可変設定可能としていることを
    特徴とする請求項3記載の回転位相差可変機構。
  8. 【請求項8】 前記ロック補助手段は、補助ピンと該補
    助ピンを前記液圧室内へ突出させる方向へ付勢する付勢
    手段とを備え、前記補助ピンが前記液圧室から受ける液
    圧が前記付勢手段の付勢力よりも小さい条件を、前記相
    対回動規制手段が相対回動禁止することが可能な条件と
    して、該条件下にある場合に、前記補助ピンが前記液圧
    室内に突出することにより前記区画部材の移動を規制す
    ることで、前記第1回転体と前記第2回転体とが前記ロ
    ック位置に存在する状態を一時的に維持することを特徴
    とする請求項2または7記載の回転位相差可変機構。
  9. 【請求項9】 出力機関を前記2つの回転軸を回転させ
    る回転駆動源とし、前記回転位相差可変機構は、前記出
    力機関の駆動により生じる液圧が調節されて供給される
    ことにより、前記2つの回転軸間の回転位相差を許容領
    域内で可変設定可能としていることを特徴とする請求項
    1〜8のいずれかに記載の回転位相差可変機構。
  10. 【請求項10】 前記相対回動規制手段は、 前記第1回転体および前記第2回転体の一方に形成され
    た係止穴と、 前記第1回転体および前記第2回転体の他方に移動可能
    に設けられ、対向する位置に回動してきた前記係止穴に
    挿入することで前記第1回転体と前記第2回転体との間
    の相対回動禁止を行い、前記係止穴から離脱することで
    前記第1回転体と前記第2回転体との間の相対回動禁止
    解除を行うロックピンと、 を備えたことを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記
    載の回転位相差可変機構。
  11. 【請求項11】 前記2つの回転軸は、内燃機関を駆動
    源として該内燃機関の回転に同期して回転する駆動軸
    と、前記内燃機関の吸気バルブまたは排気バルブを開閉
    駆動する被駆動軸とからなることにより、前記吸気バル
    ブに対する前記排気バルブの開閉タイミングを調整する
    ことを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の回
    転位相差可変機構。
  12. 【請求項12】 前記相対回動規制手段が相対回動禁止
    することが可能な条件とは、前記内燃機関の始動時であ
    ることを特徴とする請求項11記載の回転位相差可変機
    構。
  13. 【請求項13】 内燃機関の駆動軸から内燃機関の吸気
    弁および排気弁の少なくとも一方を開閉する従動軸に駆
    動力を伝達する駆動力伝達系に設けられ、 前記駆動軸または従動軸のいずれか一方とともに回転す
    るハウジング部材と、 前記駆動軸または従動軸の他方とともに回転し、前記ハ
    ウジング部材内に形成された収納室に所定角度範囲に限
    って前記ハウジング部材に対して相対回動可能に収納さ
    れるベーン部材と、 前記ベーン部材とハウジング部材のいずれか一方に収納
    され、付勢手段によって所定方向へ変位可能とされたピ
    ン部材と、前記ベーン部材とハウジング部材の他方に設
    けられ、ベーン部材とハウジング部材との相対回動許容
    領域両端を除いた中間領域内の少なくとも1つのロック
    位置にて前記ピン部材を受け入れ可能なピン部材受け入
    れ孔とからなる相対回動拘束手段と、 液圧によって前記ピン部材を前記付勢手段に抗して変位
    させて前記ハウジング部材と前記ベーン部材との拘束を
    解除するとともに、液圧によって前記ハウジング部材と
    前記ベーン部材とを相対回動させる駆動手段と、 前記相対回動拘束手段による相対回動の拘束が可能な条
    件下にある場合に前記ハウジング部材と前記ベーン部材
    とが前記ロック位置に存在する状態を一時的に維持する
    相対回動拘束補助手段と、 を備えたことを特徴とする回転位相差可変機構。
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