JPH11180329A - 操舵角中立学習装置、カーブ曲率推定装置、車間距離制御装置および記録媒体 - Google Patents

操舵角中立学習装置、カーブ曲率推定装置、車間距離制御装置および記録媒体

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JPH11180329A
JPH11180329A JP9351363A JP35136397A JPH11180329A JP H11180329 A JPH11180329 A JP H11180329A JP 9351363 A JP9351363 A JP 9351363A JP 35136397 A JP35136397 A JP 35136397A JP H11180329 A JPH11180329 A JP H11180329A
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英司 寺村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 学習範囲を直線状態時に限定した場合におい
ては十分な対応が難しい限定された状況においても適切
に対処できる操舵角中立学習装置等の提供。 【解決手段】 暫定操舵角中立位置SOを中心に、車間
距離適用対象の走行路において通常走行と考えられる測
定操舵角str_eng を全て学習に利用すべく操舵角判定閾
値str_ref を設定している。従って、学習範囲をSO近
傍に限定すると測定操舵角分布における左右のピークの
内の一方しか含まれないような場合でも対応できる。つ
まり、学習範囲を限定すると左右非対称であっても、全
操舵角(S)の分布について総合的に見れば、左右対称
に近い分布になることが多い。したがって、スラローム
のような左右に連続して操舵するような状況であって
も、その左右操舵の片側だけの操舵角(S)を偏重して
学習に利用することが無くなり、操舵角中立位置(S
c)の不適切なドリフトを防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両における操舵
角中立学習装置、カーブ曲率推定装置、車間距離制御装
置、および操舵角中立学習装置をコンピュータシステム
にて実現するための記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】先行車との車間距離や相対速度を測定し
て、車間距離を一定に保つ車両用走行制御装置は周知で
ある。このような装置では、先行車までの距離を測定す
るための先行車検出装置を必ず備えている。この先行車
検出装置としては、従来より、レーザレーダ装置が用い
られている。しかし、レーザレーダから照射されるレー
ザビームの方向が固定されていると、カーブ走行中は、
自車線上を遠方まで照射することができず、路肩の看板
やリフレクタ等に加えて他車線走行している車両を、先
行車として検出してしまうことがあった。
【0003】これを解決するものとして、レーザビーム
を所定範囲内で走査するスキャン型レーザレーダが提案
されている。更にカーブ検出手段を用いて、スキャン型
レーザレーダで検知した障害物が、自車と同一車線上の
車両かどうかを判断する先行車判定も提案されている。
例えば、特開平4−248489号公報に開示された先
行車検出装置では、ステアリング操舵角から算出したカ
ーブ曲率半径Rに基づいて、先行車かどうかを判断して
いる。
【0004】しかしながら、このカーブ曲率半径Rと実
際の道路のカーブとの間にずれがあると、簡単に先行車
を見失ったり、先行車以外のものを誤って先行車と認識
することが有り、実用上問題である。これ以外に、例え
ば、特開平6−176300号公報に開示された先行車
検出装置では、先行車らしさを確率で表す先行車確度と
いう独特の概念を導入して、いる。このような先行車確
度という概念をスキャン型にも適用すれば、先行車を簡
単に見失うことなく、快適で安全な車間制御ができるこ
とが予想される。
【0005】また、この特開平6−176300号公報
の先行車検出装置では、スキャン型の先行車検出装置に
は、まったく適用することはできないことから、新たに
自車線確率という概念を導入して、スキャン型にて先行
車を適切に選択して車間制御することが可能な車間距離
制御装置が提案されている(特開平8−279099号
公報)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、特開平8−2
79099号公報の車間距離制御装置で、自車線確率を
求めるための自車の進行路曲線を算出するために、ステ
アリングセンサにて検出される操舵角を入力としたフィ
ルタ処理と、実操舵角の基準となる操舵角中立位置の学
習とを行っている。
【0007】すなわち、前記車間距離制御装置では、車
速が20km/h以上であれば、ステアリングの操舵量
によらず、全ての操舵角データを操舵角の中立位置の学
習に利用している。しかし、走行路は、左右カーブが均
等に存在する訳ではなく、例えば、右カーブが長時間に
わたって頻度高く存在する場合がある。このようなとき
には、操舵角中立位置が、フィルタ処理により直進状態
として得られるはずが、実際には右にずれて演算される
ことがある。
【0008】このようなずれも、次第に真の操舵角中立
位置に収束するのであるが、このような収束は長時間に
及ぶことから、短時間の走行では、実際とは異なる操舵
角中立位置で、走行路の曲率や自車線確率が計算され
て、精度を欠いてしまうおそれがあった。
【0009】このような従来における操舵角の中立位置
制御の前記問題点を解決して、走行開始の早期に正確な
操舵角の中立位置を推定して、精度の高い各種制御を可
能とする操舵角中立学習装置等を提供することを目的と
して、本願出願人は、特願平9−192813号におい
て、次のような技術を提案した。つまり、車両旋回検出
手段にて直進状態と判定し、その際に得られた暫定操舵
角中立位置の近傍に、操舵角検出手段にて検出された車
両の操舵角が存在する際、操舵角中立位置を求めて学習
するというものである。すなわち、車両が概略直進状態
である判定された時の操舵角のみを学習に利用してい
る。
【0010】しかし、この方法によると、車両旋回検出
手段における直進状態判定の精度を向上させることを前
提として、更に、その際に得られた暫定操舵角中立位置
の近傍に設定する範囲を狭めることが必要となる。その
理由を以下に説明する。一般に、運転者の操舵状況は、
長時間で見た場合には正規分布に近くなり、かつ左右均
等であり、真の操舵角中立位置をピークとした操舵角分
布となる。しかし、例えば数百秒の短時間で操舵角分布
を見ると、走行状況によっては、真の操舵角中立位置が
ピークとならず、中立位置から左右に所定値離れた操舵
角がピークとなる場合がある。例えば、左右に連続的に
操舵するスラロームのような状況がこれにあたる。この
状況における具体的な操舵角分布を図14に示す。この
ような状況において、暫定操舵角中立位置(SO)の近
傍に範囲を設定した場合、図14に示すように、左右に
存在するピークの片側のみを含むことが考えられる。こ
れは、左右に連続的に操舵するスラロームであっても左
右対称の操舵がされるとは限らないことと、元々設定し
た範囲の基準となる暫定操舵角中立位置が、車両旋回検
出手段の検出精度の影響で真の操舵角中立位置からのず
れ度合が大きくなっていること、などが考えられる。し
たがって、このように範囲が設定された場合には、学習
の効果により、真の操舵角中立位置と離れた位置のピー
クへと操舵角中立位置がずれていくこととなる。
【0011】もちろん、直進走行をほとんどせずに左右
操舵を繰り返す限定的な局面においてのみ、操舵角中立
位置がドリフトしていくことになり、その後、一般的な
直進状態の多い局面になった場合には、学習効果によ
り、操舵角中立位置は真値に復帰していくことになる。
しかし、たとえ一時的にせよ、操舵角中立位置のドリフ
トはその期間における先行車検出の精度を低下させてし
まう。
【0012】また、上述の「直線状態を示す範囲」を余
裕を持って設定するため、例えば暫定操舵角中立位置の
近傍の設定範囲を拡大したとしても、やはり、限定的な
局面では、その設定範囲内に左右操舵の片側のみの分布
が入るような状況も考えられるため、対応しきれない。
逆に、「直線状態を示す範囲」を非常に狭めて、上述し
たスラローム走行の場合の左右のピークが両方とも範囲
外となるように設定することも考えられるが、この場合
には、その設定範囲内に真の操舵角中立点が含まれるよ
うにする必要があり、車両旋回検出手段における直進状
態判定の精度を相当向上させなくてはならない。車両旋
回検出手段としては、例えばヨーレートを検出するセン
サや、車両横方向加速度を検出するセンサの出力に基づ
き車両の旋回状態を検出する装置が挙げられる。しか
し、この車両旋回検出手段における直進状態判定の精度
を向上させるには、各センサの製造誤差や温度特性変化
を一層低減したり、加速度センサ取り付け精度を重力加
速度の影響を受けないように一層向上させる必要があ
る。これらは容易ではなく、たとえある程度の精度向上
が可能だとしても相当なコストアップとなってしまい、
精度向上にのみ頼るのは現実的ではない。
【0013】そこで、本発明は、従来における操舵角の
中立位置制御の前記問題点を解決して、走行開始の早期
に正確な操舵角の中立位置を推定して、精度の高い各種
制御を可能とすると共に、上述した先行技術(特願平9
−192813号)においては十分な対応が難しい限定
された状況においても適切に対処できる操舵角中立学習
装置、カーブ曲率推定装置、車間距離制御装置および操
舵角中立学習装置をコンピュータシステムにて実現する
ための記録媒体の提供を目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】本発明の
操舵角中立学習装置は、車両直進状態判定手段が、車両
旋回検出手段にて検出された車両の旋回が直進状態を示
す範囲にあると判定すると、暫定操舵角中立位置設定手
段が、車両直進状態判定手段にて車両の旋回が直進状態
を示す範囲にあると判定された際における操舵角検出手
段にて検出された車両の操舵角(S:この項では、実施
の形態で用いられている関連記号を付すが、この記号に
より請求の範囲を限定することを意味するものではな
い。)を暫定操舵角中立位置(S0)として設定する。
なお、このような車両旋回検出手段としては、ヨーレー
ト若しくは横方向加速度を検出するセンサや、左右の車
輪の速度差を検出し、該速度差に基づいて車両の旋回を
検出する装置が挙げられる。
【0015】そして、操舵角中立位置学習手段は、この
暫定操舵角中立位置(S0)を用いて、操舵角中立位置
(Sc)の学習を行う。具体的には、操舵角中立位置学
習手段は、操舵角検出手段にて検出された車両の操舵角
(S)と暫定操舵角中立位置(S0)との差(str_eng
)が「所定範囲」である場合に、その検出された車両
の操舵角(S)と暫定操舵角中立位置(S0)との差
(str_eng )から、操舵角中立位置(Sc)を引いた角
度(str_eng −Sc)に基づいて、操舵角中立位置(S
c)を補正して新たな操舵角中立位置(Sc)を求め
る。
【0016】この「所定範囲」は、例えば車間距離制御
などの、操舵角中立位置を用いて実行される車両用走行
制御の適用が想定されている走行路の曲率及び車両速度
に基づき、その想定範囲内での走行路の曲率及び車両速
度において取り得る全ての角度が含まれるように設定さ
れている。例えば、車間距離制御が高速道路においての
み適用される場合には自ずと走行路の曲率にも上限があ
る。また車間距離制御上から自車両の速度制限をしてい
る場合には、制御が許可される最低速度及び最高速度な
ども決定される。したがって、このような状況において
走行した場合に取り得る全ての角度が含まれるように範
囲を設定するのである。
【0017】具体的には、例えば自車両の速度が40k
m/h以上であれば上述した車間距離制御を許可するシ
ステムに適用した場合を考えると、40km/hで走行
した場合に最も大きくなり得る操舵角についても取り込
めるような範囲に設定するのである。もちろん、操舵角
を決定する要素としては走行路の曲率なども影響するた
め、それを考慮してもよい。例えば、高速道路において
例えば最小の曲率半径が250mのカーブがあるとする
と、そのカーブにて取り得る最大の操舵角までが含まれ
るような範囲を設定すればよい。但し、車線変更により
過渡的に大きな操舵角となる場合は、操舵角中立学習を
実行すべき局面とは考えず、前記所定範囲を超えたとし
ても何ら問題ではない。
【0018】そして、本発明の操舵角中立学習装置によ
れば、車両の操舵角(S)と暫定操舵角中立位置(S
0)との差(str_eng )がこのような「所定範囲」であ
る場合に操舵角中立位置(Sc)の学習を行うようにし
たため、上述した特願平9−192813号に記載した
先行技術においては対応し切れなかった次のような状況
においても適切に対応できる。
【0019】つまり、先行技術においては、検出された
車両の操舵角(S)が暫定操舵角中立位置(S0)の近
傍の設定範囲内にある場合にのみ操舵角中立位置(S
c)の学習を行っていたため、図14を参照して説明し
たように、例えば左右に連続して操舵するスラロームの
ような状況について短時間の操舵角分布を見ると、左右
のピークの一方のみがその設定範囲内に存在するような
状況が考えられる。この場合には、学習効果によって、
真の操舵角中立位置と離れた位置のピークへと操舵角中
立位置(Sc)がドリフトしていく。
【0020】これに対して、本発明の操舵角中立学習装
置の場合には、左右にピークが存在し、更にそれらが暫
定操舵角中立位置(S0)に対して非対称であったとし
ても、上述の「所定範囲」が両ピークを含めた全ての角
度が含まれるように設定されている。つまり、限定され
た範囲内で見ると左右非対称であっても、全操舵角の分
布について総合的に見れば、左右対称に近い分布になる
ことが多い。したがって、上述したスラロームのような
左右に連続して操舵するような状況であっても、その左
右操舵の片側だけの操舵角を偏重して学習に利用するこ
とが無くなり、操舵角中立位置(Sc)の不適切なドリ
フトを防止できる。
【0021】もちろん、長時間で見れば操舵角分布は正
規分布に近くなり、左右均等となるため、先行技術の場
合も本発明の場合も同様に対応できる。しかし、上述し
た特殊な走行状況をしており、かつその状況に対して短
時間で見た場合においても適切に対応できる点で、本発
明は有効である。
【0022】また、先行技術においては、ヨーレートセ
ンサなどの車両旋回検出手段にて検出した旋回状態に基
づいて直進状態を判定し、この直進状態の際に得られた
暫定操舵角中立位置の近傍に「直進状態を示す範囲」を
設定していた。したがって、この車両旋回検出手段の検
出精度が高くないと「直進状態を示す範囲」を適切に設
定することができない。すると、本来は操舵角中立位置
(Sc)の学習に有効なデータであっても排除してしま
うこととなり、学習効果によって最終的に真の操舵角中
立位置へ収束するまでの時間が相対的に長くなってしま
う。
【0023】これに対して、本発明の操舵角中立学習装
置の場合には、上述したように、操舵角中立位置を用い
て実行される車両用走行制御の適用が想定される範囲内
での走行路の曲率及び車両速度において取り得る全ての
角度を学習に取り込む。したがって、たとえ車両旋回検
出手段の検出精度が高くなくても、上述した先行技術の
ように学習に有効なデータを排除することがない。つま
り、車両旋回検出手段の検出精度の高さの制約が緩いた
め、その点でも有効である。
【0024】このように、本発明の操舵角中立学習装置
によって操舵角中立位置(Sc)の学習をすれば、スラ
ローム走行などの特殊な走行状況にも対応でき、走行状
況に関係なく早期に正確な操舵角中立位置(Sc)を得
ることができる。したがって、操舵角に基づいて得られ
る走行路の曲率や自車線確率も高精度となり、精度の高
い各種制御が可能となる。また、車両旋回検出手段の検
出精度についての制約も緩くできるという効果もある。
【0025】また、上述した「所定範囲」については、
次のような考慮をすることが考えられる。操舵角中立位
置学習手段による操舵角中立位置の学習初期には、学習
された操舵角中立位置と真の操舵角中立位置との間に存
在する誤差を含めて設定し、操舵角中立位置の学習が所
定度合以上進んだ場合には、その学習による誤差の低減
分だけ除いて設定する。これは、操舵角中立学習の初期
には、車両旋回検出手段の精度に基づく暫定操舵角中立
位置(SO)の誤差に起因して、操舵角中立位置(S
c)と真の操舵角中立位置との間には誤差が存在するた
め、「所定範囲」はこの誤差を含めた値で設定し、一
方、操舵角中立学習が進んだ状態では、操舵角中立位置
(Sc)が真の操舵角中立位置に近づいており、前記誤
差が縮小されているため、「所定範囲」を、誤差の低減
の見積もり分だけ狭めることができるためである。
【0026】また、同時に、操舵角中立学習の初期には
「所定範囲」を暫定操舵角中立位置(SO)を中心に設
定し、操舵角中立学習が進んだ状態では「所定範囲」を
操舵角中立位置(Sc)を中心に設定してもよい。前記
操舵角中立位置学習手段は、車両の操舵角(S)と暫定
操舵角中立位置(S0)との差(str_eng )が所定範囲
である場合に操舵角中立位置(Sc)の学習を行うこと
を前提としているが、例えば、車速検出手段にて検出さ
れた車両速度が所定速度より高い場合に、その学習を行
うようにしてもよい。この場合の所定速度としては、例
えば40km/hと設定する。これは、40km/hよ
り小さい速度で走行するような環境、例えば市街地での
走行にては、頻繁に操舵が繰り返されているが、40k
m/hより高い速度となる郊外や高速道路での走行で
は、操舵は安定しており、学習する操舵データとして
も、より正確なものが得られるからである。
【0027】なお、前記操舵角中立位置(Sc)は、初
期値として、例えば暫定操舵角中立位置(S0)を設定
する。なお、前記暫定操舵角中立位置設定手段は、車両
直進状態判定手段にて車両の旋回が直進状態を示す範囲
にあると判定された際における操舵角検出手段にて検出
された車両の操舵角(S)を、暫定操舵角中立位置(S
0)として設定する処理を行っているが、この暫定操舵
角中立位置(S0)の設定処理は、条件成立毎に繰り返
し設定する必要はない。
【0028】すなわち、この暫定操舵角中立位置(S
0)はあくまでも暫定的な操舵角中立位置であり、本操
舵角中立学習装置の処理における最初に、一度のみ行う
ようにしても問題はなく、必要な操舵角中立位置(S
c)は、以後、学習されて精度高く得られる。
【0029】前記操舵角中立位置学習手段は、更に具体
的には、例えば、操舵角検出手段にて検出された車両の
操舵角(S)と暫定操舵角中立位置(S0)との差(st
r_eng )から、操舵角中立位置(Sc)を引いた角度
(str_eng −Sc)の所定割合で、前記操舵角中立位置
(Sc)を補正して新たな操舵角中立位置(Sc)を求
めることにより、操舵角中立位置(Sc)の学習を行
う。
【0030】この所定割合としては、例えば、操舵角中
立位置学習手段にて操舵角中立位置(Sc)の学習が行
われる際における車両速度の高さに応じて、該速度が高
ければ高いほど大きくされるように設定される。速度が
高ければ、直進性の検出の精度が高いからである。
【0031】また、前記所定割合は、例えば、操舵角中
立位置学習手段にて行われる操舵角中立位置(Sc)の
学習回数の多さに応じて、該学習回数が多ければ多いほ
ど小さくされるように設定される。長期の操舵角中立位
置変動を加味しつつ、操舵角中立位置(Sc)を早期に
安定化するためである。
【0032】また、前記所定割合は、例えば、上述した
「所定範囲」の設定幅が大きければ大きいほど、操舵角
中立位置学習手段にて行われる操舵角中立位置の学習の
進行度合いに応じて、より小さくされる。ところで、本
発明の操舵角中立学習装置の場合には、上述したよう
に、操舵角中立位置を用いて実行される車両用走行制御
の適用が想定される範囲内での走行路の曲率及び車両速
度において取り得る全ての角度を学習に取り込むように
したため、そのことによって不都合が生じる可能性もあ
る。つまり、操舵角がある程度大きくても学習に使用し
てしまうため、学習に利用する角度(str_eng−Sc)
の絶対値が大きくなることから、結果的に学習時の操舵
角中立位置(Sc)の変動が大きくなってしまう。
【0033】この点に関しては、例えば、上述した「学
習回数が多いほど小さくするように設定する所定割合」
について工夫することが考えられる。例えば上述した特
願平9−192813号の実施形態においては、この所
定割合(1/Cv)を構成する学習度合いカウンタCv
の上限を16384としているが、例えばこの学習度合
いカウンタCvの上限を4倍の65536とするなどし
て、結果的に所定割合(1/Cv)を小さくする。この
ようにすれば、学習に利用する角度(str_eng−Sc)
の絶対値が大きくなっても、それによる学習時の操舵角
中立位置(Sc)の変動を相対的に小さく抑えることが
できる。
【0034】また、このように、学習に利用する角度
(str_eng −Sc)の絶対値が大きくなるという、学習
に取り込む角度範囲を拡げたことによって生じる一般的
な問題ではなく、次のような特殊な状況も想定される。
つまり、ランプウェイやループ橋のように、比較的大き
な操舵角(str_eng −Sc)が左右どちらかの片側に連
続して生じるような操舵状況である。本案の操舵角中立
学習は、限定された学習範囲内で見ると左右非対称な操
舵分布であっても、全操舵角の分布について総合的に見
れば、左右対称に近い分布になることが多いことを前提
とし、それら所定範囲内の全操舵角を学習に取り込むこ
とを特徴としている。しかし、比較的大きな操舵角(st
r_eng −Sc)が左右どちらかの片側に連続して生じる
操舵状況においては、全く対応できない。
【0035】したがって、この点に関しては、上述した
ランプウェイやループ橋のように、比較的大きな操舵角
(str_eng −Sc)が左右どちらかの片側に連続して生
じるような操舵状況の場合には、学習に不適切なデータ
であるとして、学習に使用しないようにして対応する。
【0036】具体的には、操舵角中立学習リセット手段
を備え、学習に不適切なデータを使用しないようにす
る。この操舵角中立学習リセット手段は、車両旋回検出
手段にて検出した車両の旋回角度に基づいて得た判定用
旋回角度(|c_int(n)| )が予め設定された閾値
(π)を越えた場合、その閾値(π)を越えた判定用旋
回角度(|c_int(n)| )にて左右いずれかの方向へ
連続して旋回している特殊旋回状態の間に得られた学習
結果を破棄する。そして、単に破棄するだけではなく、
操舵角中立位置(Sc(n))を、前記特殊旋回状態以
前の状態に戻すのである。
【0037】なお、この操舵角中立学習リセット手段
は、操舵角中立位置(Sc(n))を特殊旋回状態以前
の状態に戻すだけでなく、前記学習回数に応じて変動す
る所定割合(Cv(n))についても、特殊旋回状態以
前の状態に戻すようにしてもよい。
【0038】また、上述した操舵角中立学習リセット手
段によるリセット機能が、ランプウェイやループ橋を走
行している最中のように比較的大きな操舵角(str_eng
−Sc)の時に機能し易くするため、次のような工夫を
加えてもよい。つまり、前記判定用旋回角度を、車両旋
回検出手段によって検出された車両の旋回が相対的大き
い場合には、実際に検出された旋回角度よりも大きくな
るように補正するのである。このように補正すれば、予
め設定された閾値を超えやすくなり、学習に不要なデー
タによる影響を排除し易くなる。
【0039】また、逆に、前記判定用旋回角度を、車両
旋回検出手段によって検出された車両の旋回が相対的小
さい場合には、実際に検出された旋回角度よりも小さく
なるように補正してもよい。これは、次の理由からであ
る。つまり、操舵角中立学習が進行しておらず操舵角中
立位置(Sc)の精度が低い場合には、実際には直進に
近い走行をしていても、演算されている操舵角(str_en
g −Sc)が大きくなり、前記操舵角中立学習リセット
手段において、学習結果が破棄される可能性がある。従
って、直進に近い状態では学習結果を破棄しないよう
に、比較的小さな操舵角(str_eng −Sc)の時には、
擬似的に車両の旋回角度(c_int )が大きくならないよ
うに補正すれば、予め設定された閾値を超えることを抑
制することができる。
【0040】なお、上述した操舵角中立学習装置を用い
て、更に、車両速度を検出する車速検出手段と、前記操
舵角中立学習装置により得られている操舵角中立位置
(Sc)と、前記操舵角検出手段にて検出された車両の
操舵角(S)あるいは該操舵角(S)と前記暫定操舵角
中立位置(S0)との差(str_eng )と、前記車速検出
手段により検出される車両速度(Vn)とに基づいて、
走行路の曲率を演算するカーブ曲率演算手段と、を備え
ることで、カーブ曲率推定装置を構成することができ、
操舵角中立学習装置により精度高い操舵角中立位置(S
c)が早期に学習されて得られるので、精度の高いカー
ブ曲率推定を早期に実施することができる。
【0041】また、上述した操舵角中立学習装置を用い
て、更に、自車の車両速度を検出する車速検出手段と、
前記操舵角中立学習装置により得られている操舵角中立
位置(Sc)と、前記車速検出手段により検出される自
車の車両速度(Vn)とに基づいて、自車の走行路の曲
率を演算するカーブ曲率演算手段と、車幅方向の所定角
度範囲に送信波あるいはレーザ光をスキャン照射し、物
体からの反射波あるいは反射光に基づいて、自車と前方
物体との距離をスキャン角度に対応して検出可能な測距
手段と、前記測距手段によって検出された距離および対
応するスキャン角度に基づいて、自車に対する前記物体
の相対位置を算出すると共に、自車に対する前記物体の
相対速度を算出する物体認識手段と、前記カーブ曲率演
算手段によって求められた前記自車走行路の曲率と前記
物体認識手段によって算出された前記物体の相対位置と
に基づいて、前記物体が自車と同一車線上にいる確率を
求める自車線確率算出手段と、前記自車線確率算出手段
によって求められた確率に基づいて、車間距離制御すべ
き先行車を選択する先行車選択手段と、前記車速検出手
段により検出された自車の速度を調節して、前記先行車
選択手段にて選択された先行車との車間距離を制御する
車間距離制御手段と、を備えることで、車間距離制御装
置を構成することができ、操舵角中立学習装置により精
度高い操舵角中立位置(Sc)が早期に学習されて得ら
れるので、精度の高い車間距離制御を早期に実施するこ
とができる。
【0042】なお、このような操舵角中立学習装置の各
手段をコンピュータシステムにて実現する機能は、例え
ば、コンピュータシステム側で起動するプログラムとし
て備えることができる。このようなプログラムの場合、
例えば、フロッピーディスク、光磁気ディスク、CD−
ROM、ハードディスク等のコンピュータ読み取り可能
な記録媒体に記録し、必要に応じてコンピュータシステ
ムにロードして起動することにより用いることができ
る。この他、ROMやバックアップRAMをコンピュー
タ読み取り可能な記録媒体として前記プログラムを記録
しておき、このROMあるいはバックアップRAMをコ
ンピュータシステムに組み込んで用いても良い。
【0043】カーブ曲率演算手段にて得られる曲率は、
広い意味で走行路の曲がり度合いを示すものであり、曲
率半径や狭い意味の曲率(曲率半径の逆数)を含むもの
である。
【0044】
【発明の実施の形態】図1は、上述した発明が適用され
た操舵角中立学習装置が組み込まれた車間制御用電子制
御装置2(以下、「車間制御ECU」と称する。)およ
びブレーキ電子制御装置4(以下、「ブレーキECU」
と称する。)を中心に示す自動車に搭載されている各種
制御回路の概略構成を表すブロック図である。
【0045】車間制御ECU2は、マイクロコンピュー
タを中心として構成されている電子回路であり、現車速
(Vn)信号、操舵角(str-eng ,S0)信号、ヨーレ
ート信号、目標車間時間信号、ワイパスイッチ情報、ア
イドル制御やブレーキ制御の制御状態信号等をエンジン
電子制御装置6(以下、「エンジンECU」と称す
る。)から受信する。そして、車間制御ECU2は、こ
の受信したデータに基づいて、操舵角中立学習装置とし
て後述する操舵角中立学習処理により操舵角中立位置を
演算したり、カーブ曲率推定装置として後述する処理に
てカーブ曲率半径Rを推定したり、車間制御演算をして
いる。
【0046】レーザレーダセンサ3は、レーザによるス
キャニング測距器とマイクロコンピュータとを中心とし
て構成されている電子回路であり、スキャニング測距器
にて検出した先行車の角度や相対速度等、および車間制
御ECU2から受信する現車速(Vn)信号、カーブ曲
率半径R等に基づいて、車間距離制御装置の一部の機能
として先行車の自車線確率を演算し、相対速度等の情報
も含めた先行車情報として車間制御ECU2に送信す
る。また、レーザレーダセンサ3自身のダイアグノーシ
ス信号も車間制御ECU2に送信する。
【0047】なお、前記スキャニング測距器は、車幅方
向の所定角度範囲に送信波あるいはレーザ光をスキャン
照射し、物体からの反射波あるいは反射光に基づいて、
自車と前方物体との距離をスキャン角度に対応して検出
可能な測距手段として機能している。
【0048】更に、車間制御ECU2は、このようにレ
ーザレーダセンサ3から受信した先行車情報に含まれる
自車線確率等に基づいて、車間距離制御すべき先行車を
決定し、先行車との車間距離を適切に調節すべく、エン
ジンECU6に、目標加速度信号、フューエルカット要
求信号、ODカット要求信号、3速シフトダウン要求信
号、警報要求信号、ダイアグノーシス信号、表示データ
信号等を送信している。
【0049】ブレーキECU4は、マイクロコンピュー
タを中心として構成されている電子回路であり、車両の
操舵角を検出する操舵角検出手段としてのステアリング
センサ8、車両旋回検出手段としてヨーレートを検出す
るヨーレートセンサ10、および各車輪の速度を検出す
る車輪速センサ12から、操舵角やヨーレートを求め
て、これらのデータをエンジンECU6を介して、車間
制御ECU2に送信している。またブレーキECU4
は、エンジンECU6を介する車間制御ECU2からの
警報要求信号に応じて警報ブザー14を鳴動する。
【0050】エンジンECU6は、マイクロコンピュー
タを中心として構成されている電子回路であり、車両速
度を検出する車速検出手段としての車速センサ16、ブ
レーキの踏み込み有無を検出するブレーキスイッチ1
8、クルーズコントロールスイッチ20、クルーズメイ
ンスイッチ22、およびスロットル開度センサ(図示し
ていない。)、その他のセンサやスイッチ類からの検出
信号あるいはボデーLAN24を介して受信するワイパ
ースイッチ情報やテールスイッチ情報を受信し、更に、
ブレーキECU4からの操舵角(str-eng,S0)信号
やヨーレート信号、あるいは車間制御ECU2からの目
標加速度信号、フューエルカット要求信号、ODカット
要求信号、3速シフトダウン要求信号、警報要求信号、
ダイアグノーシス信号、表示データ信号等を受信してい
る。
【0051】そして、エンジンECU6は、この受信し
た信号から判断する運転状態に応じて、スロットル駆動
器やブレーキ駆動器(図示していない。)等を駆動して
いる。また、必要な表示情報を、ボデーLAN24を介
して、LCD等の表示装置(図示していない。)に送信
して表示させたり、あるいは、現車速(Vn)信号、操
舵角(str-eng ,S0)信号、ヨーレート信号、目標車
間時間信号、ワイパスイッチ情報信号、アイドル制御や
ブレーキ制御の制御状態信号を、車間制御ECU2に送
信している。
【0052】ステアリングセンサ8は、図2(a)に示
すごとくのフォトインタラプタ式のセンサであり、金属
円板32と回転検出回路34とから構成されている。金
属円板32は、図2(b)の平面図に示すごとくスリッ
ト32aを環状に多数配列しており、回転検出回路34
に備えられた2つのレーザダイオード34a,34bか
ら出力される光が金属円板32のスリット32aを通過
すると、その光を2つのフォトトランジスタ34c,3
4dでそれぞれ受光し、その受光のオン/オフ状態が、
検出回路34eにて端子の電圧出力信号SS1,SS2
に変換されて出力される。VINは電源ライン、GND
は接地ラインである。金属円板32は、図示していない
自動車のハンドル軸に設けられているため、ハンドル軸
の回転、すなわち操舵に応じて、2つの端子の出力信号
SS1,SS2が図3に示すごとく出力される。2つの
レーザダイオード34a,34bとスリット32aの配
列との関係により、金属円板32が左回転する(ハンド
ルが左に切られる)と出力信号SS1の立ち下がりタイ
ミングから出力信号SS2の立ち下がりタイミングまで
の時間が、出力信号SS2の立ち下がりタイミングから
出力信号SS1の立ち下がりタイミングまでの時間より
も短くなる。また、金属円板32が右回転する(ハンド
ルが右に切られる)と出力信号SS1の立ち下がりタイ
ミングから出力信号SS2の立ち下がりタイミングまで
の時間が、出力信号SS2の立ち下がりタイミングから
出力信号SS1の立ち下がりタイミングまでの時間より
も長くなる。
【0053】このことから、操舵の方向が判明する。更
に、出力信号SS1,SS2の立ち下がりあるいは立ち
上がりのカウントにより操舵角度が判明する。なお、左
回転における出力信号SS1の立ち下がりから出力信号
SS2の立ち下がりまでの操舵角度、または右回転にお
ける出力信号SS2の立ち下がりから出力信号SS1の
立ち下がりまでの操舵角度は1.125degである。
したがって、ステアリングセンサ8のパルス信号で直接
得られる操舵角の測定精度は、1.125degまでで
ある。しかし、後述する操舵角中立位置学習制御で得ら
れる操舵角中立位置Scは、1.125degよりも高
い精度で推定できる。
【0054】次に、図4のフローチャートに示す、ブレ
ーキECU4の処理の一部として行われる操舵角演算処
理を説明する。この操舵角演算処理は、車両直進状態判
定手段(ステップS120,S130)および暫定操舵
角中立位置設定手段(ステップS110,S140)と
しての処理に該当する。
【0055】まず、暫定操舵角中立位置S0が未設定で
あるか否かが判定される(S110)。イグニッション
がオンされて電源が供給され、ブレーキECU4に立ち
上がった際には、暫定操舵角中立位置S0は未設定であ
るので(S110で「YES」)、次にエンジンECU
6を介して車速センサ16から得られる現車速Vnが所
定速度、ここでは30km/hより高いか否かが判定さ
れる(S120)。現車速Vnが30km/hより高け
れば(S120で「YES」)、ヨーレートセンサ10
から得られるヨーレートの絶対値が1deg/sよりも
小さいか否かが判定される(S130)。
【0056】ステップS120,S130は、車両の旋
回が直進状態を示す範囲にあるか否かを判定する処理で
あり、このステップS120,S130のいずれか一つ
でも満足されなければ(S120で「NO」またはS1
30で「NO」)、本操舵角演算処理では何もなされず
に処理を終了する。
【0057】車両が走行を開始して、車速が30km/
hを越え、かつ一時的にでもヨーレートの絶対値が1d
eg/sより小さくなるような直進走行を行った場合に
は(S120で「YES」、かつ、S130で「YE
S」)、この時の操舵角Sを暫定操舵角中立位置S0と
して設定する(S140)。
【0058】そして、次に制御に用いるための操舵角S
の測定が開始され(S150)、この測定された操舵角
SとステップS140にて設定された暫定操舵角中立位
置S0とから次式のごとく計算して、測定操舵角str_en
g (操舵角Sと暫定操舵角中立位置S0との差、すなわ
ち、暫定操舵角中立位置S0を原点とする操舵角)を求
める(S160)。
【0059】
【数1】 str_eng ← S − S0 … [式1] これ以後は、暫定操舵角中立位置S0が設定されたの
で、ステップS110では「NO」と判定されて、本操
舵角演算処理ではステップS150,S160のみが行
われて、操舵角Sの測定処理(S150)と、測定操舵
角str_eng の更新処理(S160)とが繰り返される。
すなわち、ステップS140の暫定操舵角中立位置S0
設定は、最初に一度のみ行われる。
【0060】ここで、操舵角Sの測定は、図5に示す関
係により、出力信号SS1,SS2の変化がある毎にS
dを求めて、次式のごとく算出される。
【0061】
【数2】 S ← S + Sd×1.125 (deg) … [式2] こうして求められた測定操舵角str_eng は、図示してい
ない送信処理により、ヨーレート、その他のデータと共
に、ブレーキECU4からエンジンECU6へ送信され
る。
【0062】エンジンECU6は、これらのデータの送
信を仲介し、他のデータと共に、測定操舵角str_eng を
車間制御ECU2に送信する。次に、車間制御ECU2
により実行される処理の一部である操舵角中立位置学習
処理について説明する。操舵角中立位置学習処理のフロ
ーチャートを図6に示す。
【0063】まず、測定操舵角str_eng をエンジンEC
U6より受信したか否かが判定される(S220)。測
定操舵角str_eng が受信されていなければ(S220で
「NO」)、本操舵角中立位置学習処理では何もなされ
ない。測定操舵角str_eng が受信されると(S220で
「YES」)、次に現車速Vnが40km/h以上か否
かが判定される(S230)。現車速Vnが40km/
h以上であれば(S230で「YES」)、次に学習度
合いカウンタCvが65536未満か否かが判定される
(S240)。学習度合いカウンタCvが65536未
満であれば(S240で「YES」)、次に測定操舵角
str_eng の絶対値が操舵角判定閾値str_ref 以下か否か
が判定される(S241)。学習度合いカウンタCvが
65536以上であれば(S240で「NO」)、次に
測定操舵角str_eng と操舵角中立位置Scとの差の絶対
値が、予め推定される暫定操舵角中立位置SOの誤差と
して6degを操舵角判定閾闇値str_ref から引いた値
以下か否かが判定される(S242)。
【0064】ステップS230が満足されなければ(S
230で「NO」)、本操舵角中立位置学習処理では何
もなされずに処理を終了する。また、ステップS24
1、S242がそれぞれ満足されなければ(S241で
「NO」またはS242で「NO」)、本操舵角中立位
置学習処理では何もなされずに処理を終了する。
【0065】この操舵角判定閾値str_ref は、特許請求
の範囲において示す「所定範囲」の境界に相当し、次の
点を考慮して設定されている。すなわち、本実施形態に
おいては、車間距離制御に利用することを前提としてい
ため、その車間距離制御の適用が想定されている走行路
の曲率及び車両速度に基づいて、その想定範囲内での走
行路の曲率及び車両速度において取り得る全ての角度が
含まれるように、この操舵角判定閾値str_ref が設定さ
れている。
【0066】例えば、車間距離制御が、高速道路などの
ように40km/h以上での走行がほとんどであると考
えられる状況においてのみ適用される場合には、40k
m/hで走行した場合に最も大きくなり得る操舵角につ
いても取り込めるような値に設定すればよい。また、例
えば、そのような高速道路において最小の曲率半径が2
50mのカーブがあるとすると、そのカーブにて取り得
る最大の操舵角も考慮して設定すればよい。
【0067】このように操舵角判定閾値str_ref を設定
することで、車速40km/hで通常のクルーズ走行す
る場合であれば、運転者が操舵する操舵角を全てとりこ
めるようになる。すなわち、ステップS241にて肯定
判断となる。ただし、この操舵角判定閾値str_ref に
は、車両旋回検出手段にて直進状態と判定された際に得
られる暫定操舵角中立位置S0の誤差が含まれる。従っ
て、学習度合が進んだ場合は、ステップS240が満足
されず(S240で「NO」)ステップS242にて判
定される。このステップでは、学習度合が進んだことに
より、判定の閾値を予め推定される暫定操舵角中立位置
SOの誤差6deg分を補正すると共に、操舵角中立位
置Scが真の操舵角中立位置に近いと判断して、操舵角
判定閾値str_ref との比較も、それまで測定操舵角str_
eng を対象としていたのに変えて、測定操舵角str_eng
から操舵角中立位置Scを引いた角度を対象とする。
【0068】車間距離制御が許容されるような状況での
通常走行と判断された場合(S241で「YES」また
はS242で「YES」)、次に、学習度合いカウンタ
Cvの演算が次式のごとくなされる(S250)。
【0069】
【数3】 Cv(n) ← Cv(n−1) + α … [式3] ここで、nは、現在の処理を表し、n−1は前回の処理
を表している。なお、学習度合いカウンタCvの初期値
Cv(0)=0である。
【0070】また、増加値αは、図7に示すごとくであ
る。図7では、現在速Vnが高いほど増加値αは大きく
設定されている。すなわち、現車逆Vnが高いほど学習
度合いカウンタCvの増加は速くなる。ただし、学習度
合いカウンタCvは値65536を上限としている。こ
の上限は、先行技術(特願平9−192813号)での
学習方法では、値16384としていたが、本実施形態
においては、上述した車間距離制御が許容される状況で
通常走行する場合の操舵角のほとんど全てを学習に利用
するため、比較的大きな操舵角を学習に利用することに
なり、結果的に操舵角中立位置Scの値のフラツキが大
きくなる。従って、後述する式4に示すように、そのフ
ラツキを抑制するためにCv値を大きくとる必要があ
り、上限値を65536まで大きくした。
【0071】次に、車間制御ECU2が立ち上がって最
初にステップS230およびステップS240の条件が
成立したか否かが判定される(S260)。最初であれ
ば(S260で「YES」)、学習対象の操舵角中立位
置Scに初期値として、暫定操舵角中立位置S0が設定
される(S270)。これ以後の処理では、ステップS
260にて「NO」と判定されるので、操舵角中立位置
Scの初期化(S270)は実行されない。
【0072】ステップS270またはステップS260
の次に、操舵角中立位置Scの学習演算が次式のごとく
行われる(S290)。
【0073】
【数4】 Sc(n)←Sc(n−1)+{str_eng−Sc(n−1)}×α/Cv(n ) … [式4] n,n−1,αについては前述したごとくである。
【0074】すなわち、式4の学習演算においては、測
定操舵角str_engから、操舵角中立位置Sc(n−1)
を引いた角度{str_eng−Sc(n−1)}に基づい
て、操舵角中立位置Sc(n−1)を補正して新たな操
舵角中立位置Sc(n)を求めることにより、操舵角中
立位置Scの学習を行っている。
【0075】角度{str_eng−Sc(n−1)}は、そ
のままではなく、角度{str_eng−Sc(n−1)}の
所定割合α/Cv(n)が操舵角中立位置Sc(n−
1)に加えられることにより操舵角中立位置Sc(n−
1)が補正されて、新たな操舵角中立位置Sc(n)が
形成されている。
【0076】以後、測定操舵角str_eng が得られる毎
に、ステップS230の条件が成立し、かつステップS
241,S242のいずれかが成立すれば、ステップS
250,S290の処理が実行されて、操舵角中立位置
Scが学習されていく。すなわち、ブレーキECU4が
実行する操舵角演算処迎(図4)にて、車両の旋回が直
進状態を示す範囲にあると判定された際における、ステ
アリングセンサ8にて検出された車両の操舵角Sを暫定
操舵角中立位置SOとして設定する。そして、車間制御
ECU2が実行する操舵角中立位置学習処理(図6)に
て、この暫定操舵角中立位置SOを用いて(str_eng ←
S−SO)、操舵角中立位置Scの学習を行う。
【0077】具体的には、操舵角中立位置学習処理(図
6)では、暫定操舵角中立位置SOを中心にして、車間
距離制御が許容される状況で通常走行する場合の操舵角
のほとんど全てを学習に利用するために設定された操舵
角判定閾値str_ref の範囲内に、ステアリングセンサ8
にて検出された車両の操舵角Sが存在する際に、ステア
リングセンサ8にて検出された車両の操舵角Sと暫定操
舵角中立位置SOとの差(測定操舵角str_eng )から、
操舵角中立位置Scを引いた角度(str_eng −Sc)に
基づいて、操舵角中立位置Scを補正して新たな操舵角
中立位置Scを求める。
【0078】このように直進状態の際に得られた暫定操
舵角中立位置SOを中心に、ステアリングセンサ8にて
検出された車両の操舵角Sが所定範囲内に存在するとき
に、操舵角中立位置Scを学習している。そして、この
所定範囲は、車間距離制御が許容される状況で通常走行
する場合の操舵角のほとんど全てが含まれるように設定
されているため、特願平9−192813号に記載した
先行技術においては対応し切れなかった次のような状況
においても適切に対応できる。
【0079】つまり、先行技術においては、検出された
車両の操舵角(S)が暫定操舵角中立位置(S0)の近
傍の設定範囲内にある場合にのみ操舵角中立位置(S
c)の学習を行っていたため、図14を参照して説明し
たように、例えば左右に連続して操舵するスラロームの
ような状況について短時間の操舵角分布を見ると、左右
のピークの一方のみがその設定範囲内に存在するような
状況が考えられる。この場合には、学習効果によって、
真の操舵角中立位置と離れた位置のピークへと操舵角中
立位置(Sc)がドリフトしていく。
【0080】これに対して、本実施形態の操舵角中立学
習装置の場合には、左右にピークが存在し、更にそれら
が非対称であったとしても、上述の所定範囲が両ピーク
を含めた全ての角度が含まれるように設定されている。
つまり、局所的に見ると左右非対称であっても、全操舵
角(S)の分布について総合的に見れば、左右対称に近
い分布になることが多い。したがって、上述したスラロ
ームのような左右に連続して操舵するような状況であっ
ても、その左右操舵の片側だけの操舵角(S)を偏重し
て学習に利用することが無くなり、操舵角中立位置(S
c)の不適切なドリフトを防止できる。
【0081】もちろん、長時間で見れば操舵角(S)の
分布は正規分布に近くなり、左右均等となるため、先行
技術の場合も本実施形態の場合も同様に対応できる。し
かし、上述した特殊な走行状況をしており、かつその状
況に対して短時間で見た場合においても適切に対応でき
る点で、本発明は有効である。
【0082】また、先行技術においては、ヨーレートセ
ンサ10などで検出した旋回状態に基づいて直進状態を
判定し、この直進状態の際に得られた暫定操舵角中立位
置の近傍に「直進状態を示す範囲」を設定していた。し
たがって、この車両旋回検出手段の検出精度が高くない
と「直進状態を示す範囲」を適切に設定することができ
ない。すると、本来は操舵角中立位置(Sc)の学習に
有効なデータであっても排除してしまうこととなり、学
習効果によって最終的に真の操舵角中立位置へ収束する
までの時間が相対的に長くなってしまう。
【0083】これに対して、本実施形態の場合には、上
述したように、車間距離制御が許容される状況で通常走
行する場合の操舵角のほとんど全てを学習に利用する。
したがって、たとえヨーレートセンサ10の検出精度が
高くなくても、上述した先行技術のように学習に有効な
データを排除することがない。つまり、ヨーレートセン
サ10などの車両旋回検出手段の検出精度の高さの制約
が緩いため、その点でも有効である。
【0084】更に、本実施の形態では、操舵角中立位置
学習処理(図6)にては、車速センサ16にて検出され
る車速が所定速度(40km/h)以上という条件(S
230)が満足された場合に、学習演算(S290)を
実行している。すなわち、市街地での走行は、40km
/h未満の走行となり易く、頻繁に操舵が繰り返されて
いるが、このような状態では学習していない。一方、学
習している40km/hより高い速度となる郊外や高速
道路での走行では、操舵は安定しているので、学習する
操舵データとしても一層正確なものが得られる。したが
って、より正確な操舵角中立位置学習が無駄なく早期に
できる。
【0085】次に、車間制御ECU2により実行される
処理の一部である操舵角中立位置学習リセット処理につ
いて説明する。操舵角中立位置学習リセット処理のフロ
ーチャートを図8に示す。この操舵角中立位置学習リセ
ット処理は、ランプウェイ等で、前記操舵角判定閾値の
範囲内にあるにもかかわらず、連続して比較的大きな操
舵角が入力される局面で、操舵角中立位置Scがドリフ
トしていくことを抑制するための処理である。連続して
大きな操舵角となるのは車両自体が大きく旋回している
ことを示す。すなわち、この旋回している度合から、特
殊な走行路を走行しているか否かを判断して、特殊な区
間と判断した場合に、その区間にて学習された分を破棄
することにより、操舵角中立位置Scの精度を確保す
る。
【0086】まず、測定操舵角str_eng をエンジンEC
U6より受信したか否かが判定される(S320)。測
定操舵角str_eng が受信されていなければ(S320で
「NO」)、本操舵角中立位置学習リセット処理では何
もなされない。測定操舵角str_eng が受信されると(S
320で「YES」)、次に現車速Vnが40km/h
以上か否かが判定される(S330)。現車速Vnが4
0km/h以上であれば(S330で「YES」)、次
に測定操舵角str_eng と操舵中立位置Scとの差の前回
値と今回値との符号の合致が判定される(S340)。
符号が合致していなければ(S340で「NO」)、操
舵を右から左、もしくは左から右へと切り返したこと判
定し、この時の操舵角中立位置Scと学習度合いカウン
タCvの値を記憶する(S350)。符号が合致してい
る場合(S340で「YES」)、連続して右もしくは
左に操舵しており旋回中であると判定し、ステップS3
70、S380、S390にて、その旋回量c_int を推
定する。ステップS340にて符号が合致していると判
定された場合(S340で「YES」)、操舵角中立位
置Scと学習度合いカウンタCvの記憶値を前回値と同
じとして変更しない(S360)。
【0087】ステップS370は、車両の旋回量c_int
を推定する時の補正係数βを演算する処理であり、測定
操舵角str_eng と操舵中立位置Scとの差を入力とした
マップ演算で得られる。そのマップを図9に示す。通
常、旋回量を演算する場合は、補正係数βは不要であ
り、β=1とする。しかし、目的である特殊な局面にて
本処理を機能させるために、図9に示すように変形して
いる。まず、特殊な走行路である確率が高い操舵の場合
には、見かけ上、旋回量を大きくして後処理での判定で
有利に作用させるべく、補正係数Bの値を1より大きく
設定する。また、車間距離適用対象の走行路において通
常走行している確率が高い場合には、本リセット処理が
不用意に機能するのを抑制するためβ=0に設定する。
旋回量は、真の操舵中立位置と、暫定操舵角中立位置S
Oとの差により、たとえ直進していても積算される可能
性がある。従って、暫定操舵角中立位置SOの誤差分は
考慮して、それ以上の範囲にてβ=0とする。
【0088】ステップS370にてβを設定した次に、
ステップS380にてカーブ半径Rを演算する。カーブ
半径Rは、一般には、次式にて算出できる。
【0089】
【数5】 R=L×(1+K×Vn2)/{(str_eng−Sc)/N}・・・[式5] Lはホイールベース、Kはスタビリテイファクタ、Nは
ステアリングギア比である。
【0090】なお、上記理論式に変えて、実験式を用い
ても良いし、車速Vnをヨーレートで除した値を用いて
も良い。次に、ステップS390にて車両旋回量c_int
を推定する。その推定式を下式に示す。
【0091】
【数6】 c_int(n)=c_int(n-1)+β×△t×Vn/R・・・・[式6] なお、△tは演算周期である。
【0092】ステップS400は、ステップS390に
て推定した車両旋回量c_int の絶対値が車両旋回量閾値
c_int_ref(=π) を超えたか否かを判定する。車両旋
回量c_int値の絶対値が車両旋回量閾値c_int_ref 以下
であれば(S400で「NO」)、本操舵角中立位置学
習リセット処理では何もなされない。
【0093】車両旋回量c_int の絶対値が車両旋回量閾
値c_int_ref を超えた場合(S400で「YES」)、
その時点までの学習値がリセットされる(S410)。
すなわち、車両の旋回量が通常走行とは異なり大きいと
判断した場合には、その旋回が開始された時点の学習値
に戻す。この学習値は、ステップS350にて記憶した
値である。同時に、車両旋回量c_int もゼロにリセット
する。このリセットにより、ランプウェイなどの特殊な
走行路における操舵角中立位置Scのドリフトを抑制で
き、結果的に自車の走行状態のカーブ曲率演算の精度を
向上させることができ、車間距離制御の対象物として前
方車の選択精度を向上させることができる。
【0094】本実施の形態の操舵角演算処理(図4)、
操舵角中立位置学習処理(図6)および操舵角中立位置
学習リセット処理(図8)により学習して得られる操舵
角中立位置Scの測定結果を、従来技術と比較して図1
0、図11、図12および図13に示す。
【0095】図10および図11は、直進状態が少なく
左右操舵が連続する走行路において、イグニッションオ
ンから車速を約100km/hまで加速した時の操舵角
中立位置Scの推移を示している。イグニッションオン
時には、図4に示す操舵角演算処理が実行されないた
め、操舵角中立位置Scをゼロとしている。車遠が30
km/hを超えて、ヨーレート値がゼロ近傍になった約
50秒付近で直進状態と判定し、暫定操舵角中立位置S
Oが設定される。この暫定操舵角中立位置SOを縦軸に
おけるゼロとして表示している。
【0096】図10は、先行技術(特願平9−1928
13号)によるもので、図11は本発明の実施の形態を
示すものである。図10では、暫定操舵角中立位置SO
を中心として、その近傍に測定操舵角str_eng がある時
のみに操舵角中立学習を実行する。しかし、図示する様
に直進状態が少なく左右操舵が連続する局面において、
負方向(左方向)の操舵角が、正方向(右方向)の操舵
角よりも、暫定操舵角中立位置SO近傍に設定された操
舵角判定閾値str_ ref の範囲内にある頻度が高い。こ
れにより、真の操舵角中立位置は、この場合約6deg
付近に存在するにも関わらず、それに収束することなく
負方向へドリフトした状態が継続されてしまう。いわゆ
る、暫定操舵角中立位置SOから約6deg離れたとこ
ろに存在する真の操舵角中立位置へ、操舵角中立位置S
cが接近しない状況がある。
【0097】一方、図11では、暫定操舵角中立位置S
Oを中心に、車間距離適用対象の走行路において通常走
行と考えられる測定操舵角str_eng をすべて学習に利用
すべく操舵角判定閾値str_ref を設定している。この操
舵角判定閾値str_ref は、車速が低い程、測定操舵角st
r_eng が大きくなる傾向を加味して、低速ほど大きく、
高速ほど小さくなるように設定している。図示するよう
に、全ての測定操舵角str_eng を利用するため、操舵角
中立位置Scが真の操舵角中立位置である約6deg近
傍に収束している。
【0098】図12および図13は、操舵角の中立学習
という観点では特殊であるランプウェイにおいて、イグ
ニッションオンから車述を約80km/hまで加速した
時の操舵角中立位置Scの推移を示している。イグニッ
ションオン時には、図4に示す操舵角演算処理が実行さ
れないため、操舵角中立位置Scをゼロとしている。車
速が30km/hを超えて、ヨーレート直がゼロ近傍に
なった約50秒付近で直進状態と判定し、暫定操舵角中
立位置SOが設定される。この暫定操舵角中立位置SO
を縦軸におけるゼロとして表示している。
【0099】図12は、従来技術によるもので、図13
は本発明の実施の形態を示すものである。図12では、
暫定操舵角中立位置SOを中心として、その近傍に測定
操舵角str_eng がある時のみに操舵角中立学習を実行す
る。図示する様に、大きな操舵角となるランプウェイで
は操舵角判定閾値str_ref を容易に越えて、操舵角中立
学習が禁止されるため、操舵角が大きいことによる操舵
角中立位置Scがドリフトしていくことはない。
【0100】一方、本発明の実施形態を示す図13で
は、従来と比べて大きな測定操舵角str_eng を学習に利
用するため操舵角中立位置Scのドリフトが懸念され
る。しかし、図8に示す操舵角中立位置学習リセット処
理により操舵角中立位置Scのドリフトを抑制できてい
ることが分かる。具体的には、ランプウエイ走行中とな
る30秒から50秒までの区間において、測定操舵角st
r_eng と操舵角中立位置Scとの差が大きくなり、補正
係数βが1より大きくなって車両旋回量c_int が積算さ
れていく。約40秒付近にて、車両旋回量c_int が一π
に到達するため、操舵角中立位置Scが連続操舵される
前の値に戻される。同時に、車両旋回両量c_int がゼロ
に戻され、再度積算が継続される。一度、操舵角中立位
置Scがりセットされた後の数秒間は、測定操舵角str_
eng が、操舵角判定閾値str_ref を越えるため、操舵角
中立位置Scが保持される。車両旋回量c_int は、測定
操舵角str_eng が操舵角判定閾値str_ref を越えている
間も積算を継続する。
【0101】図13において、点線で示す線は、操舵角
中立位置学習リセット処理を施さない場合の操舵角中立
位置Scの変動を示すものである。測定操舵角str_eng
と操舵角中立位置Scとの差が大きい状況では、そのド
リフト量も相応に大さくなり、真の操舵角中立点への収
束も遅れてしまい、この区間での先行車選択の精度が低
下してしまう。
【0102】以上のように、直進状態が少なく左右連続
操舵する局面において操舵角中立位置Scを精度良く学
習でさる様になると共に、本発明の実施に付随して発生
する懸念点であるランプウェイなどの大きな操舵角とな
る局面においても学習値のリセット処理により操舵角中
立位置Scを早期に収束させることができる。
【0103】なお、車間制御ECU2では、上述のごと
く学習した操舵角中立位置Scと測定操舵角str_engと
を用いて、カーブ曲率演算手段としての処理を行ってい
る。このカーブ曲率演算手段としての処理は、例えば、
まず次式のごとく推定操舵角str を求める。
【0104】
【数7】 str ← str_eng − Sc … [式7] 実際にはこの推定操舵角str を、次式のごとく、カット
オフ周波数1.24Hzの1次ローパスフィルタにてな
まし処理し、なまし処理後の推定操舵角str_filtrer を
用いる。
【0105】
【数8】 str_filtrer(n)←(176/256)×str_filtrer(n-1)+(80/256)×str(n) … [式8] そして、この推定操舵角str_filtrerにて、次のごとく
走行路のカーブ曲率半径Rを演算する。
【0106】(1)Vn≧80km/hの時
【0107】
【数9】 R←Kr×(1 + 1.69×10^-4×Vn^2 - 3.86×10^-8×Vn^3)/str_filtrer … [式9] (2)Vn<80km/hの時
【0108】
【数10】 R←Kr×(1 + 1.20×10^-4×Vn^2 + 5.79×10^-7×Vn^3)/str_filtrer … [式10] ここでは、「^」は「^」の前の数値を「^」の後の数
値の回数、累乗することを意味し、本明細書の他の部分
でも同じである。また、Krはカーブ半径定数(例え
ば、値2100)である。
【0109】このように演算したカーブ曲率半径Rを車
間制御ECU2はレーザレーダセンサ3へ送信してい
る。次に、レーザレーダセンサ3にて行われる処理と車
間制御ECU2にて行われる処理について説明する。
【0110】図15は、車間制御全体の処理を示す。こ
の内、ステップS1000〜ステップS5000の先行
車検出処理は、レーザレーダセンサ3にて行われる処理
であり、ステップS6000〜ステップS9000の車
間制御処理は車間制御ECU2にて行われる処理であ
る。
【0111】処理が開始されると、まず、レーザレーダ
センサ3に備えられたスキャニング測距器による距離・
角度の計測データが読み込まれる(S1000)。次に
前方障害物の認識処理がなされる(S2000)。この
前方障害物の認識処理は、現車速Vnと前方の物体がス
キャニングされた結果とに基づいて前方の物体の認識種
別、物体幅W、物体の中心位置XY座標および相対速度
Vrが求められる。認識種別は、例えば、自車が走行し
ているにもかかわらず物体の相対位置がほとんど移動し
ていない場合は移動物と認識できる。また次第に遠ざか
る物体も移動物と認識できる。また物体の相対位置が自
車に対して現車速Vnと同じ速度(絶対値)で近づく場
合は停止物と認識できる。それ以外のもの、例えば現れ
てから認識できるほどの時間が経過していない物体等
は、不明物として認識している。なお、この前方障害物
の認識処理自体は当業者には良く知られた内容である。
【0112】次に図16に示す自車線確率算出処理(S
4000)に移る。自車線確率算出処理(S4000)
では、まず瞬時自車線確率算出が行われる(S401
0)。瞬時自車線確率算出では、まず、前方障害物の認
識処理(S2000)にて得られたすべての物体の中心
位置・物体幅データ(X0,Y0,W0)を、直進路に変
換する。すなわち、車間制御ECU2から受信したカー
ブ曲率半径Rに基づいて、そのカーブを直進路にした場
合の物体の座標を求める。その変換は次のような式11
a〜11cにより座標変換することによりなされる。
【0113】
【数11】 X ← X0−(Y0^2/2R) … [式11a] Y ← Y0 … [式11b] W ← W0 … [式11c] すなわち、ここでは実質的にはX座標のみ変換してい
る。
【0114】このようにして、直進路に変換して得られ
た中心位置・物体幅データ(X,Y,W)を、図17に
示す自車線確率マップ上に配置して、各物体の瞬時自車
線確率、すなわち、その時点で自車線に存在する確率を
求める。確率として存在するのは、車間制御ECU2が
操舵角から求めたカーブ曲率半径Rと実際のカーブ曲率
半径との間に誤差が存在するからであり、その誤差を考
慮した制御をするために、ここで各物体の瞬時自車線確
率を求める。
【0115】図17において、横軸はX軸、すなわち自
車の左右方向であり、縦軸はY軸、すなわち自車の前方
を示している。本実施の形態では、左右5m、前方10
0mまでの領域を示している。ここで領域は、領域a
(自車線確率80%)、領域b(自車線確率60%)、
領域c(自車線確率30%)、領域d(自車線確率10
0%)、それ以外の領域(自車線確率0%)に別れてい
る。この領域の設定は、実測により定めたものである。
特に、領域dは自車直前への割込も考慮することにより
設定された領域である。
【0116】領域a,b,c,dを区切る境界線La、
Lb,Lc,Ldは、例えば次の式12〜15で与えら
れるものである。なお、境界線La′、Lb′,L
c′,Ld′は、それぞれ境界線La、Lb,Lc,L
dとはY軸で対称の関係にある。
【0117】
【数12】 La: X=0.7+(1.75-0.7)・(Y/100)^2 … [式12] Lb: X=0.7+( 3.5-0.7)・(Y/100)^2 … [式13] Lc: X=1.0+( 5.0-1.0)・(Y/100)^2 … [式14] Ld: X=1.5・(1-Y/60) … [式15] これを一般式で表すと次式16〜19のようになる。
【0118】
【数13】 La: X=A1+B1・(Y/C1)^2 … [式16] Lb: X=A2+B2・(Y/C2)^2 … [式17] Lc: X=A3+B3・(Y/C3)^2 … [式18] Ld: X=A4・(B4-Y/C4) … [式19] この式16〜19から一般的には、次の式20〜22を
満足させるように領域を設定する。実際の数値の決定
は、実験にて決定する。
【0119】
【数14】 A1≦A2≦A3<A4 … [式20] B1≦B2≦B3 および B4=1 … [式21] C1=C2=C3 (C4に制約無し) … [式22] なお、図17の境界線La、Lb,Lc,La′、L
b′,Lc′は、計算処理速度の点から、放物線として
いるが、処理速度が許すならば、円弧にて表す方が良
い。境界線Ld,Ld′についても処理速度が許すなら
ば外側に膨らんだ放物線または円弧にて表す方が良い。
【0120】(6)各物体は、次のようにして、その瞬
時自車線確率P0 が決定される。 領域dを少しでも有する物体 → P0=100% 領域a内に中心が存在する物体→ P0= 80% 領域b内に中心が存在する物体→ P0= 60% 領域c内に中心が存在する物体→ P0= 30% 上記〜を満たさない物体 → P0= 0% 次に、このようにして得られた各物体の瞬時自車線確率
P0 を次の式23,24により時間平均して自車線確率
Pを求める。すなわちフィルタ処理を行う(S402
0)。ただし、自車線確率Pの初期値は「0%」であ
る。
【0121】
【数15】 P ← P×0.8+P0×0.2 (ただしP0<90%) …[式23] P ← P×0.7+P0×0.3 (ただしP0≧90%) …[式24] 90%以上で瞬時の自車線確率への追随性が高いのは、
特に自車の前方への割込車両があった場合に、迅速に対
処できるようにするためである。
【0122】次に、上記自車線確率にリミットを設け、
最終的な自車線確率Pを決定する(S4030)。
(7)そのリミットは次のように設定される。 認識種別が移動物の場合、前記式23または前記式2
4で算出されたままの自車線確率Pとする。
【0123】認識種別が停止物の場合、次の(a)〜
(e)いずれかの条件を満足すれば、自車線確率Pの最
大値を20%とする。 (a)Y0 > 40m かつ W0 < 1.4m (b)Y0 > 30m かつ W0 < 1.2m (c)Y0 > 20m かつ W0 < 1.0m (d)認識されてから1秒未満のもの(スキャン5回に
満たないもの) (e)他の移動物の中に、自車線確率P≧50%であっ
て、自身よりも長く認識されている物体が存在する。
【0124】以上のようして、ステップS4000にて
各物体の自車線確率が求められる。次に、この物体の内
から、先行車が選択される(S5000)。この先行車
選択処理(S5000)を図18に示す。まず、移動物
と停止物とに分けて、移動物から走行中の先行車を1台
抽出し(S5010)、次に停止物から停止中の先行車
を1台抽出する(S5020)。
【0125】[移動物の場合](S5010) 次の条件を満たす移動物で自車線確率Pが最大のもの
を抽出する。 (a) |R|<500mのとき、 自車線確率P>30% (b) 500m≦|R|<1000mのとき、自車線確率P>40% (c)1000m≦|R|のとき、 自車線確率P>50% このように、カーブ曲率半径Rの絶対値が小さいほど抽
出条件が緩い(自車線確率Pが小さいものも抽出され
る)のはカーブ曲率半径Rの絶対値が小さいほど先行車
を見つけにくいからである。
【0126】上記にて複数の移動物が抽出された場
合は、(それらの移動物の内の最大の自車線確率P−1
5%)以上の自車線確率Pを有する移動物、または自車
線確率P≧70%の移動物のいずれかに該当する移動物
の内で、Y0 が最小の移動物を走行中の先行車として抽
出する。上記にて抽出されなかったら走行中の先行車
は無しとする。
【0127】[停止物の場合](S5020) 自車線確率P≧70%の停止物の中でY0 が最小の停
止物を停止中の先行車として抽出する。抽出されなけれ
ば、停止中の先行車は無しとする。停止物の場合は、路
側物を先行車として判断しないために基準が移動物より
厳しくされている。
【0128】[総合判断](S5030) 上記[移動物の場合](S5010)および[停止物の
場合](S5020)の抽出結果から、次のように先行
車を選択する。 走行中の先行車も停止中の先行車もいずれも存在しな
い場合は、先行車無しとする。
【0129】走行中の先行車および停止中の先行車の
いずれか一方が存在する場合、それを先行車とする。 走行中の先行車および停止中の先行車のいずれも存在
する場合、Y0 が小さい方を先行車とする。
【0130】(なお、上述のごとく先行車を判断した場
合に、先行車を見失ってもあるいは見誤っても、毎回複
数の検出物体から一番確からしい物体を先行車として選
択するので一瞬の間違いで済む。) こうして先行車検出処理(S1000〜S5000)が
終了する。このようにして演算された先行車の自車線確
率を含む先行車情報を、レーザレーダセンサ3は、車間
制御ECU2に送信する。車間制御ECU2では、この
先行車情報を受信して、車間制御処理(S6000〜S
9000)を実行する。
【0131】車間制御処理の最初に、図19のフローチ
ャートに示す目標車間算出処理が実行される(S600
0)。まず、イニシャル中か否かが判定される(S60
10)。イニシャル中とは、電源オンした後に本処理が
最初に実行されたタイミングを意味する。
【0132】最初は、ステップS6010にて肯定判定
されて、目標車間時間THとして初期値T0 が設定され
る(S6020)。この初期値T0 としては、例えば
「2.5秒」が設定される。ステップS6010にて否
定判定された場合に、あるいはステップS6020の処
理後に、タップダウン操作が有ったか否かが判定される
(S6030)。更にステップS6030にて否定判定
された場合には、タップアップ操作が有ったか否かが判
定される(S6040)。
【0133】タップダウン操作とは、ドライバーによる
クルーズコントロールスイッチ20内のタップスイッチ
の操作により、車間を大きくする操作である。タップア
ップ操作とは逆にタップスイッチの操作により、車間を
小さくする操作である。タップダウン操作がなされてい
れば、ステップS6030にて肯定判定されて、次の式
25のごとく、目標車間時間THの増加処理がなされる
(S6060)。
【0134】
【数16】 TH ← TH + 0.18秒 … [式25] ただし、次のステップS6070,S6080の処理に
より目標車間時間THの上限は3.3秒とされる。
【0135】一方、タップアップ操作がなされていれ
ば、ステップS6040にて肯定判定されて、次の式2
6のごとく、目標車間時間THの減少処理がなされる
(S6090)。
【0136】
【数17】 TH ← TH − 0.18秒 … [式26] ただし、次のステップS6100,S6110の処理に
より目標車間時間THの下限は0.7秒とされる。
【0137】こうして、目標車間時間THが設定される
と、次に、その目標車間時間THが、次の式27のごと
く、現車速Vnにより目標車間距離Dtに換算される
(S6050)。
【0138】
【数18】 Dt ← TH × Vn … [式27] 次に、図20のフローチャートに示す加減速率算出処理
(S7000)が実行される。
【0139】まず、コースト中か否かが判定され(S7
010)、コースト中でなければアクセル中か否かが判
定され(S7020)、先行車認識中か否かが判定され
る(S7030)。ここで、コーストとは、定速走行制
御中にクルーズコントロールスイッチ20内のセットス
イッチが押されたとき、減速制御し、その後、セットス
イッチが放されたときの現車速Vnを目標速度Vmとし
て定速走行制御に移行するものであり、コースト中とは
この減速制御の期間を意味する。アクセルとは、定速走
行制御中に定速走行制御中にクルーズコントロールスイ
ッチ20内のリジュームスイッチが押されたとき、増速
制御し、その後、リジュームスイッチが放された時の現
車速Vnを目標速度Vmとして定速走行制御に移行する
ものであり、アクセル中とはこの増側制御の期間を意味
する。
【0140】したがって、コースト中であれば、ステッ
プS7010にて肯定判定されて、加減速率Atに「−
2.6km/h/s」が設定され(S7100)、アク
セル中であれば、ステップS7020にて肯定判定され
て、加減速率Atに「2.6km/h/s」が設定され
る(S7090)。
【0141】またコースト中でもアクセル中でもないと
きに、先行車認識中、すなわち、ステップS5000に
て先行車が選択されている場合には、ステップS703
0にて肯定判定されて、基本加減速率算出処理(S70
40)が実行される。(8)基本加減速率算出処理(S
7040)は次のようになされる。
【0142】車間偏差Deを、次の式28のごとく、
先行車との車間D(=Y)およびステップS6050に
て得られた目標車間距離Dtとから算出する。
【0143】
【数19】 De ← D − Dt … [式28] 次にこの車間偏差Deと相対速度Vrとから、図21
に示したマップのデータを補間して、基本加減速率MD
V(km/h/s)を求める。なお、ヒステリシスのた
めに、車間偏差Deおよび相対速度Vrのそれぞれの境
界部分に、車間偏差Deについては2mの不感帯を設
け、相対速度Vrについては1km/hの不感帯を設け
ている。また、このマップの領域を越える場合は、最も
近い領域の値を設定する。なお、図21では、車間偏差
Deがマイナスでも、先行車の速度が高くて次第に離れ
て行く場合(Vr>0)には、増速(基本加減速率MD
V>0)である。これは車間距離がつまっていても、先
行車が遠ざかっていけば、自車がわざわざ減速する必要
はないからであり、減速するとドライバーにとって不要
な減速と感じられるからである。
【0144】次に上記基本加減速率MDVを距離により
補正するため、補正係数KMDVを、図22に示す車間
Dとの関係から求める(S7050)。これは遠方の先
行車に過敏な反応をしないようにするためである。次
に、式29のごとく加減速率Atを求める(S706
0)。
【0145】
【数20】 At ← MDV×KMDV/100 … [式29] また、ステップS7030にて否定判定された場合、ア
クセル終了後5秒以内である場合には、ステップS70
70にて肯定判定されてステップS7090にて加減速
率Atを「2.6km/h/s」に設定し、アクセル終
了後5秒以内でなければ、ステップS7070にて否定
判定されてステップS7080にて加減速率Atを
「1.3km/h/s」に設定する。
【0146】ここで、ステップS7070にて肯定判定
された場合に、加減速率Atが2.6km/h/sとさ
れるのは、ドライバーの意志をできるだけ尊重するとい
う意図から、ドライバーが加速したいという意志を表し
たときは、これを優先する制御にしているためである。
【0147】こうして、加減速率算出処理(S700
0)が終了し、次に目標車速算出処理(S8000)が
行われる。目標車速算出処理(S8000)は、図23
に示すごとく実施され、まず、目標車速Vmが次の式3
0のごとく算出される(S8010)。
【0148】
【数21】 Vm ← Vm + At×dt … [式30] ここで、dtはステップS8010の処理の時間間隔を
表し、本実施の形態では「0.2秒」である。
【0149】次に、ステップS8010にて求められた
目標車速Vmに次のような限界が設けられる(S802
0)。 Vm>Vn+2km/hで、かつAt<0のときは、
次の式31のごとく目標車速Vmを設定する。
【0150】
【数22】 Vm ← Vn + 2km/h … [式31] Vm<Vn−2km/hで、かつAt>0のときは、
次の式32のごとく目標車速Vmを設定する。
【0151】
【数23】 Vm ← Vn − 2km/h … [式32] 上記,の制限とともに、更に目標車速Vmに次の
ように制限する。
【0152】すなわち、(a)目標車速Vmはドライバ
ーにより設定されている定速走行制御用の設定車速Vs
以上とはしない。ただしアクセル中は除く。 (b)目標車速Vmは、次の式33を満足するものとす
る。
【0153】
【数24】 Vn−8km/h≦Vm≦Vn+3.5km/h … [式33] こうして、先行車が認識されている場合の目標車速Vm
が設定される。
【0154】目標車速Vmが決定した後に、スロットル
全閉条件が成立しているか否かが判定され(S803
0)、成立していなければスロットル全閉解除条件が成
立しているか否かが判定される(S8050)。スロッ
トル全閉条件とは、現車速Vnが目標車速Vmより上が
りすぎた場合に、迅速に減速させる処理を開始させるた
めの条件であり、次の式34に示す。またスロットル全
閉解除条件とは、その減速処理を停止させるための条件
であり、次の式35に示す。
【0155】
【数25】 Vm < Vn−3km/h … [式34] Vm ≧ Vn−2km/h … [式35] ステップS8030の条件が満足されれば、スロットル
全閉制御(S8040)が行われる。またステップS8
050の条件が満足されれば、スロットル全閉制御の解
除処理(S8060)が行われる。
【0156】スロットル全閉制御とは、内燃機関のスロ
ットルバルブの開度を制御しているモータの回転速度を
決定するデューティを、スロットルバルブが閉じる方向
に最大のデューティ出力(最高速)として減速制御する
ことを意味する。このようにして、目標車速算出処理
(S8000)が終了すると、従来から知られている定
速車速制御と同様にして、ステップS8000で求めら
れた目標速度Vmを目標とした車速制御が行われる(S
9000)。
【0157】本車間制御処理は、上述のごとく構成され
ているため、カーブ曲率半径Rに基づいて直進路に変換
した前方物体個々の座標を、予め設定してある直進路の
自車線確率マップに当てはめて個々の物体の自車線確率
を求め、その自車線確率の状態から先行車を決定し、そ
の先行車との位置関係等に基づいて自車の速度を調節し
て、車間距離を制御できる。
【0158】そして、この車間制御処理において、レー
ザレーダセンサ3では、車間制御ECU2にて早期に精
度高く得られた操舵角中立位置Scに基づいて推定され
たカーブ曲率半径Rのデータを用いることで、スキャニ
ング測距器にて先行車を適切に選択することができる。
したがって、車間制御ECU2では、その先行車に対し
て精度の高い車間距離制御することができる。
【0159】[その他]前記実施の形態では、車両旋回
検出手段としてヨーレートセンサ10を用いたが、ヨー
レートセンサ10の代わりに、車輪速センサ12にて、
左右輪の回転速度の差を求めて、その左右輪の回転速度
差そのもので、ヨーレートの大きさを判定しても良い。
また、左右輪の回転速度の差からヨーレートを演算し
て、ヨーレートセンサ10を用いた場合と同様に判定し
ても良い。さらには、ヨーレートセンサ10の代わり
に、横方向加速度センサを用いてもよい。
【0160】上述した各処理は、車間制御ECU2、レ
ーザレーダセンサ3、ブレーキECU4およびエンジン
ECU6に備えられたROMあるいはバックアップRA
Mに記憶されたプログラムにより実行されるものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 一実施の形態としての車間距離制御装置のシ
ステムブロック図である。
【図2】 ステアリングセンサの概略構成説明図であ
る。
【図3】 ステアリングセンサの出力信号説明図であ
る。
【図4】 操舵角演算処理のフローチャートである。
【図5】 ステアリングセンサの出力に基づいて操舵角
を演算するための換算テーブル説明図である。
【図6】 操舵角中立位置学習処理のフローチャートで
ある。
【図7】 車速から、学習度合いカウンタCvの演算に
用いられる増加値αを求めるための換算テーブル説明図
である。
【図8】 操舵角中立位置学習リセット処理のフローチ
ャートである。
【図9】 補正係数β演算用マップである。
【図10】 先行技術(特願平9−192813号)に
おいて、直進状態が少なく左右操舵が連続する走行路で
イグニッションオンから車速を約100km/hまで加
速した時の操舵角中立位置Scの推移を示すグラフであ
る。
【図11】 本実施形態において、直進状態が少なく左
右操舵が連続する走行路でイグニッションオンから車速
を約100km/hまで加速した時の操舵角中立位置S
cの推移を示すグラフである。
【図12】 先行技術(特願平9−192813号)に
おいて、ランプウェイでイグニッションオンから車速を
約80km/hまで加速した時の操舵角中立位置Scの
推移を示すグラフである。
【図13】 本実施形態において、ランプウェイでイグ
ニッションオンから車速を約80km/hまで加速した
時の操舵角中立位置Scの推移を示すグラフである。
【図14】 左右に連続的に操舵するスラロームのよう
な走行路において取り得る操舵角分布を示すグラフであ
る。
【図15】 車間制御全体の処理のフローチャートであ
る。
【図16】 自車線確率算出処理のフローチャートであ
る。
【図17】 自車線確率マップの説明図である。
【図18】 先行車選択処理のフローチャートである。
【図19】 目標車間算出処理のフローチャートであ
る。
【図20】 加減速率算出処理のフローチャートであ
る。
【図21】 車間偏差Deと相対速度Vrとから基本加
減速率MDVを求めるマップである。
【図22】 車間Dと補正係数KMDVとの関係を示す
グラフである。
【図23】 目標車速算出処理のフローチャートであ
る。
【符号の説明】
2…車間制御用電子制御装置(車間制御ECU) 3…レーザレーダセンサ 4…ブレーキ電子制御装置(ブレーキECU) 6…エンジン電子制御装置(エンジンECU) 8…ステアリングセンサ 10…ヨーレートセンサ 12…車輪速センサ 14…警報ブザー 16…車
速センサ 18…ブレーキスイッチ 20…クルーズコントロー
ルスイッチ 22…クルーズメインスイッチ 24…ボデーLAN 32…金属円板 32a…スリット 34…回転検
出回路 34a,34b…レーザダイオード 34c,34d…フォトトランジスタ 34e…検出
回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // G01S 13/93 G01S 13/93 Z B62D 101:00 113:00

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車両の操舵角を検出する操舵角検出手段
    と、 車両の旋回を検出する車両旋回検出手段と、 前記車両旋回検出手段にて検出された車両の旋回が直進
    状態を示す範囲にあるか否かを判定する車両直進状態判
    定手段と、 前記車両直進状態判定手段にて車両の旋回が直進状態を
    示す範囲にあると判定された際における前記操舵角検出
    手段にて検出された車両の操舵角を、暫定操舵角中立位
    置として設定する暫定操舵角中立位置設定手段と、 前記操舵角検出手段にて検出された車両の操舵角と前記
    暫定操舵角中立位置との差が所定範囲内である場合に、
    当該検出された車両の操舵角と前記暫定操舵角中立位置
    との差から前記操舵角中立位置を引いた角度に基づい
    て、前記操舵角中立位置を補正して新たな操舵角中立位
    置を求めることにより、操舵角中立位置の学習を行う操
    舵角中立位置学習手段と、 を備えており、 前記所定範囲は、前記操舵角中立位置を用いて実行され
    る車両用走行制御の適用が想定されている走行路の曲率
    及び車両速度に基づき、当該想定範囲内での走行路の曲
    率及び車両速度において取り得る全ての角度が含まれる
    ように設定されていることを特徴とする操舵角中立学習
    装置。
  2. 【請求項2】前記所定範囲は、 前記操舵角中立位置学習手段による操舵角中立位置の学
    習初期には、前記学習された操舵角中立位置と真の操舵
    角中立位置との間に存在する誤差を含めて設定され、 一方、前記操舵角中立位置の学習が所定度合以上進んだ
    場合には、当該学習による誤差の低減分だけ除いて設定
    されることを特徴とする請求項1記載の操舵角中立学習
    装置。
  3. 【請求項3】前記所定範囲は、 前記操舵角中立位置学習手段による操舵角中立位置の学
    習初期には、前記暫定操舵角中立位置を中心にして設定
    され、 一方、前記操舵角中立位置の学習が所定度合以上進んだ
    場合には、当該学習によって得られた前記操舵角中立位
    置を中心にして設定されることを特徴とする請求項1記
    載の操舵角中立学習装置。
  4. 【請求項4】車両速度を検出する車速検出手段を備え、 前記操舵角中立位置学習手段は、 前記車速検出手段にて検出される車両速度が所定速度よ
    り高い場合に、前記操舵角中立位置の学習を行うことを
    特徴とする請求項1〜3のいずれか記載の操舵角中立学
    習装置。
  5. 【請求項5】前記操舵角中立位置は、初期値として、前
    記暫定操舵角中立位置が設定されることを特徴とする請
    求項1〜4のいずれか記載の操舵角中立学習装置。
  6. 【請求項6】前記暫定操舵角中立位置設定手段は、 本装置の処理における最初に、前記車両直進状態判定手
    段にて車両の旋回が直進状態を示す範囲にあると判定さ
    れた際における前記操舵角検出手段にて検出された車両
    の操舵角を、暫定操舵角中立位置として設定する処理
    を、一度のみ行うことを特徴とする請求項1〜5のいず
    れか記載の操舵角中立学習装置。
  7. 【請求項7】前記操舵角中立位置学習手段は、 前記操舵角検出手段にて検出された車両の操舵角と前記
    暫定操舵角中立位置との差から、操舵角中立位置を引い
    た角度の所定割合で、前記操舵角中立位置を補正して新
    たな操舵角中立位置を求めることにより、操舵角中立位
    置の学習を行うことを特徴とする請求項1〜6のいずれ
    か記載の操舵角中立学習装置。
  8. 【請求項8】前記所定割合は、 前記操舵角中立位置学習手段にて操舵角中立位置の学習
    が行われる際における車両速度の高さに応じて、該速度
    が高ければ高いほど大きくされることを特徴とする請求
    項7記載の操舵角中立学習装置。
  9. 【請求項9】前記所定割合は、 前記操舵角中立位置学習手段にて行われる操舵角中立位
    置の学習回数の多さに応じて、該学習回数が多ければ多
    いほど小さくされることを特徴とする請求項7または8
    記載の操舵角中立学習装置。
  10. 【請求項10】前記所定割合は、 前記所定範囲の設定幅が大きければ大きいほど、前記操
    舵角中立位置の学習の進行度合いに応じて、より小さく
    されることを特徴とする請求項9記載の操舵角中立学習
    装置。
  11. 【請求項11】更に、 前記車両旋回検出手段によって検出された車両の旋回角
    度に基づいて得た判定用旋回角度が予め設定された閾値
    を越えた場合、その閾値を越えた判定用旋回角度にて左
    右いずれかの方向へ連続して旋回している特殊旋回状態
    の間に得られた前記操舵角中立位置学習手段による学習
    結果を破棄すると共に、前記操舵角中立位置を、前記特
    殊旋回状態以前の状態に戻す操舵角中立学習リセット手
    段を備えたことを特徴とする請求項1〜10のいずれか
    記載の操舵角中立学習装置。
  12. 【請求項12】前記操舵角中立学習リセット手段は、 前記車両旋回検出手段によって検出された車両の旋回角
    度が予め設定された閾値を越えた場合、前記学習回数に
    応じて変動する前記所定割合に対しても、前記特殊旋回
    状態以前の状態に戻すことを特徴とする請求項11記載
    の操舵角中立学習装置。
  13. 【請求項13】前記判定用旋回角度は、 前記車両旋回検出手段によって検出された車両の旋回が
    相対的に大きい場合には、実際に検出された旋回角度よ
    りも大きくなるように補正されることを特徴とする請求
    項12記載の操舵角中立学習装置。
  14. 【請求項14】前記判定用旋回角度は、 前記車両旋回検出手段によって検出された車両の旋回が
    相対的に小さい場合には、実際に検出された旋回角度よ
    りも小さくなるように補正されることを特徴とする請求
    項12または13記載の操舵角中立学習装置。
  15. 【請求項15】前記車両旋回検出手段は、ヨーレート若
    しくは横方向加速度を検出するセンサであることを特徴
    とする請求項1〜14のいずれか記載の操舵角中立学習
    装置。
  16. 【請求項16】前記車両旋回検出手段は、左右の車輪の
    速度差を検出し、該速度差に基づいて車両の旋回を検出
    する装置であることを特徴とする請求項1〜15のいず
    れか記載の操舵角中立学習装置。
  17. 【請求項17】請求項1〜16のいずれかに記載の操舵
    角中立学習装置と、 車両速度を検出する車速検出手段と、 前記操舵角中立学習装置により得られている操舵角中立
    位置と、前記操舵角検出手段にて検出された車両の操舵
    角あるいは該操舵角と前記暫定操舵角中立位置との差
    と、前記車速検出手段により検出される車両速度とに基
    づいて、走行路の曲率を演算するカーブ曲率演算手段
    と、 を備えたことを特徴とするカーブ曲率推定装置。
  18. 【請求項18】請求項1〜16のいずれかに記載の操舵
    角中立学習装置と、 自車の車両速度を検出する車速検出手段と、 前記操舵角中立学習装置により得られている操舵角中立
    位置と、前記操舵角検出手段にて検出された車両の操舵
    角あるいは該操舵角と前記暫定操舵角中立位置との差
    と、前記車速検出手段により検出される車両速度とに基
    づいて、走行路の曲率を演算するカーブ曲率演算手段
    と、 車幅方向の所定角度範囲に送信波あるいはレーザ光をス
    キャン照射し、物体からの反射波あるいは反射光に基づ
    いて、自車と前方物体との距離をスキャン角度に対応し
    て検出可能な測距手段と、 前記測距手段によって検出された距離および対応するス
    キャン角度に基づいて、自車に対する前記物体の相対位
    置を算出すると共に、自車に対する前記物体の相対速度
    を算出する物体認識手段と、 前記カーブ曲率演算手段によって求められた前記自車走
    行路の曲率と前記物体認識手段によって算出された前記
    物体の相対位置とに基づいて、前記物体が自車と同一車
    線上にいる確率を求める自車線確率算出手段と、 前記自車線確率算出手段によって求められた確率に基づ
    いて、車間距離制御すべき先行車を選択する先行車選択
    手段と、 前記車速検出手段により検出された自車の速度を調節し
    て、前記先行車選択手段にて選択された先行車との車間
    距離を制御する車間距離制御手段と、 を備えたことを特徴とする車間距離制御装置。
  19. 【請求項19】請求項1〜16のいずれか記載の操舵角
    中立学習装置の各手段としてコンピュータシステムを機
    能させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み
    取り可能な記録媒体。
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